JP7114445B2 - 除草作業機 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示の除草作業機は、高電圧発生装置と、植物に対して放電を行うための電極と、植物を切断する切削刃とを備えている。高電圧発生装置及び電極は、切断刃の上方に配置されており、放電を利用して草を枯死させる除草と植物の切断による除草とを行うことができる。
本発明は、上記したような実情に鑑みて、除草作業及び耕耘作業の作業効率を向上させることができるとともに、作業者の安全性を確保することができる除草作業機を提供するものである。
また、前記外殻体は、地面に当接しながら回転する円筒形である。
図1~図3は、除草作業機1の一実施形態を示す図である。
除草作業機1は、走行車両2と、対地作業機3と、放電装置4と、を備えている。
本実施形態の場合、走行車両2はトラクタである。以下、走行車両2がトラクタ2であるとして説明する。但し、走行車両2は、自走可能な車両であればよく、トラクタには限定されない。
図1に示すように、車体5は、車体フレーム8と、クラッチハウジング9と、ミッションケース10とを有している。車体フレーム8は、車体5の前後方向に延びている。車体フレーム5には、運転席11、エンジン12、オルタネータ13、バッテリ14が搭載されている。エンジン12は、本実施形態の場合は、ディーゼルエンジンである。エンジン12は、車体フレーム8に搭載されて車体5の前部に配置されている。オルタネータ13は、エンジン12の回転駆動力を受けて発電する。バッテリ14は、オルタネータ13の発電により生じた電気を蓄える。
走行装置6は、車体5の前部に設けられた前輪6Fと、車体5の後部に設けられた後輪6Rと、を有している。前輪6Fは、車体フレーム8に支持されている。後輪6Rは、後輪差動装置の出力軸に支持されている。後輪6Rは、車輪であってもクローラであってもよい。
トラクタ2は、当該トラクタ2を駆動するエンジン12からの動力を、対地作業装置2等に伝達するためのPTO軸15を備えている。PTO軸15は、ミッションケース10から後方に向けて突出している。
耕耘部17は、爪軸(回転軸)22と耕耘爪23とを有している。爪軸22は、車両幅方向に延びており、伝動ケース24の下部に回転自在に支持されている。耕耘爪23は、地面を掻く(耕耘する)爪部であって、爪軸22の回転に伴って回転する。耕耘爪23は、爪軸22の軸方向(車両幅方向)に所定間隔で装着されたフランジ(図示略)に取り付けられている。
ロータリカバー18は、車両幅方向に延びており、耕耘部17の上方及び後方を覆っている。ロータリカバー18は、上部カバー18Aと後部カバー18Bとを有している。上部カバー18Aは、耕耘部17の上方を覆っている。後部カバー18Bは、耕耘部17の後方を覆っている。後部カバー18Bは、第1後部カバー18B1と第2後部カバー18B2とを有している。第1後部カバー18B1は、上部カバー18Aの後部に装着されている。第1後部カバー18B1は、上部カバー18Aに対する装着部分を支点として上部カバー18Aに対して上方又は下方に揺動可能である。第1後部カバー18B1の上面は、弾下装置25により機枠16と連結されている。弾下装置25は、スプリング等の弾性体によって第1後部カバー18B1を下方(接地方向)に付勢する。
第1後部カバー18B1の第1取付部181に対して第2後部カバー18B2の第2取付部182を取り付けることにより、第2後部カバー18B2を第1後部カバー18B1の後部に取り付けることができる。また、第1取付部181に対する第2取付部182の取り付けを解除することにより、第2後部カバー18B2を第1後部カバー18B1から取り外すことができる。
ロータリ耕耘機3は、ゲージ輪26を有している。ゲージ輪26は、耕耘部17の後方に設けられている。ゲージ輪26は、機枠16と接続されたフレーム27に取り付けられており、接地しながら回転する。フレーム27には、ゲージ輪26の高さを調整するための高さ調整部28が設けられている。ゲージ輪26の高さを調整することによって、耕耘部17の高さを調整することができる。尚、図3ではゲージ輪26を省略している。
放電装置4は、地面又は当該地面に植生した除去対象となる植物に向けて放電可能な装置である。
放電装置4は、本体40と取付部材41とを有している。
本体40は、トラクタ2の後方であって且つ耕耘部17の後方に配置されている。本体40は、外殻体42、放電部43等を有している。
