JP7102289B2 - ゴム成分に引裂き強度を付与するための添加剤、ゴム組成物及びタイヤ - Google Patents
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Description
本発明のゴム成分に引裂き強度を付与するための添加剤(以下、「本発明の添加剤」ということもある)は、下記一般式(1)で表される化合物もしくはその塩(以下、「化合物(1)」ということがある)又は一般式(2)で表される化合物もしくはその塩(以下、「化合物(2)」ということがある)を含む。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分、上記本発明の添加剤、並びにカーボンブラック及び/又は無機充填材を含んでいる。
本明細書において、ゴム成分としては、特に制限はなく、例えば、天然ゴム(NR)、合成ジエン系ゴム、及び天然ゴムと合成ジエン系ゴムとの混合物、並びにこれら以外の非ジエン系ゴムが挙げられる。
カーボンブラックは、通常ゴムの補強性を向上させるために用いられる。なお、本明細書においては、無機充填材にカーボンブラックは含まれない。
無機充填材としては、ゴム工業界において、通常使用される無機化合物であれば、特に制限はない。使用できる無機化合物としては、例えば、シリカ;γ-アルミナ、α-アルミナ等のアルミナ(Al2O3);ベーマイト、ダイアスポア等のアルミナ一水和物(Al2O3・H2O);ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)3];炭酸アルミニウム[Al2(CO3)3]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、タルク(3MgO・4SiO2・H2O)、アタパルジャイ(5MgO・8SiO2・9H2O)、チタン白(TiO2)、チタン黒(TiO2n-1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al2O3)、クレー(Al2O3・2SiO2)、カオリン(Al2O3・2SiO2・2H2O)、パイロフィライト(Al2O3・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al2O3・4SiO2・2H2O)、ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5、Al4・3SiO4・5H2O等)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3等)、ケイ酸カルシウム(Ca2・SiO4等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al2O3・CaO・2SiO2等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4)、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、水酸化ジルコニウム[ZrO(OH)2・nH2O]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO3)2]、アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛、各種ゼオライトのように電荷を補正する水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む結晶性アルミノケイ酸塩等が挙げられる。これらの無機充填材は、ゴム成分との親和性を向上させるために、該無機充填材の表面が有機処理されていてもよい。
シリカは、ゴム強度を付与することができるため添加することが好ましい。
本発明のゴム組成物には、上記化合物(1)又は化合物(2)、並びにカーボンブラック及び/又は無機充填材以外にも、ゴム工業界で通常使用される配合剤、例えば、老化防止剤、オゾン防止剤、軟化剤、加工助剤、ワックス、樹脂、発泡剤、オイル、ステアリン酸、酸化亜鉛(ZnO)、加硫促進剤、加硫遅延剤、加硫剤(硫黄)等を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。
本発明のゴム組成物の製造方法としては、特に制限されない。本発明のゴム組成物の製造方法は、例えば、ゴム成分、本発明の添加剤、並びにカーボンブラック及び/又は無機充填材を含む原料成分を混練する工程(A)、並びに工程(A)で得られる混合物、及び加硫剤を混練する工程(B)を含んでいる。
工程(A)は、ゴム成分、本発明の添加剤、並びにカーボンブラック及び/又は無機充填材を含む原料成分を混練する工程であり、加硫剤を配合する前の工程であることを意味している。
工程(B)は、工程(A)で得られる混合物、及び加硫剤を混合する工程(B)であり、混練の最終段階を意味している。
本発明のゴム組成物の製造方法において、通常、ゴム組成物に配合されるステアリン酸、酸化亜鉛、加硫促進剤、老化防止剤等の各種配合剤を、必要に応じて、工程(A)又は工程(B)において添加することができる。
本発明におけるゴム組成物は、バンバリーミキサー、ロール、インテンシブミキサー、ニーダー、単軸押出機、二軸押出機等を用いて混合又は混練りされる。その後、押出工程において押出して加工され、例えば、トレッド用部材、又はサイドウォール用部材として成形される。続いて、タイヤ成形機上で通常の方法により貼り付け成形され、生タイヤが成形される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。
