JP7106207B2 - 自動変速機のロックアップ制御装置 - Google Patents
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Description
この自動変速機のロックアップ制御装置において、ロックアップクラッチが解放状態のときにロックアップ締結条件が成立すると、ロックアップ指示差圧を初期差圧まで立ち上げた後、所定のランプ勾配により上昇させてロックアップクラッチを締結するロックアップ制御部を設ける。
ロックアップ制御部は、初期差圧を、ロックアップクラッチがロックアップ容量を持ち始めるミートポイント指示差圧の学習値から、ランプ勾配に応じて算出されるランプオフセットをマイナスした値で与える。
図1は実施例1のロックアップ制御装置が適用されたエンジン車の全体システム構成を示し、図2は無段変速機のノーマル変速スケジュールを示し、図3はDレンジLUスケジュールを示す。以下、図1~図3に基づき、全体システム構成を説明する。
・アクセル開度が一定で車速が上昇する発進時(図3の矢印H1)
・アクセル踏み増し操作により車速が上昇する発進時(図3の矢印H2)
・アクセル踏み戻し操作による発進時(図3の矢印H3)
・コースト状態からのアクセル踏み込み操作によるクリープ発進時(図3の矢印H4)
等の発進シーンにおいて、学習値と学習値オフセットとランプオフセットを反映した初期差圧が実施される。
・アクセル開度が低開度域の一定開度で車速が上昇する再加速時(図3の矢印I1)
・アクセル踏み増し操作により車速が上昇する再加速時(図3の矢印I2)
・アクセル踏み戻し操作で車速が上昇する再加速時(図3の矢印I3)
・アクセル開度が高開度域の一定開度で車速が上昇する再加速時(図3の矢印I4)
・コースト走行状態からのアクセル踏み込み操作による再加速時(図3の矢印I5)
等の再加速シーンにおいて、学習値と学習値オフセットとランプオフセットを反映した初期差圧が実施される。
図4は、実施例1のCVTコントロールユニット12のロックアップ制御部12cにおいて実行されるロックアップ締結時のスムースロックアップ制御処理の流れを示す。以下、図4の各ステップについて説明する。なお、「LU」という記述は「ロックアップ」の略称である。
ランプオフセットC[Mpa]=ランプ勾配[Mpa/sec]×油圧応答時間[sec]
の式を用いて算出される。なお、図7に示すように、ランプ勾配=tanθであり、油圧応答時間=待機時間ΔT3である。つまり、油圧応答時間を一定時間と仮定すると、ランプ勾配が低いほどランプオフセットCの値は小さな値とされ、オフセット後の初期差圧は大きな値となる。
初期差圧=MAX[(学習値A-学習値オフセットB-ランプオフセットC),下限圧]
により求める。
従来、スムースロックアップ開始時に指示する初期差圧は、ショックを起こさないよう一律に下限圧(油圧バラツキ幅からヒステリシス分を引いた値:例えば、-63[kPa]程度)としてきた。
(a) 疑似有段変速制御での1山目までにLU締結できない。
このため、疑似有段変速制御の狙いであるシャキシャキ感が喪失する。
(b) 停止からの発進時にエンジン回転が吹け上がる。
即ち、ロックアップピストンのストローク終了まで時間がかかることで、その間にエンジンの回転が吹け上がってしまう。
(c) 再加速でLU締結までに要する時間が長い。
即ち、コースト走行でのロックアップ解放状態からのアクセル踏み込み時、LU締結指示開始から実LU締結までに時間がかかってしまう。
まず、図7に基づいてランプオフセットCの必要性について説明する。
図7の左側に記載した特性は指示差圧の初期差圧を下限圧とする従来特性である。この従来特性の場合、時刻t1にて指示差圧を下限圧まで立ち上げ、その後、指示差圧を所定のランプ勾配によるランプ特性により上昇させている。よって、学習真値と初期差圧(=下限圧)の乖離幅が大きく、時刻t4になるまで待たないと、実際にロックアップピストンがクラッチ容量を発生する位置までストロークせず、多くの待機時間ΔT1がある。このため、エンジン回転数Neが吹け上がるし、ロックアップクラッチの締結開始から締結完了までの所要時間が長くなってしまう、という問題がある。
まず、今回の提案では、初期差圧の算出(締結制御入り)時にスムースロックアップ制御でのランプ勾配情報が必要である。しかし、初期差圧の算出(締結制御入り)時においては、ランプ勾配が確定しておらず、狙いの初期差圧が計算できない。以下、ランプ勾配が確定するまでの対応について提案する。
まず、「やりたかったこと」は、図10の左側特性に示すように、初期差圧(=学習値A-学習値オフセットB-ランプオフセットC)を制御入りの時刻で指示し、続いてランプ特性によりLU指示差圧を上昇させることである。しかし、上記のように、制御実装課題のために制御入りの時刻で初期差圧を指示することはできない。
理由1:仮設定初期差圧を指示する時間が、30msec程度の短い時間であるためオーバーシュートすることは考えにくい。なお、実差圧に追従するまで200msec程度を見込んでいる。
理由2:仮設定初期差圧は、学習値のバラツキが最悪の場合でも、LUクラッチトルク0Nm以下になる指示差圧のため、急締結やエンジン回転数Neの引き込みはない。
図12は、ロックアップクラッチ解放停止状態からの発進時における各特性を示すタイムチャートである。以下、図12に基づいて発進時におけるスムースロックアップ制御の対比作用を説明する。
