以下、添付図面に従って本開示の技術に係る撮像装置の実施形態の一例について説明する。
先ず、以下の説明で使用される文言について説明する。
CPUとは、“Central Processing Unit”の略称を指す。RAMとは、“Random Access Memory”の略称を指す。ROMとは、“Read Only Memory”の略称を指す。DRAMとは、“Dynamic Random Access Memory”の略称を指す。SRAMとは、“Static Random Access Memory”の略称を指す。 LSIとは、“Large-Scale Integrated circuit”の略称を指す。ASICとは、“Application Specific Integrated Circuit”の略称を指す。PLDとは、“Programmable Logic Device”の略称を指す。FPGAとは、“Field-Programmable Gate Array”の略称を指す。SSDとは、“Solid State Drive”の略称を指す。USBとは、“Universal Serial Bus”の略称を指す。HDDとは、“Hard Disk Drive”の略称を指す。EEPROMとは、“Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory”の略称を指す。CCDとは、“Charge Coupled Device”の略称を指す。CMOSとは、“Complementary Metal Oxide Semiconductor”の略称を指す。ELとは、“Electro-Luminescence”の略称を指す。A/Dとは、“Analog/Digital”の略称を指す。I/Fとは、“Interface”の略称を指す。UIとは、“User Interface”の略称を指す。LVDSとは、“Low Voltage Differential Signaling”の略称を指す。PCI-eとは、“Peripheral Component Interconnect Express”の略称を指す。SATAとは、“Serial Advanced Technology Attachment”の略称を指す。SLVS-ECとは、“Scalable Low Signaling with Embedded Clock”の略称を指す。MIPIとは、“Mobile Industry Prossor Interface”の略称を指す。LTEとは、“Long Term Evolution”の略称を指す。5Gとは、“5th Generation”の略称を指す。
本明細書の説明において、「鉛直」とは、完全な鉛直の他に、本開示の技術が属する技術分野で一般的に許容される誤差を含めた意味合いでの鉛直を指す。本明細書の説明において、「水平」とは、完全な水平の他に、本開示の技術が属する技術分野で一般的に許容される誤差を含めた意味合いでの水平を指す。本明細書の説明において、「垂直」とは、完全な垂直の他に、本開示の技術が属する技術分野で一般的に許容される誤差を含めた意味合いでの垂直を指す。また、以下の説明において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
一例として図1に示すように、スマートデバイス10は、筐体12を備えており、筐体12に撮像素子ユニット14が収容されている。スマートデバイス10としては、例えば、撮像機能付きの電子機器であるスマートフォン又はタブレット端末等が挙げられる。
スマートデバイス10は、第1撮像レンズ16A、第2撮像レンズ16B、第3撮像レンズ16C、及び第4撮像レンズ16Dを備えている。スマートデバイス10を縦置きの状態にした場合の筐体12の背面12Aの左上部において、第1撮像レンズ16A、第2撮像レンズ16B、第3撮像レンズ16C、及び第4撮像レンズ16Dは、鉛直方向に沿って既定の間隔(例えば、数ミリの間隔)で配置されており、背面12Aから露出している。第1撮像レンズ16Aの中心は光軸L1上に位置している。第2撮像レンズ16Bの中心は光軸L2上に位置している。第3撮像レンズ16Cの中心は光軸L3上に位置している。第4撮像レンズ16Dの中心は光軸L4上に位置している。
撮像素子ユニット14は、第1撮像素子38A、第2撮像素子38B、第3撮像素子38C、及び第4撮像素子38Dを備えている。なお、以下では、説明の便宜上、第1撮像素子38A、第2撮像素子38B、第3撮像素子38C、及び第4撮像素子38Dを区別して説明する必要がない場合、「撮像素子38」と称する。
