JP2007273718A - プラズマ処理装置と方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理容器内にプラズマを生成して基板を処理するに際し,処理容器内に露出する部材から基板の処理に必要な成分を放出させることにより,プラズマ処理を向上させる。
【解決手段】処理容器2内において上下に対向させて配置した上部電極20と下部電極12の少なくとも一方に高周波電源より高周波電力を供給して処理容器12内にプラズマPを生成させ,基板Wを処理するプラズマ処理装置1であって,処理容器2内に生成されるプラズP中のイオンの入射により,基板Wの処理に必要な成分を処理容器2内へ放出させる成分放出部材33を,処理容器2内に露出させて設け,成分放出部材33に,処理容器2内に生成されるプラズマPから見た成分放出部材33側の高周波電源の周波数に対するインピーダンスを変化させる可変インピーダンス回路41を接続したことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は,処理容器内にプラズマを生成して基板を処理するプラズマ処理装置とプラズマ処理方法に関する。
例えば半導体装置や液晶表示装置等の製造プロセスでは,半導体ウェハに対するエッチングや成膜などの処理について,プラズマ処理装置によるプラズマ処理が広く用いられている。かかるプラズマ処理装置は,処理容器内に上下に対向する電極が設けられ,例えば基板を載置した下部電極に高周波電力を供給し,下部電極と上部電極との間にプラズマを生成して基板の処理を行っている。
このプラズマ処理装置において,エッチングの異方性を高めたり,エッチングや成膜の速度を高めて製品の歩留りを向上させるために,種々の処理ガスが従来から使用され,処理ガスの圧力や温度を調整することが行われている。また,本出願人は,処理容器内に生成されるプラズマから見た電極側の前記高周波電源の周波数に対するインピーダンスを変化させることにより,プラズマ処理の面内均一性を高く維持する方法を開示している(特許文献1参照)。
特開2004−96066号公報
一方,上部電極や下部電極など処理容器内に露出する部材については,処理容器内に発生するプラズマによってなるべく汚染物質(contamination)を発生させない材料が使用されている。例えば,処理容器内に露出する側壁内面をアルマイト加工するなどして,プラズマによる影響を受けない工夫がなされている。このように従来は,処理容器内に露出する部材から基板の処理に必要な成分が放出されることを極力押さえる傾向にあった。
本発明の目的は,処理容器内にプラズマを生成して基板を処理するに際し,処理容器内に露出する部材から基板の処理に必要な成分を放出させることにより,プラズマ処理を向上させることにある。
上記課題を解決するために,本発明者によれば,処理容器内において上下に対向させて配置した上部電極と下部電極の少なくとも一方に高周波電源より高周波電力を供給して前記処理容器内にプラズマを生成させ,基板を処理するプラズマ処理装置であって,前記処理容器内に生成されるプラズマ中のイオンの入射により,基板の処理に必要な成分を前記処理容器内へ放出させる成分放出部材を,前記処理容器内に露出させて設け,前記成分放出部材に,前記処理容器内に生成されるプラズマから見た前記成分放出部材側の前記高周波電源の周波数に対するインピーダンスを変化させる可変インピーダンス回路を接続したことを特徴とする,プラズマ処理装置が提供される。このプラズマ処理装置によれば,処理容器内に露出させた成分放出部材にプラズマ中のイオンを入射させて,基板の処理に必要な成分を放出させることにより,プラズマ処理を向上させることができるようになる。
このプラズマ処理装置において,前記成分放出部材を上部電極の下面に設けても良い。また,前記成分放出部材は,下部電極の周囲に設けられたフォーカスリングであっても良い。更にまた,前記成分放出部材を,前記処理容器内に生成されるプラズマの周囲に設けても良い。
また,前記基板の処理に必要な成分は,例えば酸素である。この場合,前記成分放出部材は,例えばSiOからなる。
また,前記基板の処理に必要な成分は,例えばフッ素である。この場合,前記成分放出部材は,例えばフッ素樹脂からなる。
また,本発明によれば,処理容器内において上下に対向させて配置した上部電極と下部電極の少なくとも一方に高周波電源より高周波電力を供給して前記処理容器内にプラズマを生成させて基板を処理するプラズマ処理方法であって,前記処理容器内に生成されるプラズマ中のイオンの入射により,基板の処理に必要な成分を前記処理容器内へ放出させる成分放出部材を,前記処理容器内に露出させて設け,前記処理容器内に生成されるプラズマから見た前記成分放出部材側の前記高周波電源の周波数に対するインピーダンスを変化させることにより,前記成分放出部材から前記処理容器内へ放出される,基板の処理に必要な成分の放出量を制御することを特徴とする,プラズマ処理方法が提供される。
