JP7102825B2 - ニッケル水素電池及び蓄電モジュールの製造方法 - Google Patents

ニッケル水素電池及び蓄電モジュールの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ニッケル水素電池及び蓄電モジュールの製造方法に関する。
集電体の一方の面に正極が形成され、他方の面に負極が形成されたバイポーラ電極を備える蓄電モジュール(バイポーラ電池)が知られている(特許文献1参照)。この蓄電モジュールでは、セパレータと集電体とシール部材とで形成された内部空間の一部の領域に、電解液が封入されている。電解液を含浸したセパレータからなる電解質層を介して、バイポーラ電極が積層されている。蓄電モジュールには、シール部を貫通するチューブが設けられている。チューブの一端は内部空間に臨み、他端は電池の外部空間に臨む。蓄電モジュールを使用している間、内部空間の圧力が上昇すると、このチューブが圧力調整弁として機能する。
特開2010-287451号公報
上述のような蓄電モジュールの内部空間には電解液が存在するため、充放電時に当該電解液からガスが発生することがある。このため、ガスが発生してもすぐに圧力調整弁が作用しないように、内部空間には、電解液が存在しない残空間が設けられている。ところが、蓄電モジュールとしての出力が高くなると、瞬時に多くのガスが発生することがあり、これが原因で圧力調整弁が作用して電解液が漏れ出してしまうおそれがある。したがって、蓄電モジュールの高出力化を図るには制限があった。
本発明は、高出力化を図ることができるニッケル水素電池及び蓄電モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るニッケル水素電池は、一方の面に正極が形成され、他方の面に負極が形成された電極板からなるバイポーラ電極がセパレータを介して第一方向に積層された積層体を有する、ニッケル水素電池であって、積層体を収容する収容体と、収容体によって囲まれる内部空間に連通する開口に接続される圧力調整弁と、を備え、内部空間は、水酸化カリウムを含む電解液が存在する第一領域と電解液が存在しない第二領域とを有し、第二領域の気圧は、大気圧よりも低く、かつ電解液の飽和蒸気圧よりも高い。
この構成のニッケル水素電池は、上記内部空間のうち電解液が存在しない第二領域(電解液が存在しない残空間)の気圧が大気圧よりも低い。このため、第二領域にガスを充填させたときの圧力上昇が緩やかになる。言い換えれば、大気圧状態の第二領域に比べ、大気圧よりも低く、かつ電解液の飽和蒸気圧よりも高い第二領域は、一定の圧力に到達するまでに多くのガス量を受け入れることができる。これにより、瞬時に多くのガスが発生したとしても、圧力調整弁が作用するまでの時間が長くなるので、ニッケル水素電池の高出力化を図ることができる。なお、ここでいう圧力調整弁は、内部空間の圧力が解放されれば再び閉弁する構成、内部空間の圧力が解放されても開弁状態のまま閉弁状態に戻らない構成の両方を含む。
本発明に係るニッケル水素電池では、第二領域の容積は、0mLより大きく10mL以下であってもよい。このニッケル水素電池の内部空間は、第二領域の容積が0mLより大きく10mL以下という非常に狭い空間なので圧力が上昇し易い。このような構成であっても、ニッケル水素電池の高出力化を図ることができる。
圧力調整弁は、内部空間の圧力が0.5MPa以上1.2MPa以下の範囲で開弁してもよい。
本発明に係るニッケル水素電池では、第二領域の気圧は、50kPa以下としてもよい。これにより、より効率的にニッケル水素電池の高出力化を図ることができる。
本発明に係るニッケル水素電池は、収容体は、電極板の周縁を保持すると共に、積層体における第一方向に直交する側面を覆う枠体であり、圧力調整弁は、互いに隣り合う電極と枠体とによって囲まれる複数の内部空間のそれぞれに連通する開口に接続されてもよい。これにより、積層体における第一方向に直交する側面を覆う枠体に設けられた開口に圧力調整弁が設けられる場合であっても、高出力化を図ることができる。
本発明に係る蓄電モジュールの製造方法では、正極又は負極の少なくとも一方が形成された電極板からなる電極がセパレータを介して第一方向に積層された積層体と、積層体を収容する収容体と、収容体によって囲まれる内部空間に連通する開口に接続される圧力調整弁と、を備える蓄電モジュールの製造方法であって、内部空間の気圧を収容体の外部空間の気圧よりも下げ、内部空間と外部空間との気圧差によって内部空間に電解液を注入する電解液注入工程と、電解液が注入された内部空間の開口に圧力調整弁を接続する調整弁接続工程と、を含み、電解液注入工程は、内部空間に電解液が存在しない領域が形成されるように、注入する電解液の量を調整し、調整弁接続工程は、大気圧よりも低くかつ電解液の飽和蒸気圧よりも高い気圧環境下において開口に圧力調整弁が接続される。
