JP7120467B2 - 車載用電子装置 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
この出願は、2019年09月12日に日本に出願された特許出願第2019-166484号を基礎としており、基礎の出願の内容を、全体的に、参照により援用している。
電子部品を備えた車載用電子装置に関し、特に、電子部品の温度上昇を抑制する技術に関する。
車両において、電子機器は、インストゥルメントパネルの内側に配置されるなど、直射日光の影響を受けにくい車室内の低温部位に配置される場合が多い。電子機器が車室内の低温部位に配置される場合、電子部品の温度が許容温度を越える心配は少ない。
しかし、電子部品を車両において、比較的高温になる部位に配置する必要があることもある。特許文献1では、屋根上に設置した車載用アンテナ装置において、内部に備えた回路部と筐体との間に熱伝導率が高い熱伝導部材を介在させることで、回路部の熱を筐体に伝熱させて外部へ放熱しやすくしている。
特開2014-50031号公報
回路部の熱を放熱しやすくする熱伝導部材を備えても、電子部品の温度が動作上限温度を超えてしまうこともある。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、電子部品の温度が動作上限温度を超えてしまうことを抑制できる車載用電子装置を提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は更なる有利な具体例を規定する。請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、開示した技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するための1つの開示は、電子部品を備え、車両の上外板である前記車両の屋根板の下に断熱材を介して配置される車載用電子装置であって、前記電子部品を収容する筐体と、前記筐体よりも下側に配置されており、前記電子部品と、直接あるいは伝熱部材を介して接触している潜熱蓄熱材と、前記筐体と直接あるいは伝熱部材を介して接しており、前記電子部品の直下に配置され、前記潜熱蓄熱材を貫通する伝熱経路部材と、を備え、前記潜熱蓄熱材の相転移温度が、前記潜熱蓄熱材が使用される状況下で夜間に到達する温度と、前記電子部品の動作上限温度との間にある。
上記目的を達成するための他の1つの開示は、電子部品を備え、車両の屋根板の下に断熱材を介して配置される車載用電子装置であって、電子部品と、直接あるいは伝熱部材を介して接触している潜熱蓄熱材と、電子部品を収容し、かつ、開口を有する筐体本体と、潜熱蓄熱材を収容する容器と、を備え、容器が筐体本体の開口を塞いでおり、容器は、電子部品に対向する部分が、電子部品あるいは電子部品を固定する回路基板に、直接あるいは伝熱部材を介して接触しており、潜熱蓄熱材の相転移温度が、潜熱蓄熱材が使用される状況下で夜間に到達する温度と、電子部品の動作上限温度との間にある。
上記目的を達成するためのさらに他の1つの開示は、電子部品を備えた車載用電子装置であって、電子部品を収容する筐体と、電子部品と、直接あるいは伝熱部材を介して接触している潜熱蓄熱材と、を備え、潜熱蓄熱材は、筐体の外側に直接あるいは伝熱部材を介して接しており、筐体は、潜熱蓄熱材に直接あるいは伝熱部材を介して接している部分が金属製であり、潜熱蓄熱材の相転移温度が、潜熱蓄熱材が使用される状況下で夜間に到達する温度と、電子部品の動作上限温度との間にある。
上記目的を達成するためのさらに他の1つの開示は、電子部品を備えた車載用電子装置であって、電子部品と、直接あるいは伝熱部材を介して接触している潜熱蓄熱材と、電波の送信および受信の少なくとも一方をするためのアンテナエレメントと、を備え、アンテナエレメントと潜熱蓄熱材とは、水平方向の位置が重ならない位置関係にあり、潜熱蓄熱材の相転移温度が、潜熱蓄熱材が使用される状況下で夜間に到達する温度と、電子部品の動作上限温度との間にある。
上記目的を達成するためのさらに他の1つの開示は、電子部品を備えた車載用電子装置であって、電子部品と、直接あるいは伝熱部材を介して接触している潜熱蓄熱材と、電波の送信および受信の少なくとも一方をするためのアンテナエレメントと、を備え、アンテナエレメントは、車両の上外板の下に配置されており、アンテナエレメントの上側の上外板の少なくとも一部は、電波を透過する透過部を有し、潜熱蓄熱材はアンテナエレメントよりも下側に配置されており、潜熱蓄熱材の相転移温度が、潜熱蓄熱材が使用される状況下で夜間に到達する温度と、電子部品の動作上限温度との間にある。
上記目的を達成するためのさらに他の1つの開示は、電子部品を備えた車載用電子装置であって、電子部品と、直接あるいは伝熱部材を介して接触している潜熱蓄熱材と、電波の送信および受信の少なくとも一方をするためのアンテナエレメントと、を備え、アンテナエレメントは、車両の上外板の下に配置されており、アンテナエレメントの上側の上外板の少なくとも一部は、電波を透過する透過部を有し、潜熱蓄熱材は、アンテナエレメントよりも上側であって、水平方向の位置がアンテナエレメントと重なっておらず、潜熱蓄熱材の相転移温度が、潜熱蓄熱材が使用される状況下で夜間に到達する温度と、電子部品の動作上限温度との間にある。
