JP7127534B2 - 力検出装置およびロボット - Google Patents

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Description

本発明は、力検出装置およびロボットに関するものである。
受けた力を検出する力検出装置として、特許文献1に記載の力覚センサーが知られている。特許文献1に記載の力覚センサーは、センサー基部と、このセンサー基部と四角錐状の面を介して連結された先端部と、この先端部をあらかじめ一定の力でセンサー基部に押さえながら保持する保持部と、センサー基部と先端部の四角錐状の面との間に設けられた4つの接触圧センサーと、接触圧センサーからの信号を処理する演算処理部と、を備えている。このような力覚センサーでは、先端部にかかる垂直方向の力と水平方向の力の双方を検出することが可能である。
特開昭61-122539号公報
一方、特許文献1には、接触圧センサーの方式について特に記載されていないが、近年では、優れた特性を有することから、水晶圧電素子を用いた水晶式圧電センサーが用いられることがある。
ところが、水晶圧電素子では、水晶から出力される電荷が微弱であるため、電荷を電圧に変換する変換回路の漏れ電流に起因する出力ドリフトの影響を無視できない。この出力ドリフトを低減するため、例えば、水晶式圧電センサー同士で出力信号の差分を算出する構成が知られている。このような構成によれば、出力ドリフトを相殺することができるので、力覚センサーの検出精度を高めることができる。
しかしながら、複数の水晶式圧電センサーを設けた場合、力覚センサーの大型化が避けられないという課題がある。特に多軸での力検出が不要な場合には、低コスト化が可能な1軸の力覚センサーが望まれる。このような1軸の力覚センサーには、特に小型化への要請が強いが、複数の水晶式圧電センサーを備えている場合には、十分な小型化を図ることができない。したがって、検出精度が高く、かつ小型化が可能な力検出装置が求められている。
本発明の適用例に係る力検出装置は、互いに直交する第1軸および第2軸のうち、前記第1軸を力の検出軸とする力検出装置であって、
第1電極、Yカット水晶板である第1水晶板、第2電極、Yカット水晶板である第2水晶板、第3電極、Yカット水晶板である第3水晶板、第4電極、Yカット水晶板である第4水晶板、および第5電極が、この順で積層されている積層体と、
前記第2電極から出力される電荷と、前記第4電極から出力される電荷と、に基づき、前記第1軸の方向の力を検出する力検出回路と、
を有し、
前記第1水晶板の+X方向と前記第2水晶板の+X方向とが逆方向を向いており、
前記第3水晶板の+X方向と前記第4水晶板の+X方向とが逆方向を向いており、
前記第2水晶板の+X方向と前記第1軸の一方向とのなす角と、前記第4水晶板の+X方向と前記第1軸の一方向とのなす角と、が異なり、
前記第2水晶板の+X方向と前記第2軸の一方向とのなす角と、前記第4水晶板の+X方向と前記第2軸の一方向とのなす角と、が等しい。
第1実施形態に係る力検出装置を示す縦断面図である。 図1に示す力検出装置の側面図である。 図1に示す力検出装置が有する圧電センサー部を示す断面図である。 図3に示す圧電センサー部が有する圧電センサー素子を示す断面図である。 図4に示す圧電センサー素子の分解斜視図である。 図5に示す圧電センサー素子の模式図である。 図1に示す力検出装置の回路系を示す回路図である。 図7に示す力検出装置に所定の波形で変化する外力Fを加えたとき、第1センサーから出力される電荷Q1の変化、変換出力回路における出力ドリフトqc1の変化、および、変換出力回路から出力される電圧V1の変化、ならびに、第2センサーから出力される電荷Q2の変化、変換出力回路における出力ドリフトqc2の変化、および、変換出力回路から出力される電圧V2の変化を示す図である。 図7に示す演算部における演算例を説明するための図である。 図7に示す演算部における演算例を説明するための図である。 第2実施形態に係る力検出装置が有する圧電センサー素子を示す模式図である。 図11に示す圧電センサー素子の断面図である。 図11に示す圧電センサー素子に対してγ軸方向の外力Fが加わったとき、外力Fを第2水晶板の+X方向の成分f1に分解する様子を示す図である。 図11に示す圧電センサー素子に対してγ軸方向の外力Fが加わったとき、外力Fを第4水晶板の+X方向の成分f2に分解する様子を示す図である。 第3実施形態に係るロボットを示す斜視図である。 図15に示すロボットの部分拡大断面図である。 第4実施形態に係るロボットを示す側面図である。
以下、本発明の力検出装置およびロボットを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る力検出装置を示す縦断面図である。図2は、図1に示す力検出装置の側面図である。図3は、図1に示す力検出装置が有する圧電センサー部を示す断面図である。図4は、図3に示す圧電センサー部が有する圧電センサー素子を示す断面図である。図5は、図4に示す圧電センサー素子の分解斜視図である。図6は、図5に示す圧電センサー素子の模式図である。図7は、図1に示す力検出装置の回路系を示す回路図である。なお、以下では、図1および図2中の上側を「上」ともいい、下側を「下」ともいう。また、図1、図2および図3に示すように、互いに直交する3軸をα軸、β軸およびγ軸とし、また、α軸に平行な方向を「α軸方向」、β軸に平行な方向を「β軸方向」、γ軸に平行な方向を「γ軸方向」ともいう。
図1に示す力検出装置1は、γ軸方向の並進力成分を検出することができる1軸の力検出装置である。
図1に示すように、力検出装置1は、ベースプレートとして機能する第1基部2と、第1基部2から所定間隔を隔てて配置され、第1基部2に対向するカバープレートとして機能する第2基部3と、第1基部2と第2基部3との間に配置されたアナログ回路基板4と、第1基部2と第2基部3との間に配置され、アナログ回路基板4と電気的に接続されたデジタル回路基板5と、アナログ回路基板4に搭載され、加えられた外力に応じて信号を出力する圧電センサー部6と、固定部材としての2本の予圧ボルト9と、を有している。
第1基部2は、板状の底板23と、底板23から上方、すなわち底板23の法線方向に向けて立設した壁部24と、を有している。底板23の下面231は、後述するように、力検出装置1をロボット100に固定して使用する際に、ロボット100に対する取付面となる。また、底板23の平面視形状は、特に限定されず、例えば、円形、四角形の他、四角形以外の多角形等であってもよい。
なお、以下では、下面231の中心を通り、下面231の法線と平行な軸を「第1軸J1」とする。この第1軸J1は、前述したγ軸とも平行である。また、本実施形態では、第1軸J1の延在方向を第1軸J1方向とし、図2の上方を第1軸J1の「+J1方向」とし、図2の下方を第1軸J1の「-J1方向」とする。
壁部24は、底板23の縁部に配置され、当該縁部から上方に向けて突出するように配置されている。また、壁部24は、α軸方向から見たとき、四角形の外形形状を有し、α軸を法線とする2つの主面を有する板状をなしている。そして、2つの主面のうち、第2基部3側に臨む内面25には、その法線方向に突出する凸部26が配置されている。凸部26の頂面261は、底板23の下面231に対して垂直な平面で構成されている。ただし、頂面261の向きは、特に限定されず、下面231に対して垂直な平面に対して傾斜していてもよい。
