JP7095446B2 - 焼結鉱の製造方法 - Google Patents
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Description
多段点火焼結法は、配合原料を焼結機の層高方向に順次に積荷して多段の原料充填層を形成するとともに下方から空気を吸引することにより各原料層表面に点火し、各層の焼結反応を多発的に進行させて焼結する方法である。
最初に、焼結鉱製造用の配合原料を造粒するために、別系統で、含鉄原料に、副原料、炭材である粉コークス等のカーボン系凝結材を添加し、水分を加え、第1のドラムミキサー1A、第2のドラムミキサー2Aによりそれぞれ造粒する。
第1のドラムミキサー1Aにより造粒された第1の配合原料を第1のホッパ1Bにより、図示を省略しているが床敷鉱を敷きつめたパレット上に装入し、下段層10を形成する。
パレット上に形成された下段層10は、パレットを下流方向5へ移動させることにより、第1の点火器1C下まで移動し、上部から第1の点火器1Cにより燃料のカーボン系凝結材に点火し、図示を省略したパレット下の風箱を用いて、下方から空気を吸引する下方吸引6により、下段層燃焼帯10Aが形成され、下段層10の焼結が開始される。
焼結が開始された下段層10は、下段層燃焼帯10Aが下降しつつ焼結が進行し、さらに、第2のホッパ2B下まで移動する。そして、第2のドラムミキサー2Aにより造粒された第2の配合原料を、第2のホッパ2Bにより点火後の下段層10上に装入し、上段層20を形成する。
形成された上段層20の上部から第2の点火器2Cにより燃料のカーボン系凝結材に点火し、下方吸引6により、上段層燃焼帯20Aが形成され、上段層20の焼結が開始される。
その後も下方吸引6を行うことにより下段層10、上段層20のそれぞれの下段層燃焼帯10A、上段層燃焼帯20Aが下降して焼結が進行し、下段層燃焼帯10A、上段層燃焼帯20Aがそれぞれの層の最下部まで到達すると、カーボン系凝結材の燃焼による焼結が終了し、焼結部3となる。焼結部3は、カーボン系凝結材の燃焼後も余熱により焼結が進行するが、最終的に焼結が完了した焼結部3は、パレット終端より排鉱される。
特許文献2には、多段装入多段点火焼結法のうち、二段で装入し、二段で点火する二段装入二段点火焼結法において、下段層10における焼結強度が低下するとの問題点を指摘している。このため、下段層10の焼結鉱の焼結強度を向上させるべく、焼結しようとする製鉄原料中の固定炭素濃度を全層平均で3.3%以下とし、かつ上段層20の固定炭素濃度を低く、下段層10の固定炭素濃度を高くすることが記載されている。
特許文献4には、配合原料の装入を一段で行い、給鉱部において、一段の原料充填層の中段部に点火して原料充填層中段部より下の燃焼帯を形成するとともに、下流側において酸素富化し、原料充填層中段部より下の燃焼帯への供給ガス中酸素濃度を9vol%まで高めることが記載されている。
含鉄原料、副原料、カーボン系凝結材を混合して造粒した第1の配合原料を供給して下段層を形成し、
前記下段層の上部から点火し、下方から空気を吸引することにより前記下段層の焼結を開始し、
点火後の前記下段層上に、含鉄原料、副原料、カーボン系凝結材を混合して造粒した第2の配合原料をさらに供給して上段層を形成し、
前記上段層に点火し、下方から空気を吸引することにより前記上段層の焼結を開始し、
その後も下方から空気を吸引することにより、前記上段層および前記下段層を焼結する二段装入二段点火焼結法による焼結鉱の製造方法であって、
前記下段層を形成する前記第1の配合原料は、粒径(直径)10mm未満の造粒物であり、
前記上段層を形成する前記第2の配合原料は、粒径(直径)10mm以上20mm以下の造粒物を10質量%以上含み、かつ粒径20mmを超える造粒物は10質量%以下であることを特徴とする焼結鉱の製造方法。