本発明のタイヤは、上記本発明のゴム組成物を用いて作製されたタイヤである。
100mLナスフラスコに、カルボニルジイミダゾール8.5g(52.1mmol)、及び脱水テトラヒドロフラン60mLを加え、室温で撹拌した。次いでこの混合物に、2-ナフトエ酸7.5g(43.6mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。以下、この得られた反応液を「反応液1」とする。
融点:204℃
1H-NMR(300MHz,d6-DMSO,δppm):
11.94(1H,br),8.20~8.21(1H,J=1.2Hz,d),7.82~7.96(4H,m),7.47~7.56(2H,m),6.02(1H,s)
13C-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
168.13,160.95,143.83,133.06,132.39,128.30,127.90,127.62,126.55,126.06,123.28,123.14,87.10
100mLナスフラスコに、カルボニルジイミダゾール8.7g(53.5mmol)、及び脱水テトラヒドロフラン60mLを加え、室温で撹拌した。次いでこの混合物に、2-フランカルボン酸5.0g(45.0mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。以下、この得られた反応液を「反応液2」とする。
融点:231℃
1H-NMR(300MHz,d6-DMSO,δppm):
11.79(2H,br),7.68~7.69(1H,m),6.69(1H,J=3.3Hz,d),6.55(1H,J=1.8,1.5,1.8Hz,dd),5.69(1H,s)
13C-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
160.23,146.16,142.24,135.84,111.50,105.77,85.88
100mL四つ口フラスコに、ベンゾイル酢酸エチル25g(0.13mol)、及びエタノール25mLを加えて撹拌した。これを水浴で冷却しながら、ヒドラジン一水和物6.5mL(0.13mol)を滴下した。室温で4時間撹拌した後、生成した白色固体をろ別し、水:メタノール=1:1(体積比)の混合液50mLで洗浄し、乾燥することで、白色固体の3-フェニル-1H-ピラゾール-5(4H)-オン18.8gを得た。
融点:236℃
1H-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
12.03(1H,br)、9.69(1H,br)、7.66(2H,m)、7.39(2H,m)、7.30(1H,m)、5.88(1H,s)
13C-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
161.00、143.48、130.48、128.73、127.71、124.73、86.87
500mL四つ口フラスコに、3-オキソヘキサン酸メチル24.8g(0.16mol)、及びエタノール260mLを加えて撹拌した。これを氷浴で冷却しながらヒドラジン一水和物8.6mL(0.18mol)を滴下し、氷冷下で2時間撹拌した後、2時間加熱還流し、反応液を室温まで冷却した。生成した白色固体をろ別し、水:メタノール=1:1(体積比)の混合液50mLで洗浄し、乾燥することで、白色固体の3-プロピル-1H-ピラゾール-5(4H)-オン13.2gを得た。
融点:205-206℃
1H-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
11.11(1H,br)、9.42(1H,br)、5.23(1H,s)、2.41(2H,J=7.5Hz,t)、1.54(2H,m)、0.88(3H,J=7.3Hz,t)
13C-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
160.87、144.04、87.93、27.67、21.93、13.57
500mL四つ口フラスコに、キシレン300mL、3-メチル-5-ピラゾロン14.7g(0.15mol)、及びN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール21.6g(0.18mol)を加えて110℃で一晩撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、生じた固体をろ別し、トルエン300mLで洗浄し、乾燥することで黄色固体の4-[(ジメチルアミノ)メチリデン]-3-メチル-1H-ピラゾール-5(4H)-オン 20.3gを得た。
融点:158-159℃
1H-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
10.30(1H,br)、7.27(1H,s)、3.75(3H,s)、3.26(3H,s)、1.97(3H,s)
13C-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
164.77、152.66、149.66、97.13、46.74、42.44、13.35
100mLの四つ口フラスコに2-オキソシクロヘキサンカルボン酸エチル24.5g(0.14mol)、及びエタノール24mLを加え、混合した。これに氷浴で冷却しながらヒドラジン一水和物7.3mL(0.15mol)を滴下し、80℃で3時間撹拌した後、氷浴で冷却しながら30分間撹拌した。その後、反応液をろ別し、水:メタノール=1:1(体積比)の混合液50mLで洗浄し、乾燥することで白色固体の4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-インダゾール-3(3aH)-オン17.3gを得た。
