JP4480102B2 - プラズマエッチング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,プラズマエッチング装置に関し、特に、可撓性を有する帯状の被処理物に高性能なドライエッチング処理が可能なプラズマエツチング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、LSI、あるいは超LSI等の半導体デバイスを製造する際の、エッチング、アッシング等の処理にプラズマ処理装置は、広く使用されている。
そして、フィルム等の可撓性を有する被処理物を処理するプラズマエッチング装置としては、図4に示す第1のプラズマエッチング装置や、図5に示す第2のプラズマエッチング装置が知られている。
図4に示す第1のプラズマエッチング装置は、シート状に切断された枚葉の被処理物を、一方の電極に取り付け、ドライエッチングするものである。
図5に示す第2のプラズマエッチング装置は、被処理物を帯状にして、一方の電極であるドラム201上に張り、他方の電極との間で生成したプラズマでドライエッチングするものである。
被処理物119は、ロール形態で被処理物巻き出し部116にセットされ、ドラム201面を経て、被処理物巻き取り部117に連続搬送され、他方の電極109との間で生成したプラズマで連続的にエッチング処理が行われる。
ロール202にて、被処理物119はドラム201上に押し付けられ、張られる。
本装置では、ドラム201がアノード電極で、カソード電極109に比べ、電極面積が大きい。
【0003】
しかし、図4に示す装置では、生産性が低いという問題があり、図5に示す装置では、被処理物の表面に対して垂直方向のエツチング速度を水平方向に対して大きくする(エッチング異方性を高くする)ことが困難で、生産性は高いものの、高い加工精度を要求される物には対応できないという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来の、フィルム等の可撓性を有する被処理物を処理するプラズマエッチング装置では、高い生産性と、高い加工精度には対応できず、その対応が求められていた。
本発明は、これに対応するもので、可撓性を有する被処理物を処理するプラズマエッチング装置で、高い生産性と、高い加工精度に対応できる装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のプラズマエッチング装置は、容器内においてプラズマを励起させ、絶縁体、導体、もしくはそれらを組み合わせた積層体からなる被処理物に対してプラズマを当て、該被処理物にエッチング処理を施すプラズマ処理装置であって、その中で、プラズマを励起させ、エッチング処理を行うための容器と、プラズマを励起させるための、およびエッチング処理を行うための、原料ガスを容器内に供給するガス供給部と、排気して容器内を減圧にする排気部とを有し、前記容器の内部に、対向して、接地され、処理の際に被処理物を接して沿わせるための第1の電極と、コンデンサを介して、プラズマを励起させるための所定周波数の電力を供給する電源に接続した第2の電極とを備えたもので、被処理物側の面にはエッチングを行う前記第1の電極、第2の電極より小さい面積の開口部を設け、且つ、前記第2の電極を囲い、プラズマ領域をほぼその中に限定するように囲む、絶縁体のシールドを備えて、第1の電極のプラズマと接している面積を、第2の電極のプラズマと接している面積より小さくしており、エッチング処理の際には、被処理物を、第1の電極の、第2の電極側の面に接して沿わせた状態で、絶縁体のシールドの開口部からプラズマを当てるものであることを特徴とするものである。
そして、上記のプラズマエッチング装置であって、原料ガスを容器内に供給するガス供給部の、供給口は、第2の電極の、第1の電極に対向する面に、複数個、設けられており、原料ガスは、前記複数個の供給口から絶縁体のシールドで囲まれる領域内に、第2の電極側から第1の電極側に向かい、ほぼ均一に供給されるものであることを特徴とするものである。
そしてまた、上記いずれかのプラズマエッチング装置であって、被処理物は、可撓性を有する帯状のもので、ロール形態の帯状の被処理物を処理部に供給する被処理物巻き出し部と、処理後の被処理物をロール形態で巻き取る被処理物巻き取り部とを備え、被処理物巻き出し部から処理部を経て被処理物巻き取り部へと被処理物を搬送するもので、帯状の被処理物をエッチング処理する際には、ロールにて被処理物を第1の電極面に押し付けて、その位置を制御し、第1の電極の、第2の電極側の面に接して沿わせた状態にするものであることを特徴とするものである。
