JP7124762B2 - 車両下部構造 - Google Patents

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本願は、車両下部構造に関する。
特許文献1には、左サイドシルと右サイドシルとの間に配置されたフロアパネルの上面に、第1フロアクロスメンバと、第2フロアクロスメンバと、第3フロアクロスメンバとを備えたフロアクロスメンバユニットが取り付けられた車体下部構造が記載されている。この車体下部構造では、第2フロアクロスメンバは、車幅方向外側から中央へ向けて順に接合される端部メンバ、直線部メンバ、および中央部メンバを備えている。そして、第2フロアクロスメンバの車幅方向端部側に形成された第1後締結座部にパッセンジャシートの第1シートレールがボルト、ナットで取り付けられている。
特開2018-192948号公報
車両幅方向に離間する一対のロッカを有する車両下部構造において、側突時のロッカの屈曲を抑制することが望まれる。たとえば、ロッカ間に他の部材を配置している場合には、衝撃がこの部材に作用しないようにすることが好ましい。
側突時のロッカの屈曲を抑制するためには、たとえばロッカの補強部材を設ければよいが、補強部材を設けると部品点数が増加する。
本願は、車両下部構造において、部品点数を増加させることなく、側突時のロッカの屈曲を抑制することが目的である。
第一態様は、車両幅方向に離間され車両前後方向にそれぞれ延在される一対のロッカと、前記ロッカのそれぞれにおいて車両上下方向の所定高さに設けられた第一平坦部と、前記ロッカのそれぞれにおいて前記第一平坦部よりも車両上下方向下側で、且つ車両幅方向内側に設けられた第二平坦部と、前記車両幅方向に延在され一対の前記ロッカの間に配置される複数のクロス部材と、前記クロス部材の前記車両幅方向端部を前記ロッカに連結する連結部材と、を有し、前記クロス部材の少なくとも1つが、前記第一平坦部よりも車両上側の位置で前記車両幅方向に延在される上面部と、前記第二平坦部と車両上下方向に同じ高さ位置で前記車両幅方向に延在される下面部と、を備えるフロアクロスであり、前記フロアクロスを前記ロッカに連結する前記連結部材が、前記第一平坦部と接合される外側接合部から、前記上面部と接合される内側接合部へと、車両幅方向内側に向かって上向きに傾斜する傾斜面を備えるエクステンションである。
この車両下部構造では、一対のロッカの間に複数のクロス部材が配置され、クロス部材の両端は連結部材によりロッカに接合される。
ロッカはそれぞれ、第一平坦部と、この第一平坦部よりも車両上下方向下側且つ車両幅方向内側の第二平坦部とを備えている。また、クロス部材の少なくとも1つは、ロッカの第一平坦部よりも車両上側に位置する上面部と、ロッカの第二平坦部と同じ高さ位置にある下面部を備えたフロアクロスである。このため、クロス部材の上面部がロッカの第一平坦部と同じ高さにある構造と比較して、フロアクロスの高さが高く確保され、車両前後方向の断面で見た断面積が大きい。しかも、このフロアクロスをロッカに連結するエクステンションは傾斜面を備えており、第一平坦部と接合される外側接合部から、上面部と接合される内側接合部までが、傾斜面によって連続している。したがって、側突時にロッカに車両幅方向外側から作用した衝撃の一部が、エクステンションによってフロアクロスの上面部に確実に伝わる。フロアクロスでは、車両前後方向で見た断面積が大きくなっているので、側突時の衝撃のエネルギーをフロアクロスで確実に吸収することが可能であり、ロッカの屈曲を抑制できる。
しかも、この車両下部構造では、フロアクロスを、エクステンションによってロッカに接合すれば足り、補強のために新たな部材を設ける必要がない。このため、部品点数が増加しない。
第二態様では、第一態様において、前記車両前後方向に間隔をあけて配置された2つの前記クロス部材及び前記連結部材によりクロス対が構成され、前記クロス対の前記車両上下方向上側に配置されて車両用のシートを支持するシートフレーム、を有し、前記シートフレームは、前記車両前後方向に延在され、前記クロス対を構成する前記クロス部材に架け渡され接合される内側レールと、前記車両前後方向に延在され、前記クロス対を構成する前記連結部材に架け渡され接合される外側レールと、を含む。