融点:286-288℃
1H-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
10.50(1H,br)、9.66(1H,br)、2.43(2H,J=5.7Hz,t)、2.22(2H,J=5.7Hz,t)、1.67-1.62(4H,m)
13C-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
158.30、139.62、98.41、22.86、22.27、21.26、18.88
3L四つ口フラスコに、エタノール2.7L、3-メチル-5-ピラゾロン27.0g(0.28mol)、4-ジメチルアミノベンズアルデヒド44.4g(0.30mol)、及びピペリジン4.7g(55mmol)を加えて、3時間還流した。この反応液を一晩室温で撹拌した後、ろ別し、乾燥することで淡黄色固体の4-{[4-ジメチルアミノ]フェニル}メチリデン}-3-メチル-1H-ピラゾール-5(4H)-オン46.3gを得た。
融点:164℃
1H-NMR(500MHz,d7-DMF,δppm):
10.91(1H,br)、8.70(2H,J=9.3Hz,d)、7.45(1H,s)、6.83(2H,J=9.3Hz,d)、3.15(6H,s)、2.18(3H,s)
13C-NMR(500MHz,d7-DMF,δppm):
166.74、153.84、150.55、146.23、136.92、122.49、120.74、111.43、39.58、12.98
50mLナスフラスコに、カルボニルジイミダゾール2.8g(17.4mmol)、及びクロロホルム20mLを加え、室温で撹拌した。次いでこの混合物に、ラウリン酸2.9g(14.5mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。以下、この得られた反応液を「反応液3」とする。
融点:188℃
1H-NMR(300MHz,d6-DMSO,δppm):
11.05(1H,br),9.45(1H,br),5.21(1H,s),2.39~2.44(2H,J=7.5Hz,t),1.48~1.53(2H,m),1.30(16H,s),0.83~0.88(3H,m)
13C-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
160.85,144.20,87.84,31.27,29.01,28.98,28.95,28.71,28.68,28.62,28.57,25.60,22.06,13.90
1L四つ口フラスコに、1-フェニル-3-ピラゾリドン10g(62mmol)、及びN,N-ジメチルホルムアミド150mLを加えて撹拌した。これに塩化銅(I)317mg(3.2mmol)を加えて開放系で一晩撹拌した。反応液に水750mLを加え、氷浴で冷却しながら30分間撹拌した後、ろ別し、水750mLで洗浄し、乾燥することで淡茶色固体の1-フェニル-1H-ピラゾール-3(2H)-オン6.1gを得た。
融点:152℃
1H-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
10.22(1H,br)、8.22(1H,s)、7.68(2H,m)、7.42(2H,m)、7.18(1H,m)、5.80(1H,s)
13C-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
162.64、139.79、129.29、128.37、124.59、116.76、94.47
2L四つ口フラスコに、水1L、3-メチル-5-ピラゾロン10g(0.10mol)、ベンズアルデヒド5.4g(0.05mol)、及びドデシル硫酸ナトリウム0.73g(2.5mmol)を加えて室温で30分間撹拌した後、1時間還流した。この反応液を氷浴で冷却しながら、30分間撹拌した後、ろ別し、水500mLで洗浄し、乾燥することで淡黄色固体の4,4’-(フェニルメチレン)ビス(5-メチル-1H-ピラゾール-3(2H)-オン)12.1gを得た。
融点:230-232℃
1H-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
11.31(4H,br)、7.20(2H,m)、7.12(3H,m)、4.81(1H,s)、2.07(6H,s)
13C-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
161.24、143.33、139.73、127.67、127.47、125.35、104.21、32.72、10.34
100mL四つ口フラスコに、α-アセチル-γ-ブチロラクトン24.3g(0.19mol)、及びエタノール24mLを加えて撹拌した。これを氷浴で冷却しながらヒドラジン一水和物9.7mL(0.20mol)を滴下し、室温で3時間撹拌した。析出した固体をろ別し、イソプロパノール50mLで洗浄し、乾燥することで、白色固体の4-(2-ヒドロキシエチル)-3-メチル-1H-ピラゾール-5(4H)-オン23.8gを得た。
融点:182℃
1H-NMR(500MHz,d7-DMF,δppm):
10.62(2H,br)、3.78(2H,J=7.0Hz,t)、3.66(1H,br)、2.69(2H,J=7.0Hz,t)、2.31(3H,s)
13C-NMR(500MHz,d7-DMF,δppm):
160.88、137.87、98.61、62.29、26.18、9.66
