(第1実施形態)
図1~図17を参照して、第1実施形態の上部旋回体20を備える作業機械1について説明する。
作業機械1は、図1に示すように、作業を行う機械であり、例えば建設作業を行う建設機械である。作業機械1は、例えばクレーンである。作業機械1は、下部本体11と、ブーム13と、起伏装置15と、上部旋回体20と、を備える。
下部本体11は、上部旋回体20を支持する。下部本体11は、例えば走行可能であり、クローラを備えてもよく、ホイールを備えてもよい。下部本体11は、走行可能でなくてもよい。作業機械1がクレーンの場合、作業機械1は、例えば移動式クレーンであり、クローラクレーンでもよく、ホイールクレーンでもよい。作業機械1がクレーンの場合、作業機械1は、固定式クレーンでもよい。
ブーム13は、上部旋回体20に起伏(回転)可能に取り付けられる。ブーム13の先端部は、ワイヤロープを介してフック14を吊り下げる。ブーム13は、上部旋回体20の、例えば前側X1部分に取り付けられる。「前側X1」などの方向の詳細については後述する。上部旋回体20に対するブーム13の回転軸の方向は、横方向Yである(上部旋回体20に対するマスト15a(後述)の回転軸の方向も同様)。
起伏装置15は、ブーム13を起伏させる装置(起伏ユニット)である。起伏装置15は、マスト15aと、ガイライン15cと、下部スプレッダ15eと、上部スプレッダ15gと、起伏ロープ15iと、を備える。
マスト15a(起伏部材)は、上部旋回体20に起伏(回転)可能に取り付けられる。マスト15aは、上部旋回体20の、例えば前側X1部分に取り付けられる。マスト15aは、ブーム13よりも後側X2に配置される。マスト15aの姿勢には、作業姿勢、および輸送姿勢(図2参照)などがある。マスト15aが作業姿勢のとき、マスト15aの先端部は、マスト15aの基端部よりも後側X2に配置される(後傾する)。図2に示すように、輸送姿勢のマスト15aの姿勢は、作業姿勢のマスト15a(図1参照)の姿勢よりも後側X2に倒された姿勢である。輸送姿勢のマスト15aは、前後方向Xとほぼ一致する方向に延びるように配置され、上部旋回体20の後側ブロック50(後述)に設けられたストッパ(図示なし)に載せられる。
ガイライン15cは、図1に示すように、ブーム13の先端部とマスト15aの先端部とに接続される。下部スプレッダ15eおよび上部スプレッダ15gのそれぞれは、起伏ロープ15iが掛けられる複数のシーブを備える。下部スプレッダ15eは、上部旋回体20の後側X2部分に配置される。上部スプレッダ15gは、マスト15aの先端部に配置される。起伏ロープ15iは、下部スプレッダ15eおよび上部スプレッダ15gに掛け回される。起伏ロープ15iは、起伏ウインチ(図示なし)により、巻き取りおよび繰り出しされる。すると、下部スプレッダ15eと上部スプレッダ15gとの間隔が変わり、上部旋回体20に対してマスト15aが起伏し、上部旋回体20に対してブーム13が起伏する。
なお、起伏装置15の構成は、変形されてもよい。例えば、マスト15aに代えて、ガントリ(起伏部材)が設けられてもよい。このガントリは、ブーム13の起伏時に、上部旋回体20に対して起伏しない。この場合、ガントリの先端部に下部スプレッダ15eが設けられ、ガントリの先端部とブーム13の先端部との間に上部スプレッダ15gが設けられ、上部スプレッダ15gとブーム13の先端部とにガイライン15cがつながれる。上部旋回体20の輸送時および組立分解時のガントリの配置は、上部旋回体20の輸送時および組立分解時のマスト15aの配置(後述)と同様でもよい。
上部旋回体20は、下部本体11よりも上側Z1に配置され、下部本体11に対して旋回可能である。上部旋回体20は、運転室21と、カウンタウエイト23と、メインフレーム25と、を備える。運転室21は、メインフレーム25に支持され、例えばメインフレーム25の前側X1端部に支持される。カウンタウエイト23は、メインフレーム25の後側X2端部に支持される、おもりである。
メインフレーム25は、構造物および機器類を支持する。メインフレーム25が支持する物は、例えば、ブーム13、マスト15a、起伏ウインチ(図示なし)、運転室21、カウンタウエイト23、および、原動機を含むパワーユニットなどである。メインフレーム25は、分離可能に構成される(分割構造を有する)。メインフレーム25は、前側ブロック30と、後側ブロック50と、固定部70(図4参照)と、を備える。
前側ブロック30と後側ブロック50とは、互いに着脱可能(結合可能、分離可能)である。図2に示すように、前側ブロック30と後側ブロック50とは、互いに結合された状態(結合状態)になることが可能である。このとき、前側ブロック30と後側ブロック50とが互いに分離することが阻止される。図3に示すように、前側ブロック30と後側ブロック50とは、互いに分離された状態(分離状態)になることが可能である。
(方向)
図1に示すように、下部本体11に対する上部旋回体20の旋回の回転軸の方向(回転軸が延びる方向)を、上下方向Zとする。上下方向Zにおいて、下部本体11から上部旋回体20に向かう側を上側Z1とし、その逆側を下側Z2とする。上下方向Zに直交する方向であって、前側ブロック30と後側ブロック50とが対向する方向を、前後方向Xとする。前後方向Xにおいて、後側ブロック50から前側ブロック30に向かう側を前側X1とし、その逆側を後側X2とする。例えば、前後方向Xにおいて、カウンタウエイト23から、メインフレーム25へのブーム13の取付け部に向かう側は、前側X1である。上下方向Zおよび前後方向Xに直交する方向を、横方向Yとする。図3に示すように、前側ブロック30と後側ブロック50とが着脱されるときに、前側ブロック30に対して後側ブロック50がスライドする方向を、スライド方向Sとする。スライド方向Sにおいて、一方側を差込側S1(スライド方向第1側)とし、その逆側を引抜側S2(スライド方向第2側)とする。スライド方向Sおよび横方向Yのそれぞれに直交するする方向を、スライド直交方向Tとする。
前側ブロック30は、メインフレーム25の前側X1部分を構成する。前側ブロック30は、前側本体部31と、前側結合部33と、図5に示す前側接触面35と、前側板状部37と、前側スライド規制部39と、を備える。
前側本体部31は、図6に示すように、前側側板上部板31aと、前側側板31bと、前側側板下部板31cと、前側連結部31gと、を備える。前側側板31b・31bは、前側本体部31の横方向Y両側(左右)の側面を構成する板である。前側側板上部板31aは、前側側板31bの上側Z1端部から、横方向Y(例えば両側)に突出する板である。前側側板下部板31cは、前側側板31bの下側Z2端部から、横方向Y(例えば両側)に突出する板である。前側連結部31gは、横方向Y両側の前側側板31b・31aどうしを横方向Yに連結する部分である。前側連結部31gは、例えば前側本体部31の底板などである。前側連結部31gの一部または全部は、前側側板下部板31cと兼ねられてもよい。
