JP7124259B2 - 複数の判断材料と要求の全てが反映された判断業務のit化 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の判断材料に関わる要求の全てが反映された「判断の結果」を必要とする業務の、コンピュータ処理化を可能にする情報処理の方法に関するものである。
複数の判断材料に関わる要求の全てが反映された「判断」の結果とは、判断材料ごとの要求に対し「総合的な判断」が行われた結果である必要がある。これを既存プログラム言語の条件分岐や、反復処理などの制御構造を用いて処理しようとしても「総合的な判断」の結果を得ることはできない。
条件分岐の際に、分岐条件を「満たさなかった要求」であっても「総合的な判断」を行うためには、要求の影響力を判断結果に対し「適正に反映」する処理が必要である。しかし、条件分岐の処理は要求を判断の結果に反映「する」・「しない」を切り分けることしかできない。複数の判断材料に関わる要求の全てが反映された「総合的な判断」の結果を導き出すためには、判断材料それぞれの要求が、それぞれの重要度を持ち、相互に与える影響を「総合的に判断」する、新たな情報処理の方法が必要である。
条件分岐と反復処理を利用したプログラムでも実現可能な、決められた手順や作業のコンピュータ処理化は進んだが、複数の判断材料に関わる要求の全てが反映された「判断」が必要な業務については、人の判断に依存せざるを得ない状況が続いており、コンピュータ処理化が一向に進まない実状がある。本発明は業種を問わず、人に依存してきた複数の判断材料に関わる要求の全てを反映した「判断」を必要とする業務の、コンピュータ処理化を可能にする情報処理方法の提供を目的としている。
複数の判断材料に関わる要求の全てが反映された「判断を行う行為」をコンピュータ処理化する仕組み(以下、判断処理)の実現は、判断の結果情報と判断の根拠となる「判断根拠情報の組み合わせ」とを関連付けることができ、尚且つ複数の判断材料から同じコード体系の「判断根拠情報の組み合わせ」を生成することができれば、複数の判断材料から判断結果情報の検索~選定が可能になる。これが判断処理の基本的な考え方である。この考え方を基に、判断処理の実現に必要な運用と情報と処理の関係を、図1および図2を用いて説明する。
判断を必要とする業務の目的や内容により、考えられる判断材料は限定的なものとなる。これにより、判断処理情報も「限られた範囲の情報」になることから、判断業務ごとに予想される判断結果情報の事前登録が可能になる。これが、判断業務の情報処理化実現の前提条件である。
判断材料ごとの要求に対し「判断結果情報」として「Yes」or「No」の回答を求める処理があった場合に、例えば「Yes」の答えを得るためには「Yes」という答えと、判断材料とを繋ぐ判断根拠情報が存在しているはずである。判断結果情報の特徴や性能、用途、コスト、および特性などを、判断材料ごとの判断根拠情報として定義し、判断材料数分の組み合わせにより判断結果情報の特定を可能にする「情報体系」として整備することにより「判断結果情報」と「判断根拠情報の組み合わせ」を関連付けることができる。この関係性も判断業務の情報処理化実現の前提条件であり、これらの情報をデータ化したものがテーブル011である。以下、符号番号の前2桁を図面番号として説明する。
まずは、判断する処理に深く関わっている「重要度」について説明する。判断処理を行うためには「重要度」を処理パラメータとして設定する必要がある。そして、この設定情報を基に判断材料、判断根拠情報および判断根拠情報の組み合わせ重要度を決定する処理を行う。重要度の設定は、数値、アルファベット、重要度順に並べられたコードの参照など、設定する「値」の種類および方法は問わない。また、重要度を「数値」とした場合、数値の小さい方を重要度が高いものとして扱ってもよいし、数値の大きい方を重要度が高いものとして扱ってもよく、値をアルファベットとした場合も、Aを重要度が高いものとして扱ってもよいし、Zを重要度が高いものとして扱ってもよい。ちなみに「発明を実施するための形態」で紹介の事例では、判断処理に関わる「重要度」を「数値」の設定とし、高い数値ほど重要度が高いものとして処理している。
これら重要度の設定を基に、まずはテーブル011から「判断結果情報」を取得するにはどうしたら良いのか? について説明する。例えば、判断材料が「性能」を評価するもので、数値化した「性能値」を判断根拠情報とし「高い性能値」を持つものに「高い重要度」を設定して、最も高い重要度を持つ判断根拠情報から順に、テーブル011に設定された判断根拠情報を検索する処理を行えば、検索結果の判断結果情報は、性能評価の高いものから順に参照されることになる。
「性能」以外の判断材料にも判断根拠情報の属性を持たせ、それぞれに重要度を設定し、そこから判断根拠情報の「組み合わせ全体の重要度」を算出し、最も高い重要度を持つ判断根拠情報の組み合わせから順に、テーブル011に設定された判断根拠情報の組み合わせを検索する処理を行えば、検索結果の判断結果情報は、複数の判断材料ごとの判断根拠情報の重要度を反映した、判断結果情報が参照されることになる。
以上の考え方を基に、まずは処理013の判断根拠情報の組み合わせを生成する処理(イメージ:図1処理013の下段)について説明する。判断根拠情報の組み合わせ生成の基情報を設定しているのがテーブル012であり、判断材料(1)~(4)の情報が設定されている。判断材料構成の最小単位となるのが判断材料構成コードであり、名称は構成コードとなっているが、あくまでも判断材料の一構成である。判断材料に対する重要度は、判断材料構成コード重要度として設定され、判断根拠情報と重要度についても、判断材料構成コードごとに設定されるものである。図1テーブル012には、判断材料ごとの判断根拠情報がそれぞれ2つずつ設定されている例であるため、その組み合わせは2×2×2×2=16通りであり、これが判断材料に関わる「要求全ての組み合わせ」を表している。
続いて、処理013の判断根拠情報の組み合わせを並べ替える処理(イメージ:図1処理013の上段)について説明する。判断根拠情報に設定された重要度の情報を使い、判断材料ごとの重要度と判断根拠情報の組み合わせ全体の重要度を算出して並べ替えを行う処理である。
例えば、図1の判断材料(1)に設定された判断根拠情報の一つが重要度“100”で、判断材料(2)の判断根拠情報の一つが重要度“30”であった場合、これらの設定は各判断材料内の重要度であり、仮に判断材料(1)の判断材料構成コード重要度が“10”で、判断材料(2)の判断材料構成コード重要度が“100”であった場合、判断材料(2)に設定された判断根拠情報の重要度“30”の方が、判断根拠情報の組み合わせ全体としてみたら、より高い重要度を持っていることが分かる。
この状況を正しく表現するため、判断材料ごとに設定された判断根拠情報の重要度と、判断材料構成コード重要度との間で演算016を行い、判断材料ごとの重要度(1/A)~重要度(4/A)を算出する。適正な変換が可能であれば、使用する演算および演算の組み合わせは問わない。ちなみに、発明を実施するための形態にて紹介している実施例では「乗法」を使用している。
更に、判断根拠情報の「組み合わせとしての全体重要度」を算出するため、判断材料ごとの重要度(1/A)~重要度(4/A)を対象とした演算017を行い、その結果を重要度(A)とし、この数値の大きいものから順に判断根拠情報の組み合わせを並べ替えている。この演算017についても、適正な変換が可能であれば、使用する演算および演算の組み合わせは問わない。ちなみに、発明を実施するための形態にて紹介している実施例では「加法」を使用している。
