JP7120424B1 - 硫化水素の精製方法、硫化リチウムの製造方法、硫化水素精製装置および硫化リチウム製造装置 - Google Patents

硫化水素の精製方法、硫化リチウムの製造方法、硫化水素精製装置および硫化リチウム製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7120424B1
JP7120424B1 JP2021161521A JP2021161521A JP7120424B1 JP 7120424 B1 JP7120424 B1 JP 7120424B1 JP 2021161521 A JP2021161521 A JP 2021161521A JP 2021161521 A JP2021161521 A JP 2021161521A JP 7120424 B1 JP7120424 B1 JP 7120424B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrogen sulfide
lithium
sulfide
mixed gas
raw material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021161521A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023051067A (ja
Inventor
良太 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2021161521A priority Critical patent/JP7120424B1/ja
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to KR1020247009848A priority patent/KR20240065255A/ko
Priority to CN202180102865.7A priority patent/CN118043281A/zh
Priority to PCT/JP2021/045221 priority patent/WO2023053468A1/ja
Priority to EP21959502.2A priority patent/EP4410741A1/en
Priority to JP2022124196A priority patent/JP7363991B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7120424B1 publication Critical patent/JP7120424B1/ja
Publication of JP2023051067A publication Critical patent/JP2023051067A/ja
Priority to US18/616,291 priority patent/US20240270575A1/en
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B17/00Sulfur; Compounds thereof
    • C01B17/16Hydrogen sulfides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B17/00Sulfur; Compounds thereof
    • C01B17/22Alkali metal sulfides or polysulfides
    • C01B17/24Preparation by reduction
    • C01B17/28Preparation by reduction with reducing gases
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B17/00Sulfur; Compounds thereof
    • C01B17/16Hydrogen sulfides
    • C01B17/168Purification
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B17/00Sulfur; Compounds thereof
    • C01B17/22Alkali metal sulfides or polysulfides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B2210/00Purification or separation of specific gases
    • C01B2210/0001Separation or purification processing
    • C01B2210/0009Physical processing
    • C01B2210/0025Physical processing by absorption in liquids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B2210/00Purification or separation of specific gases
    • C01B2210/0043Impurity removed
    • C01B2210/0093Metals or metal compounds
    • C01B2210/0095Metals
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/056Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
    • H01M10/0561Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes the electrolyte being constituted of inorganic materials only
    • H01M10/0562Solid materials
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Gas Separation By Absorption (AREA)

Abstract

【課題】硫化水素とリチウム原料との反応により硫化リチウムを製造する過程で生じる、未反応の硫化水素を用いて硫黄回収を行うにあたり、クラウス触媒の被毒を抑制するとともに、金属配管の腐食も防止可能な、硫化水素の精製方法を提供する。【解決手段】硫化水素とリチウム原料との反応により硫化リチウムを製造する過程で生じる、未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガス101から、前記リチウム原料を除去する、硫化水素の精製方法。【選択図】図3