この蓄電モジュールの製造方法は、大気圧よりも低くかつ電解液の飽和蒸気圧よりも高い環境下において、電解液が注入された積層体の開口に圧力調整弁を接続するので、圧力調整弁を接続後の内部空間の圧力を、大気圧よりも低くかつ電解液の飽和蒸気圧よりも高くすることができる。このため、第二領域にガスを充填させたときの圧力上昇が緩やかになる。言い換えれば、大気圧状態の第二領域に比べ、大気圧よりも低く、かつ電解液の飽和蒸気圧よりも高い第二領域は、一定の圧力に到達するまでに多くのガス量を受け入れることができる。これにより、瞬時に多くのガスが発生したとしても、圧力調整弁が作用するまでの時間が長くなるので、蓄電モジュールの高出力化を図ることができる。
この蓄電モジュールの製造方法は、電極は、電極板の一方の面に正極が形成され、他方の面に負極が形成されたバイポーラ電極であり、蓄電モジュールは、ニッケル水素電池であり、電解液には、水酸化カリウムが含まれてもよい。このような製造方法で製造されるニッケル水素電池も、ニッケル水素電池の高出力化を図ることができる。
この蓄電モジュールの製造方法に用いられる収容体は、電極板の周縁を保持すると共に、積層体における第一方向に直交する側面を覆う枠体であり、調整弁接続工程は、互いに隣り合う電極と枠体とによって囲まれる複数の内部空間のそれぞれに連通する開口に圧力調整弁が接続されてもよい。これにより、積層体における第一方向に直交する側面を覆う枠体に設けられた開口に圧力調整弁が設けられる場合であっても、高出力化を図ることができる。
この蓄電モジュールの製造方法の調整弁接続工程では、50kPa以下かつ電解液の飽和蒸気圧よりも高い気圧環境下において開口に圧力調整弁が接続されてもよい。これにより、より効率的に蓄電モジュールの高出力化を図ることができる。
この蓄電モジュールの製造方法の調整弁接続工程では、内部空間に電解液が存在しない領域の容積が、0mLより大きく10mL以下となるように、注入する電解液の量を調整してもよい。この蓄電モジュールの内部空間は、第二領域の容積が0mLより大きく10mL以下という非常に狭い空間なので圧力が上昇し易い。このような構成の蓄電モジュールを製造する場合であっても、蓄電モジュールの高出力化を図ることができる。
本発明によれば、高出力化を図ることができる。
一実施形態に係る蓄電モジュールを備える蓄電装置を示す概略断面図である。 図1に示される蓄電モジュールの一実施形態を示す概略断面図である。 図1に示される蓄電モジュールを示す斜視図である。 積層体の側面に接続される圧力調整弁の分解斜視図である。 (A)は、ケース部材のベース部材側の側面を示す図であり、(B)は、ケース部材のカバー部材側の側面を示す図である。 圧力調整弁の構成を示す概略断面図である。 図2の蓄電モジュールの製造の一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら一実施形態が詳細に説明される。図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号が用いられ、重複する説明は省略される。図1~図6には、XYZ直交座標系が示される。
まず、一実施形態に係るニッケル水素電池12を備える蓄電装置10の構成について説明する。図1に示される蓄電装置10は、例えばフォークリフト、ハイブリッド自動車、又は電気自動車等の各種車両のバッテリとして用いられる。
複数のニッケル水素電池12は、例えば金属板等の導電板14を介して積層され得る。積層方向D1(Z方向)から見て、ニッケル水素電池12及び導電板14は例えば矩形形状を有する。各ニッケル水素電池12の詳細については後述する。導電板14は、ニッケル水素電池12の積層方向D1において両端に位置するニッケル水素電池12の外側にもそれぞれ配置される。導電板14は、隣り合うニッケル水素電池12と電気的に接続される。これにより、複数のニッケル水素電池12が積層方向D1に直列に接続される。積層方向D1において、一端に位置する導電板14には端子部材24が接続されており、他端に位置する導電板14には端子部材26が接続されている。端子部材24は、接続される導電板14と一体であってもよい。端子部材26は、接続される導電板14と一体であってもよい。端子部材24及び端子部材26は、積層方向D1に交差する方向(X方向)に延在している。これらの端子部材24及び端子部材26により、蓄電装置10の充放電を実施できる。
導電板14は、ニッケル水素電池12において発生した熱を放出するための放熱板としても機能し得る。導電板14の内部に設けられた複数の空隙14aを空気等の冷媒が通過することにより、ニッケル水素電池12からの熱を効率的に外部に放出できる。各空隙14aは例えば積層方向D1に交差する方向(Y方向)に延在する。積層方向D1から見て、導電板14は、ニッケル水素電池12よりも小さいが、ニッケル水素電池12と同じかそれより大きくてもよい。
