JP2018106981A - 二次電池 - Google Patents

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典利 古田
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Abstract

【課題】捲回電極体からの非水電解液の流出が抑制され、内部抵抗の一層低減された二次電池を提供する。
【解決手段】本発明により、正極活物質層14を備える正極シート10と負極活物質層24を備える負極シート20とをセパレータシート30を介して重ね合わせ、長手方向に捲回してなる捲回電極体40を備える二次電池が提供される。正極活物質層14および負極活物質層24は、それぞれ、中央領域C2,A2と端部領域C1,A1とを有し、端部領域C1と端部領域A1とは幅方向Wで一部が重なっており、端部領域C1,A1における非水電解液の透過係数は、中央領域C2,A2における非水電解液の透過係数よりも小さい。中央領域A2において、捲回電極体40の捲回内周部分のバネ定数よりも捲回電極体40の捲回外周部分のバネ定数が大きい。
【選択図】図3

Description

本発明は、二次電池に関する。詳しくは、捲回電極体を備えた二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池等の二次電池では、充放電に伴って活物質層が膨張・収縮する。これにより、電極体内で支持塩の濃度に分布(ムラ)が生じたり、非水電解液が電極体の外部に流出して、液枯れを生じたりすることがある。その結果、二次電池の内部抵抗が上昇することがある。
これに関連する技術として、例えば特許文献1には、正負極の中央部に比べて外縁部位の電解液透過係数が小さく、かつ、正負極の外縁部位が幅方向に一部重なり合った構成の捲回電極体を備える二次電池が開示されている。特許文献1の二次電池では、透過係数の小さな外縁部位によって、捲回電極体の外部に非水電解液が流出することを抑えている。
特開2016−100278号公報
近年、電池性能の更なる向上が検討されている。例えばハイレート充放電を繰り返すような態様で使用される二次電池では、捲回電極体の外部に非水電解液が流出することをより良く抑制して、内部抵抗を一層低減することが求められている。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、捲回電極体を備える二次電池であって、捲回電極体からの非水電解液の流出がより良く抑制され、内部抵抗が一層低減された二次電池を提供することにある。
本発明により、帯状の正極集電体と上記正極集電体の表面に固着された正極活物質層とを備える正極シートと、帯状の負極集電体と上記負極集電体の表面に固着された負極活物質層とを備える負極シートとを、帯状のセパレータシートを介して重ね合わせ、長手方向に捲回してなる捲回電極体と、非水電解液と、を備える二次電池が提供される。上記正極活物質層および上記負極活物質層は、それぞれ、上記長手方向と直交する幅方向において、中心を含む中央領域と、端部を含む一対の端部領域とを有する。上記正極活物質層の上記端部領域と、上記負極活物質層の上記端部領域とは、上記幅方向で一部が重なっている。上記正極活物質層および上記負極活物質層において、上記端部領域における上記非水電解液の透過係数は、上記中央領域における上記非水電解液の透過係数よりも小さい。上記負極活物質層の上記中央領域において、上記捲回電極体の捲回内周部分のバネ定数よりも上記捲回電極体の捲回外周部分のバネ定数が大きい。
端部領域における透過係数を小さくし、かつ正負極の端部領域を幅方向で重なり合わせることによって、充放電時に、捲回電極体の端部から非水電解液が流出することを抑制することができる。また、本発明者らの検討によれば、負極は、負極活物質の膨張収縮によって充放電時に厚みが大きく変化する。なかでも負極の中央領域は透過係数が大きいため、非水電解液の移動がとりわけ生じやすい。この非水電解液の移動が生じやすい負極の中央領域において、捲回外周部分のバネ定数を捲回内周部分のバネ定数よりも大きくすることで、捲回外周部分が硬くなり、伸縮し難くなる。このことにより、捲回外周部分では充放電時の厚みの変化を抑えることができる。その結果、捲回電極体の巻き終わりの部分から非水電解液が押し出されることを好適に抑制することができる。したがって、ここに開示される構成によれば、充放電時における捲回電極体の電解液保持性を向上することができ、内部抵抗の一層低減された二次電池を提供することができる。