クロス部材及び連結部材によって、車両前後方向に間隔をあけたクロス対が構成される。また、シートフレームは内側レールと外側レールとを有している。内側レールは、クロス対を構成するクロス部材に架け渡され接合され、外側レールはクロス対を構成する連結部材に架け渡され接合される。これにより、クロス対において、クロス部材と連結部材とにシートフレームが架け渡された構造となり、クロス部材と連結部材とがシートフレームで補強される。このため、側突時の衝撃によって、クロス部材と連結部材とが屈曲することが抑制される。
本願では、車両下部構造において、部品点数を増加させることなく、側突時のロッカの屈曲を抑制できる。
図1は第一実施形態の車両下部構造を示す斜視図である。 図2は第一実施形態の車両下部構造を部分的に拡大して示す斜視図である。 図3は第一実施形態の車両下部構造を示す図1の3-3線断面図である。 図4は第一実施形態の車両下部構造を示す図2の4-4線断面図である。 図5は第一実施形態の車両下部構造を部分的に示す平面図である。 図6は第一実施形態の車両下部構造を車両用シートと共に示す斜視図である。 図7は第一実施形態の車両下部構造を示す図6の7-7線断面図である。 図8は第一実施形態の車両下部構造を示す図7の部分的拡大して示す断面図である。 図9は第一実施形態の車両下部構造を衝突体が側突した状態で部分的に示す平面図である。 図10は第二実施形態の車両下部構造を部分的に示す平面図である。 図11は第二実施形態の車両下部構造を衝突体が側突した状態で部分的に示す平面図である。
本発明の一実施形態の車両下部構造102について、図面を参照して説明する。図面において、車両前方、車両上方、車両幅方向左側及び車両幅方向右側をそれぞれ矢印FR、矢印UP、矢印LH及び矢印RHで示す。
図1に示すように、車両下部構造102は、車両上方から見て枠状(長方形状)のフレーム部材104を有する。フレーム部材104は、前側の車軸と後側の車軸の間に配置され、車両の下部を構成する部材である。
フレーム部材104は、車両幅方向に離間され、車両前後方向にそれぞれ延在される一対のロッカ106を有する。ロッカ106は、車両前後方向に延在される部材であり、クロス部材108の車両幅方向端部が連結部材114によってロッカ106に連結されている。クロス部材108はいずれも、車両幅方向に延在されており、車両前後方向には互いに間隔をあけて配置されている。
これら複数のクロス部材108のうち、車両前後方向の前方側に位置するダッシュクロス108Dと、車両後方側に位置するリヤクロス108Rとによって、上記した枠状のフレーム部材104が構成されている。
さらに、クロス部材108は、複数、図1の例では3つのフロアクロス108Fを含んでいる。以下では、3つのフロアクロス108Fを区別する場合は、車両前方側から、第一クロス122、第二クロス124、センタークロス126として区別する。
図3及び図4に示すように、ロッカ106のそれぞれは、車両前後方向に延在するロッカアウタ110及びロッカインナ112を有している。ロッカアウタ110は車両幅方向内側に開く断面を有し、ロッカインナ112は車両幅方向外側に開く断面を有している。そして、それぞれの上部及び下部のフランジ部106Fでロッカアウタ110とロッカインナ112とを接合することで、中空の閉断面形状を有するロッカ106を成している。
図4に示すように、ロッカ106のそれぞれは、第一平坦部130、上部内壁部132、第二平坦部134及び下部内壁部136を有している。第一平坦部130は、ロッカインナ112において、上側のフランジ部106Fから車両幅方向内側へ連続する略水平な(図4に示す例では、車両幅方向内側に向かって僅かに下方に傾斜する)面である。
第一平坦部130における車両幅方向内側からは、車両上下方向下側へ向けて上部内壁部132が延在されている。上部内壁部132の下端からは、第二平坦部134が車両幅方向内側に向けて延在されている。したがって、第二平坦部134は、ロッカインナ112において、第一平坦部130よりも車両上下方向下側で、且つ車両幅方向内側に位置する略水平な面である。
第二平坦部134における車両幅方向内側からは、車両上下方向下側に向けて下部内壁部136が延在されている。