蓄電装置10は、交互に積層されたニッケル水素電池12及び導電板14を積層方向D1に拘束する拘束部材16を備え得る。拘束部材16は、一対の拘束プレート16A,16Bと、拘束プレート16A,16B同士を連結する連結部材(ボルト18及びナット20)とを備える。各拘束プレート16A,16Bと導電板14との間には、例えば樹脂フィルム等の絶縁フィルム22が配置される。各拘束プレート16A,16Bは、例えば鉄等の金属によって構成されている。積層方向D1から見て、各拘束プレート16A,16B及び絶縁フィルム22は例えば矩形形状を有する。絶縁フィルム22は導電板14よりも大きくなっており、各拘束プレート16A,16Bは、ニッケル水素電池12よりも大きくなっている。積層方向D1から見て、拘束プレート16Aの縁部には、ボルト18の軸部を挿通させる挿通孔H1がニッケル水素電池12よりも外側となる位置に設けられている。同様に、積層方向D1から見て、拘束プレート16Bの縁部には、ボルト18の軸部を挿通させる挿通孔H2がニッケル水素電池12よりも外側となる位置に設けられている。積層方向D1から見て各拘束プレート16A,16Bが矩形形状を有している場合、挿通孔H1及び挿通孔H2は、拘束プレート16A,16Bの角部に位置する。
一方の拘束プレート16Aは、端子部材26に接続された導電板14に絶縁フィルム22を介して突き当てられ、他方の拘束プレート16Bは、端子部材24に接続された導電板14に絶縁フィルム22を介して突き当てられている。ボルト18は、例えば一方の拘束プレート16A側から他方の拘束プレート16B側に向かって挿通孔H1に通され、他方の拘束プレート16Bから突出するボルト18の先端には、ナット20が螺合されている。これにより、絶縁フィルム22、導電板14及びニッケル水素電池12が挟持されてユニット化されると共に、積層方向D1に拘束荷重が付加される。
図2は、図1の蓄電装置を構成するニッケル水素電池を示す概略断面図である。同図に示すニッケル水素電池12は、複数のバイポーラ電極(電極)32が積層された積層体30を備える。バイポーラ電極32の積層方向D1から見て積層体30は例えば矩形形状を有する。隣り合うバイポーラ電極32間にはセパレータ40が配置され得る。バイポーラ電極32は、電極板34と、電極板34の一方の面に設けられた正極36と、電極板34の他方の面に設けられた負極38とを含む。積層体30において、一のバイポーラ電極32の正極36は、セパレータ40を挟んで積層方向D1に隣り合う一方のバイポーラ電極32の負極38と対向し、一のバイポーラ電極32の負極38は、セパレータ40を挟んで積層方向D1に隣り合う他方のバイポーラ電極32の正極36と対向している。積層方向D1において、積層体30の一端には、内側面に負極38が配置された電極板34(負極側終端電極)が配置され、積層体30の他端には、内側面に正極36が配置された電極板34(正極側終端電極)が配置される。負極側終端電極の負極38は、セパレータ40を介して最上層のバイポーラ電極32の正極36と対向している。正極側終端電極の正極36は、セパレータ40を介して最下層のバイポーラ電極32の負極38と対向している。これら終端電極の電極板34はそれぞれ隣り合う導電板14(図1参照)に接続される。
ニッケル水素電池12は、積層方向D1に延在する積層体30の側面30aにおいて電極板34の縁部34aを保持する枠体50を備える。積層体30の側面30aは、電極板34の一方の面と他方の面とを接続する端面からなる。枠体50は、積層方向D1から見て積層体30の周囲に設けられている。すなわち、枠体50は、積層体30の側面30aを取り囲むように構成されている。枠体50は、各電極板34の縁部34aに設けられ、電極板34の端部34bから張り出す張出部分52bをそれぞれ有する複数の第一樹脂部52と、積層方向D1から見て第一樹脂部52の周囲に設けられる第二樹脂部54とを備え得る。
枠体50の内壁を構成する第一樹脂部52は、各バイポーラ電極32の電極板34の一方の面(ここでは正極36が形成される面)から縁部34aにおける電極板34の端面にわたって設けられている。積層方向D1から見て、各第一樹脂部52は、各バイポーラ電極32の電極板34の縁部34a全周にわたって設けられている。隣り合う第一樹脂部52同士は、各バイポーラ電極32の電極板34の他方の面(ここでは負極38が形成される面)の外側に延在する面において当接している。その結果、第一樹脂部52には、各バイポーラ電極32の電極板34の縁部34aが埋没して保持されている。各バイポーラ電極32の電極板34の縁部34aと同様に、積層体30の両端に配置された電極板34の縁部34aも第一樹脂部52に埋没した状態で保持されている。具体的には、正極側終端電極については、正極側終端電極の外側面(導電板14に接続される面)にも、第一樹脂部52が設けられている。すなわち、正極側終端電極の縁部34aは、正極側終端電極の外側面に設けられた第一樹脂部52(図2において一番下に設けられた第一樹脂部52)と、正極側終端電極の一方の面に設けられた第一樹脂部52とに埋没した状態で保持されている。
