JP7096110B2 - 吸収性物品用凹凸不織布の製造方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、不織布の風合いを改良する観点から、完成された不織布に対し、一対のロール間で特定の線圧及び温度にて加圧処理することが記載されている。
特許文献2には、ロール状に巻きまわされた繊維シートを繰り出してエアスルー方式で熱風を吹き付け、特定の線圧でカレンダー加工を施す加工方法が記載されている。同文献には、複数層を有する繊維シートの例として、2層を積層して凹凸賦形した後のもの(不織布)を加工対象とすることが記載されている。
これに対し、従来は、前記特許文献1及び2に記載されているように、完成された不織布に対してカレンダー加工を行って、硬さを低減するようにしていた。しかし、カレンダー加工が一対のロール間に不織布を挟んで加圧する処理であるため、加工後の不織布は、厚みが薄くなりやすかった。
吸収性物品用不織布において、嵩高さと滑らかな肌触りとをいずれも更に改善し、これらを両立させて風合いを向上させることは、吸収性物品の着用感の向上の観点から強く望まれている。
(1)前記上層ウェブに対するカレンダー加工工程
(2)前記上層不織布に対するカレンダー加工工程
(3)部分的に接合された前記上層不織布と前記下層ウェブとの積層体に対するカレンダー加工工程
図1に示す吸収性物品用凹凸不織布10(以下、単に凹凸不織布10とも言う。)は、上層1と下層2とを有する。上層1と下層2とは、厚み方向に圧搾形成されたエンボス凹部(凹状接合部)3によって部分的に接合されている。エンボス凹部3は凹凸不織布10の平面方向に複数、互いに離間して配されている。エンボス凹部3、3間において、上層1は凸部4を備える。すなわち、凹凸不織布10は、上層1の配された面1A側に凸部4とエンボス凹部3とによる凹凸形状を有する。ここで言う「上層」とは、上記の凸部4を備える側の層を意味するものであり、使用面を必ずしも意味しない。凹凸不織布10は、どちらの側の面を使用面とするかは目的に応じて適宜決めることができる。
工程601:上層ウェブを形成し、エアスルー加工を施して上層不織布を形成する工程。
工程602:前記上層不織布に熱収縮性繊維を含む下層ウェブを重ねて、該下層ウェブと前記上層不織布を部分的に接合する工程。
工程603:部分的に接合された前記上層不織布と前記下層ウェブとの積層体を熱処理して前記下層ウェブを熱収縮させて、前記上層不織布に凸部を備える凹凸不織布を形成する凹凸賦形工程。
工程604:前記凹凸賦形工程における前記の熱処理する領域よりも上流に、下記(1)~(3)から選ばれる1又は複数のカレンダー加工工程を有する、吸収性物品用凹凸不織布の製造方法、を提供する。
(1)前記上層ウェブに対するカレンダー加工工程。
(2)前記上層不織布に対するカレンダー加工工程。
(3)部分的に接合された前記上層不織布と前記下層ウェブとの積層体に対するカレンダー加工工程。
製造装置100は、上流側から下流側に向かって、上層不織布の原料となる繊維71の開繊部101、上層ウェブ81を形成するカーディング部103、上層ウェブ81から上層不織布83を形成するエアスルー加工部107を有する。これとは別ラインとして、熱収縮性繊維を含む繊維72の開繊部102、下層ウェブ82を形成するカーディング部104を有する。
さらに、製造装置100は、上層不織布83と下層ウェブ82とを積層して、厚み方向に部分的に圧搾して接合するエンボス加工部105、エンボス加工された上層不織布83と下層ウェブ82との積層体90に対してカレンダー加工を行うカレンダー部106、カレンダー加工を施した積層体90に対する熱収縮加工部108を具備する。
製造装置100において、前記工程604は、エンボス加工部105と熱収縮加工部108との間に配置されたカレンダー部106において行われる。これにより、前記工程604を、前記工程603の凹凸賦形工程における熱処理よりも前に実施する。
