JP7102847B2 - ノズル - Google Patents

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本発明は、ノズル、特にピペットチップに関する。
多くの化学実験や検査などには、試料液体を採取し且つシャーレ内に滴下するためにピペットが使用されている。このようなピペットは、純水、生理食塩水などの低粘度液体から血液、尿などの高粘度液体まで、様々な試料液体の採取及び滴下に使用されるため、コンタミの混入などを防止するため、頻繁に洗浄することが必要である。
このような洗浄作業を回避するために、現在では、装置に着脱自在に取り付けられるピペットチップが広く使用されている。
ピペットチップは、耐薬品性などが優れていることからポリプロピレン等のオレフィン系樹脂やポリスチレン等のスチレン系樹脂で成形されているが、純水や生理食塩水などについて液の採取及び滴下を繰り返し使用すると、チップ先端での液回りにより試料液体が外面に付着し易くなり、滴下する液量の定量性が低下する。このため、1回ごとの使い捨てとなり、極めて不経済である。
また、血液や尿などの高粘性液体では、滴下速度が遅くなり、試験作業に時間がかかってしまったり、さらにチップ内に液残りを生じ易いという問題もある。
特許文献1には、上記のような問題が解決されたピペットチップが提案されている。このピペットチップは、撥水処理剤でコーティングが施されたポリプロピレンチップからなるものである。かかるピペットチップは、撥水処理剤により種々の試料液体についての撥液性が高く、特にチップの外面での撥液性が高いため、特にチップ先端への液回りによる付着を有効に防止することができる。
しかしながら、上記のピペットチップは、チップ内部での撥液性を向上させるために、さらなる改善が必要である。即ち、このピペットチップは、撥水処理剤をコーティングによって施すため、チップ内部のコーティングを効果的に行うことができない、ピペットチップ内に形成されている液流路は非常に小径であり、例えばチップ先端の液流路の径(チップ内径)は1mm以下であるため、チップ内に撥水処理剤のコーティング液を塗布やディッピングの手段により効果的にコーティングすることができないからである。このため、特にチップ内部の液流路の撥液性が不満足であり、高粘性液体を試料液とした場合、チップ内部に液残りが生じ易く、また、その排出速度も遅く、作業性が低いという問題が残されている。
さらに、撥水処理剤のコーティング膜を均一に形成するために、コーティング液を塗布した後、拭き取りにより過剰な液を取り除いた後に、加熱乾燥することが必要であり、生産性が極めて低いという問題もある。
特許第5129729号
従って、本発明の目的は、外面に加え、液流路となる内面での撥液性にも優れているばかりか、容易に製造することが可能なノズル、特にピペットチップを提供することにある。
本発明によれば、装置に脱着可能、且つ、液体を分注、計量、滴下、または噴霧に用いる樹脂製ノズルであって、該樹脂製ノズルが、基材ポリマーに含フッ素ポリマーが混合されたブレンド物からなるノズルにおいて、
前記ノズルの外面及び内面のそれぞれにおいて、表面側が内部よりもフッ素原子濃度が高いというフッ素原子の濃度勾配が形成されており、且つ該ノズルの外面及び内面は、水接触角が105度以上の撥水性面となっていると共に、
前記ノズルの外面及び内面は、矩形凹凸構造の粗面であり、該粗面上に水滴を落としたとき、単位面積当たりの固-液界面の投影面積で表される水滴の面積比φSが、0.05~0.8の範囲にあることを特徴とするノズルが提供される。
本発明のノズルにおいては、
(1)前記粗面を形成する凹凸構造の振幅に相当する算術平均粗さをRa、該凹凸構造の1/2ピッチに相当する平均長さをRSmとしたとき、前記粗面が、Ra/RSm≧50×10-3を満足していること、
(2)前記含フッ素ポリマーが、含フッ素アクリル樹脂または含フッ素シリコーン樹脂であること、
(3)前記基材ポリマーが、オレフィン系樹脂またはスチレン系樹脂であること、
(4)前記ブレンド物は、基材ポリマー100質量部当り、0.01~50質量部の量で含フッ素ポリマーを含むこと、
(5)前記ノズルがピペットチップであること、
が好適である。
本発明の樹脂製ノズルは、撥液性を向上させる剤、即ち、含フッ素ポリマーが、ノズルを形成している樹脂中にブレンドされている。即ち、このブレンド物を用いての成形、具体的には射出成形により、ノズルの外面ばかりか、液流路の表面となる内面にも撥液性が有効に付与され、コーティング液を用いて塗布や乾燥等の格別の処理を必要としない。従って、このノズル、例えばピペットチップは、効率よく製造することができ、製品毎のバラツキを抑え、極めて生産性が高い。
