JP7105082B2 - 照明付きキャビネットおよびそれを用いた洗面化粧ユニット - Google Patents

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本発明は、照明付きキャビネットおよびそれを用いた洗面化粧ユニットに関する。
洗面台の上方などに設置されるキャビネットが知られている。従来では、照明ユニットを備える照明付きキャビネットが提案されている(例えば特許文献1)。
特開2015-104551号公報
キャビネットに備え付けられている照明ユニットにより、広がりのある空間を演出したいという要求がある。特許文献1に記載されるような従来の照明付きキャビネットは、この観点から改善の余地があった。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、広がりのある空間を演出できる照明付きキャビネットを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の照明付きキャビネットは、収納棚と、照明ユニットと、を備える。照明ユニットは、光源と、光源からの光が入射する導光体と、を含む。導光体は、収納棚に載置されている。
本発明によれば、広がりのある空間を演出できる照明付きキャビネットを提供できる。
実施の形態に係る上部キャビネットを備える洗面化粧ユニットを示す斜視図である。 図1の上部キャビネットを示す正面図である。 図2のA-A線断面図である。 照明ユニットとその周辺を拡大して示す拡大断面図である。 図5(a)~(c)はそれぞれ、変形例に係る照明ユニットとその周辺を拡大して示す拡大断面図である。 別の変形例に照明ユニット16とその周辺を拡大して示す拡大断面図である。 図7(a)、(b)は、さらに別の変形例に係る上部キャビネットの斜視図および平面図である。 さらに別の変形例に係る照明ユニットとその周辺を拡大して示す拡大断面図である。
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。また、本明細書において、「上」、「下」、「左」、「右」はそれぞれ、洗面化粧ユニットを利用するユーザから見た上、下、左、右をいう。また、「前」、「後」はそれぞれ、ユーザから見て手前側、奥側をいう。
図1は、実施の形態に係る上部キャビネット10を備える洗面化粧ユニット1を示す斜視図である。図2は、図1の上部キャビネット10を示す正面図である。図3は、図2のA-A線断面図である。洗面化粧ユニット1は、例えば洗面所に設置される。洗面化粧ユニット1は、洗面台2と、吐水装置3と、下部キャビネット4と、上部キャビネット10と、を備える。
下部キャビネット4は床面に設置される。下部キャビネット4は、本実施の形態では2つの引出を有しており、例えば洗面用具や化粧品を収容できる。洗面台2は下部キャビネット4に載置される。吐水装置3は洗面台に設置される。吐水装置3はユーザの操作に応じて吐水する。
上部キャビネット10は、洗面台2の上方の壁面に固定される。上部キャビネット10は、収納棚12と、収納棚12を開閉可能に覆う3つの収納扉と、収納棚12の上方に設けられる照明ユニット16と、を含む。つまり、上部キャビネット10は、照明付きキャビネットである。本実施の形態では、各収納扉14の前面には鏡が取り付けられている。つまり、本実施の形態の上部キャビネット10はミラーキャビネットである。
図4は、照明ユニット16とその周辺を拡大して示す拡大断面図である。図4では、理解を容易にするためハッチングを省略している。照明ユニット16は、光源ユニット20と、導光体30と、を含む。光源ユニット20は、収納棚12の上面に載置される筐体22と、筐体22内に配置される基板26と、基板26に実装される光源28と、を含む。筐体22は、前面が開いた左右に細長い箱状に形成される。基板26は、左右に細長い板状に形成される。光源28は、本実施の形態ではLEDであるが、LD(レーザダイオード)、有機または無機EL(エレクトロルミネセンス)などの他の光源であってもよい。光源28の光軸Axは前後方向と実質的に一致している。
導光体30は、収納棚12に載置される。導光体30は、透光性部材であり、例えばアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂で形成される。導光体30は、左右に長い板状に形成され、長手方向(左右方向)に垂直な断面は略矩形状である。導光体30の上面31および下面32は上下方向(鉛直方向)に直交し、背面34および前面33は前後方向に直交する。背面34は、光源28の出射面28aと対向する。なお、図示の例では、導光体30の一部が収納棚12よりも前方に突出しているが、導光体30の全体が収納棚12の上方に位置するように構成されてもよい。
光源28から出射された光は、背面34から導光体30に入射する。導光体30に入射した光は、内面反射を繰り返しながら導光体30内を前面33に向かって進行する。このとき、光の一部は、上面31で内面反射されることなく上面31から出射され、他の一部は、下面32で内面反射されることなく下面32から出射される。