前側結合部33は、図4に示すように、後側ブロック50の後側結合部53(後述)が着脱可能に結合される部分である。図5に示すように、前側結合部33は、前側ブロック30の後側X2部分の、上側Z1部分から下側Z2部分にわたって(連続して)設けられる。前側結合部33の上側Z1端部は、前側ブロック30の後側X2部分の、上下方向Zにおける中央よりも上側Z1に配置される。前側結合部33の上側Z1端部は、前側ブロック30の後側X2部分の、上側Z1端部の近傍に配置されてもよく、上側Z1端部に配置されてもよい。前側結合部33の下側Z2端部は、前側ブロック30の後側X2部分の、上下方向Zにおける中央よりも下側Z2に配置される。前側結合部33の下側Z2端部は、前側ブロック30の後側X2部分の、下側Z2端部の近傍に配置されてもよく、下側Z2端部に配置されてもよい。図6に示すように、前側結合部33・33は、後側ブロック50の横方向Y両側に設けられる。
この前側結合部33は、図4に示すように、スライド方向Sに延びる(スライド方向Sは、前側結合部33が延びる方向である)。前側結合部33は、前側ブロック30と後側ブロック50との結合部分(分割線、例えば分割斜面)に沿って延びる。前側結合部33は、前側X1ほど下側Z2に配置されるように、上下方向Zに対して傾斜する。前側結合部33は、上下方向Zと一致する方向に延びてもよい。前側結合部33は、横方向Yから見たときに直線状に延びる。なお、前側結合部33は、横方向Yから見たときに円弧状に延びてもよい。スライド方向Sは、円弧に沿った方向(円周方向)でもよい。図7に示すように、前側結合部33は、溝部33aを備える。例えば、前側結合部33は、前壁部33cと、側壁部33eと、凸部33gと、を備える。
溝部33a(係合溝部)は、後側結合部53の突出部53a(図11参照、後述)を差し込み可能な部分である。溝部33aは、スライド方向Sに沿って延びる。溝部33aは、横方向Yに凹んだ形状を有する。溝部33aは、前側結合部33の内側(内部)に設けられる。溝部33aは、1つの前側結合部33に、例えば2つ設けられ、1つのみ設けられてもよい(1つのみ設けられる場合は図示なし)。1つの前側結合部33に溝部33aが2つ設けられる場合の、前側結合部33の構成(形状など)は、例えば次の通りである。前側結合部33は、後側ブロック50の後側側板51b(図11参照、後述)が通る部分が開放した枠状であり、後側X2部分が開放した枠状である。前側結合部33は、スライド方向Sから見てC字状である。溝部33aは、前壁部33c、側壁部33e、および凸部33gのそれぞれの内面により構成される。
前壁部33cは、前側結合部33の前側X1部分を構成する。前壁部33cは、前側側板31bの後側X2端部から横方向Y(例えば両側)に延びる。前壁部33cは、例えば板状または略板状などである。例えば板状または略板状などである点は、側壁部33eおよび凸部33gも同様である。側壁部33eは、前壁部33cから後側X2に延びる。側壁部33eは、前壁部33cの横方向Y端部(例えば両端部)から後側X2に延びる。側壁部33eは、前壁部33cの上側Z1端部から下側Z2端部にわたって(全長にわたって)設けられる(図6、7、8参照)。凸部33gは、側壁部33eから横方向Yに突出する。凸部33gは、前壁部33c、側壁部33e、および凸部33gで溝部33aを形成する向きに、側壁部33eから突出する。凸部33gは、前壁部33cとの間にスライド直交方向Tの間隔をあけた位置に配置される。凸部33gは、側壁部33eの全長にわたって設けられる(図6、7、8参照)。なお、前側結合部33の構成は、溝部33aを形成できれば、上記の構成でなくてもよい。
前側接触面35は、図4に示すように、前側ブロック30と後側ブロック50とが結合状態のときに、後側接触面55(後述)に接触可能な部分である。前側接触面35は、後側接触面55から受ける前後方向Xの力を支持する部分であり、例えば前側結合部33よりも合理的に後側ブロック50から伝わる力を支持するための部分である。図6に示すように、前側接触面35は、前側上部接触面35aと、前側下部接触面35cと、を備える。
この前側接触面35の、上下方向Zに対する傾きは、次のように設定される。ここでは、前側結合部33が上下方向Zに対して傾斜する場合について説明する。前側接触面35の(前側上部接触面35aおよび前側下部接触面35cのそれぞれの)上下方向Zに対する傾斜角度は、前側結合部33の上下方向Zに対する傾斜角度よりも小さい(図5参照)。以下では、前側結合部33が上下方向Zに対して傾斜する必要はない。
前側上部接触面35aは、後側上部接触面55a(図4参照、後述)から受ける力を支持する。前側上部接触面35aは、前側ブロック30の上側Z1部分に設けられる。前側上部接触面35aは、前側結合部33よりも上側Z1に設けられる。前側上部接触面35a・35aは、前側ブロック30の横方向Y両側に設けられる(前側下部接触面35cも同様)。例えば、前側接触面35は、前後方向Xおよび横方向Yに延びる板の後側X2の面である(前側下部接触面35cも同様)。前側接触面35は、前側側板上部板31aの後側X2の面でもよく、前側側板上部板31aとは異なる部材(図示なし)の後側X2の面でもよい。図7に示すように、前側上部接触面35aは、上部凸部35a1を備える。
上部凸部35a1は、後側X2に突出する形状を有する。上部凸部35a1は、前側上部接触面35aのうち上部凸部35a1以外の部分(例えば前側上部接触面35aの横方向Y外側部分)に対して後側X2に突出する。例えば、上部凸部35a1は、前側上部接触面35aの横方向Y中央部分に設けられる。
前側下部接触面35cは、図4に示すように、後側下部接触面55cから受ける力を支持する。図6に示すように、前側下部接触面35cは、前側ブロック30の下側Z2部分に設けられる。前側下部接触面35cは、前側結合部33よりも下側Z2に設けられる。前側下部接触面35cは、前側側板下部板31cの後側X2の面でもよく、前側側板下部板31cとは異なる部材の後側X2の面でもよい(図示なし)。図8に示すように、前側下部接触面35cは、下部凹部35c1を備える。
下部凹部35c1は、前側X1に凹んだ形状を有する。下部凹部35c1は、前側下部接触面35cのうち下部凹部35c1以外の部分(例えば前側下部接触面35cの横方向Y外側部分)に対して前側X1に凹む。例えば、下部凹部35c1は、前側下部接触面35cの横方向Y中央部分に設けられる。
前側板状部37は、前側結合部33に対して、前側側板下部板31cを補強する(補強部)。前側板状部37は、前側ピン孔71a(後述)が形成される部分である(前側ピン孔71a形成部)。図4に示すように、前側板状部37は、前側ブロック30に対する後側ブロック50の横方向Yの移動を規制する(前側横移動規制部)。前側板状部37は、上記の複数の機能のうち、一部の機能のみを有してもよい。図6に示すように、前側板状部37は、前側ブロック30の後側X2端部かつ下側Z2端部に配置される。前側板状部37は、前後方向Xおよび上下方向Zに延びる板状である。前側板状部37は、前側結合部33と前側側板下部板31cとを連結することで、前側結合部33に対して前側側板下部板31cを補強する。前側板状部37は、前側結合部33および前側側板下部板31cのそれぞれに、溶接により固着される。前側板状部37は、前側結合部33の下側Z2部分と、前側側板下部板31cの後側X2部分(例えば前側結合部33の下側Z2端部から後側X2に突出する部分)と、を連結する。前側板状部37は、前側ブロック30の横方向Y両側に設けられる。前側ブロック30の横方向Y片側部分において、図8に示すように、前側板状部37は、横方向Yに間隔をあけて2枚設けられ、1枚のみ設けられてもよい。
