JP2011132381A - 金属用洗浄剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属に対する高い洗浄性、防食性、抑泡性を全て兼ね備えた金属用洗浄剤を提供する。
【解決手段】本発明の金属用洗浄剤は、(A)成分:一般式(1)RO(EO)(PO)H(Rは炭素数8〜11のアルキル基またはアルケニル基)で表されるノニオン界面活性剤と、(B)成分:一般式(2)R−X−(CH)−NHで表されるアミン化合物(Rは、炭素数8〜12のアルキル基またはアルケニル基であり、Xは−O−又は−NH−である。)と、(C)成分:アミノカルボン酸系キレート剤と、(D)成分:全炭素数が4〜12の脂肪族カルボン酸、該脂肪族カルボン酸の塩、全炭素数が7〜12の芳香族カルボン酸、該芳香族カルボン酸の塩よりなる群から選ばれる1種以上のカルボン酸類とを含有している。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルミニウム等の金属を洗浄するための金属用洗浄剤に関する。
一般に、金属をプレス加工する際には、金属と金型との潤滑性を高めるために潤滑油が使用されている。また、金属を切削・研磨加工する際には、加工時に生じる摩擦熱を除去するために切削油が使用されている。
金属加工して得た金属部品には、上記潤滑油や切削油のほか、切削屑、研磨屑が付着しているが、これらを付着させたまま使用すると、得られる金属製品の性能や品質の低下を招くことがある。そのため、通常、加工後に、洗浄剤を用いて金属部品を洗浄する工程を有している。
高アルカリ性洗浄剤は金属部品の洗浄性に優れているため、一般に広く使用されている。しかしながら、金属がアルミニウム等の両性金属である場合、アルカリ性で腐食が進行するため、両性金属に対しては高アルカリ性洗浄剤の使用が避けられ、防食性を有する洗浄剤が使用されている。
防食性を有する金属用の洗浄剤としては、特許文献1に、カルボン酸またはその塩と高級アルキルアミンとノニオン界面活性剤を含有する洗浄剤が開示されている。また、特許文献2に、カルボン酸とアルカノールアミンとジアミンとを含有する洗浄剤が開示されている。
ところで、洗浄の工程では、洗浄剤をスプレーにより金属に吹き付けることが多いが、スプレーを用いると、洗浄剤が発泡しやすくなる。また、切削油に界面活性剤が含まれると、洗浄後の洗浄液がより発泡しやすくなる。発泡が起こると、作業性が低下するため、洗浄剤には高い抑泡性が求められるが、特許文献1,2に記載の洗浄剤は抑泡性が高いとは言えなかった。しかも、洗浄性および防食性も充分ではなかった。
抑泡性の高い洗浄剤としては、特許文献3に、アミン類と界面活性剤とグリコールエーテル類とを含有する洗浄剤が開示されている。しかしながら、特許文献3に記載の洗浄剤は、金属に対する洗浄性が充分ではなかった。
特開平8−319499号公報 特許第2923410号公報 特許第2899784号公報
本発明は、金属に対する高い洗浄性、防食性、抑泡性を全て兼ね備えた金属用洗浄剤を提供することを目的とする。
[1](A)成分:一般式(1)RO(EO)(PO)H (式中、Rは炭素数8〜11のアルキル基またはアルケニル基、EOはエチレンオキシド、POはプロピレンオキシドである。nはEOの平均付加モル数で、1〜15であり、mはPOの平均付加モル数で、0〜5である。)で表されるノニオン界面活性剤と、
(B)成分:一般式(2)R−X−(CH)−NH又はR−(CH)−NHで表されるアミン化合物(式中、Rは、炭素数8〜12のアルキル基またはアルケニル基であり、Xは−O−又は−NH−である。)と、
(C)成分:アミノカルボン酸系キレート剤と、
(D)成分:全炭素数が4〜12の脂肪族カルボン酸、該脂肪族カルボン酸の塩、全炭素数が7〜12の芳香族カルボン酸、該芳香族カルボン酸の塩よりなる群から選ばれる1種以上のカルボン酸類とを含有することを特徴とする金属用洗浄剤。
[2](B)成分の一般式(2)におけるXが−O−である[1]に記載の金属用洗浄剤。
本発明の金属用洗浄剤は、金属に対する高い洗浄性、防食性、抑泡性を全て兼ね備えている。
本発明の金属用洗浄剤(以下、「洗浄剤」と略す。)は、(A)成分:ノニオン界面活性剤と、(B)成分:アミン化合物と、(C)成分:アミノカルボン酸系キレート剤と、(D)成分:炭素数4〜12のカルボン酸またはその塩とを含有する。
