JP7124841B2 - 親局装置、子局装置、光通信システム及び波長切替方法 - Google Patents

親局装置、子局装置、光通信システム及び波長切替方法 Download PDF

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Description

本発明は、親局装置、子局装置、光通信システム及び波長切替方法に関し、光アクセスネットワークにおける波長切替方式に適用し得るものである。
例えば、ITU-Tの標準であるG.989.3には、TWDM-PON(時間波長分割多重受動光網:Time and Wavelength Division Multiplexed Pasive Optical Network)における光波長切替技術が示されている(非特許文献1参照)。
図2は、非特許文献1に示されている光波長切替デバイスを用いた光波長切替手続の手法を示すシーケンス図である。図3は、従来のONU(Optical Network Unit)が下り信号を同期するときの同期状態遷移図である。
図2において、ONUが接続している波長から別波長に波長切替する際、まず、元の波長のOLT(Optical Line Terminal)制御機能(図2では、Souce OLT CTと表記している。)から波長切替要求信号(Tuning_Control)がONUに届く。この信号には、どのタイミングで、どの波長のOLT制御機能(図2では、Target OLT CTと表記している。)と通信すべきかに関する情報が示されている。
そして、切替時刻TO4 startにおいて、ONUは光波長の変更を開始する。波長の変更時間中は、ONUは、元波長と別波長のいずれの光波長の信号も受信できない。その結果、ONUは、125μm秒間隔で繰り出される下り信号のPHYフレームのヘッダの中にあるフレーム同期信号PSyncやSFC(Super Frame Counter)信号を取得できなくなる。
そうすると、図3に例示するように、ONUは、同期状態(Sync state)から再同期状態(Re-Sync state)に遷移する。ここで、ONUは、さらにN-1回(例えばNは「3」とする。)連続してフレーム同期信号PSyncとSFC信号を取得できない場合、同期が完全に外れ、Hunt状態(Hunt state)に遷移する。これは、図2の「O8.1:Off-Sync」と示される状態である。
図2に示すように、Souce OLT CTやTarget OLT CTは、ONUに対して、上り信号をどのタイミングで送信するかに関する情報が含んでいるPLOAMu grant信号を間欠的に送信するが、ONUは、フレーム同期が外れているため、PLOAMu grant信号を受信できない。
その後、光デバイスレベルでの波長切替が終わると、「O8.2:Profile Learning状態」となる。この時間では、まず、物理層のビット同期が取られ、次に受信されたビット列からフレーム同期信号PSyncが検出される。そうすると、図3に示すように、ONUは、Hunt状態(Hunt state)から同期前状態(Pre-Sync state)になり、例えば125μ秒後、もう一度、フレーム同期信号PSyncが検出されて、かつ今回のSFCの値が前回のSFCの値に「1」を加えた正しい値で受信されると、フレーム同期が取れた同期状態(Sync State)となる。
Target OLT CTは、ONUの移行先の波長でPLOAMu grantを送信し、ONUがPLOAMu grantを正しく受信すると、ONUは、変更した波長で、上り信号Tuning_Response(Complete_u)をTarget OLT CTに応答する。
これにより、Target OLT CTにおいて、ONUのプロファイルが確定する。その後、Target OLT CTとONUとの間でさらに下り信号Tuning_Response(Complete_u)及び上り信号Tuning_Response(Complete_u)が授受され、下り信号Tuning_Control(Complete_d) & Data grantをONUが受信することによって、ONUにおいてTuningが完了する。そして、Data_gtantによってユーザデータの送信許可が出ると、加入者の情報が送信可能となる。
ITU-T G.989.3の波長切替手続の手法は、比較的低速の波長切替デバイスを用いることを前提とした手法である。この手法によれば、波長切替に要する時間が長く、その間、通信が途絶してしまうという課題がある。仮に、波長切替速度が比較的速い波長切替デバイスを用いたとしても、上記の通り長い手続きを経るため、加入者が情報を送信できるまでに長い時間を必要とする仕様となっている。
本発明は、上述した課題に鑑み、フレーム同期等に係る時間を短縮して、波長切替に伴う通信断の時間を短く(以後、「高速切替」と呼ぶ。)することができる親局装置、子局装置、光通信システム及び波長切替方法を提供しようとするものである。
かかる課題を解決するために、第1の本発明に係る親局装置は、M(Mは2以上の整数)台の子局装置との間で、第1~第K(Kは2以上の整数)の波長のいずれかを割り当て、波長毎に複数の時間スロットで時分割多重し、時分割多重した各波長を多重化した光信号で通信する時間波長分割多重方式を採用した光通信システムの親局装置において、(1)第1~第Kの波長のいずれかで光通信するK個の光終端手段と、(2)各光終端手段からの光信号を合波して送出し、又は、子局装置から受信した光信号を分波して各光終端手段に出力するシステム制御手段とを備え、システム制御手段が、子局装置に割り当てる波長を高速切替させる際、当該子局装置を収容している光終端手段に対して、切替前の波長における当該子局装置の時間スロットの終了時刻から、次のフレーム周期における切替先の波長で、当該子局装置に割り当てる時間スロットの開始時刻までの時間内で、当該子局装置に対する切替先の波長への切替の開始と終了の時刻を含む高速切替制御情報を指示する高速切替制御部を有し、光終端手段が、高速切替制御部からの高速切替制御情報を含む制御フレームを子局装置に送信することを特徴とする。
第2の本発明に係る子局装置は、親局装置と、M(Mは2以上の整数)台の子局装置との間で、第1~第K(Kは2以上の整数)の波長のいずれかを割り当て、波長毎に複数の時間スロットで時分割多重し、時分割多重した各波長を多重化した光信号で通信する時間波長分割多重方式を採用した光通信システムの子局装置において、(1)親局装置から指示された波長で光通信する波長可変通信手段と、(2)親局装置から受信した制御フレームに基づいて、波長の切替制御を行う制御手段とを備え、制御手段が、制御フレームに含まれている高速切替制御情報の切替先の波長への切替の開始と終了の時刻に基づき、切替前の波長における当該子局装置の時間スロットの終了時刻から、次のフレーム周期における切替先の波長で、当該子局装置に割り当てる時間スロットの開始時刻までの時間内で、切替先の波長への切替を開始させ終了させることを特徴とする。
第3の本発明に係る光通信システムは、親局装置と、M(Mは2以上の整数)台の子局装置との間で、第1~第K(Kは2以上の整数)の波長のいずれかを割り当て、波長毎に複数の時間スロットで時分割多重し、時分割多重した各波長を多重化した光信号で通信する時間波長分割多重方式を採用した光通信システムにおいて、親局装置は、(1)第1~第Kの波長のいずれかで光通信するK個の光終端手段と、(2)各光終端手段からの光信号を合波して送出し、又は、子局装置から受信した光信号を分波して各光終端手段に出力するシステム制御手段とを備え、システム制御手段が、子局装置に割り当てる波長を高速切替させる際、当該子局装置を収容している光終端手段に対して、切替前の波長における当該子局装置の時間スロットの終了時刻から、次のフレーム周期における切替先の波長で、当該子局装置に割り当てる時間スロットの開始時刻までの時間内で、当該子局装置に対する切替先の波長への切替の開始と終了の時刻を含む高速切替制御情報を指示する高速切替制御部を有し、光終端手段が、高速切替制御部からの高速切替制御情報を含む制御フレームを前記子局装置に送信することを特徴とする。
