JP7097221B2 - 難燃性スチレン系樹脂組成物及び成形品 - Google Patents
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Description
従来から、スチレン系樹脂に難燃性を付与するために、種々の難燃剤が提案されており、中でも安価で物性バランスに優れているブロム系難燃剤が多く使用されている。しかしながら、近年ハロゲン含有有機化合物を規制する動きが欧州を中心に活発化していること等から、ブロム元素を含まない難燃樹脂、難燃樹脂組成物の需要が高まっている。
そこで、本発明の目的は、薄肉成形でも高い難燃性を示し、耐熱性、耐油性、及び成形性に優れた難燃性スチレン系樹脂組成物、及び該難燃性スチレン系樹脂組成物を含む成形品を提供することである。
[1](A)メタクリル酸単量体単位、メタクリル酸アルキル単量体単位、及び無水マレイン酸単量体単位からなる群から選ばれるモノマー単位を1つ以上含むスチレン共重合樹脂を5.0~99.8質量%と、(B)ゴム変性スチレン系樹脂を0~94.8質量%と、(C)NOR型ヒンダードアミン系化合物を0.2~5.0質量%とを含有し、前記(A)成分のスチレン共重合樹脂が、スチレン単量体単位、前記メタクリル酸単量体単位、前記メタクリル酸アルキル単量体単位、及び前記無水マレイン酸単量体単位の合計含有量を100質量%としたときに、前記メタクリル酸単量体単位、前記メタクリル酸アルキル単量体単位、及び前記無水マレイン酸単量体単位の合計含有量が2~30質量%であることを特徴とする、難燃性スチレン系樹脂組成物。
[2]更に、(D)リン系難燃剤及びブロム系難燃剤からなる群から選ばれる1つ以上の難燃剤を、前記(A)成分と(B)成分と(C)成分との合計量100質量部に対して1~20質量部含む、[1]に記載の難燃性スチレン系樹脂組成物。
[3]前記(D)成分のリン系難燃剤が、リン酸エステル化合物、ホスファゼン化合物、及びホスホン酸エステル化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つである、[2]に記載の難燃性スチレン系樹脂組成物。
[4]前記(C)NOR型ヒンダードアミン系化合物がオリゴマー状又はポリマー状である、[1]~[3]のいずれかに記載の難燃性スチレン系樹脂組成物。
[5][1]~[4]のいずれかに記載の難燃性スチレン系樹脂組成物を含むことを特徴とする、成形品。
本実施形態の難燃性スチレン系樹脂組成物は、(A)メタクリル酸単量体単位、メタクリル酸アルキル単量体単位、及び無水マレイン酸単量体単位からなる群から選ばれるモノマー単位を1つ以上含むスチレン共重合樹脂を5.0~99.8質量%と、(B)ゴム変性スチレン系樹脂を0~94.8質量%と、(C)NOR型ヒンダードアミン系化合物を0.2~5.0質量%とを含有し、前記(A)成分のスチレン共重合樹脂が、スチレン単量体単位、前記メタクリル酸単量体単位、前記メタクリル酸アルキル単量体単位、及び前記無水マレイン酸単量体単位の合計含有量を100質量%としたときに、前記メタクリル酸単量体単位、前記メタクリル酸アルキル単量体単位、及び前記無水マレイン酸単量体単位の合計含有量が2~30質量%であることを特徴とする、難燃性スチレン系樹脂組成物である。
本実施形態の難燃性スチレン系樹脂組成物に含まれる(A)成分のスチレン共重合樹脂の構造単位をなすモノマーとして、スチレンと、メタクリル酸、メタクリル酸アルキル、及び無水マレイン酸からなる群から選ばれる1つ以上とを含む。
なお本開示で、スチレン単量体単位、メタクリル酸単量体単位、メタクリル酸アルキル単量体単位、及び無水マレイン酸単量体単位の含有量は、プロトン核磁気共鳴(1H-NMR)測定機で測定したスペクトルの積分比から求めることができる。
共重合可能な追加モノマーとしては、例えば、α-メチルスチレン、o-、m-、p-メチルスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン等のスチレン以外の芳香族ビニル類、マレイン酸、フマル酸等の不飽和脂肪酸類、無水イタコン酸等の不飽和ジ脂肪酸無水物類、N-フェニルマレイミド等の不飽和ジ脂肪酸イミド類等が挙げられる。これらのモノマー類は1種類又は2種類以上併用してもかまわない。
追加モノマーの単量体単位の含有量は、(A)成分100質量%中、本発明の所期の効果を良好に得る観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。一方、追加モノマーによる効果を良好に得る観点から、上記追加モノマーの単量体単位の含有量は、好ましくは2質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上である。
なお本開示で、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用い、標準ポリスチレン換算で得られる値である。
