JP7123404B2 - 機能性経口組成物及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、機能性経口組成物及びその製造方法に関する。
近年、皮膚、血管、毛髪、骨等の各身体組織の老化や疲労等の防止に有効な健康食品が開発されている。例えば特許文献1には、飲食物に還元特性を付与して保健医療や美容等の健康に関する利点を得ることを目的として、マグネシウム、カルシウム等を含む還元剤と、糖類等を含む担体との混合物を含有し、飲食物において負の酸化還元電位を生成するための添加物が開示されている。また特許文献2には、疲労回復や細胞老化防止を目的として、糖類又は糖類抽出物を1種以上含有する飲食品組成物が開示されている。この組成物は、無機塩やアミノ酸、ビタミン類を更に含んでいてもよいことが同文献に開示されている。
特表2012-529909号公報 特開2018-203628号公報
しかし、特許文献1に記載の添加物は、健康に関する利点を得るにあたり、飲食物等の媒体とともに摂取する必要があるので、摂取の汎用性に欠けるものとなっていた。また特許文献2に記載の組成物は、サプリメントとして摂取可能なものであるが、その効果は皮膚に限定的であり、この点で改善の余地があった。
本発明者は、鋭意検討した結果、炭酸カルシウムを含む天然材料と、特定の有機材料とを含む粉砕混合物を無酸素雰囲気下で焼成して得られた組成物が、意外にも、酸化還元反応によって、生体内あるいは生体外の水分と反応して電子を多く放出することを見出した。またこれによって、体質の改善及び全身の細胞の活性化に寄与し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、炭酸カルシウムを含む天然材料と、分子量に対する炭素原子量の百分率が25%以上である有機材料とを容器駆動型ミル装置によって粉砕して、粉砕混合物を得、前記粉砕混合物を無酸素雰囲気下で焼成する工程を有する、機能性経口組成物の製造方法を提供するものである。
また本発明は、前記製造方法によって得られた機能性経口組成物を提供するものである。
本発明によれば、電子を多く放出することによって、生体内のエネルギー生産の向上と活性酸素の除去を行うことができ、これによって健康な生活を送ることができる、生体にとって安全な機能性経口組成物が提供される。
以下、本発明の機能性経口組成物の製造方法を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明の機能性経口組成物の製造方法は、(1)炭酸カルシウムを含む天然材料(以下、これを「Ca材料」ともいう。)と、分子量に対する炭素原子量の百分率が25%以上である有機材料(以下、単に「有機材料」ともいう。)とを容器駆動型ミル装置によって粉砕して、粉砕混合物を得る工程、及び(2)粉砕混合物を無酸素雰囲気下で焼成する工程、の二つに大別される。
まず、Ca材料と有機材料とを容器駆動型ミル装置によって粉砕及び混合して、粉砕混合物を得る(粉砕混合工程)。容器駆動型ミル装置としては、例えば回転ミル、振動ミル及び遊星ミル等のボールやロッド、ビーズを媒体とする装置が挙げられ、ボールミル装置が好ましく用いられる。Ca材料及び有機材料の投入順序は特に制限はなく、一方を装置に投入したあと他方を更に投入してもよく、あるいは同時に投入してもよい。
ボールミル装置を用いる場合、例えば、材質がアルミナ又はジルコニア製であり、直径が2~10mmのボールを、該ボールの質量と被処理物の質量との比率が1:1となるように投入し、株式会社セイシン企業製の型番SPM-03のボールミル装置を用いて、出力を1.5~3kWとし、回転数300~450rpm、2~4時間という条件で粉砕混合を行うことができる。このとき、Ca材料と有機材料との総容積が、容器駆動型ミル装置の総容積の1/3程度となるように投入することが、粉砕混合を良好に行う点で好ましい。また本工程は、水やエタノール等の液媒を用いずに乾式で粉砕混合を行うことが、製造される機能性経口組成物から放出される電子量を高める点で好ましい。