なお、本明細書において「非水電解液の透過係数」とは、非水電解液が電極シートを透過するときの透過し易さを表す値であり、具体的には、液透過測定装置にて、アルゴン(Ar)ガスを用いて一定圧力で電極シートに対して非水溶媒を印加したときに、電極シートを透過した非水溶媒の液量からダルシー(Darcy)則に基づいて求められる値をいう。単位は、mである。
一実施形態に係る二次電池の内部構造を示す模式図である。 一実施形態に係る捲回電極体の構成を示す模式図である。 図2の捲回電極体のIII−III線断面構造を示す模式図である。 捲回時のテンションを変更したときの透過係数の増加率を示すグラフである。 アルミナの添加割合とバネ定数との関係を示すグラフである。 アルミナの添加割合と負極の膨張量との関係を示すグラフである。 サイクル試験時のIV抵抗の増加率を示すグラフである。 非水電解液の液面の変化率を示すグラフである。 捲回電極体の膨張量の測定位置と測定結果を示す図である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない構成要素や電池の一般的な製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は必ずしも実際の寸法関係を反映するものではない。
図1は、一実施形態に係る二次電池100の内部構造を模式的に示す断面図である。二次電池100は、捲回電極体40と、図示しない非水電解液とが、電池ケース50に収容され、構成されている。電池ケース50は、上端が開口された直方体形状(角形)の電池ケース本体52と、その開口部を塞ぐ蓋板54とを備えている。蓋板54には、外部接続用の正極端子70および負極端子72が設けられている。
図2は、捲回電極体40の構成を示す模式図である。図3は、捲回電極体40の部分断面構造を示す模式図である。捲回電極体40は、帯状の正極シート10と、帯状の負極シート20と、帯状のセパレータシート30とを有している。捲回電極体40は、正極シート10と負極シート20とがセパレータシート30を介在させた状態で重ねられ、長手方向に捲回されて構成されている。捲回電極体40の外観は、扁平形状である。捲回電極体40は、長手方向に直交する幅方向Wの断面において、略角丸長方形状を有している。
正極シート10は、帯状の正極集電体12と、その表面に固着された正極活物質層14とを備えている。正極集電体12としては、導電性の良好な金属(例えば、アルミニウム、ニッケル等)からなる導電性部材が好適である。正極活物質層14は、正極集電体12の表面に、長手方向に沿って所定の幅Lcで形成されている。正極集電体12の幅方向の一方(図1〜3の左側)の端部には、正極活物質層14の形成されていない正極活物質層非形成部分12nが設けられている。正極シート10は、正極活物質層非形成部分12nに設けられた正極集電板12cを介して、正極端子70と電気的に接続されている(図1参照)。
正極活物質層14は、正極活物質を含んでいる。正極活物質としては、例えば、LiNiO、LiCoO、LiMn、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNi0.5Mn1.5等のリチウム遷移金属複合酸化物が好適である。正極活物質層14は、正極活物質以外の成分、例えば、導電材やバインダ等を含んでいてもよい。導電材としては、例えば、カーボンブラック(例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等)、活性炭、黒鉛等の炭素材料が例示される。バインダとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のハロゲン化ビニル樹脂や、ポリエチレンオキサイド(PEO)等のポリアルキレンオキサイドが例示される。