(2)前記第2の配合原料に含まれる前記カーボン系凝結材の粒度をメディアン径で3mm以上5mm以下とすることを特徴とする(1)に記載の焼結鉱の製造方法。
二段装入二段点火焼結法における、下段層10を形成する第1の配合原料、上段層20を形成する第2の配合原料は、鉄鉱石、返鉱、製鋼ダスト等の含鉄原料に、石灰、フラックス等の副原料、粉コークス、無煙炭等のカーボン系凝結材を燃焼用の炭材として添加して造粒したものである。含鉄原料は、ヘマタイト、マグネタイト等の酸化鉱の他にも、ゲーサイト等の水酸化物を含む鉄鉱石等、どのような鉄鉱石でも使用することができる。
ただし、造粒時間が長すぎたり、造粒時に添加する造粒水分が多すぎると、粒径20mmを超える造粒物は10質量%を超えることがあるので、微粉鉱の量や、使用する造粒設備(ドラムミキサー、高速撹拌ミキサー、皿型造粒機)等に応じて、これらを調整する。
すなわち、別ライン(別系統)で予め造粒した粒径(直径)10mm以上20mm以下の造粒物を造粒物槽4に用意しておき、造粒物槽4から、第2のドラムミキサー2Aで造粒した造粒物に適当量追加し、第2のホッパ2Bに供給することにより、第2の配合原料において、粒径(直径)10mm以上20mm以下の造粒物を10質量%以上含み、かつ粒径20mmを超える造粒物を10質量%以下とすることができる。
一方、図4、5に示したように、微粉鉱を添加して高速撹拌ミキサー2A1(アイリッヒミキサー(商品名))および/または皿型造粒機2A2(パンペレタイザー)で造粒する場合、好ましい造粒水分量は、第2の配合原料全体を100質量部としたものに対し、7.2質量部以上、8.8質量部以下である。また、図4に示したようにアイリッヒミキサー(商品名)またはパンペレタイザーの一方で造粒する場合、好ましい造粒時間は、造粒水分添加前の処理は行わず、水分添加後は、30秒以上、10分以下である。さらに、図5に示したようにアイリッヒミキサー(商品名)とパンペレタイザーで造粒する場合、好ましい造粒時間は、造粒水分添加前の処理は行わず、水分添加後は、アイリッヒミキサー(商品名))で30秒以上、5分以下、パンペレタイザーで1分以上、10分以下である。
カーボン系凝結材の大きさを大きくすることにより、上段層20に配合したカーボン系凝結材の燃焼速度が緩慢になり、より酸素消費速度が低下する。そのため、上段層20の排ガス(=下段層10の吸引ガス)中の酸素濃度をさらに高める効果がある。
一方、カーボン系凝結材の粒度が粒径5mmを超えると、上段層20を焼結する際の焼結温度が十分に得られない虞がある。
装入および点火方法を以下に述べる。
層厚はそれぞれ365mm層(上段層20用)および層厚435mm(下段層10)の二層とした。
直径300mm、高さ500mmの円柱形の下段用鍋、および直径300mm、高さ300mmの円柱形の上段用鍋を準備し、それぞれ第1の配合原料(下段層10用、層厚435mm分)および第2の配合原料(上段層20用、層厚300mm分)を装入しておく。なお、下段層10については、粒径10~15mmの床敷鉱2kgを敷いてから第1の配合原料を装入する。なお、この床敷鉱は、層厚435mmに含まれない。
まず第1の配合原料を装入した鍋をセットして、1100℃1分間点火した。点火終了後、直ちに下段用鍋に層厚65mm分の原料を装入した後に第2の配合原料(層厚300mm分)を装入した上段用鍋を下段用鍋の上にセットして、直ちに1100℃1分間点火した。
下段層10からの排ガス温度がピークとなった時刻から3分後に送風を停止し、焼結終了とした。
原料の配合条件を表1に示す。