Ca材料は、動物、海産物及び植物由来の飲食可能な材料であり、炭酸カルシウムを好ましくは50質量%以上、更に好ましくは80質量%以上含む固体である。このようなCa材料としては、例えば、ホタテ、カキ、ウニ等の貝殻、哺乳類や魚類等の動物の骨、サンゴ、真珠層、卵殻、海藻乾燥物、乳清及びもみ殻等の植物由来物の未焼成物、並びにこれらの焼成物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、又は二種以上を用いてもよい。またCa材料の形状は、例えばそのままの形態であってもよく、あるいは予め粉砕や乾燥、成形等の処理を行って得られた塊状、顆粒状、粉末状等のものを用いてもよい。これらのうち、貝殻、サンゴ、骨、卵殻、海藻乾燥物及び真珠層の未焼成物並びに焼成物の少なくとも一種を用いることが好ましく、貝殻、サンゴ、卵殻及び海藻乾燥物の未焼成物の少なくとも一種を用いることが更に好ましい。このような材料を含むことによって、製造される機能性経口組成物から放出される電子量を高めることができ、その結果、体質の改善及び細胞の活性化を行うことができる。なお本明細書において、「焼成物」とは、原料に対して1000℃以上の温度且つ1時間以上の時間で加熱処理が施されたものを指し、「未焼成物」とは、前記焼成物以外の原料(未加熱も含む)を指す。
有機材料としては、例えば、グルコース、難消化性デキストリン、小麦粉、ビタミン類、アミノ酸類、活性炭等が挙げられる。ビタミン類としては、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンD、ビタミンE(αトコフェロール)、ナイアシン(ニコチン酸及びニコチン酸アミド)、葉酸、パントテン酸、ビオチン等が例示できる。アミノ酸類としては、グリシン、αアラニン、ロイシン、バリン、アルギニン、グルタミン酸、システイン、トリプトファン等のヒトのタンパク質を構成する計20種のL体の天然アミノ酸や、βアラニン、カルニチン、サルコシン、オルニチン、シトルリン、クレアチン等の天然アミノ酸以外のアミノ酸及びその誘導体並びにこれらの塩を例示できる。これらは単独で用いてもよく、又は二種以上を用いてもよい。本工程においては、グルコース、難消化性デキストリン、小麦粉、アスコルビン酸、グルタミン酸及び活性炭の少なくとも一種を用いることが、製造される機能性経口組成物から放出される電子量を高める点で好ましい。有機材料の形状は、例えばそのままの形態であってもよく、あるいは予め粉砕や乾燥、成形等の処理を行って得られた塊状、顆粒状、粉末状等のものを用いてもよい。
有機材料は、上述のとおり、分子量に対する炭素原子量の百分率(以下、「炭素原子率」ともいう。)が25%以上であり、好ましくは35%以上、更に好ましくは38%以上であり、その上限は好ましくは100%以下、更に好ましくは95%以下である。本工程に好適に用いられる有機材料を例にとると、グルコース(分子量180、炭素原子率:40%)、難消化性デキストリン(分子量:164×重合数、炭素原子率:約44%)、アスコルビン酸(分子量:176、炭素原子率:41%)、グルタミン酸(分子量:147、炭素原子率:41%)となっている。
粉砕混合工程におけるCa材料の配合量は、Ca材料の総量として、好ましくは80質量%以上98質量%以下であり、更に好ましくは90質量%以上97質量%以下である。同様に、有機材料の配合量は、有機材料の総量として、好ましくは2質量%以上20質量%以下であり、更に好ましくは3質量%以上10質量%以下である。
粉砕混合工程においては、本発明の効果を奏される限りにおいて、他の材料として、ゼオライト等のアルミノケイ酸塩鉱物を更に加えてもよい。アルミノケイ酸塩鉱物の配合量は、粉砕混合物の全量に対して、好ましくは5質量%以下、であり、更に好ましくは3質量%以下であり、その下限は実質的に非含有であってよく、あるいは好ましくは1質量%以上である。ゼオライトは、モルデナイト、クリノプチロライト及びポーリンガイト等の天然ゼオライトや、A型、X型及びY型等の人工ゼオライトの双方を使用可能である。
粉砕混合工程において調製される粉砕混合物は、その平均粒子径が好ましくは5μm以上50μm以下、より好ましくは10μm以上20μm以下となったものである。粉砕混合物の平均粒子径は、例えば以下の方法で測定することができる。すなわち、測定対象となる粉砕混合物の1gを水250mLに投入し、超音波発生装置(株式会社セイシン企業製、ビーカー式湿式分散ユニット EV)を用いて、出力40W、1分間超音波処理して前処理液を調製した。この前処理液をレーザー回折散乱式測定装置(セイシン企業株式会社製、型番:LMS-3000)に導入して、0.02~2000μmの粒子径の範囲における粒度分布を測定し、その累積体積50%粒径D50を平均粒子径とする。