図3に示すように、車両幅方向の両側のロッカ106の間において、特に下部内壁部136の間は、例えば電池パック120が搭載される。電池パック120は、直方体形状であり、厚み方向が車両上下方向に一致する向きで、ボルト120V及び支持板120S等によってロッカ106に取り付けられる。支持板120Sは、ロッカ106の下側まで達するように車両幅方向外側に向けて十分な長さが確保されており、支持板120Sとロッカ106の重なり部分を用いて、電池パック120がボルト120Vによりロッカ106に取り付けられている。本実施形態の車両下部構造102を備えた車両は、電池パック120から供給される電力により、モータを駆動して走行する車両である。
なお、車両としては、たとえば水素タンクに収容された水素の化学反応により得たエネルギーで駆動する車両に本実施形態を適用することも可能である。その場合、電池パック120に代えて水素タンクがロッカ106の下部内壁部136の間に搭載される。
ロッカ106の内部にはエネルギー吸収部材118が収容されている。たとえば、車両側突時にロッカ106に作用した衝撃のエネルギーの一部を、エネルギー吸収部材118の変形により吸収できる。エネルギー吸収部材118は、ロッカアウタ110又はロッカインナ112と一体成形されていてもよいし、これらと別体であってもよい。
図3及び図4に示すように、ロッカ106の間には、第二平坦部134と同じ高さ位置で、フロアパン138が配置される。フロアパン138における車両幅方向の端部が、第二平坦部134上に乗せられ、図示しない締結具、たとえばボルトやリベット等で固定される。
フロアパン138をロッカ106に取り付けるための上記した締結具は、電池パック120をロッカ106に取り付けるためのボルト120Vとは別の部材である。
複数のフロアクロス108Fは、車両幅方向に延在する略水平の上面部140と、この上面部140の車両前方側及び車両後方側から下方に延出された垂下部142を有している。
垂下部142の下部からは、車両前方側及び車両後方側に向けて、さらにフランジ片144が延出されている。フランジ片144における車両幅方向の端部は、ロッカ106の第二平坦部134に載置されている。フランジ片144は、クロス部材108の下面部146を成す。
フロアクロス108Fの少なくとも1つ、本実施形態では、第一クロス122及びセンタークロス126の2つについて、これらの上面部140は、ロッカ106の第一平坦部130よりも車両上側に位置している。
第一クロス122及びセンタークロス126の下面部146は、ロッカ106の第二平坦部134と略同じ高さに位置している。したがって、図4に示すように、ロッカ106における第一平坦部130と第二平坦部134の上下差(高さの差D1)よりも、第一クロス122及びセンタークロス126における上面部140と下面部146の上下差(高さの差D2)の方が大きい。
なお、図3及び図4では、第一クロス122を示しているが、上面部140及び下面部146の位置は、第一クロス122とセンタークロス126とで同じである。
図1及び図2に示すように、第一クロス122及びセンタークロス126では、垂下部142の下部に段差部148が形成されている。段差部148が形成された部分では、2つの垂下部142の間隔(車両前後方向における間隔)が、段差部148がない箇所(段差部148よりも上側の部分)よりも広くなっている。
なお、第二クロス124の上面部150は、ロッカ106の第一平坦部130と略同じ高さ位置にあり、第二クロス124のフランジ片144(下面部156)は、ロッカ106の第二平坦部134と略同じ高さ位置にある。また、第二クロス124には、段差部148は形成されていない。
クロス部材108をロッカ106に接合するための連結部材114は、下方に開放された断面を有する部材である。本実施形態では、クロス部材108にそれぞれ対応する連結部材114を有しているが、特に、第一クロス122及びセンタークロス126に対応する連結部材114は、本発明におけるエクステンション160である。
図2及び図4に示すように、エクステンション160は、ロッカ106の第一平坦部130に接合される外側接合部162と、第一クロス122又はセンタークロス126の上面部140に接合される内側接合部164と、を有している。上面部140が第一平坦部130よりも車両上下方向の上側に位置していることに対応して、内側接合部164も外側接合部162よりも車両上下方向の上側に位置している。そして、外側接合部162から内側接合部164に(車両幅方向内側へ)向かって上向きに傾斜する傾斜面166が形成されている。エクステンション160は、この傾斜面166によって、外側接合部162と内側接合部164とが連続して繋がる形状を有している。