正極活物質層14は、幅方向Wの中心を含む中央領域C2と、中央領域C2よりも幅方向Wの外側に位置し、幅方向Wの端部Eを含む一対の端部領域C1と、を有している。端部領域C1は、例えば、幅方向Wにおける幅Lcの全長を100%としたときに、それぞれの端部Eから、概ね1%以上であって、典型的には10%以下、例えば5%以下の幅で形成されていてもよい。中央領域C2は、例えば、幅Lcの全長の80%以上、例えば90%以上であって、概ね99%以下の幅で形成されていてもよい。端部領域C1の幅を所定値以上とすることで、ここに開示される技術の効果を安定的に発揮することができる。また、中央領域C2の幅を所定値以上とすることで、エネルギー密度をより高くすることができる。
端部領域C1と中央領域C2とでは、非水電解液の透過係数が異なっている。具体的には、端部領域C1の透過係数は中央領域C2の透過係数よりも小さい。これによって、非水電解液が端部領域C1から捲回電極体40の外部に流出することが抑制される。透過係数は、例えば、正極活物質層14中のバインダの含有量や、電極密度によって調整することができる。通常は、バインダの含有量が少ないほど、非水電解液との親和性が小さくなり、透過係数が小さくなる。また、電極密度が高いほど、空隙率が小さくなり、透過係数は小さくなる。このため、正極活物質層14中のバインダの含有量(質量%)は、端部領域C1<中央領域C2であり得る。また、正極活物質層14の電極密度(g/cm)は、端部領域C1>中央領域C2であり得る。
正極活物質層14全体の平均透過係数は、好ましくは、1.0×10−14〜5.0×10−14、例えば、4.0×10−14〜5.0×10−14であるとよい。
好適な一態様では、端部領域C1と中央領域C2とで、厚み方向におけるバネ定数が異なっている。具体的には、中央領域C2のバネ定数が端部領域C1のバネ定数よりも大きいことが好ましい。これによって、正極活物質層14の膨張収縮が好適に抑えられる。したがって、捲回電極体40から非水電解液が押し出される、所謂、ポンプ効果がより良く抑制される。バネ定数は、例えば、正極活物質層14中のバインダの含有量や、電極密度によって調整することができる。
負極シート20は、帯状の負極集電体22と、その表面に固着された負極活物質層24とを備えている。負極集電体22としては、導電性の良好な金属(例えば、銅、ニッケル等)からなる導電性材料が好適である。負極活物質層24は、負極集電体22の表面に、長手方向に沿って所定の幅Laで形成されている。負極集電体22の幅方向の一方(図1〜3の右側)の端部には、負極活物質層24の形成されていない負極活物質層非形成部分22nが設けられている。負極シート20は、負極活物質層非形成部分22nに設けられた負極集電板22cを介して、負極端子72と電気的に接続されている(図1参照)。
負極活物質層24は、負極活物質を含んでいる。負極活物質としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、非晶質コート黒鉛(黒鉛粒子の表面に非晶質カーボンをコートした形態のもの)等の黒鉛系炭素材料が好適である。負極活物質層24は、負極活物質以外の成分、例えば、増粘剤やバインダ、無機フィラー等を含んでいてもよい。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)やメチルセルロース(MC)等のセルロース類が例示される。バインダとしては、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム類や、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のハロゲン化ビニル樹脂が例示される。無機フィラーとしては、例えば、アルミナ、ジルコニア、マグネシア等の金属酸化物や、ベーマイト、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物が例示される。無機フィラーの平均粒径は、負極活物質の平均粒径の1/10〜1/5程度であることが好ましい。
負極活物質層24は、幅方向Wの中心を含む中央領域A2と、中央領域A2よりも幅方向Wの外側に位置し、幅方向Wの端部Eを含む一対の端部領域A1と、を有している。端部領域A1は、例えば、幅方向Wにおける幅Laの全長を100%としたときに、それぞれの端部Eから、概ね1%以上であって、典型的には10%以下、例えば5%以下の幅で形成されていてもよい。中央領域A2は、例えば、幅Laの全長の80%以上、例えば90%以上であって、概ね99%以下の幅で形成されていてもよい。端部領域A1の幅を所定値以上とすることで、ここに開示される技術の効果を安定的に発揮することができる。また、中央領域A2の幅を所定値以上とすることで、エネルギー密度をより高くすることができる。