上記で述べたように、本発明のノズルは、外面及び内面の両方が撥液性を示すため、純水や生理食塩水のような低粘性液体について液の採取及び滴下を繰り返した場合において、液回りによる注出路先端の外面付着を有効に防止し、滴下する液量の定量性を確保することができ、繰り返し試験を行うことができる。また、血液や尿などの高粘性液体に対しては、滴下速度が高められ、これにより、各種測定、試験の作業性が向上し、さらにはノズル内への液残りも回避できる。
また、本発明のノズルでは、成形後の加熱処理(マイグレーション処理)により、含フッ素官能基の表面分布量を高めて撥液性をさらに向上させることができる。また、表面が粗面加工された成形金型を用いての射出成形によりノズルを成形することにより、含フッ素官能基が分布しているノズルの内面及び外面を粗面とすることができ、これによっても撥液性をより向上させることができる。
本発明のピペットチップの形態を示す側断面図。
図1を参照して、本発明のノズルの代表例であるピペットチップ1は、全体として上方が大径であり、下方が縮径したテーパー状形状を有する管状体であり、内部の空間が液流路3となっている。即ち、ピペットチップ1の液流路3の上端部にピペットの先端部を嵌め込み、このチップ1の先端(下端)から試料液の採取し、採取した試料液を所定の試験部位に滴下させるものである。
このようなピペットチップ1は、採取する試料液の液量や滴下量などに応じて、適宜の下端内径(液流路3の下端部の径)を有するものが使用されるが、一般に、その下端内径は1mm以下と極めて小径である。また、液流路3の上端内径は、ピペットの下端を嵌合固定し得る大きさを有している。
本発明において、かかるピペットチップ1は、基材ポリマーと含フッ素ポリマーとのブレンド物を用いて成形されたものである。具体的には、該ブレンド物を用いて射出成形することにより、本発明のピペットチップ1を得ることができる。
かかるブレンド物において、含フッ素ポリマーは、撥液性を向上させるための剤である。このような含フッ素ポリマーとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、パーフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、エチレン・クロロトリフオロエチレン共重合体(ECTFE)などを使用することができるが、本発明においては、射出成形や高い撥液性を発現させることができることから、含フッ素アクリル樹脂や含フッ素シリコーン樹脂などが好適である。
上記の含フッ素アクリル樹脂は、例えば、下記式:
Rf-CH-CH-OCO-(CX)=CH
式中、Rfは、パーフルオロアルキル基などの含フッ素アルキル基であり、
Xは、水素原子またはメチル基などのアルキル基である、
で表される含フッ素アクリル樹脂であり、これを重合して得られるポリマーが好適である。
また、含フッ素シリコーン樹脂は、例えば下記式:
(RO)RfSiO-(RORfSiO)n-SiRf(OR)
式中、Rは、水素原子またはメチル基などのアルキル基であり、
Rfは、フロロアルキル基等の含フッ素基である、
nは、重合度を示す数である、
で表されるポリオルガノシロキサンである。
本発明において、上述した含フッ素ポリマーとしては、一般に含フッ素基がC8テロマー未満の分子量を持つものが、安全性の観点から好適だと言われている。
上記の含フッ素ポリマーがブレンドされる基材ポリマーは、フッ素を含有しない樹脂であり、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の何れも使用することができるが、特に射出成形性の点から、熱可塑性樹脂が好適である。
かかる熱可塑性樹脂の例としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1-ブテン、ポリ4-メチル-1-ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン等のα-オレフィン同士のランダムあるいはブロック共重合体、環状オレフィン共重合体などのオレフィン系樹脂;エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体等のエチレン・ビニル系共重合体;ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS、α-メチルスチレン・スチレン共重合体等のスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のビニル系樹脂;ナイロン6、ナイロン6-6、ナイロン6-10、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、及びこれらの共重合ポリエステル等のポリエステル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリフエニレンオキサイド樹脂;ポリ乳酸など生分解性樹脂;などを例示することができ、何れも射出グレードのメルトフローレートを有するものが使用される。