重要度の高い順に並べ替えられた判断材料ごとの判断根拠情報を基に、テーブル011の判断材料ごとの判断根拠情報を検索する処理014を実行し、要求仕様として決められたレコードの情報、および一連の処理で使用された情報を結果015に出力して判断処理を終了する。
性能や価格帯などの単位記号については、テーブルに列を追加して単位記号を表示することも可能であるが、検索する側と検索される側に同じ定義の判断根拠情報を使用する処理であることから、単位記号が無くても処理上の問題は発生しない。
続いて、判断処理を導入する上で最も重要な「運用」について図2を用いて説明する。判断処理プログラムはシンプルかつ簡単な処理であり、関連情報テーブルの設定についても、運用定義した内容を設定するだけの作業である。判断処理の成果、処理の精度、信頼性、メンテナンス性、およびノウハウの蓄積などの機能およびその能力は、運用定義の質や精度により決まるものであり、運用の体制を含め、十分な検討と確認を行った上で決定する必要がある。
図2の「運用」として検討~定義する内容は大きく分けて二つある。一つ目は、定義021であり、判断処理結果として利用すべき「判断結果情報」を正しく把握し、これを的確に表現する「判断根拠情報」を判断材料の構成と併せて定義し、その組み合わせにより判断要求に沿った判断結果情報の選定が可能であることを確認した後に、テーブル011を登録する。
二つ目は、定義022であり、定義021により決定した判断材料の構成と判断根拠情報を基に、判断業務要求に沿った判断結果情報を導き出すための判断材料の重要度、および判断材料ごとの判断根拠情報と重要度を決め、決定した情報を基にシミュレーションを行い、選定優先順に並べ替えられた判断根拠情報の組み合わせが、判断業務の要求に沿った判断処理結果に関連付けられていることを確認した上で、テーブル012を登録する。
判断材料の重要度、および判断材料ごとの要求として設定する判断根拠情報と重要度の設定(以下、判断材料ごとの要求)は、判断材料に関わる業務担当部門のテーブル設定管理者の担当とすることが望ましく、仮に自部門の判断を必要とするITシステムに、他部門の技術やノウハウに関わる判断材料を設定する場合は、判断材料ごとのセキュリティ対策と共に、テーブルの設定・変更時の確認~承認プロセスを決定し、確実に運用することが求められる。図1の範囲と記載されたエリア内のテーブル011、012、処理013、014、および結果015については紹介済みのため、説明は割愛する。
判断処理の効果は、人の判断を必要としてきた業務のIT化を可能にするものであり、単に「判断できる」ことの効果では無く、業務を支援する様々なITシステムへの組み込みにより、今現在実現できていない業務支援機能の「実現と導入による業務成果」に繋がるものについては、全て判断処理の効果として説明を進める。
判断処理は、ITシステムによる「業務支援の在り方」を根本から変える効果を発揮するものであり、特に技術、基準、運用、機能、設備、ノウハウなどに関わる判断を要する業務に効果を発揮するものであるため、これらに関わる効果の説明については、製造業の開発業務支援を事例に効果を説明している。
判断処理は、判断を必要とする業務処理の「自動化」を促進するものである。また、ITシステム処理の途中で「人の判断」を必要とする処理についても、判断処理を組み込むことにより、処理中断による「無駄を排除」すると共に、一連業務の一括処理化が可能になり「処理効率の拡大」と「人の判断工数」の削減に繋がる。
判断処理結果の信頼性は、判断材料の重要度、および判断材料ごとの要求設定に依存しており、処理結果に問題が確認された場合は、関係者と対応を協議の上、テーブル設定情報を修正することにより「処理精度を継続的に高める」ことができる。これにより人の判断で問題となる「人為的な判断ミス」の低減と、判断する人が変わり「一貫性に欠ける判断」に繋がる状態を改善できる。
人の技術、知識、ノウハウなどを、判断処理のテーブルに「蓄積」することによる「業務支援能力の継続的な拡大」も可能であり「商品開発力の差別化」にも貢献する。
判断処理の仕組みは、判断材料の重要度、および判断材料ごとの要求設定をテーブル化することにより、設定の変更が必要になった場合も「プログラムの修正を要することなく対処可能」である。また、判断材料の数や階層を読み取り、全ての判断材料について処理するプログラムにより、判断材料に関わる要求を設定するテーブルとプログラムの流用と、判断を必要とする業務に合わせたテーブル設定の変更を行う簡単な作業による、工数を抑えた「判断処理の導入」と開発費を抑えた「判断処理の横展開」を可能にする。
判断処理は、日々変化する運用、基準、設備、機能、ノウハウなどの業務環境を判断処理結果に反映できるため、最新の業務環境下での「利用すべき情報」出力が可能である。この情報と他の情報とを比較(以下、照合)する機能の開発により、例えば編集中のファイルが持つ情報と、判断処理結果である「利用すべき情報」との照合を行うことにより、運用の変更やトラブル対応などの「変化により生じた情報の差異」を出力し、正しい情報に修正することが可能になる。また、照合の結果情報をファイルなどの「出力判定」に利用すれば、万が一の修正漏れにも対処できるため「出力情報の信頼性向上」および「トラブルの再発防止」にも貢献できる。
CADなどのツール活用支援を行う判断処理の効果について、基板CAD部品を選定してファイル生成する処理を例に説明する。判断処理により、基板の実装条件に適した「基板CAD部品番号」を選定することにより「基板実装品質の向上」が図れるだけでは無く、機能処理と情報処理の設定、および連携ツールの制御を行うテーブルの利用により、基板CADの新機能導入に必要な基板CAD部品の「整備完了」を条件に、基板CADの新機能セッティングの自動実行を可能にする。この仕組みにより、新機能に関わる基板CAD部品の整備が完了した段階で、ユーザー自身が基板CADファイル作成の処理を実行することにより「基板CADファイル単位」の新機能導入が可能になる。更に基板CADの「機能設定」と基板CAD部品の「整備状況」不一致によるトラブルの発生を防ぐことも可能である。
プロセスを持つ各工程業務のアウトプットを、はじめから全体最適化する仕組みとその効果について図3を用いて説明する。具体的な処理例として、商品開発を支援する業務支援ITシステムに、回路図から部品構成表を自動生成する判断処理を導入した場合について説明する。
電気的性能に対する要求を満足する「代替可能部品」を対象に、部品の価格、調達性、実装性、製造性、信頼性、サービス性などの判断材料ごとに、判断材料の重要度、および判断材料ごとの要求を設定したテーブルを設けることにより、設計部門は部品の性能や特性に関わる「設定A」を行い、調達部門は価格や調達性に関わる「設定B」を行い、製造部門は実装性や製造性に関わる「設定C」を行い、品質保証部門では、信頼性評価に関わる「設定D」を行うことにより、関連部門の知識、技術、経験、ノウハウなどを反映した部品番号の選定が可能になる。これは、関わりを持つ全工程部門の業務要求に対し「はじめから全体最適化」された業務(部品番号の選定)の実現であり「商品開発業務の効率化と業務精度の向上」および「他社競争力の向上」に貢献する。
この仕組みにより、部品構成表が調達部門に届いてから、コストや調達先の問題が原因の手戻りが発生したり、基板の製造に入ってから実装率の問題で部品交換の手戻りが発生したり、他にも品質保証上の問題やサービス性の問題など、工程が進む度に生じる手戻りによる「無駄な工数発生のリスク」を低減できる。更に、各部門で発生したトラブルなどの急ぎ対応についても、トラブルの対処内容をテーブル設定に反映することによる「即時対処」が可能になるため、対応の遅れによるコスト、信頼性、ブランドイメージなどに関わる「損害を最小化」できる。