積層方向D1に隣り合う電極板34,34間には、当該電極板34,34と第一樹脂部52とによって気密に仕切られた複数の内部空間Vが形成されている。当該内部空間Vは、例えば水酸化カリウム水溶液等のアルカリ溶液からなる電解液(不図示)が存在する第一領域V1と、電解液が存在しない第二領域V2とを有する。第二領域V2には、空気が存在する。第二領域V2の容積は、例えば、0mLより大きく10mL以下とすることができる。なお、第一領域V1と第二領域V2とは、物理的に仕切る部材によって区画されているわけではない。第二領域V2の気圧は、大気圧よりも低く、かつ電解液の飽和蒸気圧よりも高い。第二領域V2は、例えば、50kPa以下かつ電解液の飽和蒸気圧よりも高い気圧に設定される。
上記のようにして各内部空間Vをシールする第一樹脂部52には、当該内部空間Vと連通した連通路52e(図6参照)が形成されている。連通路52eは、第一樹脂部52の一部(例えば、積層方向D1に交差する方向(X方向)に延在する直方体状の領域)が省略又は除去されることによって形成されている。各内部空間Vは、当該内部空間Vをシールする第一樹脂部52に形成された連通路52eを介して、後述する圧力調整弁60に接続されている。
枠体50の外壁を構成する第二樹脂部54は、積層方向D1を軸方向として延在する筒状部である。第二樹脂部54は、積層方向D1において積層体30の全長にわたって延在する。第二樹脂部54は、積層方向D1に延在する第一樹脂部52の外側面を覆っている。第二樹脂部54は、例えば、射出成形等により形成される。第二樹脂部54は、第一樹脂部52の周縁部にモールドを設置し、当該モールド内に流動性を有する第二樹脂部54の樹脂材料を流し込むことによって形成される。これにより、図2に示されるように、第一樹脂部52及び第二樹脂部54を有する枠体50が形成される。
電極板34は、例えばニッケルからなる矩形の金属箔である。或いは、電極板34は、ニッケルめっき鋼板であってもよい。電極板34の縁部34aは、正極活物質及び負極活物質が塗工されない未塗工領域となっており、当該未塗工領域が枠体50の内壁を構成する第一樹脂部52に埋没して保持される領域となっている。正極36を構成する正極活物質としては、例えば水酸化ニッケルが挙げられる。負極38を構成する負極活物質としては、例えば水素吸蔵合金が挙げられる。電極板34の他方の面における負極38の形成領域は、電極板34の一方の面における正極36の形成領域に対して一回り大きくなっている。
セパレータ40は、例えばシート状に形成されている。セパレータ40を形成する材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、ポリプロピレン等からなる織布又は不織布等が例示される。また、セパレータ40は、フッ化ビニリデン樹脂化合物等で補強されたものであってもよい。
枠体50(第一樹脂部52及び第二樹脂部54)は、例えば絶縁性の樹脂を用いた射出成形によって矩形の筒状に形成されている。枠体50を構成する樹脂材料としては、例えばポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、又は変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)等が挙げられる。
積層方向D1から見て枠体50の一辺を形成する一の側面50s(ここでは、枠体50の長手方向(X方向)を向く一の側面50s)には、複数(ここでは四つ)の開口50aが設けられている。各開口50aは、各内部空間Vに電解液を注入するための注液口として機能すると共に、電解液が注入された後は、圧力調整弁60の接続口として機能する。
図3~図6に示されるように、一つの開口50aは、第一樹脂部52に設けられた第一開口52aと、第二樹脂部54に設けられた第二開口54aとによって構成されている。各第一開口52aは、隣り合うバイポーラ電極32間の内部空間Vと連通している。各開口50aにおいて、第一樹脂部52には複数(ここでは六つ)の第一開口52aが設けられており、第二樹脂部54には、複数の第一開口52aを覆うように広がる単一の第二開口54aが設けられている。第一開口52aは、各第一樹脂部52に設けられてもよいし、隣り合う第一樹脂部52間に設けられてもよい。各第一開口52a及び第二開口54aの形状は例えば矩形である。
各開口50aが設けられる部分において、第二樹脂部54は、積層体30の最外層(最上層又は最下層)に位置する第一樹脂部52の張出部分52bの積層方向D1(Z方向)における外側面52cに設けられた上下一対の拡張部54bを有している。すなわち、拡張部54bは、第二樹脂部54の一部によって形成されている。各拡張部54bは、複数の第一樹脂部52の張出部分52bの端面により構成された第一側面52dと積層方向D1に連続する第二側面54cを有している。第一側面52dと第二側面54cとは、面一に連続している。
本実施形態では、ニッケル水素電池12には、二十四個の内部空間Vが形成されており、一つの開口50aは、積層方向D1における高さ位置が四段ずつずれた六つの内部空間Vと連通している。各内部空間Vは、上述した連通路52eを介して、四つの開口50aのうちのいずれか一つと連通している。圧力調整弁60は、ベース部材70と、ケース部材80と、複数(ここでは六つ)の弁体90と、カバー部材100とを有している。
