JP7099631B2 - 陸揚げケーブル及び部分陸揚げケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、海底ケーブルを用いた光通信システムに関する。
<通信海底ケーブルシステムと陸揚げケーブル>
海底通信ケーブルシステムは、海を跨った陸地間の通信を実現する手段として広く用いられている。信号を伝える媒体は光ファイバであり、その伝送損失は中継器内の光増幅器により補償されて中継伝送される。光増幅器を駆動する電力は、ケーブル両端の陸上局から、ケーブル内の給電線を通じて給電される。
海底ケーブルの敷設工事において、ケーブル陸揚げ工事と沖合敷設の工事とは、工程を分けるのが一般的である。陸揚げケーブル(Landing cable、ShoreEnd cable)は、ケーブル陸揚げ工事で施工される一区切りの海底ケーブルの呼称であり、陸揚げ地点から沖の施工上の区切りまでの海底ケーブルである。
陸揚げ地点には、ビーチマンホールと称される分界点を構成するものが設置されるのが一般的である。陸揚げケーブルはビーチマンホールまで引き込まれ、陸上ケーブルと接続される。ビーチマンホールと陸揚げ局舎(Cable Landing Station)との間は陸上ケーブルにより接続される。
<ケーブル陸揚げ工事の難しさ>
海底ケーブルの需要拡大が続いている中で、陸揚げ工事が難しくなり、コストが高くなっている。その主な理由を次に述べる。
(1)海底ケーブルの混雑。海底ケーブルの陸揚げは大都市に近い海岸に集中し、一つの陸揚げ局舎に複数の海底ケーブルを引き込むため、海底ケーブルが互いに接近せざるを得なくなり混み合うことになる。海底ケーブルの修理を考えると海底ケーブル間に一定の離隔が必要であるが、込み合うとそれが難しくなる。海底ケーブル同士の交差も問題となる。新しいケーブルの下になったケーブルは引き揚げられなくなる。
(2)陸揚げに適した場所の減少。海底ケーブルの陸揚げ地としては、私有地ではない遠浅の砂浜が理想的である。しかしながら、近年はそのような場所が少なくなり、水平掘削(HDD: Horizontal Directional Drilling)工法により海岸線の地下に管路を形成する方法も用いられる。HDD工法には専用掘削機が必要である。また、HDD工法は地質次第では失敗するリスクが高いことから、事前のボーリング調査に基づくルート設計が必要である。そのため、HDD工法は高コストである。
また、過去には砂浜で単純な陸揚げ工法が適用できた場所も、その後に防潮堤が建設されるなどして、新たな海底ケーブルを追加陸揚げする場合にHDD工法が必要となる場合もある。
(3)漁業者などとの調整。海は公共の共有地であり、ケーブル陸揚げには、漁業者をはじめとする施工域の共同利用関係者の同意を得る必要がある。またケーブル陸揚げ工事期間中はケーブルルート周辺から網や籠を避けてもらう必要があり、漁を制約することになる。そのため、陸揚げ工事が実施可能な期間は、漁が不活発な季節などに限定されることが多い。さらに、工事期間はできるだけ短縮することが求められる。
(4)ケーブル保護工事の必要性。底引き網などの漁業活動や船の錨による海底ケーブルの損傷を防ぐため、岩地の浅海では、ケーブルに樹脂保護管を付けた上で、樹脂保護管のダイバーによるボルト留めが一般的に行われる。また、土砂底質であれば、陸揚げ地点から水深1000~1500m程度の範囲まで、ケーブル敷設船による敷設同時埋設が一般的に行われる。十分に深い海域の敷設では海底ケーブルを海底に置くだけの工法なのに比べると、陸揚げケーブルの敷設工事は大幅に手間がかかる。そのため、陸揚げケーブルの敷設の距離当たりの工事費は、外洋・深海における敷設の工事費と比較して、大幅に高い。
(5)自然環境保護。海岸は自然保護区域に指定されるケースが増えており、少しでも景観を変える工事は許認可がおりにくい。
(6)領海内工事免許規制。一般に各国の領海内(12海里、約22.2km)の工事は、当該国の建設業法の免許保有業者のみが施工可能であり、また工事船も当該国の船籍であることが求められる(カボタージュ(Cabotage)規制)。これらを満たしてもなお工事許認可申請の処理が容易に進まないことも多く、ケーブルシステム全体の施工計画に深刻な影響が生じることがある。そのため、多国間を結ぶ海底ケーブルシステムの建設では、各国の領海内と公海の工事を分けて管理し、陸揚げ国ごとに異なる業者と契約するなどが必要になる。この点も高コストの要因になっている。
<目的に応じたケーブルの構成>
一般的な光通信用の海底ケーブルは、複数本(6~16本程度)の光ファイバと、一本の給電線を持つ複合ケーブルである。給電線は、海底中継器などへの給電用の導線である。光ファイバは高い水圧から守るためにパイプ状の構造物の中に収容されている。
ケーブル一本あたりの光ファイバの心線(光ファイバ心線)の本数(光ファイバ心線数)は、陸上の基幹伝送用では1000本程度が1990年代から一般的に用いられている。一方、海底ケーブルでは、主に次の2つの理由で光ファイバ心線数が制約されている。(1)光ファイバの伝送損失を補償する光増幅中継器は、陸揚げ局からの供給電力の制約から、搭載できる数に上限があるので、結果として使用できる光ファイバ心線数に上限が生じる。(2)パイプ状構造物の内側に収容できる光ファイバ心線数に上限がある。
<ストリーミングオフ>
海底ケーブル敷設工事でよく用いられるストリーミングオフ(streaming-off)という手法について説明する。ストリーミングオフは、例えば、海底ケーブル敷設船が、ケーブルを洋上で一時的に手放す必要が生じた時に行われる。ストリーミングオフは、工事再開点となる海底ケーブル端点を、再開時に引き揚げやすくするために、探線用のワイヤ入りロープや不要な海底ケーブルなどを継ぎ足して海底に仮敷設する工法である。
ストリーミングオフにおいては、海底ケーブルの端点は水圧に耐えるキャップを取り付けて水密封止し、ストリーミングケーブルと接続される。この接続ではストリーミングケーブル内部の光ファイバ心線は海底ケーブルの光ファイバ心線とは接続されず、ストリーミングケーブルと海底ケーブルとの間の機械的な引張強度のみが確保される。
ケーブルを引き揚げる際には船からグラプネルアンカーと呼ぶ小型アンカーを海底に降ろし、ケーブルに対してできるだけ直交するようにアンカーを走らせて、ストリーミングケーブルを、引っ掛けて、引き揚げる。アンカーを引っ掛ける場所は、ストリーミングケーブルの先端に近すぎると引揚げ途中におけるストリーミングケーブルの左右の重量のアンバランスでストリーミングケーブルがずり落ちてしまうため、先端に近すぎない場所を引っ掛ける。
ストリーミングケーブルの仮敷設のルートは、引揚げ時にグラプネルアンカーを走らせるエリアを考慮して設定される。
<将来延長する可能性のあるケーブルの先のストリーミングオフ>
以上においては、ストリーミングオフを、敷設途中のケーブルの端点を一時的に敷設船から手放して海底に置く事例で説明した。しかしながら、海底に設置した装置から伸びる海底ケーブルのうち、設置時は未接続とし、将来、その先に海底ケーブルをつないで延長、拡張するような事例でも、ストリーミングオフは用いられる。
その場合、海底に設置した装置から延びる本物の海底ケーブルについては十分な長さを付けておき、さらにその先に引揚げ時に引っ掛けるためのストリーミングケーブルをつないでおく。
一般に、海底ケーブルの引揚げに比べると、中継器や分岐装置のような海底機器の海底からの引揚げは、次のようなリスクがあるため格段に難しい。海底機器は耐水圧筐体構造のため重い。さらに、海底機器は、形状がケーブルに比べて特殊のためケーブルのようにドラムに巻きながら引き揚げることが難しい。そのため、海底機器を船上に上げるには、クレーンで引き揚げねばならない。そのため、その際に海底機器前後のケーブルが傷つき易い。したがって海底機器はそれ自体が故障しない限りは、できるだけ引き揚げずに済むように設計すべきである。そこでストリーミングオフが有効であり、多用される。
<ケーブル分岐構成>
今日では、ケーブルを分岐して複数の対地に陸揚げする海底分岐装置(BU: Branching Unit)が広く用いられている。
分岐の形態にはいくつかの種類がある。まず光の分岐については、光ファイバ心線単位で分岐するものと、一本の光ファイバ心線の中を通る波長(群)単位で分岐するものがあり、その帯域分配及び方路が、固定的であるものと遠隔制御による可変なものに分類できる。
給電線の分岐については、その分岐点で接地する構成も含めて、光の分岐よりも複雑で、多様な種類が用いられている。
<ケーブル分岐の目的>
海底にケーブル分岐装置を設置する目的には大きく分けて次の二つがある。