また、上記いずれかのプラズマエッチング装置であって、被処理物のエッチング処理を間欠的に行うものであることを特徴とするものである。
あるいはまた、上記いずれかのプラズマエッチング装置であって、第1の電極がドラム構造であり、被処理物を連続的に搬送し、連続的にエッチング処理するものであることを待徴とするものである。
勿論、第1の電極がドラム構造で、被処理物を間欠的に搬送し、間欠的にエッチング処理する場合もあることは言うまでもない。
尚、ここで言う、「被処理物のエッチング処理を間欠的に行う」とは、被処理物が、繰り返し、所定量だけ搬送され、所定時間だけ停止する、コマ送り動作をしながら、停止した状態で、所定時間、絶縁体のシールドの開口からプラズマを受けて、エッチング処理される動作である。
【0006】
被処理物は、板状体や膜状体といった薄い物であって、可撓性を有しているものである。
例えば、薄いプラスチックフィルムや金属板をベースにし、その片面や両面に対し、可撓性を失わない程度に、金属膜やレジストを形成したものが、挙げられる。
【0007】
【作用】
本発明のプラズマエッチング装置は、このような構成にすることにより、可撓性を有する被処理物を処理するプラズマエッチング装置で、高い生産性と、高い加工精度に対応できる装置の提供を可能としている。
具体的には、容器内においてプラズマを励起させ、絶縁体、導体、もしくはそれらを組み合わせた積層体からなる被処理物に対してプラズマを当て、該被処理物にエッチング処理を施すプラズマ処理装置であって、その中で、プラズマを励起させ、エッチング処理を行うための容器と、プラズマを励起させるための、およびエッチング処理を行うための、原料ガスを容器内に供給するガス供給部と、排気して容器内を減圧にする排気部とを有し、前記容器の内部に、対向して、接地され、処理の際に被処理物を接して沿わせるための第1の電極と、コンデンサを介して、プラズマを励起させるための所定周波数の電力を供給する電源に接続した第2の電極とを備えたもので、被処理物側の面にはエッチングを行う前記第1の電極、第2の電極より小さい面積の開口部を設け、且つ、前記第2の電極を囲い、プラズマ領域をほぼその中に限定するように囲む、絶縁体のシールドを備えて、第1の電極のプラズマと接している面積を、第2の電極のプラズマと接している面積より小さくしており、エッチング処理の際には、被処理物を、第1の電極の、第2の電極側の面に接して沿わせた状態で、絶縁体のシールドの開口部からプラズマを当てるものであることにより、これを達成している。
詳しくは、被処理物側の面にはエッチングを行う前記第1の電極、第2の電極より小さい面積の開口部を設け、且つ、前記第2の電極を囲い、プラズマ領域をほぼその中に限定するように囲む、絶縁体のシールドを備えていることにより、プラズマおよび電極の電圧決定に影響する開口部の面積を、第2の電極の面積よりも、格段に小さくできる。
即ち、アノード電極である第1の電極のプラズマと接している面積が、カソード電極である第2の電極の面積より小さくでき、結果、エッチングに寄与するプラズマの平均電位が高くなり、プラズマから被処理物に照射するイオンの加速電圧が高くなり異方性が高くできる。
【0008】
原料ガスを容器内に供給するガス供給部の、供給口は、第2の電極の、第1の電極に対向する面に、複数個、設けられており、原料ガスは、前記複数個の供給口から絶縁体のシールドで囲まれる領域内に、第2の電極側から第1の電極側に向かい、ほぼ均一に供給されるものであることにより、エッチングに寄与するイオンやラジカルを均一に発生させることができ、絶縁体のシールドの開口部を通過するエッチングに寄与するイオンやラジカルを、開口部内で均一にでき、結果、被処理物に対しエッチング処理を均一に行えるものとしている。
【0009】
ロール形態の帯状の被処理物を処理部に供給する被処理物巻き出し部と、処理後の被処理物をロール形態で巻き取る被処理物巻き取り部とを備え、被処理物巻き出し部から処理部を経て被処理物巻き取り部へと被処理物を搬送するもので、帯状の被処理物をエッチング処理する際には、ロールにて被処理物を第1の電極面に押し付けて、その位置を制御し、第1の電極の、第2の電極側の面に接して沿わせた状態にするものであることにより、被処理物は、可撓性を有する帯状のものであっても、処理部は、撓むことがなく処理でき、結果、高い異方性を剛体の場合と同様に得ることができる。