ベース部材70は、略直方体状の外形を有しており、例えばポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、又は変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)等によって形成されている。ベース部材70は、開口50aに接続される。X方向から見て、ベース部材70の下面及び両側面が、第二開口54aによって位置決めされる。ベース部材70は、例えば、側面71と第一側面52d及び第二側面54cとの接触部分の一部または全部が溶着されることにより、開口50aに対して固定される。側面71と第一側面52d及び第二側面54cとの溶着は、例えば熱板溶着、レーザ透過溶着、及び超音波溶着等により行われる。ベース部材70には、側面71から側面72にかけて貫通する複数(ここでは六つ)の第一連通孔73~78が設けられている。第一連通孔73~78のそれぞれは、対応する第一開口52a(連通路52e)と連通する連通孔である。
ケース部材80は、略直方体状の外形を有する箱状部材であり、例えばポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、又は変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)等によって形成されている。ケース部材80は、箱の底面に相当する側面81においてベース部材70の側面72に接合される。ケース部材80には、側面81から内側面82(側面81を形成する側板の内側面)にかけて貫通する複数(ここでは六つ)の第二連通孔83~88が設けられている。第二連通孔83~88は、円柱状に形成されている。各第二連通孔83~88は、対応する第一連通孔73~78を介して、それぞれ一つの内部空間Vと連通している。
ベース部材70の側面72には、接続方向D2から見て複数の第一連通孔73~78により形成される複数の連通路の各々を仕切るように接続方向D2に沿って延びた仕切壁Wが形成されている。ケース部材80の側面81には、接続方向D2から見て複数の第二連通孔83~88により形成される複数の連通路の各々を仕切るように接続方向D2に沿って延びた仕切壁Wが形成されている。ベース部材70とケース部材80とは、例えば、これらの仕切壁W,W同士を熱板溶着することにより、互いに接合されている。
ケース部材80の内側には、第二連通孔83~88の内側の開口端83b~88bの各々を包囲すると共に各開口端83b~88bを塞ぐための弁体90を収容する筒状部89が設けられている。弁体90は、例えばゴム等の弾性部材によって円柱状に形成されている。弁体90は、筒状部89に収容された状態において、接続方向D2に沿って延びている。筒状部89は、弁体90の形状に合わせて略円筒状に形成されている。
各筒状部89に収容された弁体90は、各開口端83b~88bを塞ぐように配置されている。具体的には、各開口端83b~88bは、弁体90側に盛り上がった盛り上がり形状をなしている。このような盛り上がり形状を有する各開口端83b~88bに弁体90が押し当てられることにより、各開口端83b~88bは塞がれている。
筒状部89の内径は、弁体90の直径よりも大きくされている。また、筒状部89の内側面には、弁体90の側面90aに当接し、弁体90を筒状部89に対して固定するための複数の突起部89aが形成されている。各突起部89aは、X方向に沿って延びている。弁体90の側面90aが六つの突起部89aに支持されることにより、弁体90の側面90aと筒状部89の内側面との間に、突起部89aの大きさに応じた隙間Gが設けられている。
カバー部材100は、ケース部材80の開口80aを塞ぐように、ケース部材80の端部80bに接合される板状部材である。ケース部材80とカバー部材100とは、複数の弁体90が収容される収容空間Sが形成されるように、互いに接続されている。カバー部材100は、複数の弁体90を各開口端83b~88bに押し当てるように、接続方向D2に沿って複数の弁体90をケース部材80に対して押圧する押圧部材としても機能する。
カバー部材100は、例えばポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、又は変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)等によって形成されている。カバー部材100をケース部材80の端部80bに接合する方法は特に限定されないが、例えばレーザ溶着、熱板溶着、及びボルト等の締結部材を用いた締結等を用い得る。例えば、レーザ溶着を用いる場合には、カバー部材100をレーザ透過性樹脂で形成すると共にケース部材80をレーザ吸収性樹脂で形成し、レーザをカバー部材100側から照射することにより、ケース部材80におけるカバー部材100との境界部分を溶融させて接合することができる。
