JP7106407B2 - 毛髪処理方法 - Google Patents
毛髪処理方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7106407B2 JP7106407B2 JP2018175684A JP2018175684A JP7106407B2 JP 7106407 B2 JP7106407 B2 JP 7106407B2 JP 2018175684 A JP2018175684 A JP 2018175684A JP 2018175684 A JP2018175684 A JP 2018175684A JP 7106407 B2 JP7106407 B2 JP 7106407B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hair
- layer
- color
- agent
- dye
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61Q—SPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
- A61Q5/00—Preparations for care of the hair
- A61Q5/06—Preparations for styling the hair, e.g. by temporary shaping or colouring
- A61Q5/065—Preparations for temporary colouring the hair, e.g. direct dyes
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/18—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
- A61K8/30—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
- A61K8/49—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing heterocyclic compounds
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/18—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
- A61K8/30—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
- A61K8/49—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing heterocyclic compounds
- A61K8/4906—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing heterocyclic compounds with one nitrogen as the only hetero atom
- A61K8/4926—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing heterocyclic compounds with one nitrogen as the only hetero atom having six membered rings
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/18—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
- A61K8/30—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
- A61K8/49—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing heterocyclic compounds
- A61K8/494—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing heterocyclic compounds with more than one nitrogen as the only hetero atom
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K8/00—Cosmetics or similar toiletry preparations
- A61K8/18—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
- A61K8/30—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
- A61K8/49—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing heterocyclic compounds
- A61K8/494—Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing heterocyclic compounds with more than one nitrogen as the only hetero atom
- A61K8/4946—Imidazoles or their condensed derivatives, e.g. benzimidazoles
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61Q—SPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
- A61Q5/00—Preparations for care of the hair
- A61Q5/08—Preparations for bleaching the hair
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61Q—SPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
- A61Q5/00—Preparations for care of the hair
- A61Q5/10—Preparations for permanently dyeing the hair
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K2800/00—Properties of cosmetic compositions or active ingredients thereof or formulation aids used therein and process related aspects
- A61K2800/40—Chemical, physico-chemical or functional or structural properties of particular ingredients
- A61K2800/42—Colour properties
- A61K2800/43—Pigments; Dyes
- A61K2800/432—Direct dyes
- A61K2800/4322—Direct dyes in preparations for temporarily coloring the hair further containing an oxidizing agent
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Birds (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Cosmetics (AREA)
Description
本発明は、毛髪を見る角度により毛髪の外観の色相や色調を変化させる毛髪処理方法に関する。
染毛剤は、使用される染料又はメラニンに対する脱色作用の有無によって分類することができる。染毛剤の代表例としては、アルカリ剤及び酸化染料中間体を含む第1剤と酸化剤を含む第2剤から成る二剤型の永久染毛剤や、有機酸又はアルカリ剤と、酸性染料、塩基性染料、ニトロ染料等の直接染料の少なくとも一種とを含む一剤型の半永久染毛剤が挙げられる。
永久染毛剤には、毛髪深部まで浸透し、毛髪を芯から表面まで均一に染め上げ、色が抜け難く、染毛効果が持続するという優れた面がある反面、酸化染料によって付与される色調がそれほど鮮やかでないという問題がある。一方、直接染料は毛髪への浸透性が低く染色堅牢性に劣るが、ニトロ染料など鮮やかな色が得られるものも存在する(例えば、特許文献1参照)。
上述の永久染毛剤における問題に対し、酸化染料中間体を含む染毛剤と直接染料を含む染毛剤を同時に使用し、両者の利点を発揮させようとする試みもあるが、直接染料はアルカリ剤や酸化剤に対して安定なものが少なく、直接染料の効果を発揮させることは困難である。更に、上記のような酸化染料と直接染料の併用技術も、永久染毛剤においてより鮮やかな染毛結果を指向した、染め上がりの向上技術にすぎないのに対し、近年の消費者は美しくインパクトのある特別な仕上がりを望む傾向にある。
そこで本発明は、消費者の求める美しくインパクトのある特別な仕上がりが得られる毛髪処理方法、更には酸化染料と特定の直接染料を併用しつつ、両染料の毛髪への浸透性の違いを活かした、従来にない染毛効果が得られる染毛方法に関する。
本発明者らは、今までにない仕上がりの得られる毛髪処理方法について検討した結果、毛髪の外周部分と中心部分を異なる色とすることにより、毛髪を見る角度の違いで毛髪の外観の色相や色調が変化し、また髪の動きによっても色相や色調が変化することを見出した。そして、更なる検討の結果、毛髪の外周から中心部までの領域において、異なる色の境界がどの程度の範囲であると当該効果が生じるかを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、毛髪断面の中心を通る長径の軸に沿って毛髪の表面から中心に向かって5%以上80%以下の深度範囲における深度X%を境界として、毛髪を次のA層とB層に区分けし、A層の色とB層の色とのΔE*、Δh及びΔC*のいずれか1つ以上の値が3以上となるようにし、見る角度の違いで毛髪の外観の色相や色調が変化して見えるようにする毛髪処理方法を提供するものである。
A層:毛髪の表面から深度X%までの色が連続する部分
B層:毛髪の表面からの深度がX%超で中心を含む、A層とは異なる色が連続する部分
A層:毛髪の表面から深度X%までの色が連続する部分
B層:毛髪の表面からの深度がX%超で中心を含む、A層とは異なる色が連続する部分
更に本発明は、次の工程(I)及び(II)を有する染毛方法を提供するものである。
工程(I):アルカリ剤を含有する第1剤、並びに酸化剤を含有する第2剤を混合し、毛髪へ適用して染毛又は脱色する工程
工程(II):前記工程(I)の後、下記(A-1)~(A-8)からなる群より選択される1種又は2種以上の染料(A)を含有する染毛剤を毛髪へ適用して染毛する工程
工程(I):アルカリ剤を含有する第1剤、並びに酸化剤を含有する第2剤を混合し、毛髪へ適用して染毛又は脱色する工程
工程(II):前記工程(I)の後、下記(A-1)~(A-8)からなる群より選択される1種又は2種以上の染料(A)を含有する染毛剤を毛髪へ適用して染毛する工程
本発明によれば、毛髪を見る角度により、毛髪の外観の色相や色調の変化が大きくなる効果が発現され、毛髪の形状や動きが際立って見える。
本発明の毛髪処理方法は、毛髪断面の中心を通る長径の軸に沿って毛髪の表面から中心に向かって5%以上80%以下の深度範囲における深度X%を境界として、毛髪を次のA層とB層に区分け、これらA層とB層の色を変えることを特徴とする。
