JP7110535B2 - 接合部構造 - Google Patents

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本発明は、接合部構造に関する。
下記特許文献1には、側面に梁が接合された柱の内部において、梁主筋を鉛直方向に折り曲げて定着させた、柱と梁との接合構造が記載されている。この柱と梁との接合構造においては、柱の内部において横方向へ延設された梁主筋の一部を柱の断面の略全長に達する長さとして、他の一部を柱の断面の略中間部に達する長さとしている。これにより、接合部(仕口部)に脆性的な破壊が発生することを抑制している。
特開2004-92155号公報
上記特許文献1に開示された柱と梁との接合構造においては、梁主筋を折り曲げて定着させる箇所が、梁主筋の延設方向において複数箇所設けられている。このため、梁主筋の定着長を確保するために柱の断面を大きくする必要がある。しかし、例えば建物の最上階等において柱の断面を大きくした場合、積載荷重に対して断面積が過剰になる可能性がある。
本発明は上記事実を考慮して、柱と梁との仕口部の損傷を抑制しつつ柱の断面積を小さくすることを目的とする。
請求項1の接合部構造は、鉄筋コンクリート製の柱と、前記柱の上端部の仕口部の互いに対向する両面に接合された鉄筋コンクリート製の梁と、前記仕口部の両側に配置されたそれぞれの前記梁に配筋され、前記仕口部を貫通する梁主筋と、前記仕口部の両側に配置されたそれぞれの前記梁に跨って配筋された梁補強筋と、前記梁の内部において前記梁補強筋の両端部に形成された梁定着部と、前記柱に配筋された柱主筋と、前記梁主筋における上端筋の上方において前記柱主筋の上端部に固定された筒状部と前記筒状部の径方向外側へ突出したフランジ部とを備えた定着板と、前記定着板の前記筒状部に巻き付けられ、前記梁主筋の上端筋と接触した補強筋と、を備え、前記柱の上端面は、前記梁の上端面より上方に形成されている
請求項1の接合部構造においては、柱の上端部の仕口部から梁に跨って梁補強筋が配筋されている。この梁補強筋の端部には梁定着部が形成されている。この梁定着部の支圧効果または付着効果により、柱の仕口部から梁定着部までの間の部分の曲げ耐力が向上し、塑性変形が抑制される。これにより、柱と梁との仕口部の損傷が抑制される。
また、柱の仕口部から梁定着部にかけて梁補強筋が定着されるため、梁補強筋がない場合と比較して梁主筋の仕口部内における定着長を短くすることができる。これにより、柱の断面積を小さくすることができる。
なお、「柱の上端部」とは当該部分の上方に柱が接続されていない部分を指しており、「柱頭部」とも言い換えられる。すなわち、「柱の上端部の仕口部に接合された梁」とは、例えば建物の最上階の柱や、中間階において上方に柱が接続されていない柱の仕口部に接合された梁を指している。
一態様の接合部構造は、前記柱に配筋された柱主筋と、前記梁主筋における上端筋の上方において前記柱主筋の上端部に形成された柱定着部と、を備えている。
一態様の接合部構造においては、梁主筋における上端筋の上方において柱主筋の上端部に柱定着部が形成されている。この柱定着部の支圧効果により上端筋が押圧され、付着効果が高くなる。
さらに、柱定着部を上端筋の上方に形成することで、上端筋の上方において柱主筋にフープ筋を巻き付けることができる。これにより仕口部内のせん断ひび割れの拡幅を防ぎ、仕口部の損傷抑制効果を高めることができる。
一態様の接合部構造は、請求項2に記載の接合部構造において、前記柱の上端面は、前記梁の上端面より上方に形成されている。
一態様の接合部構造は、請求項3に記載の接合部構造において、複数の前記柱定着部には、補強筋が巻き付けられている。
請求項2の接合部構造は、前記梁において、前記柱の側面と前記梁定着部との間には貫通孔が形成されている。
請求項2の接合部構造では、柱の側面と梁定着部との間に貫通孔が形成されている。梁補強筋の梁定着部によって、柱の仕口部から梁定着部までの間の部分の曲げ耐力が向上し、該部分よりも梁中央側に塑性域が移動する。これにより、柱の仕口部から梁定着部までの間の部分の損傷が抑制されるため、貫通孔を形成しても必要な変形性能を確保できる。