外殻体42は、絶縁性の素材から構成されている。外殻体42は、長さ方向(円筒の中心軸方向)が車両幅方向を向いて配置されている。外殻体42の長さ(車両幅方向の長さ)は、対地作業機3における対地作業を行う部分の長さ(車両幅方向の長さ)以上であることが好ましい。本実施形態の場合、外殻体42の長さは、耕耘部17の車両幅方向の長さ以上に設定されている。外殻体42は、車両幅方向において、対地作業を行う部分(耕耘部17)とオーバーラップする範囲に設けられる。
導電軸44は、外殻体42の内部に配置され、外殻体42の長さ方向の一端部から他端部にわたって延びている。外殻体42は、導電軸44に対して回転自在に連結されている。導電軸44には、印加電極45が設けられている。印加電極45は、導電軸44と電気的に接続されている。印加電極45には、高電圧ケーブル46及び導電軸44を介して高電圧が印加される。印加電極45は、導電軸44の長さ方向に間隔をあけて複数設けられている。本実施形態の場合、印加電極45の数は5つであるが、印加電極45の数は限定されない。印加電極45は、先端部が尖っている。印加電極45は、導電軸44に対して軸受を介して回転自在に取り付けられており、導電軸44が回転しても自重で先端部が下向きとなる。
取付部材41は、本体40(外殻体42)の長さ方向(円筒の中心軸方向)の一端側と他端側にそれぞれ配置されている。以下、外殻体42の長さ方向の一端側に配置された取付部材を41Lと表記し、外殻体42の長さ方向の一端側に配置された取付部材を41Rと表記する場合がある。取付部材41Lと取付部材41Rとは、接続部材49により接続されている。
第2後部カバー18B2の整地部184は、接地した状態において、外殻体42の下端部と同じ高さか外殻体42の下端部よりも下方に位置する。整地部184は、金属等の導電性の素材から構成されることが好ましい。地面に接地する整地部184を導電性の素材から構成することにより、整地部184を地面に電気を逃がすアース電極として機能させることができる。尚、第2後部カバー18B2に整地部184とは別に導電性の部材(後述する第1導電板61、第2導電板62)を取り付け、当該部材をアース電極として使用してもよい。
取付部材41及び接続部材49は、内部に空間を有しており、当該空間に高電圧ケーブル46(図5、図6参照)が挿通されている。高電圧ケーブル46の基端側は、取付部材41から取り出されてトラクタ2に配置された高電圧発生部(図示略)と接続されている。高電圧発生部は、オルタネータ13により発電された電気(バッテリ14に蓄えられた電気を含む)を昇圧してパルス状の高電圧にて高電圧ケーブル46へと送ることができる。高電圧ケーブル46は、中途部で二股に分岐されており、他端側は導電軸44の一端側と他端側とにそれぞれ接続されている。これにより、高電圧ケーブル46から導電軸44の両端部に高電圧を印加することができる。
図1~図3に示すように、放電装置4は、後部カバー18Bに取り付けられた状態において、後部カバー18Bにより覆われる。具体的には、放電装置4は、第2後部カバー18B2に取り付けられた状態において、第2後部カバー18B2により上方及び後方が覆われる。放電装置4の外殻体42は、第2後部カバー18B2の整地部184が接地した状態において、上方から見たときに第2後部カバー18B2により覆われる。また、放電装置4の外殻体42は、第2後部カバー18B2の整地部184が接地した状態において、後方から見たときにも第2後部カバー18B2により覆われる。
図9は、除草作業機1の制御系の構成を示している。図9に示すように、除草作業機1は、接地検知手段60と、姿勢検知手段65と、制御装置66と、を備えている。尚、以下では、対地作業機3がロータリ耕耘機3である場合について説明するが、対地作業機3がロータリ耕耘機以外の対地作業機である除草作業機1においても、接地検知手段60、姿勢検知手段65、制御装置66を備えることができる。
接地検知手段60は、第1導電板61、第2導電板62、通電部63、導通検知部64を有している。
上述した通り、ロータリ耕耘機3が下降しているとき、放電装置4(具体的には、外殻体42)が接地する。そのため、放電装置4(外殻体42)が接地しているとき、第1導電板61及び第2導電板62が接地する。
制御装置66は、接地検知手段60の導通検知部64による検知結果に基づいて放電装置4を制御し、第1導電板61と第2導電板62とが電気的に導通状態でないときに放電装置4の放電を停止する。制御装置66は、導通検知部64によって非導通状態が検知された場合、高電圧発生部と高電圧ケーブル46との間に設けられた電気的接点を遮断する等の方法によって、高電圧発生部から高電圧ケーブル46への給電を停止し、放電装置4の放電を停止させる。
