JP7122917B2 - ブラシレスモータおよびブラシレスモータの制御方法 - Google Patents

ブラシレスモータおよびブラシレスモータの制御方法 Download PDF

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本発明は、ブラシレスモータおよびブラシレスモータの制御方法に関する。
特許文献1では、ブラシレスモータ駆動で、3相のうちOFF相(相開放期間に対応する。以下、フリー相と呼ぶことがある)にDutyの1/2を出力する制御方法を出願している。以下、この制御方法を、フリーレス駆動・通電と言う。
また、ブラシレスモータ駆動には3つのセンサのパターンにより、各FETを制御して通電するコイルを決定しているが、センサの配置位置とロータの位置とのアンマッチなどにより入力信号がばらついてしまうという問題がある。特許文献2および特許文献3においては、このばらつきを補正する手段を提案している。
特開2017-103925号公報 特開2017-121105号公報 特開2018-133911号公報
しかしながら、特許文献2および特許文献3に記載されている構成では、補正はモータが回転した結果を使って、次のモータ駆動出力のタイミングを決めるため、モータ動き出し時は補正することができない。よって、特許文献2および特許文献3に記載されている構成では、モータ動き出し時は補正することができないため、センサの入力パターンをそのまま使用してモータ駆動出力を行う必要が生じてしまう。
一方、特許文献1に記載されている構成では、特許文献2および特許文献3に記載されている構成と同様、補正無しの時は本来通電したいタイミングで通電していないので、この時にフリーレス駆動すると、モータの回転にスムーズに回転しないという影響を与えてしまう問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなれたものであり、ロータの回転位置の検出誤差を補正しないときのモータ回転をスムーズにすることができるブラシレスモータおよびブラシレスモータの制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、ステータと、前記ステータの内側に配置されたロータと、前記ステータに巻回された3相のコイルと、前記コイルに通電制御を行って、前記ロータの回転制御を行うモータ制御装置と、備えたブラシレスモータにおいて、前記コイルに流す電流を切り替え可能に配置された複数のスイッチング素子と、前記ロータの回転位置を検出する複数のセンサと、前記複数のセンサの出力である位置検出信号に基づいて各スイッチング素子の通電パターンを制御するための駆動信号を出力する制御部と、を備え、前記制御部は、前記ロータの回転制御が開始された直後の所定の期間において、前記位置検出信号を補正するか否かの判定を行い、複数の前記通電パターンを含み前記通電パターンを選択する際に用いられる出力パターンを、異なる複数の前記出力パターンから、前記位置検出信号を補正しない場合、前記スイッチング素子が継続的にオンされた状態である第1状態、若しくは前記スイッチング素子が継続的にオフされた状態である第2状態、またはPWM制御された状態である第3状態のいずれかの組み合わせである通電パターンを含む第1出力パターンを選択して前記3相のコイルに矩形波通電制御を行い、前記位置検出信号を補正する場合、前記スイッチング素子が前記第3状態でのPWM制御よりも大きな最大デューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態である第4状態、若しくは前記スイッチング素子が前記第3状態でのPWM制御よりも小さな最小デューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態である第5状態、または前記最大デューティ比と前記最小デューティ比との間の中間のデューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態である第6状態のいずれかの組み合わせであり、位置検出信号を所定の補正係数を用いて補正した位置検出信号に基づいた各スイッチング素子の前記位置検出信号の立ち上がりまたは立ち下がりのタイミングに同期して制御される通電パターンを含む異なる複数の前記出力パターンから前記通電制御の進角の設定値に対して、前記複数のセンサのうち所定のセンサの前記位置検出信号の補正前後の差分に対応する補正角を付加した前記進角と前記通電制御の通電角とに応じて、3以上の前記タイミングにわたって前記スイッチング素子を継続的に同一の通電状態とする通電パターンを含まない第2出力パターン、または3以上の前記タイミングにわたって前記スイッチング素子を継続的に同一の通電状態とする通電パターンを含む第3出力パターンを選択して前記3相のコイルにフリーレス通電制御を行うブラシレスモータである。
また、本発明の一態様は、上記ブラシレスモータであって、前記第4状態は前記第1状態から変更した状態であり、前記第5状態は前記第3状態から変更した状態であり、前記第6状態は前記第2状態から変更した状態である。
また、本発明の一態様は、上記ブラシレスモータであって、前記中間のデューティ比は50%であり、前記最大デューティ比は、前記中間のデューティ比に、外部から入力される指示デューティ比の半分のデューティ比を加算したデューティ比であり、前記最小デューティ比は、前記中間のデューティ比から、前記指示デューティ比の半分のデューティ比を減算したデューティ比である。
また、本発明の一態様は、上記ブラシレスモータであって、前記中間のデューティ比は外部から入力される指示デューティ比の50%であり、前記最大デューティ比は、前記指示デューティ比であり、前記最小デューティ比は、0%である。
また、本発明の一態様は、ステータと、前記ステータの内側に配置されたロータと、前記ステータに巻回された3相のコイルと、前記コイルに通電制御を行って、前記ロータの回転制御を行うモータ制御装置と、を備えたブラシレスモータの制御方法において、前記モータ制御装置は、前記コイルに流す電流を切り替え可能に配置された複数のスイッチング素子と、前記ロータの回転位置を検出する複数のセンサと、前記複数のセンサの出力である位置検出信号に基づいて各スイッチング素子の通電パターンを制御するための駆動信号を出力する制御部と、を備え、前記制御部によって、前記ロータの回転制御が開始された直後の所定の期間において、前記位置検出信号を補正するか否かの判定を行い、複数の前記通電パターンを含み前記通電パターンを選択する際に用いられる出力パターンを、異なる複数の前記出力パターンから、前記位置検出信号を補正しない場合、前記スイッチング素子が継続的にオンされた状態である第1状態、若しくは前記スイッチング素子が継続的にオフされた状態である第2状態、またはPWM制御された状態である第3状態のいずれかの組み合わせである通電パターンを含む第1出力パターンを選択して前記3相のコイルに矩形波通電制御を行い、前記位置検出信号を補正する場合、前記スイッチング素子が前記第3状態でのPWM制御よりも大きな最大デューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態である第4状態、若しくは前記スイッチング素子が前記第3状態でのPWM制御よりも小さな最小デューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態である第5状態、または前記最大デューティ比と前記最小デューティ比との間の中間のデューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態である第6状態のいずれかの組み合わせであり、位置検出信号を所定の補正係数を用いて補正した位置検出信号に基づいた各スイッチング素子の前記位置検出信号の立ち上がりまたは立ち下がりのタイミングに同期して制御される通電パターンを含む異なる複数の前記出力パターンから前記通電制御の進角の設定値に対して、前記複数のセンサのうち所定のセンサの前記位置検出信号の補正前後の差分に対応する補正角を付加した前記進角と前記通電制御の通電角とに応じて、3以上の前記タイミングにわたって前記スイッチング素子を継続的に同一の通電状態とする通電パターンを含まない第2出力パターン、または3以上の前記タイミングにわたって前記スイッチング素子を継続的に同一の通電状態とする通電パターンを含む第3出力パターンを選択して前記3相のコイルにフリーレス通電制御を行うブラシレスモータの制御方法である。