本発明に係る接合部構造によると、柱と梁との仕口部の損傷を抑制しつつ柱の断面積を小さくすることができる。
本発明の第1実施形態に係る接合部構造を示す正面図である。 図1AにおけるB-B線断面図である。 図1AにおけるC-C線矢視図である。 本発明の実施形態に係る接合部構造が適用される建物の部分の一例を示した部分断面図である。 本発明の第1実施形態に係る接合部構造において柱の一方の側面に梁を接合し他方の側面に梁を接合しない状態を示す正面図である。 本発明の第2実施形態に係る接合部構造を示す正面図である。 本発明の第3実施形態に係る接合部構造を示す正面図である。 図5AにおけるB-B線矢視図である。 本発明の実施形態に係る接合部構造において、梁補強筋の端部に梁定着部としてフックを設けた変形例を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る接合部構造において、梁補強筋を環状に形成した変形例を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る接合部構造において、梁補強筋の端部に梁定着部としてコブを設けた変形例を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る接合部構造において、貫通孔を形成しない変形例を示す正面図である。
[第1実施形態]
(接合部構造)
図1Aには、本発明の第1実施形態に係る接合部構造を示す正面図が示されている。また、図1Bは図1AにおけるB-B線断面図であり、図1Cは図1AにおけるC-C線矢視図である。以下で説明する各図面においてコンクリートは外形線で示し、断面を示すハッチングは、その他の部材の構成を明確にするために省略されている。
図1Aに示すように、第1実施形態に係る接合部構造は、一例として、鉄筋コンクリート製の柱14の両側に、鉄筋コンクリート製の梁16が接合された仕口部12に適用される。
仕口部12は、梁16が接合された柱14の上端部において、梁16の下端面より上方に位置する部分である。「柱14の上端部」とは、図2に示すように、建物10における最上階の柱の上端部J1の他、建物10における中間階で、上方に柱が接続されていない柱の上端部J2を含むものとする。また、「柱14の上端部」は、「柱14の柱頭部」とも言い換えられる。
(梁)
図1A~図1Cに示すように、梁16には上端筋16AU、下端筋16ADがそれぞれ4本、梁16の延設方向(X方向、略水平方向)に沿って配筋されている。上端筋16AU及び下端筋16ADは梁16における主筋であり、以下の説明においてはこれらを総称して梁主筋16Aと称す場合がある。
図1Aに示すように、梁主筋16Aは、仕口部12を貫通するように配置されている。また、梁主筋16Aには、梁16の内部において、せん断補強筋(あばら筋)16Bが梁16の延設方向(X方向)に所定のピッチで巻き付けて配筋されている。
図1Cに示すように、せん断補強筋16Bは、せん断補強筋16BA、16BBを備えている。外側のせん断補強筋16BAは、梁主筋16Aを囲むように設けられている。また、内側のせん断補強筋16BBは、梁16の幅方向(Y方向)における中央付近の梁主筋16Aのみを囲むように設けられている。
さらに、梁主筋16Aには、仕口部12の内部において、かんざし筋16Cが梁16の延設方向(X方向)に所定のピッチで配筋されている。かんざし筋16Cは、図1Bに示すように、下方が開放した「コ字」型の形状とされ、梁主筋16Aを囲むように設けられている。
(梁補強筋、梁定着部)
図1Aに示すように、上端筋16AUの下方には梁補強筋20Uが配筋され、下端筋16ADの上方には梁補強筋20Dが配筋されている。なお、以下の説明においては梁補強筋20U、20Dを総称して梁補強筋20と称す場合がある。
梁補強筋20は異形鉄筋を用いて形成され、仕口部12を貫通するように配置されている。換言すると、梁補強筋20は、仕口部12の両側に配置されたそれぞれの梁16に跨って配筋されている。