上記目的を達成するためのさらに他の1つの開示は、電子部品を備えた車載用電子装置であって、電子部品と、直接あるいは伝熱部材を介して接触している潜熱蓄熱材と、電波の送信および受信の少なくとも一方をするためのアンテナエレメントと、アンテナエレメントを収容するカバー部材と、を備え、アンテナエレメントは、車両の上外板の上に配置されており、潜熱蓄熱材は、上外板の下に配置されており、潜熱蓄熱材の相転移温度が、潜熱蓄熱材が使用される状況下で夜間に到達する温度と、電子部品の動作上限温度との間にある。
この車載用電子装置は、潜熱蓄熱材を備えている。潜熱蓄熱材の相転移温度は、夜間に到達する温度と電子部品の動作上限温度との間にある。したがって、昼間に、太陽熱が車両に照射されて車載用電子装置の温度が上昇していき、潜熱蓄熱材の温度が相転移温度に到達すると、車載用電子装置に加えられる熱エネルギーは、相転移のエネルギーとして使用される。
車載用電子装置に加えられる熱エネルギーの一部が相転移のエネルギーとして使用されるので、車載用電子装置が備える電子部品の温度が相転移温度以上になってしまうことが抑制される。この相転移温度は、電子部品の動作上限温度よりも低い温度であることから、電子部品の温度が動作上限温度を超えてしまうことが抑制される。
第1実施形態の車載用電子装置100の断面図である。 第2実施形態の車載用電子装置200の断面図である。 第3実施形態の車載用電子装置300の断面図である。 第4実施形態の車載用電子装置400の断面図である。 容器421の斜視図である。 第5実施形態の車載用電子装置500の断面図である。 第6実施形態の車載用電子装置600の断面図である。 第7実施形態の車載用電子装置700の断面図である。 第8実施形態の車載用電子装置800の断面図である。
<第1実施形態>
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、第1実施形態の車載用電子装置100の断面図である。
[車載用電子装置100が収容されている部分の構成]
車載用電子装置100は車両2の屋根板3の内側に配置されている。屋根板3は上外板の一例である。上外板は、車両2の上外面を形成する板であって、上方から太陽光が直接照射される板である。
車室天井の内張りシート4に穴5が形成されており、その穴5に車載用電子装置100は収容されている。穴5の形状はたとえば矩形である。内張りシート4は、車室の天井を形成する部材であり、車両2の内装材の1つである。車載用電子装置100の下面は、内張りシート4の下面とほぼ同じ位置にある。内張りシート4は、車室の天井の形状を維持できる硬さの板を備え、その板の車室側に、布など、金属よりも断熱性の高い材質すなわち断熱材が積層された構成である。
内張りシート4に形成された穴5は、内張りシート4を厚さ方向に貫通している。ただし、この穴5に収容ケース6が連結している。収容ケース6は、側壁部6aと上壁部6bとを備えた構成であり、下側には開口するが上側は上壁部6bにより塞がれている構造である。
収容ケース6は、その形状を維持するための板材と、その板材の車室側に積層された断熱材とを備えた構成である。収容ケース6の車室側表面の材質は、内張りシート4の車室側表面の材質と同じとすることができる。また、内張りシート4を屋根板3側へ凹ませて収容ケース6を構成してもよい。
リインフォースメント7が屋根板3から離隔している部分は、収容ケース6の側壁部6aを貫通している。リインフォースメント7において収容ケース6の内部にある部分に、車載用電子装置100が支持されている。なお、リインフォースメント7とは別の部材、たとえば、収容ケース6などに車載用電子装置100が固定されてもよい。
[車載用電子装置100の構成]
車載用電子装置100は筐体本体11を備えている。筐体本体11内には、回路基板12、電子部品13などが収容されている。筐体本体11は樹脂製である。筐体本体11の形状は、有底かつ上方に開口する箱形状である。また、筐体本体11の上面視の形状は、たとえば、矩形とすることができる。
回路基板12は、ガラスエポキシ樹脂などの樹脂製である。回路基板12の下面に電子部品13が固定されている。回路基板12は、筐体本体11にビスなどにより固定されている。電子部品13は、たとえば、車載無線機の回路としての機能を備えたICである。図示の便宜上、電子部品13を1つの横長の形状で示しているが、空間的に離隔した複数の電子部品13が回路基板12に固定されていてもよい。電子部品13は、電子回路素子と呼べるものを含むことができる。電子部品13は、回路基板12にはんだにより固定されている。電子部品13には、動作上限温度が定められている。動作上限温度は、カタログなどにより確認することができる。たとえば、電子部品13の動作上限温度は、70℃、80℃などである。
筐体蓋部14は、筐体本体11の開口を塞ぐ形状である。筐体本体11と筐体蓋部14とにより、1つの筐体15が構成される。筐体蓋部14は、回路基板12を介して電子部品13に対向する部分が、筐体蓋部14の他の部分よりも電子部品13側に突き出た形状である。この部分を筐体蓋部14の凸部14aとする。