プロセスを持たない業種であっても、同じ目標に向けた「相互に機能する業務」を持つ部門の集まりであれば、各部門の知識、技術、経験、ノウハウを反映する判断処理の仕組みを、各部門業務を支援するITシステムに組み込むことにより、プロセスを持つ業務と同様に関連業務を「はじめから全体最適化」することも可能である。
なお、判断根拠情報の設定は、複数指定や範囲の指定が可能であるため、前述の回路図からの部品構成表作成の場合であれば、同じ重要度に複数の判断根拠情報を設定することによる「作業の効率化」や、価格帯の判断材料を設定し、判断材料重要度を他の判断材料重要度よりも高く設定することにより、コスト重視の部品構成表作成を可能にするなど、設定の自由度向上による機能処理の対応幅を拡大している。
また、判断根拠情報の重要度設定については「正数」「0」「負数」の設定も可能であるため、判断結果情報が「Yes」or「No」である判断処理の場合に、例えばYes・Noの分岐点になると考える判断根拠情報の重要度に「0」を設定し、Yes側に正数、No側に負数を設定し、判断根拠情報組み合わせ重要度が「0」付近の判断根拠情報と判断結果情報Yes・Noの関係性を確認する方法とすることで「設定状態の把握が容易」になり「適正な設定」に繋げることができる。
更に、判断結果情報の「処理区分」を利用し、結果情報の整備が間に合っていない状況や、テスト的に利用したい場合に対しても、判断処理の対象として処理を実行することが可能になるため、判断結果情報の登録に多くの工数が必要な場合であっても、作業を進められる最低限の情報のみを整備し、仮登録の状態で判断処理を実行し、整備完了後に正規結果情報に変更するなどの「柔軟な運用対応」が可能になり「情報活用効率の向上」が期待できると共に「対象コード」の利用により、判断結果情報の範囲を絞った判断処理を行うことも可能なため、例えば判断処理画面から「対象コード」を指定して「判断結果情報の範囲」を切り替えることも可能になる。
「判断業務」のコンピュータ処理化を可能にする考え方 運用と情報とITシステムの連携による「判断」処理実現の概要 関連部門要求をタイムリーに全工程業務に反映するITシステムの構成 基板CAD部品番号選定を行う開発支援ITシステムの処理概要 基板CAD部品番号を選定する判断処理の構成 実施例の業務環境と設計する基板の判断材料 テーブル051(運用管理単位と運用世代の関連付け) テーブル052(運用世代と機能設定の関連付け) テーブル053(機能設定と処理の関連付け) テーブル012(判断材料構成コードと判断根拠情報の重要度設定) 判断根拠情報の組み合わせ一覧 統括重要度順の判断根拠情報の組み合わせ一覧 部品形状を集約したコードを持つ部品マスター テーブル011(判断根拠情報の組み合わせと判断結果情報の関連付け) SMS1005の基板CAD部品番号出力 テーブル011(判断根拠情報の組み合わせと判断結果情報の関連付け) LMA9020・LHA9020基板CAD部品番号出力 図10判断根拠情報重要度の設定変更バージョン 設定変更前後の判断根拠情報の組み合わせ差異比較
以下に、判断材料の重要度、および判断材料ごとの要求設定を基に、利用すべき情報を判断し選定する情報処理の実施形態について、図面を基に具体的な処理を説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
実施例として、複数の判断材料を基にした「基板CAD部品番号選定処理」を説明する。「判断」を必要とする多くの業務で判断処理を利用するためには「判断する」という行為の捉え方や処理をコンピュータ化する考え方、具体的な方法、そして判断条件となる各種情報の設定方法などを理解する必要がある。
基板CAD部品番号選定の判断処理(以下、基板CAD部品番号選定)説明の中で、これらを正しく理解するためには、基板設計業務に関わる規定、基準、ツール機能、基板仕様、生産設備、運用ルールなどの知識が必要であるため、具体例を用いた判断処理の説明に入る前に、基板設計業務について「概要」を説明する。
まず、基板CAD部品について説明する。基板CAD部品とは、コンピュータを利用した基板設計ツール(以下、基板CAD)の部品に関するデータであり、画面表示用のデータ、基板CADの各種チェック機能を利用するためのデータ、基板製造に必要な版下を作成するためのデータ、および部品を基板に実装するための原点位置や登録角度データなどの情報を、一つの基板CAD設計用の「部品」として管理できるようにしたものであり、本実施例では呼称のための「番号」が付与されているものとして説明する。
基板CAD部品は、部品番号を基に実装する基板の材料、サイズ、基板製法、生産拠点の実装マシン能力と制約、はんだ付け方法とはんだ付け設備の制約、ほかにも基板メーカーの技術力、実装技術や製造技術を反映した基板設計基準、および運用ルールなどの実装に関わる要求や制約(以下、基板実装条件)に対し、できるだけ多くの要求に高いレベルで応えられる設計仕様(以下、最適設計仕様)により登録され、基板CADの部品データベース(以下、ライブラリー)に登録されるものである。
登録された基板CAD部品を基板CADファイルに取り込み、基板の外形データを入力、その後部品を配置して、パターンと呼ばれる銅箔に電気を流すための回路を構成していくのが基板設計である。部品の端子と端子を接続する情報はネット情報と呼ばれ、回路図CADで作成される。このネット情報の取り込みを基板CAD部品の取り込みと同時に行う処理を実行することで、基板CAD部品を配置し、端子と端子間の接続情報を基にパターン化する作業が可能になる。
ネット情報の取り込みは、基板設計の効率向上とパターンの誤接続を防止するために必須の機能であり、実行するためには回路図CAD上の部品を表すシンボル(1部品に複数シンボルの場合あり)に対応する基板CAD部品、および部品のピン交換に関するデータが登録されていることが条件である。そして、計画通りに基板設計を着手するためには、基板設計の着手予定日までに、必要な基板CAD部品が全て登録されている必要がある。但し、ネット情報の取り込みは、取り込みに必要な最低限の情報のみを登録した基板CAD部品による処理が可能であり、未完成の基板CAD部品を利用した早期の基板設計着手方法については別途説明する。部品のピン交換に関わる情報の処理については、判断処理に直接関わるものではないため、これ以降の説明から除外している。
次に「最適設計仕様の基板CAD部品の登録」が必要な理由を説明する。基板には、部品をはんだ付けするための「ランド」と呼ばれる銅箔部が必要であり、このランドを形成する基板の製法により、ランド形成の精度が異なるものとなる。高い品質のはんだ付けを行うためには、ランドを形成する基板製法と、部品ランドの設計仕様と、部品のランド間距離に関する規定、それぞれの選択が、求める要求レベルに適したものでなければならない。
また、高密度の部品実装を行うためには、基板サイズや線膨張係数の小さい基板材料の使用、および生産計画にある拠点の設備が、高密度実装に対応できるものであり、尚且つこれらの要求を満足する部品実装基準が選択されている必要がある。
更に、基板設計時のミスによる実装不良を発生させないためには、基板設計基準に合った基板CAD部品の配置を支援する、基板CADの実装領域チェック機能を利用した部品配置が有効であり、機能を活用するためには、選択した基板設計基準に合う実装チェック領域データを持つ基板CAD部品の選定と整備が完了している状況と、基板CADの実装領域チェック機能の「セッティング仕様」の整合性が確保された状況での、基板CADファイル作成処理「実行」が必須条件となる。