3L四つ口フラスコに、水2.5L、3-メチル-5-ピラゾロン25.0g(0.26mol)、4-ヒドロキシベンズアルデヒド15.6g(0.13mol)、及びドデシル硫酸ナトリウム1.84g(6.4mmol)を加えて室温で30分間撹拌した後、1時間還流した。この反応液を氷浴で冷却しながら、30分間撹拌した後、ろ別し、水2.5Lで洗浄し、乾燥することで淡黄色固体の4,4’-(4-ヒドロキシフェニルメチレン)ビス(5-メチル-1H-ピラゾール-3(2H)-オン)33.5gを得た。
融点:262-264℃
1H-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
11.22(4H,br)、9.03(1H,s)、6.91(2H,J=8.5Hz,d)、6.59(2H,J=8.5Hz,d)、4.71(1H,s)、2.06(6H,s)
13C-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
161.12、155.03、139.67、133.44、128.27、114.42、104.84、31.91、10.35
1Lの四つ口フラスコにベンゾイル酢酸エチル50.0g(0.26mol)、フェニルヒドラジン28.1g(0.26mol)、酢酸4.5mL(0.08mol)、及び水500mLを加えて混合した。これを100℃で1時間撹拌した後、氷浴で冷却しながら30分間撹拌してろ別し、水:メタノール=1:1(体積比)の混合液1Lで洗浄し、乾燥することで淡橙色固体の1,3-ジフェニル-1H-ピラゾール-5(4H)-オン58.0gを得た。
融点:137-138℃
1H-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
11.81(1H,br)、7.83(4H,m)、7.49(2H,m)、7.42(2H,m)、7.35-7.28(2H,m)、6.02(1H,s)
13C-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
153.73、149.52、138.85、133.41、128.87、128.51、127.78、125.65、125.04、121.11、85.05
100mL四つ口フラスコに、2-ベンジルアセト酢酸エチル24.5g(0.11mol)、及びエタノール25mLを加え、撹拌した。これを氷浴で冷却しながらヒドラジン一水和物5.7mL(0.12mol)を滴下した後、室温で3時間撹拌した。析出した固体をろ別し、水:メタノール=1:1(体積比)の混合液50mLで洗浄し、乾燥することで、白色固体の4-ベンジル-3-メチル-1H-ピラゾール-5(4H)オン15.6gを得た。
融点:228-229℃
1H-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
11.08(1H,br)、9.46(1H,br)、7.24(2H,m)、7.14(3H,m)、3.55(2H,s)、2.01(3H,s)
13C-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
159.58、141.90、136.82、128.06、127.96、125.37、99.94、27.28、9.94
500mL四つ口フラスコにアセト酢酸メチル7.2g(62mmol)、1,4-ジヨードブタン23.1g(75mmol)、炭酸カリウム42.9g(310mmol)、及びジメチルスルホキシド220mLを加え、室温で一晩撹拌した。反応液に水220mLを加え、10分間撹拌した後に、イソプロピルエーテル300mLで抽出して得た有機層を水200mLで二回洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮してカラム精製(ヘキサン:酢酸エチル=50:1(体積比))することで中間体6.5g(36mmol)を得た。
融点:83-84℃
1H-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
10.77(1H,s)、1.92(3H,s)、1.86-1.66(8H,m)
13C-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
181.64、163.37、55.78、33.53、26.48、13.34
3L四つ口フラスコに、水2.5L、3-メチル-5-ピラゾロン25.0g(0.26mol)、4-ニトロベンズアルデヒド19.3g(0.13mol)、及びドデシル硫酸ナトリウム1.84g(6.4mmol)を加えて室温で30分間撹拌した後、1時間還流した。この反応液を氷浴で冷却しながら、30分間撹拌した後、ろ別し、メタノール500mLで洗浄し、乾燥することで淡黄色固体の4,4’-(4-ニトロフェニルメチレン)ビス(5-メチル-1H-ピラゾール-3(2H)-オン)37.8gを得た。
融点:300-302℃
1H-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
11.40(4H,br)、8.12(2H,J=8.8Hz,d)、7.38(2H,J=8.8Hz,d)、4.98(1H,s)、2.10(6H,s)
13C-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm):
160.82、151.71、145.56、139.71、128.76、122.94、103.24、32.95、10.28
下記表1~3の工程(A)に記載の各成分をその割合(質量部)で混合し、バンバリーミキサーで混練した。混合物の温度が60℃以下になるまで養生させた後、表1~3の工程(B)に記載の各成分をその割合(質量部)で投入し、混合物の最高温度が70℃以下になるよう調整しながら混練して、ゴム組成物を製造した。
