JP2017082835A - 車両のロックアップ制御方法及び制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この車両のロックアップ制御方法において、発進時に発進スリップ制御を行えないときは、発進スリップ制御に代えて、エンジンの回転数上昇を受けて無段変速機のプライマリ回転数を高くする。
即ち、発進時、発進スリップ制御を行えないと、エンジン回転数が上昇し、その後、トルクコンバータの速度比がカップリング領域に近づくと、エンジン回転数がタービン回転数(=プライマリ回転数)に向かって収束する。このとき、無段変速機側でプライマリ回転数が高くされるため、エンジンの回転数落ち込みが抑えられる。
この結果、発進スリップ制御が行えない発進の際、エンジン回転数の落ち込みによりドライバに与える違和感を防止することができる。
実施例1におけるロックアップ制御方法及び制御装置は、トルクコンバータ及び無段変速機(CVT)を搭載したエンジン車に適用したものである。以下、実施例1におけるエンジン車のロックアップ制御方法及び制御装置の構成を、「全体システム構成」、「発進スリップ制御処理構成」、「協調制御処理構成」に分けて説明する。
図1は、実施例1のロックアップ制御方法及び制御装置が適用されたエンジン車を示す。以下、図1に基づき、全体システム構成を説明する。
図2は、実施例1のCVTコントロールユニット12において実行されるロックアップクラッチ3の発進スリップ制御処理の流れを示す(発進スリップ制御部)。以下、ロックアップクラッチ3の発進スリップ制御での処理構成をあらわす図2の各ステップについて説明する。なお、「LU」という記述は、「ロックアップ」の略称である。
図3は、実施例1のCVTコントロールユニット12において実行されるロックアップクラッチ3と無段変速機6の協調制御処理の流れを示す(協調制御部)。以下、ロックアップクラッチ3(発進スリップ制御作動/非作動)と無段変速機6(ノーマル変速制御/リニア変速制御)の協調制御での処理構成をあらわす図3の各ステップについて説明する。
・勾配≦設定値(勾配条件)
・変速比≧設定値(変速比条件)
・油温≦設定値(油温条件)
を与える。このうち、「勾配条件」と「変速比条件」は、何れか一方でも不成立であると発進トルクが不足するために与えられた条件である。「油温条件」は、ロックアップクラッチ3の耐久性確保のために与えられた条件である。
実施例1におけるエンジン車のロックアップ制御作用を、「発進スリップ制御処理作用」、「協調制御処理作用」、「ロックアップクラッチと無段変速機の協調制御作用」、「協調制御での特徴作用」に分けて説明する。
以下、図2に示すフローチャートに基づき、発進スリップ制御処理作用を説明する。
ブレーキオン・アクセルオフでの停車状態からブレーキ足離し操作を行うと、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3へと進む。ステップS2では、LU指示値が、ロックアップクラッチ3への油圧回路へ作動油を充填しておくスタンバイ圧とされ、ステップS3では、アクセルオフ→オンであるか否かが判断される。そして、ステップS3においてアクセルオフであると判断されている限り、ステップS2→ステップS3へと進む流れが繰り返され、LU指示値=スタンバイ圧が維持される。
以下、図3に示すフローチャートに基づき、協調制御処理作用を説明する。
ブレーキオフでの停車状態から車両発進を意図してアクセル踏み込み操作を行うと、図3のフローチャートにおいて、ステップS21→ステップS22へと進む。ステップS22では、「勾配条件」、「変速比条件」、「油温条件」による発進スリップ制御作動条件が全て成立しているか否かが判断される。「勾配条件」と「変速比条件」は、勾配角度が急な登坂路発進時や最ロー変速比よりもハイ側変速比での発進時、等のように、何れか一方でも不成立であると発進トルクが不足するために与えられる。「油温条件」は、ロックアップクラッチ3の耐久劣化が懸念される高油温時等のように、ロックアップクラッチ3の耐久性を確保するために与えられる。
実施例1のように無段変速機との協調制御を行うことなく、発進スリップ制御が非作動である発進時、無段変速機においてノーマル変速制御を行うものを比較例とする。以下、比較例での発進時制御作用を、図8に示すタイムチャートにより説明する。
従って、時刻t2から時刻t3までの間に、図8の矢印Bに示すように、エンジン回転数Neが無段変速機のプライマリ回転数Npriまで落ち込む。
