JP7124658B2 - 難水溶性物用洗浄剤組成物 - Google Patents

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本発明は、難水溶性物用洗浄剤組成物に関し、詳細には、シリコーンや流動パラフィン等を含有する難水溶性物が付着した固体表面から洗浄により当該難水溶性物を除去するための水系の洗浄剤組成物に関する。
シリコーンや流動パラフィンなどは、潤滑性、撥水性、光沢付与性、耐油性、耐熱性などに優れていることから、香粧品分野や様々な産業分野において用いられている。しかし、シリコーンや流動パラフィンなどは撥水性等に優れるという利点を有する反面、水系溶剤による除去が困難であるという課題を有している。そのため、シリコーンや流動パラフィンを含む難水溶性物が付着した固体表面からの除去方法としては、有機溶剤により難水溶性物を溶解させて落とす方法が一般的である。
シリコーンを含有する接着剤を除去するために用いられる洗浄剤組成物として、例えば特許文献1には、有機溶剤を洗浄主成分として、炭素数3~6のアルコール、第四級アンモニウム塩を含む洗浄剤組成物が開示されている。
しかしながら、この洗浄剤組成物では、洗浄主成分として有機溶剤が配合されていることから使用環境が限られてしまうおそれや、アルカリ性が強い洗浄剤であることから繰り返し使用する場合に使用者に肌荒れを生じさせるおそれがあった。
また、例えば特許文献2には、シリコーン含有物を除去するための組成物として、ケイ酸およびシリケートを含む水系の洗浄剤組成物が開示されている。
しかしながら、この洗浄剤組成物では、洗浄効果が十分とは言えない場合や、シリコーンポリマーを含む洗浄剤であることから、洗浄後に化合物が残存することが敬遠される半導体などの電子材料分野などにおいて、かかる洗浄剤組成物の使用が制限されてしまう場合があった。
さらに、例えば特許文献3には、界面活性剤およびキレート剤を含有した、ガラスまたは外壁におけるシリコーン汚染物洗浄用洗浄剤が開示されている。
しかしながら、使用している界面活性剤が環状リポペプチドバイオサーファクタントであり、微生物により生成される物質であるため(特許文献3の段落〔0051〕等を参照)、製造に多大な時間を要するとともに、同様の構造を化学合成法により製造する場合であっても、煩雑な構造であるがゆえに製造コスト面における懸念があった。
このように、使用環境の制限や使用者への影響が少なく、容易に製造できる洗浄剤であって、金属やガラス、プラスチック等の固体表面に付着したシリコーンや流動パラフィンを含有する難水溶性物を洗浄により簡便に除去できる、液性が中性またはそれに近い水系洗浄剤が求められている。
特開2017-199754号公報 特開2007-073613号公報 特許第6308593号公報
本発明の目的は、シリコーンや流動パラフィンを含有する難水溶性物が付着した固体表面から当該難水溶性物を洗浄により除去するための洗浄剤組成物であって、洗浄対象物である当該固体を浸漬し、攪拌や超音波洗浄等の機械的洗浄により洗浄する場合においても短時間で当該難水溶性物を簡便に除去することができ、薬液(原液)の安定性に優れ、液性が中性またはそれに近く、容易に製造することができる水系の洗浄剤組成物を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明者らは鋭意検討した結果、下記に示す特定の成分を組み合わせることにより、上記課題を解決できることを見出した。
即ち本発明は、式(1)で示される化合物(A)、式(2)で示される化合物(B)、キレート剤(C)および水溶性アルコール(D)を含有し、化合物(A)の含有量が12質量%よりも多く45質量%以下、化合物(B)の含有量が0.5~5質量%、キレート剤(C)の含有量が3~10質量%、水溶性アルコール(D)の含有量が4~10質量%であり、シリコーンまたは流動パラフィンを含有する難水溶性物を洗浄対象とする難水溶性物用洗浄剤組成物である。
-OCOCH( SO) CHCOO-R’ ・・・(1)
(式中RおよびR’は各々独立して炭素数8~12の分岐アルキル基である。Mは水素原子、アルカリ金属原子または4級アンモニウム化合物である。)
