特許法第30条第2項適用 平成29年10月24日にIPF Japan2017(国際プラスチックフェア)第9回 会場 幕張メッセ(千葉県千葉市)において展示にて公開
以下、本発明に係る中空成形機の実施形態を図1ないし図20に基づいて説明する。図1は本発明に係る中空成形システムの実施形態を示す平面図、図2は図1に示した中空成形システムの正面図、図3は図1に示した中空成形システムの右側面図である。また、図4は図1に示した中空成形システムの左側面図、図5は図1に示した中空成形システムの背面図、図6は図2に示した中空成形システムにて安全扉および保護カバーを取り除いたものの拡大正面図である。さらに、図7は図3に示した中空成形システムにて安全扉および保護カバーを取り除いたものの拡大右側面図、図8は図4に示した中空成形システムにて安全扉および保護カバーを取り除いたものの拡大左側面図である。
本発明の実施形態である中空成形機は、1成形サイクルの成形品を成形するものであり、図1ないし図8に示すように、成形するための作動部として、合成樹脂を溶融して押し出す押出機1,2,3,4,5,6、これら押出機1~6の先端にあってパリソンを垂下させる単一のダイヘッド7、その下方のパリソン切断装置8、成形金型9、吹込装置10、型締装置11、金型移動装置20および成形品取出装置30を具備している。なお、押出機1,2,3は図1に明示されていて、押出機4,5,6は図2,6に明示されている。また、ダイヘッド7は図6,8に明示されている。さらに、パリソン切断装置8、成形金型9、吹込装置10、型締装置11、金型移動装置20および成形品取出装置30は図6に明示されている。
押出機1,2,3,4,5,6はそれぞれ、合成樹脂粒の投入用ホッパ1a,2a,3a,4a,5a,6aと、押出機内部に合成樹脂の移送・混練・溶融・吐出を行うための送り用スクリュ(図示略)と、これら送り用スクリュそれぞれを回転駆動させる電動機1b,2b,3b,4b,5b,6bを備えている。ダイヘッド7は、前記6基の送り用スクリュによって押し出された溶融樹脂流を下流させるダイ部およびその下端のダイとコアとからなるリップ部を具備している。
パリソン切断装置8は、ダイヘッド7のリップ部から垂下した筒状のパリソンの上端部を切断するものであり、電熱カッタを有するカッタホルダを備えている。
成形金型9は、図8に示すように、一対の割型9a,9bからなり、これら割型が筒状のパリソンを挿入させて1個の中空成形品を成形するため、図示を省略した対応するキャビティを形成している。
成形金型9は、付帯する電動機を備えた金型移動装置20によって、型締装置11と一体的に、ダイヘッド7の直下位置および吹込装置10の吹込ノズル10aの直下位置の間にて、水平方向に交互に往復動できるようになっている。
吹込装置10は、成形金型9の1個のキャビティの上方にて、パリソン内に挿入して圧縮空気を吹き込む1本の吹込ノズル10aおよびこれら吹込ノズル10aを上昇・下降させる吹込ノズル駆動装置10b(図6参照)を備えている。
型締装置11は、割型9a,9bの開閉および型締を駆動するものであり、これら割型9a,9bをそれぞれ取付けて移動可能に所定間隔あけた前方プラテン12および後方プラテン13を、成形金型9のパーティングラインに接近・離反方向に同調して移動させるようになっている。図8中、符号14は前方プラテン12を取り付けた前方プラテン支持プレート、符号15が後方プラテン13を取り付けた後方プラテン支持プレート、符号16は前方プラテン支持プレート14と後方プラテン支持プレート15とを連結するタイバーである。
図9は図1に示した中空成形システムの中空成形機外の多関節ロボット50、冷却ステーション60、ばり除去ステーション70および検査ステーション90を拡大斜視図で示している。成形品取出装置30の成形品ホルダ30aは、図9に示すように、成形金型9の型閉じ中に成形後の中空成形品(以下、単に成形品と言う。)Pの首部を把持し、中空成形機内の冷却空気ノズル31に搬送するようになっている。冷却空気ノズル31は下降して、成形品Pの内部に挿入して冷却空気を吹き出し、成形品Pの内部を短時間仮冷却するようになっている。この仮冷却は、成形金型9から取り出した成形品Pを、多関節ロボット50が移送する際に変形させることの無い温度にまで、冷却するためである。
中空成形機周りを囲むように、前方に安全扉32、右側方に右側方安全カバー33、左側方に左側方カバー34および後方に後方安全カバー35をそれぞれ設けている。前方の安全扉32に、各種中空成形条件を入力するための操作盤36を設けている。
図10は図9に示した中空成形システムの中空成形機外の冷却ステーション60の一部を拡大斜視図で示していて、図11は図9に示した冷却ステーション60の他の一部を側面図で示している。また、図12は図11に示した冷却ステーション60とは異なった状態の冷却ステーション60を拡大側面図で示していて、図13は図9に示したばり除去ステーション70に成形品Pを移動させた状態を拡大斜視図で示している。さらに、図14は図13に示したばり除去ステーション70とは異なった状態のばり除去ステーション70を拡大斜視図で示していて、図15は図9に示した中空成形システムの検査ステーション90にばり除去後の成形品Pを移動させた状態を拡大斜視図で示している。
かかる中空成形機に隣接して、図9ないし図15に示すように、仮冷却した成形品Pを取り出す多関節ロボット50と、多関節ロボット50が取り出した成形品Pを冷却する冷却ステーション60と、冷却ステーション60にて冷却した成形品Pの底ばりを切断するばり除去ステーション70と、底ばりを切断した成形品Pの重量を検査する検査ステーション90とが付設し、これらの周りに保護カバー120を設けている。