(1)通信ルートの分岐
複数の陸揚げ地を結ぶ海底ケーブルネットワークの代表的な形態を図11及び図12を参照して説明する。
図11は海底分岐装置(BU)を用いたネットワークの形態を表す概念図である。個々の分岐部は図13に表されるものである。高速道路のインターチェンジにおいて、異なる対地向けの車両が分岐したり合流したりするように、海底で、異なる方路に振り分ける(ルーティング)するものである。光信号は、それが流れている光ファイバ心線や、波長多重における波長群によって行き先が振り分けられる。
将来、ルートを追加する可能性がある場合、図14に表されるように海底分岐装置から伸びた分岐海底ケーブルにストリーミングケーブルを取り付けて海底に置いておく方法も用いられる。
一方、図12はFestoonと呼ばれるネットワークの形態を表す概念図である。この形態においては分岐部を海底に置く必要がないが、陸揚げケーブルが増える。一つ一つの陸揚げ点は図16に表されるような構成である。
一つの海底ケーブルネットワークの中にこれら2つの陸揚げ形態が混在することもある。
(2)ルート冗長による障害耐性向上
図15は陸揚げケーブルを冗長化する海底ケーブルシステムの構成を表す概念図である。海底ケーブルは、特に浅い海において、漁業活動や船のアンカーなどにより傷つけられやすいため、複数本の陸揚げケーブルで冗長構成を備える技術が、例えば特許文献1及び2に開示されている。
<複数ケーブルの、間を空けない陸揚げ>
一つの陸揚げ地に複数本の海底ケーブルを陸揚げする工事が行われることがある。これは前述のFestoonと呼ばれるネットワーク形態であり、一般的に用いられている。この場合、まず一本目を陸揚げして沖まで敷設してストリーミングオフし、次に二本目を陸揚げするという工法が用いられる。一本目の海底ケーブルは、少なくとも漁業者との調整などが必要ないエリアまでは敷設を終えてからストリーミングオフする。
間を空けずに陸揚げすることは、陸揚げ地点への重機などの設営や漁業者との調整などを一度で済ませることを可能にするため、大きなメリットがある。ただし二本の海底ケーブルを陸揚げすることにより、一本目の陸揚げケーブルに対して切断、ストリーミングオフ、回収、接続の工程を追加する必要が生じる。
複数本陸揚げした陸揚げ地の構成は図16に示すようなものとなる。
<海底ケーブル接続技術UJ>
今日では、海底ケーブルの接続部は、業界団体であるUniversal Jointing (UJ) consortiumが仕様化し、供給しているUniversal Jointか、それと類似の構成のJointで実現されている。英語でUniversal Jointは自在継手を指すが、ここでいうUJは UJ consortiumが名づけた名称で、自在継手のことではない。
接続部に求められる主な要件は、(1)光ファイバ心線同士及び給電線同士の接続、(2)電気的な絶縁、(3)耐水圧、及び(4)ケーブルと同等の引張強度、である。その実現のために様々な工夫が施されている。光ファイバは融着接続され、その補強スリーブや光ファイバ余長は中央部に巻いて収容される。接続の中核部全体はポリエチレン(polyethylene、以下ではPEと略記する。)でモールドされることにより絶縁を得ている。モールドにより、接続部をケーブルの途中にコブが生じたようなコンパクトな形とすることができ、接続部を海底ケーブルと一体で巻くことが可能になる。
UJ consortiumは接続技能者の資格認定も行っており、UJ Jointerと呼ばれる資格者が接続治具と共に敷設船に乗船することで、洋上でも高品質の海底ケーブル接続ができるようになっている。
<ケーブルカップリング>
光増幅中継器のように電気回路が搭載される装置は、放熱が可能な金属製の耐圧容器に収容され、耐圧蓋をしたうえで溶接により密閉されて工場出荷される。そのような装置と海底ケーブルの接続部には、ケーブルカップリング部(cable coupling部)と呼ばれるものが用いられる。その構造は例えば非特許文献1に説明されている。
ケーブルカップリング部の中核部はUJ Jointと似た構造をしているが、基本的な違いは一方の光配線がテールケーブルと呼ばれるものであることである。テールケーブルは、非特許文献1のp.123、129に説明されている。
テールケーブルは、深海の高水圧にも耐えるように作られた、光ファイバと給電線とを組み合わせた可撓性を持った線材である。筐体構造の内部(ただし耐圧容器の外)の配線に用いる線材なので、引張強度は必要ない。テールケーブルの耐圧容器側の端はフィードスルーという部品と一体化されており、光ファイバと給電線は筐体内にフィードスルーを介して通じている。フィードスルーは、万一テールケーブル内に水が浸入したとしても筐体内には水を侵入させない能力を持っている。
テールケーブルのカップリング部側の端にはチップと呼ばれる、フィードスルーと似た役目の金具が一体化されており、チップを介してカップリング部の中心部に光ファイバと給電線が通じている。
接続中核部は、チップも含めてPEモールドされ、電気的な絶縁が実現されている。このようにケーブルカップリングもUJもその接続中核部はPEモールドされた繭玉のような外観をしている。
ケーブルカップリングの接続作業は、敷設船に積載する前に海底ケーブル工場にて行われる。ケーブルカップリングは、船上での接続の必要がないため、業界での共通化はまだ進んでおらず、メーカー固有の仕様によるものである。
<抗張力線引留め部>
海面の敷設船から海底までの数1000m分の海底ケーブルと海底機器を吊り下げると数トンもの荷重となるため、海底ケーブルは引張強度を厳密に仕様化し、設計製造されている。したがってケーブル接続部も同等の引張強度が必要となる。ケーブルには抗張力線が含まれておりそれで張力強度を実現している。接続部ではその抗張力線を強固に引き留める構造を有する抗張力線引留め部が必要である。抗張力線引留め部は、非特許文献1のp.89、p.129に説明されている。
基本的な構造は、ケーブル内の抗張力線をバラして広げて、漏斗状の金具とそこに押し込むピンの間にバラした抗張力線を挟んで留める構造である。ケーブル接続部の両端にこの引留め部があり、それらは接続部構造体と強固につながれている。この構造によりケーブル自体と比べても遜色のない引張強度が実現されている。
前述のUJでは、この抗張力線引留め部も含めた中核部がすべてポリエチレンでモールドされる。
海底ケーブルには、基本構造ケーブルと、その周りに保護のための外装鉄線を巻いた外装(Armored)ケーブルがある。外装には保護度合いに応じて様々な種類がある。前述の抗張力線は無外装ケーブル内部にあるものであるが、外装ケーブルの接続では外装鉄線の引き留めも必要であり、同様の構造で実現されている。
<海底通信ケーブルの進歩と陳腐化について>
次に、海底通信ケーブルの技術進歩と、それに付随する技術的な陳腐化について説明する。とりわけ通信機器の分野は、技術進歩とそれにともなう技術的な陳腐化が早いことで知られる。通信用海底ケーブルは、同軸ケーブルから光ファイバケーブルに移行した後も、技術の進歩が続き、敷設され運用中の海底ケーブルシステムは最新型に比べて性能が見劣りする状況が続いている。
今日では、波長多重技術を用いた光ファイバ伝送が基幹伝送路で一般に用いられている。波長多重技術の特長の一つはケーブル両端の光送受信器を増設や更新することにより、全体の伝送容量を需要の増加に応じて増やすことが可能なことである。そのような拡張性を持っていても、技術的に拡張が厳しくなり、古いケーブルシステムから新しいケーブルシステムに移行する状況が続いている。その理由としては次のようなものがある。(1)光ファイバの光学特性。伝送信号の変調速度を高めていくにつれて、特に波長分散と偏波モード分散という光学特性への要求が次第に厳しくなり、伝送速度を高める方向に制約が掛かる。(2)光増幅中継器の帯域、増幅できる光ファイバ心線数。技術の進歩により、増幅帯域がさらに広くなり、また電力効率の向上により増幅可能な光ファイバ心線数も増えており、製造から年数の経った中継器は最新型に比べると性能が見劣りする。しかし、例えば太平洋横断通信ケーブルでは200台以上の中継器が数珠つなぎとなっており、それら多数の中継器を洋上で最新型に置換工事することは経済的に成り立たないため、新たな通信ケーブルシステムを設置することが選択されている。
<近年の通信用海底ケーブルの陳腐化について>
次に、特に近年の通信用海底ケーブルの技術的な陳腐化の傾向を追加説明する。技術陳腐化要因の一つであった光ファイバの光学特性(波長分散と偏波モード分散)については、2010年代初めに実用化されたデジタルコヒーレント技術によって、条件が一気に緩和された。デジタルコヒーレント技術によって、アナログ-デジタル変換した信号波形のリアルタイム演算処理による等化が実用化された。その結果、多少古い光ファイバケーブルでも最先端の大容量伝送の伝送路としてほぼ支障なく使えるようになった。