A層:毛髪の表面から深度X%までの色が連続する部分
B層:毛髪の表面からの深度がX%超で中心を含む、A層とは異なる色が連続する部分
A層:毛髪の表面から深度X%までの色が連続する部分
B層:毛髪の表面からの深度がX%超で中心を含む、A層とは異なる色が連続する部分
深度X%は、毛髪を見る角度により、毛髪の外観の色相や色調の変化が大きくなる効果の観点から、7%以上が好ましく、10%以上がより好ましく、15%以上が更に好ましく、17%以上が更に好ましく、20%以上が更に好ましく、また、75%以下が好ましく、65%以下がより好ましく、60%以下が更に好ましく、55%以下が更に好ましく、50%以下が更に好ましい。
(深度Xの測定法)
本発明における深度X%は、A層の毛髪表面から中心部へ向かう厚みの比率を意味し、A層とB層の境界面でもある。深度X%は、毛髪を厚さ20μm程度にスライスし、毛髪断面を光学顕微鏡又はレーザー顕微鏡にて観察し、写真撮影した後に、毛髪の長径とA層の長径方向における合計長さとを測定し、前者に対する後者の割合を百分率で表したものである。A層とB層の境界面は、色相や色調の輪郭が明確であればその点とし、色相や色調の輪郭が不明確であればグラデーション部分の中間点とする。当該中間点の精密な確認方法としては、顕微鏡画像について画像解析ソフト(ImageJ:アメリカ国立衛生研究所製)を用い、毛髪長軸に沿ってL*a*b*値、もしくはRGB値の変化をモニターし、いずれかの値が最も大きく変化する位置において、変化の始点と終点の中間点をA層とB層の境界面とする(ただし、毛髪中央部に空洞を有するメデュラ組織を有し、そのためにメデュラとコルテックスの境界でL*a*b*が最も大きく変化してしまう場合は、当該位置を除いて、L*a*b*が最も大きく変化する位置を深度Xの測定に用いる。)、といった手法が挙げられる。なお、メデュラ組織を有する毛髪においては、メデュラ部もB層の一部とする。
本発明における深度X%は、A層の毛髪表面から中心部へ向かう厚みの比率を意味し、A層とB層の境界面でもある。深度X%は、毛髪を厚さ20μm程度にスライスし、毛髪断面を光学顕微鏡又はレーザー顕微鏡にて観察し、写真撮影した後に、毛髪の長径とA層の長径方向における合計長さとを測定し、前者に対する後者の割合を百分率で表したものである。A層とB層の境界面は、色相や色調の輪郭が明確であればその点とし、色相や色調の輪郭が不明確であればグラデーション部分の中間点とする。当該中間点の精密な確認方法としては、顕微鏡画像について画像解析ソフト(ImageJ:アメリカ国立衛生研究所製)を用い、毛髪長軸に沿ってL*a*b*値、もしくはRGB値の変化をモニターし、いずれかの値が最も大きく変化する位置において、変化の始点と終点の中間点をA層とB層の境界面とする(ただし、毛髪中央部に空洞を有するメデュラ組織を有し、そのためにメデュラとコルテックスの境界でL*a*b*が最も大きく変化してしまう場合は、当該位置を除いて、L*a*b*が最も大きく変化する位置を深度Xの測定に用いる。)、といった手法が挙げられる。なお、メデュラ組織を有する毛髪においては、メデュラ部もB層の一部とする。
(A層とB層の色の測定法)
本発明においては、A層とB層の色は、毛髪を厚さ20μm程度にスライスし、光学顕微鏡又はレーザー顕微鏡にて観察することにより確認することができる。しかし、本発明における毛髪のA層とB層の色を確認する方法としては、染毛後の毛髪表面の色を直接色差計にて測色する方法を採用することができる。すなわち、毛髪のA層の色は、2層構造となった毛髪の表面を直接測色することにより確認することができ、B層の色は、A層がない場合の毛髪表面を直接測色する。A層がない毛髪とは、例えば本発明の2層がそれぞれ別々の染料で染色されている場合には、B層の染毛に用いる染料のみで染色した際の毛髪を指す。毛髪の表面を測色する方法は、コニカミノルタ製色彩色差計CR-400を用い、毛髪表面上の異なる6点(毛束を長さ方向に3等分した各領域の表と裏の中央部1点ずつ)を測定したL*、a*、b*、C*及びh値の各平均値をもって、その毛髪表面の色とするのが好ましい。
本発明においては、A層とB層の色は、毛髪を厚さ20μm程度にスライスし、光学顕微鏡又はレーザー顕微鏡にて観察することにより確認することができる。しかし、本発明における毛髪のA層とB層の色を確認する方法としては、染毛後の毛髪表面の色を直接色差計にて測色する方法を採用することができる。すなわち、毛髪のA層の色は、2層構造となった毛髪の表面を直接測色することにより確認することができ、B層の色は、A層がない場合の毛髪表面を直接測色する。A層がない毛髪とは、例えば本発明の2層がそれぞれ別々の染料で染色されている場合には、B層の染毛に用いる染料のみで染色した際の毛髪を指す。毛髪の表面を測色する方法は、コニカミノルタ製色彩色差計CR-400を用い、毛髪表面上の異なる6点(毛束を長さ方向に3等分した各領域の表と裏の中央部1点ずつ)を測定したL*、a*、b*、C*及びh値の各平均値をもって、その毛髪表面の色とするのが好ましい。
(A層とB層の色の違い)
本発明におけるA層とB層の色の違いの程度は、前記測定器にて測定したA層とB層の色差ΔE*、色相差Δh及び彩度差ΔC*のうち1つ以上の値が3以上となるように設定される。毛髪を見る角度により、毛髪の外観の色相や色調の変化が大きくなる観点から、ΔE*は3以上が好ましく、5以上がより好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が更に好ましく、15以上が更に好ましく、20以上が更に好ましく、25以上が更に好ましく、30以上が更に好ましい。また、同様の観点からΔhは3以上が好ましく、5以上がより好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が更に好ましく、15以上が更に好ましく、20以上が更に好ましく、25以上が更に好ましく、30以上が更に好ましい。更に、同様の観点からΔC*は3以上が好ましく、5以上がより好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が更に好ましく、15以上が更に好ましく、20以上が更に好ましく、25以上が更に好ましく、30以上が更に好ましい。
本発明におけるA層とB層の色の違いの程度は、前記測定器にて測定したA層とB層の色差ΔE*、色相差Δh及び彩度差ΔC*のうち1つ以上の値が3以上となるように設定される。毛髪を見る角度により、毛髪の外観の色相や色調の変化が大きくなる観点から、ΔE*は3以上が好ましく、5以上がより好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が更に好ましく、15以上が更に好ましく、20以上が更に好ましく、25以上が更に好ましく、30以上が更に好ましい。また、同様の観点からΔhは3以上が好ましく、5以上がより好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が更に好ましく、15以上が更に好ましく、20以上が更に好ましく、25以上が更に好ましく、30以上が更に好ましい。更に、同様の観点からΔC*は3以上が好ましく、5以上がより好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が更に好ましく、15以上が更に好ましく、20以上が更に好ましく、25以上が更に好ましく、30以上が更に好ましい。
(毛髪を見る角度による毛髪の外観の色相・色調の変化)
本発明における見る角度の違いにより毛髪の外観の色相や色調が変化して見えるという効果は、以下のようにして特定することができる。具体的には、光源と毛髪を結ぶ線と、毛髪と観察者の目を結ぶ線の角度及び/又は毛髪表面の角度を変化させた場合における、A層が存在せずB層中の色のみからなる毛髪表面におけるコントラストの最も高い2点間のΔE* 0、Δh0及びΔC* 0の値と、A層及びB層が存在する毛髪の表面におけるコントラストの最も高い2点間のΔE* 1、Δh1及びΔC* 1の値との差によって特定することができる。ここでいう「コントラスト」とは、光源の光が直接反射するハイライト領域を除き、明度、色相及び彩度のうちいずれか1つ以上が大きく相違することを意味する。見る角度の違いにより、毛髪外観の色相や色調の変化が大きくなる観点から、ΔE* 1-ΔE* 0は3以上が好ましく、3.3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が更に好ましく、15以上が更に好ましく、20以上が更に好ましく、25以上が更に好ましく、30以上が更に好ましい。また、同様の観点からΔh1-Δh0は3以上が好ましく、3.3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が更に好ましく、15以上が更に好ましく、20以上が更に好ましく、25以上が更に好ましく、30以上が更に好ましい。更に、同様の観点からΔC* 1-ΔC* 0は3以上が好ましく、3.3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が更に好ましく、15以上が更に好ましく、20以上が更に好ましく、25以上が更に好ましく、30以上が更に好ましい。
本発明における見る角度の違いにより毛髪の外観の色相や色調が変化して見えるという効果は、以下のようにして特定することができる。具体的には、光源と毛髪を結ぶ線と、毛髪と観察者の目を結ぶ線の角度及び/又は毛髪表面の角度を変化させた場合における、A層が存在せずB層中の色のみからなる毛髪表面におけるコントラストの最も高い2点間のΔE* 0、Δh0及びΔC* 0の値と、A層及びB層が存在する毛髪の表面におけるコントラストの最も高い2点間のΔE* 1、Δh1及びΔC* 1の値との差によって特定することができる。ここでいう「コントラスト」とは、光源の光が直接反射するハイライト領域を除き、明度、色相及び彩度のうちいずれか1つ以上が大きく相違することを意味する。見る角度の違いにより、毛髪外観の色相や色調の変化が大きくなる観点から、ΔE* 1-ΔE* 0は3以上が好ましく、3.3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が更に好ましく、15以上が更に好ましく、20以上が更に好ましく、25以上が更に好ましく、30以上が更に好ましい。また、同様の観点からΔh1-Δh0は3以上が好ましく、3.3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が更に好ましく、15以上が更に好ましく、20以上が更に好ましく、25以上が更に好ましく、30以上が更に好ましい。更に、同様の観点からΔC* 1-ΔC* 0は3以上が好ましく、3.3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、8以上が更に好ましく、10以上が更に好ましく、15以上が更に好ましく、20以上が更に好ましく、25以上が更に好ましく、30以上が更に好ましい。
ΔE*
0、Δh0及びΔC*
0、並びにΔE*
1、Δh1及びΔC*
1の測定は、次のように行うことができる。
測定する毛束を、例えば円柱状の台の曲面に沿わせて固定することで一定の曲率を持たせる。この毛束を光源の下に置き、毛束からおよそ1mの固定距離で、円柱状の台の円周方向並びに軸方向に角度を種々変えて写真を撮る。このとき、光源の明るさも種々変えてもよく、また、円柱状の台の曲率半径を種々変えてもよい。この撮影画像を印刷して、画像上で測色することが好ましい。このとき、ハイライト領域(光源からの光が鏡面反射することで生じる明るく見える帯状の領域)近傍の領域で、明度、色相、彩度等が最も異なる帯状の2つの領域間の色差(ΔE*)、色相差(Δh)及び彩度差(ΔC*)を色差計にて測定し、最も大きなΔE*、Δh及びΔC*を特定する。この「明度、色相、彩度等が異なる帯状の2つの領域」は、ハイライト領域の両脇に現れる場合もあれば、片側に隣接して現れる場合もある。また、ハイライト領域が離れて2つ見える場合は、前記明度、色相、彩度等が最も異なる2つの領域が2つのハイライト領域の間に現れる場合もあり、いずれかは目視で判断する。