梁補強筋20の両端部には、機械式定着部材である定着板22が固定されている。定着板22は、本発明における梁定着部の一例であり、筒状部22Aと、フランジ部22Bと、を備えている。筒状部22Aは、梁補強筋20が挿通され、梁補強筋20の延設方向に沿って動かないように固定された部分である。また、フランジ部22Bは、筒状部22Aの径方向外側へ突出した部分である。
なお、「梁定着部」とは梁補強筋20の端部に形成され、仕口部12のコンクリート及び梁16の端部のコンクリートに対して支圧効果又は付着効果を発生させる部分である。
定着板22は、柱14における梁16の接合面14Xより梁16の中央部寄りに配置されている。より具体的には、定着板22は、接合面14Xから定着板22のフランジ部22Bまでの寸法D1(定着長)が、柱14の幅方向の寸法D2に対して、(D1≧(3/4)×D2)となるように配置されている。
(貫通孔)
梁16において、柱14の側面(接合面14X)と定着板22との間(寸法D1で示される部分)には貫通孔30が形成されている。貫通孔30は、図1Cに示すように、梁16の幅方向に沿って形成され、梁16を貫通するように形成されている。図1Aに示すように、貫通孔30の周囲には、開口補強筋32が配筋されている。開口補強筋32は、梁16の幅方向に沿った方向から見て略矩形状に形成されている。
なお、本実施形態において貫通孔30は円形状とされているが、本発明の実施形態はこれに限らず、矩形状等とすることができる。貫通孔30の形状及び開口面積に応じて、開口補強筋32の有無及び配筋形状は適宜選択することができる。また、貫通孔30の直径は特に限定されるものではないが、概ね梁16の梁せいの(1/3)程度以下とすることが好ましい。
(柱)
柱14には、柱主筋14Aが柱14の延設方向(H方向、略鉛直方向)に沿って配筋されている。柱主筋14Aは異形鉄筋を用いて形成され、図1Cに示すように、柱14におけるそれぞれの外周面に沿って4本ずつ配筋されている。
柱主筋14Aの上端面14AEは、図1Aに示すように、梁16の上端筋16AUより上方に配置されている。柱14の上端面14Eは、柱主筋14Aの上端面14AEから所定のかぶり厚を確保できる位置に形成され、本実施形態においては、梁16の上端面16Eより上方に形成されている。
また、図1Bに示すように、柱14にはせん断補強筋(フープ筋)14Bが柱14の延設方向(H方向)に所定のピッチで巻き付けられて配筋されている。
せん断補強筋14Bは、せん断補強筋14BA、14BBを備えている。外側のせん断補強筋14BAは、柱主筋14Aを囲むように設けられている。また、内側のせん断補強筋14BBは、柱14の奥行方向(Y方向)における中央付近の柱主筋14Aのみを囲むように設けられている。
(柱定着部)
図1Aに示すように、柱主筋14Aの上端部には、機械式定着部材である定着板40が固定されている。定着板40は、本発明における柱定着部の一例であり、筒状部40Aと、フランジ部40Bと、を備えている。定着板40における筒状部40A及びフランジ部40Bの構成は、上述した定着板22における筒状部22A及びフランジ部22Bの構成と同様であり、詳細の説明は省略する。
定着板40は、梁16の上端筋16AUより上方に突出するように配置され、筒状部40Aに、補強筋42(フープ筋)が巻き付けられている。より具体的には、図1Cに示すように、複数の柱主筋14Aの上端部のそれぞれに定着板40が固定され、これらの定着板40における筒状部40Aに、補強筋42が巻き付けられている。さらに、図1Bに示すように、補強筋42は、補強筋42の下端部と梁16の上端筋16AUの上端部とが接するように配筋されている。
なお、本発明における「梁主筋の上方において柱主筋の上端部に形成された柱定着部」とは、本実施形態においては、梁16の上端筋16AUより上方に配置された、定着板40のフランジ部40Bを指している。「柱定着部」とは柱主筋14Aの上端部に形成され、仕口部12のコンクリートに対して支圧効果を発生させる部分である。
なお、上記の説明においては、図1Cに示すように、柱14においてX軸方向に沿って対向する接合面14Xにそれぞれ梁16が接合されている(平面視で「I字型」の)実施形態について説明したが、本発明の実施形態はこれに限らない。