第4の本発明に係る波長切替方法は、親局装置と、M(Mは2以上の整数)台の子局装置との間で、第1~第K(Kは2以上の整数)の波長のいずれかを割り当て、波長毎に複数の時間スロットで時分割多重し、時分割多重した各波長を多重化した光信号で通信する時間波長分割多重方式を採用した光通信システムでの波長切替方法において、親局装置は、(1)第1~第Kの波長のいずれかで光通信するK個の光終端手段と、(2)各光終端手段からの光信号を合波して送出し、又は、子局装置から受信した光信号を分波して各光終端手段に出力するシステム制御手段とを備え、システム制御手段が、子局装置に割り当てる波長を高速切替させる際、当該子局装置を収容している光終端手段に対して、切替前の波長における当該子局装置の時間スロットの終了時刻から、次のフレーム周期における切替先の波長で、当該子局装置に割り当てる時間スロットの開始時刻までの時間内で、当該子局装置に対する切替先の波長への切替の開始と終了の時刻を含む高速切替制御情報を指示する高速切替制御部を有し、光終端手段が、高速切替制御部からの高速切替制御情報を含む制御フレームを子局装置に送信することを特徴とする。
本発明によれば、フレーム同期に係る時間を短縮して、高速に波長を切り替えることができる。
実施形態に係る光通信システムの構成と、OLT(親局通信装置)及び各ONU(子局通信装置)の内部構成とを示す構成図である。 非特許文献1に示されている光波長切替デバイスを用いた光波長切替手続の手法を示すシーケンス図である。 従来のONUが下り信号を同期するときの同期状態遷移図である。 実施形態に係る高速波長切替の動作を説明する説明図である。 実施形態に係るONUの高速切替部による切替タイミングを説明する説明図である。 実施形態に係るONUが下り信号を同期するための同期状態遷移図である。 実施形態に係る高速切替可能なシステムで用いるフレームのフレーム構成の一例を示すフレーム構成図である(その1)。 実施形態に係る高速切替可能なシステムで用いるフレームのフレーム構成の一例を示すフレーム構成図である(その2)。
(A)実施形態
以下では、本発明に係る親局装置、子局装置、光通信システム及び波長切替方法の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(A-1)実施形態の構成
図1は、実施形態に係る光通信システムの構成と、OLT(親局通信装置)及び各ONU(子局通信装置)の内部構成とを示す構成図である。
光通信システム5は、親局装置としてのOLT1と、M(Mは2以上の整数)台の子局装置としてのONU3(3-1~3-5)との間で、第1~第K(Kは2以上の整数)の波長のいずれかを割り当て、波長毎の複数の時間スロット(タイムスロット)で時分割多重化し、時分割多重化した各波長を多重化した光信号で通信する時間波長分割多重化方式を採用した光通信システムである。
図1では、光通信システム5が、1台のOLT1と、複数(例えば、図1では5台:M=5)のONU3(3-1~3-5)と、スプリッタ2とを有する場合を例示している。
ここでは、2波長(K=2)を使用するTWDM-PONシステムに、光通信システム5を適用する場合を例示するが、使用する波長数やONUの台数はこれに限定されず、一般的には図1に例示する数よりも多い。
OLT1は、下り信号(OLT1側からONU3に向けた信号)を、全ONU3に放送的に送信する。各波長(波長λ1、波長λ2)には、一般に複数のONU3宛の信号が含まれているので、ONU3は、受信した1波長の中から、高速フレーム同期部27によって自ONU3宛のPLOAM等の制御信号や加入者向けのユーザデータを抽出する。加入者向けのユーザデータについては、ONU3は、加入者端末に転送する。
ONU3は、上り信号(ONU3側からOLT1に向けた信号)を、OLT1から指示された波長、且つ、OLT1から指示されたタイミングでOLT1に送信することで、他のONU3からの上り信号との衝突を防ぐ。
(A-1-1)OLT(親局装置)
OLT1は、コア網と接続すると共に、光ファイバを通じてスプリッタ2と接続している。OLT1は、システム制御部11、SW(スイッチ)部12、OSU(Optical Subscriber Unit)14-1~14-2、光合分波器13を有する。
ここでは、2波長を使用するTWDM-PONシステムの場合を例示しており、OLT1が2台のOSU14-1とOSU14-2とを備える場合を例示する。しかし、OSU14の数は使用する波長の数に応じた数としてもよい。
例えば、OSU14-1は波長λ1で送受信し、OSU14-2は波長λ2で送受信する。各ONU3(3-1~3-5)は、OLT1から指示された波長λ1又は波長λ2のいずれかを用いて、波長λ1又は波長λ2に対応するOSU14-1又はOSU14-2と通信する。
また例えば、ONU3が波長λ1でOSU14-1と通信している場合に、OLT1が当該ONU3に対して波長λ1から波長λ2への切替指示をしたときには、当該ONU3は使用波長を波長λ2に切り替え、その後、当該ONU3はOSU14-2と通信する。
[システム制御部11]
システム制御部11は、OSU14やONU3を含むPONシステム全体の管理(例えば、障害管理、構成管理、加入者・課金管理、性能管理及びセキュリティ管理など)を行い、各ONU3との間の光通信を制御する。例えば、システム制御部11は、各ONU3のサービスを勘案して、各ONU3が使用する波長を指示したり、OSU14-1及びOSU14-2のいずれかに各ONU3を収容することを設定したりする。
なお、各ONU3に対して帯域を割り当てる処理に関して、通常の場合は、当該ONU3を収容している各OSU14のOSU制御部100が行ない、ONU3に対して波長を高速切替した上で当該ONU3に帯域を割り当てる場合は、システム制御部11が行なうのが処理を分散させる機能配備として好適ではあるが、すべてのONUの帯域割当をシステム制御部11が行うようにしてもよい。
OSU14は、ONU3に対して、送信開始時刻と終了するまでの時間、すなわちタイムスロットを指示することで上りの通信帯域を与えるが、これには次に説明する2つの方法がある。
第1の方法は、OSU14がONU3に対して固定的に帯域を割り当てる方法である。システム制御部11が、各ONU3を収容しているOSU14-1及びOSU14-2に対して、各ONU3の帯域に関する情報を通知する。これにより、OSU14-1及び14-2は、収容している各ONU3の帯域に応じたタイムスロットを割り当て、時分割多重化させることができる。
第2の方法は、ONU3がOSU14に対して送信キューに溜まっている情報を通知し、OSU14が通知された情報に基づいて収容している各ONU3に帯域を割り当てる方法である。この場合、システム制御部11は、下りの情報に関して、OSU14-1及びOSU14-2に収容される各ONU3に関する情報をSW部12に通知し、各ONU3宛の情報を、当該のONU3を収容するOSU14に転送させる。
高速切替制御部11aは、各ONU3の波長を高速切替することをOSU14-1及び14-2に指示するものである。高速切替制御部11aは、高速切替時に、対象とするONU3を特定する情報、当該ONU3の移行先の波長、移行先の波長への切替時刻(切替タイミング)に関する情報等を含む高速切替制御情報を高速切替用フレーム組立部121に通知する。
ここで、移行先の波長への切替時刻に関する情報は、高速切替の対象とするONU3が、移行先の波長に高速切替を行なう切替タイミング(切替時刻)に関する情報である。
