JP7250488B2 - 除草作業機 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示の除草作業機は、高電圧発生装置と、植物に対して放電を行うための電極と、植物を切断する切削刃とを備えている。高電圧発生装置及び電極は、切断刃の上方に配置されており、放電を利用して草を枯死させる除草と植物の切断による除草とを行うことができる。
また、前記本体は、上下方向の位置が前記耕耘爪の回転軸よりも下方に配置されている。
図1~図3は、除草作業機1の一実施形態(第1実施形態)を示す図である。
除草作業機1は、走行車両2と、対地作業機3と、放電装置4と、を備えている。
本実施形態の場合、走行車両2はトラクタである。以下、走行車両2がトラクタ2であるとして説明する。但し、走行車両2は、自走可能な車両であればよく、トラクタには限定されない。
図1に示すように、車体5は、車体フレーム8と、クラッチハウジング9と、ミッションケース10とを有している。車体フレーム8は、車体5の前後方向に延びている。車体フレーム5には、運転席11、エンジン12、オルタネータ13、バッテリ14が搭載されている。エンジン12は、本実施形態の場合は、ディーゼルエンジンである。エンジン12は、車体フレーム8に搭載されて車体5の前部に配置されている。オルタネータ13は、エンジン12の回転駆動力を受けて発電する。バッテリ14は、オルタネータ13の発電により生じた電気を蓄える。
走行装置6は、車体5の前部に設けられた前輪6Fと、車体5の後部に設けられた後輪6Rと、を有している。前輪6Fは、車体フレーム8に支持されている。後輪6Rは、後輪差動装置の出力軸に支持されている。後輪6Rは、車輪であってもクローラであってもよい。
トラクタ2は、当該トラクタ2を駆動するエンジン12からの動力を、対地作業装置2等に伝達するためのPTO軸15を備えている。PTO軸15は、ミッションケース10から後方に向けて突出している。
耕耘部17は、爪軸(回転軸)22と耕耘爪23とを有している。爪軸22は、車両幅方向に延びており、伝動ケース24の下部に回転自在に支持されている。耕耘爪23は、地面を掻く(耕耘する)爪部であって、爪軸22の回転に伴って回転する。耕耘爪23は、爪軸22の軸方向(車両幅方向)に所定間隔で装着されたフランジ(図示略)に取り付けられている。
ロータリカバー18は、車両幅方向に延びており、耕耘部17の上方及び後方を覆っている。ロータリカバー18は、上部カバー18Aと後部カバー18Bとを有している。上部カバー18Aは、耕耘部17の上方を覆っている。後部カバー18Bは、耕耘部17の後方を覆っている。後部カバー18Bは、上部カバー18Aの後部に、上部カバー18Aに対して上方又は下方に揺動可能に装着されている。後部カバー18Bの上面は、弾下装置25により機枠16と連結されている。弾下装置25は、スプリング等の弾性体によって後部カバー18Bを下方(接地方向)に付勢する。
放電装置4は、本体40と取付部材41とを有している。
本体40は、トラクタ2の後方であって且つ耕耘部17の前方に配置されている。本体40は、外殻体42、放電部43等を有している。
外殻体42は、絶縁性の素材から構成されている。外殻体42は、長さ方向(円筒の中心軸方向)が車両幅方向を向いて配置されている。外殻体42の長さは、対地作業機3における対地作業を行う部分の長さ(車両幅方向の長さ)以上であることが好ましい。本実施形態の場合、外殻体42の長さは、耕耘部17の車両幅方向の長さ以上であることが好
ましい。外殻体42は、車両幅方向において、対地作業を行う部分(耕耘部17)とオーバーラップする範囲に設けられる。