[(A)成分:ノニオン界面活性剤]
(A)成分のノニオン界面活性剤は、下記一般式(1)で表される化合物であり、抑泡性を有しつつ洗浄性を付与するものである。
一般式(1) RO(EO)(PO)
一般式(1)中、Rは、炭素数8〜11、好ましくは炭素数8〜10のアルキル基またはアルケニル基である。Rの炭素数が8〜11の範囲にあることにより、洗浄性が優れたものとなる。
一般式(1)におけるEOはエチレンオキシド、POはプロピレンオキシドである。EOは洗浄性を高め、POは洗浄時の抑泡性を高める効果を有する。EOおよびPOの付加形態は、ブロックであってもよいし、ランダムであってもよい。
nはEOの平均付加モル数で、1〜15、好ましくは8〜10である。nが1以上であることにより、洗浄性が優れたものとなり、15以下であることにより、洗浄時の抑泡性が優れたものとなる。
mはPOの平均付加モル数で、0〜5、好ましくは0〜2である。mが0以上であることにより、洗浄時の抑泡性が優れたものとなり、5以下であることにより、洗浄性が優れたものとなる。
(A)成分のノニオン界面活性剤は複数を組み合わせて使用してもよい。混合物としては、Rの炭素数が8、n=8,m=0のノニオン界面活性剤(A−1)、Rの炭素数が10、n=10,m=0のノニオン界面活性剤(A−2)、Rの炭素数が8、n=2,m=0のノニオン界面活性剤(A−3)を含有し、(A−1):(A−2):(A−3)=2:2:1の混合物が好ましい。
(A)成分のノニオン界面活性剤の含有量は、洗浄剤全体を100質量%とした際の1〜30質量%であることが好ましく、10〜25質量%であることがより好ましい。ノニオン界面活性剤の含有量が1質量%以上であれば、洗浄性がより高くなり、30質量%以下であれば、充分な液安定性を確保でき、洗浄剤として適したものになる。
[(B)成分:アミン化合物]
(B)成分のアミン化合物は、下記一般式(2)で表される化合物であり、洗浄性および抑泡性を向上させるものである。
一般式(2) R−X−(CH)−NH又はR−(CH)−NH
一般式(2)で表される化合物は、具体的には、アルキルアミン、アルキルジアミン、アルキルオキソアミンである。
一般式(2)中、Rは、炭素数8〜14のアルキル基またはアルケニル基である。(B)成分がアルキルアミンの場合には、炭素数は10〜12が好ましい。アルキルジアミン、アルキルオキソアミンの場合には、炭素数は8〜11が好ましい。(B)成分の炭素数が8未満であると、洗浄性、抑泡性が低くなる上に、吸着膜を形成できず、防食性が低くなる傾向にある。一方、(B)成分の炭素数が14を超えると、抑泡性が低くなる。また、(B)成分の炭素数が8未満または11を超えると、アミン化合物の液安定性が低下することがある。
式(2)におけるXは−O−又は−NH−であるが、防食性がより高くなる点では、−O−が好ましい。
また、アミン化合物は、極性が大きく、泡立ちにくい点で、アルキルオキソアミン(XがO)、アルキルジアミン(Xが−NH−)であることが好ましく、アルキルオキソアミンがより好ましい。
(B)成分のアミン化合物の含有量は、洗浄剤全体を100質量%とした際の1〜5質量%であることが好ましく、1.5〜2質量%であることがより好ましい。アミン化合物の含有量が1質量%以上であれば、洗浄性および抑泡性がより高くなり、5質量%以下であれば、充分な液安定性を確保でき、洗浄剤として適したものになる。
[(C)成分:アミノカルボン酸系キレート剤]
(C)成分のアミノカルボン酸系キレート剤としては、例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、トリエチレンテトラ酢酸(TTHA)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、1,3−プロパン−2−ジアミン四酢酸(PDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸(HEDTA)、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸(HIDA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、プロピレンジアミンテトラ酢酸、トリエチレンテトラアミンヘキサ酢酸、エチレングリコールジエーテルジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、シクロヘキサン−1,2−ジアミンテトラ酢酸、イミノジコハク酸、アスパラギン酸ジ酢酸、β−アラニンジ酢酸、ヒドロキシイミノジコハク酸などの酸またはその塩が挙げられる。
