JP7125656B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解液二次電池に関する。詳しくは、正負極間の距離が所定範囲内に調整された捲回電極体を備える非水電解液二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池は、既存の電池に比べて軽量かつエネルギー密度が高いことから、近年、パソコンや携帯端末等のいわゆるポータブル電源さらには車両駆動用電源として好ましく用いられている。かかる非水電解液二次電池は、特に、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両の駆動用高出力電源として、益々の普及が期待されている。
非水電解液二次電池を構成する電極体の一形態として、長尺な帯状の正極集電体に正極活物質層を備える正極と、長尺な帯状の負極集電体に負極活物質層を備える負極とが、セパレータを介在させつつ重ね合わせられ、それらの長尺方向に捲回された構造の捲回電極体が挙げられる。この種の捲回電極体は、その構成上、長尺方向に直交する方向の両端部(即ち、捲回軸方向の両端部)において、交互に積層した正負電極間の隙間が存在することとなるから、該両端部の正負極間の隙間から非水電解液が電極体内部に含浸することとなる。
非水電解液が電極体内部に含浸されることにより、電池反応の際には電極体内部においても電荷担体(例えば、リチウムイオン二次電池の場合はリチウムイオン。ナトリウムイオン二次電池の場合はナトリウムイオン。)が、非水電解液を介して正極および負極の間(以下、「電極間」ともいう。)を移動することができる。このため、より高性能の非水電解液二次電池を開発するための一手段として、電極体の構造、特に非水電解液が電極体の内部に浸入しやすい電極間の構成に関する研究開発が盛んに行われている。例えば、この種の従来技術の一例として,以下の特許文献1および特許文献2が例示される。
特開2014-22324号公報 特開2016-81605号公報
ところで、本発明者は、上記の非水電解液が電極体の内部に浸入しやすい電極間の構成に関し、捲回電極体における正負極間の距離(以下「極間距離」という。)に着目した。かかる極間距離が小さすぎる場合は、非水電解液が含浸するための開口部が狭くなるため、負極において電荷担体に由来する物質が析出され、電池性能が低下する虞がある。また、極間距離が大きすぎる場合は、電荷担体が電極間を移動する距離が長くなることから電池反応が妨げられ、電池抵抗が増大する虞がある。そのため、非水電解液二次電池に良好な電池性能を確保するための適切な極間距離を検討する必要があった。
例えば、上記特許文献1では、捲回電極体の、捲回軸に直交する断面における領域ごとに極間距離を規定することによって、電池特性の低下(具体的には、電池抵抗の上昇)が抑制されると記載されている。
しかし、捲回電極体の製造過程における正負極およびセパレータを捲回する工程では、例えば、所定の領域を、予測した通りに的確に配置することは難しいといわざるを得ず、そのような領域の位置ずれが生じた場合、十分な効果が得られない場合がある。このような点において、上記特許文献1で開示される技術についてはまだまだ改善の余地があった。
そこで、本発明は、上記捲回工程において生じ得る位置ずれによる効果への影響を回避しつつ、非水電解液二次電池における上記課題を解決すべく創出されたものであり、電荷担体由来の物質が析出することが抑制され、優れた電池特性(具体的には、ハイレート特性)を実現する非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
本発明者は、捲回電極体の極間距離を所定の範囲内に規定することに着目し、これによって非水電解液二次電池のリチウム析出耐性および電池性能(ハイレート特性)が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、ここで開示される非水電解液二次電池は、長尺な帯状の正極集電体に正極活物質層が形成された正極と、長尺な帯状の負極集電体に負極活物質層が形成された負極とが、セパレータを介在させて長尺方向に捲回された扁平形状の捲回電極体と、非水電解液とが電池ケースに収容された構成を有する。
上記捲回電極体は、捲回軸方向と直交する楕円状の横断面において、楕円長手方向の両端部を構成する外表面が曲面からなる2つのR部と、上記2つのR部に挟まれている楕円長手方向の中央部分を構成する2つの扁平な表面を有する平面部と、を有しており、以下の式:x=(H-0.5S-D)/2N×1000に基づく上記横断面における正負極間の標準極間距離x(μm)は、1以上6以下であることを特徴とする。
ここで、上記式中のHは、上記横断面における中心から最も離れた上記2つのR部22それぞれの外表面上にある外側湾曲頂点P1,P2を結ぶ直線P1-P2の長さ(mm)である。
Sは、上記捲回電極体の最内周の周長(mm)である。