本実施形態の車両では、フレーム部材104の上方に、図6及び図7に示すように、車両用シート170が搭載される。具体的には、図6に示す例では、3つのフロアクロス108Fのうち、車両前方側の2つである第一クロス122と第二クロス124とで、クロス対168が構成されている。そして、クロス対168を構成する2つのフロアクロス108F上に、車両用シート170のシートフレーム172が固定される。なお、図6では、車両幅方向左側の車両所シート170の図示を省略している。
図7及び図8に示すように、シートフレーム172は、車両幅方向内側に位置する内側レール174と、車両幅方向外側に位置する外側レール176とを有している。内側レール174及び外側レール176は、いずれも車両前後方向に延在されている。
図6に示すように、内側レール174の前側部分は、クロス対168を構成しているクロス部材108(第一クロス122)の上面部140に接合されている。内側レール174の後側部分は、同じくクロス対168を構成しているクロス部材108(第二クロス124)の上面部150に接合されている。
外側レール176の前側部分は、クロス対168を構成している連結部材114(エクステンション160)の内側接合部164に接合されている。外側レール176の後側部分は、同じくクロス対168を構成している連結部材114に接合されている。
内側レール174及び外側レール176は、車両上下方向の上側に向けて立ち上がるフレーム側壁180、182を有している。フレーム側壁180、182の間には、フレーム材178が位置している。このフレーム材178は、シートフレーム172の一部を成す部材であり、図7及び図8から分かるように、第一クロス122と平行である。
これにより、クロス対168を構成する第一クロス122及び第二クロス124と、対応する連結部材114の上方に、フレーム材178が位置している。クロス対168において、第一クロス122及び第二クロス124と、対応する連結部材114とにシートフレーム172が架け渡された構造となる。すなわち、第一クロス122及び第二クロス124と、対応する連結部材114とがシートフレーム172で補強される。
そして、第一クロス122又は第二クロス124と、連結部材114、外側レール176(フレーム側壁182)、内側レール174(フレーム側壁180)とで、車両前後方向に見て環状の環状構造体184が構成される。環状構造体184は、第一クロス122及び第二クロス124と、対応する連結部材114とに跨って位置しており、第一クロス122及び第二クロス124と、対応する連結部材114とがさらに補強される。
次に、本実施形態の作用を説明する。
図3及び図4に示すように、本実施形態の車両下部構造102では、第一クロス122及びセンタークロス126の上面部140が、ロッカ106の第一平坦部130よりも車両上側に位置している。これにより、ロッカ106における第一平坦部130と第二平坦部134の上下差(高さの差D1)よりも、第一クロス122及びセンタークロス126における上面部140と下面部146の上下差(高さの差D2)の方が大きくなっており、第一クロス122及びセンタークロス126の断面積も大きくなっている。
また、エクステンション160においては、ロッカ106の第一平坦部130に接合される外側接合部162と、第一クロス122又はセンタークロス126の上面部140に接合される内側接合部164とが、傾斜面166によって、連続して繋がっている。
このような構造により、本実施形態では、側突時、すなわち、車両幅方向の外側から衝撃が作用した場合のロッカ106の屈曲を抑制している。
図9には、側突の状態、具体的には、車両幅方向外側から、衝突体DAが衝突した状態が示されている。この図9からも分かるように、本実施形態では、衝突体DAから作用した衝撃が、エクステンション160を経て、第一クロス122に効率的に作用している。そして、第一クロス122又はセンタークロス126では、上記したように断面積が大きくされているので、この衝撃により不用意に座屈することが抑制される。
また、本実施形態では、ロッカ106の内部にエネルギー吸収部材118が収容されているので、側突時の衝撃のエネルギーの一部を、エネルギー吸収部材118の変形により吸収できる。