なお本開示で、メルトマスフローレートは、ISO 1133に準拠して、200℃、荷重49Nにて測定される値である。
本実施形態の(A)メタクリル酸単量体単位、メタクリル酸アルキル単量体単位、及び無水マレイン酸単量体単位からなる群から選ばれるモノマー単位を1つ以上含むスチレン共重合樹脂は、熱重合によって、又は有機過酸化物を重合開始剤として用いて重合することができる。
これらの有機過酸化物は、スチレン単量体単位、メタクリル酸単量体単位、メタクリル酸アルキル単量体単位、及び無水マレイン酸単量体単位との共重合のいずれかの工程にて重合系(重合原料溶液又は重合途中の溶液)に添加される。これらの有機過酸化物は、重合原料溶液に加えられても、重合途中の溶液に必要に応じて複数回に分割して添加されても良い。
上記有機過酸化物の添加量は、重合原料溶液100質量部に対して、好ましくは0.0005~0.2質量部であり、より好ましい添加量は、0.01~0.1質量部である。上記有機過酸化物の添加量が0.0005質量部以上の場合は開始剤添加の目的の効果が良好に得られる。又、0.2質量部以下の場合は重合時に大量の反応熱が発生することを回避して重合を容易に制御できる。
溶媒としては、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等が使用できる。溶媒の使用量は特に限定されるものではないが、重合系の全成分の0質量%~30質量%の範囲の使用が好ましい。
連鎖移動剤としてはn-ドデシルメルカプタン、t-ドデシルメルカプタン、α-メチルスチレンダイマー等が用いられ、重合系の全成分の0質量%~1質量%の範囲の使用が好ましい。
本実施形態の難燃性スチレン系樹脂組成物は、更に衝撃強度を高めるために、ゴム変性スチレン系樹脂(B)を含有してもよい。ゴム変性スチレン系樹脂(B)の含有量は、難燃性スチレン系樹脂組成物100質量%に対して、0~94.8質量%であり、好ましくは5~90質量%、より好ましくは20~80質量%である。94.8質量%を超えると難燃性が低下する。
なお、該ハイシスポリブタジエンの構成単位に関する異性体としてシス1,4、トランス1,4、又はビニル1,2構造を有するものの含有率は、赤外分光光度計を用いて測定し、モレロ法によりデータ処理することにより算出できる。
また、該ハイシスポリブタジエンは、公知の製造法、例えば有機アルミニウム化合物とコバルト又はニッケル化合物を含んだ触媒を用いて、1,3ブタジエンを重合して容易に得ることができる。
なお本開示で、ゴム変性スチレン系樹脂(A)中に含まれるゴム状重合体(a)の含有量は、熱分解ガスクロマトグラフイーを用いて算出される値である。
なお本開示で、ゴム変性スチレン系樹脂(A)中に含まれるゴム状重合体(a)の平均粒子径は、後述の[実施例]の項で説明する手順で測定される値である。
なお本開示で、ゴム変性スチレン系樹脂(A)の還元粘度は、トルエン溶液中で30℃、濃度0.5g/dLの条件で測定される値であり、より詳細には、後述の[実施例]の項で説明する手順で測定される値である。
NOR型ヒンダードアミン系化合物(C)の含有量は、難燃性スチレン系樹脂組成物100質量%に対して、0.2~5.0質量%であり、好ましくは0.5~3.0質量%であり、より好ましくは1.0~2.0質量%である。0.2質量%以上であれば、薄い肉厚の成形品で難燃性が得られる。また、5.0質量%を超えて添加しても、難燃性の向上は見られず、耐衝撃性や耐熱性が大きく低下する。
また、NOR型ヒンダードアミン系化合物(C)は、光安定化剤としてよく知られるものであり、添加することにより耐光性を付与することもできる。
上記のアルコキシル基(-OR)は、アルキル基に酸素が結合したアルコキシル基に限定されず、Rは、アルキル基以外に、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基等を含む。
これらアルコキシル基の具体的な例としては、メトキシ基、プロポキシ基、シクロヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基が好ましく、特に、プロポキシ基、シクロヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基等が、分子量が大きくなることでシート及びフィルムからのブリードアウトを抑制できる点から、好ましい。
上記高分子タイプのオリゴマー状又はポリマー状化合物は、繰り返し単位数としては、2~100が好ましく、より好ましくは5~80である。
ビス(1-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)カーボネート。
(C)NOR型ヒンダードアミン系化合物は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態の難燃性スチレン系樹脂組成物は、(D)リン系難燃剤及びブロム系難燃剤からなる群から選ばれる1つ以上の難燃剤を含んでいてもよい。リン系難燃剤及び/又はブロム系難燃剤を使用すると、NOR型ヒンダードアミン化合物(C)との相乗効果により、更に高い難燃性を得ることができる。