導電軸44は、外殻体42の内部に配置され、外殻体42の長さ方向の一端部から他端部にわたって延びている。外殻体42は、導電軸44に対して回転自在に連結されている。導電軸44には、印加電極45が設けられている。印加電極45は、導電軸44と電気的に接続されている。印加電極45には、高電圧ケーブル46及び導電軸44を介して高電圧が印加される。印加電極45は、導電軸44の長さ方向に間隔をあけて複数設けられている。本実施形態の場合、印加電極45の数は5つであるが、印加電極45の数は限定されない。印加電極45は、先端部が尖っている。印加電極45は、導電軸44に対して軸受を介して回転自在に取り付けられており、導電軸44が回転しても自重で先端部が下向きとなる。
取付部材41は、外殻体42の長さ方向(外殻体42の中心軸方向)の一端側と他端側にそれぞれ配置されている。以下、外殻体42の長さ方向の一端側に配置された取付部材を41Lと表記し、外殻体42の長さ方向の一端側に配置された取付部材を41Rと表記する場合がある。取付部材41Lと取付部材41Rとは、接続部材49により接続されている。
取付部材41及び接続部材49は、内部に空間を有しており、当該空間に高電圧ケーブル46が挿通されている。高電圧ケーブル46の基端側は、取付部材41から取り出されてトラクタ2に配置された高電圧発生部(図示略)と接続されている。高電圧発生部は、オルタネータ13により発電された電気(バッテリ14に蓄えられた電気を含む)を昇圧してパルス状の高電圧にて高電圧ケーブル46へと送ることができる。高電圧ケーブル46は、中途部で二股に分岐されており、他端側は導電軸44の一端側と他端側とにそれぞ
れ接続されている。これにより、高電圧ケーブル46から導電軸44の両端部に高電圧を印加することができる。
図8(a)に示すように、放電装置4は、地面GLに植生した除去対象となる植物Pと当該植物Pの周囲の土壌に向けて放電することができる。また、図8(b)に示すように、地面GLに植生した除去対象となる植物Pのみに向けて放電することもできる。また、図8(c)に示すように、除去対象となる植物がない対地作業機3の作業対象となる地面GLの土壌に向けて放電することもできる。
図9は。除草作業機1の制御系の構成を示している。図9に示すように、除草作業機1は、接地検知手段60と、姿勢検知手段65と、制御装置66と、を備えている。尚、以下では、対地作業機3がロータリ耕耘機3である場合について説明するが、対地作業機3がロータリ耕耘機以外の対地作業機である除草作業機1においても、接地検知手段60、姿勢検知手段65、制御装置66を備えることができる。
第1導電板61及び第2導電板62は、アース電極である。図1~図3に示すように、第1導電板61及び第2導電板62は、放電装置4又はロータリ耕耘機(対地作業機)3に取り付けられる。本実施形態の場合、第1導電板61及び第2導電板62は、放電装置4の外殻体42又はロータリ耕耘機3の後部カバー18Bに取り付けられて下方に延びている。
通電部63は、バッテリ14から供給される電気を利用して第1導電板61又は第2導電板62に対して通電する。通電部63により通電した状態において、第1導電板61及び第2導電板62が接地すると、第1導電板61と第2導電板62とが電気的に導通状態となる。一方、通電部63により通電した状態において、第1導電板61と第2導電板62の一方又は両方が接地していないと、第1導電板61と第2導電板62とは電気的に導通状態とならない。
検知部64には、第1導電板61と第2導電板62とが電気的に導通状態にあるときには電気が流れ、導通状態にないときには電気が流れない。これにより、導通検知部64は、第1導電板61と第2導電板62とが電気的に導通状態にあるか非導通状態にあるかを検知する。
制御装置66は、接地検知手段60の導通検知部64による検知結果に基づいて放電装置4を制御し、第1導電板61と第2導電板62とが電気的に導通状態でないときに放電装置4の放電を停止する。制御装置66は、導通検知部64によって非導通状態が検知された場合、高電圧発生部と高電圧ケーブル46との間に設けられた電気的接点を遮断する等の方法によって、高電圧発生部から高電圧ケーブル46への給電を停止し、放電装置4の放電を停止させる。