本発明においては、特にピペットチップ等のノズルに要求される耐薬品性等の見地から、上記の熱可塑性樹脂の中でもオレフィン系樹脂及びスチレン系樹脂が好適であり、特にポリプロピレン及びポリスチレンが好適である。
また、本発明において、上記基材ポリマーと含フッ素樹脂とのブレンド物は、該基材ポリマー100質量部当り0.01~50質量部、特に0.05~10質量部の量で含フッ素ポリマーがブレンドされていることが好適である。含フッ素ポリマーの配合量が必要以上に多く配合されたとしても、撥液性が更に向上することはなく、むしろ、射出成形性が困難となる傾向がある。また、含フッ素ポリマーの配合量が少ない場合、十分な撥液性を確保することが困難となる。
本発明のピペットチップ1は、上記の基材ポリマーと含フッ素ポリマーとを溶融混練することにより得られるブレンド物を用いての射出成形、即ち、該ブレンド物をピペットチップ1の形状に賦形するための射出金型のキャビティ中に射出充填し、冷却することにより容易に得られる。または射出成形に代えて圧縮成形でもよい。
このようにして得られる本発明のピペットチップ1は、その全体に含フッ素ポリマーが分布しているため、外面1aは勿論のこと、その内面1b、即ち、液流路3の表面にも含フッ素ポリマーによる撥液性が発現している。従って、純水や生理食塩水のような低粘性液体について液の採取及び滴下を繰り返し使用した場合においては、液切れ性が高いため、液回りによるチップ先端の外面1aへの液付着が有効に防止され、滴下する液量の定量性を確保することができ、チップ1の交換を行うことなく、ピペッティングを多数回にわたって繰り返し行うことができる。また、血液や尿などの高粘性液体に対しては、内面1bが高い撥液性を示すため、このような高粘性液体の滴下速度が速く、各種測定、試験の作業性が向上し、さらにはチップ1内への液残りも有効に防止される。
このように、本発明においては、ピペットチップ1の成形材料中に撥液性を発現させる含フッ素ポリマーが配合されているため、外面1a及び内面1bの何れにも撥液性を付与することができる。例えば、撥液処理剤をコーティングによりピペットチップ1の表面に施す場合には、チップ1の先端内径が非常に小径であるため、内面1bに処理剤をコーティングする作業が非常に困難であるばかりか、仮に内面1bにコーティングができたとしても、余剰のコーティング液を除去したり、或いはさらに加熱して溶媒を揮散させるなどの手段が必要となってしまい、生産性が極めて低い。
しかるに、本発明では、常法にしたがって射出成形を行うだけで外面1a及び内面1bの何れにも撥液性を付与することができるため、生産性が極めて高い。
また、本発明においては、上記のようなブレンド物を用いての射出成形によりピペットチップ1を成形した後、マイグレーション処理を行うことにより、さらに、撥液性を高めることができ、例えば、23℃での水接触角が105度以上の撥水性表面を形成することができる。
このマイグレーション処理は、少なくともピペットチップ1の外面1a及び内面1bを、30℃以上160℃未満の温度に1秒間以上保持することにより行われる。160℃以上の温度でマイグレーション処理を行うと、成形されたピペットチップ1が変形してしまうため、加熱温度は、基材ポリマーや含フッ素ポリマーの融点以下の温度とすることが必要となる。
このようなマイグレーション処理(加熱処理)により、基材ポリマー中に分布している表面自由エネルギーの低い含フッ素ポリマーが表面側に移行し、これにより、撥液性がより向上することとなるわけである。例えば、このようなマイグレーション処理により、フッ素原子の濃度勾配が形成され、表面側(外面1a及び内面1b)フッ素原子濃度が高く、内部のフッ素原子濃度が低くなる。
上記のようなマイグレーション処理において、上記温度よりも低温で行うと、含フッ素ポリマーのマイグレーションが不十分となり、十分な撥液性向上が発現せず、仮に撥液性を向上することができたとしても、著しく長時間を要することとなり、工業的に採用することができない。