Dは、上記直線P1-P2と、上記捲回電極体の最内周との交点をV1,V2と規定し、上記直線P1-P2に沿って、一方の交点V1と該交点V1に近い方の上記外側湾曲頂点P1までの厚みV1-P1と他方の交点V2と該交点V2に近い方の上記外側湾曲頂点P2までの厚みV2-P2との合計厚みであって、上記捲回電極体を設計した時の設計値としてあらかじめ設定された合計厚み(mm)である。
Nは、上記厚みV1-P1および上記厚みV2-P2の部分に存在する上記正極の積層数(単位無し)である。
かかる構成の非水電解液二次電池では、捲回電極体の楕円状の横断面における正負極間の標準極間距離xが所定の範囲内に構成されており、当該極間距離は特定の領域に限定されていない。これによって、捲回電極体の製造工程(具体的には、捲回工程)において生じ得る位置ずれの影響を回避することができる。また、捲回電極体の内部に非水電解液が適切に含浸するため、リチウム析出耐性の低下を抑制することができる。さらに、電荷担体の電極間の移動距離が長くなりすぎないため、電池反応の抑制を防止することができ、優れた電池性能が実現される。
一実施形態に係る非水電解液二次電池の外形を模式的に示す斜視図である。 一実施形態に係る非水電解液二次電池の捲回電極体の層構造を示す模式図である。 一実施形態に係る非水電解液二次電池の捲回電極体の捲回軸方向と直交する楕円状の横断面を模式的に示す断面図である。
以下、図面を適宜参照しながら、ここで開示される非水電解液二次電池の好適な実施形態について説明する。なお、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。さらに、本明細書において数値範囲:A~B(ここでAとBは、A<Bの関係にある任意の数値)と記載している場合は、A以上B以下を意味しており、Aを上回る場合(Aを含まずにそれ以上の場合)、Bを下回る場合(Bを含まずにそれ以下の場合)も包含される数値範囲である。
本明細書において「非水電解液二次電池」とは、電解液を構成する溶媒が非水系溶媒(即ち有機溶媒)を主として構成された二次電池をいう。ここで「二次電池」とは、充放電可能で所定の電気エネルギーを繰り返し取り出し得る蓄電装置をいう。例えば、非水電解液中のアルカリ金属イオンが電荷の移動を担うリチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン二次電池等は、ここでいう非水電解液二次電池に包含される典型例である。
「電極体」とは、正極、負極、および正負極間にセパレータとして機能し得る絶縁層を含む電池の主体を成す構造体をいう。「活物質」は、電荷担体となる化学種(例えば、リチウムイオン二次電池においてはリチウムイオン、ナトリウムイオン二次電池においてはナトリウムイオン)を可逆的に吸蔵および放出可能な化合物をいう。
以下、非水電解液二次電池の典型例として、捲回電極体と非水電解液とが電池ケースに収容された構成のリチウムイオン二次電池に対して本発明を適用する場合を主として本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、以下で説明する実施形態は、本発明をかかる実施形態に記載されたものに限定することを意図したものではない。
まず初めに、ここで開示される非水電解液二次電池の構造について、図1を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係る非水電解液二次電池の外形を模式的に示す斜視図である。
<全体構造>
図1に示されるように、ここで開示される非水電解液二次電池100は、扁平形状の捲回電極体(図示なし)が、非水電解液とともに扁平な直方体形状の電池ケース30に収容された構成を有する。
<電池ケース>
電池ケース30は、上端が開放された扁平な直方体形状の電池ケース本体32と、その開口部を塞ぐ蓋体34とを備える。電池ケース30の上面(すなわち蓋体34)には、捲回電極体の正極と電気的に接続する外部接続用の正極端子42、および、捲回電極体の負極と電気的に接続する負極端子44が設けられている。蓋体34にはまた、従来の非水電解液二次電池の電池ケースと同様に、電池ケース30の内部で発生したガスを電池ケース30の外部に排出するための安全弁36が備えられている。
電池ケース30の材質としては、アルミニウム等の金属材料、ポリイミド樹脂等の樹脂材料が挙げられる。
<非水電解液>
非水電解液としては、典型的には、非水溶媒(有機溶媒)中に支持塩(即ち、電解質)を含有する非水電解液を用いることができる。
非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、およびエチルメチルカーボネート(EMC)等のうちの1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。支持塩としては、例えば、LiPFを用いる。
<捲回電極体>
-全体構造-