例えば、移行先の波長への切替時刻は、当該ONU3が通信をしておらず、他のONU3が通信をしている時間内の時刻とする。つまり、移行先の波長への切替時刻は、切替前の波長(例えば波長λ1)を使用してONU3の通信が終了した時刻から、切替後の波長(例えば波長λ2)において当該ONU3に割り当てた帯域で、当該ONU3が通信を開始する時刻までの時間内の時刻とする。
より具体的には、下りの情報は、先頭にヘッダ、末尾にトレーラと呼ばれる制御情報領域を有し、ONU3宛の情報をヘッダとトレーラの間のペイロード領域に格納する所定のフレームを用いて送信され、当該フレームは特定の周期(例えば125μ秒)を有する。そして、波長切替を行うのは、波長λ1のあるフレーム周期で当該ONU3に割り当てているタイムスロットの終了時刻(時刻1)から、これに続く、移行先の波長λ2のフレーム周期で当該ONU3に割り当てようとするタイムスロットの開始時刻までの時間内の時刻とする。また、フレーム同期をヘッダを用いて行うのは、時刻1から、移行先である波長λ2のヘッダ開始時刻までの時間内でなければならない。なお、より詳細な説明は動作の項で詳細に行なう。
なお、上りについては、下りと異なり、各ONU3が先頭に同期用のプリアンブル情報を付与したバースト状の信号を送信する。これを上りフレームと呼ぶ。
また、高速切替制御部11aは、高速切替用フレーム組立部121に対して、高速切替時に、通常の波長切替とは異なる高速切替用フレームの組み立て指示をする。
なお、高速波長切替を行なうか否かの判断は、受信部110からの制御情報に基づいて、当該ONU3との間のサービスの種類や、当該ONU3の要求帯域が急増したことなどを勘案して判断するようにしてもよい。より具体的には、超低遅延サービスのONU3について、その時点で割り当てている帯域では要求されている超低遅延サービスを提供できないような場合に高速波長切替を行なうようにしてもよい。
[SW部]
SW部12は、コア網(上位網)と接続しており、コア網とOSU14との間のパケットの送受信を中継するスイッチである。
SW部12は、システム制御部11から通知されたONU3の収容先に関する情報に従って、コア網から受信したユーザデータのパケットを、当該ユーザパケットの宛先のONU3と接続しているOSU14-1又はOSU14-2のいずれかに転送する。また、SW部12は、OSU14-1及び14-2によって受信処理されたユーザデータを受け取ると、そのユーザデータをコア網に送信する。
[OSU]
OSU14(14-1及び14-2)は、各ONU3との間で光通信を行なう光終端部である。OSU14は、それぞれ異なる波長で光通信を行なう。OSU14は、システム制御部11の制御により、各ONU3の要求帯域に応じたタイムスロットを割り当てて、その割り当て情報とコア網から受信したONU3宛のユーザデータとを時分割多重化して送信する。
上述したように、システム制御部11は、各ONU3との間のトラフィックやサービスを勘案して、各ONU3を、OSU14-1及び14-2のいずれかに収容させるかを決定する。そして、システム制御部11により決定された制御情報が、SW部12及びOSU14に通知され、さらに各OSU14を経由して各ONU3に通知される。これにより、各OSU14と、各OSU14に収容される各ONU3との間で光通信が行なわれる。
各ONU3を収容するOSU14は、物理的にはONU3内の波長可変送信器23/波長可変受信器25に設定される波長で決まる。この制御情報はOLT1のシステム制御部11から、OSU14とONU3との間で送受信する情報の一部として制御データを送り、更にONU制御部21に制御データを通知して制御する。
ここで、各OSU14への各ONU3の収容例を説明する。例えば、OSU14-1及びOSU14-2はそれぞれ異なる波長λ1、λ2を使用する。OSU14-1及びOSU14-2はそれぞれ、下り通信及び上り通信の両方で、1波長で10Gb/sの光通信を行なうものとする。すなわち、OSU14-1と、OSU14-1に収容されるONU3とは、波長λ1で下り通信と上り通信を行ない、OSU14-2と、OSU14-2に収容されるONU3とは、波長λ2で下り通信と上り通信を行なう。各OSU14は各々最大10Gb/sで通信可能とし、1台のOSU14-1、OSU14-2には、0台~5台のONU3が収容可能であるとする。また、各ONU3が使用する波長は、上りと下り各々1波長だが、上りと下りは別波長を用いても良い。
上述したような場合で、例えば、ONU3-1~ONU3-5の通信量(要求帯域)が、8Gb/s,2Gb/s,3Gb/s,3Gb/s,3Gb/sであるとし、OSU14-1が、ONU3-1とONU3-2を収容し、OSU14-2が、ONU3-3、ONU3-4、ONU3-5を収容しているものとする。
この例の場合、OSU14-1の波長λ1の合計帯域は10Gb/sとなり、OSU14-2の波長λ2の合計帯域は9Gb/sとなるので、それぞれ不足なく通信できる(最大帯域10Gb/s以下で通信できる)ので好適な収容例と言える。この例の場合、波長λ2は1Gb/sだけ余る。
なお、ONU3-1~ONU3-5の通信量が全て2Gb/sならば、OSU14-1で全てのONU3-1~ONU3-5を収容するようにしてもよい。この場合、OSU14-2は収容するONU3がないため停止させられるので、消費電力の観点から好適な収容方法と言える。つまり、各ONU3の要求帯域量やサービスを勘案して、OSU14-1及びOSU14-2のうちいずれか一方のOSU14に、全てのONU3を収容させることもでき、その場合、消費電力を低減させることができる。
OSU14(14-1及び14-2)は、OSU制御部100、受信部110、送信部120を有する。
[受信部]
受信部110は、受信フレーム処理部111と、光受信部112とを有する。
光受信部112は、光合分波器13から光信号を受信し、光信号を電気信号に変換する。
受信フレーム処理部111は、光受信部112からのデータを解析して、当該データがユーザデータであるときにはSW部12に与え、当該データが制御データであるときにはOSU制御部100に与える。
[OSU制御部]
OSU制御部100は、OSU14における処理を制御する。OSU制御部100は、各ONU3との間で制御情報(制御データ)の送受信処理や、帯域制御処理、通常の波長切替処理、高速波長切替処理などを行なう。
ここで、通常の波長切替処理は、ITU-T G.989.3標準化技術に基づく波長切替処理を意図する。つまり、所定条件に基づいて、あるONU3について波長切替を行うようにシステム制御部11から指示されたときには、ITU-T G.989.3標準化技術に従って、波長変更前のOSU14-1のOSU制御部100は、ONU3に対して波長切替信号(Tuning_Control)を送信する。そして、新たなリンクが確立した後に、ユーザデータの送受信を開始する。なお、波長切替信号はフレームヘッダに乗せてONU3に通知する。
高速波長切替処理は、高速切替制御部11aから指示により行なわれる処理であり、通常の波長切替処理よりも高速で波長切替を行なう処理である。高速波長切替処理の詳細については、動作の項で詳細に説明する。
<ONU管理制御部>
ONU管理制御部101は、システム制御部11からの制御情報に基づいて、当該OSU14が収容するONU3に関する情報を保持しており、各ONU3との間の光通信処理を制御する。
ONU管理制御部101は、ONU3を制御または管理するための情報を、送信部120に通知する。ここで、ONU3に関する情報は、例えば、各ONU3の登録、光送信出力強度および光波長に関するPLOAMの情報を含む。
[送信部]
送信部120は、高速切替用フレーム組立部121、高速切替用フレームヘッダ組立部122、光送信部125を有する。