例えば図1Cに2点鎖線で示すように、2つの接合面14Xに加えて、柱14においてY軸方向に沿って対向する面14Yの両方に梁16を接合したり(平面視で「十字型」)、面14Yの一方に梁16を接合してもよい(平面視で「T字型」)。または、2つの接合面14Xのうち一方だけに梁16を接合し、2つの面14Yのうち一方だけに梁16を接合してもよい(平面視で「L字型」)。
梁16の接合形状を平面視で「I字型」、「T字型」及び「L字型」とした場合、上述した実施形態と比較して、梁主筋及び梁補強筋の定着方法が異なる。例えば図3に示す実施例においては、互いに対向する接合面14Xのうち、一方のみに梁16が接合されている。この場合、梁主筋16Dのうち、上端筋16DUの端部を柱14の内部で下方へ折り曲げ、仕口部12より下方まで延設させて定着長を確保する。また、梁主筋16Dのうち、下端筋16DDの端部には定着板22を固定して、仕口部12の内部でコンクリートに定着させる。
さらに、梁補強筋24の一方の端部は仕口部12に配置して、定着板22を固定する。他方の端部は、梁16の内部において定着板22を固定する。このように、本発明における梁補強筋は、仕口部12の両側の梁16に跨って配筋された梁補強筋20だけではなく、仕口部12から梁16へ跨って配筋された梁補強筋24を含むものとする。
(作用・効果)
第1実施形態に係る接合部構造においては、図1Aに示すように、柱14の仕口部12の両側の梁16に跨って梁補強筋20が配筋されている。又は、図3に示すように、仕口部12から梁16に跨って梁補強筋20が配筋されている。
図1Aに示すように、梁補強筋20の端部には、定着板22が固定されている。柱14又は梁16に外力が作用して梁補強筋20に引張力が入力された場合、定着板22とコンクリートとの間には支圧応力が発生する。また、梁補強筋20とコンクリートとの間には付着応力が発生する。
この支圧効果及び付着効果により、定着板22で挟まれた領域の曲げ耐力が向上し、塑性変形が抑制される。すなわち、梁補強筋20及び定着板22を備えない構成と比較して、塑性ヒンジ位置が柱14から離れた位置へ移動する(ヒンジリロケーション)。これにより、仕口部12及び梁16の端部(寸法D1で示される領域)の損傷が抑制される。また、仕口部12から定着板22までの間の部分に貫通孔30を形成しても、必要な変形性能を確保できる。
このように、第1実施形態に係る接合部構造においては、梁補強筋20及び定着板22によって仕口部12及び梁16の端部の損傷を抑制しているため、梁主筋16Aによる定着効果を考慮する必要がない。
すなわち、例えば梁主筋16Aによる定着効果を得るために、「全ての」梁主筋16A(上端筋16AU及び下端筋6AD)の端部を仕口部12内で折り曲げて柱14の内部で定着させる必要がない。これにより第1実施形態に係る接合部構造においては柱14の断面積を小さくすることができる。
また、第1実施形態に係る接合部構造においては、梁主筋16Aにおける上端筋16AUの上方において、柱主筋14Aの上端部に固定された定着板40のフランジ部40Bが配置されている。このフランジ部40Bの支圧効果により、上端筋16AUが押圧され、上端筋16AUの付着効果が高くなる。
さらに、第1実施形態に係る接合部構造においては、上端筋16AUの上方において、定着板40の筒状部40Aに補強筋42を巻き付けている。これにより、仕口部12内のせん断ひび割れの拡幅を防ぎ、損傷を抑制することができる。
また、第1実施形態に係る接合部構造においては、補強筋42の下端部と梁16の上端筋16AUの上端部が接するように配筋されている。このため、補強筋42と梁16の上端筋16AUを「離して」配筋した場合と比較して、定着板40の位置を低くできる。
すなわち、定着板40が固定された柱主筋14Aの上端部の位置を低くすることができるため、柱14の上端面14Eの位置を低くすることができる。これにより、柱14の梁16の上端面16Eからの突出寸法を、例えば建物10の屋上における陸屋根の水勾配の範囲内に収める易くなる。これにより防水工事の施工性が高くなる。