部品の実装方法を大別すると、基板表面にはんだ付けする面実装部品と、基板に穴を明け、その穴に部品を挿してはんだ付けするリード部品がある。同じリード部品であっても、基板の材質や基板穴明け加工の方法により穴の形状やサイズが異なり、更に部品の穴をスルーホールと呼ばれる銅メッキ処理を行う基板の場合は、メッキの厚さ分だけ穴が小さくなってしまうため、それぞれの穴加工条件にあった穴サイズを持つ基板CAD部品の選定が必要になる。穴サイズに合わない基板CAD部品を選定した場合は、部品が穴に入らない、挿しにくい、穴が大き過ぎてはんだ付け不良が発生するなどのトラブルに繋がるため、穴加工条件の組み合わせについても、基板CAD部品番号選定の最適化が必要である。
これらの条件に合う基板CAD部品を、基板設計着手のタイミングに遅れることなく登録を完了し、正しく選定するためには、実装品質や信頼性などの要求に応えられる範囲で、基板CAD部品を集約して「登録数を抑える」ことが重要であり、併せて基板CAD部品の整備要求に応えられる体制の整備が必要である。
基板CAD部品の登録数は、異なる基板実装条件に対応可能な「共通仕様」とすることにより削減でき、設計仕様の集約単位を拡大することでも削減可能である。しかし、これらの対応は実装密度や実装品質の低下につながるものであり、他社との相対的な競争力を判断して、競争力を持てるレベルに設定することが重要である。
判断処理を利用した、基板CAD部品番号選定の具体的処理説明に入る前に、図4による開発業務を支援するITシステムと基板CAD連携を含む、一連の処理について「概要」を説明する。
基板設計を支援するITシステムの構成は様々であり、図4は開発業務を支援するITシステムに、基板設計業務を支援する一連の機能を備え、その中の一機能として基板CAD部品番号選定処理043があり、処理結果を基に、ネット情報付きの基板CADファイルを生成するシステム構成の一例である。
基板CAD部品番号選定処理043を実行するためには、商品コンセプト実現のために必要な基板に対する要求や、計画された基板生産拠点の生産ライン情報などが必要であり、商品の企画、デザイン、仕様、開発計画、生産計画、および設備情報などを管理するITシステムからの情報を参照すると共に、これらの情報を基に基板製法、実装密度や配線仕様に関わる設計基準ランクを選定するなど、基板CAD部品番号選定の判断材料となる情報を設定する作業が必要であり、この一連情報を登録する処理が「基板管理データ登録041」である。参照および入力された実装条件の設定が、実製造可能なものであり、尚且つ条件の整合性が確保されている設定であることが確認された場合のみ、基板管理データとして「基板に関する一連の情報」を登録できるものである。
なお、登録された基板管理データの中から、基板CADシステム側の「処理に利用可能な情報」を基板CADファイル内に登録するか、若しくは基板CADシステム側から基板管理データを参照する仕組みとすることにより、基板CADシステム側でのチェック図出力、基板製造用のガーバーデータ出力、各種チェック機能やファイル編集時に実行したい処理の自動化などに利用することも可能である。但し、これらのデータをファイルに保存する場合は、管理データの変更に対し、情報の整合性を確保する機能が必要になる。
次に、基板CADファイル作成042にて、回路図ファイル、部品構成表、および作成する基板CADファイル名を指定して実行することにより、基板CAD部品番号選定処理043を実行し、回路図ファイルからもネット情報を抽出、それぞれの結果を基に基板CADシステムに対し、ファイル作成の処理を実行させることにより、ネット情報付きの基板CADファイルを生成する。基板CAD側で利用する基板CAD部品のライブラリー指定については、図9説明の際に紹介する。
図5は、基板CAD部品番号を選定する判断処理の全体構成図であり、具体的なテーブル設定や処理の流れについては、図6~図19を用い個別に説明する。併せて、基板CAD部品の選定は常に進化する技術や、CAD機能の進化、および生産設備のリプレースなどによる運用の変化を伴うため、基板CAD部品の選定に関わる情報の設定を管理する仕組みの一例として、テーブル051、052、053を利用した運用の世代を管理する仕組みを紹介する。
図6により、基板設計者の業務環境を説明する。設計者が所属する事業部コードは“wd”部門コードは“e_des1”基板CAD部品番号選定の機能コードは“macsel”とし、最新の設定により処理するものとする。基板CADシステムは2種類を保有し、本実施例では部品を配置する際の実装領域チェック機能を設定した基板CADシステムID“pcad1”を使用するものとする。
基板CAD部品番号の選定は、判断材料061と判断材料構成コード062に記載された基板仕様、および実装条件により処理するものとする。本実施例の判断材料は、判断材料構成コードを含む2階層のみである。
図7は、利用するITシステムの「運用管理単位」とする組織ごとに、運用世代を設定するためのテーブル051である。基板設計者の事業部コード071“wd”、部門コード072“e_des1”、更新区分073“最新”(数値の大きい方)の運用世代074“edes_002”を参照する。基板設計を行う部門“e_des”は、担当する商品分類により“e_des1”~“e_des4”に分かれており“e_des1”が基板CADの実装領域チェック機能の導入と他4項目のテストを実施中で、“e_des3”が、部品角度チェック機能のテスト導入中であり、他の基板設計部門は運用開始時の運用世代を利用している状況例である。
このようなテーブル構成とすることにより、新ツールや新機能の導入に関わる部門ごとの異なる要求に対し、各部門の環境を使用したテスト、および評価が可能であり、実業務環境を利用した高い精度と評価作業の分担による効率のよいITツール評価~導入を可能にしている。テスト完了後は、それぞれの機能をまとめた設定の運用世代“edes_004”を登録し、一気に全ての基板設計部門へ展開することも可能である。コメント列の内容については、テーブル編集時の参考用であり、実処理には関わらないため説明は割愛する。
図8は、部門で利用する全ての機能を、運用世代ごとに関連付けて管理するためのテーブル052である。参照された運用世代074“edes_002”と、機能コード081(基板CAD部品番号選定=“macsel”)と、個々の機能設定の改版を表す機能世代082“最新”(数値の大きい方)と、設定切替区分083(“-”は無視)により、機能の設定情報を統括的に管理するための機能設定統括コード085“macsel002”を参照する。
本実施例では、運用世代074に、回路図からの部品構成表作成や、部品表からの基板CAD部品番号選定などの7機能が関連付けられており、「機能設定統括コード085」には、各機能に関する機能処理、情報処理、およびツールやITシステム連携制御に関する設定情報が関連付けられており、これにより、運用世代を一つの単位とした個々の機能管理、および機能間の連携管理を可能にしている。
機能世代082は、運用世代を繰り上げる程の変更では無いが、管理する必要がある小変更に対応するため、機能世代082の数値を繰り上げることにより、新たな機能設定統括コード085の設定を可能にしている。運用世代074と機能コード081に対し、機能世代082が複数設定されている場合は、数値の大きい方を処理対象とする。なお、運用世代を繰り上げる基準など、「運用」に関する説明は割愛する。
設定切替区分083は、例えば回路図からの部品構成表作成処理の要求として、選定すべき部品番号を「商品の仕向け」により大きく変えたい場合がある。判断材料の重要度、および判断材料ごとの要求設定を変更しただけでは「対処し切れない」場合に、判断材料の構成から一連のテーブル設定の全てを切り替えるために使用するものであり、設定切替区分083の設定がある場合のみ、設定内容084の表示による「選定」が可能であり、選定されたレコードの機能設定統括コードに関連付けられた設定により処理を実行する。