その一方で、光増幅中継器や海底分岐装置など光ファイバ以外の部分は、引き続き技術進歩が著しく、年月とともに性能が次第に見劣りしていく傾向が続いている。
このようなことから、海底ケーブルの区間だけであれば技術的な陳腐化の速度は緩やかとなり、年月が経過した後にも最先端の通信システムの一部として使用可能な状況となりつつある。特に敷設コストが高く許認可取得も難しい陸揚げケーブルにおいて再利用の意義が大きい。
<複数本の陸揚げケーブル設置>
これまでもFestoon構成において、一つの地点に複数本をケーブル陸揚げすることは行われていた。ただ将来拡張用の陸揚げケーブルを、長いストリーミングケーブルのごとくに、予め敷設することは、大きな費用が生じるにも関わらず費用削減効果が不確かであったため、これまではほとんど行われていない。
しかし、昨今は、冒頭で述べたように陸揚げケーブルの敷設工事が難しくなる傾向があり、その区間の工期や費用が増大しており、経時劣化が少なく、技術的にも陳腐化しにくいのであれば経済的なメリットが期待できるという状況になった。
特許第4526168号公報 米国特許第6731879号明細書 特開平07-087013号公報 特開2002-124141号公報
「光海底ケーブル通信」、大山昇、桑原守二監修、財団法人KDDエンジニアリング・アンド・コンサルティング発行、(1991)
背景技術の冒頭で説明したように、近年ケーブル陸揚げ工事がますます難しくなってきている。この問題を解決するには、ケーブル陸揚げ工事の数を減らすのが有効である。そして、そのためには、将来の拡張のための予備能力も含めた陸揚げケーブルを敷設しておくことが有効である。
しかしながら、将来拡張用の光ファイバ心線を非常に多く持った海底ケーブルシステムを設置することは、経済的にも技術的にも困難があった。光ファイバ心線を多く持ったケーブルシステムは当然ながら高コストになるため初期の設備投資は具体的な拡張計画がある範囲に限定される。また技術的な理由としては、光ファイバ心線を増やせば光増幅中継器も増やす必要があるが、陸上から給電線を通じて給電できる電力に制約があるため、増幅中継伝送できる心線数に限界がある。
本発明は、陸揚げ工事の発生を抑え得る陸揚げケーブル等の提供を目的とする。
本発明の陸揚げケーブルは、ケーブル陸揚げ地点から沖に設置される陸揚げケーブルであって、前記陸揚げケーブルによる通信の開始当初より使用される光ファイバ心線である当初使用光ファイバ心線及び前記開始当初より使用される給電線である当初使用給電線に加えて予備の光ファイバ心線である予備光ファイバ心線を備え、前記予備光ファイバ心線は、前記ケーブル陸揚げ地点側の端点から前記予備光ファイバ心線を含まないケーブル区間との境界点まで繋がっており、前記境界点において前記予備光ファイバ心線の端点である予備光ファイバ心線端点が将来利用可能な状態に保持されている。
本発明の陸揚げケーブル等は陸揚げ工事の発生を抑え得る。
第一実施形態の海底ケーブルシステムの構成例を表す概念図である。 第一実施形態の第一中継器の陸側にあるケーブルカップリング部の構成例を表す概念図である。 第二実施形態の海底ケーブルシステムの構成例を表す概念図である。 第二実施形態の陸揚げケーブルの第一の構成例を表す概念図である。 第二実施形態の陸揚げケーブルの第二の構成例を表す概念図である。 第二実施形態の陸揚げケーブルの第三の構成例を表す断面概念図である。 第二実施形態の分岐部の第一の構成例を表す概念図である。 第二実施形態の分岐部の第二の構成例を表す概念図である。 第二実施形態の分岐部の第三の構成例を表す概念図である。 光ファイバセンシングを適用した実施形態の海底ケーブルシステムの構成例を表す結線概念図である。 ケーブルを分岐する装置を用いた海底ネットワーク形態を説明する図である。 Festoonと呼ばれる海底ネットワークの形態を説明する図である。 海底分岐部の使用例を説明する図である。 海底分岐装置と陸揚げケーブルに接続するストリーミングケーブルを予め設けておく方法を説明する図である。 陸揚げケーブルを冗長化する一般的技術の一例を説明する図である。 複数本の海底ケーブルを同一地点に陸揚げする一般的技術を説明する図である。 実施形態の陸揚げケーブルの最小限の構成を表す概念図である。
以下の実施形態では、海を越えた海外との通信回線を実現している海底光伝送システム(海底ケーブルシステム)に用いられる陸揚げケーブルの例が説明される。
<第一実施形態>
本実施形態の海底ケーブルシステムでは、陸揚げケーブル内に拡張用の予備の光ファイバ心線(予備光ファイバ心線)が設けられる。予備光ファイバ心線は、ケーブル境界点よりも先(沖側)の海底ケーブルにおいて、将来、より多くの光ファイバ心線が使用される場合を想定して設けられるものである。予備光ファイバ心線が設けられることにより、使用される光ファイバ心線数が、将来、増加した場合にも、敷設済みの陸揚げケーブルの継続使用が可能になる。そのため、本実施形態の海底ケーブルシステムは、ケーブル陸揚げ工事の発生を抑える効果を奏する。
[構成と動作]
図1は、本実施形態の海底ケーブルシステムの例である海底ケーブルシステム100の構成を表す概念図である。海底ケーブルシステム100は、陸揚げ局舎16と図示されない対向陸揚げ局とを海底経由で結ぶものである。陸揚げケーブル121は、海底ケーブルシステム100の一部であり、陸上ケーブル18を介して陸揚げ局舎16に陸揚げしている海底ケーブルである。
次に、陸揚げ地点97周辺の構成を詳しく述べる。陸揚げ地点97には、ビーチマンホール17と呼ぶ分界点を形成するものが設置されている。ビーチマンホール17においては、陸揚げケーブル121と陸上ケーブル18とが接続されている。陸揚げケーブル121を、陸上ケーブル18を介さずに、陸揚げ局舎16まで直接引き込む場合もある。しかしながら、陸揚げケーブルは強固にできているため可撓性に乏しく取り回しがしにくい。そのため、一般には、可撓性に富む陸上ケーブル18により陸上区間が結線される。
第一中継器11は、陸揚げケーブル121を、陸揚げ地点97から沖に向けてたどった場合の最初の中継器である。背景技術の項で説明したBUなどの海底機器が中継器よりも先に現れるケースもあるが、それらの海底機器も含めて、ここではまとめて第一中継器と称して説明されることとする。
陸揚げケーブル121は、図示されない48本の光ファイバ心線を備える光ファイバと給電線とを備える。この給電線は、第一中継器11を含む海底ケーブルシステム100内の中継器に電力を供給するためのものである。前述の48本の光ファイバ心線のうちの16本は、海底ケーブルシステム100による通信の開始当初から他国との間の通信に使用されるものである。残りの32本の光ファイバ心線は、開始当初は使用されない、将来使用される光ファイバ心線数が増えたときに拡張するための予備光ファイバ心線である。
陸揚げケーブル121の陸側の端点においては、少なくとも、当初から使用される16本の光ファイバ心線が、給電線と共に、陸上ケーブル18により陸揚げ局舎16まで導かれている。これらは、陸揚げ局舎16内に設置された図示されない通信機器に接続されている。また拡張用の32本の予備光ファイバ心線の端点は、その一部もしくは全部が、陸揚げ地点のビーチマンホール17内に保管されるか、もしくは、陸上ケーブル18により陸揚げ局舎16まで導入されて、陸揚げ局舎16で保管される。
それら拡張用の32本の予備光ファイバ心線は、陸揚げケーブル121を通って海中の境界点119まで繋がっている。本実施形態では、後述するように、第一中継器11の陸上げ地点側のケーブルカップリング内に境界点119を設定している。すなわち予備光ファイバ心線は第一中継器の光増幅を行う本体部の内部までは導かれず、その先の海底ケーブルにも接続されていない。
境界点119は、領海線(海岸から12海里(22.2km))の外側に設定される。海岸線から第一中継器11までの距離は30~50km程度が一般的であるので領海線を越えていることが期待できる。従って境界点119は、第一中継器11付近に設定されることが望ましい。
また、境界点119は、ケーブル埋設工法が必要とされる区間を越えた範囲、HDD工法が必要とされる区間を越えた範囲、及び設置作業の許認可取得を要する区間を越えた範囲、のいずれかに設定される。
図2は、図1に表す第一中継器11の構成例を表す概念図である。以下においては、まず、一般的な中継器の構造を説明する。そして、本実施形態における境界点119を構成するものの実装構成について説明する。
