JP7106067B2 - 片面研磨装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス基板や半導体ウェハ等のワークを研磨する片面研磨装置に関し、詳しくは、定盤の表面に貼布された研磨パッドに対して、ワークを所定の荷重分布に従って加圧するための技術に関するものである。
この種の片面研磨装置において、ワークの端部、及び、特に矩形ワークにおいては四隅部が中心部より過剰に研磨されるのを防止してワークを均一に研磨するようにした従来技術が、種々提供されている。
例えば、特許文献1には、ウェハ等のワークが吸着された吸着パッドに複数のリングウェイトにより荷重をかけながら研磨パッドに圧接するCMP(化学機械研磨)装置であって、研磨レートがワーク全面で均一になるようにした従来技術が記載されている。
特許文献2には、ラップ定盤に研磨パッドを固定してその表面にワークを載置し、この研磨基板の上面に保護シートを介して球状の加圧部材を複数配置すると共に、これらの加圧部材を加圧用錘によって加圧することにより、ワークに対する加圧力を均一化する研磨装置が記載されている。
特許文献3には、加工台の表面にワークを吸着・載置させ、その上方に配置された研磨パッドを、弾性体を介して複数の加圧棒にて加圧することにより、ワークに対する加圧力を均一化する研磨装置が記載されている。
また、特許文献4には、研磨熱による定盤形状の変化等によって発生するワークの研磨ムラに合わせて、ワークに対する所定の荷重分布を発生させるようにした研磨装置が記載されている。
図9は、この研磨装置の主要部を示す側面図であり、1は定盤、2は研磨パッド、3は荷重保持器、4は荷重保持部材、5は多数のウェイト(荷重)、6は研磨液を供給するノズル、Wはワークである。図9では、ウェイト5を全て同じ高さで示しているが、後述するように、ワークWの研磨ムラ形状に応じた荷重分布を得るために、高さ(重さ)が異なる複数種類のウェイトを使用可能となっている。
図10は、ワークWの研磨ムラ形状W’を誇張して示したものであり、この研磨ムラ形状W’は実験によって予め求めることができる。また、x,y,zはワークWの基準面からの距離であり、a~dは研磨ムラ形状W’が距離x,y,zをそれぞれ超える領域を示す。
特許文献4では、上記の領域a~dに応じて重さが異なる4種類のウェイト5a~5dをワークW上に配置して不均一な荷重分布を構成し、この状態でワークWを研磨することにより、研磨ムラ形状W’を相殺している。
次に、図11(a)~(d)は、特許文献4において、ウェイト5a~5dをワークW上の所定位置に移載するためのハンドリング動作を示しており、7は荷重ハンドリング装置、7aは個々のウェイト5a~5dを吸着する吸着部を備えたハンドリング部である。
図10の研磨ムラ形状W’を相殺するためにウェイト5a~5dをワークW上に移載する場合には、ハンドリング部7aが移載済みのウェイトと機械的に干渉するのを防止するため、最も高さの低い(最も軽い)ウェイト5aから5b→5c→5dの順に、ハンドリング部7aの下面の吸着部が吸着、解除を繰り返してウェイト5a~5dをワークW上に移載していく。これにより、最終的には、図11(d)に示すごとく図10の研磨ムラ形状W’に対応させたウェイト5a~5dの分布が構成されることになる。
特開2004-122318号公報(段落[0019]~[0024]、図1等) 特開2001-9698号公報(段落[0019]~[0023]、図1等) 特許第3326442号公報(段落[0022]~[0031]、図1等) 特開2002-18701号公報(段落[0027]~[0047]、図1~図4等)
特許文献1に記載の研磨装置では、同心円状に組み合わされる複数種類のリングウェイトの形状、構造が複雑であり、コスト高になる恐れがある。
また、特許文献2に記載の研磨装置では、複数の加圧部材として全て同じ重量の球状部材を用いている。しかし、例えば矩形のワークを研磨する場合には、ワークの四隅部分が過剰研磨される傾向にあるため、この四隅部分については加圧力を小さくする等、ワークの平面的な位置に応じて加圧力を調整できることが望ましいが、特許文献2の研磨装置ではこれが困難である。
特許文献3に記載の研磨装置では、加圧棒を加圧するためのリニアアクチュエータやシリンダブロック、ばね等を加圧棒の数だけ設けなくてはならず、装置の構造が複雑化するという問題がある。
特許文献4に記載の研磨装置では、ウェイトの数だけハンドリング部7aの吸着部を設ける必要があるため、荷重ハンドリング装置7の構造が複雑になる。また、ウェイトの配置を変更する場合には、基本的に、全てのウェイトを除去した後に軽いウェイトから順にワーク上へ移載しなくてはならない。