次いで、粉砕混合工程で得られた粉砕混合物を無酸素雰囲気下で焼成する(焼成工程)。本工程は、例えば、粉砕混合物を収容した容器の内部に無酸素雰囲気を所定時間供給して、容器内部の雰囲気を無酸素雰囲気に置換し、その後、所定の温度条件で焼成することによって行うことができる。無酸素雰囲気の供給は、焼成時において連続的に行っていてもよく、これに代えて、容器内部を無酸素雰囲気に置換した後、焼成前に供給を停止してもよい。後者の場合、容器内部の無酸素雰囲気の置換を行った後、前記容器に外気が入らないように、前記容器を蓋などで密閉した状態で焼成に供することが好ましい。
焼成の好ましい条件としては、例えば、圧力を大気圧とし、雰囲気を窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下とする。温度範囲は、好ましくは400~950℃、より好ましくは750~950℃、更に好ましくは800~900℃とする。焼成時間は、好ましくは6~10時間、より好ましくは8~10時間とする。製造コストの削減の観点から、無酸素雰囲気は、窒素雰囲気であることが更に好ましい。また焼成における加熱速度は、1.5℃/分以上4℃/分以下の条件で温度を上昇させることが、製造される機能性経口組成物から放出される電子量を高める点で好ましい。
以上の工程を経ることによって、焼成された混合粉砕物を、本発明の機能性経口組成物として得ることができる。この機能性経口組成物は、これをそのままで用いてもよく、必要に応じて、更に粉砕処理、篩分け処理、滅菌処理等の少なくとも一種の後処理を行ってもよい。滅菌処理を行う場合、乾熱滅菌による処理を行うことが、経口組成物としての安全性と、放出電子量の維持との両立を図る観点から好ましい。粉砕処理、篩分け処理、滅菌処理の条件は、例えば後述する実施例の方法で行うことができる。
以上の製造方法を経て得られた機能性経口組成物によれば、飲食可能な天然材料由来のCa材料及び有機材料から得られたものであるので、これを飲食したときの生体への安全性が高いものとなる。これに加えて、機能性経口組成物は、これを摂取することによって該組成物から電子が多量に放出されるので、電子の伝達及び授受が盛んなミトコンドリアに電子を供給しやすくしてATP等のエネルギー産生量を増加させたり、生体内の活性酸素を除去したりすることができる。その結果、細胞の活性化や体質の改善を促し、老化を防止したり、疲労を改善したりして、健康な生活を送ることができる。
本発明者は、機能性経口組成物から電子が多量に放出されやすくなる理由を以下のように推測している。上述のCa材料は、炭酸カルシウム等のカルシウム化合物に加えて、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属や、マグネシウム等のアルカリ土類金属、亜鉛等のミネラル分が微量に含まれている。これらの成分を含むCa材料を、有機材料の存在下で、容器駆動型ミル装置を用いた粉砕混合、すなわちメカノケミカル処理を行うことによって、得られる粉砕混合物は、各材料の構造や結合状態に何らかの変化が生じたり、各材料との何らかの相互作用が生じたりするものとなる。そして、この粉砕混合物を焼成することによって、ミネラル分が金属の状態で炭酸カルシウム分子を被覆するように配置される。その結果、水分の存在下でミネラル分自身が酸化することで、電子を生体側へ多量に放出できるようになると推測している。
しかし、本発明の機能性経口組成物は、該組成物からの電子の放出機序、並びにこれに起因した本発明の効果に寄与するための粒子構造及び成分の全部を解析することは実質的に不可能であり、その構造及び特性によって特定するには著しく過大な経済的支出及び時間を要する。そのため、本発明の機能性経口組成物は、本出願の出願時において当該物をその構造又は特性により直接特定することが不可能であるか、又はおよそ実際的でないという事情、すなわち「不可能・非実際的事情」が存在する。
