以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。但し、第2実施形態以降において、第1実施形態と同一又は類似の構成要素は、第1実施形態と同一又は類似の符号で表し、詳細な説明を適宜省略する。また、第2実施形態以降の実施形態において得られる効果について、第1実施形態と同様のものについては説明を適宜省略する。各実施形態の図面は例示であり、各部の寸法や形状は模式的なものであり、本願発明の技術的範囲を当該実施形態に限定して解するべきではない。
<第1実施形態>
まず、図1を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る圧電基板の製造装置100の構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る圧電基板の製造装置の構成を概略的に示す図である。
圧電基板の製造装置100は、圧電性を有する材料を含み1対の対向する主面を有する圧電基板にプラズマ化させた処理ガスによるドライエッチング処理を行う装置である。圧電基板の製造装置100は、第1電極110、第2電極120、検出器180、駆動部130、供給部140、カバー150、制御部161、測定部163、及び加工部165を備えている。
第1電極110は、圧電基板の製造装置100のステージ上に設けられた板状の電極であり、下部電極に相当する。動作時には第1電極110の載置面110A上に圧電基板が配置される。図示を省略しているが、第1電極110には、圧電基板を吸引してフラットな姿勢で保持するためのエアチャックが備えられている。
第2電極120は、第1電極110と対を成し、加工電極として機能する。つまり、第2電極120は、第1電極110と対向する対向面120Aを有している。そして、第1電極110及び第2電極120は、第1電極110の載置面110Aと第2電極120の対向面120Aとの間に交番電界を形成する加工電圧が印加される。載置面110Aと対向面120Aとの間に挟まれた加工領域において、交番電界は、圧電基板の上の処理ガスをプラズマ化して、圧電基板をドライエッチングする。また、交番電界は、圧電基板において加工領域を局所的に励振する。
検出器180は、圧電基板の1対の主面間の距離である厚みを算出するために、圧電基板における反射光を測定する部品である。検出器180は、測定部163に接続されている。検出器180は、発光部181及び受光部182を備えている。発光部181は、圧電基板に光を照射する。受光部182は、圧電基板での反射光を受光する。圧電基板の製造装置100では、この反射光を検出することで、圧電基板の厚みを非接触に測定することができる。
検出器180は、第2電極120に対する相対的な位置を固定されている。発光部181及び受光部182は、カバー150に固定されている。つまり、共通して固定された第2電極120と検出器180とが、第1電極110に対する相対的位置を同時に変化させる構成となっている。これによれば、測定領域及び加工領域が同じ駆動部130及び制御部161によって決定される。このため、圧電基板の製造装置100は、測定領域と加工領域の位置の誤差を低減することができる。つまり、圧電基板の製造装置100は、加工精度を改善させることができる。
圧電基板において、検出器180によって光を照射されて反射する測定領域は、プラズマによるエッチングを実施する加工領域と同じ位置であってもよい。つまり、発光部181は、第1電極110の載置面110Aと第2電極120の対向面120Aとの間の加工領域に向かって光を照射してもよい。このとき、受光部182は、加工領域での反射光を受光する。これによれば、圧電基板の製造装置100は、圧電基板の加工領域における加工中の厚みを測定することができる。すなわち、圧電基板の製造装置100は、加工中の厚み変化を測定することができる。
発光部181が照射する光および受光部182が受光する反射光は、線状であってもよく、面状であってもよい。圧電基板の製造装置100は、線状又は面状の光を利用することで、圧電基板の厚みの測定効率を向上させることができる。
検出器180は、測定部163によって圧電基板の厚みを算出することができれば、反射光を測定するための部品に限定されるものではない。検出器180は、反射光以外の光学的特性を測定するための部品でもよく、後述する電気的特性を測定するための部品であってもよい。
駆動部130は、第2電極120及び検出器180の、第1電極110に対する相対位置を変化させる。駆動部130は、第2電極120及び検出器180を保持し、第2電極120及び検出器180を一体的に移動させる。圧電基板の製造装置100は、圧電基板を載せる台として第1電極110を動かさず、第2電極120及び検出器180を動かして、厚みの測定と加工を行う。これによれば、圧電基板の製造装置100は、測定開始から加工終了にかけて圧電基板を静置することで、圧電基板の撓み等の変形を抑制し、測定精度及び加工精度を改善させることができる。なお、駆動部130は、圧電基板を載せた第1電極110を動かすものであってもよい。
