JP2019110497A - 制御装置、制御方法、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】基地局装置が受信した信号の品質を基づいて基地局装置の利用状況を把握する技術を提供する。【解決手段】通信品質判定部54は、同一の無線リソースを使用して端末装置からの信号を受信した複数の基地局装置それぞれの受信信号の、品質の程度を示す品質指標を導出する。スコア算出部60は、品質指標を所定の期間にわたって集約し、基地局装置毎にスコアを算出する。出力部64は、スコア算出部60において算出したスコアをもとに生成した基地局装置に関する情報を出力する。【選択図】図6
Description
本発明は、通信技術に関し、特に基地局装置における通信状態を把握する制御装置、制御方法、プログラムに関する。
無線LAN(Local Area Network)システムでは、基地局装置と端末装置間における通信がなされる。複数の基地局装置が設置される場合、不要な基地局装置は休止される方が好ましい。そのために、基地局装置と端末装置間の実際の通信量から基地局装置のチャネル利用率が算出される。また、最もチャネル利用率が低い基地局装置に接続している端末装置を特定し、当該端末装置が持つ接続可能基地局装置リストをもとに、当該端末装置が他の基地局装置に接続を変更した場合のチャネル利用率が予測される。予測したチャネル利用率がしきい値未満であれば、当該端末装置に他の基地局装置へ接続変更が指示され、端末装置との接続がなくなった基地局装置が休止状態にされる(例えば、特許文献1)。
チャネル利用率をもとに、休止させる基地局装置を決定しているが、基地局装置が受信した信号の品質は考慮されていない。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、基地局装置が受信した信号の品質を基づいて基地局装置の利用状況を把握する技術を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の制御装置は、同一の無線リソースを使用して端末装置からの信号を受信した複数の基地局装置それぞれの受信信号の、品質の程度を示す品質指標を導出する通信品質判定部と、品質指標を所定の期間にわたって集約し、基地局装置毎にスコアを算出するスコア算出部と、スコア算出部において算出したスコアをもとに生成した基地局装置に関する情報を出力する出力部と、を備える。
本発明の別の態様は、制御方法である。この方法は、同一の無線リソースを使用して端末装置からの信号を受信した複数の基地局装置それぞれの受信信号の、品質の程度を示す品質指標を導出するステップと、品質指標を所定の期間にわたって集約し、基地局装置毎にスコアを算出するステップと、算出したスコアをもとに生成した基地局装置に関する情報を出力するステップと、を含む。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、基地局装置が受信した信号の品質を基づいて基地局装置の利用状況を把握できる。
本発明を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本発明の実施例は、基地局装置を介して互いに通信する複数の端末装置が含まれる通信システムに関する。本通信システムは、例えば、業務用無線システムに対応する。また、端末装置から基地局装置に向かう上りリンクの周波数(以下、「上り周波数」という)と、基地局装置から端末装置に向かう下りリンクの周波数(以下、「下り周波数」という)とは異なる。なお、上り周波数は、基地局装置における受信周波数に相当し、下り周波数は、基地局装置における送信周波数に相当する。一方、複数の基地局装置のそれぞれにおける上り周波数は同一であり、複数の基地局装置のそれぞれにおける下り周波数も同一である。以下では、1つの上り周波数と1つの下り周波数との組合せを「チャネル」ということもあるが、上り周波数または下り周波数の一方を「チャネル」ということもある。なお、周波数で規定される「チャネル」だけでなく、時分割多重や拡散符号などの技術を用いた「チャネル」を用いてもよい。また「チャネル」は、無線通信システムで使用される「無線リソース」であるといえる。複数の基地局装置は制御装置に接続されており、制御装置は、各基地局装置を制御するとともに、基地局装置が端末装置からの発呼情報(送信情報)を受信した場合に、複数の基地局装置に、受信した発呼情報を転送する。これは、複数の基地局装置をまたいで、サイマルキャスト通信が実行されることに相当する。
1つの端末装置は、音声情報が含まれた発呼情報を送信する。発呼情報を受信した複数の基地局装置のそれぞれは、発呼情報をIPパケット化することによってパケット信号を生成し、IPネットワークを介してパケット信号を制御装置に送信する。その際、基地局装置は、受信した発呼情報の品質に関する情報(以下、「品質情報」という)もパケット信号に格納する。制御装置は、複数の基地局装置のそれぞれから受信したパケット信号における品質情報を比較し、最高の品質情報が含まれたパケット信号の発呼情報を選択する。制御装置は、選択した発呼情報を複数の基地局装置のそれぞれが送信すべき時刻に関する情報(以下、「送信時刻」という)と発呼情報とが含まれたパケット信号を生成する。制御装置は、IPネットワークを介して、複数の基地局装置にパケット信号を送信する。複数の基地局装置は、パケット信号を受信すると、パケット信号に含まれた送信時刻が到来した場合に発呼情報を送信する。他の端末装置は、発呼情報を受信して、音声を再生する。1つの端末装置を使用するユーザの発話が続く限り、このような処理は定期的に繰り返して続けられる。
このような通信システムにおいて複数の基地局装置はさまざまな位置に設置されるが、発呼信号の受信への寄与の小さい基地局装置、つまり端末装置が周囲に存在していない基地局装置も存在することがある。そのような基地局装置の存在によって、設置された基地局装置の関連設備の運用が非効率的になる。本実施例では、各基地局装置で受信した端末装置からの発呼情報に対して、受信時間、受信信号強度、音声情報内のエラー情報を記録した受信履歴を利用することによって、端末装置からの発呼情報の受信品質が低い基地局装置を特定する。また、発呼情報の受信品質が低い基地局装置が存在した場合、管理者へ当該基地局装置に関する情報が通知される。管理者は、当該基地局装置に関する情報が通知されることによって、利用状況を把握することが可能となり、基地局装置の関連設備を効率的に運用することができる。