端部領域A1と中央領域A2とでは、非水電解液の透過係数が異なっている。具体的には、端部領域A1の透過係数は中央領域A2の透過係数よりも小さい。これによって、非水電解液が端部領域A1から捲回電極体40の外部に流出することが抑制される。透過係数は、例えば、負極活物質層24中のバインダの含有量や、電極密度によって調整することができる。負極活物質層24中のバインダの含有量(質量%)は、端部領域A1<中央領域A2であり得る。また、負極活物質層24の電極密度(g/cm)は、端部領域A1>中央領域A2であり得る。端部領域A1の電極密度は、例えば、1.2〜1.5g/cmであるとよい。中央領域A2の電極密度は、例えば、0.9〜1.1g/cmであるとよい。
負極活物質層24全体の平均透過係数は、好ましくは、1.0×10−14〜5.0×10−14、例えば、4.0×10−14〜5.0×10−14であるとよい。
好適な一態様では、端部領域A1と中央領域A2とで、厚み方向におけるバネ定数が異なっている。具体的には、中央領域A2のバネ定数は端部領域A1のバネ定数よりも大きいことが好ましい。これによって、負極活物質層24の膨張収縮が好適に抑えられる。したがって、捲回電極体40から非水電解液が押し出される、所謂、ポンプ効果がより良く抑制される。バネ定数は、例えば、負極活物質層24中のバインダや無機フィラーの含有量によって調整することができる。本発明者らの検討によれば、無機フィラーの含有量が多いほど、バネ定数は大きくなる。このため、好適な一態様では、負極活物質層24中の無機フィラーの含有量(質量%)が、端部領域A1<中央領域A2である。端部領域A1の無機フィラーの含有量は、例えば、0〜20質量%であるとよい。中央領域A2の無機フィラーの含有量は、例えば、3〜20質量%であるとよい。端部領域A1のバネ定数は、80〜120kN/mmであるとよい。中央領域A2のバネ定数は、115〜150kN/mmであるとよい。
また、ここに開示される技術では、中央領域A2において、捲回電極体40の捲回内周部分と捲回電極体40の捲回外周部分とで、厚み方向におけるバネ定数が異なっている。具体的には、捲回外周部分のバネ定数が、捲回内周部分のバネ定数よりも大きい。捲回外周部分のバネ定数は、捲回内周部分のバネ定数よりも、例えば1.5倍以上、2倍以上大きい。これによって、捲回電極体40の巻き終わりの部分(捲回終端部)から非水電解液が流出することを、より効果的に抑制することができる。バネ定数は、例えば、負極活物質層24中のバインダや無機フィラーの含有量によって調整することができる。
なお、捲回内周部分とは、相対的に捲回電極体40の巻き始めの部分(捲回始端部)に近い部分であり、捲回外周部分とは、相対的に捲回電極体40の捲回終端部に近い部分である。例えば、捲回電極体40の負極シート20が、少なくとも3周以上捲回されている場合には、捲回内周部分は、負極シート20の巻き始めから2周目までの部分として規定してもよい。この場合、捲回外周部分は、捲回内周部分を除く部分と規定してもよい。
また、例えば、捲回内周部分は、負極シート20の長手方向において、中央領域A2全体のうち負極シート20の捲き始めから例えば50%までの長さの部分として規定してもよい。この場合、捲回外周部分は、捲回内周部分を除く部分と規定してもよい。
負極活物質層24の幅Laは正極活物質層14の幅Lcよりも広い。負極活物質層24の端部領域A1は、正極活物質層14に対向する部位A1と、正極活物質層14に対向しない非対向部位A1NFと、を有する(図3参照)。言い換えれば、正極活物質層14の端部領域C1と、負極活物質層24の端部領域A1とは、幅方向Wで一部が重なっている。捲回電極体40の捲回内周部分では、非水電解液の流入出が、概ね幅方向Wの端部Eからに限定される。このため、端部領域A1と端部領域C1とを幅方向Wで重ねることにより、幅方向Wの端部Eを塞いで、捲回電極体40の端部Eから非水電解液が流出することを効果的に抑制することができる。