機能世代082について補足説明する。機能コード081“bomcre”の機能世代082に“0”と“1”が存在するのは、運用世代を“edes_002”としてから“bomcre”に小変更があったためである。機能コード081“macsel”の機能設定統括コード085が“macsel002”に繰り上げられているのに、機能世代082が“0”であるのは、“macsel002”の変更が、運用世代による管理が必要との判断により、運用世代074の繰り上げと同時に設定を変えたものであるため追番“0”設定としたものである。
図9は、機能設定統括コード085“macsel002”と処理コード091に設定された処理(機能により決められている処理)ごとに、処理設定092、処理設定093、処理設定094の設定内容を実行させるためのテーブル053である。実際に使用される処理設定の数は、処理コード091の処理により異なるものとなる。また、同じ処理コード091のレコードが複数設定されている場合は、設定されている全ての処理コードを実行するものとする。
本実施例の処理設定092は、処理対象システムを示すもので、パスの設定、ログインID、パスワード、オプション指定などについては、業務支援ITシステム側のテーブル、若しくは環境変数などにより管理されている前提で説明を進める。
処理コード091“jcsettbl”は、処理設定092(対象システム)“dbsvr1”の処理設定093(対象テーブル)“テーブル012”を参照する処理で、処理設定094(参照列名)“jcset02”という設定である。他の処理コード091も、各処理設定に対する決められた通りの処理を実行するものであるため、基板CAD連携とITシステム連携以外の説明は割愛する。
“pcadlib”は、基板CADシステムが使用する部品ライブラリーを設定するものであり、処理設定092(対象システム)が“pcad1”で、処理設定093(使用ライブラリー)“pcad1_lib”としている。
“pcadbin”は、基板CADシステムに対するプログラム実行の設定であり、処理設定092(対象システム)が“pcad1”で、処理設定093(実行プログラム名)“pcad1_set02.exe”、処理設定094(整備状況判定条件)“――――――0・・・”としている。“pcad1_set02.exe”は、“pcad1”の基板CADサーバーにて対象の基板CADファイルが実装領域チェック機能を使用できるように、設定に必要な一連の処理を実行するプログラムであり、ファイル単位の機能切り替えを可能にするために必要な処理である。
“pcad1_set02.exe”は、基板CADファイル生成が正常終了した場合に実行する処理コード091とし、基板CADサーバーからテーブル053、および図14のテーブル011:要修正項目143の参照が可能な環境での処理を前提に説明する。
処理の内容は、基板CAD部品の整備状況確認と、その結果を基に処理対象の基板CADファイルに対し、実装領域チェック機能の設定を行う処理である。例えば基板CADファイルで使用する、選定された基板CAD部品の種類が20あった場合、テーブル053の処理設定094に設定された、基板CAD部品の整備状況判定条件“――――――0・・・”を参照し、20種の基板CAD部品番号のテーブル011の要修正項目143と比較する。“-”桁は無視するものとし、要修正項目左から7桁目(実装チェック領域の登録状況フラグ)が全て“0”(整備完了)であった場合に、対象基板CADファイルに対し実装チェック機能の利用を可能にする設定処理を実行する。
基板CADサーバー側からのテーブル参照が困難な場合は、処理設定092(対象システム)の設定を、基板CAD部品番号選定を実行しているシステムとし、所定のディレクトリにプログラムを置き、そのプログラム名を処理設定093に登録する。登録されたプログラムにより、上記処理に必要な情報の全てをプログラムに設定された基板CADサーバーに送付すると共に、基板CAD側で上記処理を実行するプログラムを起動する処理の流れでも問題は無い。どちらの処理の場合も、正常終了しなかった場合は、生成した基板CADファイルを削除し、メッセージを表示するものとする。
処理コード091“dataref“は、判断処理が利用する判断材料となる情報の参照先を示すもので、処理設定092(対象システム)”dbsvr3“の処理設定093(対象テーブル)”refdata“処理設定094(参照列名)”(s)運用世代074“を参照する。“(s)”:文字列型が設定されている場合は、処理で使用している変数名“運用世代074”の「変数の値」を列名とし必要な情報を参照するものとする。
続いて、運用世代を指定した基板ファイル作成の処理について説明する。再処理を行う基板CADファイルには、基板管理データが関連付けられており、基板CADファイル作成が正常終了した段階で、処理に使用した運用世代074と機能世代082が登録されていることを前提とし、再処理の度に使用した運用世代074と機能世代082に更新されるものとする。
基板CAD部品番号選定の処理は、最新運用世代による処理を基本とするが、処理世代を選択するメニューより、最新運用世代処理以外の「再処理」or「画面からの世代選択」を選べるものとする。
「再処理」の場合は、基板管理データに登録されている運用世代074と機能世代082と、処理を行っている機能の機能コード081を基に参照される機能設定統括コード085により処理を行う。設定切替区分083の設定がある場合のみ、設定内容084の表示による「区分選定」が可能であり、選定されたレコードの機能設定統括コードにより処理を行う。
「画面からの世代選択」の場合は、テーブル051に設定された事業部コード071、部門コード072により参照される全ての運用世代を基にテーブル052を参照し、処理を行っている機能の機能コード081と、全ての機能世代082により参照される機能設定統括コード085に対し、対応する運用世代074と、機能世代082、設定内容のコメント、および設定切替区分083が設定されている場合は、設定内容084も表示するものとし、選定されたレコードの機能設定統括コード085により処理を行うものとする。
再処理については、テーブル052の「機能設定統括コード085」を基板管理データに登録することでも対処可能と考えられるが、例えば機能設定統括コード085に関連付けられている図9:テーブル053の処理設定092が、対象システムを示す内容で、設定されている対象システムの環境を変更しなければならない状況が発生した場合に、機能設定統括コード085のコードを変更せず、設定内容のみを変更するのは管理上問題がある。このような状況に対処するため、環境変更の内容を、新規に取得した機能設定統括コード085に設定し、変更の設定が必要な運用世代074、機能世代082、および設定切替区分083が設定されている場合は、変更が必要な区分レコードの機能設定統括コード085を、新規に取得した機能設定統括コードに変更することにより、管理上の問題を発生させることなく対処可能なため、基板管理データには運用世代074と機能世代082を登録するものとしている。
これらのテーブルは、基板CAD部品番号選定専用のテーブルでは無く、複数の機能を搭載したITシステムが、変化する運用やシステム環境の中にあっても、運用世代や機能世代を単位とした、整合性の確保と安定した情報処理支援を可能にするためのものであり、機能や情報の処理、およびシステム間連携を制御するための処理設定などを管理する仕組みとして、共通利用するテーブルである。