第一中継器11は、陸側のケーブルカップリング部24と、中継器筐体37と、図示されない沖側のケーブルカップリング部と、を備える。ケーブルカップリング部24は、ブーツ38、格納部35、ベローズ部36を備える。沖側のケーブルカップリング部も同様である。
ブーツ38は円錐状の部材であり、ケーブルの接続部近傍を保護する。ベローズ部36はベローズ状であり、ケーブルカップリング部の本体と中継器筐体37との相対角度を変えられる。
格納部35は、モールド部34を備える。モールド部34は、例えば、ポリエチレンによりモールドされたものである。ポリエチレンでモールドすることにより、電気的な絶縁が確保される。
モールド部34は、内部に、抗張力線引留め部33と光ファイバ余長収納部31とを備える。陸揚げケーブル121は、抗張力線引留め部33によりモールド部34の内部に固定されている。陸揚げケーブル121内の光ファイバ心線と、中継器筐体37の内部から伸びているテールケーブル23とは、モールド部34内で融着接続されて収容されている。なお、これらの構造については、背景技術の項においても説明されている。
次に、図1に表す境界点119の本実施形態における実装構成について説明する。本実装構成は、簡潔に言えば、陸揚げ地点97から繋がっている予備光ファイバ心線の端点を、モールド部内に、例えば巻かれた状態で、保管するものである。
陸揚げケーブル121は、図1に表すものと同じであり、48本の光ファイバ心線と給電線とを備える。図示はされないが、陸揚げケーブル121の抗張力線引留め部33に固定された端部からは右方に48本の光ファイバ心線が所定の長さだけ露出している。
これら48本の光ファイバ心線のうち通信開始当初から使用される16本の光ファイバ心線は、テールケーブル23に接続され、中継器筐体37内部の図示されない光増幅器を介してさらに沖に向かう海底ケーブルの光ファイバ心線に接続されている。一方、これら48本の光ファイバ心線のうちの予備光ファイバ心線32本は、例えば丸められる等により光ファイバ余長収納部31に収納される。この予備の32本の光ファイバ心線は、16のペアの光ファイバ心線同士がループバック接続されていても構わない。これにより、これら32本の予備光ファイバ心線の陸上からの導通監視におけるテスト実行回数が、ループバック接続がされていない場合の半分で済む。そのため、これら32本の予備光ファイバ心線の陸上からの導通監視が容易になる。
以上の説明では、陸揚げケーブルが備える全光ファイバ心線数が48本であり、それらのうち、通信開始当初より使用される光ファイバ心線(当初使用光ファイバ心線)の数が16本であり、予備光ファイバ心線数が32本の場合の例を説明した。しかしながら、本実施形態の陸揚げケーブルが備える、全光ファイバ心線数、当初使用光ファイバ心線数及び予備光ファイバ心線数は、これらの本数に限定されない。
[効果]
本実施形態の陸揚げケーブルは予備の光ファイバ心線を備えている。予備の光ファイバ心線は、境界点から先の海底ケーブルの将来の更新により光ファイバ心線使用数が増やした場合に備えて、敷設される陸揚げケーブルに予め含められるものである。光ファイバ心線使用数が増えた場合に、この予備の光ファイバ心線も含めて使用されることにより、新たなケーブル陸揚げ工事の発生を抑えることが可能となる。
ここで、海底ケーブルにおいて使用される光ファイバ心線数(使用光ファイバ心線数)を増やす拡張がどのような場合に行われるかについて補足説明する。ケーブル設置当初の使用光ファイバ心線数が、ケーブルに収容可能な最大心線数よりも少ないケースが生じる主な理由は大きく2つある。一つには、増幅中継器が供給を受ける電力に制約がある場合である。陸揚げ局から海底ケーブルへの給電に上限があるため、1台あたりの増幅中継器が使える電力に制約が生じる。増幅中継器本体には心線ごとの増幅中継器が格納されており、心線数が増えれば増幅器も増えて所要電力が増える。このため、中継器1台あたりの電力制限が厳しいと増幅中継できる心線数に上限が生じる。もう一つは、設置当初において、将来の通信需要の増加を予測する際に、収容可能な最大の光ファイバ心線数までは必要としない場合である。その場合、必要最小限の投資にするために、収容可能な最大の光ファイバ心線数よりも少ない光ファイバ心線数が選択される。
前者の場合において、将来の技術向上により、中継器内の光増幅器のエネルギー変換効率が改善して光ファイバ心線1本あたりの光増幅中継に必要な電力が減少したとする。その場合、本実施形態の陸揚げケーブルにおいては、すでに備えられている予備光ファイバ心線が使用されることにより、陸揚げケーブルを更新せずに、使用される光ファイバ心線の数を増やすことが可能になる。
また、後者の場合において、通信需要が予測以上に急速に増大したとする。その場合は、光ファイバ心線数が不足し、陸揚げケーブルを含む海底通信システムが更改されることとなる。しかしながら、その場合であっても、本実施形態の陸揚げケーブルは、通信対地を当初の通信対地から変更された新たな通信ルートのための通信回線に再利用することができる。
本実施形態の陸揚げケーブルであっても、海底ケーブルにおいて使用される光ファイバ心線の数を増やす場合は、境界点より先の海底ケーブルや中継器を更新する敷設工事を再度行う必要がある。しかしながら、本実施形態の陸揚げケーブルを用いた場合、陸揚げケーブルに予備の光ファイバ心線が予め含められている。そのため、新たな陸揚げケーブルを敷設しなくても、本実施形態の陸揚げケーブルは、新たな光海底ケーブルシステムの一部として使用されることが可能である。
予備光ファイバ心線の沖側の端点である境界点は、また、領海線の外側すなわち公海に設定される。背景技術の項でも一部説明したように、各国では土木建築に関する免許制度の法律を施行している。当該免許制度は、その国の主権が及ぶ領海に適用される。そのため、領海内で行われる工事は、その国の土木建築免許を持った業者しか行えない。また、領海内の工事は、その国内での経済活動なのでその国の税制に従う必要がある。そのため、領海内の工事は手間や費用がかかり、可能であれば避けることが望ましい。これに対し、領海の外側は、一般的にはその国の法律の効力が及ばない。そのため、予備光ファイバ心線が領海の外側まで予め敷設されていることにより、手間や費用削減の利益が享受され得る。
前記境界点は、また、ケーブル埋設工法や水平掘削工法が必要とされる区間を越えた範囲に設定される。ケーブル埋設工法は、海底ケーブルを埋設するものであるため、海底ケーブルを海底に置くだけの工法と比較してコストがかかる。水平掘削工法は、背景技術の項で述べたように、専用掘削機が必要であり事前のボーリング調査に基づくルート設計が必要であるため、さらにコストがかかる。前記境界点が、ケーブル埋設工法や水平掘削工法が必要とされる区間を越えた範囲に設定された場合には、海底に置くだけの工法の適用が可能になるため、費用削減の利益が享受され得る。
前記境界点は、また、設置作業の許認可取得を要する区間を越えた範囲に設定される。これにより、仮に、領海外であってもその国の法律が適用されるような場合であっても、許認可の取得が不要になり、手間や費用削減の利益が享受され得る。
以上においては、前記境界点が第一中継器の陸側にあるケーブルカップリング部内にある例を説明したが、境界点の設置位置は、ケーブルカップリング部内に限定されない。例えば、海岸線と当該第一中継器の途中に設けられた海底ケーブル接続部内に境界点が設定されても構わない。ただし、使用光ファイバ心線数を増やす拡張を行う際に再利用可能なのは当該の接続部までであるためなので、予備光ファイバ心線はなるべく第一中継器の近くまで繋がっているほうが望ましい。
また、前記境界点は、第一中継器よりも沖に設定されても構わない。ただし、その場合、第一中継器は予備光ファイバ心線についても光増幅器を備える必要がある。そのため、第一中継器は、他の多数の中継器とは仕様が異なる特殊品となるため価格が上昇する。海底ケーブルシステムにおいては障害復旧を迅速に行うため、製造に長い日数を要する中継器や海底ケーブルの修理用の予備の製品(予備機)を陸上の倉庫に保管しておき、それを船積みして修理工事を行う。この予備機は、中継器の各品種ごとに用意する必要があるので、品種が増えると、予備機を製造し、保持する上でもコストが増加する。
<第二実施形態>
第一実施形態の陸揚げケーブルは、将来拡張用の予備として光ファイバ心線のみを余分に持ち、予備の給電線(予備給電線)を持たない。そのため、第一実施形態の陸揚げケーブルは、陸揚げケーブルに新たな海底ケーブルを追加接続することはできない。