第2基部3は、板状の天板33と、天板33から下方、すなわち天板33の法線方向に向けて立設した壁部34と、を有している。天板33の上面331は、後述するように、力検出装置1をロボット100に固定して使用する際に、ロボット100に対する取付面となる。また、天板33の上面331は、外力が加わっていない自然状態において、底板23の下面231と平行になっている。ただし、上面331と下面231とは、自然状態において非平行であってもよい。また、天板33の平面視形状は、底板23の平面視形状とほぼ同じとなっている。ただし、天板33の平面視形状は、特に限定されず、例えば、円形、四角形の他、四角形以外の多角形等であってもよい。また、天板33の平面視形状は、底板23の平面視形状と異なっていてもよい。
壁部34は、天板33の縁部に配置され、当該縁部から下方に向けて突出するように配置されている。また、壁部34は、凸部26と対をなすように対向して配置されている。さらに、壁部34は、α軸方向から見たとき、四角形の外形形状を有し、α軸を法線とする2つの主面を有する板状をなしている。そして、2つの主面のうち、第1基部2側に臨む内面341は、凸部26の頂面261と平行となっている。そして、壁部34の内面341と凸部26の頂面261との間で圧電センサー部6を保持している。以下では、圧電センサー部6を保持している方向、つまり、内面341と頂面261とが並ぶ方向を「保持方向SD」とも言う。
また、α軸方向から見たとき、第1軸J1は、図2に示すように、圧電センサー部6の中心Oを通過している。さらに、内面341や頂面261と平行な面内において中心Oで第1軸J1と直交する軸を「第2軸J2」とする。この第2軸J2は、前述したβ軸と平行である。また、本実施形態では、第2軸J2の延在方向を第2軸J2方向とし、図2の右方を第2軸J2の「+J2方向」とし、図2の左方を第2軸J2の「-J2方向」とする。
以上、第1基部2および第2基部3について説明したが、第1基部2および第2基部3の構成材料は、特に限定されないものの、硬質な材料であることが好ましい。このような材料としては、例えば、鉄、ニッケル、コバルト、金、白金、銀、銅、マンガン、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、鉛、錫、チタン、タングステン等の各種金属、またはこれらのうちの少なくとも1種を含む合金または金属間化合物、さらには、これらの金属の酸化物、窒化物、炭化物等が挙げられる。
次に、圧電センサー部6について説明する。圧電センサー部6は、第1軸J1、すなわちγ軸に沿って加えられた外力に応じて2つの電荷Q1、Q2を出力する機能を有している。図3に示すように、圧電センサー部6は、圧電センサー素子7と、圧電センサー素子7を収納するパッケージ8と、を有している。
図4に示すように、圧電センサー素子7は、グランドGNDに接続された第1電極701、第3電極703および第5電極705と、γ軸に平行な外力、すなわちγ軸方向のせん断力に応じて電荷Q1を出力する第1センサー71と、同様にγ軸方向のせん断力に応じて電荷Q2を出力する第2センサー72と、を有している。そして、第1電極701、第1センサー71、第3電極703、第2センサー72、第5電極705が、積層方向LDにおいてこの順で積層されている。
第1センサー71は、γ軸方向の外力に応じて正電荷または負電荷を出力するように構成されている。具体的には、第1センサー71は、第1水晶板711と、第1水晶板711と対向して配置された第2水晶板713と、第1水晶板711と第2水晶板713との間に設けられた第2電極712と、を有する。
第1水晶板711は、Yカット水晶板であり、互いに直交する結晶軸であるX軸、Y軸およびZ軸を有する。X軸、Y軸、Z軸は、それぞれ水晶の電気軸、機械軸、光学軸である。このうち、Y軸は、第1水晶板711の厚さ方向に沿った軸であり、X軸は、図4中の上下方向に沿った軸であり、Z軸は、図4中の紙面奥行き方向に沿った軸である。また、図4に示す構成では、X軸については、図4中の下側を+X方向とし、その反対側を-X方向とする。Y軸については、図4中の右側を+Y方向とし、その反対側を-Y方向とする。Z軸については、図4中の紙面奥側を+Z方向とし、その反対側を-Z方向とする。
水晶により構成された第1水晶板711は、広いダイナミックレンジ、高い剛性、高い固有振動数、高い耐荷重性等の優れた特性を有する。
なお、Yカット水晶板とは、JIS C 6704:2009に記載されているとおり、水晶のY軸(機械軸)に垂直な面を有する水晶板であり、Y軸が厚さ方向となる。ただし、本実施形態に係る「Yカット水晶板」には、厚さ方向とY軸とが一致する場合の他にも、厚さ方向に対してY軸が若干、例えば10°未満程度傾斜している場合も含まれる。また、本実施形態では、Yカット水晶板のYカット面に電極が配置されている。
Yカット水晶板は、その面方向に沿った外力、すなわちせん断力に対して電荷を生じる。そして、第1水晶板711の表面に対し、+X方向の外力が加えられた場合、圧電効果により、第1水晶板711内に電荷が誘起される。その結果、第1水晶板711の第2電極712側の表面近傍には正電荷が集まり、第1水晶板711の第1電極701側の表面近傍には負電荷が集まる。同様に、第1水晶板711の表面に対し、-X方向の外力が加えられた場合、第1水晶板711の第2電極712側の表面近傍には負電荷が集まり、第1水晶板711の第1電極701側の表面近傍には正電荷が集まる。
第2水晶板713も、Yカット水晶板であり、互いに直交する結晶軸であるX軸、Y軸およびZ軸を有する。X軸、Y軸、Z軸は、それぞれ水晶の電気軸、機械軸、光学軸である。このうち、Y軸は、第2水晶板713の厚さ方向に沿った軸であり、X軸は、図4中の上下方向に沿った軸であり、Z軸は、図4中の紙面奥行き方向に沿った軸である。また、図4に示す構成では、X軸については、図4中の上側を+X方向とし、その反対側を-X方向とする。Y軸については、図4中の左側を+Y方向とし、その反対側を-Y方向とする。Z軸については、図4中の紙面奥側を+Z方向とし、その反対側を-Z方向とする。
水晶により構成された第2水晶板713も、広いダイナミックレンジ、高い剛性、高い固有振動数、高い耐荷重性等の優れた特性を有する。
第2水晶板713の表面に対し、+X方向の外力が加えられた場合、圧電効果により、第2水晶板713内に電荷が誘起される。その結果、第2水晶板713の第2電極712側の表面近傍には正電荷が集まり、第2水晶板713の第3電極703側の表面近傍には負電荷が集まる。同様に、第2水晶板713の表面に対し、-X方向の外力が加えられた場合、第2水晶板713の第2電極712側の表面近傍には負電荷が集まり、第2水晶板713の第3電極703側の表面近傍には正電荷が集まる。
また、第1センサー71が第1水晶板711と第2水晶板713とを有する構成となっていることは、いずれか一方のみを有する構成と比較して、第2電極712近傍に集まる正電荷または負電荷を増加させることができる。その結果、第2電極712から出力される電荷Q1を増加させることができる。
第2電極712は、第1水晶板711内および第2水晶板713内に生じた正電荷または負電荷を電荷Q1として出力する機能を有する。前述したように、第1水晶板711の表面または第2水晶板713の表面に+X方向の外力が加えられた場合、第2電極712近傍には、正電荷が集まる。その結果、第2電極712からは、正の電荷Q1が出力される。一方、第1水晶板711の表面または第2水晶板713の表面に-X方向の外力が加えられた場合、第2電極712近傍には、負電荷が集まる。その結果、第2電極712からは、負の電荷Q1が出力される。したがって、第1センサー71は、第1軸J1の+J1方向に力検出方向D1を有する。