たとえば、一対のロッカ106の間に、搭載部材として電池パック120や、水素タンク等を搭載した構造では、これらの搭載部材をより確実に保護できるようになる。
しかも、このように、フロアクロス108Fの少なくとも1つに第一平坦部130よりも車両上方にある上面部140を設けて、エクステンション160によりロッカ106に接合すれば、側突時のロッカ106の屈曲を抑制できる構造が実現される。ロッカ106を補強するためのあらたな部材が不要なので、部品点数が増加しない。また、あらたな部材を組み付ける必要がないので、組み付けの工数やコストが増加することもない。
また、本実施形態では、図8に示すように、フレーム部材104の上方に配置されたシートフレーム172によって、クロス対168の第一クロス122及び第二クロス124と、対応する連結部材114とがシートフレーム172で補強されている。したがって、側突時の荷重が車両幅方向外側から連結部材114及びフロアクロス108Fだけでなく、シートフレーム172にも作用する。これによっても、側突時の荷重によるフロアクロス108Fの座屈を抑制できる。
しかも、本実施形態では、クロス対168の第一クロス122及び第二クロス124と、連結部材114の境界部分が、環状構造体184によって補強されている。これにより、側突時の荷重によるフロアクロス108Fの座屈を抑制できる。
しかも、この構造では、車両用シート170を用いて、その下部に存在しているフロアクロス108Fの座屈を抑制している。フロアクロス108Fの周囲にあらたな部材を設ける必要がないので、車両下部構造102における各部材の配置(パッケージ)に影響されることなく、フロアクロス108Fの座屈を抑制する構造が実現できる。
また、本実施形態では、補強部材114に直接的に外側レール176を取り付けているので、外側レール176を補強部材等に取り付けるための部材、たとえばブラケット等が不要であり、この点においても部品点数の増加を抑制できる。
次に、第二実施形態について説明する。第二実施形態において、第一実施形態と同様の要素、部材等については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
図10に示すように、第二実施形態の車両下部構造202では、連結部材114に拡幅部204が設けられている。拡幅部204は、連結部材114における車両幅方向外側に向けて、その幅W1(車両前後方向の長さ)が拡大された部位である。
したがって、第二実施形態の車両下部構造202では、拡幅部204がない構造と比較して、側突時に車両幅方向外側からロッカ106に作用した荷重をクロス部材108に伝える領域が広くなっている。このため、ロッカ106の荷重を、より確実にクロス部材108に作用させることができる。たとえば、大型の電池パック120をロッカ106間に搭載する構造では、クロス部材108の間隔が広くなることがある。クロス部材108の間隔が広くなった構造であっても、側突時に、ロッカ106からクロス部材108へ、より確実に作用させることができる。
特に、図11に示すように、クロス部材108の間の位置でロッカ106に荷重が作用した場合でも、拡幅部204によってこの荷重を確実にクロス部材108に作用させることができる。
そして、側突時の衝撃によるロッカ106の屈折を抑制するために、補強部材をあらたに設ける必要がないので、部品点数が増加せず、組付工数や組付コストの増大も抑制できる。また、ロッカ106の板厚を厚くして補強する必要もないので、ロッカ106の重量増も抑制できる。
しかも、拡幅部204は、車両前方側および車両後方側へとエクステンションの幅W1を広げており、上下方向には広げていない。したがって、フロアパン138の直上部分、たとえば車両の車室内における乗員の足元部分には影響せず、車両の車室を広く確保できる。
上記各実施形態は、クロス部材108が連結部材114を介してロッカ106に連結される構造である。したがって、たとえばクロス部材108をロッカ106に直接的に接合する構成と比較して、クロス部材108をロッカ106に連結する構造の自由度が高くなる。また、クロス部材108の長さにばらつきがあっても、このばらつきを連結部材114によって吸収してクロス部材108をロッカ106に連結でき、歩留まりが向上する。