供給部140は、プラズマ化する処理ガスを供給する。処理ガスは、第1電極110の載置面110Aと第2電極120の対向面120Aとの間に供給される。供給部140は、図示を省略したボンベ、配管、開閉弁、等を有する。水晶基板をエッチングする処理ガスとしては、一例として、四フッ化炭素(CF4)及び酸素(O2)からなるプロセスガスに、アルゴン(Ar)などのキャリアガスを混合したものを挙げることができる。供給部140は、プロセスガスとキャリアガスとの混合比や、処理ガスの供給量を調整することで、加工速度を調整することができる。供給部140は、処理ガスにさらにH2ガスを混合してもよく、これによれば加工速度を低下させることができる。つまり、水晶基板の加工量をより細かく調整することができるようになる。
カバー150は、第2電極120を先端が露出するように囲み、供給部140から処理ガスを供給される内部空間151を有する。カバー150は、第2電極120の対向面120Aとの間に隙間153を有する。処理ガスは、内部空間151に広がりカバー150の内側を外側に対して陽圧にし、隙間153から流出する。すなわち、カバー150は、処理ガスを第2電極120の先端へと導くノズルに相当する。圧電基板の製造装置100が大気開放型プラズマエッチング装置である場合、カバー150は、処理ガスの拡散を抑制し、処理ガスの利用効率を向上させることができる。圧電基板の製造装置100が真空密閉型プラズマエッチング装置である場合、圧電基板の製造装置100を内部に収める真空チャンバ内において、処理ガスの拡散をカバー150によって所定の状態に制御することができる。すなわち、カバー150によって、圧電基板の製造装置100は、効率的にプラズマを発生させることができる。また、プラズマエッチングによって発生する汚染源による真空チャンバの内壁の汚染を低減することができる。
圧電基板の製造装置100は、処理ガスを隙間153から第2電極120の先端に供給する。したがって、第2電極120の先端において、エッチング済みの排気ガスを未反応の処理ガスで置換することができる。つまり、プラズマ濃度の均一性を保つことができ、加工精度を改善させることができる。また、圧電基板の製造装置100は、エッチングによって発生したパーティクルを、第1電極110の載置面110Aと第2電極120の対向面120Aとの間の空間から、未反応ガスによって押し流すことができる。したがって、圧電基板の製造装置100は、加工領域の汚染を抑制し、加工精度を改善させることができる。
制御部161は、駆動部130、供給部140、測定部163、及び加工部165を制御し、圧電基板を加工する。制御部161は、例えばCPU、ROM、RAM、入出力インタフェース等からなるマイクロコンピュータである。制御部161は、例えば圧電基板の厚みが均一となるように、加工量を調整する。制御部161は、圧電基板の厚みが圧電基板内の位置によって変化するように加工量を設定してもよい。制御部161は、駆動部130を制御して、第1電極110に対する、第2電極120及び検出器180の相対位置を変化させる。制御部161は、供給部140を制御して、プロセスガスとキャリアガスとの混合比や処理ガスの供給量を調整する。制御部161は、測定部163を制御して、圧電基板の厚みを測定する。制御部161は、加工部165を制御して、圧電基板に除去加工を行う。
測定部163は、受光部182において受光した反射光を分光し、圧電基板の測定領域の厚みを測定する。測定部163は、例えば集積回路(IC)チップからなり、測定回路に相当する。圧電基板の製造装置100は、測定部163を備えており、第1電極110の載置面110Aから圧電基板を移動させることなく、測定と加工を実施することができる。これによれば、圧電基板の製造装置100は、測定領域と加工領域との位置精度を改善させることできるため、加工精度を改善させることができる。測定部163は、駆動部130と共に制御部161によって連動するように制御される。これにより、圧電基板の製造装置100は、測定領域を変えながら厚みを測定し、圧電基板全体の厚み分布を測定する。
加工部165は、第1電極110と第2電極120との間に加工電力を印加し、処理ガスをプラズマ化させて圧電基板に除去加工を行う。すなわち、圧電基板の製造装置100は、プラズマを用いたドライエッチングによって圧電基板を除去加工する。このような除去加工は、圧電基板の除去加工による厚みの調整あるいは表面形状の付与の他、表面のクリーニング、表面改質、などの効果を得ることもできる。加工部165は、例えば、ICチップからなり、加工回路に相当する。加工電圧は、高周波電圧であり、第1電極110と第2電極120との間に高周波の交番電界を形成する。例えば水晶基板を加工する場合、CF4プラズマで発生したFラジカルがSiO2中のSiと反応し、蒸気圧の高いSiF4となり排気される。同時に、SiO2中のOは、COXとして排気される。他にも、水晶基板の表面近傍にイオンシースが形成され、水晶基板の表面を陽イオンが衝撃する。これは、ラジカルの化学反応や反応生成物の離脱を促進するとともに、スパッタエッチングを起こしパーティクルを発生させる。このように、加工工程においては、加工領域から排気ガスやパーティクル等の汚染源が飛散する。