A層とB層の色が異なる毛髪に対して、A層を有しない毛髪(A層とB層を染め分けた毛髪に対しては、B層を染めた薬剤のみで全体を染めた毛髪、B層を染めず、A層のみ染めた毛髪に対しては、染毛前の毛髪)をリファレンスとし、上記色差(ΔE*)、色相差(Δh)及び彩度差(ΔC*)の差のいずれか1つ以上、すなわち、Δ(ΔE*)=ΔE*(対象毛)-ΔE*(リファレンス)、Δ(Δh)=Δh(対象毛)-Δh(リファレンス)、及びΔ(ΔC*)=ΔC*(対象毛)-ΔC*(リファレンス)のいずれか1つ以上が3以上であるとき、「見る角度により色相や色調が変化して見える効果」が発現しているとする。対象毛とリファレンスは、前記円柱状の台に隣接させて設置して撮影を行うが、対象毛とリファレンスでそれぞれ最もΔE*、Δh又はΔC*に差があるのは同一の角度から撮影したものとは限らない。
なお、この評価に関して、光源の種類や強さ、毛束の曲率の大きさ等は、必ず対象毛とリファレンスを同一条件で測定して比較を行うこととすれば、適切な評価結果を得られるように調整することができる。
測定する毛束を、例えば円柱状の台の曲面に沿わせて固定することで一定の曲率を持たせる。この毛束を光源の下に置き、毛束からおよそ1mの固定距離で、円柱状の台の円周方向並びに軸方向に角度を種々変えて写真を撮る。このとき、光源の明るさも種々変えてもよく、また、円柱状の台の曲率半径を種々変えてもよい。この撮影画像を印刷して、画像上で測色することが好ましい。このとき、ハイライト領域(光源からの光が鏡面反射することで生じる明るく見える帯状の領域)近傍の領域で、明度、色相、彩度等が最も異なる帯状の2つの領域間の色差(ΔE*)、色相差(Δh)及び彩度差(ΔC*)を色差計にて測定し、最も大きなΔE*、Δh及びΔC*を特定する。この「明度、色相、彩度等が異なる帯状の2つの領域」は、ハイライト領域の両脇に現れる場合もあれば、片側に隣接して現れる場合もある。また、ハイライト領域が離れて2つ見える場合は、前記明度、色相、彩度等が最も異なる2つの領域が2つのハイライト領域の間に現れる場合もあり、いずれかは目視で判断する。
A層とB層の色が異なる毛髪に対して、A層を有しない毛髪(A層とB層を染め分けた毛髪に対しては、B層を染めた薬剤のみで全体を染めた毛髪、B層を染めず、A層のみ染めた毛髪に対しては、染毛前の毛髪)をリファレンスとし、上記色差(ΔE*)、色相差(Δh)及び彩度差(ΔC*)の差のいずれか1つ以上、すなわち、Δ(ΔE*)=ΔE*(対象毛)-ΔE*(リファレンス)、Δ(Δh)=Δh(対象毛)-Δh(リファレンス)、及びΔ(ΔC*)=ΔC*(対象毛)-ΔC*(リファレンス)のいずれか1つ以上が3以上であるとき、「見る角度により色相や色調が変化して見える効果」が発現しているとする。対象毛とリファレンスは、前記円柱状の台に隣接させて設置して撮影を行うが、対象毛とリファレンスでそれぞれ最もΔE*、Δh又はΔC*に差があるのは同一の角度から撮影したものとは限らない。
なお、この評価に関して、光源の種類や強さ、毛束の曲率の大きさ等は、必ず対象毛とリファレンスを同一条件で測定して比較を行うこととすれば、適切な評価結果を得られるように調整することができる。
B層の色は、毛髪自体の色であってもよく、また脱色された毛髪の色であってもよいが、毛髪の中心まで浸透して中心から表面まで均一に染色する染料によって染色された色であることが好ましく、毛髪を見る角度により毛髪の外観の色相や色調の変化が大きくなる効果の高さの観点から、酸化染料中間体により染色されたものであることがより好ましい。酸化染料による染毛に用いられる酸化染料中間体としては、通常染毛剤に使用されるプレカーサー及びカップラーを含むことができる。
プレカーサーとしては、例えば、パラフェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン、オルトクロルパラフェニレンジアミン、N-フェニルパラフェニレンジアミン、N,N-ビス(ヒドロキシエチル)パラフェニレンジアミン、3-メチル-4-アミノフェノール、2-ヒドロキシエチルパラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、パラメチルアミノフェノール、4-アミノ-メタクレゾール、オルトアミノフェノール、2-メトキシメチルパラフェニレンジアミン、ヒドロキシエトキシアミノピラゾロピリジン、2,3-ジアミノジヒドロキシピラゾロピラゾロン、N-メトキシエチル-パラフェニレンジアミン、2,6-ジメチル-パラフェニレンジアミン、4,4'-ジアミノジフェニルアミン、1,3-ビス(N-(2-ヒドロキシエチル)-N-(4-アミノフェニル)アミノ)-2-プロパノール、PEG-3,2,2'-パラフェニレンジアミン、2-アミノメチル-4-アミノフェノール、2-(2-ヒドロキシエチルアミノメチル)-4-アミノフェノール、2-アミノ-5-メチルフェノール、2-アミノ-6-メチルフェノール、2-アミノ-5-アセタミドフェノール、3,4-ジアミノ安息香酸、5-アミノサリチル酸、2,4,5,6-テトラアミノピリミジン、2,5,6-トリアミノ-4-ヒドロキシピリミジン、4,5-ジアミノ-1-(4'-クロロベンジル)ピラゾール及びこれらの塩等が挙げられる。
カップラーとしては、例えば、レゾルシン、2-メチルレゾルシン、1-ナフトール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、5-アミノオルトクレゾール、メタフェニレンジアミン、メタアミノフェノール、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、2,6-ジアミノピリジン、2-メチル-5-ヒドロキシエチルアミノフェノール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、パラアミノフェノール、オルトアミノフェノール、2-アミノ-4-(2-ヒドロキシエチルアミノ)アニソール、2,4-ジアミノ-5-メチルフェネトール、2,4-ジアミノ-5-(2-ヒドロキシエトキシ)トルエン、2,4-ジメトキシ-1,3-ジアミノベンゼン、2,6-ビス(2-ヒドロキシエチルアミノ)トルエン、2,4-ジアミノ-5-フルオロトルエン、1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、2-メチル-5-アミノフェノール、2,4-ジクロロ-3-アミノフェノール、2-クロロ-3-アミノ-6-メチルフェノール、2-メチル-4-クロロ-5-アミノフェノール、N-シクロペンチル-メタアミノフェノール、2-メチル-4-メトキシ-5-(2-ヒドロキシエチルアミノ)フェノール、2-メチル-4-フルオロ-5-アミノフェノール、4-クロロレゾルシン、1,7-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジヒドロキシナフタレン、2-イソプロピル-5-メチルフェノール、4-ヒドロキシインドール、5-ヒドロキシインドール、6-ヒドロキシインドール、7-ヒドロキシインドール、6-ヒドロキシベンゾモルホリン、3,4-メチレンジオキシフェノール、2-ブロモ-4,5-メチレンジオキシフェノール、3,4-メチレンジオキシアニリン、1-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-3,4-メチレンジオキシベンゼン、2,6-ジヒドロキシ-3,4-ジメチルピリジン、2,6-ジメトキシ-3,5-ジアミノピリジン、2,3-ジアミノ-6-メトキシピリジン、2-メチルアミノ-3-アミノ-6-メトキシピリジン及びこれらの塩等が挙げられる。
A層の色は、染料による染毛により得られたものであることが好ましく、毛髪の中心まで浸透することなく表面近傍を染色する染料である直接染料によって染色された色であるか、脱色後にこの直接染料によって染色された色であるか、又は前述のB層の染色に使用される染料(例えば酸化染料中間体)によって中心から表面まで染色された後にこの直接染料によって染色された色であることがより好ましい。なかでも、毛髪を見る角度により、毛髪の外観の色相や色調の変化が大きくなる観点から、直接染料として下記(A-1)~(A-8)からなる群より選択される1種又は2種以上の染料(A)を含む染料を用いて染色された色であることが更に好ましい。染料(A)は、同様の観点から、下記(A-1)~(A-4)からなる群より選択される1種又は2種以上であることがより好ましく、下記(A-1)~(A-3)からなる群より選択される1種又は2種以上であることが更に好ましい。
<染毛方法>
本発明の毛髪処理方法の好ましい態様の一例としては、次の工程(I)及び(II)を有する染毛方法が挙げられる。
工程(I):アルカリ剤を含有する第1剤、並びに酸化剤を含有する第2剤を混合し、毛髪へ適用して染毛又は脱色する工程
工程(II):前記工程(I)の後、前記(A-1)~(A-8)からなる群より選択される1種又は2種以上の染料(A)を含有する染毛剤を毛髪へ適用して染毛する工程
本発明の毛髪処理方法の好ましい態様の一例としては、次の工程(I)及び(II)を有する染毛方法が挙げられる。
工程(I):アルカリ剤を含有する第1剤、並びに酸化剤を含有する第2剤を混合し、毛髪へ適用して染毛又は脱色する工程
工程(II):前記工程(I)の後、前記(A-1)~(A-8)からなる群より選択される1種又は2種以上の染料(A)を含有する染毛剤を毛髪へ適用して染毛する工程
〔工程(I)〕
工程(I)は、第1剤と第2剤を混合し毛髪へ適用する工程であり、公知の二剤式又は三剤式の永久染毛剤又は毛髪脱色剤を用いた染色又は脱色工程と同様に行うことができる。
工程(I)は、第1剤と第2剤を混合し毛髪へ適用する工程であり、公知の二剤式又は三剤式の永久染毛剤又は毛髪脱色剤を用いた染色又は脱色工程と同様に行うことができる。
工程(I)で用いる第1剤に含有するアルカリ剤としては、アンモニア及びその塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチルプロパノール、2-アミノブタノール等のアルカノールアミン及びその塩;1,3-プロパンジアミン等のアルカンジアミン及びその塩;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸グアニジン等の炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素塩などが挙げられる。
アルカリ剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。第1剤と第2剤の混合液中におけるアルカリ剤の含有量は、毛髪を十分に膨潤させて染毛又は脱色効果を得る観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上であり、また、毛髪損傷や皮膚刺激を抑制する観点から、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、更に好ましくは4質量%以下である。
工程(I)が永久染毛剤を用いた染毛工程である場合には、第1剤は更に酸化染料中間体を含有し、工程(I)が毛髪脱色剤を用いた脱色工程である場合には、第1剤は染料を含有しない。工程(I)で用いる第1剤に含有する酸化染料中間体としては、前記プレカーサー及びカップラーを用いることができる。
プレカーサーは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。第1剤中におけるプレカーサーの含有量は、十分な染毛性を得る観点から、好ましくは0.003質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上であり、また、剤の安定性の観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