本発明によれば、ロータの回転位置の検出誤差を補正しないときのモータ回転をスムーズにすることができる。
本発明のモータ制御装置の制御系統を示すブロック図である。 図1に示す3つのホールセンサ3U、3Vおよび3Wのセンサマグネット2に対する構造の一例を示す図である。 図1に示すモータ制御装置4の動作例を説明するための説明図である。 図1に示すモータ制御装置4の動作例を説明するための説明図である。 図1に示すモータ制御装置4の動作例を説明するための説明図である。 図1に示すモータ制御装置4が用いる第2出力パターン955の一般例を説明するための図である。 図6に示す第2出力パターン955の一般例をテーブルとしてまとめたものである。 図1に示すモータ制御装置4が用いる第3出力パターン956の一般例を説明するための図である。 図8に示す第3出力パターン956の一般例をテーブルとしてまとめたものである。 図1に示す出力パターン選択部93の動作例を示すフローチャートである。 図1に示すモータ制御装置4が用いる第1出力パターン954の例を説明するための図である。 図11に示す第1出力パターン954の例をテーブルとしてまとめたものである。 図1に示すモータ制御装置4が用いる第2出力パターン955の例を説明するための図である。 図13に示す第2出力パターン955の例をテーブルとしてまとめたものである。 図1に示す駆動信号生成部91の動作例を示すフローチャートである。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一又は類似の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省く場合がある。また、図面における要素の形状および大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
以下、本実施形態におけるモータ制御装置を、図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態のモータ制御装置4の制御系統を示すブロック図である。図1は、ブラシレスモータ1およびモータ制御装置4の構成を示している。ブラシレスモータ1は、3相のコイルU、VおよびWを有するステータと、界磁用の永久磁石を有するロータとを有し、ロータの回転軸には、ロータと共に回転するセンサマグネット2が取り付けられている。
センサマグネット2は、回転方向にS極とN極が交互に着磁されており、センサマグネット2の近傍には、回転位置を検出する3つのホールセンサ3U、3Vおよび3Wが回転方向に120°の間隔で、センサマグネット2の磁極の切り替わりを検出できるように取り付けられている。ここで、3つのホールセンサ3U、3Vおよび3Wは、図2に示すように、センサマグネット2から離間された平面的な基板3Bに取り付けられており、ホールセンサ3V(所定のセンサ)のセンサマグネット2の回転における中心線2Cに対する距離Lvは、3つのホールセンサ3U、3Vおよび3Wの距離Lu、LvおよびLwのうち最短な距離である。このような構造では、センサマグネット2に対して3つのホールセンサ3U、3Vおよび3Wのうち中心に位置し、かつ最短距離に位置するホールセンサ3Vを基準としてセンサマグネット2に対する位置決めを行うことが適切である。例えば、ホールセンサ3Uを基準とした場合、ホールセンサ3Wの検出誤差が、ホールセンサ3Vを基準とする場合と比較して大きくなりやすくなる。なお、本実施形態において、ホールセンサ3Vが後述するV相補正角を算出する際に基準となる所定のセンサであるが、他のホールセンサが最短な距離で平面的な基板3Bに取り付けられている場合、当該他のホールセンサが所定のセンサであってもよい。
モータ制御装置4は、直流電源5からコイルU、VおよびWに流す電流を切り換えるインバータ回路6と、3つのホールセンサ3U、3Vおよび3Wと、各ホールセンサ3U、3Vおよび3Wの出力が入力され、インバータ回路6のスイッチングを行う制御回路7とを有する。
インバータ回路6は、3つのアーム11、12および13が直流電源5に対して並列に接続されている。第1のアーム11は、2つのスイッチング素子WHおよびWLの接続点がコイルWに接続されている。第2のアーム12は、2つのスイッチング素子VHおよびVLの接続点がコイルVに接続されている。第3のアーム13は、2つのスイッチング素子UHおよびULの接続点がコイルUに接続されている。なお、図1に示す例では、スイッチング素子WH、WL、VH、VL、UHおよびULを、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)とコレクタにカソードを接続しエミッタにアノードを接続する環流ダイオードとから構成しているが、例えばMOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)等から構成してもよい。コイルU、VおよびWは、例えば、スター結線されており、交点(中性点)側と反対側のコイルU、VおよびWの端部が、インバータ回路6にそれぞれ電気的に接続されている。
モータ制御装置4が有するホールセンサ3U、3Vおよび3Wは、例えば、ホールIC(集積回路)で構成され、ロータの回転軸が回転すると回転軸の回転位置を検出し、U相、V相、W相に対応する出力信号として、個別に制御回路7に対して位置検出信号Hu、HvおよびHwを出力する。
制御回路7は、ゲート制御電圧出力部8と、制御部9とを含んで構成されている。
ゲート制御電圧出力部8は、駆動信号生成部91から入力したPWM信号(駆動信号)CWH、CWL、CVH、CVL、CUHおよびCULに基づき、スイッチング素子WH、WL、VH、VL、UHおよびULの各ゲートに印加されるPWM信号GWH、GWL、GVH、GVL、GUHおよびGULを生成して出力する。
制御部9は、CPU(中央処理装置)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリメモリ)等を備えたマイクロコンピュータである。ここで、ROMは、フラッシュメモリ等の書き換え可能な不揮発性記憶装置を含む。制御部9は、駆動信号生成部91と、位置補正部92と、出力パターン選択部93と、補正情報生成部94と、記憶部95を有する。記憶部95は、駆動情報951、補正係数952、V相補正角953、第1出力パターン954、第2出力パターン955および第3出力パターン956を記憶する。
本実施形態のモータ制御装置4は、少なくとも次の2つの機能を有する。すなわち、モータ制御装置4は、ホールセンサ3U、3Vおよび3Wの位置検出信号Hu、HvおよびHwが有する検出誤差を補正するための補正情報を生成して記憶する機能と、ホールセンサ3U、3Vおよび3Wの位置検出信号Hu、HvおよびHwと記憶した補正情報とに基づき、ブラシレスモータ1を駆動制御する機能(以下、駆動制御機能という)とを有する。
