JP7126882B2 - 生体適合膜の形成方法、および、生体適合膜の形成装置 - Google Patents

生体適合膜の形成方法、および、生体適合膜の形成装置 Download PDF

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本発明は、生体適合膜の形成方法、および、生体適合膜の形成装置に関する。
生体適合性を有する膜である生体適合膜は、血液などの生体成分、および、生体組織に対して高い適合性を有する。生体適合膜は、医療用具の表面を覆う膜として用いられている。生体適合膜は、被膜と、被膜の表面における少なくとも一部を覆う親水性被膜とを備える。被膜は、蒸着重合によって形成されたポリイミド膜またはポリ尿素膜である。親水性被膜は、ポリエチレングリコール誘導体などの親水性ポリマーによって形成される。親水性ポリマーは、例えばエチレンオキサイドなどの親水性モノマーを蒸着重合させることによって形成される(例えば、特許文献1を参照)。
特開2001-238963号公報
ところで、生体適合膜には、上述した生体成分および生体組織に対してより高い適合性を有することが求められている。
本発明は、生体適合膜における生体適合性を高めることを可能とした生体適合膜の形成方法、および、生体適合膜の形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための生体適合膜の形成方法は、イソシアナート基を含む第1原料と、アミノ基を含む第2原料とを成膜対象の表面に供給して、前記表面における前記第1原料と前記第2原料との重合により、第1末端にイソシアナート基を有し、かつ、第2末端にアミノ基を有する複数のポリ尿素分子を形成し、これによって、前記表面にポリ尿素膜を形成することと、前記ポリ尿素膜において、前記イソシアナート基と前記アミノ基とが反応基であり、複数の前記反応基における第1の複数の反応基と、第1ポリエチレングリコールとを反応させることと、複数の前記反応基における第2の複数の反応基と、前記第1ポリエチレングリコールよりも重合度が小さい第2ポリエチレングリコールとを反応させることと、を含む。
上記課題を解決するための生体適合膜の形成装置は、表面を含む成膜対象を収容する処理槽と、前記成膜対象にイソシアナート基を含む第1原料を供給する第1原料供給部と、前記成膜対象にアミノ基を含む第2原料を供給する第2原料供給部と、第1ポリエチレングリコールを前記成膜対象に供給する第1ポリエチレングリコール供給部と、前記第1ポリエチレングリコールよりも重合度が小さい第2ポリエチレングリコールを前記成膜対象に供給する第2ポリエチレングリコール供給部と、前記第1原料供給部、前記第2原料供給部、前記第1ポリエチレングリコール供給部、および、前記第2ポリエチレングリコール供給部の駆動を制御する制御部と、を備える。前記制御部は、前記第1原料供給部に前記第1原料を供給させ、かつ、前記第2原料供給部に前記第2原料を供給させて、前記表面における前記第1原料と前記第2原料との重合により、複数のポリ尿素分子を形成し、これによって、ポリ尿素膜を前記表面に形成した後に、前記第1ポリエチレングリコール供給部に前記第1ポリエチレングリコールを供給させ、かつ、前記第2ポリエチレングリコール供給部に前記第2ポリエチレングリコールを供給させて、前記ポリ尿素膜が有するイソシアナート基とアミノ基とによって構成される反応基のなかで、第1の複数の反応基と前記第1ポリエチレングリコールとを反応させ、かつ、第2の複数の反応基と前記第2ポリエチレングリコールとを反応させる。
上記各構成によれば、第1ポリエチレングリコールと第2ポリエチレングリコールとがポリ尿素膜に反応した生体適合膜を得ることができる。そのため、第1ポリエチレングリコールのみがポリ尿素膜に反応する場合と比べて、ポリ尿素膜に反応するポリエチレングリコールの密度を高めることができる。また、第2ポリエチレングリコールのみがポリ尿素膜に反応する場合と比べて、第1ポリエチレングリコールが反応する分だけ、生体適合膜が、形状における自由度の高められたポリエチレングリコールを含むことができる。これにより、生体適合膜における生体適合性を高めることができる。
上記生体適合膜の形成方法において、前記第1の複数の反応基と前記第1ポリエチレングリコールとを反応させることと、前記第2の複数の反応基と前記第2ポリエチレングリコールとを反応させることとを同時に行ってよい。
上記構成によれば、2種のポリエチレングリコールを同時に反応させることが可能である。そのため、第1ポリエチレングリコールと第2ポリエチレングリコールとを別々のタイミングで反応させる場合と比べて、生体適合膜の形成に必要な工程数を減らすことができる。