高速切替用フレームヘッダ組立部122は、高速切替制御部102からOSU制御部100内のONU管理制御部101経由で高速切替制御情報が通知されると、対象とするONU3に対する、移行先の波長と、移行先の波長への切替時刻に関する情報とを含む高速切替指示情報を挿入したフレームを組み立てる。フレームヘッダには、これ以外にも、収容するONU3が送信すべき時刻情報(BwMap)等が含まれる。
高速切替用フレーム組立部121は、ONU3宛のユーザデータを当該ONU3に送信するため、SW部12から贈られたONU3宛のユーザデータと、高速切替用フレームヘッダ組立部122からのフレームヘッダを用いて送信フレームを組み立てる。
ここで、高速切替用フレームヘッダ組立部122は、高速切替時に、対象とするONU3がフレーム同期パターンの読み落とし等を防止するため、通常のフレーム同期信号PSyncに加えて、波長切替時にフレーム同期信号PSyncと同じ目的の冗長信号を追加した高速切替用フレームヘッダを組み立てる。この高速切替用フレームの構成については、動作の項で詳細に説明する。
光送信部125は、高速切替用フレーム組立部121からの送信フレームを所定の波長(例えば波長λ1等)の光信号で送信する。
[光合分波フィルタ]
光合分波器13は、OSU14-1及びOSU14-2からの光信号(「信号光」とも呼ぶ。)を波長多重して、波長多重化した光信号を送出する。これにより、波長多重化された光信号がスプリッタ2を介して各ONU3に送信される。また、スプリッタ2を介して光信号が受光されると、光合分波器13は、光信号を分波し、分波した光信号をOSU14-1及びOSU14-2に与える。
(A-1-2)ONU(子局装置)
ONU3(3-1~3-5)は、加入者端末と通信すると共に、光ファイバを通じてスプリッタ2と接続している。ONU3は、ONU制御部21、送信フレーム処理部22、波長可変送信器23、光合分波器24、波長可変受信器25、受信フレーム処理部26、高速フレーム同期部27を有する。
[送信フレーム処理部]
送信フレーム処理部22は、加入者端末側からユーザデータを受け取ると、一旦、内部のキューに溜め、ONU制御部21から指示された時刻に指示された量の情報を格納した送信フレームを組み立てて、波長可変送信器23に与える。送信フレーム処理部22は、ユーザデータの他、ONU制御部21からの指示によりONU3の情報やキュー長情報を波長可変送信器23に送る。
[波長可変送信器]
波長可変送信器23は、ONU制御部21の制御によって送信すべきOSU14の波長に設定され、送信フレーム処理部22から入力した送信フレームをその波長で送信する。
[光合分波器]
光合分波器24は、波長可変送信器23からの光信号を、光ファイバを介してスプリッタ2に送出する。また、光合分波器24は、スプリッタ2から放送的に分配された光信号を受信すると、その光信号を波長可変受信器25に与える。
[波長可変受信器]
波長可変受信器25は、ONU制御部21の制御により、OSU14との間で使用する波長が設定され、その波長を分離して受信し、受信したビットストリームを受信フレーム処理部26と高速フレーム同期部27とに与える。
[高速フレーム同期部]
高速フレーム同期部27は、その内部に同期パタン照合部271とフレーム同期信号生成部272が配備され、同期パタン照合部271によって、波長可変受信器25から入力したビットストリームから、同期に用いるPSyncやSFCといった同期に関する情報のパタンを検出し、その情報をフレーム同期信号生成部272に与える。フレーム同期信号生成部272の内部には、同期状態管理部273が配備され、同期に関する情報を元に、自分がいま、どの状態にいるかを管理し、同期がとれている際は、ビットストリームのどこがフレーム先頭であるかの同期タイミングに関する情報を受信フレーム処理部26に送る。自分がどの状態にいるかに関する情報は、ONU制御部21に対しても通知する。また、高速フレーム同期部27は、ONU制御部21内部の高速切替部211からの指示により、切替に伴い、同期状態管理部273に対して、強制的に同期状態を遷移させる指示を送る。これらの処理については動作の項で詳細に説明する。
[受信フレーム処理部]
受信フレーム処理部26は、波長可変受信器25からビットストリームと高速フレーム同期部27からの同期に関する情報を受信し、ビットストリームから、フレーム先頭位置を検出して、そのヘッダ情報、トレイラ情報及びペイロード情報を分離した上で解析し、制御データであればONU制御部21に与え、ユーザデータであれば加入者端末に送出する。
[ONU制御部]
ONU制御部21は、当該ONU3における処理を司る。ONU制御部21は、受信フレーム処理部26を通じて、OSU14からの制御用メッセージを受け取り、対応するOSU14との間の光通信を制御する。
ONU制御部21は、送信フレーム処理部22に対して、光通信をするOSU14に、ONU3からの制御・管理に関する情報、送信して良い時刻と量を与える。また、ONU制御部21は、波長可変送信器23に対して、通信に使用する波長の情報を与える。さらに、ONU制御部21は、波長可変受信器25に対しても使用する波長の情報を与える。
ONU制御部21は、高速切替部211を有する。
高速切替部211は、受信した制御用メッセージに、高速切替指示情報が含まれているとき、波長可変送信器23及び波長可変受信器25に対して、移行先の波長に高速切替することを指示する。
例えば、高速切替指示情報には、移行先の波長と、移行先の波長への切替時刻に関する情報が含まれている。移行先の波長への切替時刻は、当該ONU3が通信をしておらず、他のONU3が通信をしている時間内の時刻である。つまり、例えば、あるフレーム周期期間で、ONU3が変更前の波長で通信を終了した時刻から、次のフレーム周期期間で、ONU3が変更後の波長(移行先の波長)で通信を開始する時刻までの時間内を切替時刻とする。したがって、当該ONU3がこの時間内の時刻で、移行先の波長に切り替えることで、当該ONU3にとっては、あたかも通信が途絶することなく、繋がったまま波長切替を行なったかのように見せることができる。なお、高速波長切替処理の詳細な説明は動作の項で行う。
(A-2)実施形態の動作
次に、実施形態に係る光通信システム5における波長切替処理の動作について、図面を参照しながら詳細に説明する。
以下では、機能A~機能Dを順次説明するが、機能A~機能Dのそれぞれを単独で適用しても良いし、機能A~機能Dのうち複数の機能を適宜組み合わせて適用しても良いし、全ての機能を組み合わせても良い。
(A-2-1)機能A(高速波長切替(その1))
図4は、実施形態に係る高速波長切替の動作を説明する説明図である。
ここでは、3台のONU3-1~3-3が、2台のOSU14-1及び14-2のいずれかに収容されている系を例示する。なお、図4では、例えば「ONU3-1」を「ONU#1」等と表現している。
OSU14-1は、波長λ1で、収容しているONU3との間で光通信し、OSU14-2は、波長λ2で、収容しているONU3との間で光通信する。
図4は、時間の流れの中で、各波長帯域(波長λ1、波長λ2)の使われ方を示している。つまり、ヘッダ情報(図4では「H」と表現している。)や、波長毎のタイムスロットに割り当てて、ONU3-1~ONU3-3宛の情報が流れる時間(タイムスロット)、意味のある情報が流れていない時間(タイムスロット)を示している。
例えば、図4では、所定のフレーム周期(例えば125μ秒)のPHYフレームのタイムスロットを示している。ここでは説明を容易にするため、各波長の1個のPHYフレームには10個のタイムスロットを設定し、各OSU14は、各ONU3の帯域に応じてタイムスロットを割り当てている(実際には任意の長さのタイムスロットが取れる)。各OSU14は、各ONU3に割り当てたタイムスロットで、対応する各ONU3に情報を送信する。換言すると、各OSU14が、収容している各ONU3に送出した信号は、各波長で時分割多重されて各ONU3に送信される。