前側スライド規制部39は、図3に示すように、後側スライド規制部59(後述)と接触することで、前側ブロック30に対する後側ブロック50のスライド方向Sの移動を規制する。前側スライド規制部39は、前側ブロック30に後側ブロック50を取り付けるとき(結合時、組立時)に、後側スライド規制部59と接触するように構成される。図8に示すように、前側スライド規制部39は、例えば前側側板下部板31cの上側Z1の面であり、例えば2枚の前側板状部37の間の部分などである。前側スライド規制部39は、前側側板下部板31cとは別に設けられてもよい。例えば、前側下部接触面35cが、前側スライド規制部39として機能してもよい。
後側ブロック50は、図3に示すように、メインフレーム25の後側X2部分を構成する。後側ブロック50は、前側ブロック30の後側X2部分に着脱可能である。図2に示すように、前側ブロック30と後側ブロック50とが結合状態のとき、後側ブロック50は、前側ブロック30から後側X2に延びる。図9に示すように、後側ブロック50は、後側本体部51と、後側結合部53と、後側接触面55と、後側板状部57と、後側スライド規制部59と、を備える。
後側本体部51は、図10に示すように、後側側板上部板51aと、後側側板51bと、後側側板下部板51cと、後側連結部51gと、を備える。後側側板上部板51aは、後側側板51bの上側Z1端部から、横方向Y(例えば両側)に突出する板である。後側側板51b・51bは、後側本体部51の横方向Y両側(左右)の側面を構成する板である。後側側板下部板51cは、後側側板51bの下側Z2端部から、横方向Y(例えば両側)に突出する板である。後側連結部51gは、横方向Y両側の後側側板51b・51bどうしを横方向Yに連結する部分である。後側連結部51gは、例えば後側本体部51の底板などである。後側連結部51gの一部または全部は、後側側板下部板51cと兼ねられてもよい。
後側結合部53は、図4に示すように、前側結合部33が着脱可能に結合される部分である。図9に示すように、後側結合部53は、後側ブロック50の前側X1部分の、上側Z1部分から下側Z2部分にわたって(連続して)設けられる。後側結合部53の上側Z1端部は、後側ブロック50の前側X1部分の、上下方向Zにおける中央よりも上側Z1に配置される。後側結合部53の上側Z1端部は、後側ブロック50の前側X1部分の、上側Z1端部の近傍に配置されてもよく、上側Z1端部に配置されてもよい。後側結合部53の下側Z2端部は、後側ブロック50の前側X1部分の、上下方向Zにおける中央よりも下側Z2に配置される。後側結合部53の下側Z2端部は、後側ブロック50の後側X2部分の、下側Z2端部の近傍に配置されてもよく、下側Z2端部に配置されてもよい。図10に示すように、後側結合部53・53は、後側ブロック50の横方向Y両側に設けられる。
この後側結合部53は、図4に示すように、前側ブロック30と後側ブロック50とが結合状態のときに、横方向Yから見たときに前側結合部33と一致またはほぼ一致するように、スライド方向Sに延びる。後側結合部53は、前側結合部33に対してスライド方向Sにスライドすることで、前側結合部33に着脱可能である。後側結合部53は、前側結合部33に対して、差し込み可能かつ引き抜き可能である。後側結合部53は、前側結合部33に結合された状態のときに、前側結合部33に対する、スライド方向Sに直交する方向(横方向Yおよびスライド直交方向T)への移動を規制するように構成される。図11に示すように、後側結合部53は、突出部53aを備える。例えば、後側結合部53は、突出部材53cを備える。
突出部53a(係合部)は、溝部33a(図7参照)に着脱可能である。突出部53aは、スライド方向Sに沿って延びる。突出部53aは、横方向Yに突出した形状を有する。1つの後側結合部53に設けられる突出部53aの数は、1つの前側結合部33(図7参照)に設けられる溝部33a(図7参照)の数と同じであり、例えば2つであり、1つのみでもよい(図示なし)。図13に示すように、突出部53aは、溝部33aに差し込まれた状態のときに、前側ブロック30に対する後側ブロック50の前後方向Xおよび横方向Yへの移動を規制できるように配置される。具体的には、突出部53aは、溝部33aの前側X1の面(例えば前壁部33c)に対向する。突出部53aは、溝部33aの後側X2の面(例えば凸部33gの前側X1の面)に対向する。突出部53aは、溝部33aの横方向Yの面(例えば側壁部33e)に対向する。例えば、2つの突出部53a・53aは、2つの溝部33a・33aに横方向Yに対向し、2つの溝部33a・33aに横方向Yに挟まれるように配置される。1つの後側結合部53に突出部53aが2つ設けられる場合の、後側結合部53の構成は、例えば次の通りである。後側側板51bおよび後側結合部53は、スライド方向Sから見てT字状である。図11に示すように、突出部53aは、板状の突出部材53cにより構成される。
突出部材53cは、後側側板51bの前側X1端部に固定され、後側側板51bの前側X1端部から横方向Y外側(例えば横方向Y両側)に延びる。図12に示すように、突出部材53cは、先細り部53c1を備える。先細り部53c1は、前側結合部33(図7参照)に後側結合部53を差し込みやすくするための部分である。先細り部53c1は、突出部材53cの差込側S1端部に設けられ、突出部材53cの下側Z2端部に設けられる。先細り部53c1の横方向Yの幅は、差込側S1ほど狭い。先細り部53c1の厚さ(スライド直交方向Tの寸法)は、差込側S1ほど薄くてもよい(図24参照)。
(溝部33aと突出部53aとの配置の変形例)
上記の例では、図6に示す前側結合部33が溝部33aを備え、図10に示す後側結合部53が突出部53aを備えた。一方、後側結合部53が、溝部33a(図6参照)と同様の溝部を備え、図6に示す前側結合部33が、突出部53a(図10参照)と同様の突出部を備えてもよい。さらに詳しくは、図4に示すように、互いに結合される前側結合部33および後側結合部53の一方は、溝部33a(図6参照)を備える。互いに結合される前側結合部33および後側結合部53のうち、溝部33a(図6参照)を有する方とは異なる方は、突出部53a(図10参照)を備える。前側結合部33(図6参照)および後側結合部53(図10参照)は、メインフレーム25の左右(横方向Y両側)に設けられる。例えば、図6に示す右側の前側結合部33の構成と、左側の前側結合部33と構成と、が同じでもよく、相違してもよい(後側結合部53(図10参照)も同様)。例えば、右側の前側結合部33が溝部33aを備える場合に、左側の前側結合部33は、突出部53a(図10参照)と同様の突出部を備えてもよい。
後側接触面55は、図4に示すように、前側ブロック30と後側ブロック50とが結合状態のときに、前側接触面35に接触可能な部分であり、前側接触面35と面接触が可能である。後側接触面55は、前側接触面35に前後方向Xの力を伝える部分であり、例えば後側結合部53よりも合理的に前側ブロック30に力を伝えるための部分である。図10に示すように、後側接触面55は、後側上部接触面55aと、後側下部接触面55cと、を備える。