【0010】
また、被処理物のエッチング処理を間欠的に行うものであることにより、エッチング処理の自由度を大きくしている。
例えば、面付け、配列された製品(部材)を帯状に連ねた、可撓性を有する帯状の被処理物の場合、配列に合せたコマ送りができ、停止した状態でのエッチング処理時間を、処理条件、材質に合せ変えることができる。
尚、通常は、予め、絶縁体のシールドの開口部サイズに合せ、面付け、配列を決めておく。
【0011】
また、第1の電極がドラム構造であり、被処理物を連続的に搬送し、連続的にエッチング処理するものであることにより、連続処理による、高い生産性が期待できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を挙げ、図に基づいて説明する。
図1は本発明のプラズマエッチング装置の実施の形態の第1の例の概略構成図で、図2は本発明のプラズマエッチング装置の実施の形態の第2の例の概略構成図で、図3は被処理物のエッチング処理を説明するための断面図である。
図1、図2、図3中、101はプラズマエッチング容器本体、102は原料ガス供給部、102Aはガス供給口、103はバルブ、104は排気部、105は第1の電極(被処理物を載せるアノード電極板)、106は(アノード電極およびプラズマエッチング容器本体の)アース、107は冷却水導入ライン、108は冷却水排出ライン、109は第2の電極(カソード電極)、109Aは第2の電極の絶縁体シールド側面側の部分、110は絶縁体シールド、111は(電源ラインとプラズマエッチング容器本体の間の)絶縁部、112はブロッキングコンデンサ、113は(プラズマ励起用の)電源、114はプラズマ、115は絶縁体シールド開口部、116は被処理物巻き出し部、117は被処理物巻き取り部、118はロール、119は被処理物、201は第1の電極(アノード電極)、202はロール、301はベース基材、302は加工素材、303はレジストである。
【0013】
本発明のプラズマエッチング装置の実施の形態の第1の例を図1に基づいて説明する。
本例は、容器101内においてプラズマを励起させ、絶縁体、導体、もしくはそれらを組み合わせた積層体からなる可撓性を有する帯状の被処理物119に対してプラズマを当て、異方性の高いエッチング処理を施すプラズマ処理装置で、その中で、プラズマを励起させ、エッチング処理を行うための容器101と、プラズマを励起させるための、およびエッチング処理を行うための、原料ガスを容器内に供給するガス供給部102と、排気して容器内を減圧にする排気部104とを有し、容器101の内部に、対向して、接地され、処理の際に被処理物を接して沿わせるための、板状の第1の電極105と、コンデンサ112を介して、プラズマを励起させるための所定周波数の電力を供給する電源113に接続した第2の電極109とを備えたもので、被処理物119側の面にはエッチングを行うための、第1の電極105、第2の電極109より小さい面積の開口部115を設け、且つ、第2の電極109を囲い、プラズマ領域をほぼその中に限定するように囲む、絶縁体シールド110を備えている。
そして、エッチング処理の際には、被処理物119を、第1の電極105の、第2の電極109側の面に接して沿わせた状態で、絶縁体シールド110の開口部115からプラズマを当てるものである。
【0014】
また、原料ガスを容器101内に供給するガス供給部102の、ガス供給口102Aは、複数個、第2の電極109の、第1の電極105に対向する面に、均一に設けられており、原料ガスは、複数個のガス供給口102Aから絶縁体シールド110で囲まれる領域内に、第2の電極109側から第1の電極105側に向かい、ほぼ均一に供給されるものである。
ガス供給に用いられるチューブ(ガス供給用チューブ)にはプラズマ励起用電力が伝わらないように、第2の電極と十分に絶縁しなければならない。
【0015】
本例は、ロール形態の帯状の被処理物119を処理部(開口部115のある位置)に供給する被処理物巻き出し部116と、処理後の被処理物119をロール形態で巻き取る被処理物巻き取り部117とを備え、被処理物巻き出し部116から処理部を経て被処理物巻き取り部117へと被処理物119を搬送するもので、帯状の被処理物119をエッチング処理する際には、ロール118にて被処理物119を押して、その位置を制御し、第1の電極105の、第2の電極109側の面に接して沿わせた状態にする。