塩を形成する場合の塩基としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。
(C)成分のアミノカルボン酸系キレート剤は洗浄性を向上させるものである。
上記のアミノカルボン酸系キレート剤の中でも、硬度成分であるアルカリ土類金属イオンのキレート性に優れる点で、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)またはその塩、ニトリロトリ酢酸(NTA)またはその塩が好ましい。
アルカリ土類金属イオンと鉄イオンのキレート性の両方を持たせるためには、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)またはその塩がより好ましい。
(C)成分のアミノカルボン酸系キレート剤の含有量は、洗浄剤全体を100質量%とした際の0.1〜1.5質量%であることが好ましく、0.9〜1.1質量%であることがより好ましい。(C)成分のアミノカルボン酸系キレート剤の含有量が0.1質量%以上であれば、洗浄性がより高くなり、1.5質量%以下であれば、充分な液安定性を確保でき、洗浄剤として適したものになる。
なお、キレート剤としてリン酸系キレート剤を併用しても差し支えないが、環境負荷の点からは、リン酸系キレート剤を使用しないことが好ましい。
[(D)成分:カルボン酸類]
(D)成分のカルボン酸類は、全炭素数が4〜12の脂肪族カルボン酸、該脂肪族カルボン酸の塩、全炭素数が7〜12の芳香族カルボン酸、該芳香族カルボン酸の塩よりなる群から選ばれる1種以上のカルボン酸類である。これらカルボン酸類は金属に防食性を付与するものである。
(D)成分のカルボン酸類は、全炭素数が8〜11であることが好ましい。全炭素数が8未満であると、防食性が不足することがあり、炭素数が11を超えると、洗浄剤使用時に泡立ちやすい傾向にある。
全炭素数4〜12の脂肪族カルボン酸としては、例えば、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸が挙げられる。
全炭素数7〜12の芳香族カルボン酸としては、例えば、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸が挙げられる。
カルボン酸の中でも、より高い防食性が得られることから、オクタン酸が好ましい。
塩を形成する場合の塩基としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの無機塩基、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、(イソ)プロピルアミン、ジ(イソ)プロピルアミン、モノエタノールアミン、N−メチルモノエタノールアミン、N−エチルモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミンなどの有機塩基が挙げられる。カルボン酸塩は、あらかじめカルボン酸塩としたものを洗浄剤調製時に添加してもよいし、洗浄剤調製時にカルボン酸と塩基とを別々に添加してもよい。
(D)成分のカルボン酸類の含有量は、洗浄剤全体を100質量%とした際の1〜10質量%であることが好ましく、4〜6質量%であることがより好ましい。(D)成分のカルボン酸類の含有量が1質量%以上であれば、より高い防食性が得られる。しかし、10質量%を超えて含有すると、液安定性が損なわれる傾向にある。
[その他の成分]
また、本発明の洗浄剤は、任意成分として、消泡剤、防腐剤、防食剤(例えば、メタ珪酸ナトリウム等)などを含有してもよい。
[pH]
洗浄剤の25℃におけるpHは10.5〜12.0の範囲であることが好ましい。洗浄剤のpHが10.5未満であると、洗浄性が損なわれる傾向にあり、pHが12.0を超えると、金属(特にアルミニウム等の両性金属)を腐食させやすくなる傾向にあり好ましくない。