カップラーは、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。第1剤中におけるカップラーの含有量は、十分な染毛性を得る観点、剤の安定性の観点から、好ましくは0.003質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上であり、また、剤の安定性の観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
十分な染毛性を得る観点、剤の安定性の観点から、プレカーサー及びカップラーは、それぞれ2種以上を併用してもよい。
工程(I)で用いる第2剤に含有する酸化剤としては、例えば過酸化水素;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩;過ホウ酸ナトリウム等の過ホウ酸塩;過炭酸ナトリウム等の過炭酸塩;臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム等の臭素酸塩などが挙げられる。なかでも、毛髪に対する脱色性、染料の安定性及び有効性の点から、過酸化水素が特に好ましい。
酸化剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。混合液中における酸化剤の含有量は、毛髪に対する脱色性の観点から、好ましくは0.25質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上であり、また、皮膚刺激や毛髪損傷を抑制する観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは7.5質量%以下、更に好ましくは6.5質量%以下である。
〔pH〕
混合液のpHは、十分な染毛性又は脱色性を得る観点から、好ましくは7.5以上、より好ましくは8.0以上、更に好ましくは8.5以上、更に好ましくは9.0以上であり、また、皮膚刺激を抑制する観点から、好ましくは12.0以下、より好ましくは11.5以下、更に好ましくは11.0以下である。また、第1剤のpHは8以上12以下、第2剤のpHは2以上5以下が好ましい。また、工程(I)においては、更に酸化助剤を含む第3剤を混合してもよい。なお、本発明において、第1~3剤及びこれらの混合液のpHは、pHメーター(F-51、堀場製作所社製)を用いて、水で10質量倍希釈したときの25℃における値をいう。
混合液のpHは、十分な染毛性又は脱色性を得る観点から、好ましくは7.5以上、より好ましくは8.0以上、更に好ましくは8.5以上、更に好ましくは9.0以上であり、また、皮膚刺激を抑制する観点から、好ましくは12.0以下、より好ましくは11.5以下、更に好ましくは11.0以下である。また、第1剤のpHは8以上12以下、第2剤のpHは2以上5以下が好ましい。また、工程(I)においては、更に酸化助剤を含む第3剤を混合してもよい。なお、本発明において、第1~3剤及びこれらの混合液のpHは、pHメーター(F-51、堀場製作所社製)を用いて、水で10質量倍希釈したときの25℃における値をいう。
組成物を上記pHに調整するためのpH調整剤としては、前記アルカリ剤のほか、塩酸、リン酸等の無機酸、クエン酸、グリコール酸、乳酸等の有機酸、塩化アンモニウム、塩酸モノエタノールアミン等の塩酸塩、リン酸二水素一カリウム、リン酸一水素二ナトリウム等のリン酸塩等が挙げられる。
工程(I)で用いる第1剤及び第2剤には、媒体としての水のほか、その安定な液状形態、及び染毛剤又は毛髪脱色剤としての機能を損ねない限りにおいて、通常化粧品原料として用いられる他の成分を更に加えることができる。このような任意成分の配合目的としては、粘度調整、浸透促進、パール化、防腐、金属封鎖、安定化、酸化防止、紫外線吸収、保湿、製品着色、付香等を挙げることができ、具体的な任意成分としては、界面活性剤、増粘剤、動植物油脂、高級脂肪酸、タンパク質加水分解物、タンパク質誘導体、アミノ酸、植物抽出物、ビタミン、色素、香料等が挙げられる。
工程(I)で使用する染毛剤組成物又は毛髪脱色剤は、アルカリ剤又はアルカリ剤及び酸化染料中間体を含む第1剤と、酸化剤を含む第2剤とからなる二剤式、上記第1剤、第2剤に加え、更に酸化(助)剤として過硫酸塩等を含む第3剤を含む三剤式が挙げられ、各剤の剤形は、液状、ジェル状、シャーベット状、スラリー状、乳液状、クリーム状、軟膏状、固形練り状、ペースト状、固形状、粉体状等のいずれであってもよいし、これらをガス圧で押し出すエアゾール剤形であってもよい。また、第1剤、第2剤、第3剤の剤形の組み合わせは、上記各剤の剤形のいずれの組み合わせでもよい。混合性、塗布性の観点から、いずれか一つの剤が液状、ジェル状、乳液状、クリーム状であることが望ましく、液状、乳液状であることがより好ましく、液状であることが更に好ましい。
混合液を毛髪に塗布する際には、浴比、すなわち毛髪の質量に対する塗布される混合液の質量の比〔(塗布される混合液の質量)/(毛髪の質量)〕、混合液を毛髪に塗布してから洗髪するまでの放置時間及び放置温度が、仕上がりに大きく影響する。
第1剤及び第2剤を混合後の混合液中におけるプレカーサーの含有量は、十分な染毛性を得る観点から、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.002質量%以上、更に好ましくは0.004質量%以上であり、また、好ましくは8質量%以下、より好ましくは6質量%以下、更に好ましくは4質量%以下である。また、混合液中におけるカップラーの含有量は、十分な染毛性を得る観点、剤の安定性の観点から、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.002質量%以上、更に好ましくは0.004質量%以上であり、また、好ましくは8質量%以下、より好ましくは6質量%以下、更に好ましくは4質量%以下である。
浴比は、染毛性又は脱色性の向上、色ムラ防止の観点から、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.4以上、更に好ましくは0.6以上であり、また、経済性とタレ落ちリスク低減の観点から、好ましくは2以下、より好ましくは1.75以下、更に好ましくは1.5以下である。
混合液を毛髪に塗布してから洗髪するまでの放置時間は、染毛性向上の観点から、好ましくは1分以上、より好ましくは5分以上、更に好ましくは10分以上であり、また、皮膚刺激抑制の観点から、好ましくは60分以下、より好ましくは45分以下、更に好ましくは40分以下である。
混合液を毛髪に塗布して放置している間の温度は、染毛性又は脱色性の向上の観点から、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上、更に好ましくは20℃以上であり、また、皮膚刺激抑制の観点から、好ましくは60℃以下、より好ましくは50℃以下、更に好ましくは40℃以下である。
工程(I)の後、毛髪は、すすいでもよく、また、洗浄してもよい。すすぎには、当該技術分野で既知の任意の水性媒体、好ましくは水、より好ましくは水道水を用いることができ、洗浄には、当該技術分野で既知の任意の洗浄剤組成物、好ましくはシャンプー組成物を用いることができる。毛髪の根元部分、先端部分及びその間の部分は、同時に又は別々に、すすぐことができ、また洗浄することができる。また、上記すすぎ若しくは洗浄の後若しくは前に、又はすすぎ若しくは洗浄に代えて、毛髪に当該技術分野で既知の任意のコンディショニング組成物を適用してもよい。
工程(I)、並びに上記任意に行われるすすぎ及び/又は洗浄の後、任意に毛髪を乾燥することができる。毛髪の乾燥には、乾燥用具、例えばタオル又は送風乾燥機などの電気乾燥用具を使用することができ、乾燥は、部分的又は完全に行うことができる。
〔工程(II)〕
工程(II)は、前記工程(I)の後、前記(A-1)~(A-8)からなる群より選択される1種又は2種以上の染料(A)を含有する染毛剤を毛髪へ適用して染毛する工程である。染料(A)としては、毛髪を見る角度により、毛髪の色相や色調の変化が大きくなる効果の高さの観点から(A-1)~(A-4)が好ましく、(A-1)~(A-3)がより好ましい。
工程(II)は、前記工程(I)の後、前記(A-1)~(A-8)からなる群より選択される1種又は2種以上の染料(A)を含有する染毛剤を毛髪へ適用して染毛する工程である。染料(A)としては、毛髪を見る角度により、毛髪の色相や色調の変化が大きくなる効果の高さの観点から(A-1)~(A-4)が好ましく、(A-1)~(A-3)がより好ましい。
工程(II)で用いる染毛剤中(二剤式の染毛剤の場合は、第1剤及び第2剤を混合後の混合液中)における染料(A)の含有量は、十分な染毛性を得る観点から、好ましくは0.02質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.08質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上であり、また、経済性の観点から、好ましくは5質量%以下、より好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1.0質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下である。
工程(II)で用いる染毛剤には、媒体としての水のほか、その安定な液状形態、及び染毛剤としての機能を損ねない限りにおいて、通常化粧品原料として用いられる他の成分を更に加えることができる。このような任意成分としては、粘度調整剤、浸透促進剤、パール化剤、防腐剤、金属封鎖剤、安定化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、保湿剤、賦香剤等を挙げることができ、具体的な任意成分としては、界面活性剤、増粘剤、動植物油脂、高級脂肪酸、タンパク質加水分解物、タンパク質誘導体、アミノ酸、植物抽出物、ビタミン、香料等が挙げられる。
工程(II)で使用する染毛剤としては、単一の組成物からなる一剤式と、第1剤と酸化剤等の一般化粧品原料を含む第2剤とからなる二剤式の染毛剤が挙げられ、各剤の剤形は、液状、ジェル状、シャーベット状、スラリー状、乳液状、クリーム状、軟膏状、固形練り状、ペースト状、固形状、粉体状等のいずれであってもよいし、これらをガス圧で押し出すエアゾール剤形であってもよい。また、第1剤、第2剤の剤形の組み合わせは、上記各剤の剤形のいずれの組み合わせも考えられる。混合性、塗布性の観点から、いずれか一つの剤が液状、ジェル状、乳液状、クリーム状であることが望ましく、液状、乳液状であることがより好ましく、液状であることが更に好ましい。
第1剤、第2剤の混合比に関しては、染毛性の観点から十分な濃度の染料と酸化剤を含み、塗布性の観点から適度な混合粘度となる範囲で任意の混合比をとることができる。第1剤、第2剤の混合質量比(第2剤/第1剤)は、好ましくは0.2~5、より好ましくは0.3~3、更に好ましくは0.5~2である。上記混合に際しては、当該技術分野で既知の任意の好適な混合及び/又は適用用具が使用され得る。好ましい例としては、ボウル状の受容器内でハケで混合する、塗布具一体型の受容器内で浸透によって混合するといった例が挙げられる。
染毛剤(二剤式の場合には混合液、以下同様)を毛髪に塗布する際には、浴比、すなわち、毛髪の重量に対する塗布される染毛剤の質量の比〔(塗布される染毛剤の質量)/(毛髪の質量)〕、混合液を毛髪に塗布してから洗髪するまでの放置時間及び放置温度が、仕上がりに大きく影響する。
浴比は、染毛性向上、色ムラ防止の観点から、好ましくは0.2以上より好ましくは0.4以上、更に好ましくは0.6以上であり、また、経済性とタレ落ちリスク低減の観点から、好ましくは2以下、より好ましくは1.75以下、更に好ましくは1.5以下である。
染毛剤を毛髪に塗布してから洗髪するまでの放置時間は、染毛性向上、毛髪を見る角度による毛髪の外観の色相・色調の変化を大きくする観点から、好ましくは1分以上、より好ましくは5分以上、更に好ましくは10分以上であり、また、皮膚刺激抑制の観点から、好ましくは60分以下、より好ましくは50分以下、更に好ましくは45分以下、更に好ましくは40分以下である。