【0016】
本例のプラズマエッチング装置では、高い異方性のエッチングが実現するため、電源113により、100kHzから13. 56MHzの範囲の適当な周波数の電圧をかけ、ブロッキングコンデンサ112を通じて、第2の電極(カソード電極)109に電力を供給することによってプラズマ104を励起させる。
電源への反射電力が大きい場合は、電源113とブロッキングコンデンサ112の間に整合器を設けて反射電力を低減する。
被処理物119を、エッチング処理の際に、被処理物119を接して沿わせる、第1の電極(アノード電極)105は真空容器本体101とともにアース106により接地されている。
【0017】
通常、被処理物119は、図3に示すように、ベース基材301上に加工用素材302を設け、更に、加工用素材302上に、加工する形状に合せた、レジスト303が設けられており、エッチング処理により、レジストの開口から露出した加工用素材302がエッチング除去される。
被処理物表面に形成されたレジスト302は、処理により温度が上がると硬化し、後工程で剥離が困難になるため、エッチング中の温度上昇を抑えなけばならない。
第1の電極(アノード電極)105には冷却水導入ライン107および排出ライン108が設けられており、電極内に水を流すことによって冷却している。
【0018】
図4に示すように、カソード結合、すなわち電極105にプラズマ励起電源を接続する一般的な反応性イオンエッチング(RIE)装置では、電力が冷却媒体に伝わってロスしないようにフロリナート(3M社製)やガルデン(アウジモント社製)などの絶縁性のフッ素系不活性液体を使用する。これらは水と比較した場含、比熱、熱伝導率が小さいために、冷却効率を上げるためには、冷媒をマイナス数十度まで冷却しさらに流量を大きくする必要がある。
本例の装置では、エッチング処理の際に、被処理物119を接して沿わせる、第1の電極(アノード電極)105がアースされているため、水を用いることができる。
水は比熱、熱伝導率ともにフッ素系不活性液体と比べて大きいため、冷却媒体には5〜10℃の温度で十分であり、装置コストを抑えることができる。
【0019】
第2の電極(カソード電極)109およびプラズマ114を囲うように絶縁体シールド110を設けている。
この絶縁体シールド110の第1の電極(アノード電極)側には開口115が開けられており、エッチングはこの開口部に限定されて行われる。
こうすることにより、第1の電極(アノード電極)105のプラズマと接している面積が第2の電極(カソード電極)109の面積より小さくでき、その結果プラズマ114の平均電位が高くなり、その結果、プラズマから被処理物に照射するイオンの加速電圧が高くなり異方性が高くなる。
本例では、第2の電極(カソード電極)109と開口115との面積比を大きくするため、更に、安定的に均一にプラズマを発生させるため、図1に示す絶縁体シールド110の側面部にも電極を延長して設けている。
109Aが延長部である。
その際、カソード電極は平均電位がプラスになるためスパッタはあまり問題にならないが、絶縁体シールド110のプラズマに露出している部分はスパッタされる可能性がある。
したがって、絶縁体シールド110の材質としては、スパッタされにくい材質を選ぶ必要があり、石英や、アルミナなどのセラミックスが望ましい。
また、絶縁体シールド110の厚さは装置本体容器101やアノード電極105との間で不要なプラズマが生成しないように十分厚くする必要がある。
【0020】
被処理物119は、被処理物巻き出し部116に取り付けられ、第1の電極(アノード電極)105上部を通って、被処理物巻き取り部117に巻き取られる。
図1では省略しているが、被処理物のテンショシを調節する機構も設けられている。
【0021】
本発明のプラズマエッチング装置の実施の形態の第2の例を図2に基づいて説明する。
本例は、第1の例と同様、容器101内においてプラズマを励起させ、絶縁体、導体、もしくはそれらを組み合わせた積層体からなる可撓性を有する帯状の被処理物119に対してプラズマを当て、異方性の高いエッチング処理を施すプラズマ処理装置で、その中で、プラズマを励起させ、エッチング処理を行うための容器101と、プラズマを励起させるための、およびエッチング処理を行うための、原料ガスを容器内に供給するガス供給部102と、排気して容器内を減圧にする排気部104とを有し、容器101の内部に、対向して、接地され、処理の際に被処理物を接して沿わせるためのドラム構造の第1の電極201と、コンデンサ112を介して、プラズマを励起させるための所定周波数の電力を供給する電源113に接続した第2の電極109とを備えたもので、被処理物119側の面にはエッチングを行うための、第1の電極105、第2の電極109より小さい面積の開口部115を設け、且つ、第2の電極109を囲い、プラズマ領域をほぼその中に限定するように囲む、絶縁体シールド110を備えている。