記憶部95が記憶する駆動情報951は、駆動制御機能において、制御回路7がインバータ回路6をどのように駆動するかを表す情報である。駆動情報951は、例えば、ブラシレスモータ1の駆動に係る動作指令(始動、停止、正転、逆転、出力、回転数等の指令内容を表す)と、インバータ回路6の通電制御における進角および通電角の指令値との対応関係を表す情報を含む。駆動信号生成部91は、例えば、駆動情報951を参照する等して、進角の値や通電角の値を決定する。
図3は、ホールセンサ3U、3Vおよび3Wが出力した位置検出信号Hu、HvおよびHwと、インバータ回路6の通電制御における進角および通電角の一例を説明するための説明図である。図3は、位置検出信号Hu、HvおよびHwとスイッチング素子VHがオンされる角度領域との対応関係を示す。横軸は、ブラシレスモータ1のロータの磁極の回転位置を電気角で表す。位置検出信号Hu、HvおよびHwは、電気角360°を1周期として、互いに120°の位相差を有し、180°毎にHまたはLレベルに変化する。本実施形態では、位置検出信号HuのLからHへの変化をホールエッジHE1と称し、HからLへの変化をホールエッジHE4と称する。また、位置検出信号HvのLからHへの変化をホールエッジHE3と称し、HからLへの変化をホールエッジHE6と称する。また、位置検出信号HwのLからHへの変化をホールエッジHE5と称し、HからLへの変化をホールエッジHE2と称する。ホールセンサ3U、3Vおよび3Wが出力した位置検出信号Hu、HvおよびHwが誤差を含んでいないとすると(図3に示す例は位置検出信号Hu、HvおよびHwが誤差を含んでいない場合である)、各ホールエッジ間の電気角は60°である。また、ホールエッジHE1とホールエッジHE2の間をホールステージ1(以下、単にステージ1という(以下、同様))と称し、ホールエッジHE2とホールエッジHE3の間をステージ2と称し、ホールエッジHE3とホールエッジHE4の間をステージ3と称する。また、ホールエッジHE4とホールエッジHE5の間をステージ4と称し、ホールエッジHE5とホールエッジHE6の間をステージ5と称し、ホールエッジHE6とホールエッジHE1の間をステージ6と称する。
インバータ回路6の通電制御において進角を30°とし、通電角を120°とする場合、駆動信号生成部91は、スイッチング素子VHをホールエッジHE3に同期してオンし、ホールエッジHE5に同期してオフする。本実施形態において、ホールセンサ3U、3Vおよび3Wは、位置検出信号Hu、HvおよびHwがロータの磁極位置に対して電気角で30°進角した位置でホールエッジHE1~HE6を発生するように配置されている。したがって、スイッチング素子VHをホールエッジHE3に同期してオンすることで、進角の値は30°となる。本実施形態において、駆動信号生成部91は、この進角30°および通電角を120°の通電制御を基準として、進角と通電角の値を変化させる。
また、例えば、インバータ回路6の通電制御において進角を20°とし、通電角を130°とする場合、駆動信号生成部91は、スイッチング素子VHをホールエッジHE3から10°遅角させかつ5°進角させた回転位置(ホールエッジHE3から5°遅角させた回転位置)でオンする。ここで、10°の遅角分は、進角を20°とする場合に基準となる進角30°からの変化分(20°-30°=-10°)に対応する。また、5°の進角分は、基準となる通電角120°からの通電角130°の変化分の2分の1((130°-120°)×0.5=5°)に対応する。また、駆動信号生成部91は、スイッチング素子VHをホールエッジHE5から15°遅角させた回転位置でオフする。
また、例えば、インバータ回路6の通電制御において進角を60°とし、通電角を165°とする場合、駆動信号生成部91は、スイッチング素子VHをホールエッジHE3から30°進角させさらに22.5°進角させた回転位置(ホールエッジHE3から52.5°進角させた回転位置)でオンする。ここで、30°の進角分は、進角を60°とする場合に基準となる進角30°からの変化分(60°-30°=30°)に対応する。また、22.5°の進角分は、基準となる通電角120°からの通電角165°の変化分の2分の1((165°-120°)×0.5=22.5°)に対応する。また、駆動信号生成部91は、スイッチング素子VHをホールエッジHE5から7.5°進角させた回転位置でオフする。
一方、記憶部95が記憶する補正係数952とV相補正角953は、ホールセンサ3U、3Vおよび3Wが出力する位置検出信号Hu、HvおよびHwが含む検出誤差を補正するための情報であり、補正情報生成部94によって生成される。補正情報生成部94は、ホールセンサ3U、3Vおよび3Wが出力した位置検出信号Hu、HvおよびHwに基づいて、補正係数952とV相補正角953を生成する。
まず、補正係数952について説明する。補正係数952は、例えば図4に示すように、位置検出信号Hu、HvおよびHwにおけるホールエッジHE1~HE6の間隔にばらつきがある場合に、ばらつきを補正するための係数である。なお、図4は、横軸を電気角とし、位置検出信号Hu、HvおよびHwと、位置検出信号Hu、HvおよびHwを位置補正部92で補正した位置検出信号Huc、HvcおよびHwcと、図3と同様にして通電制御の一例を示す図である。
補正情報生成部94は、ブラシレスモータ1を一定速度で回転させた状態で、位置検出信号Hu、HvおよびHwにおけるホールエッジHE1~HE6の時間間隔T1~T6を計測する。そして、時間間隔が最小の2つのホールエッジのうち、ブラシレスモータ1の回転方向にホールエッジの位置を広げることで時間間隔が小さくなるホールエッジを基準ホールエッジとし、基準ホールエッジがある相に対応する位置検出信号Hu、HvおよびHwのいずれか1つを基準位置検出信号と決定する。図4に示す例では、時間間隔T4が最小であり、ホールエッジHE4とホールエッジHE5のうち、回転方向にホールエッジの位置を移動させることで時間間隔が小さくなるホールエッジは、ホールエッジHE4である。したがって、ホールエッジHE4が基準ホールエッジとなり、位置検出信号Huが基準位置検出信号となる。
そして、補正情報生成部94は、決定した基準位置検出信号のHまたはLレベルに対応する時間間隔の平均値を算出する。図4に示す例では、補正情報生成部94は、基準位置検出信号に決定した位置検出信号HuのHレベルに対応する時間間隔T1、T2およびT3の平均値を算出するとともに、Lレベルに対応する時間間隔T4、T5およびT6の平均値を算出する。さらに、補正情報生成部94は、算出した平均値と各時間間隔との比の値を補正係数としてホールエッジHE1~HE6毎に算出する。補正情報生成部94は、算出したホールエッジHE1~HE6毎の補正係数を、基準位置検出信号を特定する情報とともに、補正係数952として記憶部95に記憶する。
これに対し、位置補正部92は、補正情報生成部94が生成した補正係数952を用いて、位置検出信号Hu、HvおよびHwにおけるホールエッジHE1~HE6の間隔を補正し、補正した位置検出信号Huc、HvcおよびHwcを生成して駆動信号生成部91に対して出力する。図4に示す例では、位置補正部92は、補正係数952を用いて、位置検出信号Hu、HvおよびHwにおけるホールエッジHE1~HE6の各位置を補正し、等間隔のホールエッジHE1c~HE6cを有する位置検出信号Huc、HvcおよびHwcを生成する。
ところが、補正はモータが回転した結果を使って、次のモータ駆動出力のタイミングを決めるため、モータ動き出し時は補正することができない。よって、ホールセンサ3U、3Vおよび3Wの入力パターンをそのまま使用してモータ駆動出力を行っている。
具体的には、駆動信号生成部91は、ロータの回転制御が開始された直後から所定期間が経過するまで、所定の補正係数を用いることが可能であるか否かを示す補正係数使用可能信号を、出力パターン選択部93に対して出力する。
すなわち、補正係数使用可能信号は、駆動信号生成部91がモータ駆動方法を矩形波駆動にする際に補正を無効とする補正無効、駆動信号生成部91がモータ駆動方法をフリーレス駆動にする際に補正を有効とする補正有効それぞれを表す信号である。