更に、複数のワークを連続的に研磨する場合を想定すると、1枚のワークの研磨が終了してから多数のウェイトを重いものから順に除去し、研磨済みワークを搬出してから次のワークを研磨パッド上に搬入し、その後、多数のウェイトを軽量のものから順にワーク上へ移載する、といった作業を順次行う必要がある。
つまり、特許文献4の研磨装置では、荷重ハンドリング装置7の構造が複雑であると共に、ウェイトの移載や除去等の作業が煩雑で長時間を要するため、一連の研磨加工の作業性が悪いという問題があった。
そこで、本発明の解決課題は、ワークに対してウェイトを移載、除去するための構造を簡略化し、また、ウェイトのハンドリング作業を短時間で簡単に行えるようにした片面研磨装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、定盤上に研磨パッドを介して配置されたワークホルダ内のワークを複数のウェイトにより加圧すると共に、前記定盤と前記ワークとを相対的に回転させて前記ワークの一面を前記研磨パッドにより研磨する片面研磨装置であって、
前記ウェイトとして重さが異なる複数の分割ウェイトを保持棒によりそれぞれ保持して複数のウェイトユニットを構成し、これらのウェイトユニットを前記定盤の外部において所定の荷重分布に従って予め配置しておき、
吊り下げプレートを貫通した前記保持棒の上端部を抜け止めプレートにより支持し、かつ、前記吊り下げプレートの両端部に位置決め部材がそれぞれ配置されたウェイト搬送用保持部を設け、
ウェイト搬送装置が、前記ウェイト搬送用保持部により保持された前記複数のウェイトユニットを前記ワークの上方に搬送し、前記位置決め部材により前記吊り下げプレート及び前記抜け止めプレートを前記ワークホルダに位置決めしながら、前記複数のウェイトユニットを構成する前記複数の分割ウェイトを前記吊り下げプレート、前記抜け止めプレート及び前記保持棒により保持しつつ一括して前記ワークホルダ内の前記ワークの上面にそれぞれ移載して前記研磨パッドにより前記ワークの下面を研磨することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載した片面研磨装置において、前記抜け止めプレートを前記吊り下げプレートに対して相対的にスライドさせることにより、前記吊り下げプレートを貫通した前記保持棒の上端部を前記抜け止めプレートの係止孔に係止可能であることを特徴とする。
本発明によれば、特許文献1,3の研磨装置における加圧手段や加圧機構に比べて構造が簡単であり、コストの低減が可能である。また、特許文献2の研磨装置では困難であった所定の荷重分布による研磨を実現することができる。
更に、特許文献4に記載された研磨装置と比較すると、ワークに対してウェイトを移載し、除去するためのハンドリング作業を短時間で行うことができ、研磨加工の作業性を大幅に向上させることができる。
加えて、研磨時の放熱効率が良く、研磨熱によってワークや定盤が変形する恐れもない等の効果を有する。
本発明の実施形態の主要部の平面図及び側面断面図である。 本発明の実施形態の主要部の斜視図である。 本発明の実施形態の主要部の斜視図である。 本発明の実施形態の使用状態を示す主要部の側面図である。 参考例として均一ウェイトを用いた場合の主要部の側面図である。 本発明の実施形態における分割ウェイトの配置例を示す平面図である。 本発明の実施形態における分割ウェイトの段取り動作を説明するための側面図である。 本発明の実施形態の全体構成を示す平面図及び側面図である。 特許文献4に記載された研磨装置の主要部を示す断面図である。 特許文献4におけるワークの研磨ムラ形状に応じたウェイトの配置を示す図である。 特許文献4におけるウェイトのハンドリング動作の説明図である。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る片面研磨装置の主要部を示す平面図(図1(a))及び側面断面図(図1(b))である。これらの図において、筐体101の上方には定盤104が配置され、この定盤104は駆動モータ102により回転軸103を中心として回転可能となっている。なお、定盤104の表面には研磨パッドが貼り付けられているが、便宜的に図示を省略してある。
定盤104の上面には円盤状のワークホルダ105が載置されており、その中央の窓部には矩形基板等のワークWが収容される。ワークホルダ105は、図1(a)に示すように、側方に配置されたワークホルダ揺動用フレーム111が矢印a方向に移動することで揺動可能であると共に、ワークホルダ駆動用モータ115によって回転可能となっている。