実施例1では、発進時に発進スリップ制御を行えないとき、発進スリップ制御に代えて、エンジン1の回転数上昇を受けて無段変速機6のプライマリ回転数Npriを高くする。
即ち、発進スリップ制御が行えないと、ロックアップクラッチ3によるエンジン負荷が無くなることでエンジン1の回転数が吹け上がる。その後、トルクコンバータ4の速度比がトルク増幅作用を持つコンバータ領域からカップリング領域に近づくと、無段変速機6のプライマリ回転数Npriに向かってエンジン1の回転数が落ち込む。
これに対し、発進スリップ制御に代えて、リニア変速制御等により、無段変速機6のプライマリ回転数Npriを高くする制御が行われる。このため、エンジン1の回転数が吹け上がった後、トルクコンバータ4の速度比がカップリング領域に近づくと、エンジン回転数Neがプライマリ回転数Npriに向かって収束する。このとき、無段変速機6側でプライマリ回転数Npriが高くされるため、エンジン1の回転数落ち込みが抑えられる。
この結果、発進スリップ制御が行えない発進の際、エンジン回転数Neの落ち込みによりドライバに与える違和感が防止される。
即ち、発進後にロックアップ開始車速になると通常スムーズLU制御を開始する場合、トルクコンバータ4の速度比がトルク増幅作用を持つコンバータ領域からカップリング領域に短時間で近づく。このため、無段変速機6のプライマリ回転数Npriに向かってエンジン1の回転数が落ち込む勾配が大きくなり、エンジン回転数Neの急な落ち込みにより前後Gが加速G側から減速G側へと変化して前後Gショックになる。
従って、発進スリップ制御が行えない発進の際、通常スムーズLU制御が発進後に介入することによる前後Gショックが防止される。
即ち、無段変速機6の変速比を、車速VSP(セカンダリ回転数Nsecに相当)の上昇に合わせて目標プライマリ回転数Npri*が上昇するように設定するリニア変速線によるリニア変速制御が従来から用いられている。このリニア変速制御を発進時に適用すると、車速VSPの上昇に合わせて目標プライマリ回転数Npri*が上昇する。このため、車速VSPがある程度まで上昇すると目標プライマリ回転数Npri*の上昇を抑えるノーマル変速線を用いたノーマル変速制御での目標プライマリ回転数Npri*よりも高くなる。
従って、従来から用いられていたリニア変速制御を発進時に適用することにより、新たに制御ロジックを構築しなくとも、無段変速機6の目標プライマリ回転数Npri*が、ノーマル変速制御での目標プライマリ回転数Npri*よりも高くなる。
即ち、LU締結状態で使用されていたLU時用リニア変速線を発進時に流用する。しかも、流用する際にはLU時用リニア変速線を補正し、非LU時用リニア変速線とする。この補正は、LU時用リニア変速線の傾きが大きくなるよう補正する。補正の理由は、ロックアップクラッチ3がLU締結していない滑り状態であるため、エンジン回転数Neとプライマリ回転数Npriの間にはスリップ回転数が生じる。よって、補正無しで、LU時用リニア変速線を用いたリニア変速制御とすると、プライマリ回転数Npri’が低くなってしまう(図7のNpri’の特性参照)。
従って、新たに非LU時用リニア変速線を設定することなく、エンジン回転数Neの落ち込みを確実に抑えるプライマリ回転数Npriが得られる。
実施例1のエンジン車のロックアップ制御方法及び制御装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
発進時に発進スリップ制御を行えないときは、発進スリップ制御に代えて、エンジン1の回転数上昇を受けて無段変速機6のプライマリ回転数を高くする(図3)。
このため、発進スリップ制御が行えない発進の際、エンジン回転数Neの落ち込みによりドライバに与える違和感を防止する車両(エンジン車)のロックアップ制御方法を提供することができる。
発進スリップ制御の作動条件が不成立であると判断されると、発進スリップ制御を非作動とし(図3のS26)、
発進後にロックアップ開始車速になると、ロックアップクラッチ3をスリップさせながら締結する通常スムーズロックアップ制御(通常スムーズLU制御)を開始し(図3のS27)、
通常スムーズロックアップ制御(通常スムーズLU制御)が開始されると、無段変速機6の目標プライマリ回転数Npri*を、ノーマル変速線により決めるノーマル変速制御での目標プライマリ回転数Npri*よりも高くする(図3のS28)。