リン系難燃剤とブロム系難燃剤は、単一化合物であっても混合物であってもかまわず、リン系難燃剤とブロム系難燃剤の両方を使うこともできる。
(D)成分の含有量は、(A)成分と(B)成分と(C)成分との合計量100質量部に対して1~20質量部であることが好ましく、より好ましくは2~15質量部であり、更に好ましくは3~10質量部である。1質量部より少ないと難燃性の向上は見られず、20質量部より多いと衝撃強度や耐熱性が低下する。
リン系難燃剤は、特に制限されず、従来公知の方法によって得られるもの、又は市販品を用いることができる。好ましくは、リン酸エステル化合物、ホスファゼン化合物、又はホスホン酸エステル化合物であり、これらは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でもゴム変性スチレン系樹脂(B)との相溶性の良いリン酸エステル化合物、又はホスホン酸エステル化合物が最も好ましい。
リン系難燃剤は、リン含有量が3.0質量%以上であると好ましく、7.0質量%以上であるとより好ましい。リン含有量が3.0質量%以上であると、NOR型ヒンダードアミン系化合物(C)と難燃性に対し相乗効果を発現するため、高い難燃性、すなわち、UL94垂直燃焼試験(UL94-V試験)において0.8mm厚みでV-2を得ることができる。
なお、リン含有量は、吸光光度法にて測定することができる。
リン酸エステル化合物としては、例えば、トリメチルホスフェート(TMP)、トリエチルホスフェート(TEP)、トリフェニルホスフェート(TPP)、トリクレジルホスフェート(TCP)、トリキシレニルホスフェート(TXP)、クレジルジフェニルホスフェート(CDP)等のモノマー型リン酸エステル系化合物、レゾルシノールビス-ジキシレニルホスフェート、レゾルシノールビス-ジフェニルホスフェート、ビスフェノールAビス-ジフェニルホスフェート(BADP)、ビスフェノールAビス-ジクレジルホスフェート、ビフェノールビス-ジフェニルホスフェート、ビフェノールビス-ジキシレニルホスフェート等の、オキシ塩化リンと二価のフェノール系化合物とフェノール(又はアルキルフェノール)との反応生成物である芳香族縮合リン酸エステル系化合物等が挙げられる。
アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第2ブチル、第3ブチル、アミル、第3アミル、ヘキシル、2-エチルヘキシル、n-オクチル、ノニル、デシル等が挙げられる。
シクロアルキル基としてはシクロヘキシル等が挙げられる。
アリール基としては、フェニル、クレジル、キシリル、2,6-キシリル、2,4,6-トリメチルフェニル、ブチルフェニル、ノニルフェニル等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
化合物No.2(レゾルシノールビス-ジキシレニルホスフェート)としては、例えば、大八化学工業株式会社のPX-200等が、化合物No.3(レゾルシノールビス-ジフェニルホスフェート)としては、例えば、大八化学工業株式会社のCR-733S等が使用できる。
ホスファゼン化合物としては、例えば、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(メトキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(エトキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(n-プロポキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(イソ-プロポキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(n-ブトキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(イソ-ブトキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(フェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(p-トリルオキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(m-トリルオキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(o-トリルオキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(4-エチルフェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(4-n-プロピルフェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