この後側接触面55の、上下方向Zに対する傾きは、次のように設定される。ここでは、後側結合部53が上下方向Zに対して傾斜する場合について説明する。後側接触面55の(後側上部接触面55aおよび後側下部接触面55cのそれぞれの)上下方向Zに対する傾斜角度は、後側結合部53の上下方向Zに対する傾斜角度よりも小さい(図9参照)。以下では、後側結合部53が上下方向Zに対して傾斜する必要はない。
後側上部接触面55aは、前側上部接触面35a(図4参照)に接触可能であり、前側上部接触面35aに力を伝える。後側上部接触面55aは、後側ブロック50の上側Z1部分に設けられる。後側上部接触面55aは、後側結合部53よりも上側Z1に設けられる。後側上部接触面55a・55aは、後側ブロック50の横方向Y両側に設けられる(後側下部接触面55cも同様)。例えば、後側接触面55は、前後方向Xおよび横方向Yに延びる板の前側X1の面である(後側下部接触面55cも同様)。後側接触面55は、後側側板上部板51aの前側X1の面でもよく、後側側板上部板51aとは異なる部材の前側X1の面でもよい(図示なし)。図11に示すように、後側接触面55は、上部凹部55a1を備える。
上部凹部55a1は、上部凸部35a1(図7参照)に接触可能であり、上部凸部35a1を差し込み可能である。上部凹部55a1は、後側X2に凹む形状を有する。上部凹部55a1は、後側上部接触面55aのうち上部凹部55a1以外の部分(例えば後側上部接触面55aの横方向Y外側部分)に対して後側X2に凹む。例えば、上部凹部55a1は、後側上部接触面55aの横方向Y中央部分に設けられる。
後側下部接触面55cは、図4に示すように、前側下部接触面35cに接触可能であり、前側下部接触面35cに力を伝える。図10に示すように、後側下部接触面55cは、後側ブロック50の下側Z2部分に設けられる。後側下部接触面55cは、後側結合部53よりも下側Z2に設けられる。後側下部接触面55cは、後側側板下部板51cの前側X1の面でもよく、後側側板下部板51cとは異なる部材(図示なし)の前側X1の面でもよい。図12に示すように、後側下部接触面55cは、下部凸部55c1を備える。
下部凸部55c1は、前側X1に突出する形状を有する。下部凸部55c1は、後側下部接触面55cのうち下部凸部55c1以外の部分(例えば後側下部接触面55cの横方向Y外側部分)に対して前側X1に突出する。例えば、下部凸部55c1は、後側下部接触面55cの横方向Y中央部分に設けられる。
上記の例では、図7に示す前側ブロック30が、上部凸部35a1および下部凹部35c1(図8参照)を備え、図11に示す後側ブロック50が、上部凹部55a1および下部凸部55c1(図12参照)を備えた。一方、図7に示す前側ブロック30が、上部凹部55a1(図11参照)に対して前後方向X逆向きに構成された凹部を備え、図11に示す後側ブロック50が、上部凸部35a1(図7参照)に対して前後方向X逆向きに構成された凸部を備えてもよい。また、図8に示す前側ブロック30が、下部凸部55c1(図12参照)と前後方向X逆向きに構成された凸部を備え、図12に示す後側ブロック50が、下部凹部35c1(図8参照)と前後方向X逆向きに構成された凹部を備えてもよい。
後側板状部57は、図12に示すように、後側ピン孔71cが形成される部分である(後側ピン孔71c形成部)。図4に示すように、後側板状部57は、前側ブロック30に対する後側ブロック50の横方向Yの移動を規制する(前側横移動規制部)。後側板状部57は、上記の2つの機能のうち1つの機能のみを有してもよい。図10に示すように、後側板状部57は、後側ブロック50の前側X1端部かつ下側Z2端部に配置される。後側板状部57は、前後方向Xおよび上下方向Zに延びる板状である。後側板状部57は、例えば後側側板51bの一部でもよく、後側側板51bとは別に設けられてもよい。図4に示すように、後側板状部57は、前側板状部37と横方向Yに対向する位置に配置される。これにより、前側ブロック30に対する後側ブロック50の横方向Yの移動を規制できる。また、前側ピン孔71a(図8参照)と、図12に示す後側ピン孔71c(後述)と、を連通させることが可能になる。図8に示すように、1つの前側結合部33に対して前側板状部37・37が、横方向Yに間隔をあけて2枚設けられる場合、後側板状部57(図12参照)は、2枚の前側板状部37・37に挟まれる位置に配置される。これにより、前側板状部37に対する後側板状部57の横方向Y両側の移動を規制できる。また、後側板状部57(図12参照)に対して横方向Y両側でピン73(図4参照、後述)を支持できるので、ピン73を確実に支持しやすい。
後側スライド規制部59は、図3に示すように、前側スライド規制部39に接触し、前側ブロック30に対する後側ブロック50のスライド方向Sの移動を規制する。後側スライド規制部59は、前側ブロック30に後側ブロック50を取り付けるときに、前側スライド規制部39に接触可能である。図9に示すように、後側スライド規制部59は、例えば後側側板51bの一部であり、例えば後側側板51bの下側Z2の面であり、例えば後側板状部57の下側Z2の面である。後側スライド規制部59は、後側側板51bとは別に設けられてもよい。例えば、後側下部接触面55cが、後側スライド規制部59として機能してもよい。
固定部70は、図4に示すように、前側ブロック30に対する後側ブロック50のスライド方向Sの位置を固定する(スライド方向Sの移動を規制する)。固定部70は、前側ブロック30に対する後側ブロック50の位置が所定の結合位置のときに、前側ブロック30に対する後側ブロック50の、差込側S1および引抜側S2への移動を規制する。上記「所定の結合位置」とは、前側ブロック30と後側ブロック50とが結合状態のときの、前側ブロック30に対する後側ブロック50の位置(相対位置)である。固定部70は、ピン73を用いたものでもよく、ピン73以外の金具などを用いたものなどでもよい。例えば、固定部70は、ピン孔71と、ピン73と、を備える。
ピン孔71は、ピン73が差し込まれる孔(さらに詳しくは孔の内面)である。ピン孔71は、前側ブロック30および後側ブロック50を、スライド方向Sに直交する方向(例えば横方向Y)に貫通する。ピン孔71は、例えば、前側ブロック30および後側ブロック50の下側Z2部分などに配置される。ピン孔71は、前側ピン孔71a(図5参照)と、後側ピン孔71c(図9参照)と、を備える。図5に示すように、前側ピン孔71aは、前側ブロック30に設けられ(形成され)、例えば、前側板状部37に設けられる。図9に示すように、後側ピン孔71cは、後側ブロック50に設けられ、例えば後側板状部57に設けられる。前側スライド規制部39(図5参照)と後側スライド規制部59とが接触したときに、前側ピン孔71a(図5参照、後述)の位置と、後側ピン孔71c(図9参照、後述)の位置と、が互いに合う。ピン73(結合ピン)は、図4に示すように、ピン孔71に差し込まれる。
(作動)
図3に示す上部旋回体20は、下記の作動が可能となるように構成される。