このプラズマ処理方法において,前記基板の処理に必要な成分は,例えば酸素である。この場合,前記成分放出部材は,例えばSiOからなる。また,前記基板の処理に必要な成分は,例えばフッ素である。この場合,前記成分放出部材は,例えばフッ素樹脂からなる。
本発明によれば,処理容器内に露出させた成分放出部材にプラズマ中のイオンを入射させて,基板の処理に必要な成分を放出させることができ,こうして放出させた成分によって,エッチング速度やエッチングの異方性などといったプラズマ処理の性能を向上させることができる。この場合,処理容器内に生成されるプラズマから見た成分放出部材側の高周波電源の周波数に対するインピーダンスを変化させることによって,プラズマ中から成分放出部材に入射するイオンの入射量を調整し,これにより,成分放出部材から処理容器内へ放出される,基板の処理に必要な成分の放出量を容易に制御することが可能である。
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,本発明の実施の形態にかかるプラズマ処理装置として,プラズマエッチング装置1の概略的な構成を示す縦断面図である。図2は,可変インピーダンス部40の回路構成図である。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1に示すようにプラズマエッチング装置1は,例えば略円筒状の処理容器2を備えている。処理容器2の内壁面には,例えばアルミナなどの保護膜が被覆されている。また処理容器2は,電気的に接地されている。
例えば処理容器2内の中央部の底部には,絶縁板10を介在して円柱状の電極支持台11が設けられている。電極支持台11上には,基板Wを載置する載置台を兼ねた高周波電極としての下部電極12が設けられている。下部電極12の上面は,例えば中央が円柱状に突出しており,この突出部12aに基板(半導体ウェハ)Wが保持される。下部電極12の突出部12aの周囲には,石英製で環状のフォーカスリング13が設けられている。
下部電極12と対向する処理容器2の天井部には,例えば略円盤形状の上部電極20が下部電極12と対をなすように取り付けられている。上部電極20と処理容器2の天井壁部との接触部には,環状の絶縁体21が介在され,上部電極20と処理容器2の天井壁部とが電気的に絶縁されている。
この上部電極20には,マッチング回路25を介して第1の高周波電源26からプラズマ生成用の高周波電力を供給するための第1の高周波ライン27が電気的に接続されている。この第1の高周波電源26は,例えば60MHzの高周波電力を発生させ,プラズマ生成用として上部電極20に高周波電力を供給する。
上部電極20の下面には,例えば多数のガス吐出孔30が形成されている。ガス吐出孔30は,上部電極20の上面に接続されたガス供給管31を介して,ガス供給源32に連通している。ガス供給源32には,エッチング処理のための処理ガスが貯留されている。このガス供給源32からガス供給管31を通じて上部電極20内に導入された処理ガスが,複数のガス吐出孔30から処理容器2内に供給される。
また,上部電極20の下面中央には,本発明の特徴とする成分放出部材33が,処理容器2内に露出した状態で設けられている。この成分放出部材33は,上部電極20に電気的に導通した状態で取り付けられており,成分放出部材33と上部電極20は同電位になっている。後述するように,上部電極20と下部電極12に高周波電力を供給して処理容器2内にプラズマPを発生させた際に,プラズマ中のイオンをこの成分放出部材33に入射させることにより,半導体ウェハWの処理に必要な成分を成分放出部材33から処理容器2内へ放出させるようになっている。
この成分放出部材33の材料は,処理容器2内へ放出させる成分によって異なるが,例えばSiOによって成分放出部材33を構成することができる。このようにSiOによって構成された成分放出部材33によれば,プラズマ中のイオンを成分放出部材33に入射させることにより,半導体ウェハWの処理に必要な成分としての酸素を処理容器2内へ放出させることができる。
また,例えばフッ素樹脂によって成分放出部材33を構成することができる。このようにフッ素樹脂によって構成された成分放出部材33によれば,プラズマ中のイオンを成分放出部材33に入射させることにより,半導体ウェハWの処理に必要な成分としてのフッ素を処理容器2内へ放出させることができる。