第1撮像素子38Aの前面側(物体側)には、第1撮像レンズ16Aが配置されている。第1撮像レンズ16Aは、被写体を示す被写体光(以下、単に「被写体光」とも称する)を取り込み、取り込んだ被写体光を第1撮像素子38Aに結像させる。第2撮像素子38Bの前面側(物体側)には、第2撮像レンズ16Bが配置されている。第2撮像レンズ16Bは、被写体光を取り込み、取り込んだ被写体光を第2撮像素子38Bに結像させる。第3撮像素子38Cの前面側(物体側)には、第3撮像レンズ16Cが配置されている。第3撮像レンズ16Cは、被写体光を取り込み、取り込んだ被写体光を第3撮像素子38Cに結像させる。第4撮像素子38Dの前面側(物体側)には、第4撮像レンズ16Dが配置されている。第4撮像レンズ16Dは、被写体光を取り込み、取り込んだ被写体光を第4撮像素子38Dに結像させる。
一例として図2に示すように、筐体12の前面12Bには、指示キー22及びタッチパネル・ディスプレイ24が設けられている。スマートデバイス10を縦置きの状態にした場合の前面12Bの下部には、指示キー22が配置されており、指示キー22の上方にタッチパネル・ディスプレイ24が配置されている。なお、本実施形態では、指示キー22がタッチパネル・ディスプレイ24とは別に設けられているが、タッチパネル・ディスプレイ24上の仮想的な指示キーであってもよい。
指示キー22は、各種の指示を受け付ける。ここで言う「各種の指示」とは、例えば、ロック解除受付画面の表示の指示、各種メニューを選択可能なメニュー画面の表示の指示、1つ又は複数のメニューの選択の指示、選択内容の確定の指示、及び選択内容の消去の指示等を指す。なお、ロック解除受付画面とは、スマートデバイス10のロックを解除するための暗号を受け付ける画面を指す。
タッチパネル・ディスプレイ24は、ディスプレイ26及びタッチパネル28(図6も参照)を備えている。ディスプレイ26の一例としては、液晶ディスプレイが挙げられる。ディスプレイ26は、液晶ディスプレイではなく、有機ELディスプレイ又は無機ELディスプレイなどの他種類のディスプレイであってもよい。なお、ディスプレイ26は、本開示の技術に係る「表示部(ディスプレイ)」の一例である。また、本実施形態では、タッチパネル28が独立して設けられているが、ディスプレイ26に内蔵された(いわゆるインセル型タッチパネル)でもよい。
ディスプレイ26は、画像及び文字情報等を表示する。ディスプレイ26は、撮像素子38を用いた連続的な撮像により得られたライブビュー画像の表示に用いられる。また、ディスプレイ26は、静止画像用の撮像の指示が与えられた場合に撮像素子38によって撮像されることで得られた静止画像の表示にも用いられる。更に、ディスプレイ26は、再生画像の表示及びメニュー画面等の表示にも用いられる。
タッチパネル28は、透過型のタッチパネルであり、ディスプレイ26の表示領域の表面に重ねられている。タッチパネル28は、指又はスタイラスペン等の指示体による接触を検知することで、ユーザからの指示を受け付ける。
一例として図3Aに示すように、第1撮像素子38Aは、受光面42A1を有する光電変換素子42Aを備えている。本実施形態において、第1撮像素子38Aは、CMOSイメージセンサである。また、ここでは、第1撮像素子38AとしてCMOSイメージセンサを例示しているが、本開示の技術はこれに限定されず、例えば、第1撮像素子38AがCCDイメージセンサ等の他種類のイメージセンサであっても本開示の技術は成立する。
第1撮像レンズ16Aは、対物レンズ16A1、フォーカスレンズ16A2、及び絞り16A3を備えている。対物レンズ16A1、フォーカスレンズ16A2、及び絞り16A3は、被写体側(物体側)から受光面42A1側(像側)にかけて、光軸L1に沿って、対物レンズ16A1、フォーカスレンズ16A2、及び絞り16A3の順に配置されている。フォーカスレンズ16A2は、モータ等の駆動源(図示省略)からの動力を受けることで作動する。すなわち、フォーカスレンズ16A2は、付与された動力に応じて光軸L1に沿って移動する。ここでは、絞り16A3の一例として、開口が変化しない固定絞りが採用されている。絞り16A3が固定絞りの場合、露出調節は第1撮像素子38Aの電子シャッタで行う。なお、絞り16A3は、固定絞りでなく、可変絞りであってもよい。
被写体光は、第1撮像レンズ16Aを透過し、受光面42A1に結像される。第1撮像素子38Aは、受光面42A1で被写体光を受光し、受光した被写体光を光電変換素子42Aに対して光電変換させることで、被写体を撮像する。第1撮像素子38Aは、被写体を撮像することで、被写体の画像を示す第1画像データを生成する。
一例として図3Bに示すように、第2撮像素子38Bは、受光面42B1を有する光電変換素子42Bを備えている。本実施形態において、第2撮像素子38Bは、CMOSイメージセンサである。また、ここでは、第2撮像素子38BとしてCMOSイメージセンサを例示しているが、本開示の技術はこれに限定されず、例えば、第2撮像素子38BがCCDイメージセンサ等の他種類のイメージセンサであっても本開示の技術は成立する。