図1は、通信システム100の構成を示す。通信システム100は、IPネットワーク10、制御装置12、基地局装置14と総称される第1基地局装置14a、第2基地局装置14b、第3基地局装置14c、端末装置16を含む。ここで、通信システム100に含まれる基地局装置14の数は「3」に限定されず、それらより多くてもよく、それらよりも少なくてもよい。また端末装置16の数は「1」に限定されず、それらより多くてもよい。
端末装置16、複数の基地局装置14は、前述のごとく、業務用無線システムに対応しており、各端末装置16は、1つ以上の基地局装置14を介して、音声通信を実行する。各端末装置16はPTT(Push To Talk)ボタンを備え、PTTボタンが押し下げられた端末装置16はユーザの音声を発呼情報として基地局装置14に送信する。複数の基地局装置14は、端末装置16からの発呼情報を受信すると、発呼情報が含まれたパケット信号を生成し、パケット信号をIPネットワーク10を介して制御装置12に送信する。その際、複数の基地局装置14は、発呼情報の品質として、受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)、発呼情報のエラー率などを測定し、測定結果である品質情報もパケット信号に含める。
制御装置12は、複数の基地局装置14からのパケット信号を受信し、各パケット信号に含まれた品質情報をもとに、最高の品質情報を含んだパケット信号の発呼情報を選択する。また、制御装置12は、選択された発呼情報に対する送信時刻を生成し、送信時刻と発呼情報とが含まれたパケット信号を、IPネットワーク10を介して複数の基地局装置14に送信する。
複数の基地局装置14は、パケット信号を受信すると、パケット信号から送信時刻と発呼情報とを抽出する。各基地局装置14は、送信時刻が到来した場合に、発呼情報を送信する。ここで、各基地局装置14が取得する時刻(時計)は同期されているので、第1基地局装置14aから第3基地局装置14cは、発呼情報を同一のタイミングで送信する。そのため、各基地局装置14は同期されることになり、通信システム100は、サイマルキャストシステムであるといえる。端末装置16は、基地局装置14からの発呼情報を受信する。
図2は、基地局装置14の構成を示す。基地局装置14は、受信用アンテナ30、受信用フィルタ32、受信用アンプ34、受信用分配器36、送信用アンプ38、送信用アンテナ40に接続される。実際の通信システム100の運用において、管理者が、予め端末装置16を使用する台数、使用されるエリアを事前に調査し、複数台の基地局装置14が適切な場所に設置される。また、基地局装置14の設置にあたっては基地局装置14の他、各種の設備の投資が必要となる。各種の設備が、受信用アンテナ30、受信用フィルタ32、受信用アンプ34、受信用分配器36、送信用アンプ38、送信用アンテナ40である。また本図では省略しているが、各基地局装置14は、時刻を取得する手段を備えており、異なる基地局装置14が取得する時刻の差は無視できる。これらには公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略するが、一般的にこれらの機材は大型であり、価格についても高価な場合がある。また、設備を設置するための物理的なスペースが必要となる。
図3は、通信システム100による処理の概要を示す。各基地局装置14は、通信可能なエリアとして通信エリア18を形成する。具体的に説明すると、第1基地局装置14aは第1通信エリア18aを形成し、第2基地局装置14bは第2通信エリア18bを形成し、第3基地局装置14cは第3通信エリア18cを形成する。また、第1基地局装置14aから第3基地局装置14cでは同一のチャネルが使用されるので、第1通信エリア18aから第3通信エリア18cでも同一のチャネルが使用される。そのため、図示のごとく、端末装置16が移動することによって、発呼情報を受信する基地局装置14と端末装置16の距離が変化した場合であっても、可能な限り受信品質のよい発呼情報がシームレスに使用される。なお、受信品質は、例えば、RSSIの値、発呼情報内のエラー情報の有り/無しによって総合的に決定される。また、一般的には受信品質は端末装置16と基地局装置14間の距離に左右され、距離が近い場合は高品質、距離が遠い場合は低品質といった傾向がある。
図4は、通信システム100による別の処理の概要を示す。基地局装置14を設置した後、管理者が調査を実行すると、事前の調査の精度が十分でない場合、あるいは後天的な環境の変化により、端末装置16が通話処理を行う通信エリア18が事前の想定と異なる場合が発生しうる。管理者は事前調査の結果をもとに、図3および図4に示すように、ある地域に第1基地局装置14aから第3基地局装置14cを設置したと想定する。実際に運用を開始した後、端末装置16は、第2通信エリア18bと第3通信エリア18cに位置することが多く、第1通信エリア18aでは端末装置16からの発呼が少ないとする。端末装置16が位置することが多いエリアは移動エリア20と示される。端末装置16が移動する範囲は、移動エリア内にほぼ収まる。このような状況において、第1基地局装置14aから制御装置12に送信される発呼情報の受信品質は恒常的に低品質なものとなり、制御装置12が第1基地局装置14aからの発呼情報を選択する可能性は極めて低くなる。この状態になった場合、第1基地局装置14aは無駄となり、このまま運用を続けた場合に設備の損失となる。また、第1基地局装置14aが無駄な電力を消費する等、運用費用の無駄も発生する。