上記pHにするためには、アルカリや酸を添加すればよい。アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ剤、アルカノールアミン、第4級アンモニウムヒドロキシ化合物等の有機アルカリが挙げられる。酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸、酢酸等の有機酸が挙げられる。
本発明の洗浄剤は、(A)〜(C)成分の3成分を含有するため、金属に対する洗浄性に優れている。また、本発明の洗浄剤は(A)〜(C)成分を併用することにより、洗浄性と抑泡性を両立させることができる。また、本発明の洗浄剤は、(D)成分を含有することで、金属に対する防食性を発揮する。とりわけ、アルミニウム等の両性金属に対する防食性を発揮する。
しかも、(A)〜(C)成分を含有することによって発揮される洗浄性および抑泡性は、(D)成分によっても損なわれない。
したがって、本発明の洗浄剤は、金属に対する高い洗浄性、防食性、抑泡性を全て兼ね備えている。
(実施例1〜12、比較例1〜8)
表1,2に示す配合で各成分を混合して、各例の洗浄剤をそれぞれ調製した。なお、表1,2の配合量の単位は「質量%」であり、いずれの成分も純分換算量を示す。また、洗浄剤は純水を含んだ状態を100質量%とする。
使用した各成分は下記の通りである。
<(A)成分:ノニオン界面活性剤>
・C6EO2:C613O(C24O)2H、日本乳化剤(株)製、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル
・C8EO2:C817O(C24O)2H、日本乳化剤(株)製、2−エチルヘキシルジグリコール
・C8EO8:C817O(C24O)8H、日本乳化剤(株)製、ニューコール1008
・C10EO8:C1021O(C24O)8H、第一工業製薬(株)製、ノイゲンXL−80
・C10EO10:C1021O(C24O)10H、第一工業製薬(株)製、ノイゲンXL−100
・C10EO5PO3:C1021O(C24O)5(C36O)3H、第一工業製薬(株)製、ノイゲンXL−50にアルカリ触媒下、PO3モル付加
・C11EO5.5:C1123O(C24O)5.5H、ライオン(株)製、レオコールDU−55
・C12EO8:C1225O(C24O)8H、ライオン(株)製、レオックスCC−80
・C16EO10:C1633O(C24O)10H、日本エマルジョン(株)製、EMALEX110
<(B)成分:アミン化合物>
・アルキルアミン:H(CH211NH2、東京化成工業(株)製、1−アミノウンデカン
・アルキルジアミン:C1323NHC36NH2、ライオンアクゾ(株)製、デュオミンCD
・アルキルオキソアミン:C9〜1119〜23OC36NH2、日油(株)製、アミンM14
<(C)成分:アミノカルボン酸系キレート剤>
・EDTA−4H:エチレンジアミン四酢酸、アクゾノーベル社製、ディゾルビンZ
・NTA:ニトリロ三酢酸三ナトリウム一水和物、キレスト(株)製、キレストNTA
・EDTA−4Na:エチレンジアミン四酢酸・四ナトリウム塩、アクゾノーベル社製、ディゾルビンNA
<(D)成分:カルボン酸塩>
・n−オクタン酸:ノルマルオクタン酸、試薬一級
・安息香酸:安息香酸、試薬一級
・デカン酸:デカン酸、試薬一級
・ドデカン酸:ドデカン酸、試薬一級
<任意成分>
・DEA:ジエタノールアミン、試薬一級
・TEA:トリエタノールアミン、試薬一級
・NaOH:水酸化ナトリウム、試薬一級
・TMAH:テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、東洋合成(株)製、TMAH−20
・メタ珪酸Na:メタ珪酸ソーダ無水物、試薬一級
Figure 2011132381
Figure 2011132381
得られた洗浄剤の洗浄性、防食性、抑泡性を以下のように評価した。
<洗浄性>
(試験方法)
セラミックテストピースに、アルミニウム粉と水溶性切削液を混合した混合物を擦り付け、さらにその上から水溶性切削油を塗布し、アルミニウム粉を均一に散布した。その後、100℃で1時間加熱し、1日放置して、洗浄性評価用のテストピースを得た。
得られた洗浄剤を3質量%濃度に希釈して洗浄液とし、50℃に加熱した後、テストピースを浸漬した。洗浄液を80m/分で攪拌しながら、テストピースを3分洗浄した後、洗浄液から引き上げた。引き上げたテストピースの表面外観を以下のように観察し、洗浄性を評価した。