(4-イソ-プロピルフェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(4-t-ブチルフェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(4-t-オクチルフェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(2,3-ジメチルフェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(2,4-ジメチルフェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(2,5-ジメチルフェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,1,3,3,5,5-ヘキサ(2,6-ジメチルフェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(メトキシ)-1,3,5-トリス(フェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(エトキシ)-1,3,5-トリス(フェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(n-プロポキシ)-1,3,5-トリス(フェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(イソ-プロポキシ)-1,3,5-トリス(フェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(n-ブトキシ)-1,3,5-トリス(フェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(イソ-ブトキシ)-1,3,5-トリス(フェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(メトキシ)-1,3,5-トリス(p-トリルオキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(メトキシ)-1,3,5-トリス(m-トリルオキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(メトキシ)-1,3,5-トリス(o-トリルオキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(エトキシ)-1,3,5-トリス(p-トリルオキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(エトキシ)-1,3,5-トリス(m-トリルオキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(エトキシ)-1,3,5-トリス(o-トリルオキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(n-プロポキシ)-1,3,5-トリス(p-トリルオキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(n-プロポキシ)-1,3,5-トリス(m-トリルオキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(n-プロポキシ)-1,3,5-トリス(o-トリルオキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(イソ-プロポキシ)-1,3,5-トリス(p-トリルオキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(n-ブトキシ)-1,3,5-トリス(p-トリルオキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(イソ-ブトキシ)-1,3,5-トリス(p-トリルオキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(メトキシ)-1,3,5-トリス(4-t-ブチルフェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(メトキシ)-1,3,5-トリス(4-t-オクチルフェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(n-プロポキシ)-1,3,5-トリス(4-t-ブチルフェノキシ)シクロトリホスファゼン、1,3,5-トリス(n-プロポキシ)-1,3,5-トリス(4-t-オクチルフェノキシ)シクロトリホスファゼン等が挙げられる。
ホスホン酸エステルとしては、例えば、下記式(2)で表されるものが挙げられる。