OLT1において、システム制御部11は、波長毎に割り当てたONU3-1~ONU3-3の通信帯域を管理している。
図4において、PHYフレームT1では、ONU3-1(ONU#1)及びONU3-2(ONU#2)が、OSU14-1に収容されており、波長λ1で光通信しているものとする。より具体的には、例えば、ONU3-1にはペイロードの30%程度の時間が割り当てられ、ONU3-2にはペイロードの60%程度の時間が割り当てられており、ONU3-1及びONU3-2宛の情報が送信されている。
他方、ONU3-3は、OSU14-2に収容されており、波長λ2で光通信しているものとする。ONU3-3には、ペイロードの40%程度の時間が割り当てられている。
上述した状態で、ONU3-1が更に大容量の通信を行う必要があり、ペイロードの60%に相当する量の通信が必要な状態になったとする。
このとき、PHYフレームT1で波長λ1には、10%程度しか空きがないのに対して、波長λ2には、60%程度の空きがある。
したがって、OLT1のシステム制御部11は、他のONU宛の帯域を減らすことなく、ONU3-1宛の通信帯域を拡大させるため、ONU3-1の波長を波長λ1から波長λ2に変更指示を、OSU14-1及びOSU14-2に対して行なう。
このとき、OLT1において、高速切替制御部11aは、OSU14-1の高速切替用フレーム組立部121に対して、ONU3-1の使用する波長を波長λ2に高速切替すること、ONU3-1にPHYフレームTNのタイミングで波長を切り替えることを含む高速切替制御情報を通知する。
これを受けて、OSU14-1の高速切替用フレーム組立部121は、PLOAM信号に、ONU3-1に対して波長λ2に高速切替切り替えること、ONU3-1にPHYフレームTNのタイミングで波長λ2に切り替えることを含む高速切替指示情報を挿入し、ONU3-1に送信する。
ここで、高速切替指示情報に含める移行先の波長λ2への切替時刻について、図4を参照して説明する。
移行先の波長への切替時刻は、ONU3-1が通信をしておらず、他のONU3が通信をしている時間内の時刻とする。例えば、図4の例の場合、PHYフレームTNのタイミングで、ONU3-1に対して波長λ2への高速切替を指示するものとする。
その場合、例えば、高速切替制御部11aは、PHYフレームTNの直前のONU3-1に対して割り当てている帯域と、PHYフレームTNにおいてONU3-1に割り当てようとする帯域とを見る。変更前の波長λ1のPHYフレームTN-1では、第1番目から第3番目までの3個のタイムスロットをONU3-1宛に割り当てている。他方、変更後の波長λ2のPHYフレームTNでは、第5番目から第10番目までの6個のタイムスロットをONU3-1宛に割り当てようとすることができる。
したがって、この例の場合、高速切替制御部11aは、PHYフレームTN-1の第4番目のタイムスロットの開始時刻から、PHYフレームTNの第5番目の開始時刻までの時間内の時刻を、波長λ2への切替タイミング(図4では、「切替タイミングA」と示している)とする。
ONU3-1において、ONU制御部21は、OSU14-1から受信した信号に高速切替指示情報が含まれていることを検出すると、その情報に使用波長を波長λ2に高速切替することと、波長λ2への切替タイミング(切替作業の開始と終了の時刻で、それらは切替タイミングAに含まれている)が含まれていることを認識する。
そして、ONU制御部21の高速切替部211は、高速切替指示情報で指示された移行先の波長への切替時刻に関する情報に基づき、図4に例示する切替タイミングAとして示した時刻に、波長可変送信器23及び波長可変受信器25に対して、移行先の波長λ2に高速切替することを指示する。
移行先の波長への切替時刻に関する情報としての時間(図4の切替タイミングAの時間)は、本来、ONU3-1が通信せず、他のONUが通信している時間である。それゆえ、この時間内に、ONU3-1が使用する波長を切替ことにより、ONU3-1にとっては、あたかも通信が途絶することなく、繋がったまま波長切替を行なうことができる。
その結果、他のONU3の帯域を減らすことなく、PHYフレームTNのタイミングで、ONU3-1の使用波長を波長λ2に変更することができ、かつ、ONU3-1宛の帯域を拡大することができる。但し、別の理由により、切替は切替タイミングAではなく、そこに含まれるヘッダ領域Hよりも前であることが好適であることを後に述べる。
(A-2-2)機能B(高速波長切替(その2))
上述した機能Aの手法により、ONU3-1の波長を高速切替することができるが、ONU3-1が、移行先の波長λ2でOSU14-2からの下り信号を受信するためには、波長λ1と波長λ2のフレームが完全に同期していることが要求される。
ここで、変更前の波長λ1と変更後の波長λ2のフレームが1ビットのずれもなく同期している状態を「波長間完全同期状態」と呼ぶ。
図4では、波長λ1と波長λ2とが波長間完全同期状態である場合を例示しており、波長間完全同期状態であれば、ONU3-1が、図4の切替タイミングAの時間内の時刻で波長切替することで、下り信号を受信することができる。
しかし、波長間完全同期状態でない場合、すなわち両波長のフレーム同期が1ビットでもずれている場合、ONU3-1は、下り信号のヘッダの開始位置が変わるので正しく受信できない。
そこで、以下では、波長間のフレームが完全に同期していない場合も考慮した波長切替時刻で波長切替を行なうようにする。
高速切替部211は、変更前の波長λ1と変更後の波長λ2のフレーム位相に関して推定される最大位相差の時間T1、ビット同期に要する時間T2としたときに、少なくとも、現在のフレーム先頭位置に対してT1+T2だけ先行する時刻に波長切替を行なう。
また、何らかの誤差に対する所定のマージン時間をT3として、高速切替部211は、現在のフレームの先頭位置に対してT1+T2+T3だけ先行する時刻に波長切替を行なう。
換言すると、高速切替部211は、フレーム同期信号PSyncの先頭位置に対して、T1+T2だけ先行する時刻、又は、T1+T2+T3だけ先行する時刻を切替時刻として波長切替を行なう。
図5は、実施形態に係るONU3-1の高速切替部211による切替タイミングを説明する説明図である。
図5では、ITU-T標準のフレーム構成のうち、フレームの最終部分とフレームの先頭部分との関係を示しており、図5(A)と図5(B)とは、フレームの先頭位置の最大誤差を示している。
フレーム同期は、フレーム先頭にある物理制御ブロック(PSBd)と呼ばれる領域に存在している、フレーム同期信号PSyncの固定パターンと、それに続くSFCの値とを検出することで確立している。
ここで、図5(A)及び図5(B)に示すように、変更前の波長と変更後の波長との間のフレームの先頭位置の最大誤差の時間を考慮し、フレーム先頭位置に対して、フレーム先頭位置の最大誤差の時間だけ先行した時刻を切替時刻として波長切替する。つまり、フレーム同期信号PSyncよりも前の時刻で波長切替を行なう。これにより、両波長のフレームが完全に同期していない場合、すなわちフレーム先頭位置がずれていても、波長切替後に、フレーム同期信号PSyncの固定パターン(同期パターン)及びSFCの値を検出することができ、再同期することができる。その結果、ONU3-1は、移行先波長のOSU14-2からの下り信号を受信できる。
例えば、光波長の切替やビット同期に要する時間とフレーム同期のずれの時間の合計値が、設計上、最大16バイト(=128ビット)以内と見込まれるとする。その場合、図5(A)に示すように、フレーム同期信号PSyncの直前の「#627のパリティ(32バイト)」の中央付近の時刻、つまりフレーム同期信号PSyncの先頭位置から16バイトの時間だけ前の時刻(図5(A)では、「切替タイミングB」と表記する時刻)を、波長切替時刻として波長切替する。