Description

本発明は、硫化水素の精製方法、硫化リチウムの製造方法、硫化水素精製装置および硫化リチウム製造装置に関する。
硫化リチウム(LiS)は、例えばリチウム二次電池の固体電解質等として利用されている。硫化リチウムの製造方法としては、例えば、ディスクドライヤーにおいて、リチウム原料である水酸化リチウム等と硫化水素とを反応させる製造方法(例えば、特許文献1参照)等が知られている。
リチウム原料と硫化水素ガスとの硫化反応は、例えば、下記式(1)~(3)で表すことができる。
2LiOH+HS →LiS+2HO (1)
LiCO+HS →LiS+HO+CO (2)
LiO+HS →LiS+HO (3)
一方、硫化水素を元素硫黄として回収する硫黄回収には、クラウス法がよく知られている。クラウス法は、硫化水素を反応炉で空気により部分燃焼させ、硫化水素2容量に対し1容量の二酸化硫黄を含む混合ガスを生成させ、天然ボーキサイト、活性アルミナ、二酸化チタン等の触媒を充填した触媒床にこの混合ガスを通し、蒸気状の元素硫黄を生成し、さらに冷却操作により蒸気状の硫黄を溶融硫黄として回収するものである。
前記反応炉と触媒床の反応は、下記式(i)および(ii)で表すことができる。
反応炉: 3HS+3/2O →2HS+SO+HO (i)
触媒床: 2HS+SO →3S+2HO (ii)
特開2017-222567号公報
しかしながら、前記式(1)~(3)で表される硫化反応において、この硫化反応に関与せず残存した未反応のHSをクラウス法によって硫黄回収しようとすると、前記式(ii)で表される反応に寄与するクラウス触媒が被毒してしまうという問題点がある。このクラウス触媒の被毒は、本発明者が検討したところ、未反応のHSに含まれるリチウム原料が原因であることが判明した。例えば、前記特許文献1に開示された技術において、リチウム原料は、反応の効率性等の観点からその粒径を0.1mm以上1.5mm以下に調整しているが、このような微粉末の粒子はディスクドライヤー中で未反応のHS中に拡散しやすく、結果として未反応のHS中に微粉末のリチウム原料が混入してしまう。
さらに、微粉末のリチウム原料と水分とが共存すると、金属配管等を腐食するという別の問題点もある。
したがって本発明の目的は、硫化水素とリチウム原料との反応により硫化リチウムを製造する過程で生じる、未反応の硫化水素を用いて硫黄回収を行うにあたり、クラウス触媒の被毒を抑制するとともに、金属配管の腐食も防止可能な、硫化水素の精製方法を提供することにある。
本発明は以下の通りである。
(1)硫化水素とリチウム原料との反応により硫化リチウムを製造する過程で生じる、未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスから、前記リチウム原料を除去する、硫化水素の精製方法。
また、本発明の一態様は、下記(2)~(12)に記載の硫化水素の精製方法、硫化リチウムの製造方法、硫化水素精製装置および硫化リチウム製造装置の形態も提供する。
(2)前記混合ガスに洗浄液を接触させ、前記混合ガスから前記リチウム原料を除去する、前記(1)に記載の硫化水素の精製方法。
(3)前記洗浄液は硫化水素を含有する、前記(2)に記載の硫化水素の精製方法。
(4)前記洗浄液は塩化カルシウムを含有する、前記(2)または(3)に記載の硫化水素の精製方法。
(5)前記洗浄液のpHが4~9である、前記(2)~(4)のいずれか1に記載の硫化水素の精製方法。
(6)前記洗浄液の液滴サイズを細かくする手段を備える、前記(2)~(5)のいずれか1に記載の硫化水素の精製方法。
(7)前記混合ガスの流速を増加させ、前記混合ガスと洗浄液との間のせん断力で、前記洗浄液の液滴サイズを細かくする、前記(6)に記載の硫化水素の精製方法。
(8)前記リチウム原料が除去された前記混合ガス中の水分が10質量%以下である、前記(2)~(7)のいずれか1に記載の硫化水素の精製方法。
(9)前記混合ガスにアミン溶液を接触させ、前記混合ガス中の硫化水素を前記アミン溶液中に吸収させ、前記硫化水素を吸収した前記アミン溶液から硫化水素を放出させる、前記(1)に記載の硫化水素の精製方法。
(10)前記(1)~(9)のいずれか1に記載の硫化水素の精製方法によって得られた硫化水素を含む硫化水素を、リチウム原料と反応させ硫化リチウムを製造する、硫化リチウムの製造方法。
(11)前記(1)~(9)のいずれか1に記載された硫化水素の精製方法によって精製されたリチウム原料を含むリチウム原料を、硫化水素と反応させ硫化リチウムを製造する、硫化リチウムの製造方法。
(12)硫化水素とリチウム原料とを反応させて硫化リチウムを生成する、硫化リチウム生成部と、
前記硫化リチウム生成部内の未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスを回収する、混合ガス回収部と、
前記混合ガスからリチウム原料を除去し硫化水素を精製する、硫化水素精製部と、
を備える硫化水素精製装置。
(13)硫化水素とリチウム原料とを反応させて硫化リチウムを生成する、硫化リチウム生成部と、
前記硫化リチウム生成部内の未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスを回収する、混合ガス回収部と、
前記混合ガスからリチウム原料を除去し硫化水素を精製する、硫化水素精製部と、
前記硫化水素精製部で得られた硫化水素を前記硫化リチウム生成部へ供給する、硫化水素供給部と、
を備える硫化リチウム製造装置。
本発明の一態様によれば、硫化水素とリチウム原料との反応により硫化リチウムを製造する過程で生じる、未反応の硫化水素を用いて硫黄回収を行うにあたり、未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスから、前記リチウム原料を除去しているので、クラウス触媒の被毒を抑制するとともに、金属配管の腐食も防止可能な、硫化水素の精製方法を提供できる。