上記生体適合膜の形成方法において、前記第1ポリエチレングリコールおよび前記第2ポリエチレングリコールのうち、前記反応基と反応する官能基としてアミノ基を含むポリエチレングリコールが、アミノ基含有ポリエチレングリコールであり、前記第1ポリエチレングリコールおよび前記第2ポリエチレングリコールのうち、前記アミノ基含有ポリエチレングリコール以外のポリエチレングリコールが、前記反応基と反応する官能基としてアルデヒド基を含むアルデヒド基含有ポリエチレングリコールであってよい。
上記構成によれば、アミノ基含有ポリエチレングリコールをイソシアナート基と選択的に反応させ、かつ、アルデヒド基含有ポリエチレングリコールをアミノ基と選択的に反応させることができる。
上記生体適合膜の形成方法において、前記第1ポリエチレングリコールにおける重合度は、3以上48以下であり、前記第2ポリエチレングリコールにおける重合度は、3以上48以下であってよい。上記構成によれば、ポリ尿素膜に反応するポリエチレングリコールの密度を高めつつ、かつ、第1ポリエチレングリコールの形状における自由度を高めることができる。
上記生体適合膜の形成方法において、前記反応基と反応した前記第1ポリエチレングリコールのモル数と、前記反応基と反応した前記第2ポリエチレングリコールのモル数との総和に対して、前記反応基と反応した前記第1ポリエチレングリコールのモル数の百分率が、30%以上70%以下であってよい。
上記構成によれば、ポリ尿素膜に反応するポリエチレングリコールの密度を高める効果を得ることと、ポリエチレングリコールの総数のなかで、形状における自由度が高められたポリエチレングリコールの割合を高めることとを両立させることができる。
生体適合膜の形成装置を蒸着装置として具体化した一実施形態における蒸着装置の構成を模式的に示すブロック図。 一実施形態における生体適合膜の形成方法を説明するためのフローチャート。
図1および図2を参照して、生体適合膜の形成方法および生体適合膜の形成装置の一実施形態を説明する。以下では、生体適合膜の形成装置の構成、および、生体適合膜の形成方法を順に説明する。
[生体適合膜の形成装置]
図1を参照して、生体適合膜の形成装置を説明する。
生体適合膜の形成装置は、処理槽、第1原料供給部、第2原料供給部、第1ポリエチレングリコール供給部、第2ポリエチレングリコール供給部、および、制御部を備えている。処理槽は、表面を含む成膜対象を収容する。第1原料供給部は、成膜対象にイソシアナート基を含む第1原料を供給する。第2原料供給部は、成膜対象にアミノ基を含む第2原料を供給する。第1ポリエチレングリコール供給部は、第1ポリエチレングリコールを成膜対象に供給する。第2ポリエチレングリコール供給部は、第1ポリエチレングリコールよりも重合度が小さい第2ポリエチレングリコールを成膜対象に供給する。制御部は、第1原料供給部、第2原料供給部、第1ポリエチレングリコール供給部、および、第2ポリエチレングリコール供給部の駆動を制御する。
制御部は、第1原料供給部に第1原料を供給させ、かつ、第2原料供給部に第2原料を供給させて、表面における第1原料と第2原料との重合により、複数のポリ尿素分子を形成し、これによって、ポリ尿素膜を表面に形成する。その後に、制御部は、第1ポリエチレングリコール供給部に第1ポリエチレングリコールを供給させ、かつ、第2ポリエチレングリコール供給部に第2ポリエチレングリコールを供給させる。これによって、制御部は、ポリ尿素膜が有するイソシアナート基とアミノ基とによって構成される反応基のなかで、第1の複数の反応基と第1ポリエチレングリコールとを反応させ、かつ、第2の複数の反応基と第2ポリエチレングリコールとを反応させる。反応とは、付加または縮合のことである。以下、図1を参照して、生体適合膜の形成装置の一例を説明する。なお、以下では、生体適合膜の形成装置を蒸着装置として具体化した例を説明する。
図1が示すように、蒸着装置10は、成膜対象Sを収容する処理槽11を備えている。処理槽11において、成膜対象Sの表面SFに生体適合膜が形成される。処理槽11内には、成膜対象Sを支持する支持部12が位置している。支持部12は、例えば、成膜対象Sを支持するステージである。支持部12内には、温度調整部13が位置している。温度調整部13は、支持部12を所定の温度に制御することによって、成膜対象Sを所定の温度に調整する。温度調整部13は、例えば、成膜対象Sを10℃以上50℃以下の温度に調整する。