筐体蓋部14の凸部14aは、伝熱シート16を介して回路基板12に接触している。アルミニウムなどをダイカストにより製造することにより、このような形状の筐体蓋部14を製造することができる。筐体蓋部14は、電子部品13の熱を潜熱蓄熱部20へ伝える伝熱経路の一部を構成する。したがって、筐体蓋部14は、金属製など、熱伝導性のよい材料製である。
伝熱シート16は、空気よりも熱伝導性がよい材料製であって、かつ、押圧により変形可能な材料製である。たとえば、伝熱シート16は、シリコン製とすることができる。また、伝熱シート16として、非シリコン製のものを用いることもできる。なお、伝熱シート16に代えて伝熱グリスを用いてもよい。
回路基板12には、電子部品13の熱を回路基板12の反対側に伝えやすくするため、回路基板12を厚さ方向に貫通する複数のビアホールが備えられている。
筐体蓋部14の上面には伝熱シート17を介して潜熱蓄熱部20が配置されている。伝熱シート17は、伝熱シート16と同様、空気よりも熱伝導性がよい材料製であって、かつ、押圧により変形可能な材料製である。伝熱シート17は、伝熱シート16と同じ材質のものを用いてもよいし、伝熱シート16とは別の材質のものを用いてもよい。伝熱シート17は伝熱部材の一例である。伝熱シート17に代えて伝熱グリスを伝熱部材として用いてもよい。
潜熱蓄熱部20は、容器21内に、潜熱蓄熱材22が収容された構成である。容器21は、空気よりも熱伝導性がよい材質製である。容器21も伝熱部材の一例である。容器21は、たとえばアルミニウム製である。容器21は、潜熱蓄熱材22が収容された後に密閉構造とされる。容器21は、たとえば、1つの面が開口する2つの箱型部材をそれぞれプレス成形により作成し、その後、2つの箱型部材を組み合わせたものに潜熱蓄熱材22を収容し、2つの箱型部材をろう付けで貼り合わせることで形成することができる。
容器21の形状は、扁平形状である。つまり、容器21の形状は、厚さ方向長さよりも、縦方向および横方向の長さの方が長い形状である。なお、縦方向は、厚さ方向と直交する平面における1つの方向であり、横方向は、その平面内において縦方向と直交する方向である。以下、厚さ方向と直交する平面を水平面とし、水平面に平行な方向を水平方向とする。水平面は、厚さ方向に直交する平面であって、必ずしも、鉛直方向に直交する平面である必要はない。
容器21の形状をこの形状とすることで、潜熱蓄熱材22の必要な収容量を確保しつつ、車載用電子装置100全体の厚さ方向長さが長くなってしまうことを抑制できる。容器21の上面視の形状は、筐体本体11の上面視の形状と略同じ形状とすることができる。このようにすれば、潜熱蓄熱部20を設けたことにより、車載用電子装置100の上面視の形状が大きくなってしまうことを防止でき、かつ、車載用電子装置100の厚さ方向長さを短くすることができる。
潜熱蓄熱材22は、相転移温度が、夜間に到達する温度と電子部品13の動作上限温度との間になっている。使用される地域にもよるが、夜間には通常は40℃以下には温度が低下する。電子部品13の動作上限温度が70℃であれば、相転移温度を40℃よりも高く70℃よりは低い温度(たとえば60℃など)にすればよい。
潜熱蓄熱材22は、たとえば、パラフィンを含む材料により構成することができる。パラフィンは分子量を制御することにより、相転移温度を調整することができる。潜熱蓄熱材22の材料は、パラフィン系に限られず、無機塩系など、他の材料であってもよい。また、パラフィン系、無機塩系の潜熱蓄熱材22は、固体-液体間の相転移をする。固体-液体間の相転移をする潜熱蓄熱材22であれば、夜間には凝固し、相転移温度に到達すると融解することになる。
なお、固相から別の固相へ相転移する潜熱蓄熱材22を使用してもよい。固相-固相間の相転移により蓄熱する潜熱蓄熱材22としては、ポリエチレングリコール共重合架橋結合体、Fe-Co合金などがある。
[第1実施形態のまとめ]
車載用電子装置100は、屋根板3のすぐ下に配置されているため、昼間は高温になる可能性もある。しかし、車載用電子装置100は、潜熱蓄熱材22を備えている。潜熱蓄熱材22は、夜間には凝固する相転移温度になっている。したがって、昼間に、太陽熱が車両2に照射されて車載用電子装置100の温度が上昇していき、潜熱蓄熱材22の温度が相転移温度に到達すると、車載用電子装置100に加えられる熱エネルギーは、相転移のエネルギーとして使用される。
潜熱蓄熱材22は、容器21、伝熱シート17、筐体蓋部14、伝熱シート16、回路基板12を通る伝熱経路により電子部品13との間で熱が伝わる。これら伝熱経路を構成する部材は、熱伝導性がよい部材であるので、潜熱蓄熱材22と電子部品13との間は熱が伝わりやすい。
そのため、車載用電子装置100に加えられる熱エネルギーが潜熱蓄熱材22の相転移のエネルギーとして使用されることで、電子部品13の温度上昇も抑制される。潜熱蓄熱材22の相転移温度は、電子部品13の動作上限温度よりも低い温度である。よって、炎天下の駐車放置時など、電子部品13の温度が動作上限温度を超えそうな状況下においても、電子部品13の温度が動作上限温度を超えてしまうことが抑制される。なお、潜熱蓄熱材22の必要量は、炎天下の駐車放置時など、電子部品13の温度が高温になる状況を想定して決定する。