O-SO ・・・(2)
(式中Rは炭素数8~9の分岐アルキル基である。Mは水素原子、アルカリ金属原子または4級アンモニウム化合物である。)
本発明の難水溶性物用洗浄剤組成物は、洗浄対象物を攪拌や超音波洗浄等の機械的な洗浄工程により洗浄する際に用いた場合、その洗浄力が高いので短時間で汚れを簡便に除去することができる。さらに本組成物は薬液(原液)の保存安定性や低温安定性に優れているので、使用環境が制限され難い。また本組成物はpH値が中性領域であるので、使用者への影響が少ない。また本組成物を構成する各成分(A)~(D)は合成等の工業的方法により容易に製造することができるので、製造コストの面で有利である。
なお、難水溶性物とはシリコーンや流動パラフィン等を含有し、水系溶剤による除去が困難な物質の総称である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の難水溶性物用洗浄剤組成物(以下「本発明の組成物」ともいう。)は、下記の化合物(A)、化合物(B)、キレート剤(C)および水溶性アルコール(D)を少なくとも含有する。まず化合物(A)について説明する。
〔化合物(A)〕
本発明で用いられる化合物(A)は、下記の式(1)で示されるアルキルスルホコハク酸およびその塩である。本発明において、式(1)に包含される複数の化合物(A)のうち1種を単独で、または2種以上を併せて用いることができる。
-OCOCH( SO) CHCOO-R’ ・・・(1)
式(1)で示されるアルキルスルホコハク酸およびその塩において、RおよびR’は各々独立して炭素数8~12の分岐アルキル基であり、好ましくは炭素数8~9の分岐アルキル基であり、炭素数8の分岐アルキル基がより好ましい。
炭素数8~12の分岐アルキル基を構成する分岐鎖としては、炭素数が1~3の炭化水素基が好ましく、洗浄性の観点から、メチル分岐およびエチル分岐がより好ましく、エチル分岐が特に好ましい。
具体的なRおよびR’としては、例えば、2-エチルヘキシル基、イソノニル基、3,5,5-トリメチルヘキシル基、イソデシル基、3,5,5-トリエチルヘキシル基などが挙げられ、2-エチルヘキシル基および3,5,5-トリメチルヘキシル基が好ましく、2-エチルヘキシル基がより好ましい。
式(1)で示されるMは水素原子、アルカリ金属原子または4級アンモニウム化合物である。アルカリ金属原子としては、例えば、ナトリウム原子、カリウム原子、リチウム原子などが挙げられる。第4級アンモニウム化合物としては、例えば、アルキル型4級アンモニウム化合物、エステル型4級アンモニウム化合物、アミド型4級アンモニウム化合物、イミダゾリニウム型4級アンモニウム化合物などが挙げられる。好ましくはアルカリ金属原子であり、より好ましくはナトリウム原子およびカリウム原子である。
本発明の組成物における化合物(A)の含有量は、12質量%よりも多く45質量%以下であり、好ましくは20~40質量%であり、より好ましくは25~35質量%である。化合物(A)の含有量が少なすぎると、良好な洗浄性が得られ難くなるおそれがある。化合物(A)の含有量が多すぎると、良好な原液の安定性が得られ難くなるおそれがある。
〔化合物(B)〕
本発明で用いられる化合物(B)は、下記の式(2)で示されるアルキル硫酸エステル塩である。本発明において、式(2)に包含される複数の化合物(B)のうち1種を単独で、または2種以上を併せて用いることができる。
O-SO ・・・(2)
式(2)で示されるアルキル硫酸エステル塩において、Rは炭素数8~9の分岐アルキル基であり、炭素数8の分岐アルキル基が好ましい。炭素数8~9の分岐アルキル基を構成する分岐鎖としては、炭素数が1~3の炭化水素基が好ましく、洗浄性および低泡性の観点から、メチル分岐およびエチル分岐がより好ましく、エチル分岐が特に好ましい。
具体的なRとしては、例えば、2-エチルヘキシル基、イソノニル基、3,5,5-トリメチルヘキシル基などが挙げられ、2-エチルヘキシル基および3,5,5-トリメチルヘキシル基が好ましく、2-エチルヘキシル基がより好ましい。