硫化リチウムの製造工程および硫化リチウム生成部を説明するための、反応槽の概略図である。 未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスを回収し、リチウム原料を除去して硫化水素を精製する工程並びに装置を説明するための概略図である。 湿式スプレー塔並びに湿式スプレー塔内に設けられた硫化水素精製部を説明するための概略図である。 湿式スプレー塔に設けられた硫化水素精製部の別の形態を説明するための概略図である。 湿式スプレー塔に設けられた硫化水素精製部の別の形態を説明するための概略図である。 湿式スプレー塔に設けられた硫化水素精製部の別の形態を説明するための概略図である。
以下、本発明の実施形態について、さらに詳しく説明する。
本発明の一態様の硫化水素の精製方法は、硫化水素とリチウム原料との反応により硫化リチウムを製造する過程で生じる、未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスから、前記リチウム原料を除去することを特徴とする。
また、本発明の一態様の硫化水素精製装置は、硫化水素とリチウム原料とを反応させて硫化リチウムを生成する、硫化リチウム生成部と、前記硫化リチウム生成部内の未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスを回収する、混合ガス回収部と、前記混合ガスからリチウム原料を除去し硫化水素を精製する、硫化水素精製部と、を備えることを特徴とする。
上述のように、硫化リチウムの製造には、リチウム原料と硫化水素ガスとの硫化反応が利用され、この硫化反応は、例えば下記式(1)~(3)で表すことができる。なお、下記式(1)ではリチウム原料としてLiOHを記載しているが、本発明はこの形態に制限されない。
2LiOH+HS →LiS+2HO (1)
LiCO+HS →LiS+HO+CO (2)
LiO+HS →LiS+HO (3)
ここで、本発明でいう未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスにおいて、未反応の硫化水素とは、前記式(1)~(3)で表される硫化反応に関与せず残存した未反応の硫化水素を意味する。また、リチウム原料とは、硫化リチウムの製造する過程で生じる、硫化リチウム(LiS)およびそれ以外のリチウム化合物も含む意味である。
次に、硫化水素とリチウム原料との反応により硫化リチウムを製造する過程(硫化リチウムの製造工程)および硫化水素とリチウム原料とを反応させて硫化リチウムを生成する、硫化リチウム生成部について説明する。このような硫化リチウムの製造工程および硫化リチウム生成部は公知であり、例えば、特開2017-222567号公報(特許文献1)や、特開2016-150859号公報等に開示されている。
具体的には、前記硫化リチウムの製造工程および硫化リチウム生成部は、リチウム原料を加熱された反応槽内に連続的または非連続的に供給すると共に、リチウム原料を反応槽内において一定方向に移動させる。また、一方で、該硫化リチウムの製造工程および硫化リチウム生成部は、硫化水素ガスを反応槽内に連続的または非連続的に供給し、リチウム原料と硫化水素ガスとを反応させて硫化リチウムを連続的または非連続的に製造する。
(硫化水素)
硫化水素は、通常硫化水素ガスとしてリチウム原料と反応し、硫化リチウムを生成する。硫化水素ガスは、硫化水素のみからなるガスであってもよいし、硫化水素を主成分としつつ他のガス成分を含有するガスであってもよい。ここで、主成分とは、当該ガス中で最も含有量の多い成分を意味し、例えば、50vol%以上である。本発明において、急激に硫化反応が起こるのを抑制するため、例えば、硫化水素ガスに不活性ガスを混合して硫化水素分圧を下げるようにしてもよい。
かかる観点から、硫化水素ガスの濃度は、10~100vol%であるのが好ましい。なお、硫化水素ガスの濃度が100vol%というのは、硫化水素ガスのみからなるガス、すなわち純ガスの意味であり、100vol%未満の場合は、硫化水素ガスと、Arや窒素などの不活性ガスや水素などの還元性ガスとの混合ガスの意味である。
リチウム原料との反応性を維持しつつ、反応槽内でのガス流量を適切に保持するという観点から、硫化水素ガス濃度は10vol%~100vol%であるのが好ましく、中でも20vol%以上または90vol%以下、その中でも特に30vol%以上または80vol%以下であるのがさらに好ましい。
(リチウム原料)
リチウム原料は、硫化リチウムのリチウム源となる原料のことであって、例えば水酸化リチウム、炭酸リチウム、酸化リチウムなどを挙げることができる。中でも、低温にて硫化反応が起こると共に、安定性に優れている観点から、水酸化リチウムが好ましい。
(硫化反応)
反応槽内に供給されたリチウム原料と硫化水素ガスとが接触すると、前記式(1)~(3)の硫化反応が生じ、主生成物である硫化リチウム(LiS)と、副生成物である水(HO)などが生成する。
リチウム原料が十分に加熱された状態で硫化水素ガスと接触すると、上記反応はより進むことになる。
この際、リチウム原料の加熱は、リチウム原料が溶融しない温度領域に加熱するのが好ましい。
(反応槽)
反応槽は、リチウム原料と硫化水素ガスとが反応する空間を提供する設備であり、その形状及び大きさは任意である。反応槽の外形形状は、直方体状、円柱状、多角柱状など任意である。反応槽は、リチウム原料と硫化水素ガスとの反応を促進する撹拌機を備えてもよい。
(反応槽の加熱)
前記硫化リチウムの製造工程では、反応槽内、特に移動中の硫化リチウムが接触する部分を加熱し、反応槽内を移動するリチウム原料を加熱するのが好ましい。十分加熱された状態のリチウム原料を硫化水素ガスと接触させ前記硫化反応を促進させることができる。
図1は、前記硫化リチウムの製造工程および硫化リチウム生成部を説明するための、反応槽11の概略図である。