図10は、判断材料構成コードと判断根拠情報の重要度を設定するテーブル012である。参照された処理設定094“jcset02”と、本実施例の判断材料061と、判断材料構成コード062を基にテーブル012を参照し、構成コード重要度101の「重要度」を参照する。設定された重要度は、判断材料構成コード062個々の重要度設定であると同時に、判断材料構成コード062間の重要度比率を表すものでもある。
判断処理のプログラムは、判断材料構成の全階層を読み込み、判断材料構成コード062に設定された情報を基に処理を行うものであり、これによりテーブルの判断材料061の構成や階層に増減がある場合や、判断材料の内容が変更になる場合であっても、プログラムの変更を要することなく対処可能な仕組みとしている。
本実施例の重要度設定値について概要を説明する。基板CAD部品を選定する上で、判断材料061の部品スルー区分やはんだ付け区分が、重要なランド部の設計仕様に深く関わるとの判断から、構成コード重要度101の重要度を高く設定している。
特に部品スルーという部品実装が許される基板では、部品ランド部の剥離強度確保や、はんだブリッジ防止のため、部品スルー専用基板CAD部品が登録されており、尚且つ部品スルーが可能な基板(部品スルー仕様:T)の場合は、最優先で部品スルー専用の基板CAD部品を使用したい前提で、重要度の値を最も高くし、はんだ付け区分の重要度を二番目の設定とした。
製版区分の“PHT”や“PRT”は、はんだ付け区分程にランドの仕様が大きく変わるものでは無いため、はんだ付け区分より低い重要度設定とし、実装密度区分については、基板CAD部品の穴仕様やランド仕様が決まった後に、高密度実装用から低密度実装用の順番で、登録されている基板CAD部品を参照して選定することで問題が無いため、低い重要度設定としている。
実施例の構成コード重要度101は、判断材料構成コード062個々に設定できるものであるが、重要度の設定と出力結果の関係調整に慣れるまでは、判断材料061の階層で、判断材料ごと同じ重要度になるよう設定し、判断材料構成コード062のレベルでの調整が必要になった場合に変更することをお勧めする。
判断を必要とする業務に判断処理を導入するためには、判断を行う処理とテーブル設定の意味を理解することが重要であるため、判断材料061の“製版区分”を例に、設定の意味を説明する。
実施例の基板は、判断材料構成コード062“PHT”(製版区分:写真法の基板)で使用したい基板CAD部品の特徴や性能(設計仕様)を表現した、判断根拠情報102“P”(写真法専用設計の基板CAD部品)と“C”(写真法と印刷法共用の基板CAD部品)と“I”(印刷法専用の基板CAD部品)を「使用したい」といった要求が設定されている。
判断根拠情報には“P、C”のようにセパレータを決めて複数設定することも、さらに数値指定“10-50”や、アルファベット指定“A-D”のように、決められたルールによる範囲指定も可能である。基板CAD部品の選定処理では、各判断根拠情報に異なる重要度設定が必要であったため、本実施例では複数設定を使用していない。
設定した判断根拠情報の中で、何を優先して使用すべきかを重要度で表現したものが、判断根拠情報重要度103であり“P”が“60”、“C”が“40”、“I”が“20”という重要度での使用を考えた設定になっている。判断根拠情報102“I”は“PHT”(写真法の基板)では使用したくない仕様であるが、ネット情報付きの基板CADファイル作成を完了させ、早期の基板設計着手を目的に設定したものである。“P”“C”の登録が無い場合に限り使用を認めており、基板設計時は“I”の基板CAD部品配置を後回しにするなどの対処が可能であること、および“P”または“C”の登録完了後の早期載せ替えが可能であることを前提とした設定である。他の判断材料設定については、処理の考え方が同じであるため説明は割愛する。
仮選定フラグ104は、処理対象094、判断材料061、判断材料構成コード062、構成コード重要度101、判断根拠情報102、および判断根拠情報重要度103に設定された要求と重要度の一連設定が「仮」であることを示すもので、仮選定フラグ104“0”が正規選定で“1”が仮選定としている。
例えば、テーブル012の判断根拠情報102と、判断根拠情報重要度103に、ネットの取り込みに必要な端子とピン数を合わせた情報だけを登録した基板CAD部品を示す「判断根拠情報」を設定し、同じ判断材料構成コード062の中で、最も重要度を低くした判断根拠情報重要度103を設定し、更に仮選定フラグを“1”とすることにより、基板CADファイル作成時の仮選定を許す指定(仮の選定条件“1”も処理対象とする)の処理による、ネット情報付き基板CADファイルの確実な生成による早期の基板設計着手と、登録を促すメッセージの登録管理部門送付による、早期の基板CAD部品登録依頼を可能にする。
また、正規の選定しか許さない指定(正規の選定条件“0”のみ処理対象とする)により、正規の設定情報を基にした判断処理による「判断結果情報」出力を利用し、最新の正規判断結果情報との照合処理による「仮選定された情報の抽出」など、業務支援機能の要求に応じて、フラグを切り分けた利用が可能である。
メッセージ105は、登録がある場合に出力するものとし、基板CAD部品の登録依頼や、早期載せ替えを促すメッセージなどを設定することも可能である。メッセージの出力方法については、関連部門コードや対応処理方法を指定する列をテーブルに追加することにより、メールの自動送付やPDF出力などの対処も可能ではあるが、判断処理に直接関わる機能では無いため説明は割愛する。
図11は、本実施例の判断材料構成コード062に設定された、判断根拠情報102の組み合わせを一覧にしたものである。判断材料構成コード062ごとに設定された判断根拠情報102の組み合わせ合計は、はんだ付け区分:2、製版区分:3、実装密度区分:2、部品スルー区分:2であるため、その組み合わせは2×3×2×2=“24”通りとなる。
この「判断根拠情報102の組み合わせ」の要求に応えられる設計仕様を持つ基板CAD部品が「基板CAD部品番号選定の候補」となる訳であるが、実際に登録されている基板CAD部品の中から、対象の基板に対し最適仕様の基板CAD部品を選定するためには、判断根拠情報102の組み合わせを、利用すべき順番に選定するための「選定優先順」に並び替え、優先順位の高いものから判断根拠情報の組み合わせと判断結果情報の関連付けを行っている、テーブル011を検索する処理が必要になる。
判断根拠情報102の組み合わせを、選定優先順に並び替える処理について、選定優先順に並び替える処理を実行した「結果」である図12を用いて説明する。
製版区分112を説明の対象として、一連の並び替え処理を説明するものとし、はんだ付け区分111、実装密度区分113、部品スルー区分114については、同じ処理であるため説明は割愛する。
説明対象の製版区分112の列には、下記三つの内容が表記されている。
(1)図10のテーブル012に設定された、構成コード重要度101の「値」を「構成コード重要度:」に表記している。
(2)図10:テーブル012の判断材料構成コード062に設定された、判断根拠情報102の設定を「判断根拠情報」の列に表記し、判断根拠情報重要度103の「値」を「判断根拠情報重要度」の列に表記している。
(3)判断根拠情報重要度列の「値」と、構成コード重要度:の「値」の積を「構成レベル重要度(積)」の列に表記している。
テーブル012の構成コード重要度101は、判断材料構成コード062個々の重要度を表現しているのと同時に、全ての判断材料構成コード062に重要度設定を行うことにより、判断材料構成コード062全体重要度の中の、各判断材料構成コード062重要度の占める比率をも表現するものとなっており、判断根拠情報重要度103と、構成コード重要度との演算「乗法」を行うことにより、判断根拠情報重要度103を判断材料構成コード全体レベルの重要度に変換している。その結果が、構成レベル重要度(積)である。