また、第2センサー72は、γ軸方向の外力に応じて正電荷または負電荷を出力するように構成されている。具体的には、第2センサー72は、第3水晶板721と、第2水晶板713と対向して配置された第4水晶板723と、第3水晶板721と第4水晶板723との間に設けられた第4電極722と、を有する。
第3水晶板721は、Yカット水晶板であり、互いに直交する結晶軸であるX軸、Y軸およびZ軸を有する。X軸、Y軸、Z軸は、それぞれ水晶の電気軸、機械軸、光学軸である。このうち、Y軸は、第3水晶板721の厚さ方向に沿った軸であり、X軸は、図4中の上下方向に沿った軸であり、Z軸は、図4中の紙面奥行き方向に沿った軸である。また、図4に示す構成では、X軸については、図4中の上側を+X方向とし、その反対側を-X方向とする。Y軸については、図4中の左側を+Y方向とし、その反対側を-Y方向とする。Z軸については、図4中の紙面奥側を+Z方向とし、その反対側を-Z方向とする。
水晶により構成された第3水晶板721は、広いダイナミックレンジ、高い剛性、高い固有振動数、高い耐荷重性等の優れた特性を有する。
Yカット水晶板は、その面方向に沿った外力、すなわちせん断力に対して電荷を生じる。そして、第3水晶板721の表面に対し、+X方向の外力が加えられた場合、圧電効果により、第3水晶板721内に電荷が誘起される。その結果、第3水晶板721の第4電極722側の表面近傍には負電荷が集まり、第3水晶板721の第3電極703側の表面近傍には正電荷が集まる。同様に、第3水晶板721の表面に対し、-X方向の外力が加えられた場合、第3水晶板721の第4電極722側の表面近傍には正電荷が集まり、第3水晶板721の第3電極703側の表面近傍には負電荷が集まる。
第4水晶板723も、Yカット水晶板であり、互いに直交する結晶軸であるX軸、Y軸およびZ軸を有する。このうち、Y軸は、第4水晶板723の厚さ方向に沿った軸であり、X軸は、図4中の上下方向に沿った軸であり、Z軸は、図4中の紙面奥行き方向に沿った軸である。また、図4に示す構成では、X軸については、図4中の下側を+X方向とし、その反対側を-X方向とする。Y軸については、図4中の右側を+Y方向とし、その反対側を-Y方向とする。Z軸については、図4中の紙面奥側を+Z方向とし、その反対側を-Z方向とする。
水晶により構成された第4水晶板723も、広いダイナミックレンジ、高い剛性、高い固有振動数、高い耐荷重性等の優れた特性を有する。
第4水晶板723の表面に対し、+X方向の外力が加えられた場合、圧電効果により、第4水晶板723内に電荷が誘起される。その結果、第4水晶板723の第4電極722側の表面近傍には負電荷が集まり、第4水晶板723の第5電極705側の表面近傍には正電荷が集まる。同様に、第4水晶板723の表面に対し、-X方向の外力が加えられた場合、第4水晶板723の第4電極722側の表面近傍には正電荷が集まり、第4水晶板723の第5電極705側の表面近傍には負電荷が集まる。
また、第2センサー72が第3水晶板721と第4水晶板723とを有する構成となっていることは、いずれか一方のみを有する構成と比較して、第4電極722近傍に集まる正電荷または負電荷を増加させることができる。その結果、第4電極722から出力される電荷Q2を増加させることができる。
第4電極722は、第3水晶板721内および第4水晶板723内に生じた正電荷または負電荷を電荷Q2として出力する機能を有する。前述したように、第2水晶板713の表面または第4水晶板723の表面に+X方向の外力が加えられた場合、第4電極722近傍には、負電荷が集まる。その結果、第4電極722からは、負の電荷Q2が出力される。一方、第3水晶板721の表面または第4水晶板723の表面に-X方向の外力が加えられた場合、第4電極722近傍には、正電荷が集まる。その結果、第4電極722からは、正の電荷Q2が出力される。したがって、第2センサー72は、第1軸J1の-J1方向に力検出方向D2を有する。
力検出装置1では、圧電センサー素子7から出力された電荷Q1、Q2に基づいて、γ軸方向、すなわち第1軸J1方向の並進力成分を検出することができる。
パッケージ8は、図3に示すように、凹部811を有するベース81と、凹部811の開口を覆うようにベース81に接合されて蓋として機能するリッド82と、を有している。また、パッケージ8の内側には気密な収納空間S1が形成されており、この収納空間S1に圧電センサー素子7が収納されている。収納空間S1の雰囲気としては、特に限定されず、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを充填することができる。これにより、収納空間S1の雰囲気が安定し、電極の劣化、腐食等を抑制することができる。なお、収納空間S1は、例えば、真空状態、つまり大気圧より圧力が低い状態となっていてもよい。
ベース81の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ジルコニウム(ジルコニア)等の各種セラミックスを用いることができる。なお、例えば、ベース81の底部、すなわち圧電センサー素子7が載置されている部分と、ベース81の側壁部、すなわち底部の外縁部から立設された部分と、を異なる材料で構成してもよい。この場合、例えば、底部をステンレス鋼、コバール、銅、鉄、炭素鋼等の各種金属材料で構成し、側壁部を各種セラミックスで構成することができる。例えば、底部の構成材料としては、セラミックスと熱膨張係数の近いコバール等の合金とするのが好ましい。これにより、パッケージ8に熱歪みが発生し難くなり、圧電センサー素子7に不要な応力、すなわち予圧および検出すべき力以外の外力が加わることを低減することができる。
また、図3に示すように、ベース81には、収納空間S1の内外を繋ぐ端子813が設けられている。そして、接続部814を介して端子813と圧電センサー素子7とが電気的に接続されている。なお、接続部814としては、特に限定されず、例えば、Agペースト、Cuペースト、Auペースト等の導電性ペーストを用いることができる。
図3に示すように、リッド82は、中央部に位置し、圧電センサー素子7と接している中央部821と、外縁部に位置し、ベース81と接合している外縁部822と、中央部821と外縁部822との間に位置し、これらを接続するテーパー状の接続部823と、を有している。また、中央部821は、外縁部822から突出して設けられている。
リッド82の構成材料としては、特に限定されないが、ベース81の構成材料と線膨張係数が近似する部材であると良い。例えば、ベース81の構成材料を前述のようなセラミックスとした場合には、リッド82の構成材料を金属材料とするのが好ましい。これにより、パッケージ8に熱歪みが発生し難くなり、圧電センサー素子7に不要な応力、すなわち予圧および検出すべき力以外の外力が加わることを低減することができる。そのため、より力検出精度の高い力検出装置1となる。
以上、圧電センサー部6について説明したが、圧電センサー部6の構成は、特に限定されず、例えばパッケージ8が省略された構成であってもよい。
このような圧電センサー部6は、前述したように、対をなす壁部34と凸部26との間に配置されている。また、圧電センサー部6は、ベース81の底面を凸部26側に向けると共に、リッド82を壁部34側に向けて、壁部34と凸部26との間に挟み込まれるように配置されている。そのため、圧電センサー部6における第1センサー71および第2センサー72等の積層方向LDは、保持方向SDと平行である。ただし、積層方向LDとしては、保持方向SDに対して多少傾斜していてもよい。
また、図1に示すように、第1基部2と第2基部3とは、予圧ボルト9により接続、固定されている。また、この予圧ボルト9によって、圧電センサー素子7が保持方向SDおよび積層方向LDに圧縮されるように予圧されている。このように、圧電センサー素子7を予圧することで、外力が加わった際の出力が安定し、加わった外力を精度よく検出することができる。