図5(A)の切替タイミングBの時刻を波長切替時刻として波長切替することで、仮に両波長のフレーム同期にずれがあったとしても、波長切替後に、フレーム同期信号PSyncとSFCの値が流れてくるので、フレーム先頭位置を検出することができる。
換言すると、見込まれる波長間のフレーム先頭位置の最大誤差の時間を残した時刻に波長切替を行えば、波長間でフレーム同期が取れておらず、フレーム位相差があっても、ただちに再同期して受信することが可能となる。
なお、図5(A)の切替タイミングBの時刻よりもはるかに前の時刻で、高速切替部211が波長切替を行っても多くの場合は正常に動作する。しかし、フレーム同期信号PSyncの同期パターン及びSFCの値と同じビット列が、偶然、ONU3-1に届いてしまい、誤ったタイミングで同期してしまう可能性もある。そのため、フレーム同期信号PSyncの先頭位置から、計算上、導出した波長間のフレーム先頭位置の最大誤差の時間だけ前の時刻、若しくは、所定のマージン時間を更に加算した時刻に波長切替することが好適である。
(A-2-3)機能C(同期状態制御)
次に、実施形態のONU3-1における同期状態管理部273及び高速フレーム同期部27の処理動作について、図面を参照しながら詳細に説明する。
従来、波長切替対象のONU3において波長が切り替えられ、フレーム同期を外して再同期が確立するまでには、図3に例示する状態遷移に従って動作している。
図3を用いて、フレーム同期が外れ、再同期が確立するまでの従来の状態遷移を改めて説明する。
例えば、図3において、同期状態(Sync state)で、所定のフレーム周期(例えば125μ秒)のPHYフレーム中のフレーム同期信号PSyncを検出できず、再同期状態(Re-Sync state)に遷移し、さらにその後、再同期状態(Re-Sync state)で、連続して2回(N-1:Nが「3」)のフレーム同期信号PSyncを検出できないとき、フレーム同期外れの状態(Hunt状態)となる。
その後、Hunt状態でフレーム同期信号PSyncを検出して同期前状態(Pre-Sync state)に遷移し、同期前状態でフレーム同期信号PSyncを検出して同期状態に遷移するまでの時間が必要となる。
したがって、従来の波長切替手続では、少なくとも3回連続でフレーム同期信号PSyncを検出できないときに、初めてフレーム同期外れを検出し、さらに、その後、2回連続でフレーム同期信号PSyncを検出したときに再同期を確立している。そうすると、少なくとも5回のフレーム同期信号PSyncがONU3に届くまでの時間が必要となり、再同期が確立するまで時間を要している。
そこで、以下では、同期状態管理部273が新たに同期状態遷移を管理して、同期状態管理部273の制御により高速フレーム同期部27が高速フレーム同期を実施して、再同期が確立するまでの時間を従来よりも短くする。
図6は、実施形態に係るONU3-1が下り信号を同期するための同期状態遷移図である。
図6に示すように、実施形態に係る同期状態遷移では、高速同期状態(DS Tuning State)を新たに設定している。
高速同期状態(DS Tuning State)は、波長切替タイミングの直前で、ONU3の状態を高速波長切替用のフレーム同期外れの状態とし、フレーム同期信号の受信により、ONU3の状態を再同期させる状態である。
ONU3-1が、OLT1(例えばOSU14-1)から高速切替指示情報が通知されると、同期状態管理部273は、波長切替タイミングの直前に、高速フレーム同期部27に対して、同期状態(Sync State)から高速同期状態(DS Tuning State)に移行するように指示する。図6では、「DS Tuning Start Time」が同期状態管理部273の指示に該当する。これにより、高速フレーム同期部27は、フレーム同期を外す。
高速同期状態(DS Tuning State)で、同期パタン照合部271がフレーム同期信号PSyncを検出し、かつ、今回のSFCの値が前回のSFCの値に「1」を加えた正しい値を検出したとき、ONU3-1の状態を同期状態(Sync State)に戻す。
つまり、波長切替タイミングの直前で、高速同期状態(DS Tuning State)となり、フレーム同期を外し、その後、1回のフレーム同期信号PSyncの検出で、再同期が成立したと判断して、同期状態(Sync State)に遷移させることができる。
つまり、従来の波長切替手続では、少なくとも5回のフレーム同期信号PSyncがONU3-1に届くまでの時間が必要であったが、この実施形態によれば、高速切替時に、高速同期状態(DS Tuning State)に遷移した後、1回のフレーム同期信号PSyncがONU3-1に届いた時間で、再同期が確立する。すなわち、フレーム同期を外した後、再同期するまでの時間が、従来よりも短縮される。
他方、図6の高速同期状態(DS Tuning State)で、フレーム同期信号PSyncの検出、及び又は、正しいSFCの値を検出できなかった場合、所定時間経過後(Time out)に、Hunt状態(Hunt State)に遷移する。
この場合も、従来は、少なくとも3回連続でフレーム同期信号PSyncを検出できないときに、初めてフレーム同期を外し、ONU3-1の状態をHunt状態に遷移させている。これに対して、この実施形態では、高速切替時に、高速同期状態(DS Tuning State)に遷移した後、1回のフレーム同期信号PSyncの検出、及び又は、正しいSFCの値を検出できなかったときに、Hunt状態にさせることができる。すなわち、Hunt状態に遷移させるまでの時間が従来よりも短縮される。
このような動作により、フレームの再同期を高速で行うことができ、その後の通信が再開される。
なお、上述した動作が実現される条件として、各波長のOSU14-1及びOSU14-2は、ある予想されたフレームの位相差以内で動作し、同一フレームのSFCの値は、全OSU14-1及び14-2が同じ値を持つことが必要である。また、SFCの値がOSU14-1及びOSU14-2で違う場合であっても、ONU3がSFCの値がいくつ違うかを知っている必要がある。
(A-2-4)機能D(誤同期防止処理)
次に、実施形態において、OLT1とONU3との間で授受される高速切替用フレームの構成について、図面を参照しながら詳細に説明する。
上述した(A-2-1)~(A-2-3)で説明した処理動作により、基本的に、ONU3は波長を高速切替することができるが、以下のような懸念事項がある。
(1)ONU3が波長切替直後にシステム(光通信システム5)が不安定な状態となり、ONU3が受信した値に誤りが生じて、同期パターン(フレーム同期信号PSyncの固定パターン)を正しく読み取れず、見逃してしまったり、SFCの値を読み間違ってしまったりすること。
(2)「切替タイミングB」からフレーム同期信号PSyncを受信するまでの時間に、極めて偶然に、フレーム同期信号PSync及びSFCの値と同じ値のパターンを受信してしまい、フレーム同期のタイミングを誤ってしまう(誤同期)可能性があること。
上述した懸念事項に鑑み、フレーム同期信号PSyncの取りこぼしや誤同期などを回避するため、OLT1は、フレーム同期信号PSyncの誤り訂正のための冗長情報を付与(追加)した高速切替用フレームをONU3-1に送信する。
OLT1において、OSU14の高速切替用フレーム組立部121は、高速切替時に、フレーム同期信号PSyncと同じ目的の冗長情報を、フレーム先頭付近に追加して高速切替用フレームを組み立てて、その高速切替用フレームをONU3-1に送信する。より具体的に、PHYフレームの先頭にはPSBdが設けられるが、PSBdの直前又は直後に、冗長情報が追加される。
冗長情報は、PSBdを構成するフレーム同期信号PSyncの固定パターンとは異なる別のパターンのビット列としても良いし、同じパターンのビット列としてもよい。