(輸送時)
メインフレーム25の輸送時には、前側ブロック30と後側ブロック50とは、互いに分離された状態とされ、別々に輸送される。このとき、マスト15aは、後側ブロック50に仮止めされる。このとき、前側ブロック30に運転室21(図1参照)が取り付けられていてもよい。
(組立時)
メインフレーム25の組立時には、前側ブロック30と後側ブロック50とが結合される。メインフレーム25の組立は、例えば作業機械1(図1参照)が用いられる現場(作業現場)などで、例えば次のように行われる。前側ブロック30は、下部本体11(図1参照)に取り付けられた状態とされる。後側ブロック50(およびマスト15a)は、補助クレーン(図示なし)により吊り上げられ、前側ブロック30に取り付けられる。このとき、後側結合部53は、前側結合部33に取り付けられる。具体的には、図10に示す突出部53aは、図6に示す溝部33aに差し込まれる(挿入される)。そして、図3に示す後側ブロック50は、前側ブロック30に対して、差込側S1に移動させられる。このとき、後側ブロック50は、前側結合部33および後側結合部53により、スライド方向Sにガイドされ、スライド方向Sに直交する方向への移動が規制される。
前側ブロック30に対して後側ブロック50が差込側S1に移動すると、図4に示すように、後側板状部57は、横方向Yから見て前側板状部37と重なる位置に配置され、2枚の前側板状部37・37(図8参照)の間に差し込まれる。後側ブロック50が所定の結合位置まで差込側S1に移動すると、後側スライド規制部59(図9参照)は、前側スライド規制部39(図5参照)に接触する。よって、前側ブロック30に対する後側ブロック50の差込側S1への移動が規制される。この状態では、後側ブロック50の引抜側S2への移動は規制されていない。後側スライド規制部59(図9参照)が前側スライド規制部39(図5参照)に接触したとき、前側ピン孔71a(図5参照)の位置と後側ピン孔71c(図9参照)の位置とが互いに合う。この状態で、ピン孔71にピン73が差し込まれることで、前側ブロック30に対する後側ブロック50の引抜側S2への移動も規制される。その結果、前側ブロック30と後側ブロック50とが(メインフレーム25が)結合状態になる。
(分解時)
メインフレーム25の分解時には、前側ブロック30と後側ブロック50とが分離される。前側ブロック30と後側ブロック50との分離は、前側ブロック30と後側ブロック50との結合とは逆の手順により行われる。具体的には、ピン73がピン孔71から取り外され、図3に示すように、後側ブロック50が補助クレーンにより引抜側S2に引き抜かれる。
(メインフレーム25に作用する力)
図16に示すように、メインフレーム25が結合状態のとき、メインフレーム25に作用する力は、例えば次のようになる。
(吊り荷重が無い、または小さい場合)
フック14(図1参照)に作用する荷重(吊り荷重)が無い場合、または小さい場合(詳細は後述)、メインフレーム25に作用する力は、例えば次のようになる。マスト15aから、起伏ロープ15iを介して、後側ブロック50に作用する荷重を、荷重Fとする。カウンタウエイト23(図1参照)から、後側ブロック50に作用する荷重を、荷重Wとする。荷重Fの上側Z1向きの成分が、荷重Wよりも小さい場合、後側ブロック50には、後側ブロック50の前側X1部分に対して後側X2部分を下側Z2に押し下げようとする向きのモーメントM1(図16における反時計回りのモーメント)が作用する。
後側ブロック50にモーメントM1が作用するとき、前側ブロック30および後側ブロック50のそれぞれの上側Z1部分には、引張力Psが作用する。引張力Psの方向は、前後方向X(前後方向Xに対して傾いた方向を含む)であり、スライド直交方向Tである。引張力Psは、図4に示す後側結合部53の上側Z1部分と、前側結合部33の上側Z1部分と、に作用する(前側結合部33の上側Z1部分に支持される)。具体的には、図13に示す突出部53a(例えば突出部材53c)の後側X2の面は、溝部33aの後側X2の面(例えば凸部33gの前側X1の面)に支持される(具体例A1)。この具体例A1については、下記の引張力Pst(図17参照)および引張力Psn(図17参照)が、メインフレーム25に作用する場合も同様である。前側結合部33と後側結合部53とに引張力Ps(図16参照)が作用するとき、突出部材53cおよび凸部33gには、せん断力が作用する。引張力Ps(図16参照)によるせん断力に十分耐えうる強度を持つように、突出部材53cおよび凸部33gが構成され(設計され)、例えば板厚が定められる(具体例A2)。この具体例A2については、下記の引張力Pst(図17参照)および引張力Psn(図17参照)がメインフレーム25に作用する場合も同様である。
図16に示すように、後側ブロック50にモーメントM1が作用するとき、前側ブロック30および後側ブロック50のそれぞれの下側Z2部分には、圧縮力Pctおよび、圧縮力Pcnが作用する。圧縮力Pctの方向は、前後方向X(前後方向Xに対して傾いた方向を含む)であり、前側ブロック30と後側ブロック50との結合部分におけるメインフレーム25の下側Z2の面に沿う方向などである(後述する引張力Pst(図17参照)も同様)。圧縮力Pcnの方向は、上下方向Z(上下方向Zに対して傾いた方向を含む)であり、圧縮力Pctの方向に直交する方向である(後述する引張力Psn(図17参照)も同様)。これらの圧縮力の少なくとも一部は、図4に示す後側結合部53の下側Z2部分と、前側結合部33の下側Z2部分と、に作用する(前側結合部33の下側Z2部分に支持される、受け止められる)。その結果、後側側板51bの下側Z2部分の力は、後側結合部53および前側結合部33を介して、前側側板31bの下側Z2部分に支持される。具体的には、図13に示す突出部53a(例えば突出部材53c)の前側X1の面は、溝部33aの前側X1の面(例えば前壁部33c)に支持される(具体例A3)。この具体例A3については、下記の圧縮力Pc(図17参照)がメインフレーム25に作用する場合も同様である。
図16に示すように、後側ブロック50にモーメントM1が作用するとき、前後方向Xの圧縮力Pctは、主に、図4に示す後側下部接触面55cと、前側下部接触面35cと、に作用する(前側下部接触面35cに支持される)。図16に示す圧縮力Pctおよび圧縮力Pcnに十分耐えうる強度を持つように、図4に示す前側側板31b、前側下部接触面35c(例えば前側側板下部板31c)、後側側板51b、および後側下部接触面55c(例えば後側側板下部板51c)が構成される。前側板状部37が、前側結合部33と前側側板下部板31cとの角部を補強する場合は、前側側板下部板31cの曲げ応力に対する強度を向上させることができる。
(吊り荷重が大きい場合)
フック14(図1参照)に作用する荷重(吊り荷重)が大きい場合、図17に示すメインフレーム25に作用する力は、例えば次のようになる。荷重Fの上側Z1向きの成分が荷重Wよりも大きい場合、後側ブロック50には、後側ブロック50の前側X1部分に対して後側X2部分を上側Z1に持ち上げようとする向きのモーメントM2(図17における時計回りのモーメント)が作用する。