そして、エッチング処理の際には、被処理物119を、第1の電極105の、第2の電極109側の面に接して沿わせた状態で、絶縁体シールド110の開口部115からプラズマを当てるものである。
【0022】
そして、本例も、第1の例と同様、ロール形態の帯状の被処理物119を処理部(開口部115のある位置)に供給する被処理物巻き出し部116と、処理後の被処理物119をロール形態で巻き取る被処理物巻き取り部117とを備え、被処理物巻き出し部116から処理部を経て被処理物巻き取り部117へと被処理物119を搬送するもので、本例の場合は、図2に示すように、2個のロール202にて被処理物119を押して、ドラム構造の第1の電極201の、第2の電極109側の面に接して沿わせた状態にして、連続搬送しながら、開口部115にて連続してエッチング処理を行うこともできるし、第1の例と同様に、コマ送りして間欠的にエッチング処理することもできる。
【0023】
第1の電極(アノード電極)201がドラム構造であり、被処理物119の搬送が連続で、連続的にエッチング処理を行う点を除き、他の第2の電極(カソード電極)109と、絶縁体シールド110、冷却機構(108、109)等は、基本的に、第1の例のプラズマエッチング装置と同じで、ここでは、説明を省略する。
【0024】
本例は、第1の例と比ベ、第1の電極(アノード電極)201が大きくなり、第1の電極(アノード電極)105を回転させる回転機構が加わり、装置が大掛かりになるが、連続処理が可能で、これより、より生産性を高めることが期待できる。
【0025】
【実施例】
更に、実施例を挙げて、本発明を説明する。
(実施例1)
実施例1は、図1に示す実施の形態の第1の例のプラズマエッチング装置の実施例で、本例の装置を用い、厚さ20μmのステンレス上に厚さ20μmのポリイミドを塗布した、幅300mmの可撓性を有する帯状の被処理物をドライエッチングした。 以下、図1、図3を参照にして本例の装置を簡単に説明する。
本例は、先に述べた形態の装置であって、絶縁シールド110を15mm厚の石英ガラスとし、第2の電極(カソード電極)109をステンレス材としたもので、ステンレス製の第2の電極(カソード電極)109と15mm厚の石英ガラス製の絶縁シールド110の狭い隙間に原料ガスを供給し、第2の電極(カソード電極)109設けられた多数の小さい穴からプラズマ空間にシャワー方式で供給するものである。
隙間は5mmとし、穴は直径1mmで2cm間隔に配列させている。
そして、電源113の周波数を400kHzとした。
【0026】
また、本例の装置では、エッチングの際に、被処理物119を第1の電極(アノード電極)105に接するようにして沿わせるが、被処理物119を第1の電極(アノード電極)105により密着させるために、第1の電極(アノード)105の表面を中央が端より5mm高い一方向の凸形状にしている。
【0027】
次いで、本例の装置を用いたエッチング処理と、その結果について説明する。
装置の開口部115の大きさは、フィルム送り方向が150mm、フィルム幅方向が300mmとした。
厚さ20μmのステンレス上に厚さ20μmのポリイミドを塗布した、幅300mmの可撓性を有する帯状の被処理物の、ポリイミド層に対して、幅0. 1mm、間隔0. 1mmのライン形状の加工を行った。
ポリイミド面に感光性材料であるアクリル系ドライフィルム(旭化成社製、AQ−5038)を100℃でラミネートし、紫外線(g線)露光機で露光量30mJ/cm2 でライン形状の露光をし、30℃、NaCO3 水溶液(1wt%)でスプレー現像してレジストパターンを得た。
この被処理物を、第1の電極(アノード電極)105上でポリイミド面が上になるように取りつけた後、以下のようにして、プラズマを励起し、開口115からポリイミドのエッチングを行った。
エッチングは、圧力20Pa、エッチングガスとして酸素を主成分とし、添加ガスとしてCF4 を10%、窒素を5%を加え、流量1000sccmで、投入電力を単位面積当たり0. 5W/cm2 で行った。