図5は、通信システム100による受信処理の概要を示す。図示しない端末装置16から送信された発呼情報は各基地局装置14内でIPパケット化され、各基地局装置14は、パケット信号をIPネットワーク10経由で制御装置12に定期的に送信する。その際、パケット信号には、発呼情報の音声情報の他、基地局装置14が端末装置16から発呼情報を受信した際の品質を示す受信品質情報と、時刻情報が含まれる。例えば、受信品質情報としては、RSSI、端末装置16から発呼情報を受信した際のエラー情報等である。なお、パケット信号に含まれる時刻情報は、基地局装置14が端末装置16から発呼情報を受信した時刻(第1の時刻)であっても、基地局装置14が制御装置12へパケット信号を送信した時刻(第2の時刻)であってもよいが、各基地局装置14で統一されていることが望ましい。第2の時刻は、第1の時刻に、基地局装置14内部で必要な処理時間を加えた時刻になるので、第1の時刻および第2の時刻はともに、基地局装置14が端末装置16から信号を受信した時刻に係る時刻といえる。以下では、基地局装置14が制御装置12へパケット信号を送信した時刻(第2の時刻)がパケット信号に含まれるものとして説明する。制御装置12は各基地局装置14から受信したパケット信号をバッファに保存し、パケット信号内の通話受信時刻が数ミリsecの一定期間内に含まれるパケット信号のそれぞれに、同一の発呼情報が含まれていると見なす。制御装置12は、同一の発呼情報であると見なされた複数の発呼情報のうち、最も品質の高い発呼情報を選択する。
図6は、制御装置12の構成を示す。制御装置12は、通信部50、パケット受信用バッファ52、通信品質判定部54、パケット送受信履歴記録部56、パケット送受信履歴テーブル58、スコア算出部60、基地局装置受信品質テーブル62、出力部64、表示部66を含む。なお、表示部66を制御装置12に含めず、制御装置12とは別の表示装置を用いてもよい。通信部50は、図示しないIPネットワーク10を介して複数の基地局装置14と接続する。通信部50は、複数の基地局装置14のそれぞれからのパケット信号を受信する。具体的に説明すると、通信部50は、同一の無線リソース(同一のチャネル)を使用して端末装置16からの発呼情報を受信する複数の基地局装置14のそれぞれから、基地局装置14が受信した発呼情報の品質の程度を示す受信品質情報を含むパケット信号を取得する。なお、受信品質情報は、基地局装置14が端末装置16から発呼情報を受信した際の受信信号強度、または発呼情報のエラーの程度を示す値に相当する。通信部50は、パケット信号をパケット受信用バッファ52に記憶させる。パケット受信用バッファ52は、パケット信号を一旦格納する。
通信品質判定部54は、パケット受信用バッファ52に記憶されたパケット信号のうち、最も品質の高いパケット信号を選択し、当該パケット信号を各基地局装置14へ通信部50から一斉配信させる。その際、通信品質判定部54は、各基地局装置14から受信したパケット信号毎に、受信品質情報に基づいて品質指標(スコアP)を計算する。なお、通信品質判定部54は、パケット信号に含まれた受信品質情報を品質指標(スコアP)として抽出してもよい。すなわち、パケット信号に含まれた受信品質情報そのものを品質指標(スコアP)としてもよい。スコアPについての具体的な計算方法として、種々の方法が使用可能である。例えば、RSSIの値が大きく、かつ音声情報内のエラーが少ないほど高い値が算出される計算式が使用される。なお、基地局装置14が端末装置16からデータを受信した際に基地局装置14が検出したエラーまたは訂正したエラーの情報が、RSSIと同様に、基地局装置14から制御装置12へ送信されており、その情報がスコアPの計算に反映させてもよい。また、パケット信号に含まれる音声情報の品質がスコアPに反映されてもよい。例えば、音声情報に含まれるノイズ成分の割合や、音声情報の音圧レベルの変動が定量化されて、スコアPに反映させてもよい。
(1)第1の方法は、RSSIを用いてスコアPを算出する方法である。この場合、基地局装置14が端末装置16からの発呼情報を受信した際のRSSI値が使用され、RSSI値が大きなものが高品質と判定される。RSSIそのものをスコアPとしてもよいし、RSSIを所定の関数で変換した値をスコアPとしてもよい。また、RSSIを「大」、「中」、「小」などの所定のカテゴリに対応させ、そのカテゴリに対応する数値(「大」=10、「中」=4、「小」=1など)をスコアPにしてもよい。
(2)第2の方法は、エラー情報を用いる方法である。この場合、基地局装置14が端末装置16からの発呼情報を受信した際のエラーの多さを示す数値、あるいはエラー訂正処理によって訂正されたエラーの多さを示す数値が使用される。また、エラーの量を「多い」、「中程度」、「少ない」等の所定のカテゴリに変換し、スコアPをカテゴリに対応する数値にしてもよい。いずれにしても、エラーの程度を示す数値が小さなものが高品質と判定される。(1)と合わせるために、エラーの多さを示す数値が逆数にされてもよい。
(3)第3の方法は、発呼情報を用いる方法である。通信品質判定部54は、各パケット信号の発呼情報を信号解析し、音声以外のノイズ成分を検出する。例えば、音声に特有な帯域以外の周波数成分や、一定時間における振幅変化が所定値以上の成分(時間経過に対する振幅変化率の大きな成分)をノイズ成分とすればよい。この方法の場合、ノイズ成分が小さいものが高品質として判定される。あるいは、音声成分とノイズ成分を両方算出し、それらの比であるSN比を算出する。この方法の場合、SN比が最も大きいものが高品質として判定される。また、パケット信号に画像データや映像データが含まれる場合には、画像データ(映像データ)のノイズ成分を検出し、スコアPに反映させてもよい。また、音声データのノイズと映像データのノイズを両方検出し、それらをスコアPに反映させてもよい。なお、この第3の方法を用いる場合は、各パケット信号の受信品質情報を省略可能である。
また、第1の方法から第3の方法を任意に組み合わせて、品質を判定してもよい。例えば、RSSI値をR、エラーの程度を示す数値をE、ノイズ成分を示す数値をNとして、式(1)に示す演算によりスコアPを算出する。なお、Eでは、エラーの多さを示す数値が逆数にされている。ここで、α、β、γは重み係数であり、α>0、β<0、γ<0である。通信品質判定部54は、スコアPが最も大きなパケット信号を最も品質の高いパケット信号として選択し、当該パケット信号を通信部50に出力する。
P=αR+βE+γN 式(1)