駆動信号生成部91は、補正係数使用可能信号を出力しない場合、記憶部95が記憶する第1出力パターン954を選択して、通電制御(矩形波通電制御)を行う。
一方、駆動信号生成部91は、補正係数使用可能信号を出力した場合、出力パターン選択部93が選択した出力パターン(第2出力パターン955または第3出力パターン956)を用いて、通電制御(フリーレス通電制御)を行う。
なお、出力パターンとは、複数の通電パターンを含んで構成される。通電パターンは、複数のスイッチング素子WH、WL、VH、VL、UHおよびULの動作状態の組み合わせである。
ここで、駆動信号生成部91が、補正係数使用可能信号を出力しない場合、位置補正部92は、ホールセンサ3U、3Vおよび3Wが制御回路7に対して出力した位置検出信号Hu、HvおよびHwを、そのまま、駆動信号生成部91に対して出力する。
一方、駆動信号生成部91が、補正係数使用可能信号を出力した場合、位置補正部92は、補正情報生成部94が生成した補正係数952を用いて、位置検出信号Hu、HvおよびHwにおけるホールエッジHE1~HE6の間隔を補正し、補正した位置検出信号Huc、HvcおよびHwcを生成して駆動信号生成部91に対して出力する。
すなわち、駆動信号生成部91は、補正係数使用可能信号を出力しない場合、位置補正部92が出力する位置検出信号Hu、HvおよびHwに基づいて通電制御を実行する。一方、駆動信号生成部91は、補正係数使用可能信号を出力した場合、位置補正部92が生成した補正後の位置検出信号Huc、HvcおよびHwcに基づいて通電制御を実行する。
このように、駆動信号生成部91は、補正係数使用可能信号を出力しない場合、位置検出信号Hu、HvおよびHwに基づいて各スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLの通電パターンを制御するためのPWM信号(駆動信号)CWH、CWL、CVH、CVL、CUHおよびCULを出力する。一方、駆動信号生成部91は、補正係数使用可能信号を出力した場合、複数のホールセンサ3U、3Vおよび3Wの出力である位置検出信号Hu、HvおよびHwを所定の補正係数を用いて補正した位置検出信号Huc、HvcおよびHwcに基づいて各スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLの通電パターンを制御するためのPWM信号(駆動信号)CWH、CWL、CVH、CVL、CUHおよびCULを出力する。
つまり、駆動信号生成部91は、ロータの回転制御が開始された直後から所定期間が経過するまで、所定の補正係数を用いることが可能であるか否かを示す補正係数使用可能信号に応じて、位置検出信号Hu、HvおよびHwに基づいて各スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLの通電パターンを制御するためのPWM信号(駆動信号)CWH、CWL、CVH、CVL、CUHおよびCULを出力するか、あるいは、複数のホールセンサ3U、3Vおよび3Wの出力である位置検出信号Hu、HvおよびHwを所定の補正係数を用いて補正した位置検出信号Huc、HvcおよびHwcに基づいて各スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLの通電パターンを制御するためのPWM信号(駆動信号)CWH、CWL、CVH、CVL、CUHおよびCULを出力する。
図11は、第1出力パターン954の例を説明するための図である。図11は、横軸を電気角とし、位置検出信号Hu、HvおよびHwと、各スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLの通電パターンとの対応関係を示す図である。図11に示す通電制御の例は、進角20°で通電角130°とする場合である。
通電パターンは、各スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLが、継続的にオンされた状態(「ON」)もしくは継続的にオフ「OFF」された状態(「ON」または「PWM」以外の期間であって、フリー相の期間とも言う)または一定の周期でオンまたはオフに制御された状態(PWM制御された状態)(「PWM」)のいずれかの組み合わせである。各ステージ1~6は、さらに3つの区間A’、B’およびC’にそれぞれ区分されている。区間A’、B’およびC’に対しては個別に通電パターンが設定されている。区間A’、B’およびC’の期間(電気角)は、進角の値と通電角の値によって変化する。
例えば、ホールエッジHE1とホールエッジHE2で囲まれたステージ1では、区間A’の通電パターンが、スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLがそれぞれ「ON」、「OFF」、「PWM」、「PWM」、「OFF」、および「OFF」の組み合わせである。また、区間B’の通電パターンが、スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLがそれぞれ「ON」、「OFF」、「PWM」、「PWM」、「ON」、および「OFF」の組み合わせである。また、区間C’の通電パターンが、スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLがそれぞれ「OFF」、「OFF」、「PWM」、「PWM」、「ON」、および「OFF」の組み合わせである。
また、図12は、図11に示す第1出力パターン954の例をテーブルとしてまとめたものである。記憶部95は、例えば、図11に示すような形式で第1出力パターン954を記憶する。図11において、「1」はオン、「0」はオフ、「P」はPWMを表す。
以上、説明したように、本実施形態においては、ロータの回転制御が開始された直後から所定期間が経過するまで、補正を行っていない。しかしながら、補正無しの時は本来通電したいタイミングで通電していないので、この時にフリーレス駆動すると、モータの回転に影響を与えてしまう問題がある。すなわち、モータがスムーズに回転しないという問題がある。ここで、フリーレス駆動・通電の制御方法とは、3相のうち、OFF相にDutyの1/2を出力する方法を意味する。
まず、ロータの回転制御が開始された直後から所定期間が経過するまでの矩形波通電制御に対応する通電パターンを構成する組み合わせは、上述したように、下記(1)~(3)の3つの状態がある。
(第1状態)各スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLが、継続的にオンされた状態(「ON」)にある。
(第2状態)各スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLが、継続的にオフ「OFF」された状態(「ON」または「PWM」以外の期間)にある。
(第3状態)各スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLが、一定の周期でオンまたはオフに制御された状態(PWM制御された状態)(「PWM」)にある。
そこで、本実施形態においては、ロータの回転制御が開始された直後から所定期間が経過した後の、フリーレス駆動・通電では、上記(1)~(3)各状態を、それぞれ下記(4)~(6)の3つの状態に変更する。
(第4状態)第1状態を、第3状態でのPWM制御よりも大きな最大デューティ比のPWM信号によりPWM制御された第4状態(以下、「PL」状態と言う)へと変更する。
(第5状態)第3状態を、第3状態でのPWM制御よりも小さな最小デューティ比のPWM信号によりPWM制御された第5状態(以下、「PS」状態と言う)へと変更する。