上記各実施形態において、外側レール176をエクステンション160に接合する位置は、エクステンション160における内側接合部164に限定されず、傾斜面166や外側接合部162でもよい。内側接合部164に接合すると、過度に外側レール176を車両幅方向外側に配置しないので、実際の車両用シート170の大きさに適した構造となる。また、外側接合部162は略水平であるので、傾斜面166に接合する場合と比較して接合が容易である。
上記各実施形態では、3つのフロアクロス108Fを有する車両下部構造102において、第一クロス122及びセンタークロス128に、ロッカ106の第一平坦部130よりも車両上側に位置する上面部140を設けた例を挙げている。この上面部140を設けるフロアクロス108Fは、第二クロス124であってもよい。すなわち、複数のフロアクロス108Fのうち、少なくとも1つが上面部140を有する構造であれば、図4に示すように、高さD2が、高さD1よりも高い構造を実現できる。
上記各実施形態において、フロアパン138をロッカ106に取り付けるための図示しない締結具は、電池パック120をロッカ106に取り付けるためのボルト120Vとは別の部材である。そして、ボルト120Vは電池パック120を貫通しない。電池パック120に、ボルト用の貫通孔を設けないので、シール性(水密性)を高く確保できる。
また、上記各実施形態では、電池パック120に、シール性を高める必要等からボルト頭部を収容する収容凹部を設ける必要がない。これによって、ボルト120Vの頭部がロッカ106の下側に露出した構造を実現している。このため、ボルト120Vによって電池パック120をロッカ106に取り付ける際の作業性が高い。
しかも、ロッカ106に対するフロアパン138の取り付けと、ロッカ106に対する電池パック120の取り付けとが独立して行えるので、これらの部材の位置合わせが容易である。
102 車両下部構造
104 フレーム部材
106 ロッカ
108 クロス部材
114 連結部材
130 第一平坦部
134 第二平坦部
138 フロアパン
140 上面部
146 下面部
148 段差部
150 上面部
156 下面部
160 エクステンション
162 外側接合部
164 内側接合部
166 傾斜面
168 クロス対
170 車両用シート
172 シートフレーム
174 内側レール
176 外側レール

Claims (2)

  1. 車両幅方向に離間され車両前後方向にそれぞれ延在される一対のロッカと、
    前記ロッカのそれぞれにおいて車両上下方向の所定高さに設けられた第一平坦部と、
    前記ロッカのそれぞれにおいて前記第一平坦部よりも車両上下方向下側で、且つ車両幅方向内側に設けられた第二平坦部と、
    前記車両幅方向に延在され一対の前記ロッカの間に配置される複数のクロス部材と、
    前記クロス部材の前記車両幅方向端部を前記ロッカに連結する連結部材と、
    を有し、
    前記クロス部材の少なくとも1つが、
    前記第一平坦部よりも車両上側の位置で前記車両幅方向に延在される上面部と、前記第二平坦部と車両上下方向に同じ高さ位置で前記車両幅方向に延在される下面部と、を備えるフロアクロスであり、
    前記フロアクロスを前記ロッカに連結する前記連結部材が、
    前記連結部材における車両前後方向の前側から後側まで連続し前記車両前後方向の長さが前記フロアクロスの前記車両前後方向の長さ以上であると共に前記第一平坦部と接合される外側接合部と、前記上面部と接合される内側接合部前記外側接合部から前記内側接合部へと車両幅方向内側に向かって上向きに傾斜する傾斜面と、を備えるエクステンションである、車両下部構造。
  2. 前記車両前後方向に間隔をあけて配置された2つの前記クロス部材及び前記連結部材によりクロス対が構成され、
    前記クロス対の前記車両上下方向上側に配置されて車両用のシートを支持するシートフレーム、を有し、
    前記シートフレームは、
    前記車両前後方向に延在され、前記クロス対を構成する前記クロス部材に架け渡され接合される内側レールと、
    前記車両前後方向に延在され、前記クロス対を構成する前記連結部材に架け渡され接合される外側レールと、
    を含む、請求項1に記載の車両下部構造。
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