カバー部材100によってケース部材80に対して押圧された状態の弁体90の圧縮率は、例えば第二連通孔83~88内の圧力(すなわち、第二連通孔83~88に連通された各内部空間V内の圧力)が予め定められた設定値(例えば、0.5Mpa以上1.2Mpa以下)の範囲となった場合に、弁体90による開口端83b~88bの閉塞が解除されるように予め調整されている。
続いて、内部空間Vの圧力調整の仕組みについて説明する。ここでは、図6に示される開口端84bに着目し、対応する内部空間Vの圧力調整の仕組みについて説明を行う。第二連通孔84は、第一連通孔74及び第一開口52aを介して、対応する内部空間Vと連通している。このため、弁体90の開口端83bを塞ぐ部分には、内部空間Vと同等の圧力がかかることになる。上述の通り、弁体90による開口端84bの閉塞の解除は、対応する内部空間V内の圧力が予め定められた設定値以上となった場合に行われるように、弁体90の圧縮率が規定されている。このため、対応する内部空間V内の圧力が設定値未満である場合には、図6に示されるように、開口端84bが弁体90によって塞がれた閉弁状態が維持される。
一方、内部空間V内の圧力が上昇して設定値以上となった場合には、弁体90の一部(具体的には、開口端84bを塞ぐ部分及びその周辺部分)が開口端84bから離間するように変形し、開口端84bの閉塞が解除された開弁状態となる。その結果、閉塞が解除された開口端84bから内部空間V内のガスが放出される。その後、内部空間V内の圧力が設定値未満となった場合には、弁体90が元の状態に戻ることにより、当該開口端84bが再び閉弁状態(図6に示される状態)となる。以上の開閉動作により、圧力調整弁60は、内部空間V内の圧力を適切に調整することができる。なお、他の開口端83b,85b~88bに対応する内部空間Vの圧力調整の仕組みも、上述した仕組みと同様である。
また、カバー部材100において接続方向D2から見て複数の弁体90と重ならない位置に、収容空間Sと外部空間とを連通した排気口100a(図4の例では二つの排気口100a)が設けられている。これにより、第一連通孔73~78及び第二連通孔83~88を介して内部空間Vから放出されたガスを、収容空間Sに溜めることなく、排気口100aを介して外部空間に適切に排出することができる。
上記実施形態のニッケル水素電池12では、上記内部空間Vのうち電解液が存在しない第二領域(電解液が存在しない残空間)V2の気圧が大気圧よりも低く電解液の飽和蒸気圧よりも高い。このため、第二領域V2にガスを充填させたときの圧力上昇が緩やかになる。言い換えれば、第二領域V2を大気圧状態としたときに比べ、大気圧よりも低くかつ電解液の飽和蒸気圧よりも高くしたときには、一定の圧力に到達するまでに多くのガス量を受け入れることができる。これにより、瞬時に多くのガスが発生したとしても、圧力調整弁60が作用するまでの時間が長くなるので、ニッケル水素電池12の高出力化を図ることができる。
上記実施形態のニッケル水素電池12では、第二領域V2にガスを充填させたときの圧力上昇が緩やかになるので、その分、第二領域V2の体積を小さくすることができる。すなわち、所定の気圧に到達するまでのバッファ領域としての第二領域V2を小さくすることができる。これにより、Z方向(第一方向)から見た平面視におけるニッケル水素電池12の体格を小さくすることができる。
上記実施形態のニッケル水素電池12では、第二領域V2の気圧は、50kPa以下としているので、より確実かつより効率的にニッケル水素電池12の高出力化を図ることができる。
上記実施形態のニッケル水素電池12の内部空間Vは、第二領域V2の容積が0mLより大きく10mL以下という非常に狭い空間なので圧力が上昇し易い。このような構成であっても、第二領域V2の気圧を大気圧よりも低く電解液の飽和蒸気圧よりも高くすることで、ニッケル水素電池の高出力化を図ることができる。
上記実施形態の蓄電装置10では、圧力調整弁60を形成する第二連通孔84、並びに第二連通孔84に連通する第一連通孔74及び第一開口52aの開口方向が、水平方向に向くように、ニッケル水素電池12が配置されることが多い。このような場合、圧力調整弁60の弁体90が開弁したときに、内部空間Vから電解液が漏れ出る可能性が高くなる。上記実施形態のニッケル水素電池12では、第二領域V2の気圧を大気圧よりも低く電解液の飽和蒸気圧よりも高くすることで弁体90が開弁し難くなっている。このため、ニッケル水素電池12の第二連通孔84、第一連通孔74及び第一開口52aの開口方向が水平方向を向くように配置されたとしても電解液の漏出を抑制できる。
次に、上述したような構成のニッケル水素電池12の構成において、内部空間Vの第二領域V2の気圧を、大気圧よりも低く、かつ電解液の飽和蒸気圧よりも高くする方法(蓄電モジュールの製造方法)の一例について説明する。本実施形態のニッケル水素電池12の製造方法は、図7に示されるように、準備工程S1と、溶着工程S2と、電解液注入工程S3と、調整弁接続工程S4と、を含んでいる。