この実施形態では、2個のフレーム同期信号PSyncを冗長情報とする場合を例示する。つまり、PSBdは、8バイトのフレーム同期信号PSync、8バイトのSFC、8バイトのOC(Operation Control)で構成されるが、フレーム同期信号PSyncの直前又は直後に、8バイトのPSyncのパターンを2個追加するものとする。
なお、この実施形態では、2個のPSync(8バイト×2個=16バイト)を冗長情報として追加する場合を例示するが、PSyncの数は2個に限定されず、3個以上であってもよい。また、冗長情報は、2個のPSyncに限らず、例えば、8バイトのPSync及び8バイトのSFCとしてもよい。いずれにしても、フレーム同期信号PSyncの取りこぼしや誤同期を回避するため、PSBdの直前又は直後に冗長情報を追加する。
ここで、冗長情報を追加する方法は、様々な方法を適用できるが、その一例を説明する。
第1の方法は、通常のフレームに冗長情報を追加して、通常のフレームのフレーム長よりも冗長情報のビット列の分だけフレーム長を長くする方法(以下、「挿入法1」とも呼ぶ。)である。
つまり、通常のフレーム同期に用いるビット列の長さを「S」としたとき、冗長情報を追加することで、冗長情報のヒット列の分だけフレーム長が長くなるので、冗長情報を追加したフレームのフレーム長は「S」よりも長くなる。より具体的には、2個のPSync(8バイト×2個=16バイト)と同じパターンを冗長情報として追加する場合、冗長情報の16バイト分だけフレーム長が長くなる。
第2の方法は、フレーム中のペイロードの一部を削除して冗長情報を追加する方法である。つまり、冗長情報を追加したフレームのフレーム長が、通常のフレームのフレーム長となるように、冗長情報のビット列の分だけペイロードの一部を削除する。
更に、第2の方法は、(a)高速切替時だけ、ペイロードの一部を削除して、冗長情報を追加し、高速切替時以外の通常のときには冗長情報を追加しない方法(以下、「挿入法2A」とも呼ぶ。)と、(b)常に冗長情報を追加する方法(以下、「挿入法2B」とも呼ぶ。)とがある。
挿入法2Aの場合、OLT1は、切替先波長の全ONU3に対して、高速波長切替のために、ペイロードの長さが短くなり、冗長情報が追加されることを通知する必要がある。この通知方法は様々な方法を適用できるが、例えば、高速波長切替前のフレームヘッダ等に、その旨を示す情報を付与したフレームを、当該波長を使用している全ONU3に対して送信することで実現できる。
挿入法2Bの場合、事前にOLT1とONU3との間で事前にフレーム構成に関して認識を合わせておくことで実現できる。
図7及び図8は、実施形態に係る挿入法2Aを実現するフレーム構成の一例を示すフレーム構成図である。
図7及び図8に示すように、ペイロードの一部を削除し、冗長情報を追加する挿入法2Aの一例を例示する。ここでは、6つの例を説明する。
図7(A)は、切替時のフレームの先頭位置に存在するPSBdの直前に、2個のPSyncのパターン(各8バイト)を挿入し、切替前のフレームの最後に存在するペイロードの長さを16バイト分だけ短くする場合の例である。この場合、切替時のフレームの先頭位置(つまりPSBdの先頭位置)は、切替前のフレームの先頭位置と同じ位置とすることができる。切替前のフレームと切替時のフレームとで、PSBdが同じ位置なので、実装する回路規模を小さくすることができる。
図7(B)は、切替時のフレームの先頭位置に存在するPSBdの直前に、2個のPSyncのパターン(各8バイト)を挿入し、切替時のフレームの最初に存在するペイロードの長さを16バイト分だけ短くする場合の例である。この場合、切替時のフレームの先頭位置(つまりPSBdの先頭位置)は、切替前のフレームの先頭位置と異なる位置となるが、フレーム全体のフレーム長は、通常のフレームのフレーム長と同じにすることができる。
図7(C)は、切替時のフレームの先頭位置に存在するPSBdの直前に、2個のPSyncのパターン(各8バイト)を挿入し、切替時のフレームの最後に存在するペイロードの長さを16バイト分だけ短くする場合の例である。この場合、切替時のフレームの先頭位置(つまりPSBdの先頭位置)は、切替前のフレームの先頭位置と異なる位置となるが、フレーム全体のフレーム長は、通常のフレームのフレーム長と同じにすることができる。
図8(A)は、切替時のフレームの先頭位置に存在するPSBdの直後であって、その後のペイロードの直前に、2個のPSyncのパターン(各8バイト)を挿入し、切替前のフレームの最後に存在するペイロードの長さを16バイト分だけ短くする場合の例である。この場合、切替時のフレームの先頭位置(つまりPSBdの先頭位置)は、切替前のフレームの先頭位置と異なる位置となるが、フレーム全体のフレーム長は、通常のフレームのフレーム長と同じにすることができる。
図8(B)は、切替時のフレームの先頭位置に存在するPSBdの直後であって、その後のペイロードの直前に、2個のPSyncのパターン(各8バイト)を挿入し、切替時のフレームの最初に存在するペイロード(PSBdの直後のペイロード)の長さを16バイト分だけ短くする場合の例である。この場合、切替時のフレームの先頭位置(つまりPSBdの先頭位置)は、切替前のフレームの先頭位置と同じ位置とすることができる。切替前のフレームと切替時のフレームとで、PSBdが同じ位置なので、実装する回路規模を小さくすることができる。
図8(C)は、切替時のフレームの先頭位置に存在するPSBdの直後であって、その後のペイロードの直前に、2個のPSyncのパターン(各8バイト)を挿入し、切替時のフレームの最後に存在するペイロードの長さを16バイト分だけ短くする場合の例である。この場合、切替時のフレームの先頭位置(つまりPSBdの先頭位置)は、切替前のフレームの先頭位置と同じ位置とすることができる。切替前のフレームと切替時のフレームとで、PSBdが同じ位置なので、実装する回路規模を小さくすることができる。
また、ONU3では、OLT1から受信した高速切替用フレームを解析して、フレームの先頭位置を判断する高速フレーム同期部27を有する。
高速フレーム同期部27は、フレーム同期のための冗長情報が追加されるため、冗長情報(例えば2個のPSyncと同じ目的の同期パターン(ビット列))とPSBdのフレーム同期信号PSyncの同期パターン(ビット列)との3個の同期パターン(ビット列)を用いてフレーム同期を行う。
例えば、1個の同期パターンが1バイトとして合計3個の同期パターン(3バイト=24ビット)のうち、閾値を用いて22ビット以上が正しい値であり、SFCの値も正しいとき、高速フレーム同期部27はフレーム同期条件を満たしていると判断するようにしてもよい。すなわち、フレーム先頭位置とみなす。
上述したように高速切替用フレームを用いることにより、(1)切替直後でシステムが不安定で誤り率が大きい場合でも同期パターンを見逃す心配がなく、(2)同期パターン長さを長くすることで、偶然、PSyncやSFCと一致した通常のデータを同期パターンと見間違う事がなく、再同期が可能となる。
なお、冗長情報を含む高速切替用フレームが、OLT1とONU3との間で授受される際に、冗長情報がどの位置に含まれているか、冗長情報のパターン(ビット列)などに関しては、事前にOLT1とONU3との間で認識されていることが好ましい。また、冗長信号の一部にSFCを用い、SFCのビット誤りに対処する構成としてもよい。
(A-3)実施形態の効果
以上のように、この実施形態によれば、ONUの波長を切り替えて再同期する際に、以下のような効果が得られる。
(a)加入者に対して、実質的に通信途絶がなく、波長切替えが可能となる。
(b)波長切替を行う波長間でフレームの位相がずれていても切替直後に再同期が可能となる。
(c)従来、フレームの再同期には長い時間(例えば、N=3の場合、5フレーム)が必要であったが、従来よりも短い時間で再同期が可能となる。