炭化水素基としては、鎖状(直鎖及び分岐鎖のいずれでもよい)及び環状(単環、縮合多環、架橋環及びスピロ環のいずれでもよい)のいずれであってもよく、例えば、側鎖を有する環状炭化水素基が挙げられる。また、炭化水素基は、飽和及び不飽和のいずれでもよい。
炭化水素基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基等が挙げられる。
本実施形態のブロム系難燃剤は、通常この分野で使用されるブロム系難燃剤(臭素系難燃剤)を限定なく使用することができ、これらの中でも汎用されるものとして、ブロム化ビスフェノールA類又はブロム化ビスフェノールS類、ブロム化フェニルエーテル類、ブロム化ビスフェノールA系カーボネートオリゴマー、ブロム化ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ブロム化スチレン系、ブロム化フタルイミド系、ブロム化ベンゼン類、ブロム化シクロアルカン系、ブロム化イソシアヌレート類等の各難燃剤を挙げることができる。これらのブロム系難燃剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、上記式(5)の市販されている難燃剤としては、グレート・レークス・ケミカル(株)の「Great Lakes BC-52」及び「Great Lakes BC-58」等を挙げることができる。
ブロム化スチレン系の具体例としては、例えば、ブロムスチレン及びブロム化ポリスチレンを挙げることができ、市販されているブロム化ポリスチレン系難燃剤としては、グレート・レークス・ケミカル(株)の「Great Lakes PDBS-10」及び「Great Lakes PDBS-80」等を挙げることができる。また、前記の難燃剤と製法は異なるが、フェロ(株)の「パイロチェック68PB」もブロム化ポリスチレン系難燃剤の例として挙げることができる。
市販されているヘキサブロムシクロドデカンとしては、ブロモケム・ファーイースト(株)の「FR-1206」、アルベマール(株)の「Saytex HBCD」、グレート・レークス・ケミカル(株)の「Great LakesCD-75P」、(株)鈴裕化学の「ファイアカットP-880M」及び第一工業製薬(株)の「ピロガード SR-103」等を挙げることができる。
市販されているブロム化イソシアヌレート類としては、日本化成(株)の「タイク-6B」及び(株)鈴裕化学の「ファイアカットP-660」等を挙げることができる。
当該難燃助剤の添加量は、通常、ポリスチレン100質量部に対して、0.5~10質量部使用されるが、物性等との関係で、好ましい使用量は1~7質量部である。
本実施形態の難燃性スチレン系樹脂組成物は、上記(A)~(C)成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて従来公知の添加剤、加工助剤等の任意添加成分を添加することができる。これら添加剤、加工助剤等としては、酸化防止剤、耐候剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤等が挙げられる。
これらは2種以上を混合して使用してもよい。
これらは2種以上を混合して使用してもよい。
これらは2種以上を混合して使用してもよい。
これらは2種以上を混合して使用してもよい。
これらは2種以上を混合して使用してもよい。
これらは2種以上を混合して使用してもよい。
これらは2種以上を混合して使用してもよい。
脂肪酸系滑剤のうち不飽和脂肪酸としては、具体的には、ミリストレイン酸(テトラデセン酸)、パルミトレイン酸(ヘキサデセン酸)、オレイン酸(cis-9-オクタデセン酸)、エライジン酸(trans-9-オクタデセン酸)、リシノール酸(オクタデカジエン酸)、バクセン酸(cis-11-オクタデセン酸)、リノール酸(オクタデカジエン酸)、リノレン酸(9,11,13-オクタデカトリエン酸)、エレステアリン酸(9,11,13-オクタデカトリエン酸)、ガドレイン酸(イコサン酸)、エルカ酸(ドコサン酸)、ネルボン酸(テトラドコサン酸)等が挙げられる。
これらは2種以上を混合して使用してもよい。
これらは2種以上を混合して使用してもよい。
具体的には、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-N-(3-ドデシルオキシ-2-ヒドロキシプロピル)メチルアンモニウムメソスルフェート、(3-ラウリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウムメチルスルフェート、ステアロアミドプロピルジメチル-2-ヒドロキシエチルアンモニウム硝酸塩、ステアロアミドプロピルジメチル-2-ヒドロキシエチルアンモニウムリン酸塩、カチオン性ポリマー、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、アルキル硝酸エステル塩、リン酸アルキルエステル塩、アルキルホスフェートアミン塩、ステアリン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ジグリセリン脂肪酸エステル、アルキルジエタノールアミン、アルキルジエタノールアミン脂肪酸モノエステル、アルキルジエタノールアミド、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリエーテルブロックコポリマー、セチルベタイン、ヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステル等が挙げられる。