負極20は、例えば、(1)負極活物質とアルミナとを含む中央領域形成用の負極ペーストを調製すること;(2)帯状の負極集電体12の幅方向Wの中央部分に、中央領域A2形成用の負極ペーストを塗布すること、この際、捲回内周部分が捲回外周部分よりも無機フィラーの含有量が多くなるように中央領域A2形成用の負極ペーストを塗布する;(3)負極活物質を含む端部領域形成用の負極ペーストを調製すること;(4)負極集電体12の幅方向Wの端部分に、端部領域A1形成用の負極ペーストを塗布すること、この際、中央領域A2よりも厚めになるように端部領域A1形成用の負極ペーストを塗布する;(5)負極シートを乾燥、プレスして均質な厚みとすること;によって作製することができる。
セパレータシート30は、正極シート10と負極シート20との間に配置されている。セパレータシート30は、正極活物質層14と負極活物質層24とを絶縁する。セパレータシート30は、非水電解液に含まれる電荷担体が通過可能なように、多孔質に構成されている。セパレータシート30としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等の樹脂シートが好適である。
捲回電極体40は、例えば、(1)正極シート10と負極シート20とをセパレータシート30を介して重ね合わせ、積層体を作製すること;(2)この積層体を所定のテンションで長手方向に捲回すること;によって作製することができる。
図4は、捲回時のテンションを変更したときの透過係数の増加率の測定結果(N=2)である。図4に示すように、負極にアルミナを添加した例1では、負極にアルミナを添加しなかったRef電極に比べて、非水電解液の透過係数の増加率を小さくすることができた。さらに、捲回のテンションを通常よりも高くした例2、3では、非水電解液の透過係数をさらに低く抑えることができた。このことから、正極活物質層14や負極活物質層24の透過係数は、捲回電極体40を作製する際の捲回テンションによっても調整することができるとわかった。なお、捲回テンションは捲回機のモータで設定することができる。
非水電解液は、典型的には非水溶媒と支持塩とを含んでいる。非水溶媒としては、例えば、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の非水溶媒が例示される。なかでも、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等のカーボネート類が好適である。支持塩は、非水溶媒中で解離して電荷担体を生成する。支持塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩等が例示される。なかでも、LiPF、LiBF等のリチウム塩が好適である。
ここに開示される二次電池100は、ハイレート充放電を繰り返す使用態様に好適である。したがって、例えばプラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド自動車、電気自動車などのモータ駆動用バッテリー(駆動用電源)として好適に用いることができる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
まず、負極を作製した。具体的には、負極活物質としての黒鉛(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを混合して、負極ペーストを得た。このペーストを帯状の銅箔の表面に塗布して乾燥した後、プレスし、負極シートを作製した。次に、負極ペーストの作製時にアルミナを7質量%あるいは13質量%添加して、アルミナを含む2種類の負極シートを作製した。
次に、上記作製した3種類の負極シートについて、厚み方向のバネ定数を測定した。具体的には、上記作製した負極シートを複数枚積層して評価用サンプルとし、オートグラフを用いて、負極シートの積層方向に荷重を加えることで圧縮した。このときの荷重を変位量で除して、負極シートの厚さ方向のバネ定数を求めた。結果を図5に示す。図5の結果から、アルミナの添加量を増やすほど、負極シートのバネ定数が大きくなることがわかった。
次に、上記作製した3種類の負極シートについて、厚み方向の膨張量を測定した。具体的には、上記作製した負極シートを、セパレータを介して正極シートと対向させ、それぞれ電極体を作製した。この電極体を非水電解液と共にそれぞれ電池ケースに収容して、評価用セルを作製した。この評価用セルを用いて、SOC(充電深度)が0〜100%のときの負極シートの厚みをそれぞれ測定した。そして、このときの厚みの変化率を膨張量(%)とした。結果を図6に示す。図6の結果から、アルミナの添加量を増やすほど、負極シートの膨張量が小さくなることがわかった。