具体的には、エアスルー加工部107は、フード107Aと、該フード107A内を周回する通気性ネットを備えたコンベアベルト107Bとを有する。フード107A内において、上方からコンベアベルト107Bに向けて熱風が吹き付けられるようになっている(図2に示す矢印F)。コンベアベルト107Bでは前記通気性ネットによって、吹き付けされた熱風が吹き抜けるようにされている。カーディング部103において形成された上層ウェブ81は、搬出ベルト103Aによって、エアスルー加工部107へと搬送される。エアスルー加工部107では、上層ウェブ81をコンベアベルト107Bによってフード107A内へと搬送する。フード内107A内の上層ウェブ81に対して上方から厚み方向に、所定温度に加熱された熱風を貫通方式で吹き付ける。このようにして上層ウェブ81に対してエアスルー加工が施され、上層不織布83が得られる。
エアスルーの熱風温度が高いほど凹凸不織布の強度が高くなるが、該強度が高いほど凹凸不織布の風合いが硬くなる。そのため、布としての十分な強度と柔らかな風合いを得るためには、エアスルーの熱風温度は、熱可塑性繊維の鞘側の樹脂の融点+30℃以下が好ましく、より好ましくは+25℃以下、さらに好ましくは+20℃以下であり、また、布として十分な強度を担保するため、熱可塑性繊維の鞘側の樹脂の融点+0℃以上が好ましく、より好ましくは+3℃以上、さらに好ましくは+6℃以上である。
具体的には、カーディング部104にて形成した熱収縮性繊維を含む下層ウェブ82を搬出ベルト104Aによって搬出し、エアスルー加工部107にて形成された上層不織布83上に載置する。次いで、上層不織布83と下層ウェブ82との積層体90を一対のエンボスロール105A及び105Bの間に導入して、部分的な接合処理を行う。この接合部分が前述したエンボス凹部(凹状接合部)3となる。エンボス凹部3は、積層体90の平面方向に複数、互いに離間して形成する。エンボスロール105A及び105Bのうち少なくとも一方のロールが、エンボスピンを所定パターンで配置した周面を備えたものを用いることができる。エンボス加工としては、例えばヒートエンボス加工や超音波エンボス加工など通常用いられる方法で行うことができる。エンボス加工部105におけるエンボスパターンは、目的に応じて種々の態様を採用することができる。例えば、特開2011-15707号公報に記載のパターン(例えば同文献の図1~8に記載のパターン)、特開2015-186543号公報に記載のパターン(例えば同文献の図1~13に記載のパターン)、特開2009-512号公報に記載のパターン(例えば同文献の図1~10に記載のパターン)が好ましい。なかでも、特開2015-186543号公報に記載のパターン(例えば同文献の図1~13に記載のパターン)がより好ましい。
その中でも、カレンダー加工に用いるカレンダーロールは、繊維塊部を潰し、該繊維塊部の硬さを低減する効果をより高める観点から、樹脂ロールと鋼体ロールとの組み合わせであることが好ましい。第1実施形態のカレンダー加工においては、カレンダーロール106Aは、積層体90の下層ウェブ82に当接するものとして、鋼体ロールであることが好ましい。カレンダーロール106Bは、積層体90の上層不織布83に当接するものとして、樹脂ロールであることが好ましい。
さらに、上流のエンボス加工部105におけるエンボス加工を施す際に、繊維が溶融圧着されることでエンボス端部に引っ掛かりやすい部分が形成されることがある。その引っ掛かりやすい部分が、次の熱収縮加工部108によって凹凸賦形される前(エンボス端部が窪む前)にカレンダー加工で確実に潰され、滑らかになり、前記摩擦係数の低減に寄与するものと考えられる。
加えて、上層不織布83においては繊維塊部による繊維の乱れが軽減される。これにより、次の熱収縮加工部108による凹凸賦形工程において、良好な凸部3を形成することができる。下層ウェブ82においては、繊維塊部による熱収縮性繊維の乱れを抑制して、熱収縮する前における繊維間の間隔が好適に広げられる。これにより、次の熱収縮加工部108による凹凸賦形工程において、所望の熱収縮を好適に発現させることができる。
具体的には、熱収縮加工部108は、フード108Aと、フード108A内の上下に2つずつ合計4つの熱風吹き付け部108C、D、E及びFとを有する。これにより、エンボス凹部3によって部分的に接合された上層不織布83及び下層ウェブ82の積層体90に対し両面から熱風を吹き付けることができる(図2における矢印F8及びF9)。ただし、熱風吹き付け部は4つに限定されることなく、適宜設定できる。