加えて、車載用電子装置100は、潜熱蓄熱材22を備えることで熱容量が増加する。よって、電子部品13の温度が動作上限温度に到達するまでに必要な熱量が多くなり、これによって、電子部品13の温度が動作上限温度に到達しにくくすることもできる。
また、潜熱蓄熱材22により電子部品13が動作上限温度を超えてしまうことを抑制するので、顕熱蓄熱のみにより電子部品13の温度上昇を抑制する場合よりも、車載用電子装置100を小型化できる。よって、屋根板3の下に内張りシート4から下方に突き出ないようにして車載用電子装置100を配置することが容易になる。
加えて、第1実施形態では、車載用電子装置100よりも上方および側方が、断熱材を備えた収容ケース6により囲われている。これにより、車載用電子装置100に加えられる太陽熱を低減できる。これによっても、電子部品13の温度上昇を抑制できる。
また、車載用電子装置100は、屋根板3の下に配置されており、筐体15が潜熱蓄熱部20の下側に位置する。よって、筐体15は潜熱蓄熱部20よりも車室に近い位置にあることになる。この配置により、電子部品13の熱を、車室に効率よく放熱できる。
また、筐体15は、潜熱蓄熱部20と接している部分である筐体蓋部14が金属製である。この構成により、潜熱蓄熱部20を筐体15の外に設置しても、電子部品13と潜熱蓄熱部20との間の熱伝達が効率よく行われるようになる。一方、筐体本体11は樹脂製であるので、筐体15の全体を金属製にするよりも筐体15を軽量化することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
図2に第2実施形態の車載用電子装置200の断面図を示す。車載用電子装置200は、第1実施形態の車載用電子装置100と同様、図1に示した収容ケース6に収容される。
車載用電子装置200は、車載用電子装置100とは異なり、筐体蓋部14を備えていない。代わりに、容器221が筐体蓋部14の役目も持つ。潜熱蓄熱部220は、この容器221の内部に、第1実施形態と同じ潜熱蓄熱材22が収容された構成である。
容器221は、容器21と同様、2つの箱型部材をプレス成形し、潜熱蓄熱材22を収容した後に、2つの箱型部材を貼り合わせることで形成することができる。容器221は、周縁部221aを備えている。周縁部221aは、筐体本体11の上端面の全部と接触する形状であって、かつ、筐体本体11から水平方向には突き出さない形状である。容器221の材料は、第1実施形態の容器21と同じである。
容器221において、周縁部221aを除く部分が収容部221bである。収容部221bに潜熱蓄熱材22が収容される。収容部221bは、電子部品13に対向する部分が突出部221cになっている。突出部221cは、収容部221bの他の部分よりも電子部品13の側に突き出している。突出部221cの下端は、伝熱シート16、回路基板12を介して電子部品13に接している。
この第2実施形態の車載用電子装置200によれば、容器221が筐体蓋部としても機能するので、第1実施形態の筐体蓋部14が不要になる。この構成により、車載用電子装置200の厚さ方向長さを短くすることができる。
<第3実施形態>
図3に第3実施形態の車載用電子装置300の断面図を示す。車載用電子装置300は、構成は車載用電子装置100と同じである。車載用電子装置100との違いは、収容されている位置である。
車載用電子装置300は、ガーニッシュ8と屋根板3との間に配置されている。ガーニッシュ8は、内張りシート4の一部に代えて設けられている。したがって、ガーニッシュ8も内装材の一例である。
ガーニッシュ8は、たとえば、オーバーヘッドコンソールが備えるケース部分である。ガーニッシュ8は樹脂製である。ガーニッシュ8と車載用電子装置300が備える筐体本体11とは、伝熱シート18を介して接している。
ガーニッシュ8と屋根板3の間には収容ケース306も配置されている。収容ケース306は第1実施形態で説明した収容ケース6と同様、車載用電子装置300を収容するものである。収容ケース306は、断熱材、または、断熱材と形状維持用の板材とにより構成されている。
第3実施形態のように、車載用電子装置300をガーニッシュ8と屋根板3の間に配置すれば、車室から車載用電子装置300が見えなくなるので、車室の美観が向上する。
<第4実施形態>
図4に第4実施形態の車載用電子装置400の断面図を示す。車載用電子装置400は、第3実施形態の車載用電子装置300と同様、屋根板3とガーニッシュ8の間に配置されている。
車載用電子装置400は、これまでの実施形態と同じ筐体本体11を備えている。ただし、車載用電子装置400では、筐体本体11は下側に開口している。また、車載用電子装置400では、電子部品13は、回路基板12の上側であって、かつ、回路基板12の上面の中央に固定されている。
筐体蓋部414は、第1実施形態の筐体蓋部14と同じく、金属製など、熱伝導性のよい材料製である。また、筐体蓋部414は、第1実施形態の筐体蓋部14と同様、筐体本体11の開口を塞いでいる。ただし、電子部品13が回路基板12の中央に固定されていることに対応して、筐体蓋部414の凸部414aは、筐体蓋部414の中央部に形成されている。凸部414aの先端は伝熱シート16を介して回路基板12に接触している。筐体蓋部414と筐体本体11とにより筐体415が構成される。