これらは2種以上を混合して使用してもよい。
「実質的に(A)成分~(D)成分及び任意添加成分のみからなる」とは、難燃性スチレン系樹脂組成物の95~100質量%(好ましくは98~100質量%)が(A)成分~(D)成分であるか、又は(A)成分~(D)成分及び任意添加成分であることを意味する。
尚、本実施形態の難燃性スチレン系樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で(A)成分~(D)成分及び任意添加成分の他に不可避不純物を含んでいてもよい。
<難燃性>
本実施形態の難燃性スチレン系樹脂組成物の難燃性は、UL94垂直燃焼試験(UL94-V試験)において、規格内である、即ち、V-0~V-2の難燃性クラスであることが好ましい。
なお本開示で、難燃性は、後述の[実施例]の項に記載の方法で評価することができる。
本実施形態の難燃性スチレン系樹脂組成物のシャルピー衝撃強度は、1.2kJ/m2以上であることが好ましく、より好ましくは6kJ/m2以上である。1.2kJ/m2未満であると、OA製品内部部品等の用途では使用中に破損する懸念がある。
なお本開示で、シャルピー衝撃強度は、ISO 179に準拠して測定される値である。
本実施形態の難燃性スチレン系樹脂組成物のビカット軟化温度は、86℃以上であることが好ましく、より好ましくは88℃以上である。86℃未満であると、使用中、温度が上昇し、製品が変形してしまう恐れがある。
なお本開示で、ビカット軟化温度は、ISO 306に準拠して、荷重49N、昇温速度50℃/時間の条件により測定される値である。
本実施形態の難燃性スチレン系樹脂組成物は、各成分を任意の方法で溶融混練することによって製造することができる。例えば、ヘンシェルミキサーに代表される高速撹拌機、バンバリーミキサーに代表されるバッチ式混練機、単軸又は二軸の連続混練機、ロールミキサー等を単独で、又は組み合わせて用いる方法が挙げられる。混練の際の加熱温度は、通常、180~260℃の範囲で選択される。
本実施形態の難燃性スチレン系樹脂組成物は、上記の溶融混練成形機により、あるいは、得られた難燃性スチレン系樹脂組成物のペレットを原料として、射出成形法、射出圧縮成形法、押出成形法、ブロー成形法、プレス成形法、真空成形法、及び発泡成形法等により、成形品を製造することができる。
本実施形態の難燃性スチレン系樹脂組成物を含む成形品、好ましくは射出成形品(射出圧縮を含む)は、複写機、ファックス、テレビ、ラジオ、テープレコーダー、ビデオデッキ、パソコン、プリンター、電話機、情報端末機、冷蔵庫、電子レンジ等のOA機器、家庭電化製品、電気・電子機器のハウジングや各種部品、発泡断熱材、絶縁フィルム等に好適に用いられる。
各実施例及び比較例で得られた樹脂組成物の物性の測定及び評価は、次の方法に基づいて行った。
プロトン核磁気共鳴(1H-NMR)測定機で測定したスペクトルの積分比から、樹脂組成を定量した。
・試料調製:樹脂ペレット30mgをd6-DMSO 0.75mLに60℃で4~6時間加熱溶解した。
・測定機器:日本電子(株)製 JNM ECA-500
・測定条件:測定温度 25℃、観測核 1H、積算回数 64回、繰り返し時間 11秒。
(スペクトルの帰属)
ジメチルスルホキシド重溶媒中で測定されたスペクトルの帰属について、0.5~1.5ppmのピークは、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、及び六員環酸無水物のα-メチル基の水素、1.6~2.1ppmのピークはポリマー主鎖のメチレン基の水素、3.5ppmのピークはメタクリル酸メチルのカルボン酸エステル(-COOCH3)の水素、12.4ppmのピークはメタクリル酸のカルボン酸の水素である。また、6.5~7.5ppmのピークはスチレンの芳香族環の水素である。なお、本実施例及び比較例の樹脂では六員環酸無水物の含有量が少ないため、本測定方法では通常定量化は難しい。
スチレン共重合樹脂の重量平均分子量を、下記の条件や手順で測定した。
・試料調製:テトラヒドロフランに樹脂を約0.05質量%で溶解させた。
・測定条件
機器:TOSOH HLC-8220GPC(ゲルパーミエイション・クロマトグラフィー)
カラム :super HZM-H
温度 :40℃
キャリア :THF 0.35mL/min
検出器 :RI、UV:254nm
検量線 :TOSOH製の標準PSを使用して作成。