加工電圧の加工周波数は、制御部161によって、圧電基板の励振周波数に制御される。これによれば、加工中は圧電基板の加工領域が励振される。つまり、圧電基板が直接的に振動させられる。このため、圧電基板の製造装置100は、加工中における圧電基板の加工領域への汚染源の付着を抑制すると共に、付着済みの汚染源を除去することができる。したがって、圧電基板の製造装置100は、汚染源による加工の阻害を抑制し、加工精度を改善させることができる。また、圧電基板は、加工領域が局所的に振動させられ、加工領域の外側は殆ど振動しない。このため、圧電基板の製造装置100は、励振に起因した圧電基板の変位による加工精度の低下を抑制することができる。すなわち、加工精度を改善させることができる。この励振周波数は、例えば、厚みすべり振動モード(Thickness Shear Vibration Mode)である。より詳細には、厚みすべり振動モードは、交番電界が印加される励振領域に厚みすべり振動が集中する振動の閉じ込め現象を利用できるため、励振領域の周囲の圧電基板への振動の漏れが小さくできる。すなわち、交番電界が印加される圧電基板の加工領域に振動エネルギーを局所的に閉じ込めることができる。そのため、圧電基板の全体が振動する場合と比べて、圧電基板が第1電極110の載置面110Aにおける固定位置から変位することを抑制可能である。つまり、第1電極110及び第2電極120に対する圧電基板の相対位置の変動が低減できる。また、振動エネルギーが圧電基板の製造装置100へ伝搬することを抑制できる。すなわち、圧電基板の載置面110Aを有する第1電極110と、第2電極120とに与える振動の影響を低減でき、加工時の第1電極110と第2電極120との相対位置の変動が低減できる。これにより、加工精度の低下を抑制できる。
加工電圧の加工周波数を決定する圧電基板の励振周波数は、圧電基板の加工後の厚みの目標値に基づいて算出される。例えば、圧電基板がATカット型の水晶基板であるとき、水晶基板の1対の主面間の厚みd[m]と、厚みすべり振動モードの基本モードの励振周波数f[Hz]との間に、
f=k・1670/d ・・・(式1)
式1が成り立と仮定する。なお、kは電気機械結合定数によって定める比例定数とする。この場合、厚みdの値から、励振周波数fの値を容易な演算処理によって算出することができる。そのため、演算処理の時間を短縮できる。加工の前後において圧電基板の厚みの変化が小さい場合、厚みの目標値に基づいて算出される励振周波数によって決定された周波数の加工電圧は、加工前及び加工中の圧電基板を厚みすべり振動による共振振動現象を利用して効率よく振動させることができる。また、圧電基板の製造装置100は、圧電基板の主面に除去加工を施す際、加工電圧の加工周波数を一定に保ったまま、第1電極110と第2電極120との相対位置を変化させればよい。このため、制御が簡便な圧電基板の製造装置100を提供することができる。なお、加工電圧の加工周波数は、式1により算出された励振周波数fをそのまま用いるものであってもよく、励振周波数fを補正する計算処理を行ったものでもよい。
加工電圧の加工周波数を決定する圧電基板の励振周波数は、圧電基板の加工前の厚みの測定値に基づいて算出されてもよい。すなわち、制御部161が、測定部163から圧電基板の厚みに関するデータを取得し、この厚みに関するデータに基づいて加工部165を制御してもよい。これによれば、圧電基板の製造装置100は、測定工程によって、圧電基板の全面に亘る厚み分布、必要な加工量の分布、及び加工電圧の加工周波数を算出することができる。ここでいう厚み分布とは、圧電基板内の各位置に対して厚みの値をマッピングしたものである。他の「分布」についても同様とする。厚みに関するデータが厚み分布である場合、加工電圧の加工周波数は、厚みの平均値、中央値、最頻値、等の統計量に基づいて算出された励振周波数に制御されてもよい。これによれば、圧電基板の製造装置100は、加工電圧の加工周波数を一定に保ったまま圧電基板全体にドライエッチング方法による除去加工を施すことができる。加工電圧の加工周波数は、周波数分布として制御されてもよい。これによれば、圧電基板の製造装置100は、加工精度を改善させることができる。
加工電圧の加工周波数は、圧電基板の加工前の厚みの測定値と、加工後の厚みの目標値と、を参照して算出された圧電基板の加工中に変化する厚みの値に基づいて式1により算出された励振周波数fを用いて決定されてもよい。つまり、加工電圧の加工周波数を加工中の時間経過に応じて変化させてもよい。例えば、加工中の厚みは、加工前後の厚みと、加工速度と、加工の経過時間によって算出する。すなわち、加工の経過時間を変数とする厚みの関数d(t)を作成する。式1と関数d(t)によって、加工の経過時間を変数とする励振周波数の関数f(t)を作成する。そして、関数f(t)に基づいて加工電圧の加工周波数を変化させる。これによれば、圧電基板の製造装置100は、加工前後及び加工中においても、圧電基板を励振するのに好適な周波数に加工電圧を制御することができる。圧電基板の加工量が多く、加工前後での圧電基板の厚みの変化が大きい場合であっても、圧電基板の製造装置100は、加工開始から加工終了まで、共振振動現象を利用して圧電基板を充分に振動させることができる。つまり、圧電基板の製造装置100は、加工量の多い場合であっても、加工精度の低下を抑制することができる。