このような熱風吹き付けによって、前述したとおり、下層ウェブ82が平面方向に収縮し、積層体90の隣接するエンボス凹部3、3間の離間距離が縮められる。これに伴って上層不織布83では、エンボス凹部3,3間において構成繊維が、下層ウェブ82の配された面側とは反対側の面側に膨らみ、凸部4を形成する。このようにして凹凸賦形が行われ、上層不織布83の配された面側に凹凸形状を備えた凹凸不織布10を形成することができる。
図3は、第1エアスルー処理部117と第2エアスルー処理部127とを有するエアスルー加工部の態様を示している。この態様では、エアスルー加工を、第1エアスルー処理と第2エアスルー処理の2回行う。ただし、エアスルー処理の回数は、図3の2回に限らず、3回以上であってもよい。エアスルー加工が3回以上のエアスルー処理を有する場合、「最初のエアスルー処理」に対する「後段のエアスルー処理」は、2回目以降のエアスルー処理を意味する。図3の2回のエアスルー処理において、「最初のエアスルー処理」とは第1エアスルー処理であり、「後段のエアスルー処理」とは第2エアスルー処理を意味する。図3に示すエアスルー工程(2回のエアスルー処理)では、第1エアスルー処理部117のフード107Cにおいて熱風吹き付けを行い(矢印F1)、第2エアスルー処理部127のフード107Dにおいて熱風吹き付けを行う(矢印F2)。このとき、コンベアベルト107Bによって、上層ウェブ81を第1エアスルー処理部117から第2エアスルー処理部127へと連続的に搬送する。これにより、第1エアスルー処理と第2エアスルー処理とを上層ウェブ81に対して連続的に施す。
また、最初のエアスルー処理における熱風の風速S1は、1.2m/sec以下が好ましく、1m/sec以下がより好ましく、0.8m/sec以下が更に好ましい。これにより、不織布を潰しながら熱融着をさせることがなくなるため、不織布が嵩高くなりやすい。
また、後段のエアスルー処理における熱風の風速S2は、2m/sec以下が好ましく、1.8m/sec以下がより好ましく、1.6m/sec以下が更に好ましい。これにより、嵩高さを維持しながら柔らかな風合いのエアスルー不織布作製することができる。
また、最初のエアスルー処理における熱風の風速S1と後段のエアスルー処理における熱風の風速S2との差S3(=S2-S1)は、1m/sec以下が好ましく、0.9m/sec以下がより好ましく、0.8m/sec以下が更に好ましい。これにより、極端な風速差によるエアスルー不織布の地合い不良を抑制したり、連続生産性を担保したりすることが出来るようになる。
また、最初のエアスルー処理における熱風の温度P1は、136℃以下が好ましく、125℃以下がより好ましく、115℃以下が更に好ましい。これにより、エアスルー不織布の熱融着を促進させ過ぎず、不織布厚みが潰れたり、不織布の風合いが極端に悪化させずに不織布を作製することができる。
また、後段のエアスルー処理における熱風の温度P2は、150℃以下が好ましく、145℃以下がより好ましく、140℃以下が更に好ましい。これにより、過剰な熱融着を抑制することで滑らかな風合いを持つ不織布を作製することができる。
また、最初のエアスルー処理における熱風の温度P1と後段のエアスルー処理における熱風の温度P2との差P3(=P2-P1)は、41℃以下が好ましく、31℃以下がより好ましく、21℃以下が更に好ましい。これにより、エアスルーの強度を落とさずに厚みを回復した不織布を作製することが可能となる。
第2実施形態の製造方法及び第3実施形態の製造方法はそれぞれ、第1実施形態の製造方法と、カレンダー部106によるカレンダー加工工程(工程604)を行う段階が異なり、該加工を施す対象が異なる。以下、第1実施形態の製造方法との相違点のみを説明し、第1実施形態の製造方法と共通する部分については同一の符合を付しその説明を省略する。
上層ウェブ81に対してカレンダー加工を行う場合、構成繊維は、エアスルー加工による繊維同士の融着固定がされる前の状態あるため大きく移動しやすい。そのため、繊維塊部をより効果的に潰すことができる。すなわち、第3実施形態のカレンダー加工においては、繊維同士の融着部における繊維の剥離や破壊等を生じさせる虞が無く、繊維の状態を良好に保ったまま繊維塊部に集まる繊維を好適に離散させ(繊維間の間隔を広げ)、繊維塊部をより良好に効果的に潰すことができる。これにより繊維塊部の硬さ低減効果が高くなる。また、上層ウェブ81に対してカレンダー加工を行うため、その後のエアスルー加工を不織布厚みの回復加工処理として活用することが可能になる。すなわち、この順に行う加工工程が、上層ウェブ81の厚みを回復させて、より嵩高い上層不織布83を形成するのに有意である。こられにより、その後の凹凸賦形工程における凸部4の形成も更に良好になされ好ましい。