これに対して第二実施形態の陸揚げケーブルは、陸揚げケーブルが一本であるためケーブル陸揚げ工事は一度ですむ。それでありながら、本実施形態の陸揚げケーブルは、新たな海底ケーブルを接続するための予備の分岐海底ケーブルを予め海底に設置する構成を備える。ここで、分岐海底ケーブルは、分岐された海底ケーブルをいうことにする。そのため、本実施形態の陸揚げケーブルは、将来新たな海底ケーブルを増設する際の陸揚げ工事の発生を抑え得る。
[構成と動作]
図3は、本実施形態の海底ケーブルシステムの例である海底ケーブルシステム200の構成を表す概念図である。海底ケーブルシステム200の陸揚げケーブル221は当初は使用しない予備光ファイバ心線及び予備給電線を備える。その予備光ファイバ心線は分岐部41で分岐され、分岐された光ファイバ心線及び予備給電線の各々の端点が境界点219を構成する。
陸揚げケーブル221は、4本分の分岐海底ケーブル21a乃至21dが備える光ファイバ心線の本数の和と同本数の光ファイバ心線を備える光ファイバと、各分岐海底ケーブルが備える給電線と同本数の給電線とを備える。陸揚げケーブル221は、1本の陸揚げケーブルである。なお、各分岐海底ケーブルに分配する光ファイバ心線数は任意であるが、ここでは16本の場合の例を説明する。
陸揚げケーブル221の陸側の端部においては、少なくとも、陸揚げケーブル221による通信の開始当初から使用される16本の光ファイバ心線が、開始当初から使用される給電線と共に、例えば陸上ケーブルを介して陸揚げ局舎16まで導かれている。これらは、陸揚げ局舎16内に設置された図示されない通信機器に接続されている。また、前記端部において、新たな海底ケーブルを沖側に接続する拡張を行うための予備の光ファイバ心線及び給電線の陸側の端部の一部もしくは全部が、陸揚げ地点のビーチマンホール内で保管されるか、陸揚げ局舎16まで導入されてそこで保管される。
分岐部41は、陸揚げケーブル221の備える光ファイバ心線群及び給電線を、各分岐海底ケーブルに分岐する。
予備光ファイバ心線及び予備給電線を含むケーブル区間と含まないケーブル区間の境界である境界点219は、本実施形態においては分岐部41及び分岐海底ケーブル21a乃至21dで構成されている。ただし、狭義の境界点を構成するものは分岐部41である。
各分岐海底ケーブルのうち分岐海底ケーブル21cのみが、海底ケーブルシステム200による通信の開始当初から使用される。第一中継器11は海底ケーブルシステム200内の他の多数の中継器と同様の一般的なものであり、中継器前後のケーブルの光ファイバ心線数も他の中継器と同様である。
分岐海底ケーブル21a、21b及び21dは、当初は利用しない拡張予備である。分岐海底ケーブル21a、21b及び21dの沖側端部は、水密封止されて、ストリーミングオフ(streaming-off)されている。ストリーミングオフは、背景技術の項において説明されるように、工事再開点となる海底ケーブル端点を、再開時に引き揚げやすくするために、ストリーミングケーブルをメカニカルに継ぎ足して海底に敷設する手法である。(光ファイバ心線や給電線は接続されない。)
なお、図示はされないが、分岐海底ケーブル21cは、その先の複数の中継器を経由して、他の国まで接続されている。自国と他国との間の通信は、分岐海底ケーブル21cが備える光ファイバ心線により行われる。
境界点219を構成する分岐部41及び分岐海底ケーブル21a乃至21dは、当然ながら海岸線から第一中継器11までの間に設定される。
境界点219を構成する分岐部41や分岐海底ケーブル21a乃至21dは、また、領海線の外側すなわち公海に設定される。背景技術の項でも一部説明したように、各国では土木建築に関する免許制度の法律を施行している。当該免許制度は、その国の主権が及ぶ領海に適用される。そのため、領海内で行われる工事は、その国の土木建築免許を持った業者しか行えない。また、領海内の工事は、その国内での経済活動なのでその国の税制に従う必要がある。そのため、領海内の工事は手間や費用がかかり、可能であれば避けることが望ましい。これに対し、領海の外側は、一般的にはその国の法律の効力が及ばない。そのため、境界点219が領海の外側に設定されることにより、手間や費用削減の利益が享受され得る。
境界点219を構成する分岐部41や分岐海底ケーブル21a乃至21dは、また、ケーブル埋設工法や水平掘削工法が必要とされる区間を越えた範囲に設定される。ケーブル埋設工法は、海底ケーブルを埋設するものであるため、海底ケーブルを海底に置くだけの工法と比較してコストがかかる。水平掘削工法は、背景技術の項で述べたように、専用掘削機が必要であり事前のボーリング調査に基づくルート設計が必要であるため、さらにコストがかかる。境界点219が、ケーブル埋設工法や水平掘削工法が必要とされる区間を越えた範囲に設定された場合には、海底に置くだけの工法の適用が可能になるため、費用削減の利益が享受され得る。
境界点219を構成する分岐部41や分岐海底ケーブル21a乃至21dは、また、設置作業の許認可取得を要する区間を越えた範囲に設定される。これにより、仮に、領海外であってもその国の法律が適用されるような場合であっても、許認可の取得が不要になり、手間や費用削減の利益が享受され得る。
次に図3に表される陸揚げケーブル221の構成例について説明する。
図4は、図3の陸揚げケーブル221の第一の構成例である陸揚げケーブル21を表す概念図である。図4に表す陸揚げケーブル21は、LW(Light Weight Cable)コアケーブルと呼ばれる海底ケーブルの最小基本単位を、複数本束ねて外装を施したものである。以降はLWコアケーブルをLWコアと略記することがある。図4(a)は、陸揚げケーブル21の断面図である。
図4(b)は、図4(a)に表すLWコアケーブル51a乃至51dの構成例であるLWコアケーブル51nの構成を表す断面図である。
図4に表す陸揚げケーブル21の外装鉄線52は、浅海での漁業活動、船の投錨、陸揚げ作業時のケーブル埋設機械との接触等からケーブルを防護するためのものである。
陸揚げケーブル21は、介在53を中心に4つのLWコアケーブル51a乃至51dを緩やかに巻きつけ、その上を樹脂などの介在物で充填した構造である。
図4(b)に表すLWコアケーブル51nは、一般的な海底ケーブルの基本単位である。LWコアケーブル51nは、図4(b)に表すように、光ファイバ収容パイプ56と、その周囲を囲むように配置された複数の抗張力線562と、さらにその外側を覆うパイプ状の給電線54とを備え、その外側は絶縁被覆材57により覆われている。抗張力線562は、ケーブルに張力がかかった際に保持し耐えるための鋼線である。光ファイバ収容パイプ56は、光ファイバに水圧がかからぬように耐える強固な鋼製パイプであり、光ファイバ心線を収容する。
陸揚げケーブル21に含まれるLWコアケーブルの数には自由度がある。図5は、6本のLWコアケーブル51a乃至51fを備えた図3に表す陸揚げケーブル221の第二の構成例である陸揚げケーブル21の断面を表す概念図である。各LWコアケーブルは、図4(b)に表すLWコアケーブル51nと同様の構成を備える。
図6は、図3に表す陸揚げケーブル221の第三の構成例である陸揚げケーブル21を表す断面概念図である。図6に表す陸揚げケーブル21は、第一、第二の構成例とは異なり、海底ケーブルの基本単位構造(LWコア)の集合体ではなく、1つのケーブルとして構成するものである。図6(a)は、陸揚げケーブル21の断面図であり、図6(b)は図6(a)に表す各給電線の構成例である給電線62を表す断面図である。
図6に表す陸揚げケーブル21は、中心に抗張力線61を持ち、その周囲に絶縁被覆付き給電線62a乃至62eを同心円状に配する。陸揚げケーブル21は、さらに給電線同士が接する谷間に光ファイバ収容パイプ63a乃至63eを配して、ここまでの構造を樹脂モールドされている。陸揚げケーブル21は、さらにその外側に防護用の外装鉄線52が巻かれている。
抗張力線58は、ケーブルの張力性能を実現するためのものであり、ケーブル製造時の中心介在となる。給電線62は、図6(b)に表すように、給電導体621を樹脂等の絶縁材である給電線被覆622で覆ったものである。光ファイバ収容パイプ63は、LWコアケーブルに用いられるものほど強固なものである必要は無い。図6に表す構成は分岐数分の光ファイバ収容パイプを備える。しかしながら、光ファイバ心線はまとめて1本のパイプに入れられていてもよい。その場合、後述する分岐部において光ファイバ心線の分配が間違えないように行われる必要が生じる。外装鉄線52は、図4及び図5に表すものと同様のものである。