図1に示した実施の形態の成分放出部材33は,上部電極20の下面中央を覆うように取り付けられている。但し,成分放出部材33には,上部電極20の下面に形成されたガス吐出孔30に対応して処理ガスを通すための孔が形成してある。このため,ガス供給源32から上部電極20内に導入された処理ガスは,成分放出部材33によって妨げられることなく,複数のガス吐出孔30から処理容器2内に円滑に供給される。
また,前述の第1の高周波ライン27において,上部電極20とマッチング回路25の間には,処理容器2内に生成されるプラズマPから見た成分放出部材33側の第1の高周波電源26あるいは第2の高周波電源51の周波数に対するインピーダンスを変化させる可変インピーダンス部40を備えた可変インピーダンス回路41が接続してある。なお,この実施の形態では,上述のように成分放出部材33と上部電極20は電気的に導通して両者は同電位である。このため,この実施の形態では,第1の高周波電源26から上部電極20に高周波電力を供給する第1の高周波ライン27に可変インピーダンス回路41を接続することにより,可変インピーダンス部40において,処理容器2内に生成されるプラズマPから見た成分放出部材33側の第1の高周波電源26あるいは第2の高周波電源51の周波数に対するインピーダンス(上部電極20側のインピーダンスに等しい)を変化させることが可能である。
図2に示すように,可変インピーダンス部40は,第1の高周波ライン27とアース側との間を結ぶ可変インピーダンス回路41に,例えばインダクタンスが略200nHの固定コイル42と可変コンデンサ43を直列に介在された構成である。可変インピーダンス部40において,可変コンデンサ43の容量を変化させることにより,処理容器2内に生成されるプラズマPから見た成分放出部材33側の第1の高周波電源26あるいは第2の高周波電源51の周波数に対するインピーダンスを適宜変化し得るようになっている。
一方,下部電極12には,マッチング回路50を介して第2の高周波電源51からバイアス用の高周波電力を供給するための第2の高周波ライン52が電気的に接続されている。この第2の高周波電源51は,上記第1の高周波電源26よりも周波数が低い,例えば13.56MHzの高周波電力を発生させ,バイアス用として下部電極12に高周波電力を供給する。なお,この第2の高周波電源51によっても処理容器2内にプラズマPが生成されることもある。
図1に示すように,処理容器2の下部には,排気機構(図示せず)に通じる排気管60が接続されている。この排気管60を介して処理容器2内を真空引きすることで,処理容器2内を所定の圧力に減圧できるようになっている。
次に,以上のように構成されたプラズマエッチング装置1の作用について説明する。
このプラズマエッチング装置1においてプラズマエッチング処理を行う際には,図1に示すように先ず基板Wが処理容器2内に搬入され,下部電極12上に載置される。そして,排気管60から排気が行われて処理容器2内が減圧され,更に,ガス吐出孔30からはガス供給源32から供給された所定の処理ガスが処理容器2内に供給される。また,第1の高周波電源26により,上部電極20にプラズマ生成用の例えば60MHzの高周波電力が供給される。また一方で,第2の高周波電源51により,下部電極12にバイアス用の例えば13.56MHzの高周波電力が供給される。
これにより,下部電極12と上部電極20との間に高周波電力が印加され,処理容器2内において下部電極12と上部電極20との間にプラズマPが生成される。このプラズマPにより処理ガスから活性種やイオンなどが生成され,下部電極12上に載置された半導体ウェハWの表面膜がエッチングされる。所定時間エッチングが行われた後,上部電極20および下部電極12に対する高周波電力の供給と,処理容器2内への処理ガスの供給が停止され,ウェハWが処理容器2内から搬出されて,一連のプラズマエッチング処理が終了する。
ここで,以上のプラズマエッチング中,成分放出部材33に接続された前述の可変インピーダンス部40において,可変コンデンサ43の容量を調整することにより,プラズマPから見た成分放出部材33側(上部電極20側)のインピーダンスを,第1の高周波電源26あるいは第2の高周波電源51の周波数に対して共振させるように変更する。
こうしてプラズマPから見た成分放出部材33側のインピーダンスを変更することにより,プラズマP中のイオンを成分放出部材33に入射させる。これにより,半導体ウェハWの処理に必要な成分を成分放出部材33から処理容器2内へ放出させることができる。