多関節ロボット50は、ハンド51を備え、四方向に関節を駆使して成形品Pを移動させるものである。
冷却ステーション60は、図9ないし図12に示すように、3個の成形品Pの内外から冷却空気を送って冷却を実施するものであり、3個の成形品Pをそれぞれ受け入れる収容部61を設けた冷却ステーションフレーム62と、冷却ステーションフレーム62にエアシリンダ63によって昇降動自在に設けられて、成形品Pの内側から強制的に冷却空気を送る3本の内側冷却ノズル64と、冷却ステーションフレーム62に設けられ、それぞれの成形品Pの上部四方向から強制的に冷却空気を送る4本の上側の冷却ノズル65と、成形品Pの底部二方向から強制的に冷却空気を送るところの相対する2本の下側の冷却ノズル66とを具備している。これら冷却ノズル64,65,66の配置は、図10に示す通りである。3つの収容部61にて成形品Pを冷却する処理は、後述する図17~20の手順で実施されるようになっている。
冷却ステーション60は、3成形サイクルの成形品を冷却する場合、上述の収容部61が少なくとも4個およびそれらに付帯する要素を設ける。この収容部61およびその付帯する要素を、単に1ステーションと称すと、3成形サイクルの成形品を冷却する場合、少なくとも4ステーションが必要となる。4成形サイクルの成形品を冷却する場合は、少なくとも5ステーションが必要となる。言い換えれば、N成形サイクルの成形品を冷却する場合、少なくともN+1のステーション数が必要となる。ここに、Nは、2以上の整数である。なお、本実施態様では、1成形サイクルの成形品を冷却ステーション60で冷却するので、本来なら2ステーションでも良いのだが、成形の効率性を考慮して3ステーションとした。
なお、この冷却ステーション60での冷却方法は、成形品Pと同じキャビティ形状を持つ冷却型を設け、冷却型を開閉できるようにして、冷却型内に成形品を保持して外部から冷却しても良い。
図11に示すように、多関節ロボット50のハンド51により移送した成形品Pを収容部61に置いた後、上方に待機していた内側冷却ノズル64が、図12に示すように、下降して成形品Pの内部にノズル先端を挿入させて冷却空気を送風し、かつ4本の上側の冷却ノズル65および2本の下側の冷却ノズル66から成形品Pの外側に向けて強制的に冷却空気を送風して冷却することができるようになっている。
ばり除去ステーション70は、図11ないし図14に示すように、冷却ステーション60にて冷却された成形品Pを順次、多関節ロボット50のハンド51により移動させ、成形品Pの底ばりP1を、ばり除去ステーションフレーム71に昇降動自在に設けた第1の底ばり切取り治具体72と、これを受ける第2の底ばり切取り治具体73との協働作業により切り落とすものである。第1の底ばり切取り治具体72は、その下方にパンチング刃を備え、ばり除去ステーションフレーム71に固定した第1の治具体取付台74に設けた駆動用の第1エアシリンダ75により駆動されて昇降動するようになっている。図11ないし14において、符号81は第1エアシリンダ75の両側に配設したガイドを示し、図10において、符号83が第1エアシリンダ75の昇降駆動用電磁弁を示す。
第2の底ばり切取り治具体73は、下向きの傾斜を持つ治具体本体と2本のシャフト、ばねから構成され、ばり除去ステーションフレーム71に固定した第2の治具体取付台76に取り付けられている。切断された底ばりP1は、下向きの傾斜面を持つ排除盤77によりばり除去ステーション70の外部に導き、図示を省略した収容箱などにより回収されるようになっている。成形品Pは、底ばりP1を第1,第2の底ばり切取り治具体72,73の協動により切断する際、第2の底ばり切取り治具体73と、成形品押え78と、成形品首部載置台85との協働により3点支持されるようになっている。成形品押え78は、ばり除去ステーションフレーム71に固定した成形品押え取付台79に設けられ、この成形品押え取付台79に設けた駆動用の第2エアシリンダ80により駆動されて昇降動されるようになっている。図11ないし図14において、符号82は、第2エアシリンダ80の両側に配設したガイドを示す。
底ばりP1を除去した成形品Pは、図15に示すように、多関節ロボット50のハンド51によって搬送されて、検査ステーション90のコンベア91のベルト91a上に載るようになっている。検査ステーション90は、コンベア91のベルト91a,コンベア92のベルト92a上を移動する成形品Pの重量を測定して成形品の良否判定を行うものである。コンベア92には、重量測定機器であるウェイトチェッカ94が備わっている。これらによる検査データは、表示盤95に表示されるようになっている。
コンベア92を通過して検査された成形品Pは,コンベア93のベルト93a上を通過する際、良否によりベルト93a上を水平方向に揺動する第1フリッパ96によって、仕分けされるようになっている。すなわち、成形品Pが良品の場合、第1フリッパ96はベルト93aの移動方向と並行になるよう揺動し、成形品Pを通過させて図示を省略した収納ボックス等へ移動させるようになっている。一方、成形品Pが不良品の場合、図15のように、第1フリッパ96がベルト93a上にて斜めに位置し、成形品Pをコンベア93の側方に配置した第1斜め板97に案内して図示を省略した収納ボックス等へ排除するようになっている。なお、ベルト93a上を水平方向に揺動する第2フリッパ98および第2斜め板99は、検査ステーション90の配置により、第1斜め板97と反対側に不良品を排除できるように配設されている。図13中、符号100は、検査ステーション90のフレームを示す。