準備工程S1では、一方の面に正極36が形成され、他方の面に負極38が形成された電極板34からなるバイポーラ電極32と、枠状の第一樹脂部52と、を準備する。溶着工程S2では、準備工程S1において準備された枠状の第一樹脂部52を電極板34の周縁部に載置し、電極板34の周縁部に第一樹脂部52を溶着する。第一樹脂部52は、例えば、熱板溶着、レーザ透過溶着、及び超音波溶着等によって電極板34に溶着される。
電解液注入工程S3では、溶着工程S2において製造される、電極板34に第一樹脂部52が溶着されたユニットが積層され、ユニット同士が互いに溶着される。この溶着も、例えば、熱板溶着、レーザ透過溶着、及び超音波溶着等によって互いに隣り合うユニット同士が溶着される。電解液注入工程S3は、このようにして積層されて形成された積層体30において、互いに隣り合う電極板34,34と第一樹脂部52とによって囲まれることによって形成される内部空間Vに電解液を注入する工程である。電解液注入工程S3は、内部空間Vの気圧を第一樹脂部52の外側である外部空間よりも下げ、内部空間Vと外部空間との気圧差によって電解液を注入する。電解液注入工程S3は、内部空間Vに電解液が存在しない領域(第二領域V2)が形成されるように、注入する電解液の量を調整する。
調整弁接続工程S4は、大気圧よりも低くかつ電解液の飽和蒸気圧よりも高い環境下において、電解液が注入された積層体30の開口50aに圧力調整弁60を接続する。具体的には、電解液注入工程S3において電解液が注入された積層体30を、気圧が調整可能な圧力調整装置に備わる収容部に収容する。調整弁接続工程S4では、収容部内の気圧を50kPa以下かつ電解液の飽和蒸気圧よりも高い気圧となるように設定する。また、調整弁接続工程S4では、内部空間Vに電解液が存在しない領域(すなわち、第二領域V2)の容積が、0mLより大きく10mL以下となるように、注入する電解液の量を調整する。なお、当該収容部内の気圧(すなわち第二領域V2の気圧)は、電解液の特性、量、及び第二領域V2の体積等に基づいて適宜設定される。圧力調整弁60は、上記の環境下の元で、熱板溶着機によって接続される。これにより、電解液注入工程S3において電解液が注入された際に大気圧になった内部空間Vの第二領域V2における気圧を、もう一度減圧することができる。本実施形態では、内部空間Vの第二領域V2における気圧を、50kPa以下かつ電解液が沸騰する気圧よりも高い気圧とすることができる。
上記実施形態のニッケル水素電池12の製造方法は、大気圧よりも低くかつ電解液の飽和蒸気圧よりも高い環境下において、電解液が注入された積層体30の開口50aに圧力調整弁60を接続するので、圧力調整弁60を接続後の内部空間Vの圧力を、大気圧よりも低くかつ電解液の飽和蒸気圧よりも高くすることができる。このため、第二領域V2にガスを充填させたときの圧力上昇が緩やかになる。言い換えれば、第二領域V2を大気圧状態としたときに比べ、大気圧よりも低くかつ電解液の飽和蒸気圧よりも高くしたときには、一定の圧力に到達するまでに多くのガス量を受け入れることができる。これにより、瞬時に多くのガスが発生したとしても、圧力調整弁60が作用するまでの時間が長くなるので、ニッケル水素電池12の高出力化を図ることができる。
以上、一実施形態について詳細に説明されたが、本発明は上記実施形態に限定されない。
上記実施形態では、積層方向D1に隣り合う電極板34,34と、第一樹脂部52とによって気密に仕切られた内部空間Vの全ての気圧が、大気圧よりも低くかつ電解液の飽和蒸気圧よりも高くなるように構成された例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、複数の上記内部空間Vのうち、一部の内部空間Vの気圧が、大気圧よりも低くかつ電解液の飽和蒸気圧よりも高くなるように構成されてもよい。
上記実施形態及び変形例では、図4に示されるように、内部空間Vに連通する連通孔のそれぞれに弁体90を設ける圧力調整弁60を例に挙げて説明したが、内部空間Vが所定の圧力以上となったときに内部空間Vの圧力が解放されるような構成であれば、どのような構成の圧力調整弁であってもよい。また、上記実施形態の圧力調整弁60は、内部空間Vの圧力が解放されれば再び閉弁する構成を例に挙げて説明したが、開弁状態のまま閉弁状態に戻らない構成(圧力解放弁)であってもよい。
上記実施形態及び変形例では、積層方向D1に隣り合う電極板34,34と、第一樹脂部52とによって気密に仕切られた内部空間Vが複数形成されている例を挙げて説明したが、積層体を収容する収容体によって内部空間が形成されてもよい。また、内部空間の数は、一つであってもよい。
上記実施形態及び変形例では、電極板34の周縁部に第一樹脂部52を溶着することによって枠体50を形成する例を挙げて説明したが、射出成形によって電極板34の周縁部に枠体50を形成してもよい。