後側ブロック50にモーメントM2が作用するとき、前側ブロック30および後側ブロック50のそれぞれの上側Z1部分には、圧縮力Pcが作用する。圧縮力Pcの方向は、前後方向X(前後方向Xに対して傾いた方向を含む)であり、前側ブロック30と後側ブロック50との結合部分におけるメインフレーム25の上側Z1の面に沿う方向などである。圧縮力Pcは、主に、図4に示す後側上部接触面55aと前側上部接触面35aとに作用する(前側上部接触面35aに支持される)。このとき、圧縮力Pc(図17参照)に十分耐えうる強度を持つように、前側上部接触面35a(例えば前側側板上部板31a)、および後側上部接触面55a(例えば後側側板上部板51a)が構成される。
図17に示すように、後側ブロック50にモーメントM2が作用するとき、圧縮力Pcの少なくとも一部は、図4に示す後側結合部53の上側Z1部分と、前側結合部33の上側Z1部分と、に作用する(前側結合部33の上側Z1部分に支持される)。その結果、後側側板51bの上側Z1部分の力は、後側結合部53および前側結合部33を介して、前側側板31bの上側Z1部分に支持される(詳細は上記の具体例A3を参照)。
図17に示すように、後側ブロック50にモーメントM2が作用するとき、前側ブロック30および後側ブロック50のそれぞれの下側Z2部分には、前後方向Xの引張力Pstと、上下方向Zの引張力Psnと、が作用する。これらの引張力は、後側結合部53および前側結合部33のそれぞれの下側Z2部分に作用する(前側結合部33の下側Z2部分に支持される)。具体的には例えば、突出部53a(例えば突出部材53c)の下側Z2部分の後側X2の面は、溝部33aの下側Z2部分の後側X2の面(例えば凸部33gの前側X1の面)に支持される(詳細は上記の具体例A2を参照)。
図17に示す荷重Fの大きさおよび方向により、前側ブロック30に対して後側ブロック50を引抜側S2に移動させようとする作用力Puが、後側ブロック50に働く場合がある。作用力Puは、図4に示す固定部70により支持される。
スライド方向Sが上下方向Zと一致する場合について検討する。この場合、後側ブロック50が上側Z1に持ち上がろうとする力(持ち上がり力)を、前側結合部33では支持できない。そのため、持ち上がり力は、固定部70のみで支持されることになる。すると、固定部70が大きくなり、例えばピン73が大径になる。一方、スライド方向Sが上下方向Zに対して傾斜し、後側結合部53の上側Z1に前側結合部33が配置される場合、後側ブロック50の持ち上がり力は、前側結合部33により上側Z1から支持される。よって、スライド方向Sの作用力Pu(図17参照)を小さくできる。よって、固定部70での支持力を小さくでき、固定部70を小型に構成でき、例えばピン73を小径にできる。なお、スライド方向Sは、上下方向Zと一致してもよい。
ピン73を小さくできる場合は、次の効果が得られる。ピン73を小さくできる場合は、ピン73の着脱(挿入、引抜)の作業が容易になる。例えば、ピン73の着脱を行う装置(伸縮シリンダなど)を、不要にできる、または小さくできる。その結果、メインフレーム25の分解および組立の、作業効率を向上させることができ、作業時間を短縮でき、労力を軽減できる。また、ピン73を小さくできる場合は、ピン73を支持する部材(例えば前側板状部37および後側板状部57など)、およびその周辺の部材を小さくできる。よって、メインフレーム25を、簡素に構成でき、軽量に構成できる。よって、メインフレーム25の製作コストを削減できる。
また、前側結合部33は、前側ブロック30の上側Z1部分から下側Z2部分にわたって設けられ、後側結合部53は、後側ブロック50の上側Z1部分から下側Z2部分にわたって設けられる。よって、前側結合部33が、例えば前側ブロック30の上側Z1部分のみに設けられる場合や、前側ブロック30の下側Z2部分のみに設けられる場合などに比べ、前側結合部33で支持可能な力を大きくできる。その結果、ピン73をより小さくできる。
(横方向Yへの移動規制)
前側ブロック30と後側ブロック50とが結合状態のとき、前側ブロック30に対する後側ブロック50の横方向Y両側への移動が規制される。さらに詳しくは、互いに結合した前側結合部33と後側結合部53とは、互いに横方向Yへの移動が規制される。具体的には、図13に示すように、溝部33aと突出部53aとは、互いに横方向Yへの移動が規制される。また、図14に示すように、上部凸部35a1と、上部凸部35a1に差し込まれた上部凹部55a1とは、互いに横方向Y両側への移動が規制される。また、図15に示すように、下部凹部35c1と、下部凹部35c1に差し込まれた下部凸部55c1とは、互いに横方向Y両側への移動が規制される。また、図4に示す前側板状部37と、前側板状部37に横方向Yに対向する後側板状部57とは、互いに横方向Yへの移動が規制される。
(効果)
図1に示す作業機械1の上部旋回体20による効果は次の通りである。
(第1の発明の効果)
作業機械1の上部旋回体20は、図3に示すように、前側ブロック30と、前側ブロック30の後側X2部分に着脱可能である後側ブロック50と、を備える。
[構成1-1]前側ブロック30は、前側結合部33を備える。前側結合部33は、前側ブロック30の後側X2部分の、上側Z1部分から下側Z2部分にわたって設けられる。後側ブロック50は、後側結合部53を備える。後側結合部53は、後側ブロック50の前側X1部分の、上側Z1部分から下側Z2部分にわたって設けられる。
[構成1-2]後側結合部53は、前側結合部33に対してスライド方向Sにスライドすることで前側結合部33に着脱可能である。
上記[構成1-2]では、前側結合部33と後側結合部53とを着脱することで、前側ブロック30と後側ブロック50とを容易に着脱できる。さらに、上部旋回体20は、上記[構成1-1]を備える。よって、前側結合部33および後側結合部53が、メインフレーム25の上側Z1部分および下側Z2部分のいずれか一方のみに設けられる場合などに比べ、前側結合部33と後側結合部53との結合力(支持可能な力)を大きくできる。よって、前側ブロック30と後側ブロック50とを容易に着脱でき、かつ、前側ブロック30と後側ブロック50との結合力を確保できる。
また、上記[構成1-1]により、次の効果が得られてもよい。上記[構成1-1]では、前側結合部33と後側結合部53とで、前側ブロック30と後側ブロック50との結合力を確保できる。その結果、前側ブロック30と後側ブロック50とを結合するための、前側結合部33および後側結合部53以外の構成(例えば固定部70(図4参照))を、無くせる、または小さくできる。よって、上部旋回体20を軽量化できる。
(第2の発明の効果)
[構成2]図4に示すように、互いに結合される前側結合部33および後側結合部53の一方(図4では前側結合部33)は、図6に示すように、溝部33aを備える。溝部33aは、横方向Yに凹んだ形状を有する。図4に示すように、互いに結合される前側結合部33および後側結合部53のうち溝部33aを有する方とは異なる方(図4では後側結合部53)は、図10に示すように、突出部53aを備える。突出部53aは、横方向Yに突出した形状を有し、溝部33a(図6参照)に着脱可能である。