処理槽11には、処理槽11内を減圧する排気部14が接続されている。排気部14は、例えばポンプとバルブとを含んでいる。処理槽11には、第1原料供給部15、第2原料供給部16、第1ポリエチレングリコール(以下、PEGと記載する)供給部17、および、第2PEG供給部18が接続されている。第1原料供給部15、第2原料供給部16、第1PEG供給部17、および、第2PEG供給部18は、例えばマスフローコントローラーであり、各材料が保持されたタンクに接続されている。
第1原料供給部15および第2原料供給部16の各々は、成膜対象Sの表面SFにポリ尿素膜を形成するための材料を処理槽11内に供給する。第1原料供給部15は第1原料を供給し、第2原料供給部16は、第1原料とは異なる第2原料を供給する。第1原料は、イソシアナート基(‐N=C=O)を含む。第2原料は、アミノ基(‐NH)を含む。第1原料は、以下の式(1)によって示される。第2原料は、以下の式(2)によって示される。なお、式1におけるR、および、式2におけるRは、それぞれ脂肪族、脂環族、または、芳香族を含んだ化学構造からなる。
O=C=N‐R‐N=C=O … 式(1)
N‐R‐NH … 式(2)
式1が示すように、第1原料は、2つ以上のイソシアナート基を含む。式2が示すように、第2原料は、2つ以上のアミノ基を含む。第1原料は、ジイソシアナートであってよいし、トリイソシアナートでもよい。第2原料は、ジアミンであってよいし、トリアミンでもよい。
第1原料は、例えば、1,3‐ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、4,4’‐メチレンビス(フェニルイソシアン酸)、4,4’‐ジイソシアナト‐3,3’‐ジメチルビフェニル、4,4’‐メチレンビス(シクロヘキシルイソシアナート)、ヘキサメチレンジイソシアナート、1,5‐ジイソシアナトナフタレン、1,4‐フェニレンジイソシアナート、トリレン‐2,6‐ジイソシアナート、1,3‐ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、トリス(イソシアナートフェニル)メタン、および、1,4‐シクロヘキシレンジイソシアナートなどであってよい。
第2原料は、例えば、4,4’‐メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3‐ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4‐ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4‐ブタンジオールビス(3‐アミノプロピル)エーテル、1,4‐ビス(4‐アミノフェノキシ)ベンゼン、アミノ‐PEG‐アミン、アミノ‐PEG‐アミン、9,9‐ビス(4‐アミノフェニル)フルオレン、1,4‐シクロヘキサンジアミン、1,10‐ジアミノデカン、1,12‐ジアミノドデカン、1,7‐ジアミノヘプタン、2,7‐ジアミノフルオレン、1,5‐ジアミノナフタレン、m‐キシリレンジアミン、4,4’‐ジアミノベンゾフェノン、ジエチレングリコールビス(3‐アミノプロピル)エーテル、4,4’‐ジアミノ‐2,2’‐ジメチルビベンジル、3,3’‐ジアミノジフェニルメタン、3,4’‐ジアミノジフェニルエーテル、2,6’‐ジアミノアントラキノン、2‐メチル‐1,5‐ジアミノペンタン、4,4’‐メチレンビス(2‐メチルシクロヘキシルアミン)、1,4‐フェニレンジアミン、4,4’‐ジアミノ‐3,3’‐ジメチルビフェニル、1,14‐ジアミノ‐3,6,9,12‐テトラオキサテトラデカン、ビス(4‐アミノシクロヘキシル)エーテル、1,3‐ビス(4‐ピペリジル)プロパン、トリス(2‐アミノエチル)アミン、および、トリス(4‐アミノフェニル)メタンなどであってよい。
第1原料供給部15が成膜対象Sの表面SFに第1原料を供給し、かつ、第2原料供給部16が成膜対象Sの表面SFに第2原料を供給する。第1原料と第2原料には、成膜対象Sの表面SFにおいてエネルギーが付与される。これにより、第1原料と第2原料とが重合する。結果として、以下の式(3)で示されるポリ尿素分子が形成される。
Figure 0007126882000001
成膜対象Sの表面SFには、複数のポリ尿素分子が形成される。これによって、成膜対象Sの表面SFには、複数のポリ尿素分子から構成されるポリ尿素膜が形成される。各ポリ尿素分子は、2つの末端として第1末端と第2末端とを有する。各ポリ尿素分子は、第1末端にイソシアナート基を有し、第2末端にアミノ基を有する。そのため、ポリ尿素膜は、複数のイソシアナート基と、複数のアミノ基とを有する。ポリ尿素膜において、イソシアナート基の数と、アミノ基の数とが等しい。各イソシアナート基および各アミノ基は、反応基である。