スチレン共重合樹脂のメルトマスフローレート(g/10分)は、ISO 1133に準拠して測定した(200℃、荷重49N)。
ブタジエンセグメントの結合様式を踏まえた上で、熱分解ガスクロマトグラフイーを用いてブタジエンセグメント量を測定し、ブタジエンセグメント量からゴム状重合体(a)の含有量を算出した。単位は質量%である。
四酸化オスミウムで染色したゴム変性スチレン樹脂から厚さ75nmの超薄切片を作製し、電子顕微鏡を用いて倍率10000倍の写真を撮影した。写真中、黒く染色された粒子がゴム状重合体(a)である。写真から、下記数式(N1):
平均粒子径=ΣniDri3 /ΣniDri2 (N1)
(式中、niは、粒子径Driのゴム状重合体(a)粒子の個数であり、粒子径Driは、写真中の粒子の面積から円相当径として算出した粒子径である。)
により面積平均粒子径を算出し、ゴム状重合体(a)の平均粒子径とした。本測定は、写真を200dpiの解像度でスキャナーに取り込み、画像解析装置IP-1000(旭化成社製)の粒子解析ソフトを用いて測定した。
還元粘度はゴム変性スチレン系樹脂の分子量の指標となる。ゴム変性スチレン系樹脂1gをメチルエチルケトン/メタノール混合溶媒(混合質量比90/10)20mLに加え、振とう機で60分かけて溶解させた。次に、R20A2型ローターを備えた日立製作所製himacCR20型遠心分離機を用い、0℃、20,000rpmで60分、遠心分離した後、上澄み液にメタノールを添加し、スチレン系樹脂を析出させた。析出物を濾過後に、乾燥させて試料とし、トルエン溶液中で30℃、濃度0.5g/dLの条件で還元粘度(dL/g)を測定した。
後述の方法で作製した試験片(b)(大きさ:127mm×12.7mm、厚み:1.5mm又は0.8mm)を用いて、50W試験炎によるUL94垂直燃焼試験(UL94-V試験)に準拠する方法で難燃性を評価した。
上記試験片(b)にガスバーナーの炎を当てて、その燃焼の程度を評価した。
なお、難燃等級には、UL94-V試験によって分類される難燃性のクラスを示した。全ての試験片で試験は5本行い、判定した。分類方法の概要は以下のとおりである。
V-0:5本の合計燃焼時間50秒以下、最大燃焼時間10秒以下、滴下綿着火なし
V-1:5本の合計燃焼時間250秒以下、最大燃焼時間30秒以下、滴下綿着火なし
V-2:5本の合計燃焼時間250秒以下、最大燃焼時間30秒以下、滴下綿着火あり
Not V:UL94の規格外
後述の方法で作製した試験片(b)について、ISO 179に準拠して、シャルピー衝撃強度(kJ/m2)をノッチ有りで測定した。
ISO 306に準拠して、樹脂組成物のビカット軟化温度(℃)を測定した。荷重は49N、昇温速度は50℃/時間とした。
後述の方法で作製した試験片(b)を熱風乾燥器で80℃にて2時間加熱した後、室温雰囲気下で、日清サラダ油(日清オイリオグループ株式会社製)を試験片(b)の中央部に2g塗布し、6時間後の状態を観察した。外観に変化のないものを◎(優れる)、試験片の表面にクラックが発生したものを○(良好)、試験片が破断に至ったものを×(不良)とした。
後述の射出成形方法にて試験片(b)を10ショット作製後、金型への付着物を目視にて確認した。
後述の表において、目視で付着物が確認できなかったものを「無」、油滴、油膜状の付着物が確認できたものを「有」と表記した。
[樹脂a]
スチレン(ST)71.3質量部、メタクリル酸(MAA)7.3質量部、メタクリル酸メチル(MMA)6.4質量部、エチルベンゼン15.0質量部、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.025質量部から成る重合原料組成液を、1.1リットル/時の速度で、容量が4リットルの完全混合型反応器に、次いで、2リットルの層流型反応器から成る重合装置に、次いで、未反応モノマー、重合溶媒等の揮発分を除去する単軸押出機を連結した脱揮装置に、連続的に順次供給し、樹脂を調製した。
重合工程における重合反応条件は、完全混合反応器は重合温度122℃、層流型反応器は重合温度120~142℃とした。脱揮された未反応ガスは、-5℃の冷媒を通した凝縮器で凝縮し、未反応液として回収した。
最終重合液中のポリマー分は、重合液を215℃、2.5kPaの減圧下で30分間乾燥後、式[(乾燥後の試料質量/乾燥前の試料質量)×100%]により測定したところ、65.6質量%であり、重量平均分子量は214,000(21.4万)であった。
得られた樹脂aの組成比、物性を表1に示す。
[樹脂b~d]
表1に示す樹脂の性状になるように組成や重合温度条件等を調整し、樹脂aと同様の方法で樹脂b~dを得た。
得られた樹脂b~dの組成比、物性を表1に示す。
[樹脂e]
表1に示す樹脂の性状になるように組成や重合温度条件等を調整し、樹脂aと同様の方法で樹脂eを得た。
得られた樹脂eの組成比、物性を表1に示す。
・スチレン系樹脂(HIPS):