P=αR+βE+γN 式(1)
パケット送受信履歴記録部56は、パケット受信用バッファ52に一旦格納されたパケット信号と、通信品質判定部54において計算したスコアPとをパケット送受信履歴テーブル58に記憶させる。図7(a)−(b)は、パケット送受信履歴テーブル58のデータ構造を示す。パケット送受信履歴テーブル58は、図7(a)に示す受信履歴テーブルと、図7(b)に示す送信履歴テーブルの2種類のデータで構成されている。受信履歴テーブルには、制御装置12において受信したパケット信号に関する情報が格納されており、送信履歴テーブルには、制御装置12から送信したパケット信号に関する情報が格納されている。パケット送受信履歴テーブル58には、各基地局装置14から受信したパケット信号の受信時刻、送信元基地局装置識別子、基地局装置14がパケット信号を送信した時刻情報あるいは基地局装置14が端末装置16から発呼情報を受信した時刻情報、通信品質判定部54により計算されたスコアPが記憶される。また、パケット送受信履歴テーブル58には、通信品質判定部54により選択され、各基地局装置14に配信されたパケット信号も記憶される。
図7(a)における制御装置受信時刻は、制御装置12が基地局装置14からパケット信号を受信した時刻を示す。基地局装置送信時刻は、基地局装置14が制御装置12へパケット信号を送信した時刻を示す。制御装置12および各基地局装置14がそれぞれ取得する時刻は、同期されており、相互の時刻の差は無視できる。送信元基地局装置名は、パケット信号を送信した基地局装置名を示す。送信元基地局装置IPは、パケット信号を送信した基地局装置14のIPアドレスを示す。スコアPは、通信品質判定部54により計算したスコアを示す。
図7(b)における制御装置送信時刻は、通信品質判定部54により選択されたパケット信号を制御装置12が各基地局装置14へ配信した時刻を示す。基地局装置送信時刻は、通信品質判定部54により選択されたパケット信号の送信を行った基地局装置14が制御装置12へパケット信号を送信した時刻を示す。送信元基地局装置名は、通信品質判定部54により選択されたパケット信号の送信を行った基地局装置名を示す。送信元基地局装置IPは、通信品質判定部54により選択されたパケット信号の送信を行った基地局装置のIPアドレスを示す。スコアPは、通信品質判定部54により選択されたパケット信号のスコアを示す。なお、各時刻は、「時:分:秒:ミリ秒」のフォーマットで示される。例えば、「10:23:54.215」の表記は、「10時23分54.215秒」を表す。図6に戻る。
スコア算出部60は、パケット送受信履歴テーブル58を参照し、各パケット信号のスコアPから基地局装置14毎の受信品質を判定し、それを基地局装置受信品質テーブル62へ記録する。つまり、スコア算出部60は、品質指標を所定の期間にわたって集約したスコアRを基地局装置14毎に算出する。基地局装置受信品質テーブル62には各基地局装置14の受信品質に関するスコアRが記録される。なお、スコアRには、通信システム100の運用開始時に基準となる初期値(例えば1000)が設定される。
以下では、スコア算出部60での具体的な処理を説明する。スコア算出部60は、パケット送受信履歴テーブル58内に記録されている一定期間分の履歴を参照する。一定期間の長さは、通信システム100の運用開始時から現在までの期間でもよいし、例えば直近1ヶ月、3ヶ月、半年あるいは一年間等でもよい。
(1)スコア算出部60は、送信履歴テーブルを検索し、制御装置12から基地局装置14へ送信されたパケット信号に関する記録を特定する。図8(a)−(b)は、スコア算出部60における処理を説明するための図である。図8(a)−(b)は、図7(a)−(b)に示されたデータのうち、スコア算出部60において特定された一部のデータを示す。図8(a)は、図7(b)から1つのデータ(1つの行)を特定し、その特定したデータに関連するデータを図7(a)から抽出した状態を示している。
(1)スコア算出部60は、送信履歴テーブルを検索し、制御装置12から基地局装置14へ送信されたパケット信号に関する記録を特定する。図8(a)−(b)は、スコア算出部60における処理を説明するための図である。図8(a)−(b)は、図7(a)−(b)に示されたデータのうち、スコア算出部60において特定された一部のデータを示す。図8(a)は、図7(b)から1つのデータ(1つの行)を特定し、その特定したデータに関連するデータを図7(a)から抽出した状態を示している。
(2)スコア算出部60は、(1)で特定したパケット信号に関連するパケット信号であって、かつ制御装置12が基地局装置14から受信したパケット信号を、受信履歴テーブルの中から特定(抽出)する。例えば、スコア算出部60は、受信履歴テーブルにおいて、(1)で特定したパケット信号の基地局装置送信時刻との差が所定時間(例えば、30msec)以内である基地局装置送信時刻を持つデータを関連するデータとして特定する。図8(a)の4行目が(1)で特定したデータであり、1行目〜3行目が(2)で特定したデータ(4行目に関連するデータ)である。図8(a)の4行目のデータの基地局装置送信時刻「10:23:54.215」との差が30msec以内である基地局装置送信時刻を持つデータとして、1行目〜3行目が該当する。すなわち、4行目のパケット信号に関連するパケット信号は、1行目〜3行目になる。図6に戻る。
(3)スコア算出部60は、(2)で特定された基地局装置14が複数存在する場合、スコアPの最も低い基地局装置14を特定し、基地局装置受信品質テーブル62の当該基地局装置14のスコアRから第1の所定値(例えば、「10」)を減算する。例えば、図8(a)の場合、1行目の第1基地局装置14aが該当する。例えば、第1基地局装置14aのスコアRが「200」である場合、スコア算出部60は、新たなスコアRを「200−10=190」のように計算する。このようにスコア算出部60は、一の基地局装置14のスコアPが、他の基地局装置14のスコアPよりも低い場合に、一の基地局装置14のスコアRをより低い値に更新する。