上記の構成により、定盤104と、ワークホルダ105及びワークWとは、相対的に回転、揺動可能である。
図1(b)に示すごとく、ワークホルダ105の上方には、吊り下げプレート106及び抜け止めプレート108が、棒状の位置決め部材107によって配置されている。また、吊り下げプレート106及び抜け止めプレート108には、保持棒109によって多数の分割ウェイト110が保持されており、これらの分割ウェイト110はワークホルダ105内のワークWを上方から加圧している。
なお、分割ウェイト110の下方には、後述の図4に示すようにベースウェイト110xが配置されているが、図1(b)では、便宜的にベースウェイト110xの図示を省略する。
また、図1(a)では、図1(b)における吊り下げプレート106、抜け止めプレート108等を省略して分割ウェイト110の配置のみを示している。図示するように、個々の分割ウェイト110は平面から見て矩形の直方体状であり、多数の分割ウェイト110を縦横に配置した全体的な平面形状がワークWの外形にほぼ一致するようになっている。
これらの分割ウェイト110は、その高さを変える方法の他に、一定の高さ(重さ)の単位ウェイトを保持棒109の上部から挿入する枚数を変えて重さを任意に設定することにより、複数種類の重さを持たせることができる。
次に、図2は、ワークホルダ105上の各部材の配置を示した斜視図である。ワークホルダ105の周囲4か所には、このワークホルダ105を上方から支持するための吊り下げ片112が立設されている。
吊り下げプレート106の周囲4か所に配置された位置決め部材107は、ピン-ホゾ構造によって吊り下げプレート106を上下方向に移動可能に支持すると共に、この吊り下げプレート106をワークホルダ105に対して位置決めする機能を有する。
なお、図2及び後述の図3においても、分割ウェイト110の下方に配置されるベースウェイト110xの図示を省略してある。
また、図3は、図2に示した各部材と定盤104及びワークホルダ揺動用フレーム111との位置関係を示した斜視図である。
次に、図4は、この実施形態の使用状態を示す主要部の側面図である。
矩形のワークWを研磨する場合、一般にワークWの四隅付近が過剰研磨となり、中央部付近が研磨不足になる傾向がある。このため、前述した方法により重さを異ならせた複数種類の分割ウェイト110a,110b,110c(重さは110a>110b>110c)を用意しておき、ワークWの中心部から四隅方向に向かって重さが徐々に軽くなるように多数の分割ウェイト110a~110cを配置する。これにより、ワークWの厚さが全体的に均一になるように研磨することができる。
図4(a)は、保持棒109により保持された分割ウェイト110a~110c及びベースウェイト110xをワークWの表面に載置する前の状態を示し、位置決め部材107によってワークホルダ105に位置決めする前の状態である。また、図4(b)は、位置決め部材107によってワークホルダ105への位置決めを行い、分割ウェイト110a~110c及びベースウェイト110xによりワークWを加圧している状態である。
なお、ベースウェイト110xは保持棒109の下端部にそれぞれ固定されており、分割ウェイト110a~110cの中心部の通孔を上方から保持棒109に通して分割ウェイト110a~110cをベースウェイト110xに積層するように構成されている。
図4(a)に示すごとく、保持棒109の上端の凸部は、吊り下げプレート106の通孔を貫通したうえで抜け止めプレート108の長円形または円形の係止孔108aを貫通可能であり、係止孔108aを貫通させた後に抜け止めプレート108を矢印b方向にスライドさせることで、保持棒109、ベースウェイト110x及び分割ウェイト110a~110c,110xを、吊り下げプレート106及び抜け止めプレート108に対してそれぞれ一体的に取り付けることができる。
位置決め部材107には、吊り下げプレート106とワークホルダ105(ワークW)との間の距離を調整するための姿勢調整部107aが設けられている。この姿勢調整部107aを調整して吊り下げプレート106の姿勢をワークWに対して平行に保つことにより、図4(b)のように位置決め部材107によりワークホルダ105への位置決めを行った際に、ベースウェイト110xの下面が万遍なく均等にワークWの表面に接触するように考慮されている。
なお、104aは定盤104の上面に貼り付けられた研磨パッド、105aは位置決め部材107の下端部の凸部に係合する位置決め凹部である。また、113はゴム板等からなる緩衝材である。この緩衝材113は、ワークWの上面全体とほぼ同じ大きさにしてワークWの上面に予め載置しておく。