高衝撃ポリスチレン(HIPS)であるゴム変性スチレン系樹脂を用いた。該HIPSは、ゴム状重合体としてポリブタジエンを使用しており、上記分析方法による該HIPSの分析値は、ゴム状重合体(a)の含有量8.6質量%、ゴム状重合体(a)粒子の平均粒子径1.9μm、還元粘度0.64dL/gであった。
・NOR型ヒンダードアミン系化合物A(NOR型-A)[BASF社製、FlamestabNOR116FF、高分子タイプ]
・NOR型ヒンダードアミン系化合物B(NOR型-B)[BASF社製、TINUVIN PA123]
・ホスホン酸エステル化合物[丸菱油化工業株式会社製、ノンネン73、融点100℃、リン含有量10質量%]
・リン酸エステル(化合物No.2):レゾルシノールビス-ジキシレニルホスフェート[大八化学工業株式会社製、PX-200、融点92℃、リン含有量9.0質量%、縮合タイプ]
・ブロム系難燃剤:ビス(ペンタブロムフェニル)エタン[アルベマール株式会社、Saytex8010]
(フェノール系酸化防止剤)
・3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル[BASF社製、Irganox1076]
(リン系酸化防止剤)
・トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト[BASF社製、Irgafos168]
表2、3に示す組成比で各成分と(A)~(C)成分100質量部に対して、Irganox1076とIrgafos168を0.2質量部ずつ添加後、予備混合した。得られた予備混合物を一括混合し、二軸押出機(東芝機械社製、TEM-26SS)を用い、180℃~230℃の範囲で溶融押出を行い、混練物として難燃性スチレン系樹脂組成物のペレットを得た。この際、スクリュー回転数は150rpm、吐出量は10kg/hrであった。
このようにして得られたペレットを、寸法127mm×12.7mm×厚み1.5mm又は0.8mmのピンゲート平板金型を備え付けた日本製鋼所社製の射出成形機を用い、シリンダー温度220℃、金型温度50℃、射出圧力(ゲージ圧40-60MPa)、射出速度(パネル設定値)50%、射出時間/冷却時間=5sec/20secで成形して試験片(b)を作製し、各物性の測定及び評価を実施した。結果を表2に示す。
比較例1~5は、表3に示すように組成を変更したこと以外は実施例と同様にして、樹脂組成物のペレットを得た。各物性の測定及び評価の結果を表3に示す。
比較例3について、表3に示すように、(A)成分の量が少ないと難燃性は得られないことがわかる。
比較例4、5について、表3に示すように、(A)成分のメタクリル酸単量体単位、メタクリル酸メチル単量体単位の含有量が多いと難燃性が得られず、難燃剤であるホスホン酸エステルを添加しても難燃性は得られないことがわかる。
Claims (5)
- (A)メタクリル酸単量体単位、メタクリル酸アルキル単量体単位、及び無水マレイン酸単量体単位からなる群から選ばれるモノマー単位を1つ以上含むスチレン共重合樹脂を5.0~99質量%と、(B)ゴム変性スチレン系樹脂を0~94.8質量%と、(C)NOR型ヒンダードアミン系化合物を0.2~5.0質量%と、酸化防止剤、耐候剤、滑剤、帯電防止剤及び充填剤からなる群から選択される1種以上の添加剤又は加工助剤0.05~5質量%と、を含有し、
前記(A)成分のスチレン共重合樹脂が、スチレン単量体単位、前記メタクリル酸単量体単位、前記メタクリル酸アルキル単量体単位、及び前記無水マレイン酸単量体単位の合計含有量を100質量%としたときに、前記メタクリル酸単量体単位、前記メタクリル酸アルキル単量体単位、及び前記無水マレイン酸単量体単位の合計含有量が2~30質量%であることを特徴とする、難燃性スチレン系樹脂組成物であって、
必要により、(D)リン系難燃剤及びブロム系難燃剤からなる群から選ばれる1つ以上の難燃剤を含有し、
かつ前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分、前記(D)成分及び前記添加剤又は前記加工助剤の合計含有量は、前記難燃性スチレン系樹脂組成物の95~100質量%を占める、難燃性スチレン系樹脂組成物。 - 更に、(D)リン系難燃剤及びブロム系難燃剤からなる群から選ばれる1つ以上の難燃剤を、前記(A)成分と(B)成分と(C)成分との合計量100質量部に対して1~20質量部含む、請求項1に記載の難燃性スチレン系樹脂組成物。
- 前記(D)成分のリン系難燃剤が、リン酸エステル化合物、ホスファゼン化合物、及びホスホン酸エステル化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つである、請求項2に記載の難燃性スチレン系樹脂組成物。
- 前記(C)NOR型ヒンダードアミン系化合物がオリゴマー状又はポリマー状である、請求項1~3のいずれか一項に記載の難燃性スチレン系樹脂組成物。
- 請求項1~4のいずれか一項に記載の難燃性スチレン系樹脂組成物を含むことを特徴とする、成形品。
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