上述の効果を一層顕著なものとする観点から、焼成工程を経た混合粉砕物と、抗酸化材料とを混合して、機能性経口組成物とすることが好ましい。焼成工程を経た混合粉砕物と、抗酸化材料との混合においては、乾式で混合することが好ましく、上述したボールミル装置が好ましく用いられる。抗酸化材料を更に混合する場合、その配合量は、機能性経口組成物の総質量に対する抗酸化材料の合計質量の割合として、好ましくは2質量%以上50質量%以下、更に好ましくは5質量%以上30質量%以下である。本工程における混合は、常法に従って行うことができる。また必要に応じて、焼成工程を経た混合粉砕物と、抗酸化材料とを混合したあと、更に粉砕処理、篩分け処理、滅菌処理等の少なくとも一種の前記後処理を行ってもよい。
用いられる抗酸化材料としては、例えば、上述した各種ビタミン類及びその誘導体、アミノ酸及びその誘導体並びにこれらの塩を含む上述のアミノ酸類、フラビンモノヌクレオチド及びフラビンアデニンジヌクレオチド等のフラビン類、メナキノン、トパキノン、プラストキノン及びロドキノン等のキノン類、クルクミン、レスベラトロール等のポリフェノール類、カテキン、アントシアニン、イソフラボン等のフラボノイド類、βカロテン及びルテイン等のカロテノイド類、チオレドキシン、ペルオキシダーゼ及びカタラーゼ等の酵素類、鉄、マンガン、銅、セレン等の金属及びその化合物並びに金属錯体、コエンザイムA及びコエンザイムQ等の補酵素類、chiro-イノシトール及びmyo-イノシトール等のイノシトール類、αリポ酸、グルタチオン等が挙げられる。これらは単独で又は複数組み合わせて用いることができる。
これらのうち、アミノ酸類、ビタミン類、レスベラトロール、カテキン、イソフラボン、アントシアニン、βカロテン、ルテイン、イノシトール、αリボ酸から選ばれる少なくとも一種を用いることが好ましく、天然アミノ酸、ビタミン類、レスベラトロール、カテキン、イソフラボン、アントシアニン、βカロテン、ルテイン、イノシトール、αリボ酸、βアラニン、カルニチン、シトルリン、クレアチンから選ばれる少なくとも一種を用いることが更に好ましい。このような抗酸化材料を用いることによって、経口組成物としての安全性、放出電子量の維持に加えて、抗酸化材料を媒体として放出された電子の伝達をより効果的に行うことができ、細胞の活性化や体質の改善をより効果的に促すことができる。また抗酸化材料自体の抗酸化作用も組み合わせて発現させることができるので、健康増進をより一層図ることができるという利点もある。
機能性経口組成物は、抗酸化材料の混合の有無によらず、これをそのままで、又は賦形剤、滑沢剤、安定剤及び溶解補助剤等の機能性経口組成物と反応しない他の成分を一種以上混合した態様で経口摂取することができる。経口摂取の形態としては、例えば、粉末、顆粒、錠剤、ハードカプセル等の剤形に成形してそのまま摂取する態様や、食品及び飲料品とともに摂取する態様が挙げられる。このような機能性経口組成物を保存したり、あるいは市場に流通したりする際には、該組成物をプラスチック容器、瓶、缶、パウチ容器等の包装体内に密封状態で収容して、容器詰め組成物とすることが、該組成物の品質を長時間保持できる点から好ましい。密封とは、固体、液体及び気体のすべての流入及び流出を防ぐ状態をいう。
本発明の機能性経口組成物は、例えば食品、健康食品、栄養機能食品、特定保健用食品、サプリメント、栄養補助剤、飲料、飼料、肥料、ペットフード、動物薬、化粧品、医薬品、医薬部外品、治療薬及び予防薬の構成成分及び有効成分として有用なものである。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。以下の表1及び表2において、混合粉砕工程又は焼成工程を行ったものを「○」とし、該工程を行なわなかったものを「×」として示す。また同表中、添加しなかった材料については「-」で示している。
〔実施例1~15〕
以下の表1に示すCa材料と有機材料とを、以下の表1に示す配合量でボールミル装置(株式会社セイシン企業製、SPM-03)に投入して、乾式条件で、350rpm、3時間混合粉砕した。混合粉砕においては、材質がアルミナ、直径が5mmのボールを用い、該ボールの質量と被処理物の質量との比率が1:1となるように投入した。得られた混合粉砕物の粒径は、10~30μmの範囲であった。この混合粉砕物を窒素雰囲気下にて、以下の表1に示す温度で3時間焼成した。実施例8については、他の材料としてゼオライトの一種であるモルデナイトを更に加え、混合粉砕し、その混合粉砕物を焼成した。