また、導光体30に入射した光の一部は前面33に到達する。前面33に到達した光の一部は、前面33で内面反射されることなく前面33から出射され、他の少なくとも一部は、前面33で内面反射される。前面33で内面反射された光は、内面反射を繰り返しながら導光体30内を背面34に向かって進行する。このとき、光の一部は、上面31で内面反射されることなく上面31から出射される。この光は特に、収納棚12の斜め上後方に向かって出射される(光線L1で示す)。
まとめると、光源28から出射された光は、背面34から入射し、上面31、下面32および前面33から出射される。つまり、背面34は入射面を構成し、上面31、下面32および前面33は出射面を構成する。
なお、下面32については、収納扉14よりも前方に突出した部分を、出射面と捉えてもよい。下面32のうち、収納棚12および収納扉14と対向する対向面32aは、到達した光を全て内面反射させる(すなわち全反射させる)ように構成されてもよい。例えば、対向面32aには、金属(例えばアルミ)蒸着が施されてもよいし、反射ステップが形成されてもよいし、鏡面加工が施されてもよい。
本実施の形態によれば、照明ユニット16の導光体30は、収納棚12に載置されている。したがって、照明ユニット16から斜め上後方に向かって光を出射させて上部キャビネット10の上方の壁を照し、広がりのある空間を演出することが可能となる。また導光体30が収納棚12に載置されているため、容易に、交換したり、取り外して清掃したりできる。つまり、本実施の形態によれば、照明ユニット16のメンテナンス性が向上する。
また、本実施の形態によれば、照明ユニット16から斜め上後方に向かって光が出射され、上部キャビネット10の上方の壁が照らされる。これにより、より確実に、広がりのある空間を演出できる。
以上、実施の形態に係るキャビネットについて説明した。この実施の形態は例示であり、各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例を説明する。
(変形例1)
実施の形態では特に言及しなかったが、照明ユニット16の導光体30の上面(出射面)31は、前側となるほど上方に位置するように形成された傾斜面を有してもよい。傾斜面の数は特に限定されず、また傾斜面は、平面状であっても、曲面状であってもよい。以下、具体例を挙げる。
図5(a)~(c)はそれぞれ、変形例に係る照明ユニット16とその周辺を拡大して示す拡大断面図である。図5(a)~(c)では、理解を容易にするためハッチングを省略している。
図5(a)の例では、上面31の全体が傾斜面31aとなっている。
図5(b)の例では、上面31の一部が傾斜面31aとなっている。
図5(b)の例では、上面31は、複数(ここでは2つ)の傾斜面31aを有し、前方側の傾斜面31aは平面状に形成され、後方側の傾斜面31aは曲面状に形成されている。
また、特に限定しないが、図5(a)~(c)では、光軸Axが斜め下前方を向くように光源28を配置している。
つづいて、本変形例による効果を説明する。ここでは、図5(a)を参照して説明する。前面33で内面反射して傾斜面31aに到達する光の入射角度θは、上面31が水平面である場合の入射角度θに比べて小さくなる。したがって、前面33で内面反射して傾斜面31aに到達する光の入射角度θが臨界角を超える可能性は、上面31が水平面である場合に比べて低くなる。つまり、本実施の形態によれば、前面33で内面反射して上面31に到達する光を、より多く傾斜面31aから出射させることができる。つまり、本変形例によれば、より多くの光を斜め上後方に向けて出射させることができる。
(変形例2)
実施の形態では特に言及しなかったが、照明ユニット16の導光体30の上面(出射面)31には、複数の出射ステップであって、それぞれが、入射した光の少なくとも一部を斜め上後方に内面反射させてから屈折させて出射させる複数のステップが形成されていてもよい。
図6は、別の変形例に係る照明ユニット16とその周辺を拡大して示す拡大断面図である。図6では、理解を容易にするためハッチングを省略している。本変形例では、上面31に、複数のステップ40が形成されている。複数のステップ40はそれぞれ、左右方向に垂直な断面が凸形状であり、図示の例では略三角形状である。導光体30の背面34から入射した光がステップ40に到達すると、その少なくとも一部は、前方側の面40aで斜め上後方に向けて内面反射され、後方側の面40bで屈折して出射される。図示の例では、各ステップ40の前方側の面40aは鉛直面と実質的に平行であり、後方側の面40bは前側ほど上方に位置するように傾斜している。また、特に限定しないが、図6では、光軸Axが斜め下前方を向くように光源28を配置している。
本変形例によれば、内面反射を繰り返しながら導光体30内を前面33に向かって進行するとき、各ステップ40に到達した光の一部が、斜め上後方に向かって上面31から出射される。
(変形例3)
図7(a)、(b)は、さらに別の変形例に係る上部キャビネット10の斜視図および平面図である。本変形例では、照明ユニット16は、遮光部材50をさらに備える。遮光部材50は、導光体30の出射面の一部を覆うように配置される。遮光部材50に覆われた出射面からの光は、遮光部材50により遮光される。遮光部材50は位置変更が可能に設けられ、遮光部材50の位置を変更することで、出射面の覆われる部分を変更できる。図7の例では、遮光部材50は、導光体30の上面31の一部を覆うように配置され、前後方向にスライド移動可能に、すなわち位置変更が可能に設けられている。