上記[構成2]では、図13に示すように、横方向Yに突出する突出部53aが、横方向Yに凹んだ溝部33aに取り付けられる。よって、前側結合部33に対する後側結合部53の、前側X1、後側X2、および横方向Y(右側および左側の少なくとも一方)への移動を規制できる。
(第3の発明の効果)
[構成3]図4に示すように、上部旋回体20は、固定部70を備える。固定部70は、前側ブロック30に対する後側ブロック50のスライド方向Sの位置を固定する。
上記[構成1-2]では、後側ブロック50は、前側ブロック30に対してスライド方向Sにスライド可能である。一方、作業機械1(図1参照)で作業が行われるときには、前側ブロック30と後側ブロック50とが互いに固定されている必要がある。そこで、上記[構成3]では、固定部70は、前側ブロック30に対する後側ブロック50のスライド方向Sの位置を固定する。よって、前側ブロック30と後側ブロック50とを、確実に固定できる。
(第4の発明の効果)
[構成4]固定部70は、ピン孔71と、ピン73を備える。ピン孔71は、前側ブロック30および後側ブロック50を、スライド方向Sに直交する方向に貫通する。ピン73は、ピン孔71に差し込まれる。
上記[構成4]により、固定部70を、ピン73を用いた簡易な構成にできる。
(第5の発明の効果)
[構成5-1]図3に示すように、前側ブロック30は、前側スライド規制部39を備える。後側ブロック50は、後側スライド規制部59を備える。後側スライド規制部59は、前側スライド規制部39に接触したときに、前側ブロック30に対する後側ブロック50のスライド方向Sの移動を規制する。
[構成5-2]後側スライド規制部59は、前側スライド規制部39に接触したときに、図5に示す前側ブロック30の前側ピン孔71aの位置と、図9に示す後側ブロック50の後側ピン孔71cの位置と、が互いに合うように構成される。
上記[構成5-1]により、図3に示す前側ブロック30に後側ブロック50を取り付けるときに、後側スライド規制部59が前側スライド規制部39に接触すると、前側ブロック30に対する後側ブロック50のスライド方向Sの移動が規制される。このときに、上記[構成5-2]のように、図5に示す前側ピン孔71aの位置と、図9に示す後側ピン孔71cの位置とが互いに合う。よって、図3に示す前側ブロック30に対する後側ブロック50のスライド方向Sの位置決めを容易にでき、かつ、図5に示す前側ピン孔71aと図9に示す後側ピン孔71cとの位置合わせを容易にできる。
(第6の発明の効果)
[構成6]図4に示すように、前側結合部33および後側結合部53のそれぞれは、前側X1ほど下側Z2に配置されるように上下方向Zに対して傾斜する。
上部旋回体20は、上記[構成6]を備える。よって、前側ブロック30と後側ブロック50とが結合状態のときに、前側ブロック30に対して後側ブロック50を上側Z1に持ち上げようとする力が後側ブロック50に作用した場合、力は次のように作用する。この場合、後側ブロック50を上側Z1に持ち上げようとする力は、後側結合部53から前側結合部33に伝わり、前側結合部33に上側Z1から支持される。よって、前側ブロック30と後側ブロック50とにスライド方向Sに作用する作用力Pu(図17参照)を抑制できる。その結果、固定部70が設けられる場合は、固定部70を小さくできる。
(第7の発明の効果)
前側ブロック30は、前側上部接触面35aと、前側下部接触面35cと、を備える。[構成7-1a]前側上部接触面35aは、前側結合部33よりも上側Z1に設けられる。[構成7-1b]前側下部接触面35cは、前側結合部33よりも下側Z2に設けられる。
後側ブロック50は、後側上部接触面55aと、後側下部接触面55cと、を備える。[構成7-2a]後側上部接触面55aは、後側結合部53よりも上側Z1に設けられ、前側上部接触面35aに接触可能である。[構成7-2b]後側下部接触面55cは、後側結合部53よりも下側Z2に設けられ、前側下部接触面35cに接触可能である。
[構成7-3a]前側上部接触面35aおよび後側上部接触面55aのそれぞれの上下方向Zに対する傾斜角度は、前側結合部33および後側結合部53のそれぞれの上下方向Zに対する傾斜角度よりも小さい。[構成7-3b]前側下部接触面35cおよび後側下部接触面55cのそれぞれの上下方向Zに対する傾斜角度は、前側結合部33および後側結合部53のそれぞれの上下方向Zに対する傾斜角度よりも小さい。
図17に示すように、後側ブロック50の前側X1部分に対して後側X2部分を上側Z1に持ち上げようとするモーメントM2が発生した場合、前側ブロック30および後側ブロック50のそれぞれの上側Z1部分に、前後方向Xの圧縮力Pcが作用する。そこで、図4に示す上部旋回体20は、上記[構成7-1a]、[構成7-2a]、および[構成7-3a]を備える。よって、これらの構成の少なくとも1つを備えない場合に比べ、前側上部接触面35aおよび後側上部接触面55aが、前後方向Xの圧縮力Pcを確実に(合理的に)支持できる。
図16に示すように、後側ブロック50の前側X1部分に対して後側X2部分を下側Z2に押し下げようとするモーメントM1が発生した場合、前側ブロック30および後側ブロック50のそれぞれの下側Z2部分に、前後方向Xの圧縮力Pctが作用する。そこで、図4に示す上部旋回体20は、上記[構成7-1b]、[構成7-2b]、および[構成7-3b]を備える。よって、これらの構成の少なくとも1つを備えない場合に比べ、前側下部接触面35c、および後側下部接触面55cが、前後方向Xの圧縮力Pctを確実に(合理的に)支持できる。
(第2実施形態)
図18~図24を参照して、第2実施形態の上部旋回体220(図18参照)について、第1実施形態との相違点を説明する。なお、第2実施形態の上部旋回体220のうち、第1実施形態との共通点については、第1実施形態と同一の符号を付すなどして、説明を省略した。相違点は、前側ブロック30が前側楔面241(図19、20参照)を備え、後側ブロック50が後側楔面261(図19、20参照)を備える点である。
前側楔面241および後側楔面261は、図19に示すように、前側ブロック30と後側ブロック50との隙間によるガタ付きを抑制する部分である。前側楔面241および後側楔面261は、前側ブロック30に対する後側ブロック50の、スライド直交方向Tのガタ付きを抑制することで、前側ブロック30と後側ブロック50との結合をより強固にする。前側結合部33と後側結合部53とが結合されるときに、前側楔面241と後側楔面261とが互いに接触する。この接触により、後側楔面261と前側楔面241との圧縮力(スライド直交方向Tの圧縮力)が増える。前側楔面241および後側楔面261のそれぞれは、このスライド直交方向Tの圧縮力が増えるように(増える向きに)、スライド方向Sに対して傾斜する。
前側楔面241は、1つの前側結合部33に対して複数設けられ、図19および図20に示す例では2か所に設けられ、例えば3か所以上設けられてもよい(後側楔面261も同様)。例えば、前側楔面241は、前側上部楔面241a(図19参照)と、前側下部楔面241c(図20参照)と、を備える。