前述の第一、第二の構成例は、LWコアの集合ケーブルのため、陸揚げケーブル21をLWコアまで分解すれば一般的な接続部品と接続技術が利用可能という長所があるが、やや太くなってしまう短所がある。反対に、第三の構成例は、浅海に特化した陸揚げ専用ケーブルとして最適設計することで、耐張力や耐水圧の仕様値を緩和できるため構造が簡易化でき、細径化、軽量化などのメリットが期待できるが、専用の接続部品が必要になる欠点がある。
次に、図3に表す分岐部41の構成例について説明する。図3に表す分岐部41は、分岐数が4本の例で説明しているが、以下の説明においては図面の煩雑さを避けるため、分岐数が3本の例で説明する。
図7は、分岐部41の第一の構成例を表す概念図である。図7に表す分岐部41は、陸揚げケーブル21が、図4や図5に表す構造のように、複数のLWコアケーブルの集合ケーブルとなっている場合に用いるものである。
図7に表す分岐部41は、ブーツ45a及び46a乃至46cと筐体47とを備える。筐体47は、外装線引留め部42とモールド部44a乃至44cとを備える。モールド部44a乃至44cは、抗張力線引留め部43a乃至43cを備える。
陸揚げケーブル21の外装鉄線(図4の外装鉄線52に相当)は、外装線引留め部42により筐体47に固定されている。陸揚げケーブル21のLWコアケーブル51a乃至51cは、筐体47内のモールド部44a乃至44cの内部に導かれている。LWコアケーブル51a乃至51cは、UJに準拠するものである。UJについては背景技術の項に説明されている。
分岐海底ケーブル21a乃至21cもまた、UJの仕様に準拠するものである。分岐海底ケーブル21a乃至21cは、抗張力線引留め部43a乃至43cにより、モールド部44a乃至44cに固定されている。図示はされないが、モールド部44a乃至44cは、筐体47に固定されているため、分岐海底ケーブル21a乃至21cは、筐体47に固定されている。これらにより、分岐海底ケーブル21a乃至21cは、筐体47を介して、陸揚げケーブル21の備える外装鉄線に固定されている。
各モールド部に導かれたLWコアケーブルに含まれる図示されない光ファイバの光ファイバ心線及び給電線は、そのモールド部材に固定された分岐海底ケーブルが備える光ファイバの光ファイバ心線及び給電線と接続される。当該接続は、UJの仕様に開示された方法により行われる。UJについては背景技術の項で説明されている。
モールド部44a乃至44cは、例えば、ポリエチレンにより内部がモールドされたものである。ポリエチレンでモールドすることにより光ファイバ心線同士及び給電線同士の接続、電気的な絶縁、耐水圧及びケーブルと同等の引張強度を確保できることが一般に知られている。
図8は、分岐部41の第二の構成例を表す概念図である。図8に表す分岐部41は、陸揚げケーブル21が、図6に表すように専用設計となっていてLWコアケーブルを備えない場合に用いるものである。図8に表す分岐部41は、各モールド部に引き込まれる陸揚げケーブル21からの光配線が、陸揚げケーブル21のLWコアケーブル51a乃至51cではなくテールケーブル48a乃至48cである点が、図7に表すものと異なる。テールケーブルについては背景技術の項において説明されている。
テールケーブル48a乃至48cは、また、チップ39a乃至39cによりモールド部44a乃至44cに固定されている。チップについては、背景技術の項において説明されている。
図8に表す分岐部41は、また、ケーブルカップリングと同様の構成を用いて、テールケーブル48a乃至48cと分岐海底ケーブル21a乃至21cとの間の光ファイバ心線間及び給電線間の接続を行う点が、図7に表すものと異なる。ケーブルカップリングについては、背景技術の項に説明されている。
上記を除き、図8に表す分岐部41の説明は、図7に表すものと同じである。
図9は、分岐部41の第三の構成例を表す概念図である。図9に表す分岐部41は、モールド部44a乃至44cを備える筐体47a乃至47cが、筐体47の外部に設けられ、自在継手49a乃至49cにより筐体47に接続されている点が、図7又は図8に表すものと異なる。また、図9に表す分岐部41は、ブーツ46a乃至46cが筐体47a乃至47cを覆っている点が、図7又は図8に表すものと異なる。
なお、図9に表される光配線50a乃至50cは、図7に表すLWコアケーブル51a乃至51c及び図8に表すテールケーブル48a乃至48cのいずれかである。光配線50a乃至50cが図7に表すLWコアケーブル51a乃至51cの場合は、光配線50a乃至50cは、分岐海底ケーブル21a乃至21cと、例えば、UJの仕様に準拠した方法で接続される。一方、光配線50a乃至50cが図8に表すテールケーブル48a乃至48cの場合は、光配線50a乃至50cは、分岐海底ケーブル21a乃至21cと、例えば、前述のケーブルカップリングにより接続される。
[効果]
本実施形態の海底ケーブルシステムは、将来、新たな海底ケーブルを増設する必要が生じた場合に備えて、陸揚げケーブルが予備光ファイバ心線及び予備給電線を備えている。それら予備線は、ストリーミングオフされた分岐海底ケーブルに繋がっている。そのため、前記海底ケーブルシステムは、ストリーミングオフされた分岐海底ケーブルに新たな海底ケーブルを接続することにより、新たな陸揚げ工事を行わない、海底ケーブルの増設を可能とする。そのため、前記海底ケーブルシステムは、新たな陸揚げ工事の発生を抑え得る。

<第三実施形態>
第一及び第二実施形態の陸揚げケーブルの予備光ファイバ心線は、通信対地と繋がっていないため通信には使えない。しかしながら、予備光ファイバ心線は、陸揚げケーブルが敷設されている区間の振動や温度のセンシング用途に適用されることが可能である。これを第三実施形態として説明する。
まず、光ファイバセンシングについて簡単に述べる。元来、信号を伝送する媒体である光ファイバは、その置かれている環境の温度や振動の情報を、その中を伝送する光に載せることもできる。そのため、光ファイバ心線は、センシング用途でも使われるようになってきている。
図10は、図1に表す海底ケーブルシステム100の構成に、光ファイバセンシングを適用した構成例を表す結線概念図である。
インテロゲータ(Interrogator)70は、パルス光を周期的に、陸揚げケーブル121の光ファイバ心線に送出する。すると、光ファイバ心線中の後方散乱光現象により、光ファイバ心線からインテロゲータ70に微弱な光が戻る。この光を分析することで、パルス光が通過した瞬間の、光ファイバ心線における各所の温度や振動の情報を得ることができる。
光ファイバセンシングの特長の一つは、光ファイバ心線が1本だけあればよく、電力や信号伝送のための電線を要しないという事である。そのため光ファイバセンシングをいずれかの実施形態の陸揚げケーブルの予備光ファイバ心線に適用することが可能であり、それにより、陸揚げケーブル121を、境界点119までの区間の海底の温度や振動をモニタすることに活用できる。
光ファイバセンシング用の光ファイバ心線は、将来通信に使用されるまでの暫定的な利用に割り当てられても、センシング専用の心線として割り当てられても、どちらでも良い。

<実施形態の最小限の実施形態>
図17は、実施形態の陸揚げケーブルの最小限の構成である陸揚げケーブル321xの構成を表す概念図である。
陸揚げケーブル321xは、ケーブル陸揚げ地点から沖に設置される陸揚げケーブルである。陸揚げケーブル321xは、また、陸揚げケーブル321xによる通信の開始当初より使用される光ファイバ心線である当初使用光ファイバ心線56ax及び当初より使用される給電線である当初使用給電線54xを備える。それに加えて、陸揚げケーブル321xは、予備の光ファイバ心線である予備光ファイバ心線56bxを備える。
予備光ファイバ心線56bxは、前記ケーブル陸揚げ地点側の端点から予備光ファイバ心線56bxを含まないケーブル区間との境界点まで繋がっている。また、前記境界点において予備光ファイバ心線56bxの端点である予備光ファイバ心線端点が将来利用可能な状態に保持されている。
なお、当初使用光ファイバ心線56ax、予備光ファイバ心線56bx及び当初使用給電線54xの各々の配置は、図17に表される場合に限定されず、任意である。
予備光ファイバ心線56bxは予備のものでありその端部は将来利用可能な状態に保たれている。そのため、陸揚げケーブル321xに接続される海底ケーブルの光ファイバ心線の数が増えた場合には、予備光ファイバ心線56bxにより海岸線を跨ぐ光ファイバ心線の新たな接続が可能である。そのため、陸揚げケーブル321xは、海底ケーブルの新たな陸揚げ工事の発生を抑え得る。
そのため、陸揚げケーブル321xは、前記構成により、[発明の効果]の項に記載した効果を奏する。
ここで、図17に表される陸揚げケーブル321xは、例えば、図1又は図3に表される陸揚げケーブル21である。