なお、加工電圧の加工周波数は、加工中の特定の時点での厚みの値に基づいて式1により算出された励振周波数fを用いて決定されてもよい。例えば、圧電基板の加工に要する時間をTとしたとき、加工開始からT/2経過した時点での圧電基板の厚みの推定値を算出し、その厚みの推定値に基づいて式1により励振周波数fを算出し、励振周波数fを用いて加工電圧の加工周波数を決定してもよい。
測定部163は、加工中に圧電基板の加工領域の厚みを測定し、制御部161は、加工中に変化する加工領域の厚みの測定値に基づいて式1から算出された励振周波数fを用いて決定されてもよい。つまり、加工電圧の加工周波数を加工中の時間経過に応じて変化させてもよい。これによれば、圧電基板の製造装置100は、加工前後及び加工中においても、圧電基板を励振するのに好適な周波数に加工電圧を制御することができる。圧電基板の加工量が多く、加工前後での圧電基板の厚みの変化が大きい場合であっても、圧電基板の製造装置100は、加工開始から加工終了まで、共振振動現象を利用して圧電基板を充分に振動させることができる。つまり、圧電基板の製造装置100は、加工量の多い場合であっても、加工精度の低下を抑制することができる。この場合、式1の仮定を用いれば、厚み測定値による割り算だけから励振周波数fが算出される。そのため、加工の進度と同期して励振周波数fを算出し、励振周波数fの変化に応じて加工周波数を制御する場合に、式1は演算時間の短縮の観点で効果を有する。
次に、図2~図4を参照しつつ、第1実施形態に係る圧電基板の製造装置100を用いた圧電基板の製造方法について説明する。図2は、第1実施形態に係る圧電基板の製造装置を利用する圧電基板の製造方法を概略的に示すフローチャートである。図3は、圧電基板の厚さを測定する測定工程を概略的に示す図である。図4は、圧電基板をプラズマによってエッチングする加工工程を概略的に示す図である。
まず、圧電基板170を第1電極110の上に載置する(S11)。図3に示すように、圧電基板170は、第1電極110と第2電極120との間に配置される。圧電基板170は、互いに対向する一対の主面170A,170Bを有する。一方の主面170Bが第1電極110に接触し、他方の主面170Aが第2電極120と間隔を空けて対向するように、圧電基板170は配置される。
次に、厚さを測定する(S12)。発光部181が圧電基板の測定領域171に向けて光を照射し、受光部182が測定領域171の主面170Aで反射された反射光を受光する。この反射光を分光することで、圧電基板の測定領域171の厚みを算出する。1つの測定領域171で測定が終わると、駆動部130によって検出器180を第2電極120ごと移動させ、別の測定領域で厚みを測定する。このように、測定と移動を繰り返すことで、圧電基板170の厚みの分布を測定する。
次に、加工量の分布を算出する(S13)。工程S12において測定した加工前の圧電基板170の厚みの分布と、圧電基板170の厚みの目標値から、必要とされる加工量の分布を算出する。
次に、加工電圧の周波数を決定する(S14)。例えば、工程S12において測定した加工前の圧電基板170の厚みの分布から厚みの平均値を算出する。そして、厚みの平均値に基づいて圧電基板170の励振周波数を式1の関係により算出する。この励振周波数に基づいて加工電圧の加工周波数を決定する。
次に、処理ガス141を供給する(S15)。図4に示すように、供給部140は、カバー150の内部空間151へと処理ガス141を供給する。内部空間151に充満した処理ガス141は、隙間153を通って、圧電基板170の加工領域172における主面170Bの上の空間に供給される。ここでいう主面170Bの上の空間とは、圧電基板170の主面170Bと第2電極120の対向面120Aとの間、すなわち加工領域172と第2電極120との間の空間に相当する。主面170Bの上の空間への処理ガス141の供給速度は、内部空間151の内圧、隙間153の断面積、圧電基板170の加工速度、等によって決定される。
次に、プラズマによってエッチングする(S16)。第1電極110と第2電極120との間に加工電圧を印加し、処理ガス141をプラズマ化する。このとき、圧電基板170の加工領域172は、励振されている。工程S13において算出した加工量の分布に基づいて、加工領域73の主面170Aをエッチング処理する。1つの加工領域172でのエッチング処理が終わると、駆動部130によって第2電極120を検出器180と共に移動させ、別の加工領域をエッチング処理する。このように、加工と移動を繰り返すことで、圧電基板170の厚みの分布を目標値に近付ける。
<第2実施形態>
図5を参照しつつ、第2実施形態に係る圧電基板の製造装置200について説明する。図5は、第2実施形態に係る圧電基板の製造装置の構成を概略的に示す図である。