試験ケースは一括造粒ケース(上段層20と下段層10が同一配合)および分割造粒ケース(上段層20、下段層10が異なる配合)である。一括造粒ケースにおいては、表1に示した一括造粒用配合(イ)の配合で造粒し、造粒後に質量比45.4%と54.6%に分割してそれぞれ第2の配合原料(上段層20を形成)と第1の配合原料(下段層10形成)とした。分割造粒ケースにおいては、上段層用配合(ロ)の配合で造粒し、第2の配合原料とし、下段層用配合(ハ)の配合で造粒し、第1の配合原料とした。なお、表1の赤鉄鉱A、Dの銘柄の違い、褐鉄鉱B、Cの銘柄の違いは産地の違いによる。また、橄欖岩はフラックスを形成する。
1.一括造粒ケース(造粒物a)
ドラムミキサー(直径600mm、回転数25rpm)で表1の一括造粒用配合(イ)の配合物を4分間混合後、造粒水分を添加してさらにドラムミキサーで4分間処理し、造粒物aを造粒した。造粒水分は、質量比で、表1に示した一括造粒用配合(イ)での総計100を100%とした場合に対し7.0%添加した。
下段層10を形成する第1の配合原料である造粒物bは、ドラムミキサー(直径600mm、回転数25rpm)で表1の下段層用配合(ハ)の配合物を4分間混合後、造粒水分を添加してさらにドラムミキサーで4分間処理することにより造粒した。造粒水分は、質量比で、表1に示した下段層用配合(ハ)での総計45.4を100%とした場合に対し外数で6.0%添加した。
ドラムミキサーによる上段層20を形成する第2の配合原料である造粒物cの造粒は、上段層用配合(ロ)を4分間混合後、造粒水分を添加してさらにドラムミキサーで4分間処理により行った。造粒水分は、質量比で、表1に示した下段層用配合(ロ)での総計54.6を100%とした場合に対し外数で7.8%とした。
粒径分布は、造粒物を300gまで縮分した後に、110℃で2時間以上乾燥処理した後に、ロータップ振トウ機で15秒間篩分処理して、2mmの篩目、5mmの篩目、10mmの篩目、15mmの篩目、20mmの篩目の各篩目に残留した量を各粒径の収率とした。
各ケースについて、成品歩留、生産性を評価した。
成品歩留は、焼結後、得られた焼結ケーキを、2mの高さから4回落下処理を行い、床敷鉱を除く粒径+5mm以上を焼結成品とした。そして、焼結成品重量(焼結成品質量)を、床敷を除くシンターケーキ重量で除した値を成品歩留と定義した。
焼結時間は、下段層10の点火時刻から下段層10からの排ガス温度がピークとなった時刻までの所要時間とした。
生産率は、成品量を上記焼結時間と鍋底面積で割って算出した。
試験条件を表4の上段に、試験結果を表4の下段に示した。なお、増加率は、各実施例の生産率を、比較例1の生産率にて割って算出した値である。
Claims (2)
- ドワイトロイド(DL)式焼結機を構成するパレットに、
含鉄原料、副原料、カーボン系凝結材を混合して造粒した第1の配合原料を供給して下段層を形成し、
前記下段層の上部から点火し、下方から空気を吸引することにより前記下段層の焼結を開始し、
点火後の前記下段層上に、含鉄原料、副原料、カーボン系凝結材を混合して造粒した第2の配合原料をさらに供給して上段層を形成し、
前記上段層に点火し、下方から空気を吸引することにより前記上段層の焼結を開始し、
その後も下方から空気を吸引することにより、前記上段層および前記下段層を焼結する二段装入二段点火焼結法による焼結鉱の製造方法であって、
前記下段層を形成する前記第1の配合原料は、粒径(直径)10mm未満の造粒物であり、
前記上段層を形成する前記第2の配合原料は、粒径(直径)10mm以上20mm以下の造粒物を10質量%以上含み、かつ粒径20mmを超える造粒物は10質量%以下であることを特徴とする焼結鉱の製造方法。 - 前記第2の配合原料に含まれる前記カーボン系凝結材の粒度をメディアン径で3mm以上5mm以下とすることを特徴とする請求項1に記載の焼結鉱の製造方法。
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