尚、エッチングは、通常、圧力3〜80Paで、エッチングガスとして酸素を主成分とし、添加ガスとしてCF4 を5〜40%、必要に応じ窒素を1〜15%を加えて、流量30〜3000sccmで行う。
また投入電力は開口部115の面積に依り、単位面積当たり0. 1〜2W/cm2 で行う。
CF4 の代わりにNF3 、CHF3 ,SF6 等のフッ素系ガスでも良い。
ガスは流量が多い程、エッチングレートは早くなる傾向を示す。しかし、一定量以上加えても飽和するのでエッチング装置の排気能力に合せるほうが良い。
次に、レジストを剥離してポリイミドの加工を終了した。
剥離には、50℃、水酸化ナトリウム水溶液(15wt%)の高温アルカリ溶液を用いた。
尚、剥離には、高温アルカリ溶液を用いるのが一般的であるが、使用するポリイミドがアルカリ耐性に乏しい場合は、エタノールアミン等の有機アルカリを使用しても良い。
開口部115のフイルム送り方向の幅は150mmであるので、1コマを処理後、プラズマを停止させ、150mmだけ被処理物を送り、次のコマを処理するといった手順で、間欠的にエッチング処理を行った。
装置本体容器101に設けられている石英製の覗き窓から観察したところ、絶縁体シールド110の外側では不要なプラズマは生成されていなかった。
被処理物119に対し、1コマ10分間のエッチング処理を行い、レジストを剥離した後、ポリイミドの削れた量を段差計で測定したところ、エッチング速度は平均で0.5μm/min、1コマ内での分布(バラツキ)は5%であった。
【0028】
(実施例2)
実施例2は、図2に示す実施の形態の第2の例のプラズマエッチング装置の実施例で、実施例1において、第1の電極(アノード電極)をドラム構造(図2の201に相当)に代えたものであり、説明は省く。
そして、本例の装置を用い、厚さ20μmのアルミフィルム上に厚さ20μmのポリイミドを塗布した、幅300mmの可撓性を有する帯状の被処理物をドライエッチングした。
本実施例の装置を用いたエッチング処理と、その結果についてのみ、図2を参照にしながら、以下、簡単に説明する。
装置の開口部115の大きさは、フィルム送り方向が150mm、フィルム幅方向が300mmとした。
前述の厚さ20μmのアルミフィルム上に厚さ20μmのポリイミドを塗布した、幅300mmの可撓性を有する帯状の被処理物の、厚さ20μmのステンレス上に厚さ20μmのポリイミドを塗布した、幅300mmの可撓性を有する帯状の被処理物の、ポリイミド層に対して、幅0. 1mm、間隔0. 1mmのライン形状の加工を行った。
アルミ面に感光性材料であるアクリル系ドライフィルム(旭化成社製、AQ−5038)を100℃でラミネートし、紫外線(g線)露光機で露光量30mJ/cm2 でライン形状の露光をし、30℃、NaCO3 水溶液(1wt%)でスプレー現像してレジストパターンを得た。
この被処理物を、第1の電極(アノード電極)201上でアルミ面が上になるように取りつけた後、以下のようにして、プラズマを励起し、開口115からアルミのエッチングを行った。
エッチングは、圧力20Pa、エッチングガスとして塩素を用い、流量1000sccmで、投入電力を単位面積当たり0. 5W/cm2 で行った。
尚、エッチングは、通常、圧力3〜80Paで、エッチングガスとして塩素を用い、流量30〜3000sccmで行う。
また投入電力は開口部115の面積に依り、単位面積当たり0. 1〜2W/cm2 で行う。
ガスは流量が多い程、エッチングレートは早くなる傾向を示す。しかし、一定量以上加えても飽和するのでエッチング装置の排気能力に合せるほうが良い。
次に、レジストを剥離してアルミの加工を終了した。
剥離は、50℃、水酸化ナトリウム水溶液(15wt%)の高温アルカリ溶液を用いた。
尚、剥離は、高温アルカリ溶液を用いるのが一般的であるが、使用するアルミがアルカリ耐性に乏しいので、アセトン等の有機溶媒を使用するのが良い。
装置本体容器101に設けられている石英製の覗き窓から観察したところ、実施例2装置の処理場合と同様、絶縁体シールド110の外側では不要なプラズマは生成されていなかった。
被処理物119に対し、5分間のエッチング処理を行い、レジストを剥離した後、アルミの削れた量を段差計で測定したところ、エッチング速度は平均で1μm/min、1コマ内での分布(バラツキ)は14%であった。
【0029】
【発明の効果】