なお、遮光部材50により出射面の一部が覆われる導光体30の形状は、特に限定されず、例えば図5(a)~(c)や図6のような形状であってもよい。
本変形例によれば、遮光部材50の位置を変更することで、出射面の覆われる部分を変更でき、これにより、導光体30から出射された光に基づく照射パターンが変更できる。
(変形例4)
図8は、さらに別の変形例に照明ユニット16とその周辺を拡大して示す拡大断面図である。図8は図4に対応する。図8では、理解を容易にするためハッチングを省略している。
本変形例では、照明ユニット16は、支持機構により、左右方向に延びる軸を中心として角度調整可能に支持される。これにより、所望の向きに光を出射させることができる。例えば、所定の基準面(例えば水平面や収納棚12の上面12a)に対する上面31の角度θを調整することにより、上面31から出射される光の基準面に対する角度、例えば上面31から斜め上後方に向かって出射される光の基準面に対する角度を、所望の角度に調整できる。
なお、角度調整可能に支持される照明ユニット16の導光体30の形状は、特に限定されず、例えば図5(a)~(c)や図6のような形状であってもよい。
また、図8では、照明ユニット16全体が角度調整可能に支持されているが、導光体30だけが角度調整可能に支持されてよい、すなわち光源ユニット20は角度調整不能であってもよい。
本変形例によれば、出射される光の角度を調整できる、つまり、照射パターンを変更できる。
(変形例5)
実施の形態および上述の変形例では、上部キャビネット10は、洗面化粧ユニットの一部を構成し、洗面所に設置される場合について説明したが、これに限られず、キッチン、トイレ、その他の場所に設置されてもよい。
上述した実施の形態および変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。また、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施の形態および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連携によって実現されることも当業者には理解されるところである。
以上の実施の形態および変形例により具体化される発明を一般化すると、以下の技術的思想が導かれる。
本発明のある態様の照明付きキャビネットは、収納棚と、照明ユニットと、を備える。照明ユニットは、光源と、光源からの光が入射する導光体と、を含む。導光体は、収納棚に載置されている。この態様によると、照明付きキャビネットの上方の壁面を照らして広がりのある空間を演出することが可能となる。
導光体は、入射した光を、斜め上後方に出射可能に構成されていてもよい。
導光体の出射面は、前側となるほど上方に位置するように傾斜する傾斜面を有してもよい。
導光体の出射面には、入射した光の少なくとも一部を斜め上後方に内面反射させてから屈折させて出射させる複数のステップが形成されていてもよい。
これらの態様によると、より多くの光を斜め上後方に出射させることができる。
照明ユニットは、導光体の出射面の一部を覆う遮光部材であって、位置変更可能に設けられる遮光部材をさらに備えてもよい。
導光体は、左右方向に延びる軸を中心として角度調整可能に支持されてもよい。
これらの態様によると、照明ユニットによる照射パターンを変更できる。
本発明の別の態様は、洗面化粧ユニットであり、照明付きキャビネットと、照明付きキャビネットより下方に設けられる洗面台と、を備える。
1 洗面化粧ユニット、 10 上部キャビネット、 12 収納棚、 16 照明ユニット、 20 光源ユニット、 28 光源、 30 導光体。

Claims (6)

  1. 収納棚と、
    照明ユニットと、を備え、
    前記照明ユニットは、
    光源と、
    前記光源からの光が入射する導光体と、を含み、
    前記導光体は、収納棚に載置されて おり、
    前記導光体は、入射した光を、斜め上後方に出射可能に構成されている ことを特徴とする照明付きキャビネット。
  2. 前記導光体の出射面は、前側となるほど上方に位置するように傾斜する傾斜面を有することを特徴とする請求項に記載の照明付きキャビネット。
  3. 前記導光体の出射面には、入射した光の少なくとも一部を斜め上後方に内面反射させてから屈折させて出射させる複数のステップが形成されていることを特徴とする請求項に記載の照明付きキャビネット。
  4. 前記照明ユニットは、前記導光体の出射面の一部を覆う遮光部材であって、位置変更可能に設けられる遮光部材をさらに備えることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の照明付きキャビネット。
  5. 前記導光体は、左右方向に延びる軸を中心として角度調整可能に支持されることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の照明付きキャビネット。
  6. 請求項1からのいずれかに記載の照明付きキャビネットと、
    前記照明付きキャビネットより下方に設けられる洗面台と、を備えることを特徴とする洗面化粧ユニット。
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