(評価方法)
外観観察:洗浄後のテストピースと洗浄前テストピースの色を比較した。
顕微鏡観察:テストピースの表面を顕微鏡で観察し、残留異物の最も長い部分の長さ(以下、「長径」という。)・量を評価した。
◎:目視で残留異物を確認できず、かつ、顕微鏡観察で長径50μm以上の残留異物が全く見られなかった。
○:目視で異物を確認できるが、顕微鏡観察で長径50μm以上の残留異物はほぼ見られなかった。
△:目視で異物を確認でき、顕微鏡観察で長径50μm以上の残留異物が見られた。
×:未洗浄のテストピースとほぼ同じ状態であった。
評価が◎,○であれば、充分な洗浄性を有する。
<防食性>
(試験方法)
アルミニウムテストピース(アルミニウム材質:A2017P、ADC−12)表面を紙やすりで研磨して酸化被膜を除去した後、アセトンに浸漬し、超音波洗浄機でアルミニウム屑を除去した。
得られた洗浄剤を3質量%濃度に希釈して洗浄液とし、50℃に加熱した後、上記テストピースを浸漬し、10分間放置後、洗浄液から引き上げた。引き上げたテストピースの表面外観を未洗浄テストピースの表面外観と比較し、変色・腐食度合いから、以下のように防食性を評価した。
(評価基準)
◎:未洗浄のものと全く変わらないほど変色していなかった。
○:部分的にやや黒みがかっているが、テストピースの全表面の8割は変色が見られなかった。
△:変色して黒変していた。
×:変色して黒変し、さらにテストピースの荒れ(腐食)が発生していた。
評価が◎,○であれば、充分な防食性を有する。
<抑泡性>
洗浄剤を3質量%濃度に希釈した洗浄液と水溶性切削油とを比色管に各々40mL入れ、50℃に加熱した。比色管を上下に20回振とうして発泡させた。振とう終了から3分後の泡の高さを測定し、以下のように抑泡性を評価した。
(評価基準)
◎:0〜5mm
○:6〜10mm
△:11〜20mm
×:20mm以上
評価が◎,○であれば、充分な抑泡性を有する。
炭素数が8〜11のノニオン界面活性剤と一般式(2)で表されるアミン化合物とアミノカルボン酸系キレート剤とカルボン酸類とを含有し、pHが11.5〜12.5の範囲にある実施例1〜12の洗浄剤は、洗浄性、防食性、抑泡性の全てを兼ね備えていた。
これに対し、炭素数が8〜11のノニオン界面活性剤の代わりに炭素数が8未満のノニオン界面活性剤を用いた比較例1の洗浄剤では、洗浄性および抑泡性が低かった。
炭素数が8〜11のノニオン界面活性剤の代わりに炭素数が11を超えるノニオン界面活性剤を用いた比較例2の洗浄剤では、抑泡性が低かった。
炭素数が8〜11のノニオン界面活性剤の代わりに炭素数が8未満のノニオン界面活性剤および炭素数が11を超えるノニオン界面活性剤を用いた比較例3の洗浄剤では、洗浄性および抑泡性が低かった。
ノニオン界面活性剤を含有しない比較例4の洗浄剤は、洗浄性が低かった。
一般式(2)で表されるアミン化合物を含有しない比較例5の洗浄剤は、防食性および抑泡性が低かった。
アミノカルボン酸系キレート剤を含有しない比較例6の洗浄剤は、洗浄性が低かった。
カルボン酸類を含有しない比較例7の洗浄剤は、防食性が低かった。

Claims (2)

  1. (A)成分:一般式(1)RO(EO)(PO)H (式中、Rは炭素数8〜11のアルキル基またはアルケニル基、EOはエチレンオキシド、POはプロピレンオキシドである。nはEOの平均付加モル数で、1〜15であり、mはPOの平均付加モル数で、0〜5である。)で表されるノニオン界面活性剤と、
    (B)成分:一般式(2)R−X−(CH)−NH又はR−(CH)−NHで表されるアミン化合物(式中、Rは、炭素数8〜12のアルキル基またはアルケニル基であり、Xは−O−又は−NH−である。)と、
    (C)成分:アミノカルボン酸系キレート剤と、
    (D)成分:全炭素数が4〜12の脂肪族カルボン酸、該脂肪族カルボン酸の塩、全炭素数が7〜12の芳香族カルボン酸、該芳香族カルボン酸の塩よりなる群から選ばれる1種以上のカルボン酸類とを含有することを特徴とする金属用洗浄剤。
  2. (B)成分の一般式(2)におけるXが−O−である請求項1に記載の金属用洗浄剤。
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