車載用電子装置400が備える潜熱蓄熱部420は、これまでの実施形態で示した容器21とは異なる形状の容器421を備えている。図5に、容器421の斜視図を示す。容器421は、上方に開口している。また、容器421は、水平方向の中央、すなわち、電子部品13や筐体蓋部414の凸部414aの直下となる位置に伝熱柱部423を備えている。伝熱柱部423は角柱形状である。また、容器421には、4つの円柱部424も形成されている。円柱部424は、容器421を筐体蓋部414に固定するためのボルトが挿し通される部分である。
この構成を備える容器421は、伝熱柱部423および円柱部424を備えた形状が一体成形される。伝熱柱部423は、容器421の底部に連結しているが、容器421の底部と伝熱柱部423は同一部材であるので、伝熱柱部423が容器421を貫通していると見ることもできる。伝熱柱部423は、電子部品13の熱を、伝熱柱部423の下方にある車室に放熱するための伝熱経路部材である。
容器421において、伝熱柱部423および円柱部424が形成されている部分を除いた収容空間には潜熱蓄熱材22が収容される。容器421の下面は伝熱シート18を介してガーニッシュ8と接している。
[第4実施形態での電子部品13の温度上昇抑制作用]
このように構成された車載用電子装置400では、電子部品13の直下に配置された伝熱柱部423が、潜熱蓄熱材22が収容された容器421を貫通している。したがって、電子部品13の熱の一部は、いずれも熱伝導性のよい伝熱シート16、筐体蓋部414、伝熱シート17、伝熱柱部423、伝熱シート18を介して、車室に露出するガーニッシュ8まで伝達される。よって、電子部品13の熱を相対的に温度が低い車室に効率的に放熱することができる。
さらに、伝熱柱部423は、容器421と一体となっているので、車載用電子装置400の組み立て作業性が向上する。
加えて、車載用電子装置400も潜熱蓄熱材22を備えている。潜熱蓄熱材22は、伝熱シート17、筐体蓋部414、伝熱シート16、回路基板12が伝熱経路になって電子部品13との間で熱の移動が可能になっている。そして、伝熱シート17、筐体蓋部414、伝熱シート16は、熱伝導性が高い部材である。また、回路基板12には、回路基板12を厚さ方向に貫通する複数のビアホールが備えられているため、回路基板12も厚さ方向に熱を効率よく伝達する。これらにより、電子部品13の熱は、効率よく潜熱蓄熱材22にも伝達される。よって、車載用電子装置400でも、潜熱蓄熱材22によって、電子部品13の温度が動作上限温度を超えてしまうことが抑制される。
<第5実施形態>
図6に第5実施形態の車載用電子装置500の断面図を示す。車載用電子装置500は、第4実施形態の車載用電子装置400と同様、屋根板3とガーニッシュ8の間に配置されている。
車載用電子装置500は、これまでの実施形態と同様の樹脂製の筐体本体11を備えている。筐体本体11の下側は、部分的に開口する開口部11aを有している。筐体本体11の開口部11aから内側に潜熱蓄熱部20が設けられる。
さらに車載用電子装置500では、図6に示すように、潜熱蓄熱材22および容器21よりも回路基板12のほうが車幅方向の長さが長い。具体的には、図6において、回路基板12の右側の端は、容器21の右側の端よりも右側に突出するように配置されている。一方、回路基板12の左側の端は、容器21の左側の端とほぼ同じ位置である。
電子部品13は、回路基板12の上側であって、かつ、回路基板12の上面に固定されている。本実施形態の回路基板12には、アンテナエレメント13aがさらに設けられる。アンテナエレメント13aは、回路基板12の下側であって、かつ、回路基板12の下面の端に固定されている。アンテナエレメント13aは、電波の送信および受信の少なくとも一方をするための電子素子である。
アンテナエレメント13aは、回路基板12に別部品として取付け、回路基板12から突出した構成である。これによって容器21や筐体本体11の影響によるアンテナ性能の劣化を低減できる。アンテナ性能の劣化は、容器21および筐体本体11からの電波の反射によるアンテナ放射パターン性能やアンテナ入力端での反射係数(リターンロス)性能の劣化を意味している。アンテナエレメント13aのグラウンドは、回路基板12上に形成し、そのサイズはアンテナエレメント13aの動作周波数の波長λの1/4以上とすることが必要である。
回路基板12上にλ/4以上のアンテナグラウンドが形成できない場合は、アンテナエレメント13aと金属の容器21とを高周波的に導通させ、容器21をアンテナグラウンドとしてもよく、アンテナエレメント13aとリインフォースメント7とを高周波的に導通させリインフォースメント7をアンテナグラウンドとして使用してもよい。
さらに回路基板12上にλ/4以上のアンテナグラウンドが形成できた場合でも、前述のように、回路基板12と容器21とを高周波的に導通させたり、容器21とリインフォースメント7を高周波的に導通させたりすることは、アンテナ性能を安定させるうえで好適であり実施してもよい。