その中でも、製造された吸収性物品用凹凸不織布は、嵩高さと滑らかな肌触りとをいずれも優れたものとして両立させて風合いを向上させたものであることから、前記組み込み工程が、吸収性物品の肌面側の最外層の部材(例えば表面シートやサイドシート)に組み込む工程であることが好ましい。特に、肌に触れる表面シートとして吸収性物品に組み込む工程であることが好ましい。
図2に示す製造装置を用い、加工速度10m/minにて、下記に示すとおり実施例1の凹凸不織布試料を作製した。
まず、上層1を形成する繊維71として、繊維径1.35dtexの芯鞘型(芯がポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、鞘がポリエチレン(PE)樹脂)の熱可塑性繊維を用いた。この繊維71を用いて、開繊部101及びカード部103において複数回の開繊処理を施し、坪量10g/m2の上層ウェブ81を作製した。また、下層2を形成する繊維72として、繊維径2.3dtexの芯鞘型(芯がポリエチレンテレフタレート樹脂、鞘が直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂)の熱収縮性繊維を用いた。この繊維72を用いて、開繊部102及びカード部104において複数回の開繊処理を施し、坪量15g/m2の下層ウェブ82を作製した。
上層ウェブ81に対して、エアスルー加工部107において、図3に示す2回のエアスルー処理を施すエアスルー加工を行った。第1エアスルー処理の風速及び温度は表1に示すものとし、第2エアスルー処理の熱風の温度は136℃、熱風の風速は1.2m/secとした。これにより、上層不織布83を作製した。
これら上層不織布83と下層ウェブ82とを積層し、この積層体に対し、エンボス加工部105によるエンボス加工を施して、両層を部分的に接合した。このエンボス加工は、加工速度1.3m/sec、線圧34N/cmの条件で行った。エンボスパターンは特開2015-186543号公報の図4に記載のものとした。
カレンダー部106によるカレンダー加工を、図4に示す上層ウェブ81から形成された上層不織布83に対して行った(工程603の(2))以外は、実施例1と同様にして実施例2の凹凸不織布試料を作製した。
カレンダー部106によるカレンダー加工を、図5に示す上層ウェブ81に対して行い(工程603の(1))、その後のエアスルー加工における、第1エアスルー処理の風速及び温度を表1に示すものとした以外は、実施例1と同様にして実施例3~7の凹凸不織布試料をそれぞれ作製した。
カレンダー加工を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例1の凹凸不織布試料を作製した。
凹凸賦形を行って得た凹凸不織布に対し、上側の鋼体ロールと下側の樹脂ロール(D硬度:90度)との一対のカレンダーロールを用いて線圧200N/cmのカレンダー加工を行った以外は、比較例1と同様にして、比較例2の凹凸不織布試料を作製した。
[1]0.05kPa荷重下の不織布試料の厚み測定(嵩高性)
嵩高さは厚みとして評価した。厚みが厚いほど嵩高であることを示す。レーザー式厚み計としてオムロン株式会社製のレーザーセンサ(型番ZS-LD80)及びコントローラー(型番ZS-LDC11)を用いて測定した。
厚み測定の際には、レーザーセンサの先端部と測定対象の不織布試料との間に重り(0.05kpa)を配置して、斯かる加圧状態の厚みを測定した。測定は、それぞれ5点以上行い、それらの平均値とした。なお、0.05kPaは、人間が柔らかさ(特にクッション感)を感じる時の荷重を想定した荷重である。
[2]摩擦
滑らかな肌触りは摩擦係数として評価した。表面試験機KES-FB4(商品名、カトーテック株式会社製)を用い、各凹凸不織布試料の上層側の面(凸部4の配された面)についてSENS:2×5、荷重4.9kPa/m2の条件にて、繊維塊部が配置された位置及び繊維塊部が配置されていない位置におけるMMD値を測定した。不織布の製造時におけるMD方向に直交するCD方向における摩擦係数を測定した。測定はそれぞれ3点以上行い、それらの平均値とした。MMD値は、平均摩擦係数の標準偏差であり、値が大きいほど表面はざらざらして風合いが悪く、小さいほどが滑らかであり風合いが良いと評価される。