混合液を毛髪に塗布して放置している間の温度は、染毛性向上、毛髪を見る角度による毛髪の外観の色相・色調の変化を大きくする観点から、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上、更に好ましくは20℃以上であり、また、皮膚刺激抑制の観点から、好ましくは60℃以下、より好ましくは50℃以下、更に好ましくは40℃以下である。
工程(II)の後、毛髪は、すすいでもよく、また、洗浄してもよい。すすぎには、当該技術分野で既知の任意の水性媒体、好ましくは水、より好ましくは水道水を用いることができ、洗浄には、当該技術分野で既知の任意の洗浄剤組成物、好ましくはシャンプー組成物を用いることができる。毛髪の根元部分、先端部分及びその間の部分は、同時に又は別々に、すすぐことができ、また洗浄することができる。
また、上記すすぎ若しくは洗浄の後若しくは前に、又はすすぎ若しくは洗浄に代えて、毛髪に当該技術分野で既知の任意のコンディショニング組成物を適用してもよい。
工程(II)、並びに上記任意に行われるすすぎ及び/又は洗浄の後、任意に毛髪を乾燥することができる。毛髪の乾燥には、乾燥用具、例えばタオル又は送風乾燥機などの電気乾燥用具を使用することができ、乾燥は、部分的又は完全に行うことができる。
以上述べた実施形態に関し、以下に本発明の好ましい態様を更に開示する。
<1>
毛髪断面の中心を通る長径の軸に沿って毛髪の表面から中心に向かって10%以上65%の深度範囲における深度X%を境界として、毛髪を次のA層とB層に区分けし、A層の色とB層の色との色差ΔE*、色相差Δh及び彩度差ΔC*のうちいずれか1つ以上の値が3以上となるようにし、見る角度の違いで毛髪の外観の色相や色調が変化して見えるようにする毛髪処理方法。
A層:毛髪の表面から深度X%までの色が連続する部分
B層:毛髪の表面からの深度がX%超で中心を含む、A層とは異なる色が連続する部分
毛髪断面の中心を通る長径の軸に沿って毛髪の表面から中心に向かって10%以上65%の深度範囲における深度X%を境界として、毛髪を次のA層とB層に区分けし、A層の色とB層の色との色差ΔE*、色相差Δh及び彩度差ΔC*のうちいずれか1つ以上の値が3以上となるようにし、見る角度の違いで毛髪の外観の色相や色調が変化して見えるようにする毛髪処理方法。
A層:毛髪の表面から深度X%までの色が連続する部分
B層:毛髪の表面からの深度がX%超で中心を含む、A層とは異なる色が連続する部分
<2>
毛髪断面の中心を通る長径の軸に沿って毛髪の表面から中心に向かって5%以上80%以下の深度範囲における深度X%を境界として、毛髪を次のA層とB層に区分けし、A層の色とB層の色との色差ΔE*、色相差Δh及び彩度差ΔC*のうちいずれか1つ以上の値が8以上となるようにし、見る角度の違いで毛髪の外観の色相や色調が変化して見えるようにする毛髪処理方法。
A層:毛髪の表面から深度X%までの色が連続する部分
B層:毛髪の表面からの深度がX%超で中心を含む、A層とは異なる色が連続する部分
毛髪断面の中心を通る長径の軸に沿って毛髪の表面から中心に向かって5%以上80%以下の深度範囲における深度X%を境界として、毛髪を次のA層とB層に区分けし、A層の色とB層の色との色差ΔE*、色相差Δh及び彩度差ΔC*のうちいずれか1つ以上の値が8以上となるようにし、見る角度の違いで毛髪の外観の色相や色調が変化して見えるようにする毛髪処理方法。
A層:毛髪の表面から深度X%までの色が連続する部分
B層:毛髪の表面からの深度がX%超で中心を含む、A層とは異なる色が連続する部分
<3>
毛髪断面の中心を通る長径の軸に沿って毛髪の表面から中心に向かって5%以上80%以下の深度範囲における深度X%を境界として、毛髪を次のA層とB層に区分けし、A層の色とB層の色との色差ΔE*、色相差Δh及び彩度差ΔC*のうちいずれか1つ以上の値が3以上となるように、
B層の色を、酸化染料中間体を用いて染毛された色とし、
A層の色を、好ましくは下記(A-1)~(A-8)、より好ましくは(A-1)~(A-4)、更に好ましくは(A-1)~(A-3)からなる群より選択される1種又は2種以上の染料(A)を含む染料を用いて染毛された色として、
毛髪断面の中心を通る長径の軸に沿って毛髪の表面から中心に向かって5%以上80%以下の深度範囲における深度X%を境界として、毛髪を次のA層とB層に区分けし、A層の色とB層の色との色差ΔE*、色相差Δh及び彩度差ΔC*のうちいずれか1つ以上の値が3以上となるように、
B層の色を、酸化染料中間体を用いて染毛された色とし、
A層の色を、好ましくは下記(A-1)~(A-8)、より好ましくは(A-1)~(A-4)、更に好ましくは(A-1)~(A-3)からなる群より選択される1種又は2種以上の染料(A)を含む染料を用いて染毛された色として、
見る角度の違いで毛髪の外観の色相や色調が変化して見えるようにする毛髪処理方法。
A層:毛髪の表面から深度X%までの色が連続する部分
B層:毛髪の表面からの深度がX%超で中心を含む、A層とは異なる色が連続する部分
A層:毛髪の表面から深度X%までの色が連続する部分
B層:毛髪の表面からの深度がX%超で中心を含む、A層とは異なる色が連続する部分
<4>
前記深度X%が、好ましくは7%以上75%以下、より好ましくは10%以上65%以下、更に好ましくは15%以上60%以下、更に好ましくは17%以上55%以下、更に好ましくは20%以上50%以下である、<2>又は<3>に記載の毛髪処理方法。
前記深度X%が、好ましくは7%以上75%以下、より好ましくは10%以上65%以下、更に好ましくは15%以上60%以下、更に好ましくは17%以上55%以下、更に好ましくは20%以上50%以下である、<2>又は<3>に記載の毛髪処理方法。
<5>
前記A層の色とB層の色との色差ΔE*、色相差Δh及び彩度差ΔC*のうちいずれか1つ以上の値が、好ましくは5以上、より好ましくは8以上、更に好ましくは10以上、更に好ましくは15以上、更に好ましくは20以上、更に好ましくは25以上、更に好ましくは30以上である、<1>、<3>又は<4>のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
前記A層の色とB層の色との色差ΔE*、色相差Δh及び彩度差ΔC*のうちいずれか1つ以上の値が、好ましくは5以上、より好ましくは8以上、更に好ましくは10以上、更に好ましくは15以上、更に好ましくは20以上、更に好ましくは25以上、更に好ましくは30以上である、<1>、<3>又は<4>のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
<6>
光源と毛髪を結ぶ線と、毛髪と観察者の目を結ぶ線の角度及び/又は毛髪表面の角度を変化させた場合における、A層が存在せずB層中の色のみからなる毛髪表面におけるコントラストの最も高い2点間のΔE* 0、Δh0及びΔC* 0の値と、A層及びB層が存在する毛髪の表面におけるコントラストの最も高い2点間のΔE* 1、Δh1及びΔC* 1の値との差であるΔE* 1-ΔE* 0、Δh1-Δh0及びΔC* 1-ΔC* 0のいずれか1つ以上が、3以上、好ましくは5以上、より好ましくは8以上、更に好ましくは10以上、更に好ましくは15以上、更に好ましくは20以上、更に好ましくは25以上、更に好ましくは30以上となるようにする、<1>~<5>のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
光源と毛髪を結ぶ線と、毛髪と観察者の目を結ぶ線の角度及び/又は毛髪表面の角度を変化させた場合における、A層が存在せずB層中の色のみからなる毛髪表面におけるコントラストの最も高い2点間のΔE* 0、Δh0及びΔC* 0の値と、A層及びB層が存在する毛髪の表面におけるコントラストの最も高い2点間のΔE* 1、Δh1及びΔC* 1の値との差であるΔE* 1-ΔE* 0、Δh1-Δh0及びΔC* 1-ΔC* 0のいずれか1つ以上が、3以上、好ましくは5以上、より好ましくは8以上、更に好ましくは10以上、更に好ましくは15以上、更に好ましくは20以上、更に好ましくは25以上、更に好ましくは30以上となるようにする、<1>~<5>のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
<7>
B層の酸化染料中間体による染毛が、酸化染料中間体としてプレカーサー及びカップラーを含む染毛剤によりなされたものである<3>~<6>のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
B層の酸化染料中間体による染毛が、酸化染料中間体としてプレカーサー及びカップラーを含む染毛剤によりなされたものである<3>~<6>のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
<8>
毛髪断面の中心を通る長径の軸に沿って毛髪の表面から中心に向かって5%以上65%以下の深度範囲における深度X%を境界として、毛髪を次のA層とB層に区分けし、A層の色とB層の色との色差ΔE*、色相差Δh及び彩度差ΔC*のうちいずれか1つ以上の値が10以上となるようにし、
A層の色を、下記(A-1)~(A-3)からなる群より選択される1種又は2種以上の染料(A)を含む染料を用いて染毛された色として、
毛髪断面の中心を通る長径の軸に沿って毛髪の表面から中心に向かって5%以上65%以下の深度範囲における深度X%を境界として、毛髪を次のA層とB層に区分けし、A層の色とB層の色との色差ΔE*、色相差Δh及び彩度差ΔC*のうちいずれか1つ以上の値が10以上となるようにし、
A層の色を、下記(A-1)~(A-3)からなる群より選択される1種又は2種以上の染料(A)を含む染料を用いて染毛された色として、
見る角度の違いで毛髪の外観の色相や色調が変化して見えるようにする毛髪処理方法。
A層:毛髪の表面から深度X%までの色が連続する部分
B層:毛髪の表面からの深度がX%超で中心を含む、A層とは異なる色が連続する部分
A層:毛髪の表面から深度X%までの色が連続する部分
B層:毛髪の表面からの深度がX%超で中心を含む、A層とは異なる色が連続する部分
<9>
毛髪断面の中心を通る長径の軸に沿って毛髪の表面から中心に向かって5%以上65%以下の深度範囲における深度X%を境界として、毛髪を次のA層とB層に区分けし、A層の色とB層の色との色差ΔE*、色相差Δh及び彩度差ΔC*のうちいずれか1つ以上の値が10以上となるようにし、
A層の色を、下記(A-1)~(A-3)からなる群より選択される1種又は2種以上の染料(A)を含む染料を用いて染毛された色として、
毛髪断面の中心を通る長径の軸に沿って毛髪の表面から中心に向かって5%以上65%以下の深度範囲における深度X%を境界として、毛髪を次のA層とB層に区分けし、A層の色とB層の色との色差ΔE*、色相差Δh及び彩度差ΔC*のうちいずれか1つ以上の値が10以上となるようにし、
A層の色を、下記(A-1)~(A-3)からなる群より選択される1種又は2種以上の染料(A)を含む染料を用いて染毛された色として、
光源と毛髪を結ぶ線と、毛髪と観察者の目を結ぶ線の角度及び/又は毛髪表面の角度を変化させた場合における、A層が存在せずB層中の色のみからなる毛髪表面におけるコントラストの最も高い2点間のΔE*
0、Δh0及びΔC*
0の値と、A層及びB層が存在する毛髪の表面におけるコントラストの最も高い2点間のΔE*
1、Δh1及びΔC*
1の値との差であるΔE*
1-ΔE*
0、Δh1-Δh0及びΔC*
1-ΔC*
0のいずれか1つ以上が、3.3以上となるようにする、
見る角度の違いで毛髪の外観の色相や色調が変化して見えるようにする毛髪処理方法。
A層:毛髪の表面から深度X%までの色が連続する部分
B層:毛髪の表面からの深度がX%超で中心を含む、A層とは異なる色が連続する部分
見る角度の違いで毛髪の外観の色相や色調が変化して見えるようにする毛髪処理方法。