この場合,成分放出部材33の材料を適宜選択することにより,このイオンの入射によって成分放出部材33から処理容器2内へ放出させる成分を変えることができる。一例として,半導体ウェハWであるSi基板をエッチングする場合,成分放出部材33の材料を例えばSiOにする。これにより,プラズマP中のイオンが成分放出部材33に入射した際に,成分放出部材33から処理容器2内へ酸素を放出させることができる。
ここで,図3を参考に,Oと,SF6やHBrを処理ガスとして半導体ウェハWであるSi基板をエッチングしてホール70を形成する場合を説明する。SiOからなる成分放出部材33にプラズマP中のイオンを入射させ,成分放出部材33から処理容器2内へ酸素を放出させることにより,処理容器2内に十分な酸素を供給することができる。これにより,図3(a)に示したように,処理容器2内の酸素とSiが反応し,エッチングされたホール70の側壁面にSiの酸化膜(SiO)71が形成される。この酸化膜71によってホール70の側壁面が保護されることにより,半導体ウェハWの表面に垂直な異方性の高いエッチングを行うことが可能となる。
一方,処理容器2内に十分な酸素が供給されないと,図3(b)に示したように,ホール70の側壁面が保護されないので,エッチングが等方性となってしまう。かかる場合は,半導体ウェハWの表面に形成されるホール70がBowing形状となってしまう。
また,例えば半導体ウェハWであるSi基板の表面に形成された酸化膜(SiO)をエッチングする場合,成分放出部材33の材料を例えばフッ素樹脂にする。これにより,プラズマP中のイオンが成分放出部材33に入射した際に,成分放出部材33から処理容器2内へ,酸化膜エッチングに不可欠なフッ素を放出させ,エッチング速度を上げることができるようになる。
この実施の形態のプラズマエッチング装置1によれば,処理容器2内に露出させて配置した成分放出部材33の材料を適宜選択することにより,成分放出部材33にプラズマP中のイオンを入射させて,半導体ウェハWの処理に必要な成分を放出させることができる。これにより,エッチングの異方性を高めることができ,また,エッチング速度を上げることも可能となる。
この場合,例えば処理容器2内の処理ガス濃度やイオン発生状況をモニターして,その結果により処理容器2内に生成されるプラズマPから見た成分放出部材33側の第1の高周波電源26あるいは第2の高周波電源51の周波数に対するインピーダンスを変化させることによって,プラズマP中から成分放出部材33に入射するイオンの入射量を調整する。これにより,成分放出部材33から処理容器内へ放出される,酸素やフッ素などといったプラズマ処理に影響する成分の放出量を容易に制御することが可能である。
以上,本発明の好ましい実施の形態の一例を説明したが,本発明はここに例示した形態に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において,各種の変更例または修正例に相到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。例えば,図2では,可変インピーダンス部40として可変コンデンサ43と固定コイル42との直列回路を用いた場合を説明したが,これに限定されず,可変インピーダンス部40は,プラズマPから見た成分放出部材33側の第1の高周波電源26あるいは第2の高周波電源51の周波数に対するインピーダンスを変えることができるならばどのような回路でもよい。
図4は,可変インピーダンス部40の別の構成を示す回路図である。この図4に示す可変インピーダンス部40にあっては,第1の高周波ライン27とアース側との間を結ぶ可変インピーダンス回路41に,固定コンデンサ75,固定コイル76,可変コンデンサ77を直列に介在させ,また,可変コンデンサ77に対して固定コイル78を並列に接続した回路構成になっている。
この図4に示す可変インピーダンス部40によっても同様に,可変コンデンサ77の容量を変化させることにより,プラズマPから見た成分放出部材33側の第1の高周波電源26あるいは第2の高周波電源51の周波数に対するインピーダンスを容易に変化させることができる。また,可変コンデンサ77に対して固定コイル78を並列に接続されているため,微調整がしやすくなる。また,固定コンデンサ75を設けたことにより,可変インピーダンス回路41からアース側に流れる高周波電圧をシフトさせることができ,可変インピーダンス部40の保護に役立つ。