上記のように、本発明は、可撓性を有する被処理物を処理するプラズマエッチング装置で、高い生産性と、高い加工精度に対応できる装置の提供を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマエッチング装置の実施の形態の第1の例の概略構成図
【図2】本発明のプラズマエッチング装置の実施の形態の第2の例の概略構成図
【図3】被処理物のエッチング処理を説明するための断面図
【図4】従来のラズマエッチングの第1の例の概略構成図
【図5】従来のラズマエッチングの第2の例の概略構成図
【符号の説明】
101 プラズマエッチング容器本体
102 原料ガス供給部
102A ガス供給口
103 バルブ
104 排気部
105 第1の電極(被処理物を載せるアノード電極板)
106 (アノード電極およびプラズマエッチング容器本体の)アース
107 冷却水導入ライン
108 冷却水排出ライン
109 第2の電極(カソード電極)
109A 第2の電極の絶縁体シールド側面側の部分
110 絶縁体シールド
111 (電源ラインとプラズマエッチング容器本体の間の)絶縁部
112 ブロッキングコンデンサ
113 (プラズマ励起用の)電源
114 プラズマ
115 絶縁体シールド開口部
116 被処理物巻き出し部
117 被処理物巻き取り部
118 ロール
119 被処理物
201 第1の電極(アノード電極)
202 ロール
301 ベース基材
302 加工素材
303 レジスト

Claims (5)

  1. 容器内においてプラズマを励起させ、絶縁体、導体、もしくはそれらを組み合わせた積層体からなる被処理物に対してプラズマを当て、該被処理物にエッチング処理を施すプラズマ処理装置であって、その中で、プラズマを励起させ、エッチング処理を行うための容器と、プラズマを励起させるための、およびエッチング処理を行うための、原料ガスを容器内に供給するガス供給部と、排気して容器内を減圧にする排気部とを有し、前記容器の内部に、対向して、接地され、処理の際に被処理物を接して沿わせるための第1の電極と、コンデンサを介して、プラズマを励起させるための所定周波数の電力を供給する電源に接続した第2の電極とを備えたもので、被処理物側の面にはエッチングを行う前記第1の電極、第2の電極より小さい面積の開口部を設け、且つ、前記第2の電極を囲い、プラズマ領域をほぼその中に限定するように囲む、絶縁体のシールドを備えて、第1の電極のプラズマと接している面積を、第2の電極のプラズマと接している面積より小さくしており、エッチング処理の際には、被処理物を、第1の電極の、第2の電極側の面に接して沿わせた状態で、絶縁体のシールドの開口部からプラズマを当てるものであることを特徴とするプラズマエッチング装置。
  2. 請求項1に記載のプラズマエッチング装置であって、原料ガスを容器内に供給するガス供給部の、供給口は、第2の電極の、第1の電極に対向する面に、複数個、設けられており、原料ガスは、前記複数個の供給口から絶縁体のシールドで囲まれる領域内に、第2の電極側から第1の電極側に向かい、ほぼ均一に供給されるものであることを特徴とするプラズマエッチング装置。
  3. 請求項1ないし2のいずれか1項に記載のプラズマエッチング装置であって、被処理物は、可撓性を有する帯状のもので、ロール形態の帯状の被処理物を処理部に供給する被処理物巻き出し部と、処理後の被処理物をロール形態で巻き取る被処理物巻き取り部とを備え、被処理物巻き出し部から処理部を経て被処理物巻き取り部へと被処理物を搬送するもので、帯状の被処理物をエッチング処理する際には、ロールにて被処理物を第1の電極面に押し付けて、その位置を制御し、第1の電極の、第2の電極側の面に接して沿わせた状態にするものであることを特徴とするプラズマエッチング装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のプラズマエッチング装置であって、被処理物のエッチング処理を間欠的に行うものであることを特徴とするプラズマエッチング装置。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のプラズマエッチング装置であって、第1の電極がドラム構造であり、被処理物を連続的に搬送し、連続的にエッチング処理するものであることを待徴とするプラズマエッチング装置。
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