第1PEG供給部17は、第1PEGを処理槽11内の成膜対象Sに供給する。第2PEG供給部は、第2PEGを処理槽11内の成膜対象Sに供給する。第1PEGおよび第2PEGは、それぞれエチレングリコールの重合体である。第2PEGにおけるエチレングリコールの重合度は、第1PEGにおけるエチレングリコールの重合度よりも小さい。言い換えれば、第2PEGの分子量は、第1PEGの分子量よりも小さい。
第1PEGおよび第2PEGの各々は、直鎖状PEGでもよいし、分岐鎖状PEGでもよい。直鎖状PEGは、以下の式(4)によって示すことができる。分岐鎖状PEGは、以下の式(5)によって示すことができる。
Figure 0007126882000002
Figure 0007126882000003
直鎖状PEGは、2つの末端を有している。これに対して、分岐鎖状PEGは3つ以上の末端を有している。式(5)には、分岐鎖状PEGのうち、3つの末端を有する構造が示されている。分岐鎖状PEGは、直鎖状PEGに比べて分子の形状における自由度が高いため、生体適合膜における生体適合性がより高められる。例えば、生体適合膜に対するタンパク質の凝集性をより低くすることができる。直鎖状PEGおよび分岐鎖状PEGの各々において、官能基Xは、ポリ尿素膜が有する反応基と反応することが可能な官能基であり、官能基Yは、ポリ尿素膜が有する反応基とは反応しない官能基である。
官能基Xは、イソシアナート基およびアミノ基の少なくとも一方と反応することが可能な官能基である。官能基Xは、イソシアナート基およびアミノ基のいずれか一方とのみ反応することが可能な官能基であることが好ましい。イソシアナート基と反応する官能基Xは、アミノ基(‐NH)、および、ヒドロキシ基(‐OH)であってよい。アミノ基と反応する官能基は、イソシアナート基(‐N=C=O)、アルデヒド基(‐H‐C=O)、および、酸クロリド基(‐Cl‐C=O)であってよい。
第1PEGがイソシアナート基およびアミノ基のいずれか一方とのみ反応することが可能な官能基Xを有し、かつ、第2PEGが第1PEGとは反応しない反応基とのみ反応することが可能な官能基Xを有することができる。すなわち、第1PEGがイソシアナート基とのみ反応することが可能な官能基Xを有し、かつ、第2PEGがアミノ基とのみ反応することが可能な官能基Xを有することができる。あるいは、第1PEGがアミノ基とのみ反応することが可能な官能基Xを有し、かつ、第2PEGがイソシアナート基とのみ反応することが可能な官能基Xを有することができる。
なお、各PEGは、反応基と反応することが可能な官能基を2つ以上含んでもよい。すなわち、上述した直鎖状PEGおよび分岐鎖状PEGにおいて、官能基Yが、イソシアナート基およびアミノ基の少なくとも一方と反応することが可能な官能基でもよい。
直鎖状PEGにおける重合度は、上述した式(4)において、n個である。これに対して、分岐鎖PEGにおける重合度は、上述した式(5)において、(l+m+n)個である。第1PEGの重合度は、以下の式(6)または式(7)を満たすことが好ましい。第2PEGの重合度は、以下の式(8)または式(9)を満たすことが好ましい。
3≦n≦48 … 式(6)
6≦(l+m+n)≦48 … 式(7)
3≦n≦48 … 式(8)
6≦(l+m+n)≦48 … 式(9)
すなわち、第1PEGにおける重合度は、3以上48以下であることが好ましく、3以上24以下であることがより好ましい。第2PEGにおける重合度は、3以上48以下であることが好ましく、3以上24以下であることがより好ましい。これにより、ポリ尿素膜に反応するPEGの密度を高めつつ、かつ、第1PEGの形状における自由度を高めることができる。
制御部10Cは、第1原料供給部15、第2原料供給部16、第1PEG供給部17、および、第2PEG供給部18の各々と電気的に接続されている。制御部10Cは、第1原料供給部15に第1原料の供給を開始させるとき、第1原料の供給を開始させるための開始信号を生成し、生成した開始信号を第1原料供給部15に出力する。制御部10Cは、第1原料供給部15に第1原料の供給を終了させるとき、第1原料の供給を終了させるための終了信号を生成し、生成した終了信号を第1原料供給部15に出力する。
制御部10Cは、第2原料供給部16に第2原料の供給を開始させるとき、第2原料の供給を開始させるための開始信号を生成し、生成した開始信号を第2原料供給部16に出力する。制御部10Cは、第2原料供給部16に第2原料の供給を終了させるとき、第2原料の供給を終了させるための終了信号を生成し、生成した終了信号を第2原料供給部16に出力する。制御部10Cは、第1PEG供給部17に第1PEGの供給を開始させるとき、第1PEGの供給を開始させるための開始信号を生成し、生成した開始信号を第1PEG供給部17に出力する。制御部10Cは、第1PEG供給部17に第1PEGの供給を終了させるとき、第1PEGの供給を終了させるための終了信号を生成し、生成した終了信号を第1PEG供給部17に出力する。