加えて、実施例1~7においては、熱収縮による凹凸賦形加工の前にカレンダー加工を施すことによって、凹凸賦形加工後にカレンダー加工を施した比較例2に比べて、不織布厚みが大きくなっていることがわかった。
また、実施例1~7におけるMMDの値について、上層ウェブや上層不織布のみへのカレンダー加工(実施例2~7)よりも、より上層繊維が動きにくい積層エンボス不織布へのカレンダー加工(実施例1)の方が、CD方向のMMDが低下していた。実施例1では、エンボス加工の後にカレンダー加工を行うことがMMD低減に寄与したものと考えられる。すなわち、エンボス加工を施す際に繊維が溶融圧着されることでエンボス端部に引っ掛かりやすい部分が形成されCD方向のMMDが大きくなる。しかし、それがカレンダー加工で潰され、滑らかになることで、エンボス後にカレンダー加工されていない実施例2~7よりも、MMDが小さく肌触りが優れる結果となった。また、実施例1~7において、CD方向は、今回のエンボス柄の場合、凹凸が少なくなるため、より繊維塊部の影響が数字に出やすくなっていたことが影響したものと考えられる。
さらに、実施例3~7において行った2段階のエアスルー処理では、第1エアスルー処理の熱風の温度と風速を第2エアスルー処理の熱風の温度と風速よりも低くする程、CD方向のMMDが低下する傾向であった。
2 下層
3 エンボス凹部(凹状接合部)
4 凸部
10 吸収性物品用凹凸不織布
100 吸収性物品用凹凸不織布の製造装置
101、102 開繊部
103、104 カード部
105 エンボス加工部
106 カレンダー部
106A、106B カレンダーロール
107 エアスルー加工部
117 第1エアスルー処理部
127 第2エアスルー処理部
108 熱収縮加工部
71、72 原料繊維
81 上層ウェブ
82 下層ウェブ
83 上層不織布
90 積層体
Claims (8)
- 上層ウェブを形成し、エアスルー加工を施して上層不織布を形成する工程と、
前記上層不織布に熱収縮性繊維を含む下層ウェブを重ねて、該下層ウェブと前記上層不織布を部分的に接合する工程と、
部分的に接合された前記上層不織布と前記下層ウェブとの積層体を熱処理して前記下層ウェブを熱収縮させて、前記上層不織布に凸部を備える凹凸不織布を形成する凹凸賦形工程とを有し、
前記凹凸賦形工程における前記の熱処理する領域よりも上流側にて、下記(1)及び(3)から選ばれる1又は複数のカレンダー加工工程を有する、吸収性物品用凹凸不織布の製造方法。
(1)前記上層ウェブに対するカレンダー加工工程
(3)部分的に接合された前記上層不織布と前記下層ウェブとの積層体に対するカレンダー加工工程 - 前記カレンダー加工工程において、加える線圧を20N/cm以上700N/cm以下とする、請求項1記載の吸収性物品用凹凸不織布の製造方法。
- 前記カレンダー加工工程にて用いる一対のカレンダーロールが、樹脂ロールと鋼体ロールとの組み合わせである、請求項1又は2記載の吸収性物品用凹凸不織布の製造方法。
- 前記樹脂ロールの硬度がD硬度において20以上100以下である、請求項3記載の吸収性物品用凹凸不織布の製造方法。
- 前記上層ウェブに対して行うエアスルー加工が複数のエアスルー処理を有し、最初のエアスルー処理よりも後段のエアスルー処理の方が熱風の風速が速い、請求項1~4のいずれか1項に記載の吸収性物品用凹凸不織布の製造方法。
- 前記最初のエアスルー処理における熱風の風速が0.4m/sec以上1.2m/sec未満である、請求項5記載の吸収性物品用凹凸不織布の製造方法。
- 前記上層ウェブに対して行うエアスルー加工が複数のエアスルー処理を有し、最初のエアスルー処理よりも後段のエアスルー処理の方が熱風の温度が高い、請求項1~6のいずれか1項に記載の吸収性物品用凹凸不織布の製造方法。
- 前記最初のエアスルー処理における熱風の温度が85℃以上136℃以下である、請求項7記載の吸収性物品用凹凸不織布の製造方法。
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