具体的には、各予圧ボルト9は、棒状の本体部90と、本体部90の基端に配置されている頭部92と、本体部90に配置されているねじ部91と、を有し、頭部92が第2基部3の壁部34と係合し、ねじ部91が第1基部2の壁部24と螺号している。そのため、予圧ボルト9を締め込むことで、壁部24、34の間に位置する圧電センサー素子7を圧縮するように予圧することができる。すなわち、ねじ部91は壁部24と壁部34とを締結する締結部ともいえる。
なお、予圧ボルト9による「固定」は、2つの固定対象物の互いの所定量の移動を許容しつつ行われる。すなわち、予圧ボルト9により固定された状態で、第1基部2と第2基部3とは、少なくとも一方が他方に対して所定範囲内で変位することができる。これにより、受けた外力をより確実に圧電センサー素子7に伝達することができる。
また、図1に示す構成では、2本の予圧ボルト9で圧電センサー部6の予圧を担っている。また、2本の予圧ボルト9は、対応する圧電センサー部6が間に位置するように、圧電センサー部6の両側に配置されている。これにより、圧電センサー部6をγ軸方向の両側からバランスよく予圧することができる。
特に、本実施形態では、図2に示すように、圧電センサー部6に対応する2本の予圧ボルト9は、第1軸J1の方向に沿って並んで配置されている。これにより、力検出装置1の幅W、すなわち第2軸J2方向の長さが小さくなる。そのため、平面的な広がりが抑えられた小型な力検出装置1が得られる。なお、本実施形態では、圧電センサー部6に対応する2本の予圧ボルト9が第1軸J1の方向に沿って並んで配置されているが、これに限定されず、第1軸J1に対して交差する任意の方向に沿って並んで配置されていてもよい。
図1に示すように、第1基部2の壁部24には、各予圧ボルト9のねじ部91と螺合する雌ねじ部242が設けられている。そして、各予圧ボルト9は、第1基部2と第2基部3との間に圧電センサー部6を配置した状態で、第2基部3側から第1基部2に差し込まれている。また、各予圧ボルト9のねじ部91は、雌ねじ部242に螺合しており、圧電センサー素子7に対して保持方向SDに所定の大きさの圧力、すなわち予圧が加えられている。これにより、圧電センサー素子7にせん断力が作用したとき、圧電センサー素子7が有する圧電基板同士の間での摩擦力が生じ、より確実に、圧電センサー素子7から電荷が出力される。なお、予圧ボルト9の締め込み量を調整することで、予圧の大きさを調整することができる。予圧ボルト9の構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種金属材料、各種樹脂材料等を用いることができる。
なお、本実施形態では、締結部としてねじ部91の構成を示したが、締結部は、壁部24と壁部34との距離が小さくなるように力が加えられればよいので、ねじ部91に限らず、リベット、クランプ、ばね、樹脂などの弾性体等であってもよい。
次に、アナログ回路基板4およびデジタル回路基板5について説明する。図1に示すように、アナログ回路基板4およびデジタル回路基板5は、それぞれ第1基部2と第2基部3との間に配置されている。具体的には、アナログ回路基板4は、圧電センサー部6のパッケージ8の底面に配置されている。また、アナログ回路基板4は、凸部26とパッケージ8との接触や予圧ボルト9と雌ねじ部242との螺合を阻害しないように、貫通孔を形成するなどして、これらを避けて配置されている。また、デジタル回路基板5は、第1基部2の壁部24と第2基部3の天板33との間に配置されている。ただし、アナログ回路基板4およびデジタル回路基板5の配置としては、特に限定されず、第1基部2および第2基部3の外側に配置されていてもよい。また、アナログ回路基板4およびデジタル回路基板5は、省略されていてもよい。この場合は、例えば、力検出装置1が接続される外部装置が同様の機能を有する回路部を有していればよい。
図7に示すように、アナログ回路基板4は、圧電センサー素子7から出力された電荷Q1を電圧V1に変換する変換出力回路401と、圧電センサー素子7から出力された電荷Q2を電圧V2に変換する変換出力回路402と、を備えている。さらに、変換出力回路401、402は、それぞれ、オペアンプ41と、コンデンサー42と、スイッチング素子43と、を有している。
また、デジタル回路基板5は、加えられた外力を検出する力検出回路50を備えている。力検出回路50は、変換出力回路401から出力される電圧V1と、変換出力回路402から出力される電圧V2と、に基づき、加えられた外力を検出する機能を有する。図7に示すように、このような力検出回路50は、変換出力回路401、402に接続されたADコンバーター51と、ADコンバーター51に接続された演算部52と、を有している。
ADコンバーター51は、電圧V1、V2をアナログ信号からデジタル信号へ変換する機能を有する。そして、ADコンバーター51によってデジタル変換された電圧V1、V2は、演算部52に入力される。演算部52は、デジタル変換された電圧V1、V2に基づいて、γ軸方向の並進力成分を検出する。
なお、予圧ボルト9の数は、特に限定されず、1つでも3つ以上であってもよい。3つ以上の場合の配置も、特に限定されないが、全ての予圧ボルト9が第1軸J1に沿って並んで配置されていることが好ましい。
また、本実施形態では、2本の予圧ボルト9を結ぶ線分上に圧電センサー部6の中心Oが位置しているが、圧電センサー部6の中心Oの位置は、これに限定されず、2本の予圧ボルト9を結ぶ線分からずれていてもよい。
ここで、理想的なアナログ回路基板4から出力される電圧V1、V2は、圧電センサー素子7から出力される電荷Q1、Q2の蓄積量に比例する。しかしながら、実際のアナログ回路基板4においては、例えばスイッチング素子43からコンデンサー42に流入するリーク電流が発生する。このようなリーク電流は電圧V1、V2に含まれる出力ドリフトとなる。出力ドリフトは、測定結果における誤差となるため、リーク電流によって力検出装置1の検出精度が低下してしまう原因となる。しかも、このリーク電流は、スイッチング素子の固有の値であり、温度や湿度等の使用環境によっても変化するため、事前の補償が困難である。
そこで、本実施形態に係る力検出装置1では、圧電センサー素子7から出力される電荷Q1、Q2に基づいて、リーク電流による影響、すなわち出力ドリフトの低減を図っている。
圧電センサー素子7では、前述したように、第1電極701、第1センサー71、第3電極703、第2センサー72、第5電極705が、保持方向SDに沿ってこの順で積層されている。図5では、このような圧電センサー素子7が備える4枚の水晶板、すなわち第1水晶板711、第2水晶板713、第3水晶板721および第4水晶板723のみを図示している。併せて、各水晶板の+X方向を矢印で図示している。なお、図5、図6、図11、図13および図14においては、特に、第1水晶板711の+X方向を「+X(1)方向」とし、第2水晶板713の+X方向を「+X(2)方向」とし、第3水晶板721の+X方向を「+X(3)方向」とし、第4水晶板723の+X方向を「+X(4)方向」とする。
図5および図6に示すように、本実施形態に係る圧電センサー素子7では、第1水晶板711、第2水晶板713、第3水晶板721および第4水晶板723が、この順で積層されている。そして、前述したように、第1水晶板711の+X(1)方向と、第2水晶板713の+X(2)方向と、が互いに逆方向を向いている。また、前述したように、第3水晶板721の+X(3)方向と、第4水晶板723の+X(4)方向と、が互いに逆方向を向いている。なお、「互いに逆方向を向いている」とは、方向同士のなす角度が180°である状態をいう。ただし、この角度には多少の誤差が許容され、その誤差は例えば±5°程度とされる。