なお,図1では,成分放出部材33を上部電極20の下面に設けた場合について説明したが,これに限定されず,処理容器2内に発生するプラズマPに対して露出した位置であれば何処に設けてもよい。図5は,下部電極の周囲に設けられているフォーカスリング13を成分放出部材とした例を示している。この場合,フォーカスリング13に可変インピーダンス部40を備えた可変インピーダンス回路41を接続することにより,処理容器2内に生成されるプラズマPから見たフォーカスリング13(成分放出部材)側の第1の高周波電源26あるいは第2の高周波電源51の周波数に対するインピーダンスを変化させる構成になっている。
この図5に示した例によれば,プラズマP中のイオンをフォーカスリング13に入射させることによって,半導体ウェハWの処理に必要な酸素やフッ素などの成分をフォーカスリング13から処理容器2内へ放出させることができる。このように,もともと他の目的のために処理容器2内に設けられていた部材(フォーカスリング13)を成分放出部材として利用しても良い。なお,フォーカスリング13以外の他の部材を利用しても良いことはもちろんである。
図6は,処理容器2内に生成されるプラズマPの周囲を囲むように円筒形状の成分放出部材80を設けた例を示している。この例では,成分放出部材80を,処理容器2の天井部に対して絶縁部材81を介して取り付けている。また,成分放出部材80に可変インピーダンス部40を備えた可変インピーダンス回路41を接続することにより,処理容器2内に生成されるプラズマPから見た成分放出部材80側の第1の高周波電源26あるいは第2の高周波電源51の周波数に対するインピーダンスを変化させる構成になっている。
この図6に示した例によれば,プラズマP中のイオンをプラズマPの周囲にある成分放出部材80に入射させることによって,半導体ウェハWの処理に必要な酸素やフッ素などの成分をプラズマPから処理容器2内へ放出させることができる。
なお,例えば半導体ウェハWをエッチングする場合,図7に示すように,半導体ウェハWの中央ではエッチング速度E/Rが大きくなり,半導体ウェハWの周縁部ではエッチング速度E/Rが小さくなることがある。かかる場合,図5に示した例や図6に示した例によれば,フォーカスリング13やプラズマPの周囲にある成分放出部材80から酸素やフッ素などの成分を放出させることにより,半導体ウェハWの周縁部でのエッチング速度E/Rを大きくし,面内処理の均一性を高めることができる。
一方,先に図1で説明した例によれば,上部電極20の下面中央に設けた成分放出部材33から酸素やフッ素などの成分を放出させている。例えば半導体ウェハWをエッチングする際に,半導体ウェハWの中央ではエッチング速度E/Rが小さく,半導体ウェハWの周縁部ではエッチング速度E/Rが大きくなるような場合(図7に示したものと逆の場合)も考えられる。そのような場合は,図1に示したように,上部電極20の下面中央に設けた成分放出部材33から酸素やフッ素などの成分を放出させることにより,半導体ウェハWの中央部でのエッチング速度E/Rを大きくし,面内処理の均一性を高めることができる。
例えば,図8に示すように,処理容器2の天井部において中央と周縁部に処理容器2内のプラズマPの発光強度(ラジカル密度)を検出するセンサー90,91を装着する。そして,これらセンサー90,91から分光器92を介して演算装置93に,半導体ウェハWの中央部と周縁部での発光強度を入力する。演算装置93では,半導体ウェハWの中央部と周縁部での発光強度比から制御すべき可変インピーダンス部40の可変コンデンサ43の調整角度を演算する。こうして演算された調整角度にしたがって,可変コンデンサ43を制御して,放出部材33にプラズマP中のイオンを入射させることにより,半導体ウェハWの中央部と周縁部での発光強度(ラジカル密度)を等しくさせ,均一なプラズマ処理ができるようになる。
なお,図1に示した上部電極20の下面に設けた成分放出部材33と,図5に示したフォーカスリング13からなる成分放出部材と,図6に示したプラズマPの周囲に設けた成分放出部材80とを,適宜組み合わせて用いても良い。
なお,以上説明した実施の形態では,上部電極20と下部電極12の双方にそれぞれ高周波電源26,51を接続した形態を例にとって説明したが,これに限定されず,いずれか一方の電極のみに高周波電源を接続した場合も本発明を適用できるのは勿論である。また,以上の実施の形態では,本発明をプラズマエッチング装置1に適用していたが,本発明は,エッチング処理以外の基板処理,例えば成膜処理を行うプラズマ処理装置にも適用できる。また,本発明のプラズマ処理装置で処理される基板は,半導体ウェハ,有機EL基板,FPD(フラットパネルディスプレイ)用の基板等のいずれのものであってもよい。
本発明は,処理容器内にプラズマを生成して基板を処理するプラズマ処理に適用できる。