以上の結果から、アルミナの添加量によって負極シートのバネ定数を変化させることができるとわかった。また、これによって、負極シートの膨張収縮に伴う厚みの変化を小さく抑えられることがわかった。
[二次電池の評価]
上記作製した負極シートと、リチウム遷移金属複合酸化物を含む正極シートとをセパレータシート(PP/PE/PP)を介して重ね合わせ、長手方向に捲回して、捲回電極体を作製した。これを非水電解液と共に電池ケースに収容して、リチウムイオン二次電池を作製した。なお、非水電解液としては、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを3:3:4の体積比で含む混合溶媒に、支持塩のLiPFを1mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。
[ハイレートサイクル試験]
25℃の環境下において、上記リチウムイオン二次電池についてハイレートサイクル試験を行い、500サイクル毎に電池のSOCを56%に調整して、IV抵抗(mΩ)を測定した。結果を図7に示す。図7の結果から、アルミナの添加量を増やすほど、IV抵抗の増加率を抑制できることがわかった。
[液面変化量]
上記リチウムイオン二次電池のSOCを30%に調整した後、200Aの充電レートで電池電圧が4.1Vになるまで、あるいは20秒が経過するまで充電したときの、非水電解液の液面の変化を観察した。結果を図8に示す。図8の結果から、アルミナを含む負極を用いることで、液面の変化率を小さく抑えられることがわかった。これは、負極にアルミナを添加することで、負極シートの膨張収縮を抑制できたためと考えられる。
[充電時の膨張量]
上記リチウムイオン二次電池について、X線イメージングの手法を用いて、200Aの充電レートで電池電圧が4.1Vになるまで充電したときの、負極シートの捲回内周部分(X1)と捲回外周部分(X2)とにおいて、厚みの変化量(膨張量)を測定した。結果を図9に示す。図9の結果から、アルミナ添加無しの場合およびアルミナ添加した場合のいずれにおいても、負極シートの膨張量は、捲回外周部分で小さくなっていた。言い換えれば、負極シートのバネ定数は、捲回内周部分よりも捲回外周部分で大きくなっていた。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態および実施例は例示にすぎず、ここで開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 正極シート
12 正極集電体
14 正極活物質層
20 負極シート
22 負極集電体
24 負極活物質層
30 セパレータシート
40 捲回電極体
50 電池ケース
100 二次電池

Claims (1)

  1. 帯状の正極集電体と前記正極集電体の表面に固着された正極活物質層とを備える正極シートと、帯状の負極集電体と前記負極集電体の表面に固着された負極活物質層とを備える負極シートとを、帯状のセパレータシートを介して重ね合わせ、長手方向に捲回してなる捲回電極体と、
    非水電解液と、
    を備える二次電池であって、
    前記正極活物質層および前記負極活物質層は、それぞれ、前記長手方向と直交する幅方向において、中心を含む中央領域と、端部を含む一対の端部領域とを有し、
    前記正極活物質層の前記端部領域と、前記負極活物質層の前記端部領域とは、前記幅方向で一部が重なっており、
    前記正極活物質層および前記負極活物質層において、前記端部領域における前記非水電解液の透過係数は、前記中央領域における前記非水電解液の透過係数よりも小さく、
    前記負極活物質層の前記中央領域において、前記捲回電極体の捲回内周部分のバネ定数よりも前記捲回電極体の捲回外周部分のバネ定数が大きい、二次電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022141302A1 (zh) * 2020-12-30 2022-07-07 宁德时代新能源科技股份有限公司 二次电池及其制备方法、含有该二次电池的电池模块、电池包和装置

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