また、上記実施形態及び変形例では、ニッケル水素電池の製造方法を挙げて説明したが、リチウムイオン二次電池の製造方法に適用してもよい。この場合、正極が形成された電極板と負極が形成された電極板とがセパレータ介して積層される積層体を含む構成であてもよい。正極活物質は、例えば複合酸化物、金属リチウム、硫黄等である。負極活物質は、例えば黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン、ソフトカーボン等のカーボン、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、金属化合物、SiOx(0.5≦x≦1.5)等の金属酸化物、ホウ素添加炭素等である。電極板は、ステンレススチール箔等を用いることができる。
10…蓄電装置、12…ニッケル水素電池、30…積層体、32…バイポーラ電極、34…電極板、36…正極、38…負極、40…セパレータ、50…枠体(収容体)、52…第一樹脂部、54…第二樹脂部、60…圧力調整弁、D1…積層方向、D2…接続方向、S1…準備工程、S2…溶着工程、S3…電解液注入工程、S4…調整弁接続工程、V…内部空間、V1…第一領域、V2…第二領域。

Claims (10)

  1. 一方の面に正極が形成され、他方の面に負極が形成された電極板からなるバイポーラ電極がセパレータを介して第一方向に積層された積層体を有する、ニッケル水素電池であって、
    前記電極板の周縁を保持すると共に前記積層体における前記第一方向に直交する側面を覆う、樹脂製の枠体と、
    前記第一方向に互いに隣り合う前記電極と前記枠体とによって気密に囲まれる複数の内部空間と、
    前記枠体に形成されると共に前記複数の内部空間のそれぞれに連通する開口のそれぞれに接続される圧力調整弁と、を備え、
    前記複数の内部空間のそれぞれは、水酸化カリウムを含む電解液が存在する第一領域と前記電解液が存在しない第二領域とを有し、
    前記複数の内部空間のそれぞれにおける前記第二領域の気圧は、大気圧よりも低く、かつ前記電解液の飽和蒸気圧よりも高い、ニッケル水素電池。
  2. 前記圧力調整弁は、前記内部空間内の圧力が上昇して設定値以上となった場合には閉弁状態から開弁状態となり、その後、前記内部空間内の圧力が設定値未満となった場合には開弁状態から閉弁状態となる弁である、請求項1記載のニッケル水素電池。
  3. 前記第二領域の容積は、0mLより大きく10mL以下である、請求項1又は2記載のニッケル水素電池。
  4. 前記圧力調整弁は、前記内部空間の圧力が0.5MPa以上1.2MPa以下の範囲で開弁する、請求項1~3の何れか一項記載のニッケル水素電池。
  5. 前記第二領域の気圧は、50kPa以下である、請求項1~の何れか一項記載のニッケル水素電池。
  6. 正極及び負極の少なくとも一方が形成された電極板からなる電極がセパレータを介して第一方向に積層された積層体と、前記電極板の周縁を保持すると共に前記積層体における前記第一方向に直交する側面を覆う、樹脂製の枠体と、前記第一方向に互いに隣り合う前記電極と前記枠体とによって気密に囲まれる複数の内部空間と、前記枠体に形成されると共に前記複数の内部空間のそれぞれに連通する開口のそれぞれに接続される圧力調整弁と、を備える蓄電モジュールの製造方法であって、
    前記内部空間の気圧を前記内部空間の外側の外部空間の気圧よりも下げ、前記内部空間と前記外部空間との気圧差によって前記内部空間に電解液を注入する電解液注入工程と、
    前記電解液が注入された前記内部空間の前記開口に前記圧力調整弁を接続する調整弁接続工程と、を含み、
    前記電解液注入工程は、前記内部空間に前記電解液が存在しない領域が形成されるように、注入する前記電解液の量を調整し、
    前記調整弁接続工程は、大気圧よりも低くかつ前記電解液の飽和蒸気圧よりも高い気圧環境下において前記開口に前記圧力調整弁が接続され
    前記電解液注入工程及び前記調整弁接続工程は、前記複数の内部空間のそれぞれに対して行われる、蓄電モジュールの製造方法。
  7. 前記圧力調整弁は、前記内部空間内の圧力が上昇して設定値以上となった場合には閉弁状態から開弁状態となり、その後、前記内部空間内の圧力が設定値未満となった場合には開弁状態から閉弁状態となる弁である、請求項6記載の蓄電モジュールの製造方法。
  8. 前記電極は、前記電極板の一方の面に正極が形成され、他方の面に負極が形成されたバイポーラ電極であり、
    前記蓄電モジュールは、ニッケル水素電池であり、
    前記電解液には、水酸化カリウムが含まれる、請求項6又は7記載の蓄電モジュールの製造方法。
  9. 前記調整弁接続工程では、50kPa以下かつ前記電解液の飽和蒸気圧よりも高い気圧環境下において前記開口に前記圧力調整弁が接続される、請求項6~8の何れか一項記載の蓄電モジュールの製造方法。
  10. 前記調整弁接続工程では、前記内部空間に前記電解液が存在しない領域の容積が、0mLより大きく10mL以下となるように、注入する前記電解液の量を調整する、請求項6~9の何れか一項記載の蓄電モジュールの製造方法。
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