なお、本実施形態においては、定着板40における筒状部40Aに補強筋42が巻き付けられているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば補強筋42を省略することもできる。補強筋42を省略しても、定着板40による支圧効果を得ることができる。また、補強筋42を省略することで、例えば定着板40におけるフランジ部40Bの位置を低くすることができる。
なお、図1Bには、フランジ部40Bの外端部から、柱14の面14Yに向って下向きに45°の角度で傾斜した支圧効果面Pが示されている。柱主筋14Aに引張力が作用してフランジ部40Bから柱14を形成するコンクリートに支圧力が加えられた際には、支圧効果面Pに挟まれた領域において、支圧効果が発生する。
本発明においては、少なくとも1つの定着板40によって形成される支圧効果面Pに挟まれた領域に、上端筋16AUの少なくとも一部が配置されていればよい。また、該領域に、少なくとも一本の上端筋16AUの全断面(Y方向に沿った断面)が配置されることが好ましい。さらに、該領域に、二本の上端筋16AUの全断面が配置されているとさらに好ましい。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る接合部構造においては、図4に示すように、柱主筋14Cの上端面14CEが、梁16の上端筋16AUより下方に配置されている。また、柱主筋14Cの先端部に固定された定着板40は、フランジ部40Bの高さが梁補強筋20Uの高さと略同一になるように配置されている。
このように、本発明の実施形態においては、柱主筋の上端部に形成する柱定着部は、必ずしも梁主筋16A(上端筋16AU)の上方に形成する必要がない。柱主筋14Cの上端面14CEを、梁16の上端筋16AUより下方に配置することで、柱主筋14Cの上端面14CEと柱14の上端面14Eとの間に、所定のかぶり厚を確保できる。このため、柱14の上端面14Eの高さを、梁16の上端面16Eの高さと略同一とすることができる。これにより、例えば建物10(図2参照)の屋上における水勾配の下流側においても柱型の突出を抑制できるため、防水層の形成作業等が容易になる。
[第3実施形態]
第3実施形態に係る接合部構造においては、図5A、図5Bに示すように、梁補強筋26と、梁主筋16Aとが同じ高さに配筋されている。具体的には、上端筋16AUと同じ高さには梁補強筋26Uが配筋され、下端筋16ADと同じ高さには梁補強筋26Dが配筋されている。
本実施形態においては、梁主筋16Aの間隔が、第1実施形態と比較して広く配筋されている。このため、梁主筋16Aに挟まれる位置に梁補強筋26を配筋しても、この梁補強筋26と柱主筋14Aとの干渉を避けることができる。
このように、本発明の実施形態においては、梁補強筋26が配筋される高さは特に限定されるものではなく、梁補強筋26は上端筋16AUの高さと下端筋16ADの高さの間の範囲に配筋されていればよい。
なお、第2、第3実施形態に係る接合部構造におけるその他の構成及び効果については、第1実施形態に係る接合部構造と同様であり、同一の符合を付して説明を省略する。
[その他の実施形態]
上記の各実施形態においては、梁定着部として機械式定着部材である定着板22を用いた場合について説明したが、本発明の実施形態はこれに限らない。一例として、図6Aに示す梁補強筋50のように、端部を180°折り曲げて形成したフック50Aを梁定着部とすることができる。フック50Aは、接合面14Xから折り曲げ部分の内周端までの寸法D1が、柱14の幅方向の寸法D2に対して、(D1≧(3/4)D2)となるように配置すればよい。
また、別の一例として、図6Bに示す梁補強筋52のように、鉄筋を環状に形成し、その端部52A(梁16の延設方向の端部)を梁定着部とすることができる。端部52Aは、接合面14Xから折り曲げ部分の内周端までの寸法D1が、柱14の幅方向の寸法D2に対して、(D1≧(3/4)D2)となるように配置すればよい。