具体的には、姿勢検知手段65は、対地作業機(ロータリ耕耘機)3の姿勢が作業姿勢にあるとき(下降しているとき)、放電装置4の姿勢が接地状態の姿勢であることを検知する。また、対地作業機(ロータリ耕耘機)3の姿勢が非作業姿勢にあるとき(上昇しているとき)、放電装置4の姿勢が接地状態の姿勢と異なることを検知する。
り、放電装置4からの放電や漏電等に起因する作業者の感電を確実に防止することができる。
第2実施形態については、第1実施形態と異なる構成を中心に説明し、第1実施形態と共通する構成については同じ符号を付して説明を省略する。第1実施形態で説明した構成は、第2実施形態においても適宜採用することができる。
第2実施形態の除草作業機1は、対地作業機3が地面に対して畦塗りを行う畦塗り機である。以下、第2実施形態の説明において、対地作業機3が畦塗り機3であるとして説明する。尚、畦塗り機3の構成は、図示した構成には限定されない。
連結体30は、トラクタ2の連結部7に連結される。連結体30をトラクタ2の連結部7に連結することによって、トラクタ2は畦塗り機3を牽引しながら走行することができる。また、畦塗り機3をトラクタ2に対して昇降することもできる。
放電装置4は、畦塗り機3のフレーム31に取り付けられている。但し、放電装置4は、畦塗り機3のフレーム31以外の部位、例えば畦塗り機3の連結体30に取り付けてもよい。放電装置4は、前処理部32の前方(掻き上げ爪37の前方)に配置されている。
除草作業機1には、放電装置4の外殻体42が接地した状態において、外殻体42の周囲(上方、前方、後方、側方)を覆う絶縁性カバー38を設けることが好ましい。
物(雑草等)が生えてくることがなく、畦塗り作業後の草刈り作業の手間を省くことができる。
第3実施形態については、第1、第2実施形態と異なる構成を中心に説明し、第1、第2実施形態と共通する構成については同じ符号を付して説明を省略する。第1、第2実施形態で説明した構成は、第3実施形態においても適宜採用することができる。
連結体70は、トラクタ2の連結部7に連結される。連結体70をトラクタ2の連結部7に連結することによって、トラクタ2は草刈機3を牽引しながら走行することができる。また、草刈機3をトラクタ2に対して昇降することもできる。
ゲージ輪74は、草刈部72の後方に設けられている。ゲージ輪74は、フレーム71に取り付けられており、接地しながら回転する。フレーム71には、ゲージ輪74の高さを調整するための高さ調整部79が設けられている。ゲージ輪74の高さを調整することによって、草刈部72の高さを調整することができる。
放電装置4は、草刈機3のカバー73に取り付けられている。但し、放電装置4は、草刈機3のカバー73以外の部位、例えば草刈機3のフレーム71や連結体70に取り付けてもよい。放電装置4は、草刈部72の前方(草刈刃78の前方)に配置されている。
外殻体42の車両幅方向の長さは、草刈部72の車両幅方向の長さ以上であることが好ましい。外殻体42は、車両幅方向において草刈刃78とオーバーラップする範囲に設けられる。
第3実施形態の除草作業機1によれば、放電装置4が、トラクタ2の後方であって且つ草刈機3の前方に設けられているため、放電装置4により電撃が与えられて植物が枯死した後、草刈機3によって草刈りが行われる。そのため、草刈り作業の実施後に除去対象となる植物(雑草等)が生えてくることがなく、草刈り作業後の再度の草刈り作業の手間を省くことができる。
<効果>
上記除草作業機によれば、以下の効果を奏する。
この構成によれば、走行車両2の後方において、対地作業機3による対地作業前に放電装置4によって植物を枯死させる除草を行うことができる。そのため、作業者の安全性を確保しながら除草を行うことができると共に、除草の効果を長期間にわたって維持することができる。また、対地作業機3による対地作業前に、放電装置4によって、除去対象となる植物の周辺の土壌を殺菌したり、当該土壌中のセンチュウ等の害虫を死滅させたりすることもできる。