(第6状態)第2状態を、最大デューティ比と最小デューティ比と間の中間のデューティ比のPWM信号によりPWM制御された第6状態(以下、「PM」状態と言う)へと変更する。
これにより、通電パターンが第1状態から第2状態へ切り替わる際に、ブラシレスモータの入力端子に負電圧が発生したときに、スイッチング素子を駆動する制御回路(ゲート制御電圧出力部8)が誤動作するという問題に対応できる。また、120°矩形波通電ではフリーとなるタイミング(相開放期間:第2状態にある期間)においても、第6状態のようにPWM制御することにより、結果的に180°通電となり、転流時の電流波形が滑らかになることで駆動音が静かになる(モータ作動音を低減する)効果が期待できる。
ここで、本実施形態において、中間のデューティ比は50%である。また、最大デューティ比は、中間のデューティ比に、外部から入力される指示デューティ比の半分のデューティ比を加算したデューティ比である。また、最小デューティ比は、中間のデューティ比から、指示デューティ比の半分のデューティ比を減算したデューティ比である。なお、指示デューティ比は、予めユーザーにより制御部9が有するROMに記憶される構成としておけばよい。
また、デューティ比とは、ゲート制御電圧出力部8が出力するPWM信号の周期に対するオン期間の比率で定義される。ここで、負極側のスイッチング素子UL、VLおよびWLは、正極側のスイッチング素子UH、VHおよびWHに入力されるPWM信号とは逆相のPWM信号が入力される。そこで、対をなすスイッチング素子を駆動するPWM信号のデューティ比は、正極側と負極側とでは異なるが、本実施形態においては、正極側のスイッチング素子を駆動するPWM信号のデューティ比を、対をなすスイッチング素子を駆動するPWM信号のデューティ比という。
また、中間のデューティ比を50%とする一例について説明しているが、中間のデューティ比を外部から入力される指示デューティ比の50%とし、最大デューティ比を指示デューティ比とし、最小デューティ比を0%としてもよい。どちらのデューティ比としても、同様の効果が期待できる。
図13は、第2出力パターン955の例を説明するための図である。図13は、横軸を電気角とし、補正後の位置検出信号Huc、HvcおよびHwcと、各スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLの通電パターンとの対応関係を示す図である。図13に示す通電制御の例は、進角20°で通電角130°とする場合である。通電パターンは、各スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLが、継続的にオンされた状態(「ON」)、すなわち「ON」(第1状態)から「PL」(第4状態)へ変更した状態と、継続的にオフ「OFF」された状態(「ON」または「PWM」以外の期間)、すなわち、「OFF」(第2状態)から「PM」(第6状態)へ変更した状態と、一定の周期でオンまたはオフに制御された状態(PWM制御された状態)(「PWM」)、すなわち、「PWM」(第3状態)から「PS」(第5状態)へ変更した状態と、のいずれかの組み合わせである。各ステージ1~6は、さらに3つの区間A、BおよびCにそれぞれ区分されている。区間A、BおよびCに対しては個別に通電パターンが設定されている。区間A、BおよびCの期間(電気角)は、進角の値(後述するV相補正角を含む)と通電角の値によって変化する。
例えば、ホールエッジHE1cとホールエッジHE2cで囲まれたステージ1では、区間Aの通電パターンが、スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLがそれぞれ「PL」、「PL」、「PS」、「PS」、「PM」、および「PM」の組み合わせである。また、区間Bの通電パターンが、スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLがそれぞれ「PL」、「PL」、「PS」、「PS」、「PL」、および「PL」の組み合わせである。また、区間Cの通電パターンが、スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLがそれぞれ「PM」、「PM」、「PS」、「PS」、「PL」、および「PL」の組み合わせである。
また、図14は、図13に示す第2出力パターン955の例をテーブルとしてまとめたものである。記憶部95は、例えば、図14に示すような形式で第2出力パターン955を記憶する。なお、図14において、「PL」は最大デューティ比のPWM信号によりPWM制御された第4状態、「PS」は最小デューティ比のPWM信号によりPWM制御された第5状態、「PM」は最大デューティ比と最小デューティ比と間の中間のデューティ比のPWM信号によりPWM制御された第6状態を、それぞれ表す。
次に、補正情報生成部94が、フリーレス駆動・通電の制御方法において決定する、V相補正角953について説明する。V相補正角953は、図2に示すような構造においてホールセンサ3Vをセンサマグネット2に対する位置決めの基準としている場合に、補正係数952を算出する際の基準位置検出信号がV相のホールセンサ3Vの位置検出信号Hv以外であったときに、通電制御の基準を補正するための情報である。具体的には、図4に示す例において、位置検出信号HvにおけるホールエッジHE3およびHE6と、補正後の位置検出信号HvcにおけるホールエッジHE3cおよびHE6cとの差を、電気角で表した値が、V相補正角953となる。ホールエッジHE3とホールエッジHE3cとの差の電位角とホールエッジHE6とホールエッジHE6cとの差の電位角とが異なる場合には、例えば両者の平均値をV相補正角953とすることができる。補正情報生成部94は、補正係数952を算出する際と同様に、ブラシレスモータ1を一定速度で回転させた状態で計測された位置検出信号Hu、HvおよびHwにおけるホールエッジHE1~HE6の時間間隔T1~T6を用いて、V相補正角953を決定することができる。補正情報生成部94は、決定したV相補正角953を記憶部95に記憶する。このV相補正角953は、駆動信号生成部91による通電制御において使用される。
駆動信号生成部91は、位置補正部92が生成した補正後の位置検出信号Huc、HvcおよびHwcに基づいて通電制御を実行する。その際、駆動信号生成部91は、V相補正角953の角度だけ、進角の値を増加させる。これによって、駆動信号生成部91は、擬似的に補正前の位置検出信号HvのホールエッジHE3およびHE6を基準として通電制御を行うことができる。例えば、図4に示す例では、進角30°で通電角120°の通電制御を行う場合に、駆動信号生成部91は、進角を(V相補正角953の値+30°)に設定する。駆動信号生成部91は、スイッチング素子VHをホールエッジHE3cよりV相補正角953の値だけ進角させた位置でオンし、ホールエッジHE5cよりV相補正角953の値だけ進角させた位置でオフする。
しかしながら、駆動信号生成部91による通電制御において、V相補正角953の値だけ進角の値を大きくする場合、次のような課題が生じる。すなわち、図5に示すように、通電角や進角の値が比較的大きい場合、V相補正角953を付加しないときには越えることがなかった他のホールステージに通電期間がわたってしまうことがあるという課題が生じる。図5は、横軸を電気角とし、位置検出信号Hu、HvおよびHwと、位置検出信号Hu、HvおよびHwを位置補正部92で補正した位置検出信号Huc、HvcおよびHwcと、図3および図4と同様にして通電制御の一例を示す図である。