式(2)で示されるMは水素原子、アルカリ金属原子または4級アンモニウム化合物である。アルカリ金属原子としては、例えば、ナトリウム原子、カリウム原子、リチウム原子などが挙げられる。第4級アンモニウム化合物としては、例えば、アルキル型4級アンモニウム化合物、エステル型4級アンモニウム化合物、アミド型4級アンモニウム化合物、イミダゾリニウム型4級アンモニウム化合物などが挙げられる。好ましくはアルカリ金属原子であり、より好ましくはナトリウム原子およびカリウム原子である。
本発明の組成物における化合物(B)の含有量は、0.5~5質量%であり、好ましくは1~4質量%であり、より好ましくは1.5~3質量%である。化合物(B)の含有量が少なすぎると、良好な洗浄性が得られ難くなるおそれがある。化合物(B)の含有量が多すぎると、良好な原液の安定性が得られ難くなるおそれがある。
〔キレート剤(C)〕
本発明で用いられるキレート剤(C)は、有機酸およびその塩であり、例えば、アミノカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシホスホスルホン酸およびこれらの塩から選ばれる1種または2種以上の化合物が挙げられる。
アミノカルボン酸としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DPTA)、アスパラギン酸二酢酸(ASDA)等が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、リンゴ酸、クエン酸等が挙げられる。
ヒドロキシホスホン酸としては、例えば、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(HEDP)等が挙げられる。
これら有機酸の塩としては、アルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等が挙げられる。アミン塩としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。好ましくはアルカリ金属塩であり、より好ましくはナトリウム塩およびカリウム塩である。
キレート剤(C)としては、ヒドロキシカルボン酸塩およびその塩が好ましく、クエン酸およびその塩がより好ましく、クエン酸塩がさらに好ましい。また、クエン酸塩を用いる場合は、クエン酸と併用することによって、キレート剤としてのみならずpH調整剤として用いることができる。
本発明の組成物におけるキレート剤(C)の含有量は、3~10質量%であり、好ましくは4~8質量%であり、さらに好ましくは5~7.5質量%である。キレート剤(C)の含有量が少なすぎると、良好な洗浄性が得られ難くなるおそれがある。キレート剤(C)の含有量が多すぎると、良好な原液の安定性が得られ難くなるおそれがある。
〔水溶性アルコール(D)〕
本発明で用いられる水溶性アルコール(D)とは分子内に水酸基を少なくとも1個有する水溶性の化合物であり、水溶性アルコールの価数は1価および2価が好ましい。ここで水溶性とは、25℃にて水に任意の割合で溶解するものをいう。水溶性アルコールの炭素数は20以下が好ましく、2~12がより好ましく、3~10が特に好ましい。
本発明で用いられる水溶性アルコール(D)の具体例としては、例えば、エタノール、グリセリン、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、ブチルジグリコール等が挙げられる。
特に、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールが好ましく、洗浄効果に優れる面から、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールがさらに好ましい。
本発明において、水溶性アルコール(D)は1種を単独で、または2種以上を併せて用いることができる。
本発明において水溶性アルコール(D)として市販品を用いてもよく、例えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテルとしてブチセノール20(KHネオケム株式会社製)、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールとしてソルフィットファイングレード(株式会社クラレ製)等が使用できる。
