JP7116880B2 - 車両用シート装置 - Google Patents
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Description
以下、図1~図7に基づいて、本発明の実施形態1に係る車両用シート装置の説明を行なう。本実施形態に係る車両用シート装置10は、前後スライド機構と回転機構とを備えるシート装置である。ここで、図中に示す前後左右及び上下は、車両用シート装置10を備える車両の前後左右及び上下に対応している。
車両用シート装置10は、図1に示すように、乗員が着座するシート本体20と、シート本体20を車両前後方向にスライドさせる前後スライド機構30と、その前後スライド機構30上でシート本体20を回転させる回転機構40とを備えている。また、車両用シート装置10は、シート本体20の前後スライドをロックする多段式ロック機構(図示省略)と、回転機構40の回転をロックする回転ロック装置50とを備えている。
前後スライド機構30は、図1等に示すように、車両フロアF上に固定されて車両前後方向に延びる左右一対のロアレール32と、左右一対のロアレール32に沿って前後スライドする左右の一対のアッパレール33とを備えている。そして、左右の一対のアッパレール33が前後スライドベース35の下面に固定されている。ここで、アッパレール33は、前記多段式ロック機構の働きにより、ロアレール32に対して多段階でスライドロックできるように構成されている。また、アッパレール33の前端位置で、シート本体20の前部下側には、前記多段式ロック機構のロック状態を解除する第1操作レバー37が設けられている。
回転機構40は、シート本体20を車両前向きの着座位置とドア開口部側を向く乗降位置との間で約90°水平回転させる機構である。回転機構40は、図1に示すように、前後スライドベース35上に固定された内輪41と、内輪41に対して回転可能に支持された外輪43と、外輪43上に固定された回転テーブル45とを備えている。そして、回転機構40の回転テーブル45上にシート本体20が設置されている。また、回転テーブル45と前後スライドベース35間には、シート本体20が車両前向きの着座位置にある状態で、シート本体20の水平回転をロックする回転ロック装置50が設けられている。
回転ロック装置50は、図1、及び図4に示すように、回転テーブル45の下面に設けられたロック機構本体部51と、前後スライドベース35上に設けられて、シート本体20が車両前向きの着座位置にあるときに、ロック機構本体部51が係合するストライカ58とを備えている。また、回転ロック装置50は、図4に示すように、ロック機構本体部51とストライカ58との係合を解除するロック解除機構70を備えている。さらに、回転ロック装置50は、図5等に示すように、シート本体20が回転可能位置まで前後スライドした状態で、ロック解除機構70の第2操作レバー71を操作可能位置までホップアップさせるホップアップ機構80を備えている。
ロック機構本体部51は、図1、図4に示すように、回転テーブル45の下面に固定される固定ブラケット52を備えている。なお、図4では、回転テーブル45は省略されている。固定ブラケット52の下側には、フック55の中央部がロック位置(図4参照)とロック解除位置間で水平回動が可能なように連結されている。さらに、固定ブラケット52とフック55間には、図4に示すように、フック55をロック位置方向に付勢するコイルバネ54が装着されている。また、フック55の一端側には、前後スライドベース35上のストライカ58と係合可能な爪部55kが形成されており、フック55の他端側にロック解除機構70のワイヤー73が連結されるワイヤー受け部55wが形成されている。また、固定ブラケット52には、ロック解除機構70のワイヤー支持用のチューブ74の端部が連結されるチューブ受け部52uが設けられている。そして、固定ブラケット52のチューブ受け部52uがフック55のワイヤー受け部55wと対向する位置に配置されている。