図5に示す通電制御の例は、進角60°で通電角165°とする場合である。仮にV相補正角953に対応する進角を行わなかったとすると、スイッチング素子VHをオンさせる期間は、補正後のホールエッジHE2c~HE5cまでのステージ2~4に収まっている。この場合、ホールエッジHE2cの位置から7.5°遅れた位置でスイッチング素子VHがオンしホールエッジHE5cの位置から7.5°進んだ位置でスイッチング素子VHがオフする。これに対し、V相補正角953の値が7.5°を越えた場合、7.5°を越えた超過角の分だけ、ステージ1に通電期間がわたってしまっている。V相補正角953による進角の付加分は、本来、検出誤差を補正するために設定されたものである。
よって、図5に示す進角をV相補正角+60°に設定する通電制御は、V相補正角953による進角の付加分を持たない進角60°、通電角165°の通電制御よりも理論的には誤差が小さいはずである。しかしながら、通常、越えることがなかったホールステージに、他のホールステージに設定されている通電期間がわたることになると、ホールステージを単位として設定されている通常の通電パターンでは対応することができなくなる。V相補正角を付加する前には問題なく実行することができた進角60°、通電角165°の通電制御が、V相補正角を付加することで実行できなくなるという課題が生じる。
そこで、本実施形態では、フリーレス駆動・通電の制御においては、通常の出力パターン(第2出力パターン955)に加え、超過角(ただし最大でV相補正角以内)に対応した出力パターン(第3出力パターン956)を用意し、超過角の有無に応じて、使用する出力パターンを切り替えることで、本来、実行することが可能なV相補正角の付加によるステージを越えた通電期間にも対応できるようにした。なお、出力パターンとは、複数の通電パターンを含んで構成される。通電パターンは、複数のスイッチング素子WH、WL、VH、VL、UHおよびULの動作状態の組み合わせである。
図6は、第2出力パターン955の一般例を説明するための図である。図6は、横軸を電気角とし、補正後の位置検出信号Huc、HvcおよびHwcと、各スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLの通電パターンとの対応関係を示す図である。通電パターンは、各スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLが、最大デューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態(「PL」;第4状態)もしくは最小デューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態(「PS」;第5状態)または最大デューティ比と最小デューティ比と間の中間のデューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態(「PM」;第6状態)のいずれかの組み合わせである。各ステージ1~6は、さらに3つの区間A、BおよびCにそれぞれ区分されている。区間A、BおよびCに対しては個別に通電パターンが設定されている。区間A、BおよびCの期間(電気角)は、進角の値(V相補正角を含む)と通電角の値によって変化する。
例えば、ホールエッジHE1cとホールエッジHE2cで囲まれたステージ1では、区間Aの通電パターンが、スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLがそれぞれ「PM」、「PM」、「PS」、「PS」、「PL」、および「PL」の組み合わせである。また、区間Bの通電パターンが、スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLがそれぞれ「PS」、「PS」、「PS」、「PS」、「PL」、および「PL」の組み合わせである。また、区間Cの通電パターンが、スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLがそれぞれ「PS」、「PS」、「PM」、「PM」、「PL」、および「PL」の組み合わせである。
また、図7は、図6に示す第2出力パターン955の一般例をテーブルとしてまとめたものである。記憶部95は、例えば、図7に示すような形式で第2出力パターン955を記憶する。図7において、「PL」は最大デューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態、「PM」は最大デューティ比と最小デューティ比と間の中間のデューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態、「PS」は最小デューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態を表す。
図8は、第3出力パターン956の一般例を説明するための図である。図8は、図6と同様に、横軸を電気角とし、補正後の位置検出信号Huc、HvcおよびHwcと、各スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLの通電パターンとの対応関係を示す図である。第2出力パターン955と同様、各ステージ1~6は、さらに3つの区間A、BおよびCにそれぞれ区分されている。区間A、BおよびCの期間(電気角)は、進角の値(V相補正角を含む)と通電角の値によって変化する。ここで、区間Cは、図5を参照して説明した超過角に対応する。したがって、区間Cの電気角は、(V相補正角+進角(電気角30°分減じた角度)+通電角(120°から増加した角度の1/2))に設定される。また、区間Cの電気角は、最大でV相補正角の値に制限される。
例えば、ホールエッジHE1cとホールエッジHE2cで囲まれたステージ1では、区間Aの通電パターンが、スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLがそれぞれ「PS」、「PS」、「PS」、「PS」、「PL」、および「PL」の組み合わせである。また、区間Bの通電パターンが、スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLがそれぞれ「PS」、「PS」、「PM」、「PM」、「PL」、および「PL」の組み合わせである。また、区間Cの通電パターンが、スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLがそれぞれ「PS」、「PS」、「PL」、「PL」、「PL」、および「PL」の組み合わせである。
また、図9は、図8に示す第3出力パターン956の一般例をテーブルとしてまとめたものである。記憶部95は、例えば、図9に示すような形式で第3出力パターン956を記憶する。図9において、「PL」は最大デューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態、「PM」は最大デューティ比と最小デューティ比と間の中間のデューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態、「PS」は最小デューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態を表す。
図1に示す駆動信号生成部91は、補正係数使用可能信号を出力した場合、出力パターン選択部93が選択した出力パターン(第2出力パターン955または第3出力パターン956)を用いて、通電制御を行う。出力パターン選択部93は、記憶部95が記憶するV相補正角953を参照するとともに、駆動信号生成部91から通電制御における進角と通電角の設定値を受信する。そして、出力パターン選択部93は、例えば図10に示す処理によって出力パターンを選択し、選択した出力パターンを示す情報を駆動信号生成部91へ送信する。