図13は、ロックアップクラッチ解放状態からの再加速時における各特性を示すタイムチャートである。以下、図13に基づいて再加速時におけるスムースロックアップ制御の対比作用を説明する。
ロックアップクラッチ3が解放状態のときにロックアップ締結条件が成立すると、ロックアップ指示差圧(LU指示差圧)を初期差圧まで立ち上げた後、所定のランプ勾配により上昇させてロックアップクラッチ3を締結するロックアップ制御部12cを設ける。
ロックアップ制御部12cは、初期差圧を、ロックアップクラッチ3がロックアップ容量を持ち始めるミートポイント指示差圧の学習値Aから、ランプ勾配に応じて算出されるランプオフセットCをマイナスした値で与える。
このように、初期差圧を、学習値AからランプオフセットCをマイナスした値で与える。このため、ロックアップクラッチ3を締結する際、走行用駆動源(エンジン1)の回転上昇を抑えるとともに締結に要する時間を短縮しながら、締結時の車両挙動変化を低減することができる。なお、締結時の車両挙動変化は、ロックアップクラッチ3がロックアップ容量を持ち始める領域にて実差圧の上昇を抑えることにより低減される。
このように、ランプ勾配が低いほど初期差圧が高い値で与えられることで、ランプ勾配が低くクラッチ締結容量の上昇が抑えられる車両状態のとき、締結開始から実差圧による容量を持つまでに要する時間を短縮することができる。
ランプオフセットCを、ランプ勾配と油圧応答時間の乗算により与える。
このように、ランプオフセットCを、ランプ勾配と油圧応答時間の乗算により与えることで、ランプ勾配の高低や油圧応答時間の長短にかかわらず、最適なランプオフセットCを取得することができる。ここで、最適なランプオフセットCとは、ロックアップ指示差圧(LU指示差圧)が学習真値に到達するタイミングと、実差圧が発生開始するタイミングと、がほぼ符合する値をいう。
初期差圧を、学習値Aから、学習値オフセットBとランプオフセットCをマイナスした値で与える。
このように、初期差圧=(学習値A-学習値オフセットB-ランプオフセットC)で与えることで、学習値のサンプリングバラツキ分による影響を排除した初期差圧を与えることができる。特に、クラッチミートポイントの学習経験が少ないとき、締結ショックを抑える初期差圧を与えることができる。
このように、指示ランプが確定するまで仮設定初期差圧を与えることで、初期差圧の算出にランプ勾配情報を必要情報とするスムースロックアップ制御を既定の制御システムに実装することができる。
3 ロックアップクラッチ
4 トルクコンバータ
6 無段変速機(変速機)
11 エンジンコントロールユニット
12 CVTコントロールユニット
12a 変速制御部
12b ミートポイント学習制御部
12c ロックアップ制御部
13 CAN通信線
14 エンジン回転数センサ
15 タービン回転数センサ
16 CVT出力回転数センサ(=車速センサ)
17 アクセル開度センサ
Claims (5)
- 走行用駆動源と変速機の間に配置され、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータを備える自動変速機のロックアップ制御装置において、
前記ロックアップクラッチが解放状態のときにロックアップ締結条件が成立すると、ロックアップ指示差圧を初期差圧まで立ち上げた後、所定のランプ勾配により上昇させて前記ロックアップクラッチを締結するロックアップ制御部を設け、
前記ロックアップ制御部は、前記初期差圧を、前記ロックアップクラッチがロックアップ容量を持ち始めるミートポイント指示差圧の学習値から、前記ランプ勾配に応じて算出されるランプオフセットをマイナスした値で与える
ことを特徴とする自動変速機のロックアップ制御装置。 - 請求項1に記載された自動変速機のロックアップ制御装置において、
前記ロックアップ制御部は、前記ランプオフセットを、前記ランプ勾配が低いほど小さくなる値で与える
ことを特徴とする自動変速機のロックアップ制御装置。 - 請求項2に記載された自動変速機のロックアップ制御装置において、
前記ロックアップ制御部は、初期差圧によるロックアップ指示差圧の開始時刻から実差圧の発生開始時刻までの油圧応答時間を算出し、
前記ランプオフセットを、前記ランプ勾配と前記油圧応答時間の乗算により与える
ことを特徴とする自動変速機のロックアップ制御装置。 - 請求項1から3までの何れか一項に記載された自動変速機のロックアップ制御装置において、
前記ロックアップ制御部は、前記学習値のサンプリングバラツキ分に基づく学習値オフセットを算出し、
前記初期差圧を、前記学習値から、前記学習値オフセットと前記ランプオフセットをマイナスした値で与える
ことを特徴とする自動変速機のロックアップ制御装置。 - 請求項4に記載された自動変速機のロックアップ制御装置において、
前記ロックアップ制御部は、ロックアップ締結条件が成立すると、指示ランプが確定するまで、前記ロックアップ指示差圧を、前記学習値から前記学習値オフセットをマイナスした値で与える仮設定初期差圧まで立ち上げ、
前記指示ランプが確定すると、前記初期差圧を前記ランプ勾配に基づいて算出し、前記ロックアップ指示差圧を前記初期差圧と前記ランプ勾配に合わせた指示とする
ことを特徴とする自動変速機のロックアップ制御装置。
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