ストライカ58は、図4に示すように、前後スライドベース35上の予め決められた位置に固定されている。ストライカ58は、ロック機構本体部51のフック55(爪部55k)が係合する縦ピン58pと、縦ピン58pを支持する支持ブラケット58bとから構成されている。そして、ストライカ58の縦ピン58pは、シート本体20が車両前向きの着座位置にあるときに、ロック機構本体部51のフック55が係合する位置に位置決めされている。上記構成により、シート本体20(回転テーブル45)が車両前向きの着座位置まで水平回動する過程で、ロック位置にあるフック55の爪部55kがコイルバネ54のバネ力でストライカ58と係合するようになる(ロック状態)。
ロック解除機構70は、図2~図4に示すように、シート本体20のシートクッション20cの前部右側面に設けられた第2操作レバー71と、第2操作レバー71と一体で回動する解除リンク72と、ワイヤー73及びワイヤー支持用のチューブ74とを備えている。第2操作レバー71は、例えば、シート本体20に着座している乗員が指を掛けて引き上げることでロック解除操作を行うレバーである。第2操作レバー71は、図3に示すように、シートクッション20cの前後方向に延びる回転中心軸71jによってクッションフレーム20fに上下回動可能な状態で連結されている。
ホップアップ機構80は、シート本体20がそのシート本体20の回転可能位置までスライドした状態で、ロック解除機構70の第2操作レバー71を操作可能位置までホップアップ(上回動)させる機構である。ホップアップ機構80は、図5等に示すように、シート本体20が回転可能位置までスライドしたことを検知する位置検知機構80dと、位置検知機構80dの動作を第2操作レバー71(解除リンク72)に伝達する伝達機構80tとから構成されている。
車両用シート装置10のシート本体20が車両前向きの着座位置にある状態では、図4に示すように、ロック機構本体部51のフック55がストライカ58の縦ピン58pと係合しており、シート本体20は回転不能に保持されている。この状態では、シート本体20は前後スライド機構30により前後スライドのみが可能になる。このため、第1操作レバー37を上方に引き操作して多段式ロック機構のロック状態を解除すれば、シート本体20に対して前後方向に力を加えることで、前後スライド機構30の働きによりシート本体20の前後位置調整できる。
前後スライド機構30のロアレール32が本発明の前後スライド機構の固定側に相当し、前後スライドベース35が本発明の前後スライド機構の可動側に相当する。また、多段式ロック機構が本発明のスライドロック機構に相当する。さらに、回転機構40が本発明の位置変更動作機構に相当し、回転ロック装置50が本発明の位置変更動作ロック機構に相当する。また、位置検知機構80dのカムフォロア82が本発明の位置検知機構の可動部に相当する。また、伝達機構80tの力伝達用コイルバネ89bが本発明の第1リンクと第2リンクとの連結位置に設けられた弾性体に相当する。また、伝達機構80tの第1リンク87と第2リンク88と力伝達用コイルバネ89bとが本発明の伝達解除手段に相当する。
本発明によると、シート本体20が回転可能位置まで前後スライドした状態で、シート本体20の回転ロック(位置変更動作ロック)を解除する第2操作レバー71が操作可能位置までホップアップする。このため、シート本体20の回転ロックを解除する第2操作レバー71の操作タイミングを容易に把握できる。また、外力で第2操作レバー71が操作可能位置までホップアップできない状態であっても、位置検知機構80dのカムフォロア82(可動部)が待機位置から使用位置まで回動する動作が力伝達用コイルバネ89b(弾性体)で吸収される。この結果、伝達機構80t、及び位置検知機構80dに無理な荷重が加わらず、損傷を防止できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、カム81とカムフォロア82とからなる位置検知機構80dによりシート本体20が回転可能位置までスライドしたことを検知し、カムフォロア82の動作を伝達機構80tにより第2操作レバー71に伝達して第2操作レバー71をホップアップさせる例を示した。しかし、シート本体20が回転可能位置までスライドしたことを、例えば、センサにより検知し、第2操作レバー71をモータ等で電気的にホップアップさせる構成でも可能である。また、本実施形態では、位置変更動作機構の一例として回転機構40を例示した。しかし、位置変更動作機構としてシートアレンジ機構等を使用することも可能である。また、第2操作レバー71を操作可能位置までホップアップさせる例を示したが、例えば、第2操作レバー71を操作可能位置までスライド等させる構成でも可能である。