研磨の進行に伴って生じるワークWの厚さの分布、すなわち、ワークWの四隅付近及び中央部付近において厚さが不均一になる状態は、実験によって予め確認することが可能であり、その状態に応じて重さが異なる分割ウェイト110a~110cの平面的な配置を決定することができる。
図4(a),(b)に示すように、ワークWの中央部から四隅に向かって重さが軽くなるように分割ウェイト110a,110b,110cを順次配置すれば、図5のように重さが均一な均一ウェイト110’を使用する場合に比べて、研磨後のワークWの厚さは全体的にほぼ均一になる。なお、図5において、105’はワークホルダ、 113’は緩衝材である。
図6は、この実施形態における分割ウェイト110a~110cの配置例を示す平面図である。図5のように均一ウェイト110’を使用する場合には、ワークWの大きさや設定荷重に応じて大きさや重さが異なる各種の均一ウェイト110’を用意しなければならず、また、大型の均一ウェイト110’はワークWに対する加圧面の精度を維持することが難しい。
本実施形態では、ワークWの大きさや設定荷重に応じて分割ウェイト110a~110cの数や配置を図6(a)~(e)のように変更すれば、所定の荷重分布を得ることができる。
ちなみに、図6(a)は大型のワークWを対象としてその全面を加圧するべく3種類の分割ウェイト110a~110cを配置した例であり、図6(b)は大型のワークWに対してその四隅に分割ウェイトを配置しない(分割ウェイトのない部分を白抜きで示す)例である。また、図6(c),(d),(e)は小型のワークWの外形に適合するように3種類の分割ウェイト110a~110cを配置した例である。
次に、図7は本実施形態における分割ウェイトの段取り動作(ワークWに合わせて多数の分割ウェイトを所定位置に配置する動作)を説明するための側面図である。
図7において、201は段取り台車であり、その上面にはワークWとほぼ同じ大きさのウェイト載置用平板202が載置されている。分割ウェイトの配置用鳥瞰図等を参照して、分割ウェイト110a~110d(ここでは、分割ウェイト110aよりも重いものとして分割ウェイト110dを追加している)の何れかの通孔に保持棒109を貫通させたウェイトユニット117を多数、構成し、これら多数のウェイトユニット117をウェイト載置用平板202の上面に配置する。なお、分割ウェイト110a~110dの交換(配置換え)すなわち荷重分布の変更は、例えば保持棒109に挿入する単位ウェイトの枚数を変更して行えば良い。
その後、吊り下げプレート106、抜け止めプレート108、位置決め部材107、及び搬送用保持棒114からなるウェイト搬送用保持部118を多数のウェイトユニット117の上方から下降させ、位置決め部材107を段取り台車201側の位置決め受け部203に係合させると共に、保持棒109の上端凸部を吊り下げプレート106の通孔から抜け止めプレート108の貫通孔108aに貫通させ、更に抜け止めプレート108をスライドさせることにより、ウェイト搬送用保持部118と多数のウェイトユニット117とを一体化させる。
上記のように、ウェイト搬送用保持部118及び多数のウェイトユニット117を段取り台車201の上で予め一体化させておき、その後に、段取り台車201ごと後述のウェイト搬送装置301の直下に移動させてから、ワークW上へのウェイトユニット117の移載工程に移る。
次いで、図8を参照しながら、ウェイト搬送用保持部118により保持した多数のウェイトユニット117を搬送してワークW上に移載する動作について説明する。
図8(a)は、段取り台車201を含めた片面研磨装置全体の平面図、図8(b)は同じく側面図である。
図8(b)において、ウェイト搬送装置301は、搬送用把持部303を昇降させる昇降機構304を備え、搬送用把持部303は搬送用保持棒114の上端部を把持可能となっている。また、昇降機構304及び搬送用把持部303は、搬送用回転軸302を中心として段取り台車201の上方と定盤104の上方との間を回動可能である。
段取り台車201上で、ウェイト搬送用保持部118の搬送用保持棒114の上端部を搬送用把持部303により把持し、昇降機構304を駆動して矢印c方向に上昇させた後、搬送用回転軸302を中心として図8(a)に一点鎖線で示すように回動させる。そして、ウェイト搬送用保持部118をワークWの上方へ搬送してから昇降機構304を駆動して下降させると共に、位置決め部材107にてワークホルダ105に位置決めすることにより、多数のウェイトユニット117をワークWの上面に載置することができる。なお、ワークWは、定盤104上のワークホルダ105の窓部に予め収容しておく。