本実施形態のアンテナエレメント13aは、車室内にある通信機器との電波の送受信用である。したがってアンテナエレメント13aは、たとえばWiFi(登録商標)およびBluetooth(登録商標)などの無線通信規格に基づいて電波を送受信する。
アンテナエレメント13aの車室側の投影領域には、電波を透過しにくい材料、たとえば容器21および潜熱蓄熱材22が配置されていない。したがってアンテナエレメント13aと潜熱蓄熱部20との位置関係において、鉛直方向に見て水平方向にずれた位置に配置されている。アンテナエレメント13aと潜熱蓄熱材22とは、水平方向の位置が重ならない。
このように本実施形態では、アンテナエレメント13aの下側には潜熱蓄熱部20が配置されていない。したがって、潜熱蓄熱部20の容器21によって、車室内の通信機器とアンテナエレメント13aとが送受信する電波が遮られることを防ぐことができる。
<第6実施形態>
図7に第6実施形態の車載用電子装置600の断面図を示す。車載用電子装置600は、第4実施形態の車載用電子装置400と同様、屋根板3とガーニッシュ8の間に配置されている。アンテナエレメント13aの上側の屋根板3の少なくとも一部は、電波を透過する透過部を有する。透過部は、電波を100%透過する必要はなく、一般的に電波透過部材と表現される範囲であれば、部分的に電波が遮蔽されるものであってもよい。たとえば、アンテナエレメント13aが送受信する電波を90%以上透過する材質であれば、透過部として使うことができる。本実施形態では、屋根板3が樹脂材料から構成され、屋根板3全体が透過部として機能する。
車載用電子装置600は、これまでの実施形態と同じ樹脂製の筐体本体11を備えている。また車載用電子装置600も、筐体本体11は下側に開口している。電子部品13は、回路基板12の上側に複数固定されている。またアンテナエレメント13aも、回路基板12の上側に固定されている。
本実施形態のアンテナエレメント13aは、車外にある通信機器との電波の送受信用である。したがってアンテナエレメント13aは、たとえば全地球測位システム(Global Navigation Satellite System:GNSS)、並びにIPネットワークおよび携帯電話網等の電気通信事業者によって提供される公衆通信ネットワークに用いられる電波を送受信する。
アンテナエレメント13aの上側の投影領域には、電波を透過しにくい材料、たとえば金属製の屋根板3および潜熱蓄熱部20が配置されていない。アンテナエレメント13aと潜熱蓄熱部20との位置関係において、図7に示すように、潜熱蓄熱部20はアンテナエレメント13aよりも下側であって、鉛直方向に見て水平方向に重複した位置に配置されている。
このように本実施形態では、アンテナエレメント13aの下側に潜熱蓄熱部20が配置されている。そしてアンテナエレメント13aの上側には、電波を透過する樹脂製の屋根板3が配置されている。したがって潜熱蓄熱部20の容器21によって、車外の通信設備とアンテナエレメント13aとが送受信する電波が遮られることを防ぐことができる。
<第7実施形態>
図8に第7実施形態の車載用電子装置700の断面図を示す。車載用電子装置700は、第4実施形態の車載用電子装置400と同様、屋根板3とガーニッシュ8の間に配置されている。アンテナエレメント13aの上の屋根板3の少なくとも一部は、電波を透過する透過部を有する。本実施形態では、屋根板3が樹脂材料から構成され、屋根板3全体が透過部として機能する。
車載用電子装置700は、これまでの実施形態と同様の筐体本体11を備えている。筐体本体11の上側は、部分的に開口する開口部11aを有している。筐体本体11の開口部11aから内側に潜熱蓄熱部20が設けられる。
さらに車載用電子装置700では、図8に示すように、潜熱蓄熱材22および容器21よりも回路基板12が大きい。具体的には、回路基板12の右側の端は、容器21の右側の端よりも右側に突出するように配置されている。
電子部品13は、回路基板12の下面に固定されている。アンテナエレメント13aは、回路基板12の上側であって、かつ、回路基板12の上面の端に固定されている。
本実施形態のアンテナエレメント13aは、車室内にある通信機器および車外にある通信機器との電波の送受信用である。したがってアンテナエレメント13aの上側の投影領域には、電波を透過しにくい材料、たとえば金属製の屋根板3および潜熱蓄熱部20が配置されていない。またアンテナエレメント13aの車室側の投影領域には、電波を透過しにくい材料、たとえば容器21および潜熱蓄熱材22が配置されていない。アンテナエレメント13aと潜熱蓄熱部20との位置関係において、図8に示すように、鉛直方向に見て水平方向にずれた位置に配置されている。
このように本実施形態では、アンテナエレメント13aの上側および下側には、電波を妨げる部材が配置されていない。したがって潜熱蓄熱部20によって、車室内の通信機器および車外の通信設備とアンテナエレメント13aとが送受信する電波が遮られることを防ぐことができる。
また本実施形態では、アンテナエレメント13aは、回路基板12の上面に配置されているが上面に限るものではなく、下面に配置してもよく、両面のそれぞれにアンテナエレメント13aを配置してもよい。
<第8実施形態>