また、当初使用給電線54xは、例えば、図4に表される給電線、図5に表すLWコアケーブル51a乃至51fが備える給電線、又は、図6に表す、給電線54a乃至54e、のうちの通信開始当初から使用されるものである。
また、当初使用光ファイバ心線56axは、例えば、図1に表す海底ケーブル22が備える光ファイバに接続されている、陸揚げケーブル21が備える光ファイバである。当初使用光ファイバ心線56axは、或いは、例えば、図2に表す陸揚げケーブル121が備える光ファイバ心線のうち、テールケーブル23が備える光ファイバ心線に接続されているものである。当初使用光ファイバ心線56axは、或いは、例えば、図3に表す分岐海底ケーブル21cが備える光ファイバが備える光ファイバ心線に接続された、陸揚げケーブル21が備える光ファイバが備える光ファイバ心線である。
また、前記陸揚げ地点は、例えば、図1又は図3に表す陸揚げ地点97である。
また、予備光ファイバ心線56bxは、例えば、図1に表す海底ケーブル22が備える光ファイバ心線に接続されていない、陸揚げケーブル21が備える光ファイバが備える光ファイバ心線である。予備光ファイバ心線56bxは、或いは、例えば、図2に表す光ファイバ余長収納部31にその端部近傍が格納されている光ファイバである。予備光ファイバ心線56bxは、或いは、例えば、図3に表す分岐海底ケーブル21a、21b及び21dが備える光ファイバが備える光ファイバ心線群に接続された、陸揚げケーブル21が備える光ファイバが備える光ファイバ心線である。
また、前記境界点は、例えば、図1又は図10に表す境界点119又は図3に表す境界点219である。
また、前記予備光ファイバ心線端点は、例えば、図2に表される光ファイバ余長収納部31に収納されている、陸揚げケーブル21が備える光ファイバが備える光ファイバ心線の端点である。前記予備光ファイバ心線端点は、或いは、例えば、図3に表す分岐海底ケーブル21a、21b及び21dが備える光ファイバ心線群に接続された、陸揚げケーブル21が備える光ファイバが備える光ファイバ心線の端点である。
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で更なる変形、置換、調整を加えることができる。例えば、各図面に示した要素の構成は、本発明の理解を助けるための一例であり、これらの図面に示した構成に限定されるものではない。
また、前記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記述され得るが、以下には限られない。
(付記1)
ケーブル陸揚げ地点から沖に設置される陸揚げケーブルであって、
前記陸揚げケーブルによる通信の開始当初より使用される光ファイバ心線である当初使用光ファイバ心線及び前記開始当初より使用される給電線である当初使用給電線に加えて予備の光ファイバ心線である予備光ファイバ心線を備え、
前記予備光ファイバ心線は、前記ケーブル陸揚げ地点側の端点から前記予備光ファイバ心線を含まないケーブル区間との境界点まで繋がっており、
前記境界点において前記予備光ファイバ心線の端点である予備光ファイバ心線端点が将来利用可能な状態に保持されている陸揚げケーブル。
(付記2)
前記境界点は、前記陸揚げ地点からたどった場合の最初の中継器又は海底機器の陸側のケーブルカップリング部より陸側にある付記1に記載された陸揚げケーブル。
(付記3)
前記境界点は領海外にある、付記1又は付記2に記載された陸揚げケーブル。
(付記4)
前記境界点は、ケーブル埋設工法が必要とされる区域を超える範囲、水平掘削工法が必要とされる区域を超える範囲及び設置作業の許認可取得を要する区域を超える範囲、のうちの少なくともいずれかにある、付記1乃至付記3のうちのいずれか一に記載された陸揚げケーブル。
(付記5)
前記陸揚げ地点の側の端点において、予備給電線をさらに備え、
前記予備光ファイバ心線及び前記予備給電線は、前記境界点まで繋がっており、
当該境界点において、前記予備光ファイバ心線端点と前記予備給電線の端点である予備給電線端点とが、将来利用可能な状態に保持されており、1本に束ねられており、その沖側の先端にケーブル分岐器を備え、
前記当初使用光ファイバ心線及び前記当初使用給電線を備える当初使用海底ケーブルと、前記予備光ファイバ心線及び前記予備給電線とを持った複数本の予備海底ケーブルと、に分岐され、
前記予備海底ケーブル内の海底端点において、前記予備光ファイバ心線端点と前記予備給電線端点とは、将来利用可能な状態に保たれており、
前記境界点及び前記予備海底ケーブルが、前記陸揚げ地点からたどった場合の最初の中継器もしくは前記最初の海底機器の陸側のケーブルカップリング部より陸側の範囲であり、領海外であり、ケーブル埋設工法が必要とされる区域を超える範囲であり、水平掘削工法が必要とされる区域を超える範囲であり、設置作業の許認可取得を要する区域を超える範囲にある付記1乃至付記4のうちのいずれか一に記載された陸揚げケーブル。
(付記6)
前記予備海底ケーブルの海底端部にはストリーミングケーブルが接続されており、
前記境界点、前記予備海底ケーブル及び前記ストリーミングケーブルが、前記ケーブルカップリング部より陸側の範囲であり、前記領海外であり、前記ケーブル埋設工法が必要とされる区域を超える範囲であり、前記水平掘削工法が必要とされる区域を超える範囲であり、前記許認可取得を要する区域を超える範囲にある付記5に記載された陸揚げケーブル。
(付記7)
無外装海底ケーブルを複数本複合してなる複合海底ケーブルであって、前記無外装海底ケーブルは光ファイバ心線と給電線とを備え、
前記ケーブル分岐器は、前記無外装海底ケーブルを複数本複合したケーブルを前記無外装海底ケーブルの単位に分離して、既存の海底ケーブル接続部品及び接続技術を利用して接続される付記5又は付記6に記載された陸揚げケーブル。
(付記8)
前記境界点において、前記予備光ファイバ心線が他の前記予備光ファイバ心線とループバック接続される、付記1乃至付記7のうちのいずれか一に記載された陸揚げケーブル。(付記9)
前記境界点まで繋がっている光ファイバ心線のうちの一部が光ファイバセンシング用途に用いられる付記1乃至付記8のうちのいずれか一に記載された陸揚げケーブル。
(付記10)
前記境界点が、前記陸揚げ地点が設定される国の領域の外にあるか、或いは、前記国の領域の外にあることが想定されている、付記1乃至付記9のうちのいずれか一に記載された海底ケーブルの前記領域の内のすべての部分である部分陸揚げケーブル。
(付記11)
複数本の光ファイバ心線からなる光ファイバ心線群と給電線からなる給電線群とを備え、陸揚げ地点から設置され、
前記陸揚げ地点に無い端部が、前記陸揚げ地点からたどった場合の最初の中継器である第一中継器にあるか前記陸揚げ地点と前記第一中継器までの間にあるかのいずれかであり、
前記光ファイバ心線群は第一光ファイバ心線群と第二光ファイバ心線群とを含み、
前記第一光ファイバ心線群の前記光ファイバ心線は、前記第一中継器から先の海底ケーブルである第一中継器以降海底ケーブルに接続中の前記光ファイバ心線であり、
前記第二光ファイバ心線群の前記光ファイバ心線は前記第一中継器以降海底ケーブルに接続されていない予備の前記光ファイバ心線であり、
前記第二光ファイバ心線群の前記光ファイバ心線の心線端部が利用可能な状態に保たれている、
陸揚げケーブル。
(付記12)
前記心線端部が領海を超える範囲にある、付記11に記載された陸揚げケーブル。
(付記13)
前記心線端部が、ケーブル埋設工法が必要とされる区域を超える範囲にあるか、水平掘削工法が必要とされる区域が必要とされる区域を超える範囲にあるか、設置作業の許認可取得を要する区域を超える範囲にあるか、のうちの少なくともいずれかである、付記11又は付記12に記載された陸揚げケーブル。
(付記14)
前記第二光ファイバ心線群に含まれる光ファイバ心線同士がループバック接続されている、付記11乃至付記13のうちのいずれか一に記載された陸揚げケーブル。
(付記15)
前記第二光ファイバ心線群の前記光ファイバ心線を備える光ファイバの海側の光ファイバ端部が光ファイバ余長収納部に保持されることにより、前記第二光ファイバ心線群の前記光ファイバ心線が前記利用可能な状態に保たれている、付記11乃至付記14のうちのいずれか一に記載された陸揚げケーブル。
(付記16)
前記第二光ファイバ心線群の前記光ファイバ心線が、前記第一中継器以降海底ケーブルが備える第一中継器以降海底ケーブル光ファイバ心線の本数が増えた場合に使用されることが想定されたものである、付記15に記載された陸揚げケーブル。
(付記17)