本発明の実施の形態にかかるプラズマエッチング装置の概略的な構成を示す縦断面図である。 可変インピーダンス部の回路構成図である。 半導体ウェハをエッチングしてホールを形成する場合の説明図であり,(a)は,異方性の高いエッチングが行われた状態,(b)は,Bowing形状となった状態を示している。 可変インピーダンス回路の変形例を示す回路図である。 フォーカスリングを成分放出部材とした実施の形態にかかるプラズマエッチング装置の概略的な構成を示す縦断面図である。 処理容器内に生成されるプラズマの周囲に成分放出部材を設けた実施の形態にかかるプラズマエッチング装置の概略的な構成を示す縦断面図である。 半導体ウェハの中央と周縁部のエッチング速度を示すグラフである。 半導体ウェハの中央と周縁部のプラズマの発光強度(ラジカル密度)を検出するセンサーを備えた実施の形態にかかるプラズマエッチング装置の概略的な構成を示す縦断面図である。
符号の説明
P プラズマ
1 プラズマエッチング装置
2 処理容器
10 絶縁板
11 支持台
12 下部電極
13 フォーカスリング
20 上部電極
21 絶縁体
25 マッチング回路
26 第1の高周波電源
27 第1の高周波ライン
30 ガス吐出孔
31 ガス供給管
32 ガス供給源
33 成分放出部材
40 可変インピーダンス部
41 可変インピーダンス回路
42 固定コイル
43 可変コンデンサ
50 マッチング回路
51 第2の高周波電源
52 第2の高周波ライン
60 排気管

Claims (13)

  1. 処理容器内において上下に対向させて配置した上部電極と下部電極の少なくとも一方に高周波電源より高周波電力を供給して前記処理容器内にプラズマを生成させ,基板を処理するプラズマ処理装置であって,
    前記処理容器内に生成されるプラズマ中のイオンの入射により,基板の処理に必要な成分を前記処理容器内へ放出させる成分放出部材を,前記処理容器内に露出させて設け,
    前記成分放出部材に,前記処理容器内に生成されるプラズマから見た前記成分放出部材側の前記高周波電源の周波数に対するインピーダンスを変化させる可変インピーダンス回路を接続したことを特徴とする,プラズマ処理装置。
  2. 前記成分放出部材を上部電極の下面に設けたことを特徴とする,請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記成分放出部材は,下部電極の周囲に設けられたフォーカスリングであることを特徴とする,請求項1または2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記成分放出部材を,前記処理容器内に生成されるプラズマの周囲に設けたことを特徴とする,請求項1〜3のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記基板の処理に必要な成分は,酸素であることを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記成分放出部材は,SiOからなることを特徴とする,請求項5に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記基板の処理に必要な成分は,フッ素であることを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記成分放出部材は,フッ素樹脂からなることを特徴とする,請求項7に記載のプラズマ処理装置。
  9. 処理容器内において上下に対向させて配置した上部電極と下部電極の少なくとも一方に高周波電源より高周波電力を供給して前記処理容器内にプラズマを生成させて基板を処理するプラズマ処理方法であって,
    前記処理容器内に生成されるプラズマ中のイオンの入射により,基板の処理に必要な成分を前記処理容器内へ放出させる成分放出部材を,前記処理容器内に露出させて設け,
    前記処理容器内に生成されるプラズマから見た前記成分放出部材側の前記高周波電源の周波数に対するインピーダンスを変化させることにより,前記成分放出部材から前記処理容器内へ放出される,基板の処理に必要な成分の放出量を制御することを特徴とする,プラズマ処理方法。
  10. 前記基板の処理に必要な成分は,酸素であることを特徴とする,請求項9に記載のプラズマ処理方法。
  11. 前記成分放出部材は,SiOからなることを特徴とする,請求項10に記載のプラズマ処理方法。
  12. 前記基板の処理に必要な成分は,フッ素であることを特徴とする,請求項9に記載のプラズマ処理方法。
  13. 前記成分放出部材は,フッ素樹脂からなることを特徴とする,請求項12に記載のプラズマ処理方法。
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