図9に第8実施形態の車載用電子装置800の断面図を示す。車載用電子装置800は、上側の一部が屋根板3よりも上方に突出し、下側はガーニッシュ8よりも上側に配置されている。屋根板3の一部は、開口する挿通穴3aが形成されており、ガーニッシュ8の上の空間と車外の空間が挿通穴3aを介して連通する。
電子部品13は、回路基板12の上側に固定されている。またアンテナエレメント13aも、回路基板12の上側に固定されている。
回路基板12の大きさは、図9に示すように、挿通穴3aの開口面積よりも小さく、挿通穴3aの上側、換言すると屋根板3の上側に位置している。したがってアンテナエレメント13aは、屋根板3の上側に位置している。アンテナエレメント13aは、回路基板12から屋根板3の上側に突出し、車外と電波の送受信が容易となる位置に配置される。
車載用電子装置800は、これまでの実施形態にける筐体本体11を備えていない。本実施形態の車載用電子装置800は、筐体本体11に換えて、電子部品13およびアンテナエレメント13aを収容するインナーケース24とアウターケース25とを備える。インナーケース24は、挿通穴3aの上側を覆うカバー部材である。アウターケース25は、インナーケース24のさらに外側を覆うカバー部材である。インナーケース24およびアウターケース25は、電波を透過する材料からなり、たとえば樹脂材料から構成される。
アウターケース25は、防塵および防水効果を有するように、屋根板3の上面に接着材25aなどによって封止固定される。インナーケース24の外表面と、アウターケース25の内表面との間は、隙間が設けられている。この隙間は、空気による断熱効果を有する大きさに設定される。隙間は、対流が起こりにくいよう、たとえば20mm以下に設定される。
潜熱蓄熱部20は、図9に示すように、屋根板3の下側に配置される。また容器21の左右方向の外側は断熱性を有する断熱材46によって覆われている。また容器21の下面は、伝熱シート17を介してガーニッシュ8と接している。
このように構成された車載用電子装置800では、電子部品13の直下に配置された伝熱柱部23が、潜熱蓄熱材22が収容された容器21に接している。したがって、電子部品13の熱の一部は、伝熱柱部23および容器21を介して、車室に露出するガーニッシュ8まで伝達される。よって、電子部品13の熱を相対的に温度が低い車室に効率的に放熱することができる。
このように本実施形態では、アンテナエレメント13aの下側に潜熱蓄熱材22が配置されている。そしてアンテナエレメント13aの上側には、電波を透過する樹脂製のインナーケース24およびアウターケース25が配置されている。したがって潜熱蓄熱部20および屋根板3によって、車外の通信設備とアンテナエレメント13aとが送受信する電波が遮られることを防ぐことができる。
また本実施形態では、アンテナエレメント13aは、潜熱蓄熱部20の上側に配置されているが、上側に重ならなくてもよく、水平方向にずれて配置されてもよい。
また前述の第5~第8実施形態では、アンテナエレメント13aは別部品であったが、このような構成に限るものではない。アンテナエレメント13aは、回路基板12上にパターンとして形成しても良い。
以上、実施形態を説明したが、開示した技術は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も開示した範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
<変形例1>
実施形態では、潜熱蓄熱材22は、回路基板12を介して電子部品13に接触する配置となっていた。しかし、潜熱蓄熱材22を回路基板12の電子部品13と同じ側に配置してもよい。この場合、潜熱蓄熱材22を電子部品13に直接あるいは伝熱シート等を介して接触させる。
<変形例2>
収容ケース6、306の屋根板3に対向する面に、ニッケル、アルミニウムなどを主体とする低放射率の材料製の板を配置してもよい。
<変形例3>
伝熱柱部423を容器421とは別体で構成してもよい。また、伝熱柱部423の形状を円柱形状など、角柱形状とは異なる形状とすることもできる。
<変形例4>
実施形態では、車載用電子装置100、200、300、400は、屋根板3の下に配置されていた。しかし、車載用電子装置が配置される位置は、トランク上板の下であってもよい。また、アンテナなど、屋根板3から突き出す構造物が車両2に取り付けられる場合、その構造物の上外板の下に配置されてもよい。
<変形例5>
実施形態では、容器21は伝熱シート17を介して筐体蓋部14に接触していた。しかし、容器21が筐体蓋部14に直接接触していてもよい。また、筐体15の全体を金属製としてもよい。

Claims (11)

  1. 電子部品(13)を備え、車両の上外板(3)である前記車両の屋根板の下に断熱材(6)を介して配置される車載用電子装置であって、
    前記電子部品を収容する筐体(15)と、
    前記筐体よりも下側に配置されており、前記電子部品と、直接あるいは伝熱部材を介して接触している潜熱蓄熱材(22)と、
    前記筐体と直接あるいは伝熱部材を介して接しており、前記電子部品の直下に配置され、前記潜熱蓄熱材を貫通する伝熱経路部材(423)と、を備え、