前側上部楔面241aは、図19に示すように、前側ブロック30の上側Z1部分に設けられる。横方向Yから見たとき、前側上部楔面241aの引抜側S2の端を通り、スライド方向Sに延びる仮想線を、仮想線Laとする。横方向Yから見たとき、前側上部楔面241aは、仮想線Laからの後側X2および下側Z2(スライド直交方向Tにおける後側結合部53側)への距離が差込側S1ほど大きくなるように、スライド方向Sに対して傾斜する。図21に示すように、前側上部楔面241aは、例えば前側結合部33の内部に設けられ、例えば前壁部33cに設けられる(前側下部楔面241c(図22参照)も同様)。前側上部楔面241aは、前側上部楔部材241a1の後側X2の面を構成する。
前側上部楔部材241a1は、差込側S1ほど厚く構成された、テーパ状の板状部材である(後述する前側下部楔部材241c1(図22参照)も同様)。前側上部楔部材241a1は、例えば前側結合部33に固定され、例えば前壁部33cに固定される(前側下部楔部材241c1(図22参照)も同様)。
前側下部楔面241cは、図20に示すように、前側ブロック30の下側Z2部分に設けられ、前側上部楔面241a(図19参照)よりも下側Z2に配置される。横方向Yから見たとき、前側下部楔面241cの引抜側S2の端を通り、スライド方向Sに延びる仮想線を、仮想線Lcとする。横方向Yから見たとき、前側下部楔面241cは、仮想線Lcからの後側X2および下側Z2(スライド直交方向Tにおける後側結合部53側)への距離が差込側S1ほど大きくなるように、スライド方向Sに対して傾斜する。図22に示すように、前側下部楔面241cは、前側下部楔部材241c1の後側X2の面を構成する。
後側楔面261は、図19に示すように、前側楔面241に面接触可能である。後側楔面261は、例えば、後側上部楔面261aと、後側下部楔面261c(図20参照)と、を備える。
後側上部楔面261aは、前側上部楔面241aに面接触可能であり、前側上部楔面241aと平行である。後側上部楔面261aは、後側ブロック50の上側Z1部分に設けられる。図23に示すように、後側上部楔面261aは、例えば後側結合部53に設けられ、例えば突出部材53cに設けられる(後側下部楔面261c(図24参照)も同様)。後側上部楔面261aは、後側上部楔部材261a1の前側X1の面を構成する。後側上部楔部材261a1は、差込側S1ほど薄く構成された、テーパ状の板状部材である。後側上部楔部材261a1は、例えば後側結合部53に固定され、例えば突出部材53cの前側X1の面に固定される。
後側下部楔面261cは、図20に示すように、前側下部楔面241cに面接触可能である。後側下部楔面261cは、後側ブロック50の下側Z2部分に設けられ、後側上部楔面261a(図19参照)よりも下側Z2に配置される。図24に示すように、後側下部楔面261cは、例えば突出部材53cの前側X1の面を構成し、例えば先細り部253c1の前側X1の面を構成する。図20に示すように、後側下部楔面261cは、突出部材53cに対して、スライド直交方向Tにおける前壁部33c側に突出しない。よって、後側結合部53が前側結合部33に差し込まれるとき(図3参照)、突出部材53cの下側Z2端部を、図21に示す前側結合部33の上側Z1端部に差し込みやすい。なお、図24では、スライド方向Sと一致する方向に延びる先細り部53c1(第1実施形態での先細り部53c1)を二点鎖線で示す。また、後側下部楔面261cは、後側上部楔面261a(図23参照)と同様に、突出部材53cに固定されたテーパ状の板状部材の前側X1の面などでもよい。
(作動(組立時))
図18に示す上部旋回体220は、下記の作動が可能となるように構成される。第1実施形態と同様に、後側ブロック50が、前側ブロック30に対して差込側S1に移動させられ、前側ブロック30に取り付けられる。このとき、図19および図20に示すように、後側楔面261は、前側楔面241に接触する。さらに詳しくは、図19に示すように、後側上部楔面261aは、前側上部楔面241aに接触する。図20に示すように、後側下部楔面261cは、前側下部楔面241cに接触する。すると、後側ブロック50が差込側S1に移動するにしたがって、前側ブロック30と後側ブロック50とがスライド直交方向Tに離れる側に移動しようとする。一方、前側結合部33および後側結合部53は、前側ブロック30に対する後側ブロック50の、スライド直交方向Tかつ後側X2への移動を規制する。その結果、後側楔面261と前側楔面241との圧縮力が高くなる。よって、前側ブロック30と後側ブロック50との、スライド直交方向Tの隙間によるガタ付きが抑制される。
(メインフレーム25に作用する力)
図18に示す前側ブロック30および後側ブロック50のそれぞれの下側Z2部分に、図16に示す圧縮力Pctおよび圧縮力Pcnが生じる場合、次のようになる。この場合、これらの圧縮力の少なくとも一部は、図20に示す前側下部楔面241cと後側下部楔面261cとに作用する(前側下部楔面241cに支持される、受け止められる)。また、図18に示す前側ブロック30および後側ブロック50のそれぞれの上側Z1部分に、図17に示す圧縮力Pcが生じる場合、次のようになる。この場合、圧縮力Pcの少なくとも一部は、図19に示す前側上部楔面241aと後側上部楔面261aとに作用する(前側上部楔面241aに支持される、受け止められる)。
(効果)
図18に示す上部旋回体220による効果は次の通りである。
(第8の発明の効果)
[構成8]図19に示すように、前側ブロック30は、スライド方向Sに対して傾斜する前側楔面241を備える。後側ブロック50は、前側楔面241に面接触可能な後側楔面261を備える。
上記[構成8]により、前側結合部33と後側結合部53とが結合されるときに、後側楔面261と前側楔面241との圧縮力を増やせる。その結果、前側ブロック30と後側ブロック50との、隙間によるガタ付きを抑制できる。よって、前側ブロック30と後側ブロック50とをより強固に結合できる。
(変形例)
上記実施形態は様々に変形されてもよい。例えば、各構成要素の配置や形状が変更されてもよい。例えば、構成要素の数が変更されてもよく、構成要素の一部が設けられなくてもよい。例えば、構成要素どうしの固定や連結などは、直接的でも間接的でもよい。
図2に示すように、スライド方向Sは、上記実施形態では直線方向であった。一方、前側結合部33および後側結合部53が横方向Yから見て円弧状である場合は、スライド方向Sは、この円弧状に沿った円周方向でもよい。
図6に示すように、1つの前側ブロック30に前側結合部33が2つ(左右に)設けられるところ、1つの(左側または右側の)前側結合部33に溝部33aが1つのみ設けられてもよい。この場合、左側の前側結合部33の溝部33aの向きと、右側の前側結合部33の溝部33aの向きとは、横方向Yに互いに逆向きに設けられる。また、この場合、図10に示す1つの後側結合部53に突出部53aが1つのみ設けられる。そして、左側の後側結合部53の突出部53aの向きと、右側の左側の後側結合部53の突出部53aの向きとは、横方向Yに互いに逆向きに設けられる。この構成では、前側結合部33と後側結合部53とが、メインフレーム25の左右それぞれの部分で結合されることで、前側ブロック30に対する後側ブロック50の横方向Y両側の移動の規制が可能となる。