図16は図1ないし図8に示した中空成形機、多関節ロボット50、冷却ステーション60、ばり除去ステーション70および検査ステーション90の駆動制御を司る制御系統のブロック図を示している。図16に示すように、中空成形機、多関節ロボット50、冷却ステーション60、ばり除去ステーション70および検査ステーション90の駆動制御回路110は、シーケンサを備えたプログラマブル・ロジック・コントローラ(以下、PLCと言う。)111を主体として構成され、これに電気的接続したロボット・コントローラ112も備えている。PLC111は、安全扉32に設けた操作盤36に電気的接続し、ロボット・コントローラ112が多関節ロボット50に電気的接続している。
PLC111は、図10に示すように、冷却ステーション60における内側冷却ノズル64,上側の冷却ノズル65および下側の冷却ノズル66を通るエアの切替電磁弁67に電気的接続している。昇降用電磁弁68には、エアシリンダ63が電気的に接続している。なお、図9ないし図15において、これら冷却ノズル64,65,66および切替電磁弁67に機械接続的に接続しているエア供給配管の図示を省略している。
PLC111はまた、冷却ステーション60における内側冷却ノズル64の昇降用エアシリンダ63の昇降用電磁弁68に電気的接続し、昇降用電磁弁68の駆動を行うようになっている。さらに、PLC111は、ばり除去ステーション70における第1エアシリンダ75の昇降駆動用電磁弁83および第2エアシリンダ80の昇降駆動用電磁弁84に電気的接続し、これら双方の電磁弁83,84の駆動を行うようになっている。一方の昇降駆動用電磁弁83に第1エアシリンダ75が電気的接続し、他方の昇降駆動用電磁弁84に第2エアシリンダ80が接続している。このPLC111は、当然のことながら中空成形機駆動用のシーケンサを組み込んでいる。
駆動制御回路110における多関節ロボット50,冷却ステーション60,ばり除去ステーション70,検査ステーション90の駆動制御フローチャートは、図17~20に示す通りである。
すなわち、運転開始、言い換えれば操作者が安全扉32の操作盤36にて運転ボタンを押すステップS1の処理を施すと、図9のほか図17のステップS2のように、多関節ロボット50が、原点すなわち成形機の運転が行われていないときに多関節ロボット50自体が停止している位置から成形品取出装置30の成形品ホルダ30aによって首部が把持された第1番目の成形品Pの胴部を把持できる位置すなわち成形品排出位置に移動するようになっている。
移動後、多関節ロボット50は、第1番目の成形品Pの胴部をハンド51にて掴むステップS3の処理を施し、直後、把持した第1番目の成形品Pを冷却ステーション60に移送するステップS4の処理を施すようになっている。多関節ロボット50は、移送した第1番目の成形品Pを冷却ステーション60の図9中、中空成形機寄りの第1番目の収容部61にて離すステップS5の処理を施すようになっている。
第1番目の成形品Pを離した多関節ロボット50が、待機位置へ移動するステップS6の処理を実施する一方、第1番目の収容部61にて内側冷却ノズル64が下降するステップS7の処理を施すようになっている。
ついで、下降し終わった内側冷却ノズル64が第1番目の成形品P内にて切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出し第1番目の成形品P内部からの冷却を開始すると同時に、上側の冷却ノズル65および下側の冷却ノズル66が切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出し第1番目の成形品P外部からの冷却を開始するステップS8の処理を施すようになっている。この冷却時間は、例えば、冷却ステーション60が3ステーションの場合は、冷却ノズル64,65,66の冷却時間は2成形サイクル分採れるので、例えば容量が2L(リットル)でそれ自体の重量が200gの容器では、1成形サイクル15秒の場合、1成形サイクルの成形品に対しトータルの冷却時間は30秒である。
そして、多関節ロボット50は、上述の待機位置から再び成形品排出位置に移動するステップS9の処理を施すようになっている。なお、上側の冷却ノズル65および下側の冷却ノズル66のエア噴出は、図示を省略したタイマ調整により内側冷却ノズル64のエア噴出とは時間差を設けることができる。
移動後、多関節ロボット50は、次に成形されて成形品取出装置30の成形品ホルダ30aに把持された第2番目の成形品Pの胴部をハンド51にて掴むステップS10の処理を施しし、把持した第2番目の成形品Pを冷却ステーション60に移送するステップS11の処理を施すようになっている。多関節ロボット50は、移送した第2番目の成形品Pを冷却ステーション60の図9中、真ん中の第2番目の収容部61にて離すステップS12の処理を実施するようになっている。
第2番目の成形品Pを離した多関節ロボット50は、上述の待機位置へ移動するステップS13の処理を実施する一方、第2番目の収容部61にて内側冷却ノズル64がエアシリンダ63駆動により下降するというステップS14の処理を施すようになっている。