    前記潜熱蓄熱材の相転移温度が、前記潜熱蓄熱材が使用される状況下で夜間に到達する温度と、前記電子部品の動作上限温度との間にある、車載用電子装置。
  2. 電子部品(13)を備え、車両の屋根板の下に断熱材(6)を介して配置される車載用電子装置であって、
    前記電子部品と、直接あるいは伝熱部材を介して接触している潜熱蓄熱材(22)と、
    前記電子部品を収容し、かつ、開口を有する筐体本体(11)と、
    前記潜熱蓄熱材を収容する容器(221)と、を備え、
    前記容器が前記筐体本体の開口を塞いでおり、
    前記容器は、前記電子部品に対向する部分(221c)が、前記電子部品あるいは前記電子部品を固定する回路基板(12)に、直接あるいは伝熱部材を介して接触しており、
    前記潜熱蓄熱材の相転移温度が、前記潜熱蓄熱材が使用される状況下で夜間に到達する温度と、前記電子部品の動作上限温度との間にある、車載用電子装置。
  3. 電子部品(13)を備えた車載用電子装置であって、
    前記電子部品を収容する筐体(15)と、
    前記電子部品と、直接あるいは伝熱部材を介して接触している潜熱蓄熱材(22)と、を備え、
    前記潜熱蓄熱材は、前記筐体の外側に直接あるいは伝熱部材を介して接しており、
    前記筐体は、前記潜熱蓄熱材に直接あるいは前記伝熱部材を介して接している部分が金属製であり、
    前記潜熱蓄熱材の相転移温度が、前記潜熱蓄熱材が使用される状況下で夜間に到達する温度と、前記電子部品の動作上限温度との間にある、車載用電子装置。
  4. 前記車載用電子装置は、車両の上外板(3)の下に断熱材(6)を介して配置されている、請求項に記載の車載用電子装置。
  5. 前記車載用電子装置は、
    前記上外板である前記車両の屋根板の下に前記断熱材を介して配置されており、
    前記電子部品を収容する筐体(15)を備え、
    前記筐体が前記潜熱蓄熱材よりも下側に配置されている、請求項1,2または4に記載の車載用電子装置。
  6. 前記潜熱蓄熱材を収容する容器(421)を備え、
    前記伝熱経路部材は前記容器と一体になっている、請求項に記載の車載用電子装置。
  7. 電波の送信および受信の少なくとも一方をするためのアンテナエレメント(13a)をさらに含む請求項1~のいずれか1つに記載の車載用電子装置。
  8. 電子部品(13)を備えた車載用電子装置であって、
    前記電子部品と、直接あるいは伝熱部材を介して接触している潜熱蓄熱材(22)と、
    電波の送信および受信の少なくとも一方をするためのアンテナエレメント(13a)と、を備え、
    前記アンテナエレメントと前記潜熱蓄熱材とは、水平方向の位置が重ならない位置関係にあり、
    前記潜熱蓄熱材の相転移温度が、前記潜熱蓄熱材が使用される状況下で夜間に到達する温度と、前記電子部品の動作上限温度との間にある、車載用電子装置。
  9. 電子部品(13)を備えた車載用電子装置であって、
    前記電子部品と、直接あるいは伝熱部材を介して接触している潜熱蓄熱材(22)と、
    電波の送信および受信の少なくとも一方をするためのアンテナエレメント(13a)と、を備え、
    前記アンテナエレメントは、車両の上外板(3)の下に配置されており、
    前記アンテナエレメントの上側の前記上外板の少なくとも一部は、電波を透過する透過部を有し、
    前記潜熱蓄熱材は前記アンテナエレメントよりも下側に配置されており、
    前記潜熱蓄熱材の相転移温度が、前記潜熱蓄熱材が使用される状況下で夜間に到達する温度と、前記電子部品の動作上限温度との間にある、車載用電子装置。
  10. 電子部品(13)を備えた車載用電子装置であって、
    前記電子部品と、直接あるいは伝熱部材を介して接触している潜熱蓄熱材(22)と、
    電波の送信および受信の少なくとも一方をするためのアンテナエレメント(13a)と、を備え、
    前記アンテナエレメントは、車両の上外板(3)の下に配置されており、
    前記アンテナエレメントの上側の前記上外板の少なくとも一部は、電波を透過する透過部を有し、
    前記潜熱蓄熱材は、前記アンテナエレメントよりも上側であって、水平方向の位置が前記アンテナエレメントと重なっておらず
    前記潜熱蓄熱材の相転移温度が、前記潜熱蓄熱材が使用される状況下で夜間に到達する温度と、前記電子部品の動作上限温度との間にある、車載用電子装置。
  11. 電子部品(13)を備えた車載用電子装置であって、
    前記電子部品と、直接あるいは伝熱部材を介して接触している潜熱蓄熱材(22)と、
    電波の送信および受信の少なくとも一方をするためのアンテナエレメント(13a)と、
    前記アンテナエレメントを収容するカバー部材(24,25)と、を備え、
    前記アンテナエレメントは、車両の上外板(3)の上に配置されており、
    前記潜熱蓄熱材は、前記上外板の下に配置されており、
    前記潜熱蓄熱材の相転移温度が、前記潜熱蓄熱材が使用される状況下で夜間に到達する温度と、前記電子部品の動作上限温度との間にある、車載用電子装置。
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