第2撮像レンズ16Bは、対物レンズ16B1、フォーカスレンズ16B2、及び絞り16B3を備えている。対物レンズ16B1、フォーカスレンズ16B2、及び絞り16B3は、被写体側(物体側)から受光面42B1側(像側)にかけて、光軸L2に沿って、対物レンズ16B1、フォーカスレンズ16B2、及び絞り16B3の順に配置されている。フォーカスレンズ16B2は、モータ等の駆動源(図示省略)からの動力を受けることで作動する。すなわち、フォーカスレンズ16B2は、付与された動力に応じて光軸L2に沿って移動する。ここでは、絞り16B3の一例として、開口が変化しない固定絞りが採用されている。絞り16B3が固定絞りの場合、露出調節は第2撮像素子38Bの電子シャッタで行う。なお、絞り16B3は、固定絞りでなく、可変絞りであってもよい。
被写体光は、第2撮像レンズ16Bを透過し、受光面42B1に結像される。第2撮像素子38Bは、受光面42B1で被写体光を受光し、受光した被写体光を光電変換素子42Bに対して光電変換させることで、被写体を撮像する。第2撮像素子38Bは、被写体を撮像することで、被写体の画像を示す第2画像データを生成する。
一例として図3Cに示すように、第3撮像素子38Cは、受光面42C1を有する光電変換素子42Cを備えている。本実施形態において、第3撮像素子38Cは、CMOSイメージセンサである。また、ここでは、第3撮像素子38CとしてCMOSイメージセンサを例示しているが、本開示の技術はこれに限定されず、例えば、第3撮像素子38CがCCDイメージセンサ等の他種類のイメージセンサであっても本開示の技術は成立する。
第3撮像レンズ16Cは、対物レンズ16C1、フォーカスレンズ16C2、及び絞り16C3を備えている。対物レンズ16C1、フォーカスレンズ16C2、及び絞り16C3は、被写体側(物体側)から受光面42C1側(像側)にかけて、光軸L3に沿って、対物レンズ16C1、フォーカスレンズ16C2、及び絞り16C3の順に配置されている。フォーカスレンズ16C2は、モータ等の駆動源(図示省略)からの動力を受けることで作動する。すなわち、フォーカスレンズ16C2は、付与された動力に応じて光軸L3に沿って移動する。ここでは、絞り16C3の一例として、開口が変化しない固定絞りが採用されている。絞り16C3が固定絞りの場合、露出調節は第3撮像素子38Cの電子シャッタで行う。なお、絞り16C3は、固定絞りでなく、可変絞りであってもよい。
被写体光は、第3撮像レンズ16Cを透過し、受光面42C1に結像される。第3撮像素子38Cは、受光面42C1で被写体光を受光し、受光した被写体光を光電変換素子42Cに対して光電変換させることで、被写体を撮像する。第3撮像素子38Cは、被写体を撮像することで、被写体の画像を示す第3画像データを生成する。
一例として図3Dに示すように、第4撮像素子38Dは、受光面42D1を有する光電変換素子42Dを備えている。本実施形態において、第4撮像素子38Dは、CMOSイメージセンサである。また、ここでは、第4撮像素子38DとしてCMOSイメージセンサを例示しているが、本開示の技術はこれに限定されず、例えば、第4撮像素子38DがCCDイメージセンサ等の他種類のイメージセンサであっても本開示の技術は成立する。
第4撮像レンズ16Dは、対物レンズ16D1、フォーカスレンズ16D2、及び絞り16D3を備えている。対物レンズ16D1、フォーカスレンズ16D2、及び絞り16D3は、被写体側(物体側)から受光面42D1側(像側)にかけて、光軸L4に沿って、対物レンズ16D1、フォーカスレンズ16D2、及び絞り16D3の順に配置されている。フォーカスレンズ16D2は、モータ等の駆動源(図示省略)からの動力を受けることで作動する。すなわち、フォーカスレンズ16D2は、付与された動力に応じて光軸L4に沿って移動する。ここでは、絞り16D3の一例として、開口が変化しない固定絞りが採用されている。絞り16D3が固定絞りの場合、露出調節は第4撮像素子38Dの電子シャッタで行う。なお、絞り16D3は、固定絞りでなく、可変絞りであってもよい。
被写体光は、第4撮像レンズ16Dを透過し、受光面42D1に結像される。第4撮像素子38Dは、受光面42D1で被写体光を受光し、受光した被写体光を光電変換素子42Dに対して光電変換させることで、被写体を撮像する。第4撮像素子38Dは、被写体を撮像することで、被写体の画像を示す第4画像データを生成する。