図10は、出力パターン選択部93の動作例を示すフローチャートである。出力パターン選択部93は、例えば、駆動信号生成部91において進角や通電角の設定値が変更された場合に、図10に示す処理を実行する。出力パターン選択部93は、V相補正角+進角(電気角30°分減じた角度)+通電角(120°から増加した角度の1/2)の値を算出する(ステップS1)。次に、出力パターン選択部93は、ステップS1で算出した値が60°より大きいか否かを判定する(ステップS2)。算出値が60°より大きくない場合(ステップS2でNoの場合)、出力パターン選択部93は、第2出力パターン955を選択する(ステップS3)。算出値が60°より大きい場合(ステップS2でYesの場合)、出力パターン選択部93は、第3出力パターン956を選択する(ステップS4)。出力パターン選択部93は、ステップS1~S4の処理の後、選択した出力パターンを示す情報を駆動信号生成部91へ送信し、処理を終了する。
以上のようにして、本実施形態のモータ制御装置4は、ホールセンサ3U、3Vおよび3Wが出力した位置検出信号Hu、HvおよびHwのばらつきを補正するとともに、補正後の位置検出信号HvcのホールエッジH3cおよびH6cとホールセンサ3Vの位置検出信号HvのホールエッジH3およびH6との各位置の差に応じたV相補正角の進角を通電制御の進角の設定値に付加することで、通電制御における基準となる位置を補正する。よって、ロータの回転位置の検出誤差を低コストで精度良く補正することができる。さらに、本実施形態のモータ制御装置4は、通電制御において、2種類の出力パターンを選択的に使用することで、V相補正角を進角の設定値に付加することで、通電制御の制御範囲(進角の範囲や通電角の範囲)が制限されてしまうことがないようにした。
図15は、駆動信号生成部91の動作例を示すフローチャートである。
駆動信号生成部91は、ロータの回転制御が開始された直後において、位置検出信号を補正するか否かの補正可否判定を行う(ステップS10)。この判定は、例えば、駆動信号生成部91が、モータが回転した結果を使って補正の可否を判定することによって行われる。
次に、駆動信号生成部91は、補正を実際にするか否かを決定する(ステップS11)。
この決定は、例えば、ロータの回転制御が開始された直後から所定期間が経過するまで、所定の補正係数を用いることが可能であるか否かを示す補正係数使用可能信号を出力することによって行われる。
そして、駆動信号生成部91は、補正係数使用可能信号を出力しない場合(ステップS11でNoの場合)、位置補正部92が出力する位置検出信号Hu、HvおよびHwに基づいて通電制御を実行する。具体的には、駆動信号生成部91は、第1出力パターン954を選択し、ブラシレスモータ1の3相のコイルU、Vおよびを矩形波駆動する(ステップS12)。
一方、駆動信号生成部91は、補正係数使用可能信号を出力する場合(ステップS11でYesの場合)、位置補正部92が生成した補正後の位置検出信号Huc、HvcおよびHwcに基づいて通電制御を実行する。具体的には、駆動信号生成部91は、第2出力パターン955または第3出力パターン956を選択し、ブラシレスモータ1の3相のコイルU、VおよびWをフリーレス駆動する(ステップS13)。
以上説明したように、本実施形態のモータ制御装置4においては、補正をしていないときは矩形波駆動、補正中はフリーレス駆動をする。フリーレス駆動を採用しない場合、すなわち、矩形波駆動のままであると、モータ作動音が増えてしまうという問題があった。しかしながら、本実施形態のモータ制御装置4では、フリーレス駆動でモータ電流を正弦波駆動時に近づけているので、モータ作動音を低減することができる効果がある。
また、補正無し時のモータ回転がスムーズになるので、モータトルクの低下や音・振動の低減に効果がある。
本実施形態は、ステータと、前記ステータの内側に配置されたロータと、前記ステータに巻回された3相のコイルU、VおよびWと、コイルに通電制御を行って、ロータの回転制御を行うモータ制御装置4と、備えたブラシレスモータである。このブラシレスモータは、コイルU、VおよびWに流す電流を切り替え可能に配置された複数のスイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLと、ロータの回転位置を検出する複数のホールセンサ3U、3Vおよび3Wと、複数のホールセンサ3U、3Vおよび3Wの出力である位置検出信号Hu、HvおよびHwに基づいて各スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLの通電パターンを制御するためのPWM信号(駆動信号)CWH、CWL、CVH、CVL、CUHおよびCULを出力する制御部9とを備える。この制御部9は、ロータの回転制御が開始された直後の所定の期間において、位置検出信号を補正するか否かの判定を行い、複数の通電パターンを含み通電パターンを選択する際に用いられる出力パターンを、異なる複数の出力パターンから、位置検出信号を補正しない場合、スイッチング素子が継続的にオンされた状態である第1状態(「ON」)、若しくはスイッチング素子が継続的にオフされた状態である第2状態(「OFF」)、またはPWM制御された状態である第3状態(「PWM」)のいずれかの組み合わせである通電パターンを含む第1出力パターンを選択する。一方、位置検出信号を補正する場合、制御部9は、スイッチング素子が第3状態でのPWM制御よりも大きな最大デューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態である第4状態(「PL」)、若しくはスイッチング素子が第3状態でのPWM制御よりも小さな最小デューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態である第5状態(「PS」)、または最大デューティ比と最小デューティ比との間の中間のデューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態である第6状態(「PM」)のいずれかの組み合わせである通電パターンを含む、第1出力パターンとは異なる出力パターンを選択する。
また、本実施形態においては、第4状態は第1状態から変更した状態であり、第5状態は第3状態から変更した状態であり、第6状態は第2状態から変更した状態である。
また、本実施形態においては、中間のデューティ比は50%であり、最大デューティ比は、中間のデューティ比に、外部から入力される指示デューティ比の半分のデューティ比を加算したデューティ比であり、最小デューティ比は、中間のデューティ比から、指示デューティ比の半分のデューティ比を減算したデューティ比である。
また、本実施形態においては、中間のデューティ比は外部から入力される指示デューティ比の50%であり、最大デューティ比は、指示デューティ比であり、最小デューティ比は、0%である。
また、本実施形態においては、制御部9は、位置検出信号を補正する場合、複数のホールセンサ3U、3Vおよび3Wの出力である位置検出信号Hu、HvおよびHwを所定の補正係数を用いて補正した位置検出信号Huc、HvcおよびHwcに基づいて各スイッチング素子UH、UL、VH、VL、WHおよびWLの通電パターンを制御するためのPWM信号(駆動信号)CWH、CWL、CVH、CVL、CUHおよびCULを出力し、通電制御の進角の設定値に対して、複数のホールセンサ3U、3Vおよび3Wのうちホールセンサ3V(所定のセンサ)の位置検出信号HvおよびHvcの補正前後の差分に対応するV相補正角(補正角)を付加し、複数の通電パターンを含み通電パターンを選択する際に用いられる出力パターンを、異なる第2出力パターンと第3出力パターンから、V相補正角を付加した進角と通電制御の通電角とに応じて選択する。