反応槽11の加熱に関しては、図1に示すように、リチウム原料12が移動する方向にみて、反応槽11の中間領域13を加熱手段14により加熱するのが好ましい。
このように加熱することにより、図1に示すように、リチウム原料12の移動方向における位置関係にみて、反応槽11内の中間領域13を、反応槽11を直接加熱する領域とし、当該中間領域13の両側すなわち上流側領域及び下流側領域、具体的にはその領域の反応槽11内壁面温度を100℃以上に加熱される加熱領域とすることができる。なお、図1における左側が上流側であり、右側が下流側とする。
この際、硫化反応を促進させることができる観点から、上記中間領域13の反応槽11内壁面温度は、200℃~450℃であるのが好ましく、中でも300℃以上または450℃以下であるのが特に好ましい。
当該中間領域13の反応槽11内壁面温度はリチウム原料12の品温とほぼ同じ温度であるとみなせるから、中間領域13の反応槽11内壁面が200℃~450℃であれば、上記硫化反応を十分に促進できる。
(反応槽内へのリチウム原料の供給及び移動)
前記硫化リチウムの製造工程および硫化リチウム生成部では、図1に示すように、リチウム原料12を反応槽11内に連続的に供給すると共に、反応槽11内において一定方向にリチウム原料12を移動させることができる。
また、反応槽11内においてリチウム原料12を移動させる方向は、例えば水平方向、垂直上下方向、回転方向、回転軸方向、反応槽11の長さ方向など任意である。例えば、図1に示すように、反応槽11の長さ方向にリチウム原料12を移動させることができる。
(反応槽内への硫化水素ガスの供給及び移動)
図1に示す形態の前記硫化リチウムの製造工程および硫化リチウム生成部では、上記硫化水素15を反応槽11内に連続的に供給する。
前記硫化リチウムの製造工程および硫化リチウム生成部では、図1に示すように、反応槽11内において、リチウム原料12の移動方向と対向する方向に沿って、その下流側から上流側に向かって、硫化水素15を流動させることができる。
また、前記硫化リチウムの製造工程および硫化リチウム生成部において、硫化水素15の移動方向は、リチウム原料12の移動方向と同じでもよい。
この際、反応槽11内において硫化水素15を流動させる速度は任意である。
さらに、前記硫化リチウムの製造工程および硫化リチウム生成部では、図1に示すように、リチウム原料12の移動方向における位置関係において、リチウム原料12を反応槽11内に供給する位置よりも下流側から、上記硫化水素15を反応槽11内に供給するのが好ましい。
なお、リチウム原料12の移動方向における位置関係において、硫化水素15の供給位置を、加熱領域(上流側)若しくは中間領域13内に設けてもよい。
(排気)
前記硫化リチウムの製造工程および硫化リチウム生成部では、図1に示すように、上記硫化反応によって生成した副生成物である水蒸気(HO)及び二酸化炭素(CO)、さらには未反応の硫化水素ガスなどを、反応槽11の外に排気17する。
排気された未反応の硫化水素ガスはクラウス法により、元素硫黄として回収できる。しかし上述のように、この排気された未反応の硫化水素ガスの中には、微粉状のリチウム原料が含まれ、このリチウム原料がクラウス触媒を被毒したり、さらに水分とともに存在することにより、金属配管等を腐食するという問題点があった。そこで本発明の一態様では、未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスを回収し、前記リチウム原料を除去して硫化水素を精製する工程並びに装置を備えてなることを特徴とする。具体的な方法および手段については下記で説明する。
(硫化リチウムの回収)
上記硫化反応によって生成した主生成物である硫化リチウム(LiS)は、図1に示すように、下流側に移動させて硫化リチウム回収槽18内に回収するのが好ましい。
硫化リチウム(LiS)を硫化リチウム回収槽18内に回収して溜める場合、硫化リチウム回収槽18の内壁面温度を100℃以上に加熱するのが好ましい。
反応副生成物である水が硫化リチウム回収槽18内で結露し、反応生成物である硫化リチウムと結露した水分とが反応して水酸化リチウムを生成し、硫化リチウムの純度が低下することがある。これに対し、前記のように硫化リチウム回収槽18の内壁面を加熱すれば、硫化リチウム回収槽18内の水分を気体化させることができ、水(液体)として存在しないようにできる。さらには、硫化リチウム回収槽18内の水分を揮発させることができ、回収した硫化リチウムが凝集したり、硫化リチウム回収槽18の内壁面に付着したりするのを抑制できる。
さらに、硫化リチウム回収槽18内に不活性ガスを供給するようにしてもよい。これにより、不活性ガスとともに水分を硫化リチウム回収槽18の外に排出させることができる。
次に本発明に一態様における未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスを回収し、前記リチウム原料を除去して硫化水素を精製する工程並びに装置について説明する。
図2は、未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスを回収し、前記リチウム原料を除去して硫化水素を精製する工程並びに装置を説明するための概略図である。
図2において、図1で説明した前記硫化リチウムの製造工程および硫化リチウム生成部から排気された未反応の硫化水素ガスおよびリチウム原料を含有する混合ガスは、湿式スプレー塔10に回収され、湿式スプレー塔10に設けられた硫化水素精製部によって、前記混合ガスからリチウム原料が除去され、硫化水素が精製される。
図3は、湿式スプレー塔10並びに湿式スプレー塔10内に設けられた硫化水素精製部を説明するための概略図である。
図3において、湿式スプレー塔10には、混合ガス導入口102、ベンチュリー部103、スプレー部材104、洗浄液を収容する洗浄液タンク105、デミスター114、精製された硫化水素ガスを排出するガス排出口116、回収されたリチウム原料を収容するリチウム原料タンク120を主に備える。