次に、捲回電極体20の構造について、図2を参照しながら説明する。図2は、一実施形態に係る非水電解液二次電池の捲回電極体の層構造を示す模式図である。
図2に示すように、捲回電極体20は、長尺な帯状のアルミニウム等の金属製の正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に長尺方向に沿って正極活物質層54が形成された正極50と、長尺な帯状の銅等の金属製の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長尺方向に沿って負極活物質層64が形成された負極60とが、セパレータ70を介在させて長尺方向に捲回され扁平形状に成型されている。
捲回電極体20の捲回軸方向における中央部分には、捲回コア部分(すなわち、正極50の正極活物質層54と、負極60の負極活物質層64と、セパレータ70とが密に積層された部分)が形成されている。また、捲回電極体20の捲回軸方向の両端部では、正極50における正極活物質層未塗工部52aおよび負極60における負極活物質層未塗工部62aが、それぞれ捲回コア部分から外方にはみ出ている。かかる正極活物質層未塗工部52aおよび負極活物質層未塗工部62aには、正極集電端子および負極集電端子がそれぞれ付設され、正極端子42(図1参照)および負極端子44(図1参照)とそれぞれ電気的に接続される。
-楕円状横断面の構造-
次に、捲回電極体20の、捲回軸方向と直交する楕円状の横断面について、図3を参照しながら説明する。図3は、一実施形態に係る非水電解液二次電池の捲回電極体の捲回軸方向と直交する楕円状の横断面を模式的に示す断面図である。
図3に示されるように、捲回電極体20は、楕円長手方向の両端部を構成する外表面が曲面からなる2つのR部22と、2つのR部22に挟まれている楕円長手方向の中央部分を構成する2つの表面を有する平面部24とを有している。
-極間距離の算出-
捲回電極体20の上記横断面における正負極間の標準極間距離x(μm)は、以下の式に基づいて算出される。
x=(H-0.5S-D)/2N×1000
上記式中の、Hは、横断面における中心から最も離れた2つのR部22それぞれの外表面上にある外側湾曲頂点P1,P2を結ぶ直線P1-P2の長さ(mm)である。なお、Hは直線P1-P2の長さの実測値である。
Sは、捲回電極体20の最内周26の周長(mm)である。
Dは、直線P1-P2と、捲回電極体20の最内周26との交点をV1,V2と規定し、直線P1-P2に沿って、一方の交点V1と該交点V1に近い方の外側湾曲頂点P1までの厚みV1-P1と他方の交点V2と該交点V2に近い方の外側湾曲頂点P2までの厚みV2-P2との合計厚みであって、捲回電極体20を設計した時の設計値としてあらかじめ設定された合計厚み(mm)である。図3中、設計時の捲回電極体20の楕円状の横断面における中心から最も離れた2つのR部22それぞれの外表面上にある外側湾曲頂点は、それぞれP3、P4と表されている。即ち、Dは、直線P3-P4に沿って、交点V1と該交点V1に近い方の外側湾曲頂点P3までの厚みV1-P3と他方の交点V2と該交点V2に近い方の外側湾曲頂点P4までの厚みV2-P4との合計厚み(mm)である。
Nは、厚みV1-P1および厚みV2-P2の部分に存在する正極50の積層数(単位無し)である。
-極間距離-
上記式に基づく楕円状横断面における正負極間の標準極間距離x(μm)は、1以上6以下であることが好ましい。極間距離xが1μm未満である場合は、捲回電極体20に非水電解液が含浸しにくくなるため、負極60においてリチウムイオンに由来する物質が析出されることがある。一方、極間距離xが6μmより大きい場合は、リチウムイオンが電極間を移動する距離が長くなってしまい、電池反応が妨げられ、電池抵抗が増大することがある。即ち、極間距離xが上記範囲内にあることによって、リチウムイオンに由来する物質の析出は抑制され、リチウム析出耐性が向上する。また、電池抵抗の増大が抑制される。さらに、極間距離xが上記範囲内にある領域は、捲回電極体20の楕円状横断面の特定部位には限定されていない。これによって、例えば捲回電極体20の製造工程における位置ずれの影響を回避することができる。
なお、極間距離xの調整方法としては、例えば、正極の積層数N、捲回工程において電極シートおよびセパレータを長尺方向に引っ張る力(テンション;以下、「捲回張力」という。)の大きさ(gf)、および、捲回速度(mm/秒)等を調整することが挙げられる。
-捲回電極体の構成材料-
捲回電極体20の正極50、負極60、セパレータ70を構成する材料、部材は従来の一般的な非水電解液二次電池と同様のものを特に制限なく使用可能である。
-正極-
正極活物質層54には、正極活物質、必要に応じて導電助剤、バインダ等が含まれる。
正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な材料であって、リチウム元素と一種または二種以上の遷移金属元素とを含むリチウム含有化合物を好適に用いることができる。具体的には、例えば、LiNi1/3Co1/3Mn1/3等のリチウム遷移金属酸化物、LiFePO等のリチウム遷移金属リン酸化合物が挙げられる。