実施例の演算は「乗法」を利用しているが、各判断根拠情報重要度103の重要度を、全判断材料構成コードレベルの重要度に正しく変換できるものであれば、使用する演算、および演算の組み合わせは問わない。
構成レベル重要度(積)は、設定されている判断材料とその最小構成単位である判断材料構成コード062ごとの判断根拠情報重要度を示したものであり「判断根拠情報102の判断材料分の組み合わせ」を重要度順に並び替えるためには、はんだ付け区分111、製版区分112、実装密度区分113、部品スルー区分114の各構成レベル重要度(積)を統括した重要度を算出する必要がある。本実施例の演算は「加法」を使用しており、その結果を統括重要度(積)の(和)122とした。この数値が大きい順に「判断根拠情報102の組み合わせ」を並べ替え、選定優先順121の番号を付与したものが図12の一覧である。こちらの演算についても、適正な統括重要度を算出できる演算であれば、使用する演算、および演算の組み合わせは問わない。並び替えられた判断根拠情報の組み合わせ一覧のデータ(以下、検索元データ)は、記憶装置に記憶してこの後の処理に利用する。
基板CAD部品番号選定処理は、基板に実装する全ての基板CAD部品番号を選定する処理であるため、ここからは部品構成表054に構成された、基板に実装する「部品番号」および、部品に関する情報が登録されている図13の部品マスターに関わる処理について説明する。
部品構成表には、リファレンス番号と呼ばれる部品個々に重複しない記号番号が付与されており、基板CADファイルには、リファレンス番号が付与された基板CAD部品の取り込みが行われる。基板CAD部品番号選定の処理を、リファレンス番号ごとに処理することも可能ではあるが、リファレンス番号の処理は、実装する部品数分を処理することになるため、同じ部品番号131と荷姿132の部品を1種類とし、実装する部品種類数分を対象に基板CAD部品番号選定の処理を行い、処理結果に対し「部品構成表054のデータ」を参照して、リファレンス番号と選定した基板CAD部品番号を関連付ける処理を実行する。リファレンス番号の付与は、基板CAD部品番号選定後の処理となるため、リファレンス番号に関する処理の説明は割愛する。
部品構成表に構成されている部品番号として、図13の部品番号131“R02-3333-05”“R02-7777-05”“R02-9999-05”の3部品を対象に、基板CAD部品番号選定処理の説明を進める。
実施例の部品マスターは、部品番号131と荷姿132を一意キーとして部品情報を集めたデータベースである。部品は手作業で実装するものや、生産設備を利用して実装するものがあり、その方法によりテープに固定されて納品されるものや、バラバラの状態で納品されるものを選択する必要があり、これを荷姿132として分類している。
基板に実装する部品は、定数133や定格134の値が多少異なっていても形状やサイズが変わらないものが多く、集約するルールを決めることにより、基板CAD部品の登録数を減らすことができる。部品実装分類、実装手段、形状、およびサイズを集約するルールを決め、基板CAD部品をこれらのルールで集約できるようにしたものが対象コード135である。実施例では“SMS1005”により「面実装部品」「マシン実装」「形状」「サイズ」の条件集約を行うと共に、条件が一致する部品番号131と荷姿132を一意キーとする全レコードの対象コード135に“SMS1005”を設定している。
この対象コード135により「部品実装分類」「実装手段」「形状」「サイズ」に関する判断材料のテーブル設定を不要にしている。リード部品の場合も同様で、対象コード135:LMA9020を実装マシン用、LHA9020を手挿し用とし、どちらも「リード部品」「上記の各実装手段」「形状」「サイズ」を集約したコードとしている。
本実施例の判断材料061は、4つの区分のみであるが、対象コードにより4つの条件が集約されているため、実質的に8つの判断材料により基板CAD部品番号を選定する処理が行われていることになる。実運用では、より最適な仕様の基板CAD部品番号の選定を実現すると共に、判断材料の絞り込みをテーブル設定以外の情報に持たせ、判断処理に入る前の絞り込みを可能にすることが、テーブルに設定する判断材料の削減に繋がる。
対象の3部品については、一つの部品について基板CAD部品番号の選定が終了した段階で、次の部品番号131に対する処理に移り、全ての部品番号131に対する処理が終了した段階で、判断処理の結果出力を行うものとする。
まず、部品番号131“R02-3333-05”に対し、対象コード135の“SMS1005”を参照する。
図14は、参照された対象コード135の“SMS1005”を基に、テーブル011を参照したものである。テーブル011は、全ての基板CAD部品番号が登録されており、対象コード135、はんだ付け区分111、製版区分112、実装密度区分113、部品スルー区分114の判断根拠情報を一意キーとして関連付けられた、基板CAD部品に関わる一連の情報を統括したデータベースである。本実施例の基板CAD部品を選定する判断では、対象コード135と判断材料区分の全てを一意キーとしているが、判断業務の要求内容によっては、同じ対象コード135と判断根拠情報の組み合わせに対し、複数の判断結果情報を出力するためのテーブル設定にすることも可能である。
対象コード135の“SMS1005”は、面実装部品を示すコードであり、部品スルーホールを利用しない実装方法であるため、部品スルー区分“N”(部品スルー使用では無い)が設定されている。“SMS1005”には、全部で5種類の判断根拠情報の組み合わせを持つ基板CAD部品が登録されており、その中の2点は整備状況142“4”の仮登録状態であるが、判断処理の対象とする処理区分141“1“が設定されているため、ここで参照された”SMS1005“の全レコードが処理の対象となる。
ちなみに、要修正項目143は修正すべき内容を、各桁の数値やコードなどで表現する目的で使用しており、メッセージ145は登録がある場合に必要な対応などのメッセージを出力するためのものである。出力方法についてはメッセージ105と同様、説明は割愛する。
処理区分141の具体的な使い方を事例で紹介する。例えば、製造部門で実装トラブルが発生し、その原因が基板CAD部品の設計仕様にあった場合に、テーブル変更権限を持つ製造部門担当者と関係者との間で対処方法の調整を行い、承認を得て設計部門で利用されている判断処理のテーブル011の該当基板CAD部品番号144レコードの処理区分141を“0”に変更することにより、プログラムの修正を要することなく、トラブルを発生させた基板CAD部品の使用を中止できる。更に判断材料に関わる要求を設定しているテーブルの選定次候補を確認し、次候補の選定が無い場合は仮登録の基板CAD部品を選定する設定に変えるなどの対応により、トラブルを再発させる原因の排除と、代替基板CAD部品による設計業務継続の即時対応を可能にする。
続いて、検索元データを使用してテーブル011を検索する処理について説明する。対象コード135“SMS1005”と、記憶した検索元データの選定優先順121:1位の判断材料ごとの判断根拠情報を基に、テーブル011の対象コード135と判断材料ごとの判断根拠情報を検索し、参照された場合は参照レコード一連の情報と、機能要求として定義された必要な情報とを判断処理結果として記憶装置に出力する。参照されなかった場合、および処理区分141が“0”の場合は、選定優先順121に“-”を設定し、参照された場合と同様の出力処理を行う。