次に動作について説明する。
図1で説明した前記硫化リチウムの製造工程および硫化リチウム生成部から排気された未反応の硫化水素ガスおよびリチウム原料を含有する混合ガス101は、混合ガス導入口102から湿式スプレー塔10内に導入される。
混合ガス101は、水分を含むために混合ガス温度を100~220℃に調整するのが好ましく、140~180℃に調整するのがさらに好ましい(下記実施例では混合ガス温度は160℃に調整された)。前記混合ガス温度を100℃以上にすることにより、湿式スプレー塔10内での水分の結露を抑制することができ、220℃以下にすることにより、湿式スプレー塔10の構成部材のコストを抑えることができる。
湿式スプレー塔10内では、混合ガス101に洗浄液108を噴霧し、混合ガス101に洗浄液108を接触させ、混合ガス101からリチウム原料を除去する。湿式スプレー塔10は、混合ガス101に洗浄液108を接触させる際に、洗浄液108の液滴サイズを細かくする手段を備えてもよい。洗浄液108の液滴サイズを細かくすることにより、混合ガス101中のリチウム原料と洗浄液108との接触頻度が増加し、リチウム原料の除去が効率的に行える。洗浄液108の液滴サイズを細かくする手段としては、例えば、混合ガス101の流速を増加させる手段が挙げられる。当該手段として、図3に示すベンチュリー部103が挙げられる。混合ガス101は、ベンチュリー部103にて流速を増加させ、混合ガス101と洗浄液108との間のせん断力で洗浄液108の液滴サイズを細かくする。これにより、混合ガス101中のリチウム原料と洗浄液108との接触頻度が増加し、リチウム原料の除去が効率的に行える。
具体的には、ベンチュリー部103で流速が増加された混合ガス101に、スプレー部材104によって洗浄液108が噴霧される。洗浄液108は、流速が増加された混合ガス101により微細化され液滴サイズが細かくなった状態で、混合ガス101と接触する。そして、当該洗浄液108は、湿式スプレー塔10の底部に貯留され、ポンプ110により汲み上げられ、洗浄液第1配管112を経てスプレー部材104に到達する。また洗浄液108は、湿式スプレー塔10の外部に設置された洗浄液タンク105内に収容され、ポンプ106により汲み上げられ、洗浄液第2配管107を経て湿式スプレー塔10の底部に到達する。また、湿式スプレー塔10の底部の洗浄液108は、pH計109によりpHが管理される。
洗浄液108としては、リチウム原料を除去可能なものであればとくに制限されない。ここで「除去」とは、リチウム原料を溶解することによる除去であってもよく、洗浄液がリチウム原料を落下させることによる除去であってもよく、前者であることが好ましい。洗浄液108としては、例えば硫化水素を含有する流体、例えば硫化水素含有水、硫化水素含有有機溶媒等が挙げられる。
硫化水素含有水を使用する場合は、硫化水素飽和水溶液であるのが好ましく、そのpHを9以下、好ましくは4~9、より好ましくは4~7に調整することで、硫化水素の使用量を減少できるとともに、効果的にリチウム原料を溶解除去でき、好ましい。
また、洗浄液108には、塩化カルシウムを添加することもできる。この形態によれば、精製された硫化水素ガス中の水分を低減できる。
洗浄液108中の塩化カルシウム濃度は、5~40質量%が好ましく、15~40質量%がさらに好ましい。
洗浄液108に塩化カルシウムを加えることにより、硫化水素ガス中の水分を例えば6%以下に減少させることができる。
続いて、リチウム原料が除去された混合ガスは、デミスター114を通過し、硫化水素ガス中の水分が捕獲されてもよい。デミスター114としては、公知のものを使用することができ、とくに限定するものではないが、例えば金属線、樹脂、ガラス繊維等の三次元網目構造体を、小さな圧力損失でありながら流体との接触面を増大させるべく幾層にも積層してマット状にした部材等が挙げられる。
デミスター114を通過した硫化水素ガス、すなわち精製された硫化水素ガス118は、ガス排出口116を経て、湿式スプレー塔10の外部に設けられた図示しない精製硫化水素ガス収容部に収容される。精製された硫化水素ガス118の水分濃度は、10質量%以下が好ましく、8質量%以下がさらに好ましい。
一方、溶解除去されたリチウム原料は、弁124および配管126を経て、リチウム原料タンク120内に収容される(符号122)。
なお、前記精製された硫化水素ガス並びに回収されたリチウム原料は、図2に示すように硫化リチウム生成部に供給して硫化リチウムの製造工程に再利用できる。この硫化リチウムの製造工程は、精製された硫化水素ガス並びに回収されたリチウム原料のみを用いてもよく、あらたに硫化水素ガスやリチウム原料を追加混合して用いてもよい。
したがって本発明の別の見地によれば、硫化水素とリチウム原料とを反応させて硫化リチウムを生成する、硫化リチウム生成部と、前記硫化リチウム生成部内の未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスを回収する、混合ガス回収部と、前記混合ガスからリチウム原料を除去し硫化水素を精製する、硫化水素精製部と、前記硫化水素精製部で得られた硫化水素を前記硫化リチウム生成部へ供給する、硫化水素供給部と、を備える硫化リチウム製造装置を提供するものである。
または、硫化水素とリチウム原料とを反応させて硫化リチウムを生成する、硫化リチウム生成部と、前記硫化リチウム生成部内の未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスを回収する、混合ガス回収部と、前記混合ガスからリチウム原料を除去し硫化水素を精製する、硫化水素精製部と、前記硫化水素精製部で回収されたリチウム原料を前記硫化リチウム生成部へ供給する、リチウム原料供給部と、を備える硫化リチウム製造装置を提供するものである。
次に、図4~6を参照して湿式スプレー塔10に設けられた硫化水素精製部の別の形態について説明する。なお、図3と同じ符号については図3で示す湿式スプレー塔10と同じであるので、説明は省略する。