制御部10Cは、第2PEG供給部18に第2PEGの供給を開始させるとき、第2PEGの供給を開始させるための開始信号を生成し、生成した開始信号を第2PEG供給部18に出力する。制御部10Cは、第2PEG供給部18に第2PEGの供給を終了させるとき、第2PEGの供給を終了させるための終了信号を生成し、生成した終了信号を第2PEG供給部18に出力する。
制御部10Cは、温度調整部13および排気部14の各々にも電気的に接続されている。制御部10Cは、温度調整部13に支持部12における温度の制御を開始させるとき、制御を開始させるための開始信号を生成し、生成した開始信号を温度調整部13に出力する。制御部10Cは、温度調整部13に支持部12における温度の制御を終了させるとき、制御を終了させるための終了信号を生成し、生成した終了信号を温度調整部13に出力する。制御部10Cは、排気部14に処理槽11内の排気を開始させるとき、排気を開始させるための開始信号を生成し、生成した開始信号を排気部14に出力する。制御部10Cは、排気部14に処理槽11内の排気を終了させるとき、排気を終了させるための終了信号を生成し、生成した終了信号を排気部14に出力する。
蒸着装置10では、まず、成膜対象Sが支持部12に配置される。そして、制御部10Cが、排気部14に処理槽11内の排気を開始させ、かつ、温度調整部13に支持部12における温度の制御を開始させる。次いで、制御部10Cが、第1原料供給部15に第1原料の供給を開始させ、かつ、第2原料供給部16に第2原料の供給を開始させる。これにより、温度調整部13によって温度が制御された成膜対象Sの表面SFに第1原料と第2原料とが供給される。そのため、成膜対象Sの表面SFにおいて、第1原料と第2原料とが重合する。結果として、複数のポリ尿素分子から構成されるポリ尿素膜が、成膜対象Sの表面SFに形成される。
次いで、制御部10Cは、第1PEG供給部17に第1PEGを供給させ、第2PEG供給部18に第2PEGを供給させる。これにより、成膜対象Sの表面SFに形成されたポリ尿素膜に第1PEGおよび第2PEGが供給される。そのため、ポリ尿素膜の反応基と第1PEGとが反応し、反応基と第2PEGとが反応する。結果として、第1PEGと第2PEGとの両方が反応したポリ尿素膜である生体適合膜を得ることができる。
[生体適合膜の形成方法]
図2を参照して、生体適合膜の形成方法を説明する。
生体適合膜の形成方法は、ポリ尿素膜を形成することと、反応基と第1PEGとを反応させることと、反応基と第2PEGとを反応させることと、を含む。ポリ尿素膜を形成することは、イソシアナート基を含む第1原料と、アミノ基を含む第2原料とを成膜対象Sの表面SFに供給して、表面SFにおける第1原料と第2原料との重合により、第1末端にイソシアナート基を有し、かつ、第2末端にアミノ基を有する複数のポリ尿素分子を形成する。これによって、表面SFにポリ尿素膜を形成する。第1PEGを反応させることは、ポリ尿素膜の複数の反応基における第1の複数の反応基と、第1PEGとを反応させる。第2PEGを反応させることは、複数の反応基における第2の複数の反応基と、第2PEGとを反応させる。
第1PEGと第2PEGとがポリ尿素膜に反応した生体適合膜を得ることができる。そのため、第1PEGのみがポリ尿素膜に反応する場合と比べて、ポリ尿素膜に反応するPEGの密度を高めることができる。また、第2PEGのみがポリ尿素膜に反応する場合と比べて、第1PEGが反応する分だけ、生体適合膜が、形状における自由度の高められたPEGを含むことができる。これにより、生体適合膜における生体適合性を高めることができる。例えば、生体適合膜に対するタンパク質の凝集性がより低くなる。
第2PEGにおけるエチレングリコールの重合度は、第1PEGにおけるエチレングリコールの重合度よりも小さい。そのため、第1PEGおよび第2PEGがそれぞれポリ尿素膜に反応した場合に、第2PEGによる立体障害は、第1PEGによる立体障害よりも小さい。それゆえに、生体適合膜が、ポリ尿素膜に反応したPEGとして第1PEGと第2PEGとを含むことにより、第1PEGのみを含む場合と比べて、PEGによる立体障害が、ポリ尿素膜に反応するPEGの分子数を減らすことを抑えることができる。結果として、生体適合膜におけるPEGの密度を高めることが可能である。