また、(2)で特定された基地局装置14が複数存在する場合、スコア算出部60は、通信品質判定部54により選択されたパケット信号を送信した基地局装置14のスコアRに第2の所定値(例えば、「5」)を加算してもよい。例えば、図8(a)の場合、第3基地局装置14cがそれに該当する基地局装置14であり、第3基地局装置14cのスコアRが「1000」である場合、スコア算出部60は、新たなスコアRを「1000+5=1005」のように計算する。このようにスコア算出部60は、一の基地局装置14のスコアPが、他の基地局装置14のスコアPよりも高い場合に、一の基地局装置14のスコアRをより高い値に更新する。つまり、スコア算出部60は、一の基地局装置14が端末装置16からパケット信号を受信した時刻を特定する。また、スコア算出部60は、特定した時刻に対応する一の基地局装置14のスコアPと、特定した時刻に対応する他の基地局装置14のスコアPを比較した結果をもとに、一の基地局装置のスコアRを算出する。
(4)スコア算出部60は、(2)で特定された基地局装置14の数が単数である場合、スコアPの値によらず当該基地局装置14のスコアRに第3の所定値(例えば、「50」)を加算してもよい。図8(b)は、(2)で特定された基地局装置14の数が単数である例を示す図である。図8(b)の2行目は、(1)で特定されたデータである。1行目はそれに関連する、(2)で特定されたデータであるが、これ以外に関連するデータは存在しないことを示している。図8(b)の3行目と4行目についても同様である。このようにスコア算出部60は、比較の対象となる他の基地局装置14が存在しない場合に、一の基地局装置14のスコアRをより高い値に更新する。つまり、スコア算出部60は、比較の対象となる他の基地局装置14の数に応じて、一の基地局装置14のスコアを算出する。スコア算出部60が、パケット送受信履歴テーブル58に対して前述の処理を実行することによって、図4の第1基地局装置14aのスコアRは低下する。図9は、基地局装置受信品質テーブル62のデータ構造を示す。図示のごとく、各基地局装置14の名称、IPアドレス、スコアRが示される。図6に戻る。
このようなスコア算出部60による処理をフローチャートをもとに説明する。図10は、スコア算出部60によるスコア算出手順を示すフローチャートである。S10において、送信履歴テーブル内に記録されている所定の期間内の履歴の中で、未処理の履歴が存在するか否かを判定する。未処理の履歴が存在する場合(S10のY)、S12に進み、未処理の履歴が存在しない場合(S10のN)、処理を終了する。S12において、スコア算出部60は、送信履歴テーブル(制御装置12が送信したパケット信号)の中から未処理の履歴を1つ選択する。これは、上述の処理(1)に相当する。S14において、スコア算出部60は、S12で選択した履歴に関連するパケット信号を制御装置12に送信した基地局装置14を特定する。具体的には、S12で選択した履歴に関連するデータを受信履歴テーブルの中から特定し、その特定したデータに対応する基地局装置14を特定する。これは、上述の処理(2)に相当する。S16において、スコア算出部60は、送信を行った基地局装置14が複数台であるか否かを判定する。複数台である場合(S16のY)、S18に進み、複数台でない場合、すなわち単数の場合(S16のN)、S22に進む。S18において、スコア算出部60は、最もスコアPの低い基地局装置14を特定し、当該基地局装置14のスコアRを減算する。また、スコア算出部60は、最もスコアPの高い基地局装置14を特定し、当該基地局装置14のスコアRを加算する(S20)。S18およびS20は、上述の処理(3)に相当する。S20からは、ステップS10に戻る。S22において、スコア算出部60は当該基地局装置14のスコアRを加算する。これは、上述の処理(4)に相当する。S22からは、ステップS10に戻る。図6に戻る。
出力部64は、スコア算出部60において算出したスコアRとしきい値との比較によって選択した基地局装置14に関する情報を通信部50を介して他の装置に対して出力する。また、出力部64は、選択した基地局装置14に関する情報を表示部66に表示してもよい。これらは、スコア算出部60において算出したスコアRをもとに生成した基地局装置14に関する情報を出力することに相当する。出力部64が出力するデータは、表示部66または表示装置に表示させるためのデータであってもよいし、表示用のデータでなくてもよい。例えば、出力部64は、特定の表示装置に依存しないデータ(中立的なデータ)を出力し、そのデータを受信した他の装置がそれをもとに表示用のデータを作成してもよい。このような出力部64による処理をフローチャートをもとに説明する。図11は、出力部64による出力手順を示すフローチャートである。出力部64が、スコアRが第4の所定値(例えば、「300」)以下の基地局装置14が存在するか否かを判定する(S100)。第4の所定値を例えば、「300」にした場合、図9では、第1基地局装置14aが該当する。ステップS100の判定結果が「Y」の場合は、ステップS102に進み、出力部64は、管理者に当該基地局装置14の情報を通知する。すなわち、基地局装置14の「休止」または「廃止」に関する判断材料となりうる使用状況に関する情報が出力される。この情報をもとに、当該基地局装置14の管理者が「休止」または「廃止」を決定した場合には、例えば、図2の受信用アンテナ30から受信用分配器36までが「休止」または「廃止」される。ステップS100の判定結果が「N」の場合は、処理が終了される。
図12は、出力部64による別の出力手順を示すフローチャートである。これは、図11のステップS100における判定基準を複数用意することに相当する。出力部64が、スコアRが第5の所定値(例えば、「400」)以下の基地局装置14が存在するか否かを判定する(S150)。ここで、第5の所定値は、基地局装置14の「休止」を判定するためのしきい値である。ステップS150の判定結果が「Y」の場合は、ステップS152に進み、出力部64が、スコアRが第6の所定値(例えば、「200」)以下の基地局装置14が存在するか否かを判定する(S152)。ここで、第6の所定値は、基地局装置14の「廃止」を判定するためのしきい値であり、第5の所定値よりも小さい値である。ステップS152の判定結果が「Y」の場合は、ステップS154に進み、管理者に基地局装置14の廃止を通知する。ステップS152の判定結果が「N」の場合は、ステップS156に進み、管理者に基地局装置14の休止を通知する。ここで、廃止は設備の撤去に相当し、休止は一時的な運用の停止に相当する。ステップS150の判定結果が「N」の場合は、処理が終了される。図6に戻る。