また、本実施形態は、通電パターンが位置検出信号Huc、HvcおよびHwcの立ち上がりまたは立ち下がりのタイミング(ホールエッジ)に同期して制御されるものであり、第2出力パターンは、3以上のタイミングにわたってスイッチング素子を継続的に同一の通電状態とする通電パターンを含まない出力パターンであり、第3出力パターンは、3以上の前記タイミングにわたってスイッチング素子を継続的に同一の通電状態とする通電パターンを含む出力パターンである。
また、上述した実施形態におけるモータ制御装置4をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1 ブラシレスモータ
3U、3V、3W ホールセンサ(センサ)
4 モータ制御装置
6 インバータ回路
7 制御回路
8 ゲート制御電圧出力部
9 制御部
91 駆動信号生成部
92 位置補正部
93 出力パターン選択部
94 補正情報生成部
95 記憶部
951 駆動情報
952 補正係数
953 V相補正角
954 第1出力パターン
955 第2出力パターン
956 第3出力パターン
U、V、W コイル
UH、UL、VH、VL、WH、WL スイッチング素子

Claims (5)

  1. ステータと、前記ステータの内側に配置されたロータと、前記ステータに巻回された3相のコイルと、前記コイルに通電制御を行って、前記ロータの回転制御を行うモータ制御装置と、備えたブラシレスモータにおいて、
    前記コイルに流す電流を切り替え可能に配置された複数のスイッチング素子と、
    前記ロータの回転位置を検出する複数のセンサと、
    前記複数のセンサの出力である位置検出信号に基づいて各スイッチング素子の通電パターンを制御するための駆動信号を出力する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記ロータの回転制御が開始された直後の所定の期間において、前記位置検出信号を補正するか否かの判定を行い、
    複数の前記通電パターンを含み前記通電パターンを選択する際に用いられる出力パターンを、異なる複数の前記出力パターンから、
    前記位置検出信号を補正しない場合、前記スイッチング素子が継続的にオンされた状態である第1状態、若しくは前記スイッチング素子が継続的にオフされた状態である第2状態、またはPWM制御された状態である第3状態のいずれかの組み合わせである通電パターンを含む第1出力パターンを選択して前記3相のコイルに矩形波通電制御を行い
    前記位置検出信号を補正する場合、前記スイッチング素子が前記第3状態でのPWM制御よりも大きな最大デューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態である第4状態、若しくは前記スイッチング素子が前記第3状態でのPWM制御よりも小さな最小デューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態である第5状態、または前記最大デューティ比と前記最小デューティ比との間の中間のデューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態である第6状態のいずれかの組み合わせであり、位置検出信号を所定の補正係数を用いて補正した位置検出信号に基づいた各スイッチング素子の前記位置検出信号の立ち上がりまたは立ち下がりのタイミングに同期して制御される通電パターンを含む異なる複数の前記出力パターンから
    前記通電制御の進角の設定値に対して、前記複数のセンサのうち所定のセンサの前記位置検出信号の補正前後の差分に対応する補正角を付加した前記進角と前記通電制御の通電角とに応じて、
    3以上の前記タイミングにわたって前記スイッチング素子を継続的に同一の通電状態とする通電パターンを含まない第2出力パターン、または3以上の前記タイミングにわたって前記スイッチング素子を継続的に同一の通電状態とする通電パターンを含む第3出力パターンを選択して前記3相のコイルにフリーレス通電制御を行う
    ブラシレスモータ。
  2. 前記第4状態は前記第1状態から変更した状態であり、前記第5状態は前記第3状態から変更した状態であり、前記第6状態は前記第2状態から変更した状態である
    請求項1記載のブラシレスモータ。
  3. 前記中間のデューティ比は50%であり、
    前記最大デューティ比は、前記中間のデューティ比に、外部から入力される指示デューティ比の半分のデューティ比を加算したデューティ比であり、
    前記最小デューティ比は、前記中間のデューティ比から、前記指示デューティ比の半分のデューティ比を減算したデューティ比である
    請求項1または請求項2に記載のブラシレスモータ。
  4. 前記中間のデューティ比は外部から入力される指示デューティ比の50%であり、
    前記最大デューティ比は、前記指示デューティ比であり、
    前記最小デューティ比は、0%である
    請求項1または請求項2に記載のブラシレスモータ。
  5. ステータと、前記ステータの内側に配置されたロータと、前記ステータに巻回された3相のコイルと、前記コイルに通電制御を行って、前記ロータの回転制御を行うモータ制御装置と、を備えたブラシレスモータの制御方法において、
    前記モータ制御装置は、
    前記コイルに流す電流を切り替え可能に配置された複数のスイッチング素子と、
    前記ロータの回転位置を検出する複数のセンサと、
    前記複数のセンサの出力である位置検出信号に基づいて各スイッチング素子の通電パターンを制御するための駆動信号を出力する制御部と、を備え、
    前記制御部によって、
    前記ロータの回転制御が開始された直後の所定の期間において、前記位置検出信号を補正するか否かの判定を行い、
    複数の前記通電パターンを含み前記通電パターンを選択する際に用いられる出力パターンを、異なる複数の前記出力パターンから、
    前記位置検出信号を補正しない場合、前記スイッチング素子が継続的にオンされた状態である第1状態、若しくは前記スイッチング素子が継続的にオフされた状態である第2状態、またはPWM制御された状態である第3状態のいずれかの組み合わせである通電パターンを含む第1出力パターンを選択して前記3相のコイルに矩形波通電制御を行い
    前記位置検出信号を補正する場合、前記スイッチング素子が前記第3状態でのPWM制御よりも大きな最大デューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態である第4状態、若しくは前記スイッチング素子が前記第3状態でのPWM制御よりも小さな最小デューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態である第5状態、または前記最大デューティ比と前記最小デューティ比との間の中間のデューティ比のPWM信号によりPWM制御された状態である第6状態のいずれかの組み合わせであり、位置検出信号を所定の補正係数を用いて補正した位置検出信号に基づいた各スイッチング素子の前記位置検出信号の立ち上がりまたは立ち下がりのタイミングに同期して制御される通電パターンを含む異なる複数の前記出力パターンから
    前記通電制御の進角の設定値に対して、前記複数のセンサのうち所定のセンサの前記位置検出信号の補正前後の差分に対応する補正角を付加した前記進角と前記通電制御の通電角とに応じて、
    3以上の前記タイミングにわたって前記スイッチング素子を継続的に同一の通電状態とする通電パターンを含まない第2出力パターン、または3以上の前記タイミングにわたって前記スイッチング素子を継続的に同一の通電状態とする通電パターンを含む第3出力パターンを選択して前記3相のコイルにフリーレス通電制御を行う
    ブラシレスモータの制御方法。
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