第1PEGにおけるエチレングリコールの重合度は、第2PEGにおけるエチレングリコールの重合度よりも大きい。そのため、第1PEGおよび第2PEGがそれぞれポリ尿素膜に反応した場合に、第1PEGにおける形状の自由度は、第2PEGにおける形状の自由度よりも高い。それゆえに、生体適合膜が、ポリ尿素膜に反応したPEGとして第1PGEと第2PEGとを含むことにより、第2PEGのみを含む場合と比べて、形状の自由度が高められたPEGを含むことが可能である。
以下、図2を参照して、生体適合膜の形成方法をより詳しく説明する。
図2が示すように、生体適合膜の形成方法は、成膜工程(ステップS11)と、表面修飾工程(ステップS12)とを含む。成膜工程では、第1原料と第2原料とを成膜対象Sの表面SFにおいて重合させることによって、ポリ尿素膜を形成する。成膜工程において、成膜対象Sの温度は、10℃以上50℃以下に設定することが好ましい。
成膜工程では、処理槽11が区画する空間内に、第1原料のガスと第2原料のガスとを供給し、これによって、成膜対象Sの表面SFにおいて第1原料と第2原料とを重合させる。そのため、成膜対象Sの表面SFにおける形状に追従する形状のポリ尿素膜を形成することができる。
表面修飾工程は、第1表面修飾工程(ステップS12a)と第2表面修飾工程(ステップS12b)とを含んでいる。第1表面修飾工程は、第1PEGと、ポリ尿素膜に含まれる反応基とが反応する工程である。第2表面修飾工程は、第2PEGと、ポリ尿素膜に含まれる反応基とが反応する工程である。
第1表面修飾工程では、第1の複数の反応基と、第1PEGとが反応する。第1表面修飾工程では、1つの反応基と、1つの第1PEGとが反応する。第1の複数の反応基は、ポリ尿素膜が含む全ての反応基における一部である。全反応基に対する第1の複数の反応基の百分率は、0%よりも大きければ、50%でもよいし、50%よりも大きくてもよいし、50%よりも小さくてもよい。第2の複数の反応基は、ポリ尿素膜が含む全ての反応基における一部であり、かつ、第1の複数の反応基とは異なる反応基である。全反応基に対する第2の複数の反応基の百分率は、0%よりも大きければ、50%でもよいし、50%よりも大きくてもよいし、50%よりも小さくてもよい。
表面修飾工程では、第1の複数の反応基と第1PEGとを反応させることと、第2の複数の反応基と第2PEGとを反応させることとを同時に行うことができる。すなわち、表面修飾工程では、第1表面修飾工程と第2表面修飾工程とを同時に行うことができる。この場合には、表面修飾工程において、第1PEGと第2PEGとを成膜対象Sに対して同時に供給することによって、第1表面修飾工程と第2表面修飾工程とを同時に行うことができる。これにより、2種のPEGを同時に反応させることが可能である。そのため、第1PEGと第2PEGとを別々のタイミングで反応させる場合と比べて、生体適合膜の形成に必要な工程数を減らすことができる。
第1表面修飾工程と第2表面修飾工程とを同時に行う場合には、第1PEGと第2PEGとの一方に、ポリ尿素分子のイソシアナート基とのみ反応する官能基を付与し、第1PEGと第2PEGとの他方に、ポリ尿素分子のアミノ基とのみ反応する官能基を付与することができる。これにより、第1表面修飾工程と第2表面修飾工程とを同時に行っても、第1PEGをイソシアナート基およびアミノ基の一方と選択的に反応させ、かつ、第2PEGをイソシアナート基およびアミノ基の他方と選択的に反応させることができる。
例えば、表面修飾工程において、反応基と反応する官能基としてアミノ基を含むアミノ基含有PEGと、反応基と反応する官能基としてアルデヒド基を含むアルデヒド基含有PEGとを用いることができる。第1PEGおよび第2PEGのうち、アミノ基を含むPEGが、アミノ基含有PEGである。第1PEGおよび第2PEGのうち、アミノ基含有PEG以外のPEGが、アルデヒド基を含むアルデヒド基含有PEGである。すなわち、第1PEGおよび第2PEGの一方が、アミノ基含有PEGであり、かつ、第1PEGおよび第2PEGの他方が、アルデヒド基含有PEGである。この場合には、アミノ基含有PEGをイソシアナート基と選択的に反応させ、かつ、アルデヒド基含有PEGをアミノ基と選択的に反応させることができる。
なお、上述したように、ポリ尿素分子のイソシアナート基とのみ反応する官能基は、アミノ基でもよい。また、アミノ基とのみ反応する官能基は、イソシアナート基、または、酸クロリド基でもよい。