次いで、焼成後の混合粉砕物の全量を、420rpmの回転数に設定した粉砕装置(ダイコー精機株式会社製、型番:DAS-14)に投入して粉砕し、該装置を通過した投入物の全量を前記条件の粉砕装置に更に投入して、粉砕した。続いて、この粉砕物を目開き150μmの篩を用いて、1800rpmの振動条件に設定した振動篩装置(株式会社興和工業所社製、型番KFC-500)で篩分けし、更に、篩を通過した粉末を目開き150μmの篩及び前記振動条件にて篩分けした。そして、篩を通過した粉末を110℃、1時間乾熱滅菌して、各実施例の機能性経口組成物を得た。
〔比較例1〕
以下の表1に示すCa材料と有機材料とを、以下の表1に示す配合量で混合粉砕したが、焼成を行わなかった他は実施例1と同様の方法で機能性経口組成物を得た。
〔比較例2~4〕
以下の表1に示すCa材料と有機材料とを、以下の表1に示す配合量で容器駆動型ミル装置を用いずに混合し、且つ焼成を行わなかった他は、実施例1と同様の方法で機能性経口組成物を得た。
〔実施例16~45〕
以下の表2に示すCa材料と有機材料とを、以下の表2に示す配合量で前記ボールミル装置を用いて、実施例1と同様の条件で粉砕混合し、得られた粉砕混合物を以下の表2に示す条件で焼成し、実施例1と同様に粉砕、篩分け及び乾熱滅菌を行った。実施例30及び31については、他の材料としてゼオライトの一種であるモルデナイトを更に加え、混合粉砕し、その混合粉砕物を焼成し、実施例1と同様に粉砕、篩分け及び乾熱滅菌を行った。この混合粉砕物に、以下の表2に示す抗酸化材料を以下の表2に示す配合量で乾式混合し、各実施例の機能性経口組成物を得た。混合粉砕物と抗酸化材料との混合は、上述のボールミル装置を用いた。
〔比較例5~7〕
以下の表2に示すCa材料と有機材料とを、以下の表2に示す配合量で容器駆動型ミル装置を用いずに混合し、且つ焼成を行わなかった。得られた混合物は、実施例1と同様に粉砕、篩分け及び乾熱滅菌を行った。この混合物に、以下の表2に示す抗酸化材料を以下の表2に示す配合量で混合し、各比較例の機能性経口組成物を得た。
表1及び表2に示すCa材料、有機材料及び他の材料は、以下に示すものを用いた。
・未焼成ホタテ殻:カワイマテリアル株式会社製、品名「シェルパウダー ホタテ22」。
・未焼成サンゴ:マリーンバイオ株式会社製、品名「コーラルカルシウムパウダー」。
・未焼成卵殻:太陽化学株式会社製、品名「卵殻カルシウム TS-1」。
・未焼成カキ殻:株式会社栃本天海堂製、牡蠣未焼成カルシウム
・海藻乾燥物粉末(海藻パウダー):セティ株式会社製、品名「アルガリット」。
・グルコース:サンエイ糖化株式会社製、品名「全糖ぶどう糖」。
・アスコルビン酸:大東物産株式会社製、品名「L-アスコルビン酸」。
・難消化性デキストリン:大東物産株式会社製、品名「国産難消化性デキストリン」。
・活性炭:株式会社伸栄製、品名「シンエイコールGLCW」。
・小麦粉:日精製粉株式会社製、品名「クッキングフラワー」。
・ゼオライト:日東粉化工業株式会社製、品名「ZO MG2号」。
表1及び表2に示す抗酸化材料は、以下に示すものを用いた。
・レスベラトロール:メディエンス株式会社製、品名「赤ワイン効果R」。
・アルギニン:株式会社中原製、品名「L-アルギニン」。
・ナイアシン:セティ株式会社製、品名「Re-Natured Niacinamide S(ナイアシンアミド含有酵母)」。
・アスコルビン酸:上述したものを用いた。
・ニコチン酸アミド:株式会社中原製、品名「ニコチン酸アミド」。
・αリポ酸:株式会社中原製、品名「アルファリポ酸」
・グリシン:磐田化学工業株式会社製、「グリシン」。
・βアラニン:マイプロテイン社製、品名「アラニン パウダー」
・クレアチン:株式会社中原製、品名「クレアチン」。
・βカロテン:ヴィディヤジャパン社製、品名「ナチュラルベータカロテン」。
・葉酸:メディエンス株式会社製、品名「葉酸酵母MD」。
・アントシアニン:オリザ油化株式会社製、品名「マキベリーエキス末P35」。
・ルテイン:オリザ油化株式会社製、品名「ルテインP-80」。
・イノシトール:株式会社サンクト製、品名「myo-イノシトール」。
・シトルリン:株式会社中原製、品名「L-シトルリン」。