A層:毛髪の表面から深度X%までの色が連続する部分
B層:毛髪の表面からの深度がX%超で中心を含む、A層とは異なる色が連続する部分
<10>
ΔE* 1-ΔE* 0、Δh1-Δh0及びΔC* 1-ΔC* 0のいずれか1つ以上が、8以上となるようにする、<9>に記載の髪処理方法。
ΔE* 1-ΔE* 0、Δh1-Δh0及びΔC* 1-ΔC* 0のいずれか1つ以上が、8以上となるようにする、<9>に記載の髪処理方法。
<11>
次の工程(I)及び(II)を有する染毛方法。
工程(I):アルカリ剤を含有する第1剤、並びに酸化剤を含有する第2剤を混合し、毛髪へ適用して染毛又は脱色する工程
工程(II):前記工程(I)の後、下記(A-1)~(A-8)、好ましくは下記(A-1)~(A-4)、より好ましくは(A-1)~(A-3)からなる群より選択される1種又は2種以上の染料(A)を含有する染毛剤を毛髪へ適用して染毛する工程
次の工程(I)及び(II)を有する染毛方法。
工程(I):アルカリ剤を含有する第1剤、並びに酸化剤を含有する第2剤を混合し、毛髪へ適用して染毛又は脱色する工程
工程(II):前記工程(I)の後、下記(A-1)~(A-8)、好ましくは下記(A-1)~(A-4)、より好ましくは(A-1)~(A-3)からなる群より選択される1種又は2種以上の染料(A)を含有する染毛剤を毛髪へ適用して染毛する工程
<12>
第1剤が、更に酸化染料中間体としてプレカーサーを含有する<11>に記載の染毛方法。
第1剤が、更に酸化染料中間体としてプレカーサーを含有する<11>に記載の染毛方法。
<13>
第1剤が、更に酸化染料中間体としてプレカーサー及びカップラーを含有する<11>に記載の染毛方法。
第1剤が、更に酸化染料中間体としてプレカーサー及びカップラーを含有する<11>に記載の染毛方法。
<14>
次の工程(I)、(II)及び(III)を有する染毛方法。
工程(I):アルカリ剤を含有する第1剤、並びに酸化剤を含有する第2剤を混合し、毛髪へ適用して染毛又は脱色する工程
工程(II):前記工程(I)の後、下記(A-1)~(A-3)からなる群より選択される1種又は2種以上の染料(A)を含有する染毛剤を毛髪へ適用し、10分以上60分以下放置する工程
次の工程(I)、(II)及び(III)を有する染毛方法。
工程(I):アルカリ剤を含有する第1剤、並びに酸化剤を含有する第2剤を混合し、毛髪へ適用して染毛又は脱色する工程
工程(II):前記工程(I)の後、下記(A-1)~(A-3)からなる群より選択される1種又は2種以上の染料(A)を含有する染毛剤を毛髪へ適用し、10分以上60分以下放置する工程
工程(III):前記工程(II)の後、毛髪をすすぎ又は洗浄する工程
試験例1
表1に示す第1剤A~C、F~H及び表2に示す第2剤Eを調製し、染毛条件と染料(A)が毛髪に浸透する深さ(深度X%)との関係を調べた。
表1に示す第1剤A~C、F~H及び表2に示す第2剤Eを調製し、染毛条件と染料(A)が毛髪に浸透する深さ(深度X%)との関係を調べた。
〔染毛方法〕
第1剤A~Cを4gと第2剤Eを6g量りとり、第1剤のそれぞれと第2剤とをスターラーにて十分に混合した(混合比 1:1.5)。混合液を染毛用トレイに載せ、コーカシアン毛の毛束(International Hair Importers & Products, Inc.社、Natural White; 長さ15cm、重さ1.5g、以下同じ)の両面に、ハケを用いてこすりながら片面30回ずつ塗布した。また、第1剤F~Hを10g量りとり、第2剤と混合することなく、上記同様のコーカシアン毛束に上記同様に塗布した。このとき、第1剤にA、C、G及びHを用いたものについては毛束1本ずつに塗布し、第1剤にBを用いたものについては毛束3本に塗布し、第1剤にFを用いたものについては毛束6本に塗布した。
塗布後、毛束に付着した混合液の一部を手で拭い取り、浴比(毛束の質量:毛束に塗布された混合液の質量)を、第1剤A~Cを用いた混合液については1:0.7に、第1剤F~Hについては1:1に調整した。その後、30℃で表3に示した時間放置した。放置後、40℃の温水で30秒すすぎ、ラボ評価用シャンプーで洗浄→同温水ですすぎ→ラボ評価用リンスで処理→同温水ですすぎの処理をそれぞれ15秒ずつ行った後、冷風で乾燥させ、染色した毛束を調製した。
第1剤A~Cを4gと第2剤Eを6g量りとり、第1剤のそれぞれと第2剤とをスターラーにて十分に混合した(混合比 1:1.5)。混合液を染毛用トレイに載せ、コーカシアン毛の毛束(International Hair Importers & Products, Inc.社、Natural White; 長さ15cm、重さ1.5g、以下同じ)の両面に、ハケを用いてこすりながら片面30回ずつ塗布した。また、第1剤F~Hを10g量りとり、第2剤と混合することなく、上記同様のコーカシアン毛束に上記同様に塗布した。このとき、第1剤にA、C、G及びHを用いたものについては毛束1本ずつに塗布し、第1剤にBを用いたものについては毛束3本に塗布し、第1剤にFを用いたものについては毛束6本に塗布した。
塗布後、毛束に付着した混合液の一部を手で拭い取り、浴比(毛束の質量:毛束に塗布された混合液の質量)を、第1剤A~Cを用いた混合液については1:0.7に、第1剤F~Hについては1:1に調整した。その後、30℃で表3に示した時間放置した。放置後、40℃の温水で30秒すすぎ、ラボ評価用シャンプーで洗浄→同温水ですすぎ→ラボ評価用リンスで処理→同温水ですすぎの処理をそれぞれ15秒ずつ行った後、冷風で乾燥させ、染色した毛束を調製した。
〔深度X%の測定方法〕
前記染色した毛束から5本の毛髪を採取し、スンプ板(SUMP LABORATORY TOKYO JAPAN社製 SUMP PLATE)上に並べ、アセトンを滴下してもう一枚のスンプ版を上から載せ、重り(1kg)を載せて1日乾燥したものを、各サンプルにつき2セットずつ作製した。毛髪をミクロトーム(株式会社日立ハイテクフィールディング社製LEICA ウルトラミクロトーム UltracutN)を用いて厚さ20μmに切断し、光学顕微鏡(Nikon社製、E800、倍率40倍、香料12、絞りDICM、露光時間60~150ms)及びレーザー顕微鏡(KEYENCE社製 VK-8710、倍率100倍、ズームx1.0)で観察し、写真撮影した。
撮影した画像の毛髪外周から中心に向かって連続する色の部分をA層の長さとし、毛髪長径に沿って両外周部からのA層の長さの合計を定規で測定し、下記の式に従って深度Xを算出した。
深度X(%)=A層の長さの合計/毛髪長径×100
A層の終端が曖昧なものについては、そのグラデーション部分の中間点をもってA層の長さとした。また、中間点の精密な測定法としては、顕微鏡画像について画像解析ソフト(ImageJ:アメリカ国立衛生研究所製)を用い、毛髪長軸に沿ってL*a*b*値、又はRGB値の変化をモニターし、いずれかの値が大きく変化する位置において、変化の始点と終点の中間点をA層とB層の境界面とするという手法があり、今回はA層の染毛に大きく関与する染料の色味が赤系であることから、a*値の変化をモニターする方法をとったが、確認の結果目視による方法とほぼ同じであった。
各毛束につき毛髪10本を測定し、その平均値をもって深度X%とした。染毛処理における放置時間と深度X%との関係の結果を表3に示す。なお、表3中の「条件」は、用いた第1剤の種類と放置時間の組合せを示す。
前記染色した毛束から5本の毛髪を採取し、スンプ板(SUMP LABORATORY TOKYO JAPAN社製 SUMP PLATE)上に並べ、アセトンを滴下してもう一枚のスンプ版を上から載せ、重り(1kg)を載せて1日乾燥したものを、各サンプルにつき2セットずつ作製した。毛髪をミクロトーム(株式会社日立ハイテクフィールディング社製LEICA ウルトラミクロトーム UltracutN)を用いて厚さ20μmに切断し、光学顕微鏡(Nikon社製、E800、倍率40倍、香料12、絞りDICM、露光時間60~150ms)及びレーザー顕微鏡(KEYENCE社製 VK-8710、倍率100倍、ズームx1.0)で観察し、写真撮影した。
撮影した画像の毛髪外周から中心に向かって連続する色の部分をA層の長さとし、毛髪長径に沿って両外周部からのA層の長さの合計を定規で測定し、下記の式に従って深度Xを算出した。
深度X(%)=A層の長さの合計/毛髪長径×100
A層の終端が曖昧なものについては、そのグラデーション部分の中間点をもってA層の長さとした。また、中間点の精密な測定法としては、顕微鏡画像について画像解析ソフト(ImageJ:アメリカ国立衛生研究所製)を用い、毛髪長軸に沿ってL*a*b*値、又はRGB値の変化をモニターし、いずれかの値が大きく変化する位置において、変化の始点と終点の中間点をA層とB層の境界面とするという手法があり、今回はA層の染毛に大きく関与する染料の色味が赤系であることから、a*値の変化をモニターする方法をとったが、確認の結果目視による方法とほぼ同じであった。
各毛束につき毛髪10本を測定し、その平均値をもって深度X%とした。染毛処理における放置時間と深度X%との関係の結果を表3に示す。なお、表3中の「条件」は、用いた第1剤の種類と放置時間の組合せを示す。
実施例1~8及び比較例1~6
表4に示す第1剤と表2に示す第2剤を用いて以下の手順に従い工程(I)を行った。その後更に、実施例1については表1に示す第1剤と表2に示す第2剤を用い、実施例2~8並びに比較例4及び5については表1に示す第1剤を用い、工程(II)を行った。比較例1~3及び6については、工程(II)は行わず、リファレンスとした。
工程(I):表5に示す種類及び量の第1剤及び第2剤を量りとり、スターラーにて十分に混合した。混合液を染毛用トレイに載せ、コーカシアン毛の毛束の両面に、ハケを用いてこすりながら、片面30回ずつ塗布した。塗布後、毛束に付着した混合液の一部を手で拭い取り、浴比(毛束の質量:毛束に塗布された混合液の質量)を表5に示す比率に調整し、30℃で表5に示す時間放置した。放置後、40℃の温水で30秒すすぎ、ラボ評価用シャンプーで洗浄→同温水ですすぎ→ラボ評価用リンスで処理→同温水ですすぎの処理をそれぞれ15秒ずつ行った後、冷風で乾燥させた。
工程(II):更に、実施例1~8及び比較例4及び5については、表5に示す種類及び量の剤を用いて表3に記載の処理条件に従い染毛処理を行った。
実施例及び比較例で染色された毛束について次に示す評価を行った。
表4に示す第1剤と表2に示す第2剤を用いて以下の手順に従い工程(I)を行った。その後更に、実施例1については表1に示す第1剤と表2に示す第2剤を用い、実施例2~8並びに比較例4及び5については表1に示す第1剤を用い、工程(II)を行った。比較例1~3及び6については、工程(II)は行わず、リファレンスとした。
工程(I):表5に示す種類及び量の第1剤及び第2剤を量りとり、スターラーにて十分に混合した。混合液を染毛用トレイに載せ、コーカシアン毛の毛束の両面に、ハケを用いてこすりながら、片面30回ずつ塗布した。塗布後、毛束に付着した混合液の一部を手で拭い取り、浴比(毛束の質量:毛束に塗布された混合液の質量)を表5に示す比率に調整し、30℃で表5に示す時間放置した。放置後、40℃の温水で30秒すすぎ、ラボ評価用シャンプーで洗浄→同温水ですすぎ→ラボ評価用リンスで処理→同温水ですすぎの処理をそれぞれ15秒ずつ行った後、冷風で乾燥させた。
工程(II):更に、実施例1~8及び比較例4及び5については、表5に示す種類及び量の剤を用いて表3に記載の処理条件に従い染毛処理を行った。
実施例及び比較例で染色された毛束について次に示す評価を行った。
〔A層とB層の色差の測定方法〕
A層の測色法:実施例2~8及び比較例5について、工程(I)及び工程(II)を行った後、コニカミノルタ社製色彩色差計CR-400を用い、毛髪表面上の異なる6点(毛束を長さ方向に3等分した各領域の表と裏の中央部1点ずつ)を測定したL*、a*、b*、C*及びh値の各平均値をもってA層の色とした。