また、本実施形態に係る圧電センサー素子7では、第2水晶板713の+X(2)方向と第1軸J1の+J1方向とのなす角θ21と、第4水晶板723の+X(4)方向と第1軸J1の+J1方向とのなす角θ41と、が異なっている。すなわち、図6において、+X(2)方向と+J1方向とのなす角θ21と、+X(4)方向と+J1方向とのなす角θ41と、の間に、θ21≠θ41の関係が成り立っている。なお、図6では、図示の便宜上、第1軸J1と、+X方向を表す矢印と、が重ならないようにずらして図示している。
さらに、本実施形態に係る圧電センサー素子7では、第2水晶板713の+X(2)方向と第2軸J2の+J2方向とのなす角θ22と、第4水晶板723の+X(4)方向と第2軸J2の+J2方向とのなす角θ42と、が等しくなっている。すなわち、図6において、+X(2)方向と+J2方向とのなす角θ22と、+X(4)方向と+J2方向とのなす角θ42と、の間に、θ22=θ42の関係が成り立っている。
このような関係が成り立っている力検出装置1によれば、電荷Q1を電圧V1に変換する変換出力回路401における変換感度と、電荷Q2を電圧V2に変換する変換出力回路402における変換感度と、を等しくすることができる。これは、前述した第1センサー71の力検出方向D1、および、前述した第2センサー72の力検出方向D2が、いわゆる、第2軸J2を対称軸とする線対称の関係を満たしていることに起因する。このように変換感度が等しければ、電圧V1に重畳する出力ドリフト(零点ドリフト)と、電圧V2に重畳する出力ドリフト(零点ドリフト)と、が等しくなる。したがって、演算部52において、電圧V1と電圧V2の差を求めることにより、出力ドリフトを相殺することができる。つまり、力検出装置1は、出力ドリフトの補償機能を有する。その結果、出力ドリフトがキャンセルされた電圧信号に基づいて、γ軸方向の並進力成分を高い検出精度で検出することができる。
特に本実施形態では、θ21=0°およびθ41=180°である。このような圧電センサー素子7によれば、前述した第1センサー71の力検出方向D1、および、前述した第2センサー72の力検出方向D2が、第1軸J1上において互いに逆方向を向くことになる。このため、力検出装置1に対してγ軸方向の外力が加えられたとき、第1センサー71から出力される電荷Q1の符号と、第2センサー72から出力される電荷Q2の符号と、が異なる。その結果、アナログ回路基板4で変換された電圧V1、V2の符号も互いに異なる。したがって、演算部52において、電圧V1と電圧V2の差を求めることにより、電圧V1、V2の変化を増幅することができる。換言すれば、電圧V1および電圧V2は、互いに符号が異なるものの、波形はほぼ等しくなるため、差を求めることによって波形の増幅が可能になる。その結果、増幅された電圧信号に基づいて、γ軸方向の並進力成分を高い検出精度で検出することができる。
また、本実施形態では、θ22=θ42=90°である。すなわち、第2水晶板713の+X(2)方向と第2軸J2の+J2方向とのなす角θ22、および、第4水晶板723の+X(4)方向と第2軸J2の+J2方向とのなす角θ42、がそれぞれ90°である。このような圧電センサー素子7によれば、前述した第1センサー71の力検出方向D1、および、前述した第2センサー72の力検出方向D2が、いずれも第1軸J1と平行になっている。このため、第1軸J1に平行な方向の力を検出しようとするとき、その力を、力の方向とは異なる成分に分解することなく、第1センサー71および第2センサー72において検出することが可能である。したがって、分解に伴う検出精度の低下が生じないことから、より精度の高い力検出が可能になる。ただし、この角度には多少の誤差が許容され、その誤差は例えば±5°程度とされる。つまり、この誤差範囲内のずれを伴っている場合も、θ22=θ42の概念の範囲内とすることができる。
また、力検出装置1では、前述したように、第1センサー71と第2センサー72とがα軸方向において積層されている。このため、第1センサー71と第2センサー72とが分離されている場合に比べて、圧電センサー素子7の小型化を図ることができ、ひいては力検出装置1の小型化を図ることができる。
また、第1センサー71と第2センサー72との間には物理的な距離がほとんどないため、第1センサー71および第2センサー72に生じるせん断力の大きさも互いにほぼ等しくなる。その結果、力検出装置1の検出精度をより高めることができる。
さらに、第1センサー71と第2センサー72との間の物理的な距離を縮めることにより、変換出力回路401および変換出力回路402を同一のIC等の素子内に形成することができる。これにより、変換出力回路401の変換感度と変換出力回路402の変換感度とを、特に等しくすることができる。その結果、出力ドリフトをより正確に相殺することができる。
加えて、第1センサー71と変換出力回路401との間の配線長および配線経路と、第2センサー72と変換出力回路402との間の配線長および配線経路と、を互いに近づけることができる。これにより、各配線に重畳するノイズも互いに同程度となるため、演算部52による演算によって、ノイズについても相殺しやすくなる。
また、力検出装置1では、圧電センサー素子7に対して保持方向SDの予圧が加えられているが、第1センサー71の力検出方向D1および第2センサー72の力検出方向D2は、それぞれ保持方向SDと直交している。このため、第1センサー71から出力される電荷Q1および第2センサー72から出力される電荷Q2には、例えば温度変化等に伴う予圧力の変化の影響が及ばない。したがって、力検出装置1は、環境変化の影響を受けにくいことから、高い検出精度を実現することができる。
以上のように、力検出装置1は、互いに直交する第1軸J1および第2軸J2のうち、第1軸J1を力の検出軸とする力検出装置であって、第1電極701、Yカット水晶板である第1水晶板711、第2電極712、Yカット水晶板である第2水晶板713、第3電極703、Yカット水晶板である第3水晶板721、第4電極722、Yカット水晶板である第4水晶板723、および第5電極705が、この順で積層されている積層体と、第2電極712から出力される電荷Q1と、第4電極722から出力される電荷Q2と、に基づき、第1軸J1の方向の力を検出する力検出回路50と、を有している。そして、Yカット水晶板の電気軸をX軸としたとき、第1水晶板711の+X(1)方向と第2水晶板713の+X(2)方向とが逆方向を向いており、第3水晶板721の+X(3)方向と第4水晶板723の+X(4)方向とが逆方向を向いている。また、第2水晶板713の+X(2)方向と第1軸J1の一方向である+J1方向とのなす角θ21と、第4水晶板723の+X(4)方向と第1軸J1の一方向である+J1方向とのなす角θ41と、が異なっている。さらに、第2水晶板713の+X(2)方向と第2軸J2の一方向である+J2方向とのなす角θ22と、第4水晶板723の+X(4)方向と第2軸J2の一方向である+J2方向とのなす角θ42と、が等しくなっている。
このような力検出装置1によれば、出力ドリフトの補償機能により、高い検出精度を実現するとともに、小型化を容易に図ることができる。
なお、本明細書において「一方向」とは、互いに直交する第1軸J1および第2軸J2において、互いの交点から互いに逆方向に無限に延びる各軸のうち、いずれか一方の方向という意味である。したがって、上記説明では、+J1方向や+J2方向を各軸の「一方向」としているので、-J1方向や-J2方向が「-方向」ということになる。