・カテキン:メディエンス株式会社製、品名「緑茶ポリフェノールEGCG50」。
・ロイシン:株式会社中原製、品名「L-ロイシン」。
・イソフラボン:株式会社中原製、品名「大豆イソフラボン(80)」。
・リボフラビン:株式会社中原製、品名「リボフラビン(ビタミンB2)」。
・バリン:株式会社中原製、品名「L-バリン」。
・グルタミン酸:株式会社サンクト製、品名「L-グルタミン酸」。
・システイン:フロンティアフーズ株式会社製、品名「L-システイン塩酸塩」。
・トリプトファン:フロンティアフーズ株式会社製、品名「L-トリプトファン」。
<電子量の測定>
実施例及び比較例の機能性経口組成物を用いて、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD及びNADH)の酸化還元反応に基づいて、電子量の測定を行った。詳細には、実施例及び比較例の組成物0.03gをそれぞれ、1mmol/LのNAD水溶液15mLに投入し、撹拌しながら1時間反応させた。その後、水溶液中に含まれるNADHのモル量を、株式会社島津製作所製のSolid Spec3700と、光路長10mmの石英セルとを用いて、340nmの吸光度に基づいて測定した。また、NADHの吸光度の対照として、既知濃度のNADH水溶液(NADHモル量:0.5mmol)と、水(NADHモル量:ゼロ)とを用い、NADHモル量と吸光度とが正の比例関係にあることを利用して、生成したNADHのモル量を算出した。
NADの初期モル量と、測定されたNADHのモル量とから、以下に示す化学反応式に基づいて、組成物1g当たりの電子量e(個/g)を算出した。結果を表1及び表2に示す。
・化学反応式: NAD+H+2e -> NADH
<健康増進効果の評価>
本評価は、実施例及び比較例の機能性経口組成物の1gを、それぞれ10名の専門パネラーに1日1回、10日間経口摂取してもらい、摂取期間終了後における健康増進効果を以下の評価基準で評価してもらった。その結果を以下の表1及び表2に示す。
・「◎」:7名以上の専門パネラーが、摂取前と比較して、疲労を感じることなく、一層健康な生活ができていると感じた。
・「〇」:3名以上6名以下の専門パネラーが、摂取前と比較して、疲労を感じにくく、健康な生活ができていると感じた。
・「×」:2名以下の専門パネラーが、摂取前と比較して、疲労を感じにくく、健康な生活ができていると感じた。
Figure 0007123404000001
Figure 0007123404000002
表1及び表2に示すように、実施例の機能性経口組成物は、比較例のものと比較して、放出される電子量が高く、また、放出される電子量と相関して、健康増進効果の評価が高いことが判る。したがって、本発明によれば、エネルギー産生量を増加させたり、生体内の活性酸素を除去したりすることができる。その結果、細胞の活性化や体質の改善を促し、疲労を感じることなく、健康な生活を送ることができる。

Claims (5)

  1. 炭酸カルシウムを含む天然材料と、分子量に対する炭素原子量の百分率が25%以上である有機材料とをボールミル装置によって乾式粉砕して、粉砕混合物を得、
    前記粉砕混合物を窒素雰囲気下、大気圧、800~900℃、8~10時間焼成する工程を有し、
    前記天然材料は、貝殻、サンゴ、卵殻及び海藻乾燥物の未焼成物から選ばれる少なくとも一種であり、
    前記有機材料は、グルコース、難消化性デキストリン、小麦粉、アスコルビン酸、グルタミン酸及び活性炭から選ばれる少なくとも一種である、機能性経口組成物の製造方法。
  2. 焼成された前記粉砕混合物を乾熱滅菌する、請求項に記載の製造方法。
  3. 焼成された前記粉砕混合物と、抗酸化材料とを混合する、請求項1又は2に記載の機能性経口組成物の製造方法。
  4. 前記抗酸化材料は、アミノ酸類、ビタミン類、レスベラトロール、カテキン、イソフラボン、アントシアニン、βカロテン、ルテイン、イノシトール、αリボ酸から選ばれる少なくとも一種である、請求項に記載の機能性経口組成物の製造方法。
  5. 請求項1~のいずれか一項に記載の製造方法によって得られた機能性経口組成物。
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