なお、梁補強筋52は、環状に折り曲げた鉄筋の両端部を溶接して形成することができる。または、環状に折り曲げた鉄筋の両端部を所定の寸法以上ラップさせて定着長を確保することで、溶接を用いずに形成することができる。あるいは、環状に折り曲げた鉄筋の両端部を機械式継手等を用いて接合して形成することができる。
さらに別の一例として、図6Cに示す梁補強筋54のように、端部を軸方向に圧縮して拡径することで形成したコブ54Aを梁定着部とすることができる。コブ54Aは、接合面14Xから拡径部分までの寸法D1が、柱14の幅方向の寸法D2に対して、(D1≧(3/4)D2)となるように配置すればよい。
またさらに別の一例として、梁定着部は、定着部材を用いたり折り曲げや圧縮などを行なわずに形成することができる。すなわち、直線状の異形鉄筋を用い、かつ接合面14Xから端部までの寸法を、鉄筋径の20倍以上確保することで、鉄筋とコンクリートの付着力によるヒンジリロケーション効果を得ることができる。
なお、梁補強筋20、50、52、54においては、寸法D1で示される定着長を、柱14の幅方向の寸法D2と比較して(D1≧(3/4)×D2)となるように形成しているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば定着長は、梁補強筋20、50、52、54のそれぞれ鉄筋径の12倍以上とすればよい。これによりヒンジリロケーション効果を得ることができる。
また、上記各実施形態においては、柱主筋14A、14Cの上端部には定着板22を固定してるが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば梁補強筋50のように、柱主筋14A、14Cの上端部にはフックを形成してもよいし、梁補強筋54のように、柱主筋14A、14Cの上端部にはコブを形成してもよい。柱主筋14A、14Cの上端部にフックやコブを設けることでも、支圧効果を得ることができる。
また、上記各実施形態においては、梁16に貫通孔30を形成しているが本発明の実施形態はこれに限らない。例えば図7に示すように貫通孔30を形成しなくてもよい。貫通孔30を形成しない場合は、上述したように、梁補強筋20、50、52、54の定着長を鉄筋径の12倍未満にならない範囲で適宜短くすることができる。このように、本発明は様々な態様で実施することができ、また、上述した各種の態様を組合わせて実施することができる。
12 仕口部
14 柱
14A 柱主筋
14C 柱主筋
16 梁
16A 梁主筋
16AU 上端筋(梁主筋)
16D 梁主筋
16DU 上端筋(梁主筋)
J1 上端部
J2 上端部
20 梁補強筋
20D 梁補強筋
20U 梁補強筋
22 定着板(梁定着部)
24 梁補強筋
26 梁補強筋
26D 梁補強筋
26U 梁補強筋
30 貫通孔
40 定着板(柱定着部)
50 梁補強筋
50A フック(梁定着部)
52 梁補強筋
52A 端部(梁定着部)
54 梁補強筋
54A コブ(梁定着部)

Claims (2)

  1. 鉄筋コンクリート製の柱と、
    前記柱の上端部の仕口部の互いに対向する両面に接合された鉄筋コンクリート製の梁と、
    前記仕口部の両側に配置されたそれぞれの前記梁に配筋され、前記仕口部を貫通する梁主筋と、
    前記仕口部の両側に配置されたそれぞれの前記梁に跨って配筋された梁補強筋と、
    前記梁の内部において前記梁補強筋の両端部に形成された梁定着部と、
    前記柱に配筋された柱主筋と、
    前記梁主筋における上端筋の上方において前記柱主筋の上端部に固定された筒状部と前記筒状部の径方向外側へ突出したフランジ部とを備えた定着板と、
    前記定着板の前記筒状部に巻き付けられ、前記梁主筋の上端筋と接触した補強筋と、
    を備え、
    前記柱の上端面は、前記梁の上端面より上方に形成されている、接合部構造。
  2. 前記梁において、前記柱の側面と前記梁定着部との間には貫通孔が形成されている、請求項1に記載の接合部構造。
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