出力部64は、スコア算出部60において算出したスコアRをもとに基地局装置14を選択せず、すべての基地局装置14に関する情報を、通信部50を介して他の装置に対して出力してもよいし、表示部66(表示装置)に表示してもよい。また、出力部64が出力した情報を受信した他の装置は、その装置が備える表示部に情報を表示してもよい。出力部64は、表示部66または表示装置が情報を表示するために、スコアRをもとに表示制御情報を作成し、その表示制御情報を出力してもよい。例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)を用いて表示制御情報を作成してもよい。表示部66は、出力部64から出力される情報をリスト形式で表示する。図13は、表示部66に表示される画面を示す。図示のごとく、すべての基地局装置14の基地局装置名、スコアRが表示される。基地局装置14に関するその他の情報が別列に表示されてもよい。本図に示す例では、スコアRが所定値「300」以下の基地局装置14である第1基地局装置14aが、他の基地局装置14とは異なる表示態様で表示される。例えば、スコアRが所定値以下の基地局装置14の文字フォントや背景色の色を「赤」に設定し、その他の基地局装置14の文字フォントや背景色の色を「黒」に設定すればよい。また複数のしきい値を用いて、3種類以上の表示態様で表示してもよい。すなわち、出力部64は、スコアRに応じて表示態様を変更する表示制御情報を作成してもよい。これは、スコアRが所定の条件を満たす基地局装置14と、それ以外の基地局装置14とを判別可能なように表示制御情報を作成するともいえる。また、基地局装置名、スコアRが、それぞれ昇順、降順ソート可能である。図13では、スコアRの低い順で昇順ソートがなされている。また、最左列のアンテナアイコンは基地局装置14のスコアRにより決定される。例えば、スコアRが0以上かつ250以下である場合、アンテナアイコンが0本とされ、スコアRが251以上かつ500以下である場合、アンテナアイコンが1本とされる。また、スコアRが501以上かつ750以下である場合、アンテナアイコンが2本とされ、スコアRが751以上かつ1000以下である場合、アンテナアイコンが3本とされ、スコアRが1001以上である場合、アンテナアイコンが4本とされる。図6に戻る。
表示部66は、出力部64から出力される情報と、基地局装置14が配置される位置情報とが対応づけられた地図情報を表示してもよい。図14は、表示部66に表示される別の画面を示す。図示のごとく、基地局装置14の設置位置毎に基地局装置名、スコアRが地図上に表示される。地図で表示する地域は任意に変更可能である。具体的には、地図表示しているエリア内で基地局装置14が設置された座標にアイコンおよび基地局装置名、スコアRが表示される。また、スコアRがしきい値を下回っている基地局装置14についてはアイコン表示を変更してもよい。ここでは、第1基地局装置14aのスコアRがしきい値を下回っており、網目模様のアイコン表示へ変更される。また、スコアRに応じて、文字フォントの色や大きさを設定してもよい。
図15は、表示部66に表示されるさらに別の画面を示す。図示のごとく、基地局装置14の設置位置毎に基地局装置名、スコアRが地図上に表示される。地図で表示する地域は任意に変更可能である。具体的には、地図表示しているエリア内で基地局装置14が設置された座標にスコアRに応じた円柱グラフが表示される。スコアRが高い程、円柱グラフが高く表示され、スコアRが低い程、円柱グラフが低く表示される。スコアRがしきい値を下回っている基地局装置14については円柱グラフ表示を変更する。ここでは、第1基地局装置14aのスコアRがしきい値を下回っており、網目模様の円柱グラフ表示へ変更される。図6に戻る。
なお、出力部64は、スコア算出部60において算出したスコアRの相対的な順番をもとに選択した基地局装置14に関する情報を出力してもよい。相対的な順番とは、例えば、スコアRの高い方から3番目まで、あるいはスコアRの低い方から3番目までである。すなわち、所定のしきい値を用いずに基地局装置14を選択し、それに関する情報を出力してもよい。選択された情報は通信部50から出力されてもよいし、表示部66に表示されてもよい。表示部66は、相対的な順番をもとに選択した基地局装置14に対して図13から図15のような画面を表示する。
上述の制御装置12および基地局装置14は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。また、複数のコンピュータを用いて、分散処理を行うプログラムとしても実現可能である。例えば、複数のコンピュータに、それぞれ異なる機能の処理を実行させ、コンピュータシステム全体で所望の処理結果が得られるように構成してもよい。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ハードウエアとソフトウエアの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
本実施例によれば、基地局装置が受信した信号の品質の程度を示す品質指標を所定の期間にわたって集約したスコアRをもとに基地局装置に関する情報を生成するので、通信における受信品質を考慮して基地局装置の利用状況を把握できる。また、スコアRの低い基地局装置を選択するので、発呼情報の受信に対する寄与の少ない基地局装置を特定(選択)できる。また、発呼情報の受信に対する寄与の少ない基地局装置が選択されるので、通信システムでの受信設備を効率的に運用できる。また、受信設備の整理により、通信システム全体をコストダウンできる。また、基地局装置が端末装置から発呼情報を受信した際の受信信号強度、またはエラーの程度を示す値を品質指標として含むパケット信号が受信されるので、制御装置での処理を簡易にできる。