20・・・・シート本体
30・・・・前後スライド機構
32・・・・ロアレール(前後スライド機構の固定側)
33・・・・アッパレール
35・・・・前後スライドベース(前後スライド機構の可動側)
37・・・・第1操作レバー
40・・・・回転機構(位置変更動作機構)
50・・・・回転ロック装置(位置変更動作ロック機構)
71・・・・第2操作レバー
80d・・・位置検知機構
81・・・・カム
81c・・・カム面
82・・・・カムフォロア(可動部)
82f・・・カムフォロア本体部
80t・・・伝達機構
87・・・・第1リンク(伝達解除手段)
88・・・・第2リンク(伝達解除手段)
89b・・・力伝達用コイルバネ(弾性体、伝達解除手段)
Claims (6)
- シート本体と、前記シート本体を前後スライド可能に支持する前後スライド機構と、スライドロック機構と、前記シート本体に前後スライド以外の位置変更動作をさせる位置変更動作機構と、位置変更動作ロック機構とを備える車両用シート装置であって、
前記スライドロック機構のロック状態を解除する第1操作レバーと、
前記位置変更動作ロック機構のロック状態を解除する第2操作レバーと、
を有しており、
前記第1操作レバーで前記スライドロック機構のロック状態を解除し、前記シート本体を前記位置変更動作機構の動作可能位置まで前後スライドさせたときに、前記第2操作レバーが操作可能位置まで移動する車両用シート装置。 - 請求項1に記載された車両用シート装置であって、
前記シート本体が前記位置変更動作機構の動作可能位置までスライドした状態で、前記スライドロック機構をロック状態にできる車両用シート装置。 - 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された車両用シート装置であって、
前記シート本体が前記位置変更動作機構の動作可能位置までスライドしたことを検知して可動部を動作させる位置検知機構と、
前記位置検知機構の可動部の動作を前記第2操作レバーに伝達し、前記第2操作レバーを操作可能位置まで移動させる伝達機構と、
を有する車両用シート装置。 - 請求項3に記載された車両用シート装置であって、
前記位置検知機構は、前記前後スライド機構の固定側に設けられたカムと、前記前後スライド機構の可動側に設けられ、前記可動部として働くカムフォロアとを備えている車両用シート装置。 - 請求項3に記載された車両用シート装置であって、
前記伝達機構は、前記位置検知機構の可動部の動作を前記第2操作レバーに伝達するリンクと、前記第2操作レバーに対して移動を妨げる方向に外力が加わった場合に前記可動部の動作伝達を解除する伝達解除手段とを備えている車両用シート装置。 - 請求項5に記載された車両用シート装置であって、
前記伝達機構は、
前記第2操作レバーを操作可能位置まで移動させる第1リンクと、
前記第1リンクに対して回動可能な状態で一端側が連結され、他端側が前記位置検知機構の可動部に連結されている第2リンクと、
前記第1リンクと第2リンクとの連結位置に設けられた弾性体と、
を有しており、
前記位置検知機構の可動部の動作は、前記第2リンクから前記弾性体を介して前記第1リンク、及び前記第2操作レバーに伝達される構成であり、
前記第2操作レバーに対して移動を妨げる方向に外力が加わった場合に、前記第1リンクと前記第2リンクとが前記弾性体の弾性力に抗して相対回動可能となり、前記位置検知機構の可動部の動作伝達を解除する前記伝達解除手段として機能する車両用シート装置。
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JP2004196164A (ja) | 2002-12-19 | 2004-07-15 | Toyota Auto Body Co Ltd | 車両用シート |
JP2017154584A (ja) | 2016-03-01 | 2017-09-07 | トヨタ車体株式会社 | 車両用シート |
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