図4は、図3に示す湿式スプレー塔10において、ベンチュリー部103を設けずに、充填層128を新たに設置した形態である。この充填層128は、混合ガス101と洗浄液108との接触頻度を高めることを目的に設置されている。また、充填層128にはポリプロピレン製の充填剤が充填されている。
図5は、図3に示す湿式スプレー塔10において、ベンチュリー部103を設けない形態であり、図6は、図3に示す湿式スプレー塔10において、デミスター114を設けない形態である。
なお、図3~6では、混合ガスからリチウム原料を除去する手段として洗浄液を混合ガスに噴霧する形態を例に取り説明したが、本発明ではこれらの形態とは別に、未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスからリチウム原料を除去する手段として、混合ガスにアミン溶液を接触させ、混合ガス中の硫化水素をアミン溶液中に吸収させ、硫化水素を吸収したアミン溶液から硫化水素を放出させてもよい。硫化水素をアミン溶液に吸収させる技術はカーボトール法として公知であり、例えば特許第6204465号公報に開示されている。硫化水素は、アミン溶液を加熱(例えば116~127℃)することにより回収できる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。例1~6が実施例、例7、8が比較例である。
例1
(硫化リチウムの製造)
図1に示す装置を用いて硫化リチウムの製造を行った。
リチウム原料として平均粒径が200μmの水酸化リチウムを用い、中間領域の反応槽(ロータリーキルン)内壁面温度を300℃に設定した。
リチウム原料を反応槽内に連続的に供給すると共に、反応槽内において上流から下流方向にリチウム原料を移動させながら、リチウム原料よりも下流側で硫化水素ガスを反応槽内に連続的に供給した。反応槽内では、攪拌を行うことで硫化水素ガスとリチウム原料との反応を促進させた(攪拌翼あり)。
上記工程により、未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスが発生し、これを図2に示すように湿式スプレー塔10に回収した。湿式スプレー塔10に設けられた硫化水素精製部によって、混合ガスからリチウム原料を除去し、硫化水素を精製した。なお、混合ガス中のリチウム化合物濃度(LiOH、LiS等)をJIS Z8808 2013記載の方法によって測定したところ、25μg/Nmであった。
湿式スプレー塔10としては、図3に示す形態のものを採用した。
湿式スプレー塔10への混合ガス101の導入温度は160℃とした。
洗浄液108として、pH4.5の硫化水素飽和水溶液を用いた。
湿式スプレー塔10内に導入された混合ガス101は、ベンチュリー部103により流速が増加せしめられ、スプレー部材104によって洗浄液108が噴霧された。
続いて、リチウム原料が除去された混合ガスは、デミスター114を通過し、硫化水素ガス中の水分が捕獲され、精製された硫化水素ガス118を得た。該ガス118は、ガス排出口116を経て、湿式スプレー塔10の外部に設けられた図示しない精製硫化水素ガス収容部に収容された。精製された硫化水素ガス118の水分濃度は、8質量%であり、リチウム化合物濃度は1μg/Nm未満であった。
上記工程終了後、湿式スプレー塔10内に設けられた各種配管を調べたところ、リチウム化合物の付着は確認されなかった。
また、精製された硫化水素ガス118をクラウス法により硫黄回収したところ、硫黄生成効率に変化なく、触媒への被毒は確認されなかった。
例2
例1において、上記「撹拌翼あり」を「撹拌翼なし」に変更したこと以外は、例1を繰り返した。結果を表1に示す。
例3
例1において、ベンチュリー部103を設けない図5に示す湿式スプレー塔10を用いたこと以外は、例1を繰り返した。結果を表1に示す。
例4
例1において、充填層128を設けた図4に示す湿式スプレー塔10を用いたこと以外は、例1を繰り返した。結果を表1に示す。
例5
例1において、デミスター114を設けない図6に示す湿式スプレー塔10を用いたこと以外は、例1を繰り返した。結果を表1に示す。
例6
例1において、洗浄液108に塩化カルシウムを30質量%の濃度となるように添加したこと以外は、例1を繰り返した。結果を表1に示す。
例7
例1において、スプレー部材104による洗浄液108の噴霧を行わなかったこと以外は、例1を繰り返した。結果を表1に示す。なお、例7では洗浄液の噴霧を行っていないため、湿式スプレー塔10を経たガスのリチウム化合物濃度は測定していない。
例8
例7において、上記「撹拌翼あり」を「撹拌翼なし」に変更したこと以外は、例1を繰り返した。結果を表1に示す。なお、例8では洗浄液の噴霧を行っていないため、湿式スプレー塔10を経たガスのリチウム化合物濃度は測定していない。
Figure 0007120424000002
表1の結果から、各実施例では混合ガスからリチウム原料が除去されているので、クラウス触媒の被毒を抑制するとともに、配管へのリチウム化合物の付着も確認されなかったので、金属配管の腐食も防止できることが分かった。
これに対し、例7、8では、混合ガスからのリチウム原料の除去を行わなかったので、クラウス触媒の被毒が確認され、金属配管の腐食も懸念される結果となった。
10 湿式スプレー塔
11 反応槽
12 リチウム原料
13 中間領域
14 加熱手段
15 硫化水素
17 排気
18 硫化リチウム回収槽
101 混合ガス
102 混合ガス導入口
103 ベンチュリー部
104 スプレー部材
105 洗浄液タンク
106 ポンプ
107 洗浄液第2配管
108 洗浄液
109 pH計
110 ポンプ
112 洗浄液第1配管
114 デミスター
116 ガス排出口
118 硫化水素ガス
120 リチウム原料タンク
124 弁
126 配管
128 充填層