導電助剤としては、例えば、アセチレンブラック(AB)等が挙げられる。バインダとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ブチルゴム(BR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(ABR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。
-負極-
負極活物質層64には、正極活物質、必要に応じて導電助剤、バインダ等が含まれる。
負極活物質としては、例えば、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な天然黒鉛(石墨)や人工黒鉛などの黒鉛系材料、シリコンおよびスズならびにこれらの化合物が挙げられる。
導電助剤およびバインダとしては上述のものを適宜使用することができる。また、負極活物質層64の構成材料として、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の増粘剤を添加してもよい。
-セパレータ-
セパレータ70としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔性シート(フィルム)が挙げられる。該多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。
<非水電解液二次電池の構築>
上述の材料および部材を使用して、従来公知の方法によって捲回電極体20を作製する。次に、捲回電極体20を電池ケース本体32に収容し、蓋体34で封止した後、蓋体34に設けられた電解液の注液孔(図示なし)を介して非水電解液を注液する。その後、公知の方法に従い、所定の条件で初期充電処理、エージング処理を施すことによって、使用可能状態の非水電解液二次電池100を構築する。
ここで開示される非水電解液二次電池100においては、捲回電極体20の正負極間の標準極間距離x(μm)が上述する範囲内に調整されていることによって、非水電解液の捲回電極体20内部への適切な含浸が実現されている。また、極間距離xは、電池反応におけるリチウムイオンの電極間の移動距離が長くなりすぎないように調整されている。さらに、極間距離xが所定範囲内にある領域は、捲回電極体20の楕円状横断面において特定部位に限定されていないため、例えば捲回工程において生じ得る位置ずれの影響を回避することができる。これらのことによって、非水電解液二次電池100には、優れたリチウム析出耐性および電池特性が実現されている。
以下、本発明に関するいくつかの試験例を説明するが、本発明をかかる試験例に示すものに限定することを意図したものではない。
[サンプル電池の作製]
非水電解液二次電池としてリチウムイオン二次電池を選択し、以下に説明するプロセスにより、実施例1~13、比較例1、および、比較例2に係る非水電解液二次電池を作製した。
<実施例1>
従来公知の材料および部材を使用して、正極および負極を作製した。
次いで、正極および負極を、セパレータを介在させて長尺方向に所定回数捲回して扁平形状に成型し、実施例1に係る捲回電極体を作製した。なお、捲回工程において、捲回張力は50gfであり、捲回速度は5730mm/秒であった。
<実施例2~13>
電極およびセパレータの捲回を、以下の表1に示す条件(「捲回張力」、「捲回速度」)で行ったこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2~13に係る捲回電極体を作製した。
<比較例1>
電極シートおよびセパレータの捲回条件について、捲回張力を40gf、捲回速度を6000mm/秒としたこと以外は、実施例1と同様にして比較例1に係る捲回電極体を作製した。
<比較例2>
電極シートおよびセパレータの捲回条件について、捲回張力を800gf、捲回速度を2000mm/秒としたこと以外は、実施例1と同様にして比較例2に係る捲回電極体を作製した。
[極間距離の測定]
上記作製した15種類の捲回電極体における極間距離を測定した。
結果を表1に示す。表1に示されるように、実施例1~13に係る捲回電極体の極間距離は、1μm以上6μm以下であった。
Figure 0007125656000001
[サンプル電池の作製]
上記作製した15種類の捲回電極体をそれぞれ電池ケース内部に収容し、非水電解液を注液し、所定の条件で初期充電処理およびエージング処理を施すことによって、実施例1~13、比較例1、および、比較例2に係るサンプル電池を作製した。
[ハイレート充放電サイクル試験:電池抵抗の測定]
上記作製した15種類のサンプル電池に対し、ハイレート充放電を繰り返す充放電パターンを付与し、ハイレート充放電サイクル試験を行った。