上記実施例1~30及び比較例1~8で得られたゴム組成物の各引裂強度指数は、JISK6252によりクレセント型試験片を用いて、室温下、引張速度500mm/minの条件で測定した。ここで得られた比較例1~8の値を100とした指数で表し、下記式に基づいて引裂き強度を算出した。なお、引裂き強度の数値が高いほど引裂き強度が優れていることを示す。
=(各実施例1~14のゴム組成物の引裂き強度) / (比較例1の引裂き強度) ×100
式:引裂き強度
=(各実施例15~22のゴム組成物の引裂き強度) / (比較例2の引裂き強度) ×100
式:引裂き強度
=(実施例23のゴム組成物の引裂き強度)/(比較例3の引裂き強度)×100
式:引裂き強度
=(実施例24のゴム組成物の引裂き強度)/(比較例4の引裂き強度)×100
式:引裂き強度
=(各実施例25~27のゴム組成物の引裂き強度)/(比較例5の引裂き強度)×100
式:引裂き強度
=(実施例28のゴム組成物の引裂き強度)/(比較例6の引裂き強度)×100
式:引裂き強度
=(実施例29のゴム組成物の引裂き強度)/(比較例7の引裂き強度)×100
式:引裂き強度
=(実施例30のゴム組成物の引裂き強度)/(比較例8の引裂き強度)×100
※2:CB(カーボンブラック);Cabot社製、N234
※3:老化防止剤(N-フェニル-N'-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミン);Kemai Chemical Co.,Ltd社製
※4:ワックス;Rhein Chemie Rheinau社製、Antilux 111
※5:酸化亜鉛;Dalian Zinc Oxide Co.,Ltd社製
※6:ステアリン酸;Sichuan Tianyu Grease社製
※7:化合物1;大塚化学株式会社製、3-メチル-5-ピラゾロン
※8:化合物2;製造例1で製造した3-(ナフタレン-2-イル)-1H-ピラゾール-5(4H)-オン
※9:化合物3;製造例2で製造した3-(フラン-2-イル)-1H-ピラゾール-5(4H)-オン
※10:化合物4;製造例3で製造した3-フェニル-1H-ピラゾール-5(4H)-オン
※11:化合物5;製造例4で製造した3-プロピル-1H-ピラゾール-5(4H)-オン
※12:化合物6;製造例5で製造した4-[(ジメチルアミノ)メチリデン]-3-メチル-1H-ピラゾール-5(4H)-オン
※13:化合物7;製造例6で製造した4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-インダゾール-3(3aH)-オン
※14:化合物8;製造例7で製造した4-{[4-ジメチルアミノ]フェニル}メチリデン}-3-メチル-1H-ピラゾール-5(4H)-オン
※15:化合物9;製造例8で製造した3-ウンデシル-1H-ピラゾール-5(4H)-オン
※16:化合物10;製造例9で製造した1-フェニル-1H-ピラゾール-3(2H)-オン
※17:化合物11;製造例10で製造した4,4’-(フェニルメチレン)ビス(5-メチル-1H-ピラゾール-3(2H)-オン)
※18:化合物12;製造例11で製造した4-(2-ヒドロキシエチル)-3-メチル-1H-ピラゾール-5(4H)-オン
※19:化合物13;製造例12で製造した4,4’-(4-ヒドロキシフェニルメチレン)ビス(5-メチル-1H-ピラゾール-3(2H)-オン)
※20:化合物14;製造例13で製造した1,3-ジフェニル-1H-ピラゾール-5(4H)-オン
※21:化合物15;東京化成工業株式会社製、4-アミノアンチピリン
※22:加硫促進剤N-(tert-ブチル)-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド;三新化学工業株式会社製、サンセラーNS-G
※23:硫黄;Shanghai Jinghai Chemical Co.,Ltd社製
※24:BR(ブタジエンゴム);Sinopec QiLu Petrochemical社製、BR9000
※25:SBR(スチレンブタジエン共重合体ゴム);Petro China Dushanzi Petrochemical Company社製、SBR2557S
Claims (3)
- ゴム成分に引裂き強度を付与するための添加剤であって、下記一般式(1)又は(2)で表される化合物、あるいは該化合物の塩を含む、添加剤。
- 前記一般式(1)において、R1、R3及びR4が、同一又は異なって、水素原子、炭素数1~4の直鎖状及び分岐状アルキル基、アラルキル基、アリール基、又は複素環基であり、R2が水素原子、炭素数1~18の直鎖状及び分岐状アルキル基、アラルキル基、アリール基、又は複素環基であり、R3とR4とは一緒になってアルキリデン基を形成してもよく、R2、R3及びR4のいずれか2つが一緒になってアルキレン基を形成してもよく、これら各基は、それぞれ1個以上の置換基を有していてもよい化合物であるか、又は、前記一般式(2)において、R5が水素原子であり、R6が炭素数1~4の直鎖状アルキル基、アラルキル基、又はアリール基であり、R7及びR8が、同一又は異なって、水素原子、アミノ基、アルキル基、アラルキル基、アリール基、又は複素環基であり、これら各基は、それぞれ1個以上の置換基を有していてもよい化合物である、請求項1に記載の添加剤。
- 下記一般式(1)又は(2)で表される化合物、あるいは該化合物の塩を含む、ゴム用引裂き強度付与剤。
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