続けて検索元データの選定優先順121の数値を繰り上げ、同じ検索~出力の処理を行い、これを選定優先順121の最終レコードまで繰り返す。本実施例は、判断根拠情報の組み合わせ参照の有無に関わらず、一連の情報を出力する処理としているが、選定優先順121を順次繰り上げた検索で、最初に基板CAD部品番号が参照された段階で、基板CAD部品番号を出力し、次の部品番号に進む処理とすることも可能である。
これら一連の処理結果が、図15のSMS1005の基板CAD部品番号出力である。選定優先順121に記載されている“13”は、検索元情報の選定優先順121が“13”番目の判断材料区分ごとの判断根拠情報の全てが一致したことを意味しており、他の選定優先順121“16”も“18”も同様である。対象コード135“SMS1005”全ての出力の中で、本実施例の基板CADファイル作成に使用されるのは、選定優先順121の数値が最も小さいレコードの基板CAD部品番号144“4000”である。
ちなみに、検索元データに存在する判断根拠情報の組み合わせが、テーブル011の対象コード135“SMS1005”のレコードに存在しない場合があるのは、テーブル011の“SMS1005”に登録されている判断根拠情報の組み合わせが、実登録されている基板CAD部品数分であるのに対し、検索元データは、登録が無かった場合の次候補設定や、載せ替え前提の設定を含む「判断根拠情報」全ての組み合わせを基に検索を行っているためである。
図16は、部品構成表054の部品番号“R02-7777-05”の対象コード135“LHA9020”と“R02-9999-05”の対象コード135“LMA9020”を基に、テーブル011を参照したものである。両対象コード共に処理は同じであるため、対象コード135“LHA9020”についてのみ説明する。
対象コード135“LHA9020”と、検索元データの選定優先順121:1位の判断材料ごとの判断根拠情報を基に、テーブル011の対象コード135と判断材料区分ごとの判断根拠情報を検索し、参照された場合は参照レコード一連の情報と、機能要求として定義された必要な情報とを判断処理結果として記憶装置に出力する。参照されなかった場合、および処理区分141が“0”の場合は、選定優先順121に“-”を設定し、参照された場合と同様の出力処理を行う。
続けて選定優先順121の数値を繰り上げて、同じ検索~出力の処理を行い、これを選定優先順121の最終レコードまで繰り返す。この処理の結果が図17のLMA9020・LHA9020の基板CAD部品番号出力である。
選定優先順121に記載されている“8”は、検索基情報の選定優先順121が“8”番目の判断材料区分ごとの判断根拠情報の全てが一致したことを意味するものである。対象コード135“LHA9020”全ての出力の中で、本実施例の基板CADファイル作成に使用されるのは、選定優先順121の数値が最も小さいレコードの基板CAD部品番号144“2000”である。
続いて次の部品番号である、図13の部品番号131“R02-9999-05”荷姿132“M”の処理に移るが、前述の通り処理は同じであるため説明は割愛する。最終的に部品構成表054の基板実装部品全てに対する処理が終了した段階で、判断処理を終了する。
図18は、図10:テーブル012の判断材料061“はんだ付け区分”の判断材料構成コード062“R/D”の判断根拠情報102“D”の判断根拠情報重要度103の値を“40”⇒“70”に変更し、同様に判断材料構成コード062の“MT-H”の判断根拠情報102“H”の判断根拠情報重要度103の“40”⇒“80”に、判断根拠情報102“M”の判断根拠情報重要度“20”⇒“10”に変更したものである。
これら、判断材料ごとの要求設定を基に、各判断材料の「判断根拠情報の組み合わせ」を生成し、選定優先順に並べ替えたものが、図19である。はんだ付け区分111と、実装密度区分113の判断根拠情報のみ、中央列を重要度変更後の選定優先順の並びとし、左列に重要度変更前の選定優先順の並びを記載している。重要度の設定変更により各判断根拠情報の選定優先順に影響が出ているが、その中でも、重要度を上げた判断根拠情報の変化について、選定優先順の上位で変化が現れた判断根拠情報のみを黒の塗り潰しとしたものである。
はんだ付け区分111の判断根拠情報“D”も、実装密度区分113の判断根拠情報“H”も、重要度を上げた結果として選定優先順が上がっている。製版区分112の判断根拠情報“P”については、判断根拠情報の組み合わせ“RD”“P”“M”“T”の2重罫線で囲った部分が、変更前の選定優先順が“2”で、この変更により“6”まで下がっている。これは、はんだ付け区分111“D”と実装密度区分113“H”の重要度を大きく引き上げたことから組み合わせとしての順位が相対的に下がったものである。そして、部品スルー区分114に変化が無かったのは“T”を最優先する設定で“N”の判断根拠情報重要度を大きく離した設定としていたことから、変化が出る状況に至らなかったためである。
このように、各判断材料の「判断根拠情報の組み合わせ」は、個々の区分の重要度と組み合わせとしての重要度を持っていることから、一方の設定を上げた場合に、他方が相対的に下がることがあるため、設定を変更した後の確認が必要かつ重要である。
以上で、基板CAD部品番号選定の処理説明を終了するが、重要度の処理方法について一つ補足する。実施例は重要度を「重み付け」として扱った処理であるが、これを判断材料の「優先順」設定と、判断根拠情報の「優先順」設定による方法でも、判断根拠情報の組み合わせを生成することができる。しかし優先順で処理する方法は、プログラムの条件分岐と同様、最初の判断材料構成コードの優先順による分岐を行った段階で、それぞれの判断根拠情報が持つ要求の影響力を、適正に判断結果に反映することができなくなる。複数の判断材料と判断材料ごとの要求の全てを適正に反映した「判断」を必要とする業務の情報処理化は、重要度(重み付け)による本発明の処理が必要である。
011 テーブル
012 テーブル
013 処理
014 処理
015 結果
016 演算
017 演算
021 定義
022 定義
A 設定
B 設定
C 設定
D 設定
041 基板管理データ登録
042 基板CADファイル作成
043 基板CAD部品番号選定処理
051 テーブル
052 テーブル
053 テーブル
054 部品構成表
061 判断材料
062 判断材料構成コード
071 事業部コード
072 部門コード
073 更新区分
074 運用世代
081 機能コード
082 機能世代
083 設定切替区分
084 設定内容
085 機能設定統括コード
091 処理コード
092 処理設定
093 処理設定
094 処理設定
101 構成コード重要度
102 判断根拠情報
103 判断根拠情報重要度
104 仮選定フラグ
105 メッセージ
111 はんだ付け区分
112 製版区分
113 実装密度区分
114 部品スルー区分
121 選定優先順
122 統括重要度(積)の(和)
131 部品番号
132 荷姿
133 定数
134 定格
135 対象コード
141 処理区分
142 整備状況
143 要修正項目
144 基板CAD部品番号
145 メッセージ

Claims (1)

  1. 複数の判断材料に関わる要求の全てが反映された「判断の結果」を必要とする業務のコンピュータ処理化において、判断に関わる要求を基に、判断の根拠となる情報(以下、判断根拠情報)の判断材料数分の組み合わせを生成して重要度の設定を基に並べ替える「手段」と、並べ替えられた判断根拠情報の組み合わせを基に、判断根拠情報の組み合わせと判断結果情報を関連付けるテーブルを検索し、設定された重要度の順に判断結果情報を出力する「手段」とを有する情報処理の方法。
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