B層の測色法:比較例2、3及び6について、工程(I)を行った後、コニカミノルタ製色彩色差計CR-400を用い、毛髪表面上の異なる6点(毛束を長さ方向に3等分した各領域の表と裏の中央部1点ずつ)を測定したL*、a*、b*、C*及びh値の各平均値をもってB層の色とした。
各層のΔE*値については、次の式に従って、Δh及びΔC*についてはそれぞれの差を算出した。
A層の測色法:実施例2~8及び比較例5について、工程(I)及び工程(II)を行った後、コニカミノルタ社製色彩色差計CR-400を用い、毛髪表面上の異なる6点(毛束を長さ方向に3等分した各領域の表と裏の中央部1点ずつ)を測定したL*、a*、b*、C*及びh値の各平均値をもってA層の色とした。
B層の測色法:比較例2、3及び6について、工程(I)を行った後、コニカミノルタ製色彩色差計CR-400を用い、毛髪表面上の異なる6点(毛束を長さ方向に3等分した各領域の表と裏の中央部1点ずつ)を測定したL*、a*、b*、C*及びh値の各平均値をもってB層の色とした。
各層のΔE*値については、次の式に従って、Δh及びΔC*についてはそれぞれの差を算出した。
〔毛髪を見る角度による毛髪の外観の色相・色調変化の評価方法1〕
見る角度により毛髪の外観の色相・色調が変化する効果は、種々の観察条件の要素が関係し合って現われているものと考えられ、評価者の官能評価が実態を捉えることになると考えられる。そこで、次の方法により評価を行った。
毛束を手で保持し、天井固定の蛍光灯の真下に立ち、毛束を水平かつ評価者に対し縦方向に保持した際に観察者の目線が毛束の面と45°となるような位置関係をとった。その状態で毛束の位置をずらさずに水平から垂直となるまで角度を変化させ、その間の色相、色調、コントラストの変化を観察し、角度によって色が違って見える効果について評価した。訓練されたパネラー3名が下記の基準に従って官能評価を行い、3名の評価を平均した(小数点第2位を四捨五入)。結果を表5に示す(代表値としてΔE*で示す)。なお、比較例5はΔhが2.2、ΔC*が0.5である。
見る角度により毛髪の外観の色相・色調が変化する効果は、種々の観察条件の要素が関係し合って現われているものと考えられ、評価者の官能評価が実態を捉えることになると考えられる。そこで、次の方法により評価を行った。
毛束を手で保持し、天井固定の蛍光灯の真下に立ち、毛束を水平かつ評価者に対し縦方向に保持した際に観察者の目線が毛束の面と45°となるような位置関係をとった。その状態で毛束の位置をずらさずに水平から垂直となるまで角度を変化させ、その間の色相、色調、コントラストの変化を観察し、角度によって色が違って見える効果について評価した。訓練されたパネラー3名が下記の基準に従って官能評価を行い、3名の評価を平均した(小数点第2位を四捨五入)。結果を表5に示す(代表値としてΔE*で示す)。なお、比較例5はΔhが2.2、ΔC*が0.5である。
(評価基準)
1:色が変化して見えなかった
2:色が変化して見えた
3:色が大きく変化して見えた
1:色が変化して見えなかった
2:色が変化して見えた
3:色が大きく変化して見えた
〔毛髪を見る角度による毛髪の外観の色相・色調変化の評価方法2〕
前記評価方法1にて「毛髪を見る角度による毛髪の外観の色相・色調変化」を官能にて評価することは可能であるが、以下に示す測定による方法でも評価した。
測定する毛束を、断面の半径が5.5cmの円柱状の台の曲面に沿わせて固定した。この毛束を光源の下2~3mに置き、毛束から1mの距離で、円柱状の台の円周方向並びに軸方向に角度を種々変えて写真を撮った。このとき、ハイライト領域(光源からの光が鏡面反射することで生じる明るく見える帯状の領域)が相互に離れて2領域見える位置を探し出して撮影した。光源はNEC製ライフルックHGX 3波長形昼白色(FHF32EX-N-HX-S)を用いた。カメラはNIKON D90を用い、絞り値 f/5.6、露出時間 1/10秒、ISO感度はISO-400とし、カラーパッチ(Kodak Color Separation Guide and Gray Scale Q-14)を同時に撮影した。
撮影画像を全てプリントアウトし、この画像上で、上記2つのハイライト領域の間の領域で、明度、色相、彩度等が最も異なる帯状の2つの領域間の色差(ΔE*)、色相差(Δh)及び彩度差(ΔC*)を色差計にて測定し、最も大きなΔE*、Δh及びΔC*を特定した。なお、プリントアウトは、キヤノン製プリンター、Canon Image RUNNER ADVANCE (iR-ADVC5255F)を用いて、三菱製紙製の紙(G80A4W)に印刷し、コニカミノルタ製色彩色差計CR-400を用いて測色した。
実施例1に対しては比較例1、実施例2及び8に対しては比較例2、実施例3~6並びに比較例4及び5に対しては比較例3、実施例7に対しては比較例6をリファレンスとし、上記色差(ΔE*)、色相差(Δh)及び彩度差(ΔC*)の差、すなわち、Δ(ΔE*)=ΔE*(対象毛)-ΔE*(リファレンス)、Δ(Δh)=Δh(対象毛)-Δh(リファレンス)、及びΔ(ΔC*)=ΔC*(対象毛)-ΔC*(リファレンス)を評価した。
表5に、Δ(ΔE*)、Δ(Δh)及びΔ(ΔC*)のうち最大であったものを示す。
前記評価方法1にて「毛髪を見る角度による毛髪の外観の色相・色調変化」を官能にて評価することは可能であるが、以下に示す測定による方法でも評価した。
測定する毛束を、断面の半径が5.5cmの円柱状の台の曲面に沿わせて固定した。この毛束を光源の下2~3mに置き、毛束から1mの距離で、円柱状の台の円周方向並びに軸方向に角度を種々変えて写真を撮った。このとき、ハイライト領域(光源からの光が鏡面反射することで生じる明るく見える帯状の領域)が相互に離れて2領域見える位置を探し出して撮影した。光源はNEC製ライフルックHGX 3波長形昼白色(FHF32EX-N-HX-S)を用いた。カメラはNIKON D90を用い、絞り値 f/5.6、露出時間 1/10秒、ISO感度はISO-400とし、カラーパッチ(Kodak Color Separation Guide and Gray Scale Q-14)を同時に撮影した。
撮影画像を全てプリントアウトし、この画像上で、上記2つのハイライト領域の間の領域で、明度、色相、彩度等が最も異なる帯状の2つの領域間の色差(ΔE*)、色相差(Δh)及び彩度差(ΔC*)を色差計にて測定し、最も大きなΔE*、Δh及びΔC*を特定した。なお、プリントアウトは、キヤノン製プリンター、Canon Image RUNNER ADVANCE (iR-ADVC5255F)を用いて、三菱製紙製の紙(G80A4W)に印刷し、コニカミノルタ製色彩色差計CR-400を用いて測色した。
実施例1に対しては比較例1、実施例2及び8に対しては比較例2、実施例3~6並びに比較例4及び5に対しては比較例3、実施例7に対しては比較例6をリファレンスとし、上記色差(ΔE*)、色相差(Δh)及び彩度差(ΔC*)の差、すなわち、Δ(ΔE*)=ΔE*(対象毛)-ΔE*(リファレンス)、Δ(Δh)=Δh(対象毛)-Δh(リファレンス)、及びΔ(ΔC*)=ΔC*(対象毛)-ΔC*(リファレンス)を評価した。
表5に、Δ(ΔE*)、Δ(Δh)及びΔ(ΔC*)のうち最大であったものを示す。
Claims (6)
- 毛髪断面の中心を通る長径の軸に沿って毛髪の表面から中心に向かって5%以上80%以下の深度範囲における深度X%を境界として、毛髪を次のA層とB層に区分けし、A層の色とB層の色との色差ΔE*、色相差Δh及び彩度差ΔC*のうちいずれか1つ以上の値が3以上となるようにし、見る角度の違いで毛髪の外観の色相や色調が変化して見えるようにする毛髪処理方法。
A層:毛髪の表面から深度X%までの色が連続する部分
B層:毛髪の表面からの深度がX%超で中心を含む、A層とは異なる色が連続する部分 - A層の色が染毛によって得られたものである請求項1に記載の毛髪処理方法。
- B層の色が、脱色、又は酸化染料による染毛によって得られたものである請求項2又は3に記載の毛髪処理方法。
- 工程(I)で用いる第1剤が、更に酸化染料中間体を含有する請求項5に記載の染毛方法。
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017180756 | 2017-09-20 | ||
JP2017180756 | 2017-09-20 | ||
JP2018036713 | 2018-03-01 | ||
JP2018036713 | 2018-03-01 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019151616A JP2019151616A (ja) | 2019-09-12 |
JP7106407B2 true JP7106407B2 (ja) | 2022-07-26 |
Family
ID=63858007
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018175684A Active JP7106407B2 (ja) | 2017-09-20 | 2018-09-20 | 毛髪処理方法 |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US10905644B2 (ja) |
EP (1) | EP3684474A1 (ja) |
JP (1) | JP7106407B2 (ja) |
CN (1) | CN111107905A (ja) |
BR (1) | BR112020005506A2 (ja) |
RU (1) | RU2020113518A (ja) |
TW (1) | TW201922214A (ja) |
WO (1) | WO2019059264A1 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11090246B2 (en) | 2017-09-20 | 2021-08-17 | Kao Corporation | Powder hair dye composition |
JP7105154B2 (ja) | 2017-09-20 | 2022-07-22 | 花王株式会社 | 液状染毛剤組成物 |
CN111050743A (zh) | 2017-09-20 | 2020-04-21 | 花王株式会社 | 液状染发剂组合物 |
EP3684475B1 (en) | 2017-09-20 | 2022-03-23 | Kao Corporation | Hair dyeing method |
CN111093610A (zh) | 2017-09-20 | 2020-05-01 | 花王株式会社 | 液状染发剂组合物 |
RU2745210C1 (ru) * | 2020-05-06 | 2021-03-22 | Юлия Васильевна Дикунова-Перцева | Способ лессировочного окрашивания волос (варианты) и композиции для его осуществления |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001122741A (ja) | 1999-10-28 | 2001-05-08 | Fuji Photo Film Co Ltd | 化粧料 |
JP2002154927A (ja) | 2000-10-03 | 2002-05-28 | L'oreal Sa | 多層構造を有する角度依存性色材を含有する親油性連続相を有する化粧用組成物とそのメークアップのための使用 |
DE102014224838A1 (de) | 2014-12-04 | 2015-10-01 | Henkel Ag & Co. Kgaa | Färbemittel für keratinische Fasern mit speziellen Phenoxazin-Farbstoffen und Fettalkoholen |