第2実施形態に係る圧電基板の製造装置200は、第1実施形態に係る圧電基板の製造装置100と同様に、第1電極210、第2電極220、駆動部230、供給部240、カバー250、制御部261、測定部263、及び加工部265を備えている。第1電極210は載置面210Aを有し、第2電極220は対向面220Aを有する。カバー250は、内部空間251を有しており、第2電極220の先端との間に隙間253を有している。
第2実施形態に係る圧電基板の製造装置200は、発光部181及び受光部182の代わりに第3電極283を備えている点で、第1実施形態に係る圧電基板の製造装置100と相違している。
第3電極283は、第1電極210と対を成し、検出器280に相当する。第3電極283は、第1電極210と対向する対向面283Aを有している。第3電極283は、第1電極210の載置面210Aと第3電極283の対向面283Aとの間に電場を形成するための測定電極である。第3電極283は、カバー250の外側に設けられ、第2電極220との相対位置が固定されている。つまり、共通して固定された第3電極283と第2電極120が、駆動部230によって、第1電極110に対して同時に移動するように構成されている。
測定部263は、第1電極210と第3電極283との間に高周波の測定電圧を印加し、電気的特性の一種である周波数特性に基づいて圧電基板の厚さを測定する。測定部263は、例えば、発振器や増幅器などを備える集積回路(IC)チップからなり、測定回路に相当する。第2電極220と第3電極283とがカバー250を挟むように配置されることにより、加工時に発生する発生源による第3電極283の汚染を抑制することができる。測定電圧を圧電基板の励振周波数とすることで、圧電基板の厚みの測定時に、圧電基板の表面に付着した汚染源を除去することができる。
なお、測定部263は、電気的特性に基づいて圧電基板の厚みを測定するものであれば、周波数特性に基づいた測定に限定されない。例えば、測定部263は、静電容量に基づいて、圧電基板の厚みを測定してもよい。このとき、圧電基板の厚みd[m]、第3電極283の対向面283Aの面積S[m2]、圧電基板の誘電率ε、静電容量C[F]との関係に、下式(2)が成り立つと仮定する。
C=εS/d ・・・(式2)
この場合、εとSとを固定値と見なして静電容量Cを測定することで、厚みdを算出することができる。制御部261、測定部263、及び加工部265において、電気回路等を共用することが可能である場合、圧電基板の製造装置200の構成を簡略化することができる。
<第3実施形態>
図6及び図7を参照しつつ、第3実施形態に係る圧電基板の製造装置300について説明する。図6は、第3実施形態に係る圧電基板の製造装置の構成を概略的に示す図である。図7は、第3実施形態に係る第2電極について、第2電極の対向面を平面視したときの構成を概略的に示す平面図である。
第3実施形態に係る圧電基板の製造装置300は、第1実施形態に係る圧電基板の製造装置100と同様に、第1電極310、第2電極320、駆動部330、供給部340、カバー350、及び検出器380(発光部381,受光部382)を備えている。第1電極310は載置面310Aを有し、第2電極320は対向面320Aを有する。カバー350の内部には内部空間351が形成されている。
第3実施形態に係る圧電基板の製造装置300は、第2電極320に少なくとも1つの貫通孔Hが形成されている点で、第1実施形態に係る圧電基板の製造装置100と相違している。
貫通孔Hは、第2電極320の内部空間351側の内向面320Bから第1電極310側の対向面320Aまでを貫通している。貫通孔Hは、供給部340からカバー350の内部空間351へと供給された処理ガスを、第1電極310と第2電極320との間に供給する。処理ガスを均一に供給するためには、第2電極320の対向面320Aを平面視したとき、貫通孔H1つ1つの断面積が小さく、貫通孔Hの数が多いことが望ましい。これによれば、第1電極310と第2電極320との間における処理ガスの濃度の均一性を向上させることができる。貫通孔Hの形状は特に限定されるものではなく、円柱状、スリット状、多孔質状、又はこれらの組み合わせ、等から好適に設計することができる。
以上のように、本発明の一態様によれば、第1電極110と、1対の対向する主面170A、170Bを有する圧電基板170を挟んで第1電極110と対向する第2電極120と、第1電極110と第2電極120との間に加工電圧を印加してプラズマ化された処理ガス141によって1対の対向する主面170A、170B間の厚みを小さくするように圧電基板170に除去加工を行う加工部165と、加工電圧の加工周波数を圧電基板170の励振周波数に制御する制御部161と、を備える圧電基板の製造装置100が提供される。
上記態様によれば、加工中は圧電基板の加工領域が励振される。つまり、圧電基板が直接的に振動させられ。このため、圧電基板の製造装置は、加工中における圧電基板の加工領域への汚染源の付着を抑制すると共に、付着済みの汚染源を除去することができる。したがって、圧電基板の製造装置は、汚染源による加工の阻害を抑制し、加工精度を改善させることができる。
制御部161は、圧電基板170の厚みすべり振動モードの基本モードの励振周波数に加工周波数を制御してもよい。厚みすべり振動モードは、交番電界が印加される励振領域に厚みすべり振動が集中する振動の閉じ込め現象を利用できるため、励振領域の周囲の圧電基板への振動の漏れが小さくできる。すなわち、交番電界が印加される圧電基板の加工領域に振動エネルギーを局所的に閉じ込めることができる。そのため、振動エネルギーが、圧電基板の載置面を有する第1電極と、第2電極とに与える振動の影響を低減でき、加工時の第1電極と第2電極との相対位置の変動が低減できる。同様に、振動エネルギーによって、圧電基板が第1電極の載置面における固定位置から変位することを抑制可能である。つまり、第1電極及び第2電極に対する圧電基板の相対位置の変動が低減できる。これにより、加工精度の低下を抑制できる。
圧電基板の製造装置100は、圧電基板170の厚みを測定する測定部163をさらに備えてもよい。圧電基板の製造装置は、測定部を備えており、第1電極の載置面から圧電基板を移動させることなく、測定と加工を実施することができる。これによれば、圧電基板の製造装置は、測定領域と加工領域との位置精度を改善させることできるため、加工精度を改善させることができる。
圧電基板の製造装置100は、圧電基板170に光を照射する発光部181と、光の圧電基板170での反射光を受光する受光部182と、をさらに備え、測定部163は、反射光を分光して圧電基板170の厚みを測定してもよい。これによれば、圧電基板の製造装置は、圧電基板の厚みを非接触に測定することができる。また、圧電基板の製造装置は、圧電基板の加工領域における加工中の厚みを測定することができる。すなわち、圧電基板の製造装置は、加工中の厚み変化を測定することができる。
励振周波数は、圧電基板170の加工後の厚みの目標値に基づいて算出されてもよい。これによれば、加工の前後において圧電基板の厚みの変化が小さい場合、厚みの目標値に基づいて算出される励振周波数によって決定された周波数である加工周波数を有する加工電圧は、加工前及び加工中の圧電基板を充分に振動させることができる。また、圧電基板の製造装置は、圧電基板の全体に除去加工を施す際、加工電圧の加工周波数を一定に保ったまま、第1電極と第2電極との相対位置を変化させればよい。このため、制御が簡便な圧電基板の製造装置を提供することができる。
励振周波数は、測定部163によって測定された圧電基板170の加工前の厚みに基づいて算出されてもよい。これによれば、圧電基板の製造装置は、測定工程によって、圧電基板の全面に亘る厚み分布、必要な加工量の分布、及び加工電圧の加工周波数を算出することができる。厚みに関するデータが厚み分布である場合、加工電圧の加工周波数は、厚みの平均値、中央値、最頻値、等の統計量に基づいて算出された励振周波数に制御されてもよい。これによれば、圧電基板の製造装置は、加工電圧の加工周波数を一定に保ったまま圧電基板の全体に除去加工を施すことができる。加工電圧の加工周波数は、周波数分布として制御されてもよい。つまり、位置によって加工電圧の加工周波数を変えてもよい。これによれば、圧電基板の製造装置は、加工精度を改善させることができる。
励振周波数は、測定部163によって測定された圧電基板170の加工前の厚みの測定値と、圧電基板170の加工後の厚みの目標値と、に基づいて得られた圧電基板170の加工中の厚みに応じて算出されてもよい。これによれば、圧電基板の製造装置は、加工前後及び加工中においても、圧電基板を励振するのに好適な周波数に加工電圧を制御することができる。圧電基板の加工量が多く、加工前後での圧電基板の厚みの変化が大きい場合であっても、圧電基板の製造装置は、加工開始から加工終了まで、共振振動現象を利用して圧電基板を効率よく振動させることができる。つまり、圧電基板の製造装置は、加工量の多い場合であっても、加工精度の低下を抑制することができる。
測定部163は、加工中に圧電基板170の加工領域の厚みを測定し、制御部161は、加工領域の厚みの変化に応じて、加工周波数を加工中に変化させてもよい。これによれば、圧電基板の製造装置は、加工前後及び加工中においても、圧電基板を励振するのに好適な周波数に加工電圧を制御することができる。圧電基板の加工量が多く、加工前後での圧電基板の厚みの変化が大きい場合であっても、圧電基板の製造装置は、加工開始から加工終了まで、共振振動現象を利用して圧電基板を効率よく振動させることができる。つまり、圧電基板の製造装置は、加工量の多い場合であっても、加工精度の低下を抑制することができる。
圧電基板の製造装置100は、第2電極120を先端が露出するように囲むカバー150と、カバー150の内部空間251に処理ガスを供給する供給部140と、をさらに備えてもよい。これによれば、圧電基板の製造装置が大気開放型プラズマエッチング装置である場合、カバーは、処理ガスの拡散を抑制し、処理ガスの利用効率を向上させることができる。圧電基板の製造装置が真空密閉型プラズマエッチング装置である場合、圧電基板の製造装置を内部に収める真空チャンバ内において、処理ガスの拡散をカバーによって所定の状態に制御することができる。すなわち、圧電基板の製造装置は、カバーによって、効率的にプラズマを発生させることができる。また、プラズマエッチングによって発生する汚染源による真空チャンバの内壁の汚染を低減することができる。
圧電基板の製造装置100は、測定部163に接続され第2電極120との相対位置が固定された検出器180と、第1電極110に対して、第2電極120及び検出器180の相対位置を変化させる駆動部130と、をさらに備えてもよい。これによれば、測定領域及び加工領域が同じ駆動部及び制御部によって決定される。このため、圧電基板の製造装置は、測定領域と加工領域の位置の誤差を低減することができる。つまり、圧電基板の製造装置は、加工精度を改善させることができる。また、圧電基板の製造装置は、測定開始から加工終了にかけて圧電基板を静置することで、圧電基板の撓み等の変形を抑制し、測定精度及び加工精度を改善させることができる。
本発明の他の一態様によれば、第1電極110と第2電極120との間に1対の対向する主面170A,170Bを有する圧電基板170を配置する工程と、制御部161によって圧電基板170の励振周波数に加工電圧の加工周波数を制御する工程と、加工部165によって第1電極110と第2電極120との間に加工電圧を印加することでプラズマ化された処理ガスによって1対の対向する主面170A,170B間の厚みを小さくするように圧電基板170に除去加工を行う工程と、を備える圧電基板170の製造方法が提供される。
上記態様によれば、加工中は圧電基板の加工領域が励振される。つまり、圧電基板が直接的に振動させられる。このため、圧電基板の製造方法において、加工中における圧電基板の加工領域への汚染源の付着を抑制すると共に、付着済みの汚染源を除去することができる。したがって、本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、汚染源による加工の阻害を抑制し、加工精度を改善させることができる。
励振周波数は、圧電基板170の厚みすべり振動モードの基本モードの励振周波数であってもよい。厚みすべり振動モードは、交番電界が印加される励振領域に厚みすべり振動が集中する振動の閉じ込め現象を利用できるため、励振領域の周囲の圧電基板への振動の漏れが小さくできる。すなわち、交番電界が印加される圧電基板の加工領域に振動エネルギーを局所的に閉じ込めることができる。そのため、振動エネルギーが、圧電基板の載置面を有する第1電極と、第2電極とに与える振動の影響を低減でき、加工時の第1電極と第2電極との相対位置の変動が低減できる。同様に、振動エネルギーによって、圧電基板が第1電極の載置面における固定位置から変位することを抑制可能である。つまり、第1電極及び第2電極に対する圧電基板の相対位置の変動が低減できる。これにより、加工精度の低下を抑制できる。
圧電基板170の製造方法は、測定部163によって圧電基板170の厚みを測定する工程をさらに備えてもよい。本態様に係る圧電基板の製造方法において、第1電極の載置面から圧電基板を移動させることなく、測定と加工を実施することができる。これによれば、本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、測定領域と加工領域との位置精度を改善させることできるため、加工精度を改善させることができる。
厚みを測定する工程は、発光部181から圧電基板170に光を照射する工程と、受光部182において光の圧電基板170での反射光を受光する工程と、反射光の検出値に基づいて圧電基板170の厚みを測定する工程と、を備えてもよい。これによれば、本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、圧電基板の厚みを非接触に測定することができる。また、本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、圧電基板の加工領域における加工中の厚みを測定することができる。すなわち、本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、加工中の厚み変化を測定することができる。
励振周波数は、圧電基板170の加工後の厚みの目標値に基づいて算出されてもよい。これによれば、加工の前後において圧電基板の厚みの変化が小さい場合、厚みの目標値に基づいて算出される励振周波数によって決定された周波数である加工周波数を有する加工電圧は、加工前及び加工中の圧電基板を充分に振動させることができる。また、本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、圧電基板の全体に除去加工を施す際、加工電圧の加工周波数を一定に保ったまま、第1電極と第2電極との相対位置を変化させればよい。このため、制御が簡便な圧電基板の製造方法を提供することができる。
励振周波数は、測定部163によって測定された圧電基板170の加工前の厚みに基づいて算出されてもよい。本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、測定工程によって、圧電基板の全面に亘る厚み分布、必要な加工量の分布、及び加工電圧の加工周波数を算出することができる。厚みに関するデータが厚み分布である場合、加工電圧の加工周波数は、厚みの平均値、中央値、最頻値、等の統計量に基づいて算出された励振周波数に近づけるように制御されてもよい。本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、加工電圧の加工周波数を一定に保ったまま圧電基板の全体に除去加工を施すことができる。加工電圧の加工周波数は、周波数分布として制御されてもよい。つまり、位置によって加工電圧の加工周波数を変えてもよい。本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、加工精度を改善させることができる。
励振周波数は、測定部163によって測定された圧電基板170の加工前の厚みの測定値と、圧電基板170の加工後の厚みの目標値と、に基づいて得られた圧電基板170の加工中の厚みに応じて算出されてもよい。本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、加工前後及び加工中においても、圧電基板を励振するのに好適な周波数に一致させるように加工電圧の加工周波数を制御することができる。圧電基板の加工量が多く、加工前後での圧電基板の厚みの変化が大きい場合であっても、本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、加工開始から加工終了まで、共振振動現象を利用して圧電基板を効率よく振動させることができる。つまり、本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、加工量の多い場合であっても、加工精度の低下を抑制することができる。
測定部163は、加工中に圧電基板170の加工領域の厚みを測定し、制御部161は、加工領域の厚みの変化に応じて、加工周波数を加工中に変化させてもよい。本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、加工前後及び加工中においても、圧電基板を励振するのに好適な周波数に加工電圧を制御することができる。圧電基板の加工量が多く、加工前後での圧電基板の厚みの変化が大きい場合であっても、本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、加工開始から加工終了まで、共振振動現象を利用して圧電基板を高いエネルギー効率によって機械的に振動させることができる。つまり、本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、加工量の多い場合であっても、加工精度の低下を抑制することができる。
圧電基板170の製造方法は、第2電極120を先端が露出するように囲むカバーの内部空間151に、供給部によって処理ガスを供給する工程をさらに備えてもよい。これによれば、圧電基板の製造装置が大気開放型プラズマエッチング装置である場合、カバーによって処理ガスの拡散を抑制し、処理ガスの利用効率を向上させることができる。圧電基板の製造装置が真空密閉型プラズマエッチング装置である場合、圧電基板の製造装置を内部に収める真空チャンバ内において、処理ガスの拡散をカバーによって所定の状態に制御することができる。すなわち、本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、カバーによって、効率的にプラズマを発生させることができる。また、本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、プラズマエッチングによって発生する汚染源による真空チャンバの内壁の汚染を低減することができる。
圧電基板170の製造方法は、測定部163に接続され第2電極120との相対位置が固定された検出器180と、第2電極120との、第1電極110に対する相対位置を、駆動部130によって変化させる工程をさらに備えてもよい。これによれば、測定領域及び加工領域が同じ駆動部及び制御部によって決定される。このため、本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、測定領域と加工領域の位置の誤差を低減することができる。つまり、本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、加工精度を改善させることができる。また、本態様に係る圧電基板の製造方法によれば、測定開始から加工終了にかけて圧電基板を静置することで、圧電基板の撓み等の変形を抑制し、測定精度及び加工精度を改善させることができる。
以上説明したように、本発明の一態様によれば、加工精度の改善を図ることが可能な圧電基板の製造装置及び圧電基板の製造方法を提供することが可能となる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。即ち、各実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、各実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。