この構成によれば、放電部43から放電によって地面に植生した除去対象の植物を枯死させることができる。また、放電部43が外殻体42により覆われているため、意図しない方向への放電を防止することができ、安全性に優れている。
この構成によれば、外殻体42が地面に当接しながら回転することで、地面に植生した除去対象の植物に対して放電部43を接近させることができるため、当該植物に対する放電を確実に行うことが可能となる。
この構成によれば、爪部又は刃部による対地作業の前に、放電装置4によって除去対象の植物に対する放電を行うことができる。そのため、放電装置4によって枯死した植物を爪部又は刃部によって処理することができるため、爪部又は刃部によって処理された植物が再び生えてくることを防止できる。
この構成によれば、ロータリ耕耘機の耕耘爪23で地面を耕耘する前に、当該地面に植生した除去対象の植物を放電装置4により枯死させることができる。そのため、耕耘作業の後に植物が生えてくることがなく、耕耘作業後の草刈り作業の手間を省くことができる。
この構成によれば、畦塗り機の掻き上げ爪37で地面を掻き上げる前に、当該地面に植生した除去対象の植物を放電装置4により枯死させることができる。そのため、畦塗り作業の後に植物が生えてくることがなく、畦塗り作業後の草刈り作業の手間を省くことができる。
この構成によれば、草刈機3の掻き上げ爪37で地面を掻き上げる前に、当該地面に植生した除去対象の植物を放電装置4により枯死させることができる。そのため、草刈り作
業の後に植物が生えてくることがなく、再度の草刈り作業の手間を省くことができる。
2 走行車両
3 対地作業機(ロータリ耕耘機、畦塗り機、草刈機)
4 放電装置
42 外殻体
43 放電部
23 耕耘爪(爪部)
37 掻き上げ爪(爪部)
78 草刈刃(刃部)
Claims (3)
- 前輪及び後輪を備えた走行車両と、
前記走行車両の後方に設けられ且つ地面に対して作業を行う対地作業機と、
前記走行車両の後方における前記後輪の後部と下方に重なる位置であって且つ前記対地作業機の前方に設けられ、前記対地作業機の作業対象となる前記地面の土壌又は前記地面に植生した除去対象となる植物に向けて放電可能な放電装置と、
を備え、
前記対地作業機は、前記走行車両に対して昇降可能であり、
前記放電装置は、上方、前方、後方、側方が絶縁性カバーにより覆われた絶縁性の外殻体と、前記外殻体により覆われ且つ前記地面に向けて放電を行う放電部と、を有し、
前記外殻体は、前記走行車両の幅方向において、前記対地作業機が対地作業を行う部分とオーバーラップする範囲に設けられ且つ前記対地作業を行う部分の長さ以上の長さで延びており、
前記放電装置は、前記対地作業機の昇降に伴って昇降し、前記対地作業機が下降した状態において前記外殻体が接地し、
前記対地作業機が下降したときに前記対地作業機による対地作業と前記放電装置の放電による除草が共に行われ、前記対地作業機が上昇したときに前記対地作業機による対地作業と前記放電装置の放電による除草が共に行われず、
前記対地作業機は、前記地面を耕耘するロータリ耕耘機であって、前記地面を掻く爪部を有しており、
前記放電装置は、前記爪部の前方に設けられており、
前記爪部は、前記ロータリ耕耘機の耕耘爪であり、
前記ロータリ耕耘機は、前記耕耘爪を有する耕耘部と、前記耕耘部の上方及び後方を覆うロータリカバーと、を備え、
前記放電装置は、前記外殻体及び前記放電部を有する本体と、前記ロータリカバーの前部に取り付けられる長さ調整可能な取付部材と、を備えている除草作業機。 - 前記外殻体は、前記走行車両の走行に伴って地面に当接しながら回転する円筒形である請求項1に記載の除草作業機。
- 前記本体は、上下方向の位置が前記耕耘爪の回転軸よりも下方に配置されている請求項1又は2に記載の除草作業機。
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