その後に搬送用把持部303が搬送用保持棒114の把持を解除してウェイト搬送装置301を退避させ、定盤104とワークホルダ105とを相対的に回転、揺動させれば、多数のウェイトユニット117により所定の荷重分布が与えられたワークWの下面を研磨パッド104aに圧接して研磨することが可能になる。
なお、ウェイト搬送用保持部118を、ワークWの研磨中も図8(b)に示すごとくワークホルダ105の上方に配置しておけば、ウェイトユニット117が振動によってずれるのを防ぐことができる。ウェイト搬送用保持部118は位置決め部材107を介してワークホルダ105に支持されているので、ウェイト搬送用保持部118の自重がワークWに加わる恐れはない。
以上のようにこの実施形態によれば、段取り台車201上で分割ウェイト110a~110dを保持棒109に取り付けて多数のウェイトユニット117を構成することにより、例えば、ワークWの中央部付近の荷重を四隅付近よりも大きくした荷重分布を得ることができ、ウェイト搬送用保持部118及び搬送用把持部303等を動作させて多数のウェイトユニット117を一括してワークW上に移載し、その後に搬送用把持部303を退避させれば、研磨加工を直ちに開始することができる。
また、荷重分布の異なる条件での研磨加工を円滑に行うため、予め複数の段取り台車201の上に異なった荷重分布のウェイトを配置しておき、必要な段取り台車201をウェイト搬送装置301の直下に移動させて図8(b)の矢印d方向に昇降させ、段取り台車201ごと交換可能にすれば、段取り変えを短時間で行うことができる。
このように、本発明においては、特に矩形のワークWに対してその四隅付近が過剰に研磨されるのを防止して、ワークWの全体をほぼ均一の厚さに研磨することが可能である。また、多数の分割ウェイト110a~110d及びベースウェイト110xを用いているので、放熱効率が良く、研磨熱によってワークWや定盤104が変形する恐れもない。
更に、研磨終了後には、多数のウェイトユニット117を一括してワークW上から除去すれば研磨済みのワークWを搬出することができ、多数のワークWの連続的な研磨加工も容易である。
101:筐体
102:駆動モータ
103:回転軸
104:定盤
104a:研磨パッド
105:ワークホルダ
105a:位置決め凹部
106:吊り下げプレート
107:位置決め部材
107a:姿勢調整部
108:抜け止めプレート
108a:係止孔
109:保持棒
110,110a,110b,110c,110d:分割ウェイト
110x:ベースウェイト
111:ワークホルダ揺動用フレーム
112:吊り下げ片
113:緩衝材
114:搬送用保持棒
115:ワークホルダ駆動用モータ
117:ウェイトユニット
118:ウェイト搬送用保持部
201:段取り用台車
202:ウェイト載置用平板
203:位置決め受け部
301:ウェイト搬送装置
302:搬送用回転軸
303:搬送用把持部
304:昇降機構
W:ワーク

Claims (2)

  1. 定盤上に研磨パッドを介して配置されたワークホルダ内のワークを複数のウェイトにより加圧すると共に、前記定盤と前記ワークとを相対的に回転させて前記ワークの一面を前記研磨パッドにより研磨する片面研磨装置であって、
    前記ウェイトとして重さが異なる複数の分割ウェイトを保持棒によりそれぞれ保持して複数のウェイトユニットを構成し、これらのウェイトユニットを前記定盤の外部において所定の荷重分布に従って予め配置しておき、
    吊り下げプレートを貫通した前記保持棒の上端部を抜け止めプレートにより支持し、かつ、前記吊り下げプレートの両端部に位置決め部材がそれぞれ配置されたウェイト搬送用保持部を設け、
    ウェイト搬送装置が、前記ウェイト搬送用保持部により保持された前記複数のウェイトユニットを前記ワークの上方に搬送し、前記位置決め部材により前記吊り下げプレート及び前記抜け止めプレートを前記ワークホルダに位置決めしながら、前記複数のウェイトユニットを構成する前記複数の分割ウェイトを前記吊り下げプレート、前記抜け止めプレート及び前記保持棒により保持しつつ一括して前記ワークホルダ内の前記ワークの上面にそれぞれ移載して前記研磨パッドにより前記ワークの下面を研磨することを特徴とする片面研磨装置。
  2. 請求項1に記載した片面研磨装置において、
    前記抜け止めプレートを前記吊り下げプレートに対して相対的にスライドさせることにより、前記吊り下げプレートを貫通した前記保持棒の上端部を前記抜け止めプレートの係止孔に係止可能であることを特徴とする片面研磨装置。
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