図10に示すように、下降し終わった内側冷却ノズル64が第2番目の成形品P内にて切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出し成形品内部から冷却を開始すると同時に、上側および下側の冷却ノズル65,66も切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出して成形品Pの外部からの冷却を開始するステップS15の処理を施すようになっている。この冷却時間も、例えば、第1番目の成形品Pと同様、1成形サイクルの成形品Pに対しトータルの冷却時間は30秒である。そして、多関節ロボット50は、上述の待機位置から再び上述の成形品排出位置に移動するステップS16の処理を実施するようになっている。
移動後、多関節ロボット50は、次に成形されて成形品ホルダ30aによって把持された第3番目の成形品Pの胴部をハンド51にて掴むステップS17の処理を施し、把持した第3番目の成形品Pを冷却ステーション60に移送するステップS18の処理を施すようになっている。この移送開始とともに、第1番目の収容部61に位置する第1番目の成形品Pの冷却を、切替電磁弁67の切替えにより冷却ノズル64,65,66のエア噴出を終了して停止するステップS19の処理を実施するようになっている。冷却終了後、第1番目の収容部61にある内側冷却ノズル64が、昇降用電磁弁68の切替えによるエアシリンダ63駆動により上昇するステップS20の処理を実施するようになっている。
ついで、多関節ロボット50は、移送した第3番目の成形品Pを冷却ステーション60の図9中、手前の第3番目の収容部61にて離すステップS21の処理を実施するようになっている。離すと直後、多関節ロボット50は、上述の第1番目の収容部61に移動するステップS22の処理を実施する一方、第3番目の収容部61に存する第3番目の成形品Pにエアシリンダ63駆動により内側冷却ノズル64が下降するステップS23の処理を実施するようになっている。
下降し終わった内側冷却ノズル64は、第3番目の成形品P内にて切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出し成形品Pの内部から冷却を開始すると同時に、上側および下側の冷却ノズル65,66が切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出して成形品Pの外部からの冷却を開始するステップS24の処理を施すようになっている。この冷却時間も、例えば、第1番目、第2番目の成形品Pと同様、1成形サイクルの成形品に対しトータルの冷却時間は30秒である。一方、多関節ロボット50は、戻った第1番目の収容部61に存する第1番目の成形品Pをハンド51により掴むステップS25の処理を施すようになっている。
多関節ロボット50は、把持した第1番目の成形品Pをばり除去ステーション70に移送するステップS26の処理を実施するようになっている。移送後、図13に示すように、第2の底ばり切取り治具体73上に第1番目の成形品Pの底ばりP1部分を載せ、かつ首部を成形品首部載置台85に載せて、多関節ロボット50は、移送した第1番目の成形品Pを離してステップS27の処理を実施するようになっている。直後に、図14に示すように、昇降駆動用電磁弁84の働きにより第2エアシリンダ80が駆動して成形品押え78を下降させて、成形品押え78,第2底ばり切取り治具体73および成形品首部載置台85により最初の成形品Pを3点支持するステップS28の処理を施すようになっている。ハンド51は、成形品Pから離れて空中待機状態になるようになっている。
ステップS28の処理の後、図14に示すように、昇降駆動用電磁弁83の働きにより第1エアシリンダ75が下降して第1の底ばり切取り治具体72を下降させ、第2の底ばり切取り治具体73との協働により第1番目の成形品Pの底ばりP1を除去するステップS29の処理を施すようになっている。ステップS29の処理の後、多関節ロボット50は、ハンド51を駆動させて第1番目の成形品Pを掴むステップS30の処理を施すようになっている。
その後、多関節ロボット50は、把持した第1番目の成形品Pを検査ステーション90のコンベア91上へ移送するステップS31の処理を実施するようになっている。多関節ロボット50は、第1番目の成形品Pをコンベア91上に置いた直後、この成形品Pを離すステップS32の処理を実施し、成形品Pはウェイトチェッカ94にて重量検査されるようになっている。多関節ロボット50はまた、上述の待機位置に移動して待機するステップS33の処理を行うようになっている。
ついで、ステップS34のように、多関節ロボット50が再び成形品排出位置に移動し、成形品排出位置にある成形品ホルダ30aに把持された第4番目の成形品Pをハンド51にて掴むステップS35の処理を施し、この成形品Pを空いた第1番目の収容部61に移送するステップS36の処理を実施するようになっている。
一方、この移送開始とともに、第2番目の収容部61に位置する第2番目の成形品Pの冷却を、切替電磁弁67の切替えにより冷却ノズル64,65,66のエア噴出を終了して停止するステップS37の処理を実施するようになっている。冷却終了後、第2番目の収容部61にある内側冷却ノズル64が、昇降用電磁弁68の切替えによるエアシリンダ63駆動により上昇するステップS38の処理を実施するようになっている。
ついで、多関節ロボット50は、移送した第4番目の成形品Pを第1番目の収容部61にて離すステップS39の処理を施すようになっている。離した直後、多関節ロボット50は、第2番目の収容部61に移動するステップS40の処理を実施する一方、第1番目の収容部61に存する第4番目の成形品Pにエアシリンダ63駆動により内側冷却ノズル64が下降するステップS41の処理を実施するようになっている。