また、同一の発呼情報に対するスコアPを比較することによって、基地局装置のスコアRを算出するので、同一の発呼情報に対する品質をスコアRに反映させることができる。また、一の基地局装置のスコアPが、他の基地局装置のスコアPよりも低い場合に、一の基地局装置のスコアRをより低い値に更新するので、品質の悪化をスコアRに反映させることができる。また、一の基地局装置のスコアPが、他の基地局装置のスコアPよりも高い場合に、一の基地局装置のスコアRをより高い値に更新するので、品質の高さをスコアRに反映させることができる。また、比較の対象となる他の基地局装置の数に応じて、一の基地局装置のスコアRを算出するので、受信できていない他の基地局装置の数もスコアRに反映させることができる。また、比較の対象となる他の基地局装置が非存在である場合に、一の基地局装置のスコアRをより高い値に更新するので、発呼情報を唯一受信できていることをスコアRに反映させることができる。
また、スコアRとしきい値との比較によって選択した基地局装置に関する情報を出力するので、通信における受信品質を考慮した基地局装置の利用状況を通知できる。また、スコアRの相対的な順番をもとに選択した基地局装置に関する情報を出力するので、通信における相対的な受信品質を考慮した基地局装置の利用状況を通知できる。また、情報をリスト形式で表示するので、基地局装置の情報を簡潔に分かりやすく通知できる。また、情報と、基地局装置が配置される位置情報とが対応づけられた地図情報を表示するので、基地局装置の情報を直感的に分かりやすく通知できる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本実施例によれば、通信システム100では、業務用無線システムが使用されている。しかしながらこれに限らず例えば、業務用無線システム以外の携帯電話等の無線通信システムが使用されてもよい。本変形例によれば、システムの自由度を向上できる。また本実施例では、通信システム100において、音声通話を行う例を用いて説明したが、音声通話に限らず、テキストデータ、映像データ、その他のデータを交換するデータ通信を行う通信システムであってもよい。
本実施例によれば、制御装置12は、基地局装置14とは別に構成されており、IPネットワーク10を介して基地局装置14に接続される。しかしながらこれに限らず例えば、制御装置12は、いずれかの基地局装置14に含まれることによって、両者は一体的に構成されてもよい。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。
本実施例において、基地局装置14が端末装置16から信号を受信した時刻に係る時刻を用いて、同一の発呼情報を受信した基地局装置14の数を算出し、複数の基地局装置14が受信した場合には、同一の発呼情報に対応する複数の受信品質を比較しているが、他の方法を用いてもよい。例えば、端末装置16が送信する発呼情報の中に、発呼を一意に識別可能な発呼識別情報を含ませた上で、各基地局装置14が制御装置12に送信するパケット信号の中に発呼識別情報を入れ、制御装置12は、同一の発呼識別情報をもつパケット信号を対象にして、基地局装置14の数を算出し、受信品質を比較すればよい。発呼識別情報として、例えば、端末装置16の識別情報と、端末装置16が発呼する時刻との組み合せを用いることができる。
本実施例において、出力部64は、第4の所定値から第6の所定値のいずれかのしきい値以下の基地局装置14を選択する。つまり、出力部64は、発呼情報の受信品質の低い基地局装置14を選択している。しかしながらこれに限らず例えば、出力部64は、しきい値以上の基地局装置14、または発呼情報の受信品質の高い順に所定数の基地局装置14を選択してもよい。この場合、出力部64は、発呼情報の受信品質の高い基地局装置14を選択するといえる。また出力部64は、例えば図13の表示を行う表示制御情報を作成する際に、発呼情報の受信品質が相対的に高い基地局装置14(例えば、スコアRが「1000」の基地局装置14)がより目立つように、その表示態様を設定してもよい。すなわち、出力部64は、発呼情報の受信品質に関する所定の条件を満たす基地局装置14を選択してもよい。本変形例によれば、発呼情報の受信品質の高い基地局装置14に関する情報を通知できる。このような通知により管理者は、受信品質の高い基地局装置14に対して、さらに設備投資を行ったり、メンテナンスの頻度を増やしたり等の判断を容易に行うことができる。このように、通信システム全体の通信品質の維持、向上に役立つ情報を通知することができる。
本実施例において、スコア算出部60は、所定の条件を満たした基地局装置14に対して、第1の所定値から第3の所定値のいずれかの固定値をスコアRから減算したり、スコアRに加算したりしている。しかしながらこれに限らず例えば、スコア算出部60は、スコアPの差により、スコアRを増減させる値を変化させてもよい。つまり、スコア算出部60は、(3)において複数の基地局装置14を特定した場合、スコアPの最も低い基地局装置14のスコアRを減算する際、最も高いスコアPとの差分(差分値)を計算し、差分によりスコアRから減算する値を変化させてもよい。
例えば、スコア算出部60は、スコアPの差分が50以上である場合スコアRを10減算し、スコアPの差分が40以上かつ50未満である場合スコアRを8減算し、スコアPの差分が30以上かつ40未満である場合スコアRを6減算する。さらに、スコア算出部60は、スコアPの差分が20以上かつ30未満である場合スコアRを4減算し、スコアPの差分が20未満である場合スコアRを2減算する。このようにスコア算出部60は、一の基地局装置14のスコアPと、他の基地局装置14のスコアPとの差に基づいて、一の基地局装置のスコアRを算出する。本変形例によれば、2つの基地局装置14のスコアPの差をもとにスコアRを算出するので、実際の受信状況をスコアRに反映できる。
本実施例における通信部50は、同一の無線リソースを使用して端末装置16からの発呼情報を受信する複数の基地局装置14のそれぞれから、基地局装置14が受信した発呼情報の品質の程度を示す受信品質情報を含むパケット信号を取得している。しかしながらこれに限らず例えば、パケット信号に受信品質情報が含まれていなくてもよい。その際、通信部50は、同一の無線リソースを使用して端末装置16からの信号を受信する複数の基地局装置14のそれぞれから、基地局装置14が受信した発呼情報に対応する通信データが含まれたパケット信号を取得する。当該通信データには、音声情報、画像情報、映像情報のうちの少なくとも1つが含まれる。制御装置12には品質指標算出部が含まれる。品質指標算出部は、通信データをもとに、発呼情報の品質の程度を示す品質指標を算出する。例えば、品質指標算出部は、音声情報などに含まれるノイズの量、または音声情報などの劣化の程度をもとに品質指標を算出する。例えば、音声情報の周波数帯域の変化や画像情報の解像度の変化によって、それらの劣化の程度を表すことができる。品質指標の算出には公知の技術が使用されてもよいので、ここでは説明を省略する。これに続く処理はこれまでと同様であるので、ここでは省略する。なお、品質指標算出部が実行する処理を通信品質判定部54が行ってもよい。本変形例によれば、パケット信号に受信品質情報を含まないので、基地局装置14における処理を低減できると共に、パケット信号に含めるデータ量を低減できる。
10 IPネットワーク、 12 制御装置、 14 基地局装置、 16 端末装置、 18 通信エリア、 20 移動エリア、 30 受信用アンテナ、 32 受信用フィルタ、 34 受信用アンプ、 36 受信用分配器、 38 送信用アンプ、 40 送信用アンテナ、 50 通信部、 52 パケット受信用バッファ、 54 通信品質判定部、 56 パケット送受信履歴記録部、 58 パケット送受信履歴テーブル、 60 スコア算出部、 62 基地局装置受信品質テーブル、 64 出力部、 66 表示部、 100 通信システム。
Claims (10)
- 同一の無線リソースを使用して端末装置からの信号を受信した複数の基地局装置それぞれの受信信号の、品質の程度を示す品質指標を導出する通信品質判定部と、
前記品質指標を所定の期間にわたって集約し、基地局装置毎にスコアを算出するスコア算出部と、
前記スコア算出部において算出したスコアをもとに生成した基地局装置に関する情報を出力する出力部と、
を備えることを特徴とする制御装置。 - 前記通信品質判定部は、基地局装置が端末装置から信号を受信した際の受信信号強度、またはエラーの程度を示す値を含むデータを取得し、取得したデータに基づいて前記品質指標を導出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。 - 前記通信品質判定部は、基地局装置が端末装置から信号を受信した際の音声情報、画像情報、映像情報のうちの少なくとも1つを含むデータを取得し、取得したデータに含まれるノイズの量または取得したデータの劣化の程度をもとに品質指標を導出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。 - 前記スコア算出部は、端末装置から送信された一の発呼情報を受信した基地局装置を特定し、前記特定した基地局装置の数に応じてスコアを算出する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の制御装置。 - 前記スコア算出部は、前記特定した基地局装置が複数あり、その中の一の基地局装置の品質指標が、その中の他の基地局装置の品質指標よりも低い場合に、前記一の基地局装置のスコアをより低い値に更新する、
ことを特徴とする請求項4に記載の制御装置。 - 前記スコア算出部は、前記特定した基地局装置が複数あり、その中の一の基地局装置の品質指標が、その中の他の基地局装置の品質指標よりも高い場合に、前記一の基地局装置のスコアをより高い値に更新する、
ことを特徴とする請求項4または5に記載の制御装置。 - 前記スコア算出部は、前記特定した基地局装置が複数あり、その中の一の基地局装置の品質指標と、その中の他の基地局装置の品質指標との差に基づいて、前記一の基地局装置のスコアを算出する、
ことを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の制御装置。 - 前記出力部は、前記スコア算出部において算出したスコアをもとに生成した基地局装置に関する情報と、基地局装置が配置される位置情報とが対応づけられた地図情報を表示するための表示制御情報を作成することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の制御装置。
- 同一の無線リソースを使用して端末装置からの信号を受信した複数の基地局装置それぞれの受信信号の、品質の程度を示す品質指標を導出するステップと、
前記品質指標を所定の期間にわたって集約し、基地局装置毎にスコアを算出するステップと、
算出したスコアをもとに生成した基地局装置に関する情報を出力するステップと、
を含むことを特徴とする制御方法。 - 同一の無線リソースを使用して端末装置からの信号を受信した複数の基地局装置それぞれの受信信号の、品質の程度を示す品質指標を導出するステップと、
前記品質指標を所定の期間にわたって集約し、基地局装置毎にスコアを算出するステップと、
算出したスコアをもとに生成した基地局装置に関する情報を出力するステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
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JP2017243915A JP2019110497A (ja) | 2017-12-20 | 2017-12-20 | 制御装置、制御方法、プログラム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020250605A1 (ja) | 2019-06-13 | 2020-12-17 | 日本電気株式会社 | 陸揚げケーブル及び部分陸揚げケーブル |
-
2017
- 2017-12-20 JP JP2017243915A patent/JP2019110497A/ja active Pending
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