Claims (14)

  1. 硫化水素とリチウム原料との反応により硫化リチウムを製造する過程で生じる、未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスに、塩化カルシウムを含有する洗浄液を接触させ、前記混合ガスから前記リチウム原料を除去する、硫化水素の精製方法。
  2. 硫化水素とリチウム原料との反応により硫化リチウムを製造する過程で生じる、未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスに、洗浄液を接触させ、前記混合ガスから前記リチウム原料を除去する、硫化水素の精製方法であって、
    前記混合ガスの流速を増加させ、前記混合ガスと洗浄液との間のせん断力で、前記洗浄液の液滴サイズを細かくする、硫化水素の精製方法。
  3. 前記洗浄液は硫化水素を含有する、請求項1または2に記載の硫化水素の精製方法。
  4. 前記洗浄液のpHが4~9である、請求項1~3のいずれか1項に記載の硫化水素の精製方法。
  5. 前記リチウム原料が除去された前記混合ガス中の水分が10質量%以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の硫化水素の精製方法。
  6. 硫化水素とリチウム原料との反応により硫化リチウムを製造する過程で生じる、未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスに、アミン溶液を接触させ、前記混合ガス中の硫化水素を前記アミン溶液中に吸収させ、前記硫化水素を吸収した前記アミン溶液から硫化水素を放出させることで、前記混合ガスから、前記リチウム原料を除去する、硫化水素の精製方法。
  7. 請求項1~のいずれか1項に記載の硫化水素の精製方法によって得られた硫化水素を含む硫化水素を、リチウム原料と反応させ硫化リチウムを製造する、硫化リチウムの製造方法。
  8. 請求項1~のいずれか1項に記載された硫化水素の精製方法によって精製されたリチウム原料を含むリチウム原料を、硫化水素と反応させ硫化リチウムを製造する、硫化リチウムの製造方法。
  9. 硫化水素とリチウム原料とを反応させて硫化リチウムを生成する、硫化リチウム生成部と、
    前記硫化リチウム生成部内の未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスを回収する、混合ガス回収部と、
    前記混合ガスに塩化カルシウムを含有する洗浄液を接触させ、前記混合ガスからリチウム原料を除去し硫化水素を精製する、硫化水素精製部と、
    を備える硫化水素精製装置。
  10. 硫化水素とリチウム原料とを反応させて硫化リチウムを生成する、硫化リチウム生成部と、
    前記硫化リチウム生成部内の未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスを回収する、混合ガス回収部と、
    前記混合ガスに洗浄液を接触させ、前記混合ガスからリチウム原料を除去し硫化水素を精製する、硫化水素精製部であって、前記混合ガスの流速を増加させ、前記混合ガスと洗浄液との間のせん断力で、前記洗浄液の液滴サイズを細かくする手段を備える、硫化水素精製部と、
    を備える硫化水素精製装置。
  11. 硫化水素とリチウム原料とを反応させて硫化リチウムを生成する、硫化リチウム生成部と、
    前記硫化リチウム生成部内の未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスを回収する、混合ガス回収部と、
    前記混合ガスに、アミン溶液を接触させ、前記混合ガス中の硫化水素を前記アミン溶液中に吸収させ、前記硫化水素を吸収した前記アミン溶液から硫化水素を放出させることで、前記混合ガスからリチウム原料を除去し硫化水素を精製する、硫化水素精製部と、
    を備える硫化水素精製装置。
  12. 硫化水素とリチウム原料とを反応させて硫化リチウムを生成する、硫化リチウム生成部と、
    前記硫化リチウム生成部内の未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスを回収する、混合ガス回収部と、
    前記混合ガスに塩化カルシウムを含有する洗浄液を接触させ、前記混合ガスからリチウム原料を除去し硫化水素を精製する、硫化水素精製部と、
    前記硫化水素精製部で得られた硫化水素を前記硫化リチウム生成部へ供給する、硫化水素供給部と、
    を備える硫化リチウム製造装置。
  13. 硫化水素とリチウム原料とを反応させて硫化リチウムを生成する、硫化リチウム生成部と、
    前記硫化リチウム生成部内の未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスを回収する、混合ガス回収部と、
    前記混合ガスに洗浄液を接触させ、前記混合ガスからリチウム原料を除去し硫化水素を精製する、硫化水素精製部であって、前記混合ガスの流速を増加させ、前記混合ガスと洗浄液との間のせん断力で、前記洗浄液の液滴サイズを細かくする手段を備える、硫化水素精製部と、
    前記硫化水素精製部で得られた硫化水素を前記硫化リチウム生成部へ供給する、硫化水素供給部と、
    を備える硫化リチウム製造装置。
  14. 硫化水素とリチウム原料とを反応させて硫化リチウムを生成する、硫化リチウム生成部と、
    前記硫化リチウム生成部内の未反応の硫化水素およびリチウム原料を含有する混合ガスを回収する、混合ガス回収部と、
    前記混合ガスに、アミン溶液を接触させ、前記混合ガス中の硫化水素を前記アミン溶液中に吸収させ、前記硫化水素を吸収した前記アミン溶液から硫化水素を放出させることで、前記混合ガスからリチウム原料を除去し硫化水素を精製する、硫化水素精製部と、
    前記硫化水素精製部で得られた硫化水素を前記硫化リチウム生成部へ供給する、硫化水素供給部と、
    を備える硫化リチウム製造装置。
JP2021161521A 2021-09-30 2021-09-30 硫化水素の精製方法、硫化リチウムの製造方法、硫化水素精製装置および硫化リチウム製造装置 Active JP7120424B1 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021161521A JP7120424B1 (ja) 2021-09-30 2021-09-30 硫化水素の精製方法、硫化リチウムの製造方法、硫化水素精製装置および硫化リチウム製造装置
CN202180102865.7A CN118043281A (zh) 2021-09-30 2021-12-08 硫化氢的纯化方法、硫化锂的制造方法、硫化氢纯化装置和硫化锂制造装置
PCT/JP2021/045221 WO2023053468A1 (ja) 2021-09-30 2021-12-08 硫化水素の精製方法、硫化リチウムの製造方法、硫化水素精製装置および硫化リチウム製造装置
EP21959502.2A EP4410741A1 (en) 2021-09-30 2021-12-08 Hydrogen sulfide purification method, lithium sulfide production method, hydrogen sulfide purification device, and lithium sulfide production device
KR1020247009848A KR20240065255A (ko) 2021-09-30 2021-12-08 황화수소의 정제 방법, 황화리튬의 제조 방법, 황화수소 정제 장치 및 황화리튬 제조 장치
JP2022124196A JP7363991B2 (ja) 2021-09-30 2022-08-03 硫化水素の精製方法、硫化リチウムの製造方法、硫化水素精製装置および硫化リチウム製造装置
US18/616,291 US20240270575A1 (en) 2021-09-30 2024-03-26 Hydrogen sulfide purification method, lithium sulfide production method, hydrogen sulfide purification device, and lithium sulfide production device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021161521A JP7120424B1 (ja) 2021-09-30 2021-09-30 硫化水素の精製方法、硫化リチウムの製造方法、硫化水素精製装置および硫化リチウム製造装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022124196A Division JP7363991B2 (ja) 2021-09-30 2022-08-03 硫化水素の精製方法、硫化リチウムの製造方法、硫化水素精製装置および硫化リチウム製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7120424B1 true JP7120424B1 (ja) 2022-08-17
JP2023051067A JP2023051067A (ja) 2023-04-11

Family

ID=82850946

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021161521A Active JP7120424B1 (ja) 2021-09-30 2021-09-30 硫化水素の精製方法、硫化リチウムの製造方法、硫化水素精製装置および硫化リチウム製造装置
JP2022124196A Active JP7363991B2 (ja) 2021-09-30 2022-08-03 硫化水素の精製方法、硫化リチウムの製造方法、硫化水素精製装置および硫化リチウム製造装置

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022124196A Active JP7363991B2 (ja) 2021-09-30 2022-08-03 硫化水素の精製方法、硫化リチウムの製造方法、硫化水素精製装置および硫化リチウム製造装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20240270575A1 (ja)
EP (1) EP4410741A1 (ja)
JP (2) JP7120424B1 (ja)
KR (1) KR20240065255A (ja)
CN (1) CN118043281A (ja)
WO (1) WO2023053468A1 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000247609A (ja) 1999-02-25 2000-09-12 Idemitsu Petrochem Co Ltd 無水アルカリ金属硫化物の製造方法
JP2014001091A (ja) 2012-06-15 2014-01-09 Idemitsu Kosan Co Ltd アルカリ金属硫化物の製造方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0656408A (ja) * 1992-08-07 1994-03-01 Idemitsu Eng Co Ltd 水硫化ソーダの製造方法
EP2867345B1 (en) * 2012-06-29 2018-08-01 Dow Global Technologies LLC Aqueous alkanolamine absorbent composition comprising piperazine for enhanced removal of hydrogen sulfide from gaseous mixtures and method for using the same
JP6508672B2 (ja) 2015-02-16 2019-05-08 古河機械金属株式会社 硫化リチウム粒子および硫化物系無機固体電解質材料の製造方法
JP7014496B2 (ja) 2016-06-14 2022-02-01 出光興産株式会社 硫化リチウム、及びその製造方法
JP6837531B2 (ja) * 2019-10-30 2021-03-03 古河機械金属株式会社 硫化リチウムの製造装置
JP7494534B2 (ja) 2020-04-02 2024-06-04 トヨタ自動車株式会社 部品の支持構造

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000247609A (ja) 1999-02-25 2000-09-12 Idemitsu Petrochem Co Ltd 無水アルカリ金属硫化物の製造方法
JP2014001091A (ja) 2012-06-15 2014-01-09 Idemitsu Kosan Co Ltd アルカリ金属硫化物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN118043281A (zh) 2024-05-14
WO2023053468A1 (ja) 2023-04-06
JP2023051067A (ja) 2023-04-11
JP7363991B2 (ja) 2023-10-18
JP2023051750A (ja) 2023-04-11
KR20240065255A (ko) 2024-05-14
US20240270575A1 (en) 2024-08-15
EP4410741A1 (en) 2024-08-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3272414A1 (en) Method and apparatus for removing nitrogen oxides from air flow
TWI740458B (zh) 一種氮氧化物吸收劑漿液及其製備和使用方法
US4406867A (en) Process for the purification of non-reacting gases
CA2849714C (en) Water-saving liquid-gas processing system based on equilibrium moisture operation
CN106731610A (zh) 文丘里反应器式烟尘净化系统
CN1729039A (zh) 通过与过氧化氢反应从废气中脱除二氧化硫的方法
JP7120424B1 (ja) 硫化水素の精製方法、硫化リチウムの製造方法、硫化水素精製装置および硫化リチウム製造装置
CA2304590C (en) Hydrogen sulfide removal process
CN107206314A (zh) 废气处理方法和废气处理装置
JP6343120B2 (ja) 過弗化物の処理装置、過弗化物の処理方法およびプログラム
WO2024034533A1 (ja) 硫化水素の精製方法および硫化リチウムの製造方法
WO2024034534A1 (ja) 硫化水素の精製方法および硫化リチウムの製造方法
CN105329859A (zh) 一种含硫尾气的处理工艺
US3687623A (en) Process for recovering sulfur dioxide from a gas containing same
JP4831924B2 (ja) Hf含有ガスの乾式処理装置及び処理方法
JP7197223B2 (ja) 窒素酸化物吸収剤スラリーとその調製、使用および再生方法
CA2309422C (en) Hydrogen sulfide removal process
CN114146555A (zh) 一氧化碳吸收剂浆液及其制备和使用方法
CN115055035A (zh) 一种用于烟气脱硫脱硝的半干处理方法及其系统
JP5170040B2 (ja) Hf含有ガスの乾式処理装置及び処理方法
OA20300A (en) Nitrogen oxide absorbent slurry, preparation method therefor and use method thereof.
JPS62197131A (ja) 燃焼排ガス中の水銀除去方法
CN112473353A (zh) 一种副产物回收的单塔多循环系统装置其脱硫方法
JP2006225219A (ja) フッ素回収方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211210

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20211210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220408

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220705

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220718

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7120424

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150