前記第一光ファイバ心線群の前記光ファイバ心線の海側の前記心線端部は接続装置により前記第一中継器以降海底ケーブルに接続されており、前記光ファイバ余長収納部は前記接続装置に含まれる、付記16に記載された陸揚げケーブル。
(付記18)
前記光ファイバ余長収納部が樹脂によりモールドされている、付記17に記載された陸揚げケーブル。
(付記19)
前記樹脂がポリエチレンである、付記18に記載された陸揚げケーブル。
(付記20)
前記接続装置が前記第一中継器に備えられている、付記17乃至付記19のうちのいずれか一に記載された陸揚げケーブル。
(付記21)
分岐部を備えており、前記分岐部から海側の部分が第二の複数本の分岐海底ケーブルに分かれており、一部の前記分岐海底ケーブルが前記第一中継器以降海底ケーブルに接続されており、他の前記分岐海底ケーブルに含まれる前記光ファイバ心線が前記第二光ファイバ心線群の前記光ファイバ心線である、付記11乃至付記14のうちのいずれか一に記載された陸揚げケーブル。
(付記22)
前記第二光ファイバ心線群の前記光ファイバ心線が、将来、他の海底ケーブルが増設された場合に使用されることが想定されたものである、付記21に記載された陸揚げケーブル。
(付記23)
前記一部の前記分岐海底ケーブルの前記分岐部に接続されていない方の端部である分岐海底ケーブル端部がストリーミングオフされており、当該ストリーミングオフにより、前記一部の前記分岐海底ケーブルに含まれる前記第二光ファイバ心線群の前記光ファイバ心線の前記心線端部が前記利用可能な状態に保たれている、付記21又は付記22に記載された陸揚げケーブル。
(付記24)
前記ストリーミングオフが、前記分岐海底ケーブル端部へのダミーの海底ケーブル又はロープの接続と前記分岐海底ケーブル端部の封止である、付記23に記載された陸揚げケーブル。
(付記25)
前記給電線の本数が前記複数本である、付記21乃至付記24のうちのいずれか一に記載された陸揚げケーブル。
(付記26)
外装の無い無外装海底ケーブルを第二の複数本束ねた構成を備える、付記21乃至付記25のうちのいずれか一に記載された陸揚げケーブル。
(付記27)
前記第一中継器以降海底ケーブルの第一中継器以降海底ケーブル光ファイバ心線と前記第一中継器以降海底ケーブルの第一中継器以降海底ケーブル給電線との組合せに相当する、前記光ファイバ心線と前記給電線との組合せを、第三の複数本備える、付記21乃至付記25のうちのいずれか一に記載された陸揚げケーブル。
(付記28)
海側の前記心線端部が、陸側の前記心線端部が設置される国の領域の外に設置されているか、或いは、陸側の前記心線端部が設置される国の領域の外に設置されることが想定されている、付記11乃至付記27のうちのいずれか一に記載された陸揚げ海底ケーブルの前記領域の内のすべての部分である部分陸揚げケーブル。
以上、上述した実施形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
この出願は、2019年6月13日に出願された日本出願特願2019-110497を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
100、200 海底ケーブルシステム
11 第一中継器
16 陸揚げ局舎
17 ビーチマンホール
18 陸上ケーブル
119、219 境界点
121、221 陸揚げケーブル
321x 陸揚げケーブル
21a、21b、21c、21d 分岐海底ケーブル
23 テールケーブル
24 ケーブルカップリング部
31 光ファイバ余長収納部
33、43a、43b、43c 抗張力線引留め部
34 モールド部
35 格納部
36 ベローズ部
37 中継器筐体
38、45a、46a、46b、46c ブーツ
39a、39b、39c チップ
41 分岐部
42 外装線引留め部
44a、44b、44c モールド部
47、47a、47b、47c 筐体
48a、48b、48c テールケーブル
49a、49b、49c 自在継手
51 LWコアケーブル
51a、51b、51c、51d、51e、51n LWコアケーブル
52 外装鉄線
54 給電線
54x 当初使用給電線
56 光ファイバ収容パイプ
56ax 当初使用光ファイバ心線
56bx 予備光ファイバ心線
61 抗張力線
62、62a、62b、62c、62d、62e 給電線
621 給電導体
622 給電線被覆
63、63a、63b、63c、63d、63e 光ファイバ収容パイプ
70 インテロゲータ
97 陸揚げ地点

Claims (10)

  1. ケーブル陸揚げ地点から沖に設置される陸揚げケーブルであって、
    前記陸揚げケーブルによる通信の開始当初より使用される光ファイバ心線である当初使用光ファイバ心線及び前記開始当初より使用される給電線である当初使用給電線に加えて予備の光ファイバ心線である予備光ファイバ心線を備え、
    前記予備光ファイバ心線は、前記ケーブル陸揚げ地点側の端点から前記予備光ファイバ心線を含まないケーブル区間との境界点まで繋がっており、
    前記境界点において前記予備光ファイバ心線の端点である予備光ファイバ心線端点が将来利用可能な状態に保持されている陸揚げケーブル。
  2. 前記境界点は、前記陸揚げ地点からたどった場合の最初の中継器又は海底機器の陸側のケーブルカップリング部より陸側にある請求項1に記載された陸揚げケーブル。
  3. 前記境界点は領海外にある、請求項1又は請求項2に記載された陸揚げケーブル。
  4. 前記境界点は、ケーブル埋設工法が必要とされる区域を超える範囲、水平掘削工法が必要とされる区域を超える範囲及び設置作業の許認可取得を要する区域を超える範囲、のうちの少なくともいずれかにある、請求項1乃至請求項3のうちのいずれか一に記載された陸揚げケーブル。
  5. 前記陸揚げ地点の側の端点において、予備給電線をさらに備え、
    前記予備光ファイバ心線及び前記予備給電線は、前記境界点まで繋がっており、
    当該境界点において、前記予備光ファイバ心線端点と前記予備給電線の端点である予備給電線端点とが、将来利用可能な状態に保持されており、1本に束ねられており、その沖側の先端にケーブル分岐器を備え、
    前記当初使用光ファイバ心線及び前記当初使用給電線を備える当初使用海底ケーブルと、前記予備光ファイバ心線及び前記予備給電線とを持った複数本の予備海底ケーブルと、に分岐され、
    前記予備海底ケーブル内の海底端点において、前記予備光ファイバ心線端点と前記予備給電線端点とは、将来利用可能な状態に保たれており、
    前記境界点及び前記予備海底ケーブルが、前記陸揚げ地点からたどった場合の最初の中継器もしくは前記最初の海底機器の陸側のケーブルカップリング部より陸側の範囲であり、領海外であり、ケーブル埋設工法が必要とされる区域を超える範囲であり、水平掘削工法が必要とされる区域を超える範囲であり、設置作業の許認可取得を要する区域を超える範囲にある請求項1乃至請求項4のうちのいずれか一に記載された陸揚げケーブル。
  6. 前記予備海底ケーブルの海底端部にはストリーミングケーブルが接続されており、
    前記境界点、前記予備海底ケーブル及び前記ストリーミングケーブルが、前記ケーブルカップリング部より陸側の範囲であり、前記領海外であり、前記ケーブル埋設工法が必要とされる区域を超える範囲であり、前記水平掘削工法が必要とされる区域を超える範囲であり、前記許認可取得を要する区域を超える範囲にある請求項5に記載された陸揚げケーブル。
  7. 無外装海底ケーブルを複数本複合してなる複合海底ケーブルであって、前記無外装海底ケーブルは光ファイバ心線と給電線とを備え、
    前記ケーブル分岐器は、前記無外装海底ケーブルを複数本複合したケーブルを前記無外装海底ケーブルの単位に分離して、既存の海底ケーブル接続部品及び接続技術を利用して接続される請求項5又は請求項6に記載された陸揚げケーブル。
  8. 前記境界点において、前記予備光ファイバ心線が他の前記予備光ファイバ心線とループバック接続される、請求項1乃至請求項7のうちのいずれか一に記載された陸揚げケーブル。
  9. 前記境界点まで繋がっている光ファイバ心線のうちの一部が光ファイバセンシング用途に用いられる請求項1乃至請求項8のうちのいずれか一に記載された陸揚げケーブル。
  10. 前記境界点が、前記陸揚げ地点が設定される国の領域の外にあるか、或いは、前記国の領域の外にあることが想定されている、請求項1乃至請求項9のうちのいずれか一に記載された海底ケーブルの前記領域の内のすべての部分である部分陸揚げケーブル。
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