このため、(1)の効果に加え、発進スリップ制御が行えない発進の際、通常スムーズロックアップ制御(通常スムーズLU制御)が発進後に介入することによる前後Gショックを防止することができる。
このため、(2)の効果に加え、新たに制御ロジックを構築しなくとも、無段変速機6の目標プライマリ回転数Npri*を、ノーマル変速制御での目標プライマリ回転数Npri*よりも高くすることができる。
このため、(3)の効果に加え、新たに非LU時用リニア変速線を設定することなく、エンジン回転数Neの落ち込みを確実に抑えるプライマリ回転数Npriを得ることができる。
ロックアップクラッチ3と無段変速機6の協調制御を行う協調制御部(図3)を設け、
協調制御部(図3)は、発進時に発進スリップ制御を行えないときは、発進スリップ制御に代えて、エンジン1の回転数上昇を受けて無段変速機6のプライマリ回転数Npriを高くする変速制御処理を行う(図3)。
このため、発進スリップ制御が行えない発進の際、エンジン回転数Neの落ち込みによりドライバに与える違和感を防止する車両(エンジン車)のロックアップ制御装置を提供することができる。
3 ロックアップクラッチ
4 トルクコンバータ
6 無段変速機
11 エンジンコントロールユニット
12 CVTコントロールユニット
13 CAN通信線
14 エンジン回転数センサ
15 タービン回転数センサ
16 CVT出力回転数センサ(=車速センサ)
17 アクセル開度センサ
18 セカンダリ回転数センサ
19 プライマリ回転数センサ
20 CVT油温センサ
21 ブレーキスイッチ
22 前後Gセンサ
Claims (5)
- エンジンと無段変速機の間に配置され、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータを備えた車両に適用され、発進時に前記ロックアップクラッチをスリップさせながら締結する発進スリップ制御を行う車両のロックアップ制御方法において、
発進時に前記発進スリップ制御を行えないときは、前記発進スリップ制御に代えて、前記エンジンの回転数上昇を受けて前記無段変速機のプライマリ回転数を高くする
ことを特徴とする車両のロックアップ制御方法。 - 請求項1に記載された車両のロックアップ制御方法において、
発進操作を検知すると、前記発進スリップ制御を作動する作動条件が成立するか否かを判断し、
前記発進スリップ制御の作動条件が不成立であると判断されると、前記発進スリップ制御を非作動とし、
発進後にロックアップ開始車速になると、前記ロックアップクラッチをスリップさせながら締結する通常スムーズロックアップ制御を開始し、
前記通常スムーズロックアップ制御が開始されると、前記無段変速機の目標プライマリ回転数を、ノーマル変速線により決めるノーマル変速制御での目標プライマリ回転数よりも高くする
ことを特徴とする車両のロックアップ制御方法。 - 請求項2に記載された車両のロックアップ制御方法において、
前記無段変速機の目標プライマリ回転数を、前記ノーマル変速制御での目標プライマリ回転数よりも高くするのは、車速と目標プライマリ回転数の関係が線形特性線で描かれるリニア変速線により目標プライマリ回転数を決めるリニア変速制御により行う
ことを特徴とする車両のロックアップ制御方法。 - 請求項3に記載された車両のロックアップ制御方法において、
前記リニア変速制御で用いるリニア変速線は、疑似有段変速モードが選択されたときに使用されるロックアップ時用リニア変速線の傾きを、車速に対して目標プライマリ回転数を高める側に補正した非ロックアップ時用リニア変速線とする
ことを特徴とする車両のロックアップ制御方法。 - エンジンと無段変速機の間に配置され、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータを備えた車両に適用され、発進時に前記ロックアップクラッチをスリップさせながら締結する発進スリップ制御を行う車両のロックアップ制御装置において、
前記ロックアップクラッチと前記無段変速機の協調制御を行う協調制御部を設け、
前記協調制御部は、発進時に前記発進スリップ制御を行えないときは、前記発進スリップ制御に代えて、前記エンジンの回転数上昇を受けて前記無段変速機のプライマリ回転数を高くする変速制御処理を行う
ことを特徴とする車両のロックアップ制御装置。
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