JP7117620B2 - 窓装置 - Google Patents
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Description
例えば、下記特許文献1には、水平方向に延びる複数の溝部を有する枠部材と、複数の溝部内に摺動可能に設けられる少なくとも2枚以上の障子と、を備えた建具が開示されている。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。また、図9では、左側面図は右側面図と対称であるので省略している。
また、以下の実施形態では、本実施形態に係る窓装置(枠付き窓)が設置された状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
本実施形態に係る窓装置1は、図1及び図2に示すように、それぞれに透光板27,37の四周に框21,31が設けられた固定窓部材20及び可動窓部材30と、これら固定窓部材20及び可動窓部材30が建て付けられる枠部材10と、を備えている。
この窓装置1は、成人の腰高程度の高さから天井側に設けられた腰高窓としてもよいが、本実施形態では、床から天井側に設けられ、比較的に上下寸法が大とされた掃出窓としている。この場合は、例えば、上枠11から下枠13までの上下寸法を、1800mm~2600mm程度としてもよく、両縦枠16,16間の開口幅方向に沿う寸法を、1200mm~3600mm程度としてもよい。図例では、上枠11から下枠13までの上下寸法と両縦枠16,16間の開口幅方向に沿う寸法とを概ね同寸法とした例を示している。なお、当該窓装置1の寸法は、このような寸法に限られず、設置箇所や用途等に応じて適宜の寸法としてもよい。
本実施形態では、窓装置1は、当該窓装置1の枠部材10を囲むように枠部材10の屋外2側に固定され、かつ外装壁材6が固定される補強フレーム5を備えている。この補強フレーム5は、枠部材10の四周を囲むように枠状とされている。図例では、補強フレーム5を、屋外2側に向けて開口する長手方向(周方向)に見て略C字状(略U字状)とされた溝形鋼状(チャンネル状)とした例を示している。なお、この補強フレーム5の少なくとも下フレームに、上下方向に貫通する排水孔を設けた構成としてもよい。外装壁材6には、この補強フレーム5の開口に応じた開口7が設けられている。なお、図例では、外装壁材6を額縁状とした例を示しているが、複数の外装壁材6が組み合わせられて開口7が形成されるものでもよい。
また、2枚の固定窓部材20,20を互いに同様の構成とされた同一部材とし、2枚の可動窓部材30,30を互いに同様の構成とされた同一部材としている。また、図3に示すように、これら固定窓部材20,20及び可動窓部材30,30のそれぞれの幅寸法を、互いに同寸法としている(図7及び図8も参照)。
上框22及び下框24は、図5に示すように、互いに同様の構成とされている。また、これら上框22及び下框24は、上記と概ね同様、長手方向に見て略方形状の外郭形状とされ、中空筒状とされている。また、本実施形態では、これら上框22及び下框24に、ねじ等の止具が止着される止着部と、止着部に止着された止具の頭部を収容する頭部収容凹所と、頭部収容凹所の開口を覆うカバーと、を設けた構成としている。図例では、上框22及び下框24の受入溝22a,24aの見込方向一方側(屋内3側)の中空部を構成するように頭部収容凹所を設けた例を示している。
また、図例では、これら上框22及び下框24の見込方向に沿う寸法を、縦框26,26の見込方向に沿う寸法よりも小とした例を示しているが、略同寸法としてもよい。また、これら上框22及び下框24と縦框26,26とを縦勝状に接合した例を示しているが、横勝状に接合した態様としてもよい。また、上框22と上枠11との間及び下框24と下枠13との間に適宜のシール部材を設けた構成としてもよい。
また、これら縦框36,36のうちの例えば、開口幅方向中央側の縦框36の見込方向両側に、開閉される際に手掛けされる適宜の手掛部を設けた構成としてもよい。また、図例では、これら縦框36,36の窓幅方向に沿う寸法を、固定窓部材20の縦框26,26の窓幅方向に沿う寸法よりも大とした例を示しているが、略同寸法等としてもよい。また、これら縦框36,36の見込方向に沿う寸法を、固定窓部材20の縦框26,26の見込方向に沿う寸法よりも小とした例を示しているが、略同寸法等としてもよい。
上框32には、上方側に向けて開口するガイド溝33が設けられている。このガイド溝33は、上框32の長手方向に延びる凹溝状とされている。このガイド溝33は、図例のように、上框32と縦框36,36とを縦勝状に接合した場合には、縦框36,36にも設けられている。また、図例では、このガイド溝33を、上框32の見込方向略中央部に設けた例を示している。
下框34には、後記する下枠13に設けられたレール部13cに沿って転動する転動体35が設けられている。この転動体35は、見込方向に沿う軸回りに回転する構成とされている。
また、図例では、上框32と下框34との見込方向に沿う寸法を互いに同寸法とし、かつ縦框36,36の見込方向に沿う寸法と同寸法とした例を示しているが、このような態様に限られない。また、図例では、下框34の上下方向に沿う寸法を上框32の上下方向に沿う寸法よりも小とした例を示しているが、このような態様に限られない。また、上框32と上枠11との間及び下框34と下枠13との間に適宜のモヘア部材やシール部材を設けた構成としてもよい。
上枠11は、開口幅方向に延びるように長尺状とされている。この上枠11の可動窓受部12a及び固定窓受部12bは、下面側において下方側に向けて開口するように設けられている。これら可動窓受部12a及び固定窓受部12bは、本実施形態では、当該上枠11の長手方向の両端面において開口している。
また、この固定窓受部12bは、上枠11の長手方向両側部位に配される固定窓部材20,20に対応させて上枠11の長手方向両側部位のみに設けられたものでもよいが、図例では、上枠11の全長に亘って設けた構成としている。また、この固定窓受部12bの溝底には、上記した固定窓部材20の上框22に設けられた受入凹所23に差し込まれる差込突片部11dが設けられている。この差込突片部11dは、固定窓受部12bの溝底から下方側に向けて突出し、上枠11の長手方向に延びるように設けられている。この差込突片部11dは、固定窓部材20の上框22に応じた位置となるように固定窓受部12bの溝底に部分的に設けられている。なお、この差込突片部11dが固定窓部材20の上端側をスライド不能とするストッパーとして機能するものでもよい。
また、この上側窓受部12の溝幅方向一方側となる屋外2側に向く溝側壁面に可動窓部材30の上框32の屋内3側に向く表面が近接して配置される。また、この上側窓受部12の溝幅方向他方側となる屋内3側に向く溝側壁面に固定窓部材20の上框22の屋外2側に向く表面が近接して配置される。図例では、上側窓受部12の屋内3側に向く溝側壁面に固定窓部材20の縦框26の屋外2側に向く表面を当接させた例を示している。
また、この可動窓受部14aは、上記同様、可動窓部材30のスライドが可能なように、両側の縦枠16,16間に亘って設けられ、下枠13の全長に亘って設けられている。また、この可動窓受部14aの溝底には、上記した可動窓部材30に設けられた転動体35が係合し、可動窓部材30の下端側をガイドするガイド部を構成するレール部13cが設けられている。このレール部13cは、可動窓受部14aの溝底から上方側に向けて突出し、下枠13の長手方向に延びるように設けられている。このレール部13cは、図3に示すように、後記する両側の縦枠16,16との接合部を除いて下枠13の略全長に亘って設けられている。
また、この固定窓受部14bは、下枠13の長手方向両側部位に配される固定窓部材20,20に対応させて下枠13の長手方向両側部位のみに設けられている。また、この固定窓受部14bの溝底には、上記した固定窓部材20の下框24に設けられた受入凹所25に差し込まれる差込突片部13dが設けられている。この差込突片部13dは、固定窓受部14bの溝底から上方側に向けて突出し、下枠13の長手方向に延びるように設けられている。この差込突片部13dは、図6(b)に示すように、固定窓部材20の下框24に応じた位置となるように固定窓受部14bの溝底に部分的に設けられている。なお、この差込突片部13dが固定窓部材20の下端側をスライド不能とするストッパーとして機能するものでもよい。
また、この下側窓受部14の固定窓受部14bの屋内3側に向く溝側壁面に固定窓部材20の下框22の屋外2側に向く表面が近接して配置される。図例では、上記同様、固定窓受部14bの屋内3側に向く溝側壁面に固定窓部材20の縦框26の屋外2側に向く表面を当接させた例を示している。
また、固定窓受部14bの開口幅方向中央側を区画する突段部15の開口幅方向外側に向く段壁面に、固定窓部材20の開口幅方向中央側の縦框26の開口幅方向中央側に向く外側面が当接または近接される。つまり、固定窓部材20は、開口幅方向中央側の縦框26が突段部15に当接または近接され、開口幅方向外側の縦框26が後記する縦枠16に当接されてスライド不能とされている。なお、このような突段部15を上枠11にも設けた構成としてもよい。
また、この窓受部17の溝底に、固定窓部材20及び開放状態の可動窓部材30のそれぞれの開口幅方向外側の縦框26,36の開口幅方向外側に向く外側面が当接される。また、この窓受部17の屋外2側に向く溝側壁面に、開放状態の可動窓部材30の縦框36の屋内3側に向く表面が近接して配置される。また、この窓受部17の屋内3側に向く溝側壁面に、固定窓部材20の縦框26の屋外2側に向く表面が当接される。この窓受部17の各溝側壁面は、上枠11及び下枠13の上側窓受部12及び下側窓受部14の各溝側壁面と略同一平面状となるように配される。
また、上記した各窓部材20,20,30,30は、枠部材10を枠組みする際に建て付けられるものでもよい。
また、枠部材10並びに上記した各窓部材20,20,30,30の框21,21,31,31は、金属系材料または合成樹脂系材料から形成されたものでもよい。金属系材料としては、アルミニウムやステンレス等が挙げられる。また、合成樹脂系材料としては、塩化ビニル樹脂や、その他、種々の樹脂の採用が可能であり、また、ガラス繊維や炭素繊維等の強化繊維を含んだいわゆる繊維強化樹脂でもよい。
つまり、それぞれに透光板27,37の四周に框21,31が設けられた固定窓部材20及び可動窓部材30を備えた構成としている。従って、ガラス等の透光板27,37を直接的に枠部材10に組み付ける必要があるようなものと比べて、取扱性を向上させることができる。
また、枠部材10の上枠11及び下枠13に、固定窓部材20及び可動窓部材30の上框22,32及び下框24,34の全体を受け入れる凹溝状の固定窓受部12b,14b及び可動窓受部12a,14aを設けた構成としている。従って、上枠11及び下枠13の内周側に上框22,32及び下框24,34が大きく露出するようなものと比べて、すっきりとした印象を与えることができ、見栄えを向上させることができる。また、採光面積を効果的に大きくすることができる。また、開閉可能としながらも、両方の窓部材20,30を引違状にスライド自在に設けたものと比べて、ガイド部(ガイド突条11c及びレール部13c)の本数を少なくすることができ、断熱性を向上させることができる。
また、上記のように透光板27,37を断熱性の良好なものとすれば、上框22,32及び下框24,34が上枠11及び下枠13に埋込状に設けられるので、熱橋部となるようなことを抑制することができ、断熱性をより効果的に向上させることができる。
また、本実施形態では、枠部材10の下枠13に、上面が当該下枠13の上面と面一状とされた突段部15を設けた構成としている。従って、閉鎖状態の可動窓部材30が配される部位の可動窓受部14aの見込方向固定窓受部側及び固定窓受部14bの反縦枠側に凹溝が設けられたものと比べて、塵埃等を溜まり難くすることができ、また、見栄えを向上させることができる。
また、上記した例では、可動窓部材30の下端部に下枠13のレール部13c上を走行する転動体35を設けた下荷重型とした例を示しているが、このような態様に限られない。上枠11にレール部を設け、可動窓部材30の上端部に、上枠11のレール部に吊下支持されるランナー等を設けた上吊型としてもよい。
本実施形態に係る窓装置1を構成する各部材及び各部の構成は、上記したような構成に限られず、その他、種々の変形が可能である。
10 枠部材
11 上枠
12a 可動窓受部
12b 固定窓受部
13 下枠
14a 可動窓受部
14b 固定窓受部
15 突段部
16 縦枠
17 窓受部
18 上端突部(突部)
19 下端突部(突部)
20 固定窓部材
21 框
22 上框
24 下框
26 縦框
27 透光板
30 可動窓部材
31 框
32 上框
34 下框
36 縦框
37 透光板
Claims (5)
- それぞれに透光板の四周に框が設けられた固定窓部材及び可動窓部材と、これら固定窓部材及び可動窓部材が建て付けられる枠部材と、を備えており、
前記枠部材の上枠及び下枠には、前記可動窓部材の上框及び下框の全体をスライド自在に受け入れる凹溝状の可動窓受部と、前記固定窓部材の上框及び下框の全体をスライド不能に受け入れる凹溝状の固定窓受部と、が見込方向に隣接して設けられていることを特徴とする窓装置。 - 請求項1において、
前記固定窓部材の縦框及び前記可動窓部材の縦框が当接される前記枠部材の縦枠には、これら固定窓部材及び可動窓部材の縦框の全体を受け入れる凹溝状の窓受部が設けられていることを特徴とする窓装置。 - 請求項1または2において、
前記枠部材の下枠には、閉鎖状態の前記可動窓部材が配される部位の可動窓受部の見込方向固定窓受部側及び前記固定窓受部の反縦枠側を区画し、かつ上面が当該下枠の上面と面一状とされた突段部が設けられていることを特徴とする窓装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記枠部材の両側の縦枠のそれぞれに当接される2枚の前記固定窓部材と、これら固定窓部材の見込方向一方側において引分状に配される2枚の前記可動窓部材と、を備えていることを特徴とする窓装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記固定窓受部及び前記可動窓受部は、前記上枠及び前記下枠の長手方向の端面において開口しており、
前記枠部材の両側の縦枠の上端部及び下端部には、前記固定窓受部及び前記可動窓受部に嵌め込まれる突部が設けられていることを特徴とする窓装置。
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