本発明の組成物における水溶性アルコール(D)の含有量は、4~10質量%であり、好ましくは5~9質量%である。水溶性アルコール(D)の含有量が上述した範囲であると、より良好な原液の安定性が得られ、より良好な洗浄性が得られる。
本発明の組成物は、通常、水を含有する。水としては、例えば、イオン交換水、蒸留水、RO水、水道水、工業用水などが挙げられる。
本発明の組成物における水の含有量は、好ましくは40~80.5質量%であり、より好ましくは45~70質量%であり、特に好ましくは50~65質量%である。
また、本発明の組成物は液性が中性または中性付近であり、pH=5.0~9.0であることが好ましく、より好ましくはpH=6.0~8.0、特に好ましくはpH=6.5~8.0、さらに好ましくはpH=7.0~7.5である。
本発明の組成物の液性を中性または中性付近に調整する方法としては、例えば、水の含有量を調節する方法、pH調整剤を用いる方法が挙げられる。なお、上述のとおり、本発明で用いるキレート剤(C)がpH調整剤として機能することもある。
また、本発明の組成物には、一般の洗浄剤に配合される成分が配合されていてもよい。例えば、他の界面活性剤、pH調整剤、防腐剤、防食材、増粘剤、着色剤などが配合されていてもよい。
本発明の組成物は、原液、即ちそのままで使用しても良く、必要に応じて水により希釈して使用することもできる。希釈倍率は、使用用途や目的などに応じて適宜決定され、例えば2~50倍、好ましくは10~30倍である。
本発明の難水溶性物用洗浄剤組成物は、種々の材質、特に金属やガラス、樹脂などの材質の表面に付着した、シリコーンや流動パラフィン等の難水溶性物を除去する場合に優れた効果を有している。本発明の組成物は、これらの難水溶性物の中でもIOB値(Inorganic Organic Balance)が0.5以下であるものに対して、特に優位な効果を発揮することができる。
IOB値とは、有機概念図(藤田穆(Fujita Atsushi)、有機化合物の予測と有機概念図、化学の領域 vol.11、No.10(1957)、719~725)に基づき求められる無機性値および有機性値の比を表すものである。なお、難水溶性物が二種類以上の成分の混合物である場合には、当該難水溶性物のIOB値は、各成分のIOB値の加重平均により算出することができる。IOB値の算出方法は下式のとおりである。
IOB値 =(無機性値)/(有機性値)
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
表1に示す化合物(A)、表2に示す化合物(B)、表3に示すキレート剤(C)、表4に示す水溶性アルコール(D)を用いて、実施例(表5)および比較例(表6)の難水溶性物用洗浄剤組成物(原液)を通常の方法により調製した。いずれの組成物においても水を用いて全量を100質量%に調整した。
なお、表1中の記号は式(1)における記号を表し、表2中の記号は式(2)における記号を表す。
実施例及び比較例の洗浄剤組成物を用いて下記のとおり評価を行った。その結果を表5および表6に示す。
Figure 0007124658000001
Figure 0007124658000002
Figure 0007124658000003
Figure 0007124658000004
(1)グリース洗浄試験
a)希釈液の調製
100mlビーカー中にて、各洗浄剤組成物(原液)を2.5g秤量し、47.5gの水で20倍に希釈し、スターラーチップを用いて25℃で10分間撹拌した。得られた希釈液を用いて下記の洗浄試験を行なった。
b)洗浄試験
本試験では、高真空用のシリコーングリースをSUS316板(縦×横×厚さ=50×15×1.5mm)に塗布したものに対する洗浄試験を実施した。
50mLスクリュー管中で上記のシリコーングリースを塗布したSUS板を上記希釈液45gに対して浸漬し、60℃で10分間攪拌して洗浄した。その後、液から取り出した際のSUS板の汚れ落ちについて、シリコーングリースの除去率により評価した。