ここで、図8および図9を参照しつつ、力検出装置1の出力ドリフトの補償機能について説明する。
図8は、図7に示す力検出装置1に所定の波形で変化する外力Fを加えたとき、第1センサー71から出力される電荷Q1の変化、変換出力回路401における出力ドリフトqc1の変化、および、変換出力回路401から出力される電圧V1の変化、ならびに、第2センサー72から出力される電荷Q2の変化、変換出力回路402における出力ドリフトqc2の変化、および、変換出力回路402から出力される電圧V2の変化を示す図である。
図8に示すように、時間tの経過に伴って矩形波状に変化する外力Fが力検出装置1に加わるものとする。
このとき、第1センサー71からは、外力Fに応じて時間変化する矩形波状の波形の電荷Q1が出力される。また、変換出力回路401では、時間経過とともに漸増する直線状の波形の出力ドリフトqc1が発生する。その結果、変換出力回路401から出力される電圧V1の波形は、矩形波状の波形に直線状の波形が重畳した波形となる。
一方、第2センサー72からは、外力Fに応じて時間変化する矩形波状の波形の電荷Q2が出力される。また、変換出力回路402では、時間経過とともに漸増する直線状の波形の出力ドリフトqc2が発生する。その結果、変換出力回路402から出力される電圧V2の波形も、矩形波状の波形に直線状の波形が重畳した波形となる。
図9および図10は、それぞれ図7に示す演算部52における演算例を説明するための図である。
前述したように、演算部52では、変換出力回路401から出力される電圧V1と、変換出力回路402から出力される電圧V2と、の差を求める演算を行う。電圧V1および電圧V2は、互いに符号が異なるものの、波形はほぼ等しい。したがって、図9に示すように、演算部52において電圧V1と電圧V2の差を求めることにより、波形の振幅の絶対値を増加させ、外力Fをより高精度に検出することができる。
また、図10では、演算部52において、電圧V1と電圧V2の和を求める演算について図示している。前述したように、電圧V1および電圧V2は、互いに符号が異なるものの、波形はほぼ等しいことから、これらの和を求めることにより、電荷Q1、Q2に基づく成分を相殺することができる。その結果、電圧V1に重畳していた出力ドリフトqc1に基づく成分と、電圧V2に重畳していた出力ドリフトqc2に基づく成分と、の和eの時間変化が求められることとなる。この和eの時間変化の波形は、通常、図10に示すように直線状の波形となる。したがって、このような波形は、力検出装置1が正常に機能していることを裏付けるものとなる。一方、和eの時間変化の波形が、直線状以外の波形であった場合、力検出装置1のいずれかの部位に異常が発生していることを示すことになる。したがって、演算部52では、このような和eの時間変化の波形に基づき、力検出装置1に異常が発生している否かを判定する異常判定処理を行うこともできる。
すなわち、力検出回路50は、第2電極712から出力される電荷Q1の時間変化および第4電極722から出力される電荷Q2の時間変化に基づき、力検出装置1の異常の有無を判定する機能を有している。これにより、例えば第1センサー71または第2センサー72のいずれかに異常が発生し、電荷Q1または電荷Q2のいずれかの値が本来の値から外れてしまった場合、図10に示すような演算において和eを求めたとしても、電荷Q1、Q2に基づく成分を相殺することができなくなる。つまり、電荷Q1に基づく電圧V1と、電荷Q2に基づく電圧V2は、本来、絶対値はほぼ等しいはずであるが、何らかの異常が発生した場合には、絶対値にずれが生じるため、和eを求めた場合には、双方を相殺することができなくなる。したがって、和eが、前述したように、出力ドリフトqc1に基づく成分と出力ドリフトqc2に基づく成分の和のみであった場合、具体的には図10に示すような直線状の波形であった場合には「正常」と判断されるが、それ以外の波形であった場合には、「異常」と判断することができる。
力検出回路50がこのような機能を有することにより、例えば異常があった場合には力検出装置1の作動を停止させたり、使用者に異常を報知したりすることが可能になるため、力検出装置1の信頼性を高めることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る力検出装置について説明する。
図11は、第2実施形態に係る力検出装置が有する圧電センサー素子を示す模式図である。図12は、図11に示す圧電センサー素子の断面図である。なお、図12の断面図は、図11に示す+X(4)方向を法線方向とする平面で図11に示す圧電センサー素子を切断したときの断面図である。
以下、第2実施形態に係る力検出装置1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
本実施形態は、第1センサー71と第2センサー72の相互の配向が異なる以外、第1実施形態と同様である。具体的には、第1実施形態では、θ21=0°およびθ41=180°であったのに対し、本実施形態では、図11に示すように、θ21=45°およびθ41=135°であるから、θ21≠θ41の関係が成り立っている。そして、第1実施形態では、θ22=θ42=90°であったのに対し、本実施形態では、θ22=θ42=45°であるから、やはりθ22=θ42の関係が成り立っている。
すなわち、本実施形態では、第2水晶板713の+X(2)方向と第2軸J2の+J2方向とのなす角θ22、および、第4水晶板723の+X(4)方向と第2軸J2の+J2方向とのなす角θ42、がそれぞれ45°である。このような圧電センサー素子7によれば、例えば第1軸J1に平行な方向の力を検出しようとするとき、その力を、+X(2)方向と+X(4)方向とに分解することによって、第1センサー71および第2センサー72において検出することが可能である。ただし、この角度には多少の誤差が許容され、その誤差は例えば±5°程度とされる。
また、本実施形態においても、第1センサー71の力検出方向D1および第2センサー72の力検出方向D2が、第2軸J2を対称軸とする線対称の関係を満たしている。これにより、電荷Q1を電圧V1に変換する変換出力回路401における変換感度と、電荷Q2を電圧V2に変換する変換出力回路402における変換感度と、を等しくすることができる。このように変換感度が等しければ、電圧V1に重畳する出力ドリフト(零点ドリフト)と、電圧V2に重畳する出力ドリフト(零点ドリフト)と、が等しくなる。したがって、演算部52において、電圧V1と電圧V2の差を求めることにより、出力ドリフトを相殺することができる。その結果、出力ドリフトがキャンセルされた電圧信号に基づいて、γ軸方向の並進力成分を高い検出精度で検出することができる。
また、図13は、図11に示す圧電センサー素子に対してγ軸方向の外力Fが加わったとき、外力Fを+X(2)方向の成分、すなわち力検出方向D1の成分f1に分解する様子を示す図である。図14は、図11に示す圧電センサー素子にγ軸方向の外力Fが加わったとき、外力Fを+X(4)方向、すなわち力検出方向D2の成分f2に分解する様子を示す図である。
図13および図14に示すように、本実施形態では、外力Fが加わったとき、その外力Fを成分f1および成分f2に分解することができる。これにより、外力Fが加わったとき、外力Fの分力である成分f1が加わった第1センサー71からは、正の電荷Q1が出力され、外力Fの分力である成分f2が加わった第2センサー72からは、負の電荷Q2が出力される、その結果、アナログ回路基板4で変換される電圧V1、V2の符号も互いに異なる。したがって、演算部52において、電圧V1と電圧V2の差を求めることにより、電圧V1、V2の変化を増幅することができる。換言すれば、電圧V1および電圧V2は、互いに符号が異なるものの、波形はほぼ等しくなるため、差を求めることによって波形の増幅が可能になる。その結果、増幅された電圧信号に基づいて、γ軸方向の並進力成分を高い検出精度で検出することができる。