下降し終わった内側冷却ノズル64が第4番目の成形品P内にて切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出し成形品Pの内部から冷却を開始すると同時に、上側および下側の冷却ノズル65,66が切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出して成形品Pの外部からの冷却を開始するステップS42の処理を施すようになっている。この冷却時間も、例えば、第1番目の成形品Pと同様、1成形サイクルの成形品Pに対しトータルの冷却時間は30秒となる。一方、多関節ロボット50は、第2番目の収容部61に存する第2番目の成形品Pをハンド51により掴むステップS43の処理を施すようになっている。
多関節ロボット50は、把持した第2番目の成形品Pをばり除去ステーション70に移送するステップS44の処理を実施するようになっている。移送後、上述の第1番目の成形品Pと同様、第2番目の成形品Pを第2の底ばり切取り治具体73上に底ばりP1部分を載せ、かつ首部を成形品首部載置台85に載せて、多関節ロボット50は、移送した第2番目の成形品Pを離すステップS45の処理を実施するようになっている。直後に昇降駆動用電磁弁84の働きにより第2エアシリンダ80が駆動して成形品押え78を下降させ、成形品押え78,第2底ばり切取り治具体73および成形品首部載置台85が第2番目の成形品Pを3点支持するステップS46の処理を施すようになっている。この場合もハンド51は、成形品Pから離れて空中待機状態になるようになっている。
ステップS46の処理の後、昇降駆動用電磁弁83の働きにより第1エアシリンダ75が駆動して第1の底ばり切取り治具体72を下降させ、第2の底ばり切取り治具体73との協働により第2番目の成形品Pの底ばりP1を除去するステップS47の処理を施すようになっている。ステップS47の処理の後、多関節ロボット50は、ハンド51を駆動させて第2番目の成形品Pを掴むステップS48の処理を施すようになっている。
その後、多関節ロボット50は、第1番目の成形品Pと同様、把持した第2番目の成形品Pを検査ステーション90のコンベア91上へ移送するステップS49の処理を実施するようになっている。多関節ロボット50は、第2番目の成形品Pをコンベア91上に置いた直後、この成形品Pを離すステップS50の処理を実施し、上述の待機位置に移動して待機するステップS51の処理を行うようになっている。第2番目の成形品Pも、ウェイトチェッカ94にて重量検査されるようになっている。
多関節ロボット50は、ステップS52のように、再び成形品排出位置に移動し、この成形品排出位置にあり成形品ホルダ30aに把持された第5番目の成形品Pをハンド51にて掴むステップS53の処理を施し、この成形品Pを空いた第2番目の収容部61に移送するステップS54の処理を実施するようになっている。
一方、この移送開始とともに、第3番目の収容部61に位置する第3番目の成形品Pの冷却を、切替電磁弁67の切替えにより冷却ノズル64,65,66のエア噴出を終了して冷却を停止するステップS55の処理を実施するようになっている。冷却終了後、第3番目の収容部61にある内側冷却ノズル64が、昇降用電磁弁68の切替えによるエアシリンダ63駆動により上昇するステップS56の処理を実施するようになっている。
多関節ロボット50は、移送した第5番目の成形品Pを第2番目の収容部61にて離すステップS57の処理を実施するようになっている。離すと、多関節ロボット50は、第3番目の収容部61に移動するステップS58の処理を実施する一方、第2番目の収容部61に存する第5番目の成形品Pにエアシリンダ63駆動により内側冷却ノズル64が下降するステップS59の処理を実施するようになっている。
下降し終わった内側冷却ノズル64は、第5番目の成形品P内にて切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出して成形品内部から冷却を開始すると同時に、上側および下側の冷却ノズル65,66が切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出して成形品Pの外部からの冷却を開始するステップS60の処理を施すようになっている。この冷却時間も、例えば、第2番目の成形品Pと同様、1成形サイクルの成形品Pに対しトータルの冷却時間は30秒となる。一方、多関節ロボット50は、第3番目の収容部61に存する第3番目の成形品Pをハンド51により掴むステップS61の処理を施すようになっている。
多関節ロボット50は、把持した第3番目の成形品Pをばり除去ステーション70に移送するステップS62の処理を実施するようになっている。移送後、上述の第1番目および第2番目の成形品Pと同様、第3番目の成形品Pを第2の底ばり切取り治具体73上に底ばりP1部分を載せ、かつ首部を成形品首部載置台85に載せて、多関節ロボット50は、移送した第3番目の成形品Pを離すステップS63の処理を実施するようになっている。直後に昇降駆動用電磁弁84の働きにより第2エアシリンダ80が駆動して成形品押え78を下降させ、成形品押え78,第2底ばり切取り治具体73および成形品首部載置台85が第3番目の成形品Pを3点支持するステップS64の処理を施すようになっている。ハンド51は、成形品Pから離れて空中待機状態になるようになっている。
ステップS64の処理の後、昇降駆動用電磁弁83の働きにより第1エアシリンダ75が駆動して第1の底ばり切取り治具体72を下降させ、第2の底ばり切取り治具体73との協働により第3番目の成形品Pの底ばりP1を除去するステップS65の処理を実施するようになっている。ステップS65の処理の後、多関節ロボット50は、ハンド51を駆動させて第3番目の成形品Pを掴むステップS66の処理を施すようになっている。
その後、多関節ロボット50は、第1番目および第2番目の成形品Pと同様、把持した第3番目の成形品Pを検査ステーション90のコンベア91上へ移送するステップS67の処理を実施するようになっている。多関節ロボット50は、第3番目の成形品Pをコンベア91上に置いた直後、この成形品Pを離すステップS68の処理を実施し、上述の待機位置に移動して待機するステップS69の処理を行うようになっている。第3番目の成形品Pも、ウェイトチェッカ94にて重量検査されるようになっている。
かかる後は、上述のステップS16ないしステップS69の処理を繰り返して、中空成形機にて次々成形されてくる成形品Pを、多関節ロボット50によって移送しながら、冷却ステーション60にて冷却を行い、ばり除去ステーション70にて底ばりP1を除去し、検査ステーション90にて重量検査後、次の工程へ搬送されるようになっている。
次に、上述の中空成形システムによる動作を図17~20に示したフローチャートを参照しながら述べる。
まず中空成形機にて、押出機1ないし6およびダイヘッド7を経た溶融樹脂は、ダイヘッド7から筒状パリソンとして押し出されて垂下し、開放した成形金型9内に収容されるとともにパリソン切断装置8により収納パリソンの上部を切断し、型締装置11によって型締された状態のまま、金型移動装置20によって圧縮エアの吹込装置10の直下に移送される。吹込装置10は、吹込ノズル10aを下降させて成形金型9に打ち込み、成形金型9内のパリソンに吹込ノズル10aから圧縮エアを吹込み、膨張したパリソンを成形金型9に形成した図示を省略したキャビティに圧接させて成形品Pを成形する。そして、成形金型9が開放した状態にて原の位置であるダイヘッド7の直下に移動する一方、吹込ノズル10aが成形品Pを吊り下げ、成形品取出装置30が吹込ノズル10aから成形品ホルダ30aにより成形品Pを挟んで、上述の成形品排出位置へ搬出する。
図17のステップS1に示すように、操作者が安全扉32の操作盤36にて運転ボタンを押すと、図17のステップS2に示すように、多関節ロボット50が上述の原点位置から成形品排出位置の第1番目の成形品Pの胴部を把持できるよう移動する。
移動後、多関節ロボット50は、図17のステップS3に示すように、第1番目の成形品Pの胴部をハンド51にて掴み、図17のステップS4に示すように、把持した成形品Pを冷却ステーション60に移送する。多関節ロボット50は、図17のステップS5に示すように、移送した第1番目の成形品Pを冷却ステーション60の上述の第1番目の収容部61にて離す。
成形品Pを離した多関節ロボット50は、図17のステップS6に示すように、上述の待機位置へ移動する。一方、図17のステップS7に示すように、第1番目の収容部61にて内側冷却ノズル64が下降する。
成形品P内にて下降し終わった内側冷却ノズル64は、図17のステップS8に示すように、切替電磁弁67の切替えにより成形品P内にエアを噴出して成形品Pの内部からの冷却を開始すると同時に、上側の冷却ノズル65および下側の冷却ノズル66が切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出して成形品Pの外部からの冷却を開始する。多関節ロボット50は、図17のステップS9に示すように、上述の待機位置から再び成形品排出位置に移動する。
移動後、多関節ロボット50は、図17のステップS10に示すように、次に成形されかつ成形品ホルダ30aに把持された2番目の成形品Pの胴部をハンド51にて掴み、図17のステップS11に示すように、把持した第2番目の成形品Pを冷却ステーション60に移送する。多関節ロボット50は、図17のステップS12に示すように、移送した第2番目の成形品Pを冷却ステーション60の上述の第2番目の収容部61にて離す。
第2番目の成形品Pを離した多関節ロボット50は、図17のステップS13に示すように、上述の待機位置へ移動する一方、内側冷却ノズル64が、図17のステップS14に示すように、エアシリンダ63駆動により第2番目の収容部61にて第2番目の成形品P内に向け下降する。
下降し終わった内側冷却ノズル64は、図17のステップS15に示すように、第2番目の成形品P内にて切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出し成形品内部から冷却を開始すると同時に、上側および下側の冷却ノズル65,66が切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出して2番目の成形品Pの外部からの冷却を開始する。そして、多関節ロボット50は、図18のステップS16に示すように、上述の待機位置から再び成形品排出位置に移動する。
移動後、多関節ロボット50は、図18のステップS17に示すように、次に成形されて成形品ホルダ30aによって把持された第3番目の成形品Pの胴部をハンド51にて掴み、図18のステップS18に示すように、把持した第3番目の成形品Pを冷却ステーション60に移送する。この移送開始とともに、図18のステップS19に示すように、第1番目の収容部61に位置する第1番目の成形品Pの冷却を、切替電磁弁67の切替えにより冷却ノズル64,65,66のエア噴出を終了して停止する。冷却終了後、第1番目の収容部61にある内側冷却ノズル64は、図18のステップS20に示すように、昇降用電磁弁68の切替えによるエアシリンダ63駆動により上昇する。
ついで、多関節ロボット50は、図18のステップS21に示すように、移送した第3番目の成形品Pを冷却ステーション60の第3番目の収容部61にて離す。その直後、多関節ロボット50は、図18のステップS22に示すように、第1番目の収容部61に移動する一方、内側冷却ノズル64が、図18のステップS23に示すように、第3番目の収容部61に存する第3番目の成形品Pに向けエアシリンダ63駆動により下降する。
下降し終わった内側冷却ノズル64は、図18のステップS24に示すように、第3番目の成形品P内にて切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出し成形品Pの内部から冷却を開始すると同時に、上側および下側の冷却ノズル65,66が切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出して成形品Pの外部からの冷却を開始する。一方、多関節ロボット50は、図18のステップS25に示すように、戻った第1番目の収容部61に存する第1番目の成形品Pをハンド51により掴む。
ついで、多関節ロボット50は、図18のステップS26に示すように、把持した最初の成形品Pをばり除去ステーション70に移送する。第1番目の成形品Pは、第2の底ばり切取り治具体73上に底ばりP1部分を載せ、かつ首部を成形品首部載置台85に載せて、多関節ロボット50が、図18のステップS27に示すように、移送した第1番目の成形品Pを離し、ハンド51を成形品Pから間隔をあけて空中待機状態にする。直後に昇降駆動用電磁弁84の働きにより第2エアシリンダ80が駆動して成形品押え78を下降させ、図18のステップS28に示すように、成形品押え78,第2底ばり切取り治具体73および成形品首部載置台85により第1番目の成形品Pを3点支持する。
ステップS28の後、図18のステップS29に示すように、昇降駆動用電磁弁83の働きにより第1エアシリンダ75が下降して第1の底ばり切取り治具体72を下降させ、第2の底ばり切取り治具体73との協働により第1番目の成形品Pの底ばりP1を除去する。ステップS29の後、図18のステップS30に示すように、多関節ロボット50がハンド51を駆動させて第1番目の成形品Pを掴む。
多関節ロボット50は、図18のステップS31に示すように、把持した第1番目の成形品Pを検査ステーション90のコンベア91上へ移送する。多関節ロボット50は、図18のステップS32に示すように、第1番目の成形品Pをコンベア91上に置いた直後、この成形品Pを離す。置かれた第1番目の成形品Pは、ウェイトチェッカ94にて重量検査される。多関節ロボット50は、図18のステップS33に示すように、上述の待機位置に移動して待機する。
ついで、図19のステップS34に示すように、多関節ロボット50は再び成形品排出位置に移動する。移動した多関節ロボット50は、図19のステップS35に示すように、成形品排出位置にある成形品ホルダ30aに把持された第4番目の成形品Pをハンド51にて掴み、図19のステップS36に示すように、この成形品Pを空いた第1番目の収容部61に移送する。
一方、この移送開始とともに、図19のステップS37に示すように、第2番目の収容部61に位置する第2番目の成形品Pの冷却を、切替電磁弁67の切替えにより冷却ノズル64,65,66のエア噴出を終了して停止する。冷却終了後、第2番目の収容部61にある内側冷却ノズル64は、図19のステップS38に示すように、昇降用電磁弁68の切替えによるエアシリンダ63駆動により上昇する。
ついで、多関節ロボット50は、図19のステップS39に示すように、移送した第4番目の成形品Pを第1番目の収容部61にて離す。離すと直後、多関節ロボット50は、図19のステップS40に示すように、第2番目の収容部61に移動する一方、内側冷却ノズル64が、図19のステップS41に示すように、第1番目の収容部61に存する4番目の成形品Pにエアシリンダ63駆動により下降する。
下降し終わった内側冷却ノズル64は、図19のステップS42に示すように、第4番目の成形品P内にて切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出して成形品Pの内部から冷却を開始すると同時に、上側および下側の冷却ノズル65,66が切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出して成形品外部からの冷却を開始する。一方、多関節ロボット50は、図19のステップS43に示すように、第2番目の収容部61に存する第2番目の成形品Pをハンド51により掴む。
多関節ロボット50は、図19のステップS44に示すように、把持した第2番目の成形品Pをばり除去ステーション70に移送する。移送後、第2の底ばり切取り治具体73上に第2番目の成形品Pの底ばりP1部分を載せ、かつ首部を成形品首部載置台85に載せて、多関節ロボット50は、図19のステップS45に示すように、第2番目の成形品Pを離す。直後に昇降駆動用電磁弁84の働きにより第2エアシリンダ80が駆動して成形品押え78を下降させ、図19のステップS46に示すように、成形品押え78,第2底ばり切取り治具体73および成形品首部載置台85により第2番目の成形品Pを3点支持する。
ステップS46の後、図19のステップS47に示すように、昇降駆動用電磁弁83の働きにより第1エアシリンダ75が駆動して第1の底ばり切取り治具体72を下降させ、第2の底ばり切取り治具体73との協働により第2番目の成形品Pの底ばりP1を除去する。ステップS47の後、図19のステップS48に示すように、多関節ロボット50がハンド51を駆動させて第2番目の成形品Pを掴む。
その後、多関節ロボット50は、図19のステップS49に示すように、把持した第2番目の成形品Pを検査ステーション90のコンベア91上へ移送する。多関節ロボット50は、図19のステップS50に示すように、第2番目の成形品Pをコンベア91上に置いた直後、この成形品Pを離す。置かれた第2番目の成形品Pは、ウェイトチェッカ94にて重量検査される。多関節ロボット50は、図19のステップS51に示すように、上述の待機位置に移動して再び待機する。
ついで、図20のステップS52に示すように、多関節ロボット50は、再び成形品排出位置に移動し、図20のステップS53に示すように、成形品排出位置にあり成形品ホルダ30aに把持された第5番目の成形品Pをハンド51にて掴む。多関節ロボット50は、図20のステップS54に示すように、第5番目の成形品Pを空いた第2番目の収容部61に移送する。
一方、この移送開始とともに、図20のステップS55に示すように、第3番目の収容部61に位置する第3番目の成形品Pの冷却を、切替電磁弁67の切替えにより冷却ノズル64,65,66のエア噴出を終了して停止する。冷却終了後、第3番目の収容部61にある内側冷却ノズル64は、図20のステップS56に示すように、昇降用電磁弁68の切替えによるエアシリンダ63駆動により上昇する。
多関節ロボット50は、図20のステップS57に示すように、移送した第5番目の成形品Pを第2番目の収容部61にて離す。ついで、多関節ロボット50は、図20のステップS58に示すように、第3番目の収容部61に移動する一方、内側冷却ノズル64が図20のステップS59に示すように、第2番目の収容部61に存する第5番目の成形品Pに向けエアシリンダ63駆動により下降する。
下降し終わった内側冷却ノズル64は、図20のステップS60に示すように、第5番の成形品P内にて切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出し成形品Pの内部から冷却を開始すると同時に、上側および下側の冷却ノズル65,66が切替電磁弁67の切替えによりエアを噴出して成形品外部からの冷却を開始する。一方、多関節ロボット50は、図20のステップS61に示すように、第3番目の収容部61に存する第3番目の成形品Pをハンド51により掴む。
多関節ロボット50は、図20のステップS62に示すように、把持した第3番目の成形品Pをばり除去ステーション70に移送する。移送後、上述の第1番目および第2番目の成形品Pと同様、3番目の成形品Pを第2の底ばり切取り治具体73上に底ばりP1部分を載せ、かつ首部を成形品首部載置台85に載せて、多関節ロボット50は、図20のステップS63に示すように、移送した第3番目の成形品Pを離す。直後に昇降駆動用電磁弁84の働きにより第2エアシリンダ80が駆動して成形品押え78を下降させ、図20のステップS64に示すように、成形品押え78,第2底ばり切取り治具体73および成形品首部載置台85が第3番目の成形品Pを3点支持する。
ステップS64の後、図20のステップS65に示すように、昇降駆動用電磁弁83の働きにより第1エアシリンダ75が駆動して第1の底ばり切取り治具体72を下降させ、第2の底ばり切取り治具体73との協働により第3番目の成形品Pの底ばりP1を除去する。ステップS65の後、多関節ロボット50は、図20のステップS66に示すように、ハンド51を駆動させて第3番目の成形品Pを掴む。
その後、多関節ロボット50は、図20のステップS67に示すように、第1番目および第2番目の成形品Pと同様、把持した第3番目の成形品Pを検査ステーション90のコンベア91上へ移送する。多関節ロボット50は、図20のステップS68に示すように、第3番目の成形品Pをコンベア91上に置いた直後、この成形品Pを離す。第3番目の成形品Pは、ウェイトチェッカ94にて重量検査される。多関節ロボット50は、図20のステップS69に示すように、上述の待機位置に移動して待機する。
かかる後は、上述のステップS16ないしステップS69を繰り返して、中空成形機にて次々成形されてくる成形品Pは、多関節ロボット50によって移送されて、冷却ステーション60にて冷却が行われ、ばり除去ステーション70にて底ばりP1が除去され、検査ステーション90にて重量検査後、次の工程へ搬送される。
かかる実施態様の中空成形システムにおいては、冷却ステーション60、ばり除去ステーション70を具備していない中空成形システム、すなわち従来の成形方法である中空成形機内に成形金型等により冷却する方法では、例えば1成形サイクルは約40秒(その内冷却時間は約36秒)必要であったが、本発明は、冷却ステーション60にて3個の成形品Pを順次冷却できるようしたので、1成形サイクルを15秒に短縮しても、従来の成形方法の金型から取り出した成形品温度とばり除去ステーション70前での成形品温度が同等にすることができた。このことで、成形品Pを多関節ロボット50の把持・開放によりばり除去ステーション70にて連続して底ばりP1を除去できるようになり、1成形サイクル時間の短縮を図ることができた。