具体的には、25℃の温度条件下、各サンプル電池を1/3のレートで4.9Vまで定電流(CC)充電し、10分休止させた後、1/3のレートで3.5VまでCC放電させ、10分休止させる操作を3回繰り返してコンディショニング処理とした。この時の放電量を測定し、初期抵抗とした。
次いで、各電池をSOC40%に調整し、125Aで10秒間充電した後に放電する、ハイレート充放電を6000サイクル実施した。そして、サイクル試験後の電池抵抗を測定した。
結果を表1に示す。表1中、「ハイレート特性」とは、「サイクル試験後の電池抵抗/サイクル試験前の初期抵抗×100(%)」により求めた。なお、本試験においては、数値が小さいほどサイクル試験における抵抗の増大が抑制されている、即ち、ハイレート特性が良好であることを示している。
[リチウム析出耐性評価]
上記コンディショニング処理後の放電容量を測定し、初期容量とした。また、上記サイクル試験後の容量を測定し、サイクル試験後の容量維持率(%)を算出した。そして、この容量維持率により、各サンプル電池のリチウム析出耐性を評価した。
結果を表1に示す。なお、本試験においては、値が大きいほどサイクル試験における電池容量の低下が抑制されている、即ち、リチウム析出耐性が良好であることを示している。
[試験結果]
表1に示されるように、実施例1~13および比較例1に係るサンプル電池は、良好なハイレート特性を有していた。即ち、捲回電極体の極間距離xが6μm以下であることによって、ハイレート特性が向上することが確認された。一方、比較例2に係るサンプル電池は、サイクル試験後の電池抵抗が上昇した。即ち、極間距離xが6μmを超えるとサンプル電池はハイレート特性を有さないことが確認された。
また、表1に示されるように、実施例1~13および比較例2に係るサンプル電池は、良好なリチウム析出耐性を有していた。即ち、極間距離xが1μm以上であることによって、リチウム析出耐性が向上することが確認された。一方、比較例1に係るサンプル電池は、サイクル試験によって電池容量が低下した。即ち、極間距離xが1μm未満であると、サンプル電池はリチウム析出耐性が低下することが確認された。
以上より、極間距離xが1μm以上6μm以下である捲回電極体を備える非水電解液二次電池は、良好なハイレート特性およびリチウム析出耐性を有することが確認された。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、本試験例では非水電解液二次電池としてリチウムイオン二次電池を例示したが、ナトリウムイオン二次電池であってもよい。その場合においても、以上に例示した効果と同様の効果が発揮され得る。
20 捲回電極体
22 R部
24 平面部
26 最内周
30 電池ケース
32 電池ケース本体
34 蓋体
36 安全弁
42 正極端子
44 負極端子
50 正極
52 正極集電体
52a 正極活物質層未塗工部
54 正極活物質層
60 負極
62 負極集電体
62a 負極活物質層未塗工部
64 負極活物質層
70 セパレータ
100 非水電解液二次電池
P1,P2 外側湾曲頂点
P3,P4 外側湾曲頂点(設計時)
V1,V2 交点
H 直線P1-P2の長さ(実測値)
D 厚み(設計値)

Claims (1)

  1. 長尺な帯状の正極集電体に正極活物質層が形成された正極と、長尺な帯状の負極集電体に負極活物質層が形成された負極とが、セパレータを介在させて長尺方向に捲回された扁平形状の捲回電極体と、非水電解液とが電池ケースに収容された非水電解液二次電池であって、
    前記捲回電極体は、捲回軸方向と直交する楕円状の横断面において、
    楕円長手方向の両端部を構成する外表面が曲面からなる2つのR部と、
    前記2つのR部に挟まれている楕円長手方向の中央部分を構成する2つの扁平な表面を有する平面部と、
    を有しており、
    以下の式:
    x=(H-0.5S-D)/2N×1000
    に基づく前記横断面における正負極間の標準極間距離x(μm)は、1以上6以下であることを特徴とする、非水電解液二次電池。
    ここで、前記式中の
    Hは、前記横断面における中心から最も離れた前記2つのR部それぞれの外表面上にある外側湾曲頂点P1,P2を結ぶ直線P1-P2の長さ(mm)であり、
    Sは、前記捲回電極体の最内周の周長(mm)であり、
    Dは、前記直線P1-P2と、前記捲回電極体の最内周との交点をV1,V2と規定し、前記直線P1-P2に沿って、一方の交点V1と該交点V1に近い方の前記外側湾曲頂点P1までの厚みV1-P1と他方の交点V2と該交点V2に近い方の前記外側湾曲頂点P2までの厚みV2-P2との合計厚みであって、前記捲回電極体を設計した時の設計値としてあらかじめ設定された合計厚み(mm)であり、
    Nは、前記厚みV1-P1および前記厚みV2-P2の部分に存在する前記正極の積層数(単位無し)である。
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