(d)切替直後の受信不安定に基づく、フレーム同期信号の取りこぼしを防ぎ、かつ、誤同期を防いで再同期を行うことができる。
5…光通信システム、2…スプリッタ、
1…OLT(親局装置)、11…システム制御部、11a…高速切替制御部、12…SW(スイッチ)部、14(14-1~14-2)…OSU、13…光合分波器、100…OSU制御部、101…ONU管理制御部、110…受信部、111…受信フレーム処理部、112…光受信部、120…送信部、121…高速切替用フレームペイロード組立部、122…フレームヘッダ組立部、124…物理同期ブロック出力部、125…光送信部、
3(3-1~3-5)…ONU(子局装置)、21…ONU制御部、211…高速切替部、22…送信フレーム処理部、23…波長可変送信器、24…光合分波器、25…波長可変受信器、26…受信フレーム処理部、27…高速フレーム同期部、271…同期パタン照合部、272…フレーム同期信号生成部、273…同期状態管理部。

Claims (11)

  1. M(Mは2以上の整数)台の子局装置との間で、第1~第K(Kは2以上の整数)の波長のいずれかを割り当て、波長毎に複数の時間スロットで時分割多重し、時分割多重した各波長を多重化した光信号で通信する時間波長分割多重方式を採用した光通信システムの親局装置において、
    第1~第Kの波長のいずれかで光通信するK個の光終端手段と、
    前記各光終端手段からの前記光信号を合波して送出し、又は、前記子局装置から受信した光信号を分波して前記各光終端手段に出力するシステム制御手段と
    を備え、
    前記システム制御手段が、前記子局装置に割り当てる波長を高速切替させる際、当該子局装置を収容している前記光終端手段に対して、切替前の波長における当該子局装置の時間スロットの終了時刻から、次のフレーム周期における切替先の波長で、当該子局装置に割り当てる時間スロットの開始時刻までの時間内で、当該子局装置に対する切替先の波長への切替の開始と終了の時刻を含む高速切替制御情報を指示する高速切替制御部を有し、
    前記光終端手段が、前記高速切替制御部からの前記高速切替制御情報を含む制御フレームを前記子局装置に送信する
    ことを特徴とする親局装置。
  2. 前記光終端手段が、フレーム同期信号の誤り訂正のための冗長情報を含む高速切替用フレームを生成する高速切替用フレーム生成部を有し、前記高速切替用フレームを前記子局装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の親局装置。
  3. 前記高速切替用フレーム生成部が、物理制御ブロックのフレーム先頭付近に前記冗長情報を追加させた前記高速切替用フレームを生成することを特徴とする請求項2に記載の親局装置。
  4. 前記高速切替用フレーム生成部が、物理制御ブロックの直前又は直後に前記冗長情報を追加させた前記高速切替用フレームを生成することを特徴とする請求項3に記載の親局装置。
  5. 前記高速切替用フレーム生成部が、物理制御ブロックの直前又は直後に前記冗長情報を追加すると共に、切替前のフレーム若しくは切替時のフレームに含まれるペイロードの一部を減らした前記高速切替用フレームを生成することを特徴とする請求項3に記載の親局装置。
  6. 親局装置と、M(Mは2以上の整数)台の子局装置との間で、第1~第K(Kは2以上の整数)の波長のいずれかを割り当て、波長毎に複数の時間スロットで時分割多重し、時分割多重した各波長を多重化した光信号で通信する時間波長分割多重方式を採用した光通信システムの子局装置において、
    前記親局装置から指示された波長で光通信する波長可変通信手段と、
    前記親局装置から受信した制御フレームに基づいて、波長の切替制御を行う制御手段と
    を備え、
    前記制御手段が、前記制御フレームに含まれている高速切替制御情報の切替先の波長への切替の開始と終了の時刻に基づき、切替前の波長における当該子局装置の時間スロットの終了時刻から、次のフレーム周期における切替先の波長で、当該子局装置に割り当てる時間スロットの開始時刻までの時間内で、切替先の波長へ切替を開始させ終了させる
    ことを特徴とする子局装置。
  7. 前記制御手段が、前記高速切替制御情報で切替指示されたフレーム先頭位置に対して、少なくとも、切替前の波長と切替先の波長との間のフレーム位相に関して推定される最大位相差の時間と、ビット同期に要する時間との合計時間だけ先行する時刻で波長を切り替えることを特徴とする請求項6に記載の子局装置。
  8. 前記制御手段が、前記親局装置からの下り信号の同期状態を管理する同期状態管理部を有し、
    前記同期状態管理部が、波長切替時の直前で、当該子局装置の状態を同期外れとし、その後の1回のフレーム同期信号の受信で同期を確立させる高速同期状態とすることを特徴とする請求項6又は7に記載の子局装置。
  9. 前記親局装置から受信したフレーム同期信号の誤り訂正のための冗長情報を含む高速切替用フレームを解析して、フレームの先頭位置を判断する高速切替用フレーム解析手段を備えることを特徴とする請求項6~8のいずれかに記載の子局装置。
  10. 親局装置と、M(Mは2以上の整数)台の子局装置との間で、第1~第K(Kは2以上の整数)の波長のいずれかを割り当て、波長毎に複数の時間スロットで時分割多重し、時分割多重した各波長を多重化した光信号で通信する時間波長分割多重方式を採用した光通信システムにおいて、
    前記親局装置は、
    第1~第Kの波長のいずれかで光通信するK個の光終端手段と、
    前記各光終端手段からの前記光信号を合波して送出し、又は、前記子局装置から受信した光信号を分波して前記各光終端手段に出力するシステム制御手段と
    を備え、
    前記システム制御手段が、前記子局装置に割り当てる波長を高速切替させる際、当該子局装置を収容している前記光終端手段に対して、切替前の波長における当該子局装置の時間スロットの終了時刻から、次のフレーム周期における切替先の波長で、当該子局装置に割り当てる時間スロットの開始時刻までの時間内で、当該子局装置に対する切替先の波長への切替の開始と終了の時刻を含む高速切替制御情報を指示する高速切替制御部を有し、
    前記光終端手段が、前記高速切替制御部からの前記高速切替制御情報を含む制御フレームを前記子局装置に送信する
    ことを特徴とする光通信システム。
  11. 親局装置と、M(Mは2以上の整数)台の子局装置との間で、第1~第K(Kは2以上の整数)の波長のいずれかを割り当て、波長毎に複数の時間スロットで時分割多重し、時分割多重した各波長を多重化した光信号で通信する時間波長分割多重方式を採用した光通信システムでの波長切替方法において、
    前記親局装置は、
    第1~第Kの波長のいずれかで光通信するK個の光終端手段と、
    前記各光終端手段からの前記光信号を合波して送出し、又は、前記子局装置から受信した光信号を分波して前記各光終端手段に出力するシステム制御手段と
    を備え、
    前記システム制御手段が、前記子局装置に割り当てる波長を高速切替させる際、当該子局装置を収容している前記光終端手段に対して、切替前の波長における当該子局装置の時間スロットの終了時刻から、次のフレーム周期における切替先の波長で、当該子局装置に割り当てる時間スロットの開始時刻までの時間内で、当該子局装置に対する切替先の波長への切替の開始と終了の時刻を含む高速切替制御情報を指示する高速切替制御部を有し、
    前記光終端手段が、前記高速切替制御部からの前記高速切替制御情報を含む制御フレームを前記子局装置に送信する
    ことを特徴とする波長切替方法。
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