なお、表面修飾工程では、第1表面修飾工程を第2表面修飾工程よりも前に行ってもよい。この場合には、表面修飾工程において、第1PEGを第2PEGよりも先に成膜対象Sに供給する。次いで、第1PEGの供給を終了した後に、第2PEGを成膜対象Sに供給する。これにより、第1表面修飾工程を行った後に、第2表面修飾工程を行うことができる。また、表面修飾工程では、第2表面修飾工程を第1表面修飾工程よりも前に行ってもよい。この場合には、表面修飾工程において、第2PEGを第1PEGよりも先に成膜対象Sに供給する。次いで、第2PEGの供給を終了した後に、第1PEGを成膜対象Sに供給する。これにより、第2表面修飾工程を行った後に、第1表面修飾工程を行うことができる。
生体適合膜において、反応基と反応した第1PEGのモル数と、反応基と反応した第2PEGのモル数との総和である総モル数に対して、反応基と反応した第1PEGのモル数の百分率が、30%以上70%以下であることが好ましい。総モル数に対して、反応基と反応した第1PEGのモル数の百分率は、50%であることがより好ましい。言い換えれば、反応基と反応した第1PEGのモル数と、反応基と反応した第2PEGのモル数との比は、1:1であることが好ましい。これにより、ポリ尿素膜に反応するPEGの密度を高める効果を得ることと、PEGの総数のなかで、形状における自由度が高められたPEGの割合を高めることとを両立させることができる。
なお、上述したように、第1PEGと第2PEGとの一方に、ポリ尿素分子のイソシアナート基とのみ反応する官能基を付与し、第1PEGと第2PEGとの他方に、ポリ尿素分子のアミノ基とのみ反応する官能基を付与することができる。これにより、ポリ尿素分子のイソシアナート基における反応の効率と、アミノ基における反応の効率とが等しい場合には、生体適合膜において、第1PEGのモル数と、第2PEGのモル数との比を1:1とすることが可能である。
また、第1PEGのモル数と、第2PEGのモル数との比を1:1以外の比にする場合には、例えば、以下に例示する方法によって生体適合膜を形成することが可能である。以下、第1PEGと第2PEGとのうちで、ポリ尿素膜に反応させるモル数が大きいPEGを主PEGとし、ポリ尿素膜に反応させるモル数が小さいPEGを副PEGとする。
第1表面修飾工程と第2表面修飾工程とを別々のタイミングで行う場合には、主PEGとして、イソシアナート基と反応するPEGと、アミノ基と反応するPEGとを準備する。一方で、副PEGとして、イソシアナート基とアミノ基とのいずれか一方と反応するPEGのみを準備する。そして、主PEGを反応させる工程を、副PEGを反応させる工程よりも前に行う。または、副PEGを反応させる工程を、主PEGを反応させる工程よりも前に行い、かつ、副PEGを反応させる工程を、副PEGが反応可能な官能基の全てと反応する前に終了する。
第1表面修飾工程と第2表面修飾工程とを同時に行う場合には、主PEGとして、イソシアナート基と反応するPEGと、アミノ基と反応するPEGとを準備する。一方で、副PEGとして、イソシアナート基とアミノ基とのいずれか一方と反応するPEGのみを準備する。そして、主PEGをポリ尿素膜に反応させるための2つのPEGと、副PEGをポリ尿素膜に反応させるための1つのPEGとを、同時にポリ尿素膜に供給する。なお、3つのPEGをポリ尿素膜に供給するときに、各PEGの分圧を調節することによって、生体適合膜における第1PEGのモル数と第2PEGのモル数との比を変えることが可能である。
なお、生体適合膜は、第1PEGおよび第2PEGに加えて、第3PEGを含んでもよい。第3PEGにおける重合度は、第1PEGにおける重合度、および、第2PEGにおける重合度の両方と異なる。
以上説明したように、生体適合膜の形成方法、および、生体適合膜の形成装置における一実施形態によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)第1PEGのみがポリ尿素膜に反応する場合と比べて、ポリ尿素膜に反応するPEGの密度を高めることができる。また、第2PEGのみがポリ尿素膜に反応する場合と比べて、第1PEGが反応する分だけ、生体適合膜が、形状における自由度の高められたPEGを含むことができる。これにより、生体適合膜における生体適合性を高めることができる。
(2)2種のPEGを同時に反応させることが可能であるため、第1PEGと第2PEGとを別々のタイミングで反応させる場合と比べて、生体適合膜の形成に必要な工程数を減らすことができる。
(3)アミノ基含有PEGをイソシアナート基と選択的に反応させ、かつ、アルデヒド基含有PEGをアミノ基と選択的に反応させることができる。
(4)第1PEGの重合度が3以上48以下であり、第2PEGの重合度が3以上48以下であることによって、ポリ尿素膜に反応するPEGの密度を高めつつ、かつ、第1PEGの形状における自由度を高めることができる。
(5)ポリ尿素膜に反応するPEGの密度を高める効果を得ることと、PEGの総数のなかで、形状における自由度が高められたPEGの割合を高めることとを両立させることができる。