具体的には、姿勢検知手段65は、対地作業機(ロータリ耕耘機)3の姿勢が作業姿勢にあるとき(下降しているとき)、放電装置4の姿勢が接地状態の姿勢であることを検知する。また、対地作業機(ロータリ耕耘機)3の姿勢が非作業姿勢にあるとき(上昇しているとき)、放電装置4の姿勢が接地状態の姿勢と異なることを検知する。
<効果>
上記除草作業機によれば、以下の効果を奏する。
この構成によれば、第1後部カバー18B1の後部に取り付けられた第2後部カバー18B2に放電装置4を取り付けることにより、放電装置4を第2後部カバー18B2により覆いつつ耕耘部17の後方に容易に配置することができる。
この構成によれば、放電装置4と第2後部カバー18B2とを一体的に第1後部カバー18B1に対して着脱することができるため、放電装置4の取り付け及び取り外しを容易に行うことができる。
この構成によれば、放電装置4から上方、後方及び側方への放電を防ぐことができるため、除去対象となる植物以外への放電を回避することができて安全である。
また、放電装置4は、絶縁性の外殻体42と、外殻体42により覆われ且つ地面に向けて放電を行う放電部43と、後部カバー18Bに取り付け可能な取付部41aと、を有している。
また、外殻体42は、地面に当接しながら回転する円筒形である。
この構成によれば、外殻体42が地面に当接しながら回転することで、地面に植生した除去対象の植物に対して放電部43を接近させることができるため、当該植物に対する放電を確実に行うことが可能となる。
この構成によれば、例えば、対地作業機3が走行車両2に対して上昇しているとき(接地していないとき)など、放電装置4の姿勢が接地状態の姿勢と異なるときには、放電装置4の放電が停止されるため、放電装置4からの放電が除去対象となる植物以外に向かうことを回避できて安全である。
この構成によれば、対地作業機3における放電装置4が装着される部材(第2後部カバー18B2)が接地状態にあるか否かを検知することによって、間接的に放電装置4の接地状態と非接地状態を検知することができる。
この構成によれば、放電装置4が装着された対地作業機3の姿勢を検知することによって、間接的に放電装置4の姿勢が接地状態の姿勢と異なることを検知することができる。
また、姿勢検知手段65は、対地作業機3の地面に対する角度を検知する角度センサ又は地面からの高さを検知する高さセンサである。
この構成によれば、姿勢検知手段65である角度センサが連結部7の地面に対する角度を検知することによって、対地作業機3の姿勢が対地作業時の姿勢と異なることを確実に検知することができる。
この構成によれば、絶縁性カバー30,38,80によって、放電装置4から除去対象となる植物以外への意図しない放電を防止することができるため、安全性に優れている。
また、対地作業機3は、多数の耕耘爪23が回転軸22に取り付けられた耕耘部17を有するロータリ耕耘機である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
4 放電装置
16 機枠
17 耕耘部
18A 上部カバー
18B 後部カバー
18B1 第1後部カバー
18B2 第2後部カバー
184 整地部
23 耕耘爪
41a 取付部
42 外殻体
43 放電部
Claims (4)
- 機枠と、
前記機枠に回転可能に支持され且つ多数の耕耘爪を有する耕耘部と、
前記耕耘部の上方を覆う上部カバーと、
前記耕耘部の後方を覆い且つ地面を均す整地部を有する後部カバーと、
前記後部カバーにより覆われ且つ地面又は当該地面に植生した除去対象となる植物に向けて放電可能な放電装置と、
を備え、
前記後部カバーは、前記上部カバーの後部に取り付けられた第1後部カバーと、前記第1後部カバーの後部に前記放電装置と共に着脱可能に取り付けられ且つ前記整地部を有する第2後部カバーと、を有し、
前記第2後部カバーは、当該第2後部カバーを前記第1後部カバーに装着したときに、当該第2後部カバーの内面で放電装置の上方、後方及び側方を覆った状態で、当該第2後部カバーの内面に取り付けられた前記放電装置を前記第1後部カバーの下端よりも下方に位置させる除草作業機。 - 前記放電装置は、前記耕耘爪の回転軸よりも下方の位置に配置されている請求項1に記載の除草作業機。
- 前記放電装置は、絶縁性の外殻体と、前記外殻体により覆われ且つ前記地面に向けて放電を行う放電部と、前記後部カバーに取り付け可能な取付部と、を有している請求項1又は2に記載の除草作業機。
- 前記外殻体は、地面に当接しながら回転する円筒形である請求項3に記載の除草作業機。
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