また、力検出装置1では、前述したように、第1センサー71と第2センサー72とがα軸方向において積層されている。このため、第1センサー71と第2センサー72とが分離されている場合に比べて、圧電センサー素子7の小型化を図ることができ、ひいては力検出装置1の小型化を図ることができる。
また、第1センサー71と第2センサー72との間には物理的な距離がほとんどないため、第1センサー71および第2センサー72に生じるせん断力の大きさも互いにほぼ等しくなる。その結果、力検出装置1の検出精度をより高めることができる。
さらに、第1センサー71と第2センサー72との間の物理的な距離を縮めることにより、変換出力回路401および変換出力回路402を同一のIC等の素子内に形成することができる。これにより、変換出力回路401の変換感度と変換出力回路402の変換感度とを、特に等しくすることができる。その結果、出力ドリフトをより正確に相殺することができる。
加えて、第1センサー71と変換出力回路401との間の配線長および配線経路と、第2センサー72と変換出力回路402との間の配線長および配線経路と、を互いに近づけることができる。これにより、各配線に重畳するノイズも互いに同程度となるため、演算部52による演算によって、ノイズについても相殺しやすくなる。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第3実施形態>
図15は、第3実施形態に係るロボットを示す斜視図である。図16は、図15に示すロボットの部分拡大断面図である。
図15に示すロボット100は、例えば、精密機器等の工業製品を製造する製造工程で用いることのできるロボットである。同図に示すように、ロボット100は、例えば床や天井に固定される基部としてのベース110と、ベース110に対して回動可能なアーム120と、アーム120の先端に設けられたエンドエフェクター190と、アーム120およびエンドエフェクター190の駆動を制御するロボット制御部140とを有している。
また、アーム120は、ベース110に回動自在に連結された第1アーム121と、第1アーム121に回動自在に連結された第2アーム122と、第2アーム122に回動自在に連結された第3アーム123と、第3アーム123に回動自在に連結された第4アーム124と、第4アーム124に回動自在に連結された第5アーム125と、第5アーム125に回動自在に連結された第6アーム126と、を有している。そして、第6アーム126にはハンド接続部が設けられており、ハンド接続部にエンドエフェクター190が装着されている。
また、このようなロボット100には、エンドエフェクター190に加えられる外力を検出するセンサーとして前述した力検出装置1が設けられている。なお、力検出装置1には、例えば、前述した第1実施形態または第2実施形態のいずれかを用いることができる。
具体的には、図16に示すように、力検出装置1は、第1基部2がアーム120の基端側に位置し、第2基部3がアーム120の先端側に位置するようにアーム120に固定されている。本実施形態では、力検出装置1は、第5アーム125と第6アーム126との間に位置し、第1基部2が第5アーム125に接続され、第2基部3が第6アーム126に連結されている。
ただし、力検出装置1の配置は、特に限定されない。例えば、力検出装置1は、第6アーム126とエンドエフェクター190との間に位置していてもよい。また、力検出装置1は、第1基部2がアーム120の先端側に位置し、第2基部3がアーム120の基端側に位置するように配置されていてもよい。
力検出装置1が検出する力をロボット制御部140にフィードバックすることで、ロボット100は、より精密な作業を実行することができる。また、力検出装置1が検出する力によって、ロボット100は、エンドエフェクター190の作業対象物や障害物への接触等を検知することができる。そのため、エンドエフェクター190による作業対象物の把持や移動等の動作をより適正に行うことができ、また、従来の位置制御では困難だった障害物回避動作、対象物損傷回避動作等を容易に行うことができ、ロボット100は、より適正かつ安全に作業を実行することができる。
このように、ロボット100は、力検出装置1を有している。
この力検出装置1は、前述したように、互いに直交する第1軸J1および第2軸J2のうち、第1軸J1を力の検出軸とする力検出装置であって、第1電極701、Yカット水晶板である第1水晶板711、第2電極712、Yカット水晶板である第2水晶板713、第3電極703、Yカット水晶板である第3水晶板721、第4電極722、Yカット水晶板である第4水晶板723、および第5電極705が、この順で積層されている積層体と、第2電極712から出力される電荷Q1と、第4電極722から出力される電荷Q2と、に基づき、第1軸J1の方向の力を検出する力検出回路50と、を有している。そして、Yカット水晶板の電気軸をX軸としたとき、第1水晶板711の+X(1)方向と第2水晶板713の+X(2)方向とが逆方向を向いており、第3水晶板721の+X(3)方向と第4水晶板723の+X(4)方向とが逆方向を向いている。また、第2水晶板713の+X(2)方向と第1軸J1の一方向である+J1方向とのなす角θ21と、第4水晶板723の+X(4)方向と第1軸J1の一方向である+J1方向とのなす角θ41と、が異なっている。さらに、第2水晶板713の+X(2)方向と第2軸J2の一方向である+J2方向とのなす角θ22と、第4水晶板723の+X(4)方向と第2軸J2の一方向である+J2方向とのなす角θ42と、が等しくなっている。
このような力検出装置1によれば、出力ドリフトの補償機能により、高い検出精度を実現するとともに、小型化を容易に図ることができる。その結果、ロボット100は、力検出装置1の効果を享受できるため、優れた信頼性を有するとともに、小型化が容易に図られる。
なお、ロボット100の構成としては特に限定されず、例えば、アームの数が本実施形態と異なっていてもよい。
<第4実施形態>
図17は、第4実施形態に係るロボットを示す側面図である。
図17に示すロボット200は、いわゆる水平多関節ロボット(スカラロボット)であり、例えば、精密機器等を製造する製造工程等で用いられ、精密機器や部品等の把持や搬送等を行うことができる。ロボット200は、基台210と、第1アーム220と、第2アーム230と、作業ヘッド240と、配線引き回し部250と、ロボット制御部260と、を有している。
基台210は、例えば、図示しない床面にボルト等によって固定されている。基台210の上端部には、第1アーム220が連結されている。第1アーム220は、基台210に対して鉛直方向に沿う軸A1まわりに回動可能となっている。また、第1アーム220の先端部には、第2アーム230が連結されている。第2アーム230は、第1アーム220に対して鉛直方向に沿う軸A2まわりに回動可能となっている。
また、第2アーム230の先端部には、作業ヘッド240が配置されている。作業ヘッド240は、第2アーム230の先端部に同軸的に配置されたスプラインナットおよびボールねじナットに挿通されたスプラインシャフト241を有している。スプラインシャフト241は、第2アーム230に対して、鉛直方向に沿う軸A3まわりに回転可能であり、かつ、上下方向に移動可能となっている。そして、スプラインシャフト241の先端部には、エンドエフェクター290が連結されている。