また、上記のマイグレーション処理は、加熱炉内に保管、高周波加熱、熱風加熱、レーザー等赤外線輻射加熱等により行うことができるが、ピペットチップ1の外面1a或いは内面1b側のみを選択的に加熱して、一方の面側のみの撥液性を向上させることも可能である。例えば、ピペットチップ1の使用が、高粘性液体についての検査や測定に限定されているならば、内面1b側のみを加熱して撥液性を向上させることができるし、低粘性液体についての検査や測定に限定されているならば、外面1a側を選択的に加熱して撥液性を向上させることもできる。
さらに、本発明においては、射出成形に使用する成形金型の表面を、ブラスト処理やエッチング処理等によって粗面としておくことにより、得られるピペットチップ1の外面1a及び内面1bを粗面とすることができ、このような粗面化により、試料液体に対する滑り性を向上させ、滴下速度を高め、液付着をより効果的に防止することができる。
即ち、このような粗面とすることにより、試料液体と含フッ素ポリマーが分布した表面との間に微細な空気層が介在することとなり、このような空気層の存在により、試料液体に対する滑り性が著しく向上する。
上述した粗面化の程度は、例えば、ピペットチップ1の外面1a及び内面1bは矩形凹凸構造の粗面であり、前記粗面上に水滴を落としたとき、単位面積当たりの固-液界面の投影面積で表される水滴の面積比φSは、0.05~0.8の範囲となっていること、または、前記粗面を形成する凹凸構造の振幅に相当する算術平均粗さをRa、該凹凸構造の1/2ピッチに相当する平均長さをRSmとしたとき、前記粗面が、Ra/RSm≧50×10-3であることを満足していればよい。
本発明のピペットチップは、外面及び内面の何れの面についても優れた撥液性を示すため、試料液体の付着を効果的に防止し、多数回にわたって繰り返し使用できるため、極めて経済的であり、さらに高粘性液体についても滴下速度を高め、各種測定や検査の作業効率を高めることができる。
さらに、コーティング等の格別の手段を行うことなく、撥液性をより向上させることもでき、生産性にも極めて優れている。
また、本発明のピペットチップを形成する基材ポリマーと含フッ素ポリマーとのブレンド物には、帯電防止剤、着色剤、酸化防止剤等の各種添加剤を配合することもできるが、このような添加剤は、コンタミとなるおそれがあり、さらに、含フッ素ポリマーのマイグレーション性を低下させるおそれもあるため、このブレンド物は、基材ポリマーと含フッ素ポリマーとの二成分系であることも最適である。
本発明のノズルにおいてピペットチップ以外の形態としては、例えば重力式やディスペンサー式で水、油、薬剤、溶剤などを滴下する液体滴下装置用のノズル(例:(有)笠井製作所)や、金属加工機械などに使用されるクーラント液等の潤滑油を塗布する際に用いられるホースノズル(例:株式会社ミスミ)などが挙げられる。液体を滴下または注出する際に使用されるノズルであれば、これに限定されない。特に狭い注出路を有しており、コーティングなどの作業が困難な形態のノズルに本発明は好適に適用される。
1:ピペットチップ
1a:外面
1b:内面
3:液流路

Claims (6)

  1. 装置に脱着可能、且つ、液体を分注、計量、滴下、または噴霧に用いる樹脂製ノズルであって、該樹脂製ノズルが、基材ポリマーに含フッ素ポリマーが混合されたブレンド物からなるノズルにおいて、
    前記ノズルの外面及び内面のそれぞれにおいて、表面側が内部よりもフッ素原子濃度が高いというフッ素原子の濃度勾配が形成されており、且つ該ノズルの外面及び内面は、水接触角が105度以上の撥水性面となっていると共に、
    前記ノズルの外面及び内面は、矩形凹凸構造の粗面であり、該粗面上に水滴を落としたとき、単位面積当たりの固-液界面の投影面積で表される水滴の面積比φSが、0.05~0.8の範囲にあることを特徴とするノズル。
  2. 前記粗面を形成する凹凸構造の振幅に相当する算術平均粗さをRa、該凹凸構造の1/2ピッチに相当する平均長さをRSmとしたとき、前記粗面が、Ra/RSm≧50×10-3を満足する請求項1記載のノズル。
  3. 前記含フッ素ポリマーが、含フッ素アクリル樹脂または含フッ素シリコーン樹脂である請求項1または2に記載のノズル。
  4. 前記基材ポリマーが、オレフィン系樹脂またはスチレン系樹脂である請求項1~3の何れかに記載のノズル。
  5. 前記ブレンド物は、基材ポリマー100質量部当り、0.01~50質量部の量で含フッ素ポリマーを含む請求項1~4の何れかに記載のノズル。
  6. ピペットチップである請求項1~5の何れかに記載のノズル。
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