10…蒸着装置、10C…制御部、11…処理槽、12…支持部、13…温度調整部、14…排気部、15…第1原料供給部、16…第2原料供給部、17…第1ポリエチレングリコール供給部、18…第2ポリエチレングリコール供給部。

Claims (5)

  1. イソシアナート基を含む第1原料と、アミノ基を含む第2原料とを成膜対象の表面に供給して、前記表面における前記第1原料と前記第2原料との重合により、第1末端にイソシアナート基を有し、かつ、第2末端にアミノ基を有する複数のポリ尿素分子を形成し、これによって、前記表面にポリ尿素膜を形成することと、
    前記ポリ尿素膜において、前記イソシアナート基と前記アミノ基とが反応基であり、複数の前記反応基における第1の複数の反応基と、第1ポリエチレングリコールとを反応させることと、
    複数の前記反応基における第2の複数の反応基と、前記第1ポリエチレングリコールよりも重合度が小さい第2ポリエチレングリコールとを反応させることと、を含み、
    前記第1ポリエチレングリコールおよび前記第2ポリエチレングリコールのうち、前記反応基と反応する官能基としてアミノ基を含むポリエチレングリコールが、アミノ基含有ポリエチレングリコールであり、
    前記第1ポリエチレングリコールおよび前記第2ポリエチレングリコールのうち、前記アミノ基含有ポリエチレングリコール以外のポリエチレングリコールが、前記反応基と反応する官能基としてアルデヒド基を含むアルデヒド基含有ポリエチレングリコールである
    生体適合膜の形成方法。
  2. 前記第1の複数の反応基と前記第1ポリエチレングリコールとを反応させることと、前記第2の複数の反応基と前記第2ポリエチレングリコールとを反応させることとを同時に行う
    請求項1に記載の生体適合膜の形成方法。
  3. 前記第1ポリエチレングリコールにおける重合度は、3以上48以下であり、
    前記第2ポリエチレングリコールにおける重合度は、3以上48以下である
    請求項1または2に記載の生体適合膜の形成方法。
  4. 前記反応基と反応した前記第1ポリエチレングリコールのモル数と、前記反応基と反応した前記第2ポリエチレングリコールのモル数との総和に対して、前記反応基と反応した前記第1ポリエチレングリコールのモル数の百分率が、30%以上70%以下である
    請求項1からのいずれか一項に記載の生体適合膜の形成方法。
  5. 表面を含む成膜対象を収容する処理槽と、
    前記成膜対象にイソシアナート基を含む第1原料を供給する第1原料供給部と、
    前記成膜対象にアミノ基を含む第2原料を供給する第2原料供給部と、
    第1ポリエチレングリコールを前記成膜対象に供給する第1ポリエチレングリコール供給部と、
    前記第1ポリエチレングリコールよりも重合度が小さい第2ポリエチレングリコールを前記成膜対象に供給する第2ポリエチレングリコール供給部と、
    前記第1原料供給部、前記第2原料供給部、前記第1ポリエチレングリコール供給部、および、前記第2ポリエチレングリコール供給部の駆動を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記第1原料供給部に前記第1原料を供給させ、かつ、前記第2原料供給部に前記第2原料を供給させて、前記表面における前記第1原料と前記第2原料との重合により、複数のポリ尿素分子を形成し、これによって、ポリ尿素膜を前記表面に形成した後に、
    前記第1ポリエチレングリコール供給部に前記第1ポリエチレングリコールを供給させ、かつ、前記第2ポリエチレングリコール供給部に前記第2ポリエチレングリコールを供給させて、前記ポリ尿素膜が有するイソシアナート基とアミノ基とによって構成される反応基のなかで、第1の複数の反応基と前記第1ポリエチレングリコールとを反応させ、かつ、第2の複数の反応基と前記第2ポリエチレングリコールとを反応させ
    前記第1ポリエチレングリコールおよび前記第2ポリエチレングリコールのうち、前記反応基と反応する官能基としてアミノ基を含むポリエチレングリコールが、アミノ基含有ポリエチレングリコールであり、
    前記第1ポリエチレングリコールおよび前記第2ポリエチレングリコールのうち、前記アミノ基含有ポリエチレングリコール以外のポリエチレングリコールが、前記反応基と反応する官能基としてアルデヒド基を含むアルデヒド基含有ポリエチレングリコールである
    生体適合膜の形成装置。
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