また、ロボット200には、エンドエフェクター290に加えられる外力を検出するセンサーとして前述した力検出装置1が設けられている。なお、力検出装置1としては、例えば、前述した第1実施形態または第2実施形態のいずれかを用いることができる。
具体的には、力検出装置1は、スプラインシャフト241とエンドエフェクター290との間に設けられている。また、力検出装置1は、第1基部2がスプラインシャフト241側に位置し、第2基部3がエンドエフェクター290側に位置するように固定されている。ただし、力検出装置1の配置は、特に限定されない。例えば、力検出装置1は、第1基部2がエンドエフェクター290側に位置し、第2基部3がスプラインシャフト241側に位置するように配置されていてもよい。
このように、ロボット200は、力検出装置1を有している。
この力検出装置1は、前述したように、互いに直交する第1軸J1および第2軸J2のうち、第1軸J1を力の検出軸とする力検出装置であって、第1電極701、Yカット水晶板である第1水晶板711、第2電極712、Yカット水晶板である第2水晶板713、第3電極703、Yカット水晶板である第3水晶板721、第4電極722、Yカット水晶板である第4水晶板723、および第5電極705が、この順で積層されている積層体と、第2電極712から出力される電荷Q1と、第4電極722から出力される電荷Q2と、に基づき、第1軸J1の方向の力を検出する力検出回路50と、を有している。そして、Yカット水晶板の電気軸をX軸としたとき、第1水晶板711の+X(1)方向と第2水晶板713の+X(2)方向とが互いに逆方向を向いており、第3水晶板721の+X(3)方向と第4水晶板723の+X(4)方向とが互いに逆方向を向いている。また、第2水晶板713の+X(2)方向と第1軸J1の一方向である+J1方向とのなす角θ21と、第4水晶板723の+X(4)方向と第1軸J1の一方向である+J1方向とのなす角θ41と、が異なっている。さらに、第2水晶板713の+X(2)方向と第2軸J2の一方向である+J2方向とのなす角θ22と、第4水晶板723の+X(4)方向と第2軸J2の一方向である+J2方向とのなす角θ42と、が等しくなっている。
このような力検出装置1によれば、出力ドリフトの補償機能により、高い検出精度を実現するとともに、小型化を容易に図ることができる。その結果、ロボット200は、力検出装置1の効果を享受できるため、優れた信頼性を有するとともに、小型化が容易に図られる。
以上、本発明の力検出装置およびロボットについて、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
1…力検出装置、2…第1基部、3…第2基部、4…アナログ回路基板、5…デジタル回路基板、6…圧電センサー部、7…圧電センサー素子、8…パッケージ、9…予圧ボルト、23…底板、24…壁部、25…内面、26…凸部、33…天板、34…壁部、41…オペアンプ、42…コンデンサー、43…スイッチング素子、50…力検出回路、51…ADコンバーター、52…演算部、71…第1センサー、72…第2センサー、81…ベース、82…リッド、90…本体部、91…ねじ部、92…頭部、100…ロボット、110…ベース、120…アーム、121…第1アーム、122…第2アーム、123…第3アーム、124…第4アーム、125…第5アーム、126…第6アーム、140…ロボット制御部、190…エンドエフェクター、200…ロボット、210…基台、220…第1アーム、230…第2アーム、231…下面、240…作業ヘッド、241…スプラインシャフト、242…雌ねじ部、250…配線引き回し部、260…ロボット制御部、261…頂面、290…エンドエフェクター、331…上面、341…内面、401…変換出力回路、402…変換出力回路、701…第1電極、703…第3電極、705…第5電極、711…第1水晶板、712…第2電極、713…第2水晶板、721…第3水晶板、722…第4電極、723…第4水晶板、811…凹部、813…端子、814…接続部、821…中央部、822…外縁部、823…接続部、A1…軸、A2…軸、A3…軸、D1…力検出方向、D2…力検出方向、F…外力、GND…グランド、J1…第1軸、J2…第2軸、LD…積層方向、O…中心、Q1…電荷、Q2…電荷、S1…収納空間、SD…保持方向、V1…電圧、V2…電圧、W…幅、f1…成分、f2…成分

Claims (5)

  1. 互いに直交する第1軸および第2軸のうち、前記第1軸を力の検出軸とする力検出装置であって、
    第1電極、Yカット水晶板である第1水晶板、第2電極、Yカット水晶板である第2水晶板、第3電極、Yカット水晶板である第3水晶板、第4電極、Yカット水晶板である第4水晶板、および第5電極が、この順で積層されている積層体と、
    前記第2電極から出力される電荷と、前記第4電極から出力される電荷と、に基づき、前記第1軸の方向の力を検出する力検出回路と、
    を有し、
    前記Yカット水晶板の電気軸をX軸としたとき、
    前記第1水晶板の+X方向と前記第2水晶板の+X方向とが逆方向を向いており、
    前記第3水晶板の+X方向と前記第4水晶板の+X方向とが逆方向を向いており、
    前記第2水晶板の+X方向と前記第1軸の一方向とのなす角と、前記第4水晶板の+X方向と前記第1軸の一方向とのなす角と、が異なり、
    前記第2水晶板の+X方向と前記第2軸の一方向とのなす角と、前記第4水晶板の+X方向と前記第2軸の一方向とのなす角と、が等しいことを特徴とする力検出装置。
  2. 前記第2水晶板の+X方向と前記第2軸の一方向とのなす角、および、前記第4水晶板の+X方向と前記第2軸の一方向とのなす角が90°である請求項1に記載の力検出装置。
  3. 前記第2水晶板の+X方向と前記第2軸の一方向とのなす角、および、前記第4水晶板の+X方向と前記第2軸の一方向とのなす角が45°である請求項1に記載の力検出装置。
  4. 前記力検出回路は、前記第2電極から出力される電荷の時間変化および前記第4電極から出力される電荷の時間変化に基づき、前記力検出装置の異常の有無を判定する機能を有する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の力検出装置。
  5. 互いに直交する第1軸および第2軸のうち、前記第1軸を力の検出軸とする力検出装置を備えるロボットであって、
    前記力検出装置は、
    第1電極、Yカット水晶板である第1水晶板、第2電極、Yカット水晶板である第2水晶板、第3電極、Yカット水晶板である第3水晶板、第4電極、Yカット水晶板である第4水晶板、および第5電極が、この順で積層されている積層体と、
    前記第2電極から出力される電荷と、前記第4電極から出力される電荷と、に基づき、前記第1軸の方向の力を検出する力検出回路と、
    を有し、
    前記Yカット水晶板の電気軸をX軸としたとき、
    前記第1水晶板の+X方向と前記第2水晶板の+X方向とが逆方向を向いており、
    前記第3水晶板の+X方向と前記第4水晶板の+X方向とが逆方向を向いており、
    前記第2水晶板の+X方向と前記第1軸の一方向とのなす角と、前記第4水晶板の+X方向と前記第1軸の一方向とのなす角と、が異なり、
    前記第2水晶板の+X方向と前記第2軸の一方向とのなす角と、前記第4水晶板の+X方向と前記第2軸の一方向とのなす角と、が等しいことを特徴とするロボット。
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