除去率の算出法および判定方法は以下のとおりである。
Figure 0007124658000005
◎:除去率が98%以上である。
○:除去率が95%以上、98%未満である。
×:除去率が95%未満である。
(2)パラフィン洗浄試験
a)希釈液の調製
上記グリース洗浄試験で用いた希釈液の調製方法に従って、本試験用の希釈液を調製した。得られた希釈液を用いて下記の洗浄試験を行なった。
b)洗浄試験
本試験では、流動パラフィンをガラス板(縦×横×厚さ=50×15×1.5mm)に塗布したものに対する洗浄試験を実施した。
50mLスクリュー管中で上記の流動パラフィンを塗布したガラス板を上記希釈液45gに対して浸漬し、60℃で10分間攪拌して洗浄した。その後、液から取り出した際のガラス板の汚れ落ちについて、上記のシリコーングリースの除去率の算出法および判定方法と同様にして、パラフィンの除去率により評価した。
(3)pHの測定
各洗浄剤組成物(原液)のpHをpHメーター(LAQUA F-72:株式会社堀場製作所製)を用いて測定した。なお、測定温度は25℃とし、25℃の恒温槽中にて各洗浄剤組成物(原液)を攪拌しながら測定した。
(4)原液安定性
各洗浄剤組成物(原液)を50mlスクリュー管に30ml入れて、-5℃および25℃の恒温槽にそれぞれ1週間静置して外観を確認し、評価を行った。原液の安定性の評価は、下記の評価基準に従い行った。
○:どちらの温度においても均一かつ透明である。
×:少なくとも一方の温度において薬液(原液)にて析出もしくは分層する。
Figure 0007124658000006
Figure 0007124658000007
(評価結果)
実施例1~12の洗浄剤組成物については、薬液(原液)のpHが中性でありながら、塗布したシリコーングリースおよび流動パラフィンに対する洗浄力が高く、さらには原液の安定性も高いことが確認された。
これに対して、比較例1~8の洗浄剤組成物は、実施例1~12の洗浄剤組成物に比して十分な性能が得られていない。
比較例1は化合物(A)を含有しないため、グリースおよびパラフィンに対する洗浄効果が良好ではない。
比較例2は化合物(A)のRが分岐アルキルでないため、グリースおよびパラフィンに対する洗浄効果が良好ではない。
比較例3は化合物(B)を含有しないため、グリースに対する洗浄効果が良好ではない。
比較例4は化合物(B)のRが分岐アルキルでないため、グリースに対する洗浄効果および原液の安定性が良好ではない。
比較例5はキレート剤(C)を含有しないため、グリースおよびパラフィンに対する洗浄効果が良好ではない。
比較例6は水溶性アルコール(D)を含有しないため、グリースおよびパラフィンに対する洗浄効果や原液の安定性が良好ではない。
本発明の難水溶性物用洗浄剤組成物は、種々の材質、特に金属やガラス、樹脂などの材質の表面に付着した、シリコーンや流動パラフィン等の難水溶性物を除去する場合に優れた効果を有しているので、例えば、金属製の釜やガラス器具、プラスチック容器等の洗浄に好適に使用することができる。

Claims (1)

  1. 式(1)で示される化合物(A)、式(2)で示される化合物(B)、キレート剤(C)および水溶性アルコール(D)を含有し、化合物(A)の含有量が12質量%よりも多く45質量%以下、化合物(B)の含有量が0.5~5質量%、キレート剤(C)の含有量が3~10質量%、水溶性アルコール(D)の含有量が4~10質量%であり、シリコーンまたは流動パラフィンを含有する難水溶性物を洗浄対象とする難水溶性物用洗浄剤組成物。

    -OCOCH( SO) CHCOO-R’ ・・・(1)
    (式中RおよびR’は各々独立して炭素数8~12の分岐アルキル基である。Mは水素原子、アルカリ金属原子または4級アンモニウム化合物である。)

    O-SO ・・・(2)
    (式中Rは炭素数8~9の分岐アルキル基である。Mは水素原子、アルカリ金属原子または4級アンモニウム化合物である。)
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