Family Cites Families (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06271435A (ja) | 1993-03-19 | 1994-09-27 | Takara Belmont Co Ltd | 毛髪染色剤 |
FR2750599B1 (fr) * | 1996-07-02 | 1998-12-31 | Oreal | Nouvelles compositions cosmetiques comprenant des agents de coloration cristaux liquides et leur utilisation |
DE69821324T2 (de) * | 1997-12-05 | 2004-11-18 | L'oreal | Zweistufiges Verfahren zum direkten Färben von Keratinfasern unter Verwendung von basischen Direktfarbstoffen |
EP1366752A1 (en) * | 2002-05-28 | 2003-12-03 | Kao Corporation | Hair dye composition |
US9204701B2 (en) | 2006-03-20 | 2015-12-08 | American Medical Corporation | Daneshvar differential hair coloring and methods |
JP2011184428A (ja) * | 2010-02-10 | 2011-09-22 | Kao Corp | 染色又は脱色キット |
EP2574331B1 (en) | 2011-09-12 | 2021-10-27 | Wella Operations US, LLC | Method for colouring hair |
SG10201806680XA (en) * | 2014-06-06 | 2018-09-27 | Kao Corp | Hair dye composition |
TWI702965B (zh) * | 2014-06-06 | 2020-09-01 | 日商花王股份有限公司 | 染毛劑組合物 |
WO2015186816A1 (ja) | 2014-06-06 | 2015-12-10 | 花王株式会社 | 染毛剤組成物 |
DE102014224836A1 (de) * | 2014-12-04 | 2015-10-01 | Henkel Ag & Co. Kgaa | Färbemittel für keratinische Fasern enthaltend Basic Blue 124, Basic Red 51 und Basic Orange 31 |
CN111050743A (zh) | 2017-09-20 | 2020-04-21 | 花王株式会社 | 液状染发剂组合物 |
EP3684475B1 (en) | 2017-09-20 | 2022-03-23 | Kao Corporation | Hair dyeing method |
US11090246B2 (en) | 2017-09-20 | 2021-08-17 | Kao Corporation | Powder hair dye composition |
JP7105154B2 (ja) | 2017-09-20 | 2022-07-22 | 花王株式会社 | 液状染毛剤組成物 |
CN111093610A (zh) | 2017-09-20 | 2020-05-01 | 花王株式会社 | 液状染发剂组合物 |
-
2018
- 2018-09-20 US US16/648,761 patent/US10905644B2/en active Active
- 2018-09-20 JP JP2018175684A patent/JP7106407B2/ja active Active
- 2018-09-20 BR BR112020005506-9A patent/BR112020005506A2/pt not_active Application Discontinuation
- 2018-09-20 TW TW107133168A patent/TW201922214A/zh unknown
- 2018-09-20 CN CN201880061148.2A patent/CN111107905A/zh active Pending
- 2018-09-20 EP EP18786428.5A patent/EP3684474A1/en active Pending
- 2018-09-20 RU RU2020113518A patent/RU2020113518A/ru unknown
- 2018-09-20 WO PCT/JP2018/034759 patent/WO2019059264A1/en unknown
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001122741A (ja) | 1999-10-28 | 2001-05-08 | Fuji Photo Film Co Ltd | 化粧料 |
JP2002154927A (ja) | 2000-10-03 | 2002-05-28 | L'oreal Sa | 多層構造を有する角度依存性色材を含有する親油性連続相を有する化粧用組成物とそのメークアップのための使用 |
DE102014224838A1 (de) | 2014-12-04 | 2015-10-01 | Henkel Ag & Co. Kgaa | Färbemittel für keratinische Fasern mit speziellen Phenoxazin-Farbstoffen und Fettalkoholen |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019151616A (ja) | 2019-09-12 |
TW201922214A (zh) | 2019-06-16 |
WO2019059264A1 (en) | 2019-03-28 |
US20200268630A1 (en) | 2020-08-27 |
US10905644B2 (en) | 2021-02-02 |
RU2020113518A (ru) | 2021-10-20 |
CN111107905A (zh) | 2020-05-05 |
BR112020005506A2 (pt) | 2020-10-06 |
EP3684474A1 (en) | 2020-07-29 |
RU2020113518A3 (ja) | 2021-10-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7106407B2 (ja) | 毛髪処理方法 | |
ES2407973T3 (es) | Composiciones colorantes del cabello oxidantes. | |
RU2532334C2 (ru) | Двухкомпонентная краска для волос | |
JP2008201727A (ja) | 毛髪色彩調整用組成物 | |
US20060010617A1 (en) | Method for dyeing or coloring human keratin materials with lightening effect using a composition comprising at least one fluorescent compound and at least one optical brightener | |
JP2008239628A (ja) | ヒトのケラチン物質のための明色化効果を有する染色用組成物 | |
JP2004525130A (ja) | 段階的な永久染毛方法及び組成物 | |
JP2012224621A (ja) | 酸化型染毛剤又は脱色剤組成物 | |
JP2002193771A (ja) | 染毛剤組成物 | |
JP2004262854A (ja) | 毛髪処理剤 | |
JP2710604B2 (ja) | ケラチン繊維の酸化染色用組成物と該組成物を使用した染色方法 | |
EP3041584B1 (en) | Method of assessing hair colour changes | |
JPH08231357A (ja) | ケラチン繊維の酸化染色用の組成物及び該組成物を用いる染色方法 | |
JP2004210778A (ja) | 蛍光化合物と蛍光増白剤を含有する組成物によりヒトのケラチン物質を明色化効果を持たせて染色又は着色するための方法並びにその組成物 | |
FR2984738A1 (fr) | Composition oxydante pour le traitement des fibres keratiniques comprenant un sel mineral d' acide phosphorique, et procedes | |
RU2189807C2 (ru) | Композиция для окислительного окрашивания кератиновых волокон, способ их окрашивания, упаковка набора для окрашивания кератиновых волокон | |
WO2021153634A1 (ja) | 染毛退色防止用組成物又は染毛用キット | |
DE60213069T2 (de) | Haarfärbemittel | |
EP1362578B1 (en) | Hair dye composition | |
JP2007169165A (ja) | 染毛剤組成物 | |
JP2004010620A (ja) | 染毛剤組成物 | |
FR3136972A1 (fr) | Composition d’éclaircissement des fibres kératiniques et procédé d’éclaircissement des fibres kératiniques mettant en œuvre cette composition | |
FR3136966A1 (fr) | Composition d’éclaircissement des fibres kératiniques et procédé d’éclaircissement des fibres kératiniques mettant en œuvre cette composition | |
FR3136967A1 (fr) | Composition d’éclaircissement des fibres kératiniques et procédé d’éclaircissement des fibres kératiniques mettant en œuvre cette composition | |
FR3136968A1 (fr) | Composition d’éclaircissement des fibres kératiniques et procédé d’éclaircissement des fibres kératiniques mettant en œuvre cette composition |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210825 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220705 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220713 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7106407 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |