JP7100494B2 - モータ制御装置および同装置の制御方法 - Google Patents

モータ制御装置および同装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、概して、直流架線を介して受けた直流電力を交流電力に変換し当該交流電力を鉄道車両のモータへ供給するインバータを備えるモータ制御装置に関する。
直流架線よりフィルタリアクトルとフィルタコンデンサを経由して受電する場合、LC共振と過電圧が課題となる。LC共振とは、インバータへの入力電流がフィルタリアクトルのインダクタンスLとフィルタコンデンサの静電容量Cで定まる固有振動数で脈動する現象である。また、過電圧とは、モータの回生によってフィルタコンデンサ電圧が上昇し、安全基準値を超過することである。
そこで、特許文献1および2に開示の技術は、リアクトルへの入力電流の交流成分を検出し、これを抑制するようにモータのトルク電流を制御することで共振を抑制する。また、特許文献3に開示の技術は、トルク電流指令を増減調整することによって過電圧を防止する。
特開2004-104976号公報 特開2002-238289号公報 特開2011-055664号公報
あるLCについて、Lが一定であれば、Lの一定値を基に構成された制御系は、共振を抑制あるいは過電圧を防止できる。しかし、Lが変わると、共振抑制効果あるいは過電圧防止効果が低減する。
インバータから直流電源すなわち変電所までのインダクタンス(以下、合計インダクタンス)は、一例として、直流架線のインダクタンスとフィルタリアクトルのインダクタンスとの和である。合計インダクタンスの一要素である直流架線のインダクタンスは、変電所とインバータ(鉄道車両の受電位置に相当)との距離に影響し、故に、鉄道車両の移動に伴い変化する。
特許文献1~3のいずれにも、直流架線のインダクタンスの変化を考慮した開示も示唆もされていない。このため、特許文献1~3のいずれに開示の技術でも、共振抑制効果あるいは過電圧防止効果が低減する。
本発明の目的は、合計インダクタンスの変化にロバストな共振抑制効果あるいは過電圧防止効果を得ることである。
変電所から直流架線を介して受けた直流電力を交流電力に変換し当該交流電力を鉄道車両のモータへ供給するインバータと、直流架線とインバータとの間に介在しインバータが動作する際に発生する高調波電流を抑えるフィルタリアクトルおよびフィルタコンデンサとを備えたモータ制御装置が、変電所から直流架線を経由しインバータまでのインダクタンスである合計インダクタンスを推定するインダクタンス推定部と、推定された合計インダクタンスの値であるインダクタンス推定値Lfseを基にインバータの入力電流変化量ΔIinvを制御するインバータ制御部とを備える。
本発明によれば、合計インダクタンスを推定できるため、合計インダクタンスの変化にロバストな共振抑制効果あるいは過電圧防止効果が得られる。
実施例1におけるモータ制御装置の構成図。 モータ制御装置のブロック線図。 フィルタコンデンサ電圧の波形図。 インダクタンス推定部の構成図。 実施例1における電流変化量指令部の構成図。 電圧演算部の構成図。 実施例2における電流変化量指令部の構成図。 実施例3におけるモータ制御装置の構成図。 実施例1におけるインダクタンス推定部の一変形例の構成図。 実施例3の第1の変形例の模式図。 実施例3の第2の変形例の模式図。 実施例4における電流変化量指令部の構成図。
以下、図面を用いて本発明の各実施例を説明する。
実施例1の構成要素について説明する。
図1は、実施例1におけるモータ制御装置1の構成図である。
モータ制御装置1は、変電所2より直流架線3を経由して受電し、モータ4を駆動する。ここで等価回路においては、変電所2は直流電圧源、直流架線3はインダクタンスとみなせる。なお、図1において、Esは、架線電圧である。
モータ制御装置1の構成は、以下の通りである。
すなわち、変電所2から直流架線3を介して受けた直流電力を交流電力に変換し当該交流電力を鉄道車両のモータへ供給するインバータ1cと、直流架線3とインバータ1cとの間に介在しインバータ1cが動作する際に発生する高調波電流を抑えるフィルタリアクトル1aおよびフィルタコンデンサ1bとを備えるモータ制御装置1は、変電所2から直流架線3を経由しインバータ1cまでのインダクタンスである合計インダクタンスを推定するインダクタンス推定部1eと、推定された合計インダクタンスの値であるインダクタンス推定値Lfseを基にインバータ1cの入力電流変化量ΔIinvを制御するインバータ制御部1pとを備える。合計インダクタンスを推定できるため、合計インダクタンスの変化にロバストな共振抑制効果あるいは過電圧防止効果が得られる。インバータ制御部1pおよびインダクタンス推定部1eは、例えば、モータ制御装置1におけるインバータ制御装置1qとして構成される。インバータ制御装置1qは、マイコンとFPGA(Field-Programmable Gate Array)との組合せのような物理リソースを基に実現されてよい。すなわち、インバータ制御部1p(後述の電流変化量指令部1f、電圧演算部1gおよびPWM(Pulse Width Modulation)部1h)およびインダクタンス推定部1eのような機能は、1以上のコンピュータプログラムがプロセッサ部(1以上のプロセッサ)によって実行されることで実現されてもよいし、1以上のハードウェア回路(例えばFPGA又はASIC(Application Specific Integrated Circuit))によって実現されてもよい。各機能の説明は一例であり、複数の機能が1つの機能にまとめられたり、1つの機能が複数の機能に分割されたりしてもよい。本実施例では、インバータ制御部1pは、インバータ1cの入力電流変化量ΔIinvを示す指令値である電流変化量指令値ΔIinv *を基にインバータ1cの動作を制御するようになっている。インバータ制御部1cは、Lfseを基にΔIinv *を決定する電流変化量指令部1fを備える。
フィルタリアクトル1aおよびフィルタコンデンサ1bは、フィルタリアクトル1aを通過する電流Is(リアクトル入力電流)の高調波を抑制するために設けられている。Isは、コンデンサ入力電流Icとインバータ入力電流Iinvに分岐する。従って、Iinvは、Iinvを検出する電流検出器から得られてもよいし、Isを検出する電流検出器とIcを検出する電流検出器とを基に得られてもよい。言い換えれば、Iinvを取得することは、間接的に、IsとIcを取得することであってよい。
インバータ1cは、フィルタコンデンサ電圧EcfをPWMによって変調し、モータ4へ交流電圧を印加する。
モータ制御装置1には、Ecfを検出する直流電圧検出器1dが設けられる。インダクタンス推定部1eは、検出されたEcfに基づいて、直流架線3のインダクタンスLsとフィルタリアクトル1aのインダクタンスLfの合計である合計インダクタンスLfsを推定する。Lfsは、直流架線3を含んだ回路構成に依存する。ここで、合計インダクタンスLfsの推定値は、記号Lfseで表す。電流変化量指令部1fは、EcfとLfseとに基づいて、ΔIinv *を演算する。ΔIinv *は、所望の制御特性(典型的には、LC共振抑制あるいは過電圧防止についての所望の制御特性)を得るためのインバータ入力電流Iinvの理想的な変化量である。ただし、インバータ1cの制御操作量は三相交流電圧(Vu、Vv、Vw)であり、Iinvは直接制御できない。そこで、電圧演算部1gは、ΔIinv *をd軸電圧指令値Vd *およびq軸電圧指令値Vq *に換算し、PWM部1h(信号変換部の一例)は、Vd *およびVq *をゲート信号Sに変換する。これによって、Iinvは(Iinv + ΔIinv *)に変化し、LC共振抑制あるいは過電圧防止の効果が得られる。なお、ゲート信号Sは、インバータ1cにおけるパワーMOS-FETのゲートの制御信号である。インバータ1cには、パワーMOS-FETに代えて他種のスイッチング素子(例えばバイポーラトランジスタ)が備えられてもよい。
以上がモータ制御装置1の構成である。モータ制御装置1は、図2を参照して説明する一比較例に従う課題を解決することができる。
図2は、Ecfを入力しΔIinvを返す制御系のブロック線図である。図2の状態量は、Is、Ic、Iinv、EcfおよびEsであり、これらの定義は図1を参照して説明した通りである。また、Kdは、比例ゲインであり、電流変化量指令部1fの制御パラメータであり、詳細は後述する。図2より、制御系の固有振動数ωnおよび減衰率ζは、それぞれ(数1)、(数2)で表される。
Figure 0007100494000001
Figure 0007100494000002
(数1)および(数2)より固有振動数ωnと減衰率ζは、合計インダクタンスLfsに依存して変化する。例えば、Lfsが低下すると、ωnは増加し、減衰率ζは減少する。このとき、図3の時刻t1の箇所で示すようにEcfの脈動周波数は増加し、また、脈動振幅も増加するため、Isの高調波成分が増加する。これを防止するために、(数2)の定数である比例ゲインKdを十分大きく設定することが考えられる。しかし、この方法では、ΔIinv *が過大になり、飽和する問題がある。
以上が、一比較例の課題である。本実施例では、そのような問題は解決される。LfsとしてLfseが採用され、比例ゲインKdは、可変である。
次に、本実施例における動作原理について説明する。
図4は、インダクタンス推定部1eの構成図である。
インダクタンス推定部1eは、FFT解析部1e1と推定処理部1e2とを備える。FFT解析部1e1は、Ecfの脈動周波数すなわち固有振動数ωnを計算する。Ecfの代わりに、図9に示すように、FFT解析部1e1は、ωnを、Iinvを用いて計算してもよい。これは、IinvはEcfと比べて位相と振幅が異なるが脈動周波数は同じであるとの定義に従う。従って、本実施例において、Ecfを使用する計算では、Ecfに代えてIinvが使用されてもよい。
推定処理部1e2は、(数1)におけるLfsをLfseに代えて(数1)より導出される(数3)に従い、Lfseを計算する。
Figure 0007100494000003
Ecf(およびIinv)は、合計インダクタンスLfsの変化(具体的には、直流架線3のインダクタンスLsの変化)の影響を受けた値であるため、Ecf(またはIinv)を基に得られるωnも、合計インダクタンスLfsの影響を受けた値である。このような値ωnを用いて、合計インダクタンスLfsを推定できる。
図5は、電流変化量指令部1fの構成図である。
電流変化量指令部1fは、ハイパスフィルタ1f1と比例制御器1f2とを備える。ハイパスフィルタ1f1の目的は、Ecfの脈動成分ΔEcfを抽出することであり、低域遮断角周波数ωHPFは、Lfseの(-1/2)乗に比例させる。これは、(数1)に示すようにωnがLfsの(-1/2)乗に比例するからである。比例制御器1f2は、ΔEcfを比例ゲインKd倍した値をΔIinv *として出力する。ここで、Kdは、Lfseの(-1/2)乗に比例させ、例えば(数4)で定義される。
Figure 0007100494000004
ただし、ζ*は、減衰率設定値である。
(数4)において、インダクタンス推定部1eによって「Lfse = Lfs」であれば、(数3)および(数4)より「ζ = ζ*」が成り立ち、所望の減衰率を得られることが分かる。実施例1における電流変化量指令部1fによれば、Lfsの変化によって共振抑制効果が低減することを抑えることができる。
図6は、電圧演算部1gの構成図である。
電圧演算部1gは、電流換算部1g1と位相進み補償部1g2と電流制御部1g3とを備える。
電流換算部1g1は、ΔIinv *に比例ゲインKq-invを乗算し、この乗算により得られた値をモータ4のトルク電流指令値Iq *とする。ここで、インバータ1cの入力電力および出力電力が等価とすれば(数5)が成り立つ。
Figure 0007100494000005
(数5)のq軸電圧指令値Vq *の演算方法は、一般的なベクトル制御技術と同じである。(数5)より比例ゲインKq-invは、フィルタコンデンサ電圧Ecfに比例させる。
位相補償進み部1g2は、後段の電流制御部1g3の時定数Tacrに応じてトルク電流指令値Iq *の位相を進ませ(Tacrに応じて位相補償量を増加し)、位相が進んだトルク電流指令値である位相補償済みトルク電流指令値Iq **を出力する。これによって電流制御部1g3の応答遅延は打ち消され、モータ4のトルク電流Iqは、トルク電流指令値Iq *と等しくなる。本実施例では、共振抑制効果あるいは過電圧防止効果の低減を抑えるためにLfsが推定されるが、共振抑制効果あるいは過電圧防止効果の低減を抑えることの確実性を高めるために、位相進み補償が採用される。
電流制御部1g3は、Iq **とd軸電流指令値Id *とに基づいて、q軸電圧指令値Vq *およびd軸電圧指令値Vd *を演算する。この演算方法は、一般的なベクトル制御技術と同様である。
以上のインダクタンス推定部1e、電流変化量指令部1fおよび電圧演算部1gによって、以下の効果が得られる。
(1)合計インダクタンスLfsが変化しても、変換後のLfsを推定できる。
(2)Lfsの変化に合わせて、ΔIinv *を調整できる。
(3)ΔIinv *の通りにインバータ入力電流Iinvを変化させるためのVd *およびVq *を演算することができる。
上記(1)~(3)によって、所望の制御特性、すなわち共振抑制においては「ζ = ζ*」が得られる。
実施例2を説明する。その際、実施例1との相違点を主に説明し、実施例1との共通点については説明を省略又は簡略する。
図7は、実施例2における電流変化量指令部1fの構成図である。
電流変化量指令部1f以外の要素の構成は、実施例1と同じである。実施例2では、Ecfとフィルタコンデンサ電圧指令値Ecf *との差分が、比例ゲインKdの比例制御器1f2および積分ゲインKd 'の積分制御器1f3へ入力される。これによって、フィルタコンデンサ1bの過電圧を防止することが可能である。その動作原理を以下で説明する。
実施例1の図5のハイパスフィルタ1f1は、(数6)のように変形される。
Figure 0007100494000006
(数6)の第2項は、時定数(1/ωHPF)のローパスフィルタにフィルタコンデンサ電圧Ecfを入力した値である。実施例2では、この第2項を固定値であるフィルタコンデンサ電圧指令値Ecf *に置き換えることで、EcfをEcf *へ漸近させる。Lfseの(-1/2)乗に比例する比例ゲインKdは、共振抑制の際にも使用される比例ゲインであるが、そのような比例ゲインを使用することで、オーバーシュートやアンダーシュートなく比例制御することが期待できる。さらに、積分制御器1f3が備えられることで、偏差(Ecf - Ecf *)がゼロになる。このため、Ecf *を所定の基準値よりも小さく設定することで、フィルタコンデンサ1bの過電圧を防止することができる。
比例ゲインKdをLfseに応じて変化させるのは、実施例1と同様である。また、積分ゲインKd 'は、制御安定性の観点から比例ゲインKdに連動させて設定してもよい。
実施例3を説明する。その際、実施例1および2との相違点を主に説明し、実施例1および2との共通点については説明を省略又は簡略する。
図8は、実施例3におけるモータ制御の模式図である。
図8において、架線インダクタンス3aは、変電所2から鉄道車両(以下、車両)6aまでのインダクタンスであり、架線インダクタンス3bは、変電所2から車両6bまでのインダクタンスである。つまり、車両の位置(受電位置)によって、架線インダクタンスの和が異なる。
実施例3では、インバータ1cは軌道5を走行する車両6a、6bに搭載される。また、インダクタンス推定部1eも同様に車両6a、6bに搭載される。車両6aのインダクタンス推定部1eは、下記の(A)および(B)、
(A)車両6aの受電位置と変電所2との距離x1
(B)車両6aの受電位置と他の車両6bの受電位置との距離x2
の内、少なくとも1つに基づいて合計インダクタンスLfsを推定する(つまり、Lfseを算出する)。(A)を基にLfseを算出することは、車両6aの受電位置を基にLfseを算出することの詳細に相当する。受電位置は、直流架線上の位置でよい。距離は、直流架線に沿った距離でよい。以下、(A)および(B)の少なくとも1つに基づいてLfsを推定できる根拠について説明する。
(A)に基づく推定は、架線のインダクタンスが変電所2と車両6aとの距離に比例すること、および、変電所2の位置は短期間では変化しないことから可能となる。(B)に基づく推定は、車両6bのフィルタリアクトル1aが車両6aから距離x2において架線に接続される等価回路モデルを作成し、これを解析することで可能となる。
車両6aのインダクタンス推定部1eは、図8に示すように、車両6aの停車中に合計インダクタンスLfsを推定してもよい。通常、停車中においては、インバータ1cはスイッチングしておらず、インバータ入力電流Iinvは流れていない。そこで、車両6aのインバータ制御部1pが、車両6aのインバータ1cをスイッチングさせ、車両6aのインダクタンス推定部1eは、Iinvを観測することで、合計インダクタンスLfsを推定できる。また、推定に必要なデータ量が取得できたことがインダクタンス推定部1eにより特定されたならば、インバータ制御部1pが、再度インバータ1cのスイッチングを停止させればよい。車両6aの停車中では、車両6aの受電位置が変わらないこと、および、モータ4のトルク外乱によるIinvの脈動がないことから、合計インダクタンスLfsの推定精度を高められる。
また、車両6aのインダクタンス推定部1eは、図10に示すように、車両6aのLfseに加えて、軌道5上(直流架線上)の他の車両6b(インバータ1cを備えた車両6b)のLfseを収集し、車両6aのモータ制御装置1における図示しない記憶部1001(例えばメモリ)に記録してもよい。車両6aのインダクタンス推定部1eは、記録結果(例えば、記憶部1001に記録された、車両毎のLfseの遷移(例えば、時刻または受電位置とLfseとの関係))を、車両6aのモータ制御装置1の外部(例えば、車両6aを含む列車の操作盤、または他の車両6b)へ送信してもよい。記憶部1001の記録結果から、インダクタンス推定部1eは、車両6aの受電位置とLfseとの関係についてデータベースのような管理情報を作成し、その作成以降は、推定演算を省略すること(管理情報からLfseを取得できること)を行ってもよい。また、車両6aのインダクタンス推定部1eは、最近のLfseと管理情報から得られた過去のLfseとを比較し、当該比較の結果を基に、推定結果の妥当性(例えば推定精度)を評価してもよいし、架線の異常の有無を判定してもよい。
また、インダクタンス推定部1eは、図11に示すように、車両6aの運行スケジュールと、上述の(A)および(B)の少なくとも1つ(つまり、x1とx2の少なくとも1つ)と、(A)および(B)の少なくとも1つに基づいて算出されたLfseとの関係に従う情報である運行制御情報1101を基に、Lfseを取得してもよい。これにより、Lfseを取得にかかる負荷を軽減することが期待できる。なお、運行制御情報1101は、例えば、(A)および(B)の少なくとも1つを基に推定した結果としてのLfseと運行スケジュールとの関係がデータベース化された情報でもよいし、運行スケジュールに沿った等価回路シミュレーションを事前に計算しておくことで得らえた情報でもよい。運行制御情報1101は、モータ制御装置1が有する上述の記憶部1001に記憶されてよい。
実施例4を説明する。その際、実施例1~3との相違点を主に説明し、実施例1~3との共通点については説明を省略又は簡略する。
図12は、実施例4における電流変化量指令部1fの構成図である。
実施例4における電流変化量指令部1fは、図5が示す電流変化量指令部1fと図7が示す電流変化量指令部1fとの組合せに相当する。具体的には、電流変化量指令部1fは、第1の電流変化量決定部1fxと、第2の電流変化量決定部1fyと、電流変化量最終決定部1fzとを備える。
第1の電流変化量決定部1fxは、図5が示す電流変化量指令部1fと同じである。すなわち、図12が示す要素1fx1および1fx2は、図5が示す要素1f1および1f2と同じである。なお、第1の電流変化量決定部1fxの出力(要素1f2の出力)を、ΔIinv1 *と表記する。
第2の電流変化量決定部1fyは、図7が示す電流変化量指令部1fと同じである。すなわち、図12が示す要素1fy2および1fy3は、図7が示す要素1f2および1f3と同じである。なお、第1の電流変化量決定部1fyの出力(要素1fy2の出力と要素1fy3の出力との和)を、ΔIinv2 *と表記する。
電流変化量最終決定部1fzは、ΔIinv1 *とΔIinv2 *とを基に、ΔIinv *を決定し、決定したΔIinv *を出力する。出力されたΔIinv *は、電圧演算部1g(図1参照)に入力される。なお、ΔIinv *は、ΔIinv1 *とΔIinv2 *との和である。なぜなら、第1の電流変化量決定部1fxの出力ΔIinv1 *は、脈動抑制のための出力、つまり交流成分の出力であり、第2の電流変化量決定部1fyの出力ΔIinv2 *は、基準電圧を超えた電圧を基準電圧以下に抑制するための出力、つまり直流成分の出力であるためである。
以上、幾つかの実施例を説明したが、これらは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこれらの実施例にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実行することが可能である。
1…モータ制御装置、1a…フィルタリアクトル、1b…フィルタコンデンサ、1c…インバータ、1d…直流電圧検出器、1e…インダクタンス推定部、1f…電流変化量指令部、1g…電圧演算部、1h…PWM部、1p…インバータ制御部、2…変電所、3…直流架線、4…モータ

Claims (14)

  1. 変電所から直流架線を介して受けた直流電力を交流電力に変換し当該交流電力を鉄道車両のモータへ供給するインバータと、前記直流架線と前記インバータとの間に介在し前記インバータが動作する際に発生する高調波電流を抑えるフィルタリアクトルおよびフィルタコンデンサとを備えたモータ制御装置において、
    前記変電所から前記直流架線を経由し前記インバータまでのインダクタンスである合計インダクタンスを推定するインダクタンス推定部と、
    前記推定された合計インダクタンスの値であるインダクタンス推定値Lfseを基に前記インバータの入力電流変化量ΔIinvを制御するインバータ制御部と
    を備えることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記インバータ制御部は、前記インバータの入力電流変化量ΔIinvを示す指令値である電流変化量指令値ΔIinv *を基に前記インバータの動作を制御し、
    前記インバータ制御部は、前記推定された合計インダクタンスの値であるインダクタンス推定値Lfseを基にΔIinv *を決定する電流変化量指令部を備える、
    ことを特徴とする請求項1にモータ制御装置。
  3. Lfseは、脈動周波数ωnの逆数の2乗と、前記フィルタコンデンサの静電容量の逆数との積である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  4. 前記インダクタンス推定部は、前記フィルタコンデンサの直流電圧Ecfと、前記インバータの入力電流Iinvとのいずれかを基に、Lfseを算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  5. 前記電流変化量指令部は、
    Lfseの(-1/2)乗に比例する低域遮断角周波数のハイパスフィルタと、
    Lfseの(-1/2)乗に比例するゲインをもつ比例制御器と
    を備え、
    前記フィルタコンデンサの直流電圧Ecf、または、前記インバータの入力電流Iinvが、前記ハイパスフィルタへ入力され、
    前記ハイパスフィルタの出力が前記比例制御器へ入力され、
    前記比例制御器の出力が、ΔIinv *である、
    ことを特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。
  6. 前記電流変化量指令部は、
    Lfseの(-1/2)乗に比例するゲインをもつ比例制御器と、
    積分制御器と
    を備え、
    前記フィルタコンデンサの直流電圧Ecf、または、前記インバータの入力電流Iinvが、前記比例制御器および前記積分制御器へ入力され、
    前記比例制御器の出力と前記積分制御器の出力との和が、ΔIinv *である、
    ことを特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。
  7. 前記インバータ制御部は、
    ΔIinv *を電圧指令値に換算する電圧演算部と、
    前記電圧指令値を、前記インバータの制御のための信号に変換する信号変換部と
    を備え、
    前記電圧演算部は、
    前記モータのトルク電流指令値を基に前記電圧指令値を演算する電流制御部と、
    ΔIinv *と、前記フィルタコンデンサの直流電圧Ecf、または、前記インバータの入力電流Iinvとに基づき、前記モータのトルク電流指令値を算出する電流換算部と、
    前記電流制御部の時定数に応じて位相補償量を増加し、前記増加された位相補償量に従い前記算出されたトルク電流指令値の位相を進ませたトルク電流指令値を出力する位相進み補償部と
    を備え、
    前記位相進み補償部の出力は、前記電流制御部に入力される、
    ことを特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。
  8. 前記インダクタンス推定部は、下記の(A)および(B)のうちの少なくとも1つを基にLfseを算出する、
    (A)前記鉄道車両の受電位置と前記変電所との距離、
    (B)前記直流架線上の前記受電位置と、インバータを搭載した別の鉄道車両の前記直流架線上の受電位置との距離、
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  9. 前記鉄道車両が停止している場合に、
    前記インバータ制御部が、前記インバータをスイッチングさせ、
    前記インダクタンス推定部が、前記合計インダクタンスを推定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  10. 記憶部を更に備え、
    前記インダクタンス推定部は、インバータを搭載した別の鉄道車両のモータ制御装置から、Lfseを収集し、前記鉄道車両のLfseと前記別の鉄道車両の収集されたLfseとを前記記憶部に記録する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  11. 前記インダクタンス推定部は、前記フィルタコンデンサの直流電圧Ecfと、前記インバータの入力電流Iinvとのいずれかを基に、ωnを取得する、
    ことを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。
  12. 前記電流変化量指令部は、
    第1の電流変化量決定部と、
    第2の電流変化量決定部と、
    電流変化量最終決定部と
    を備え、
    前記第1の電流変化量決定部は、
    Lfseの(-1/2)乗に比例する低域遮断角周波数のハイパスフィルタと、
    Lfseの(-1/2)乗に比例するゲインをもつ第1の比例制御器と
    を備え、
    前記フィルタコンデンサの直流電圧Ecf、または、前記インバータの入力電流Iinvが、前記ハイパスフィルタへ入力され、
    前記ハイパスフィルタの出力が前記第1の比例制御器へ入力され、
    第2の電流変化量決定部は、
    Lfseの(-1/2)乗に比例するゲインをもつ第2の比例制御器と、
    積分制御器と
    を備え、
    前記フィルタコンデンサの直流電圧Ecf、または、前記インバータの入力電流Iinvが、前記第2の比例制御器および前記積分制御器へ入力され、
    前記電流変化量最終決定部は、下記の(X)と(Y)の和を、ΔIinv *として出力する、
    (X)前記第1の比例制御器の出力、
    (Y)前記第2の比例制御器の出力と前記積分制御器の出力との和、
    ことを特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。
  13. 前記インダクタンス推定部は、前記鉄道車両の運行スケジュールと、(A)および(B)の少なくとも1つと、(A)および(B)の少なくとも1つに基づいて算出されたLfseとの関係に従う情報を基に、Lfseを取得する、
    ことを特徴とする請求項8に記載のモータ制御装置。
  14. 変電所から直流架線を介して受けた直流電力を交流電力に変換し当該交流電力を鉄道車両のモータへ供給するインバータと、前記直流架線と前記インバータとの間に介在し前記インバータが動作する際に発生する高調波電流を抑えるフィルタリアクトルおよびフィルタコンデンサとを備えたモータ制御装置の制御方法において、
    前記変電所から前記直流架線を経由し前記インバータまでのインダクタンスである合計インダクタンスを推定し、
    前記推定された合計インダクタンスの値であるインダクタンス推定値Lfseを基に前記インバータの入力電流変化量ΔIinvを制御する、
    ことを特徴とする制御方法。
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