なお、以下では、説明の便宜上、第1画像データ、第2画像データ、第3画像データ、及び第4画像データを区別して説明する必要がない場合、単に「画像データ」と称する。また、以下では、説明の便宜上、受光面42A1、42B1、42C1及び42D1を区別して説明する必要がない場合、符号を付さずに「受光面」と称する。更に、以下では、説明の便宜上、光電変換素子42A、42B、42C及び42Dを区別して説明する必要がない場合、「光電変換素子42」と称する。
一例として図4に示すように、スマートデバイス10は、後段回路13を備えている。後段回路13は、撮像素子ユニット14の後段に位置する回路である。より詳しくは、後段回路13は、第1撮像素子38A、第2撮像素子38B、第3撮像素子38C、及び第4撮像素子38Dの後段に位置している。
後段回路13は、コントローラ15及び信号処理回路34を備えている。コントローラ15は、スマートデバイス10の電気系に接続されており、スマートデバイス10の電気系の全体を制御する。図4に示す例では、コントローラ15は、信号処理回路34、第1撮像素子38A、第2撮像素子38B、第3撮像素子38C、及び第4撮像素子38Dの各々に接続されている。第1撮像素子38A、第2撮像素子38B、第3撮像素子38C、及び第4撮像素子38Dは、コントローラ15の制御下で、被写体を撮像することで画像データを生成する。
第1撮像素子38A、第2撮像素子38B、第3撮像素子38C、及び第4撮像素子38Dの各々は、信号処理回路34に接続されている。第1撮像素子38Aは、コントローラ15の制御下で、光電変換素子42Aによって生成された第1画像データを信号処理回路34に出力する。第2撮像素子38Bは、コントローラ15の制御下で、光電変換素子42Bによって生成された第2画像データを信号処理回路34に出力する。第3撮像素子38Cは、コントローラ15の制御下で、光電変換素子42Cによって生成された第3画像データを信号処理回路34に出力する。第4撮像素子38Dは、コントローラ15の制御下で、光電変換素子42Dによって生成された第4画像データを信号処理回路34に出力する。
信号処理回路34は、撮像素子38から入力された画像データに対して各種の信号処理を行う。信号処理回路34によって行われる各種の信号処理には、例えば、ホワイトバランス調整、シャープネス調整、ガンマ補正、色空間変換処理、及び色差補正などの公知の信号処理が含まれる。
なお、信号処理回路34によって行われる各種の信号処理は、信号処理回路34と撮像素子38とで分散して行われるようにしてもよい。すなわち、信号処理回路34によって行われる各種の信号処理のうちの少なくとも一部を撮像素子38の処理回路110(図7及び図8参照)に担わせるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、信号処理回路34としてASIC及びFPGAを含むデバイスを例示しているが、本開示の技術はこれに限定されず、信号処理回路34は、ASIC、FPGA、及び/又はPLDを含むデバイスであってもよい。また、信号処理回路34は、CPU、ストレージ、及びメモリを含むコンピュータであってもよい。ここで言う「ストレージ」とは、SSD又はHDD等の不揮発性の記憶装置を指し、ここで言う「メモリ」とは、DRAM又はSRAM等の揮発性の記憶装置を指す。コンピュータに含まれるCPUは、単数であってもよいし、複数であってもよい。また、CPUに代えてGPUを用いてもよい。また、信号処理回路34は、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせによって実現されてもよい。
一例として図5に示すように、撮像素子38にはコントローラ15から撮像タイミング信号が入力される。撮像タイミング信号には、垂直同期信号及び水平同期信号が含まれている。垂直同期信号は、光電変換素子42からの1フレーム毎の画像データの読み出しの開始タイミングを規定する同期信号である。水平同期信号は、光電変換素子42からの水平ライン毎の画像データの読み出しの開始タイミングを規定する同期信号である。撮像素子38は、コントローラ15から入力された垂直同期信号に応じて定まるフレームレートに従って、光電変換素子42から画像データを読み出す。
図5に示す例では、撮像素子38のフレームレートとして、期間T内に光電変換素子42から8フレーム分の読み出しが行われるフレームレートが示されている。具体的なフレームレートの一例としては、120fpsが挙げられるが、これに限らず、120fpsを超えるフレームレート(例えば、240fps)であってもよいし、120fps未満のフレームレート(例えば、60fps)であってもよい。
一例として図6に示すように、コントローラ15は、CPU15A、ストレージ15B、メモリ15C、出力I/F15D、及び受付I/F15Eを備えている。CPU15A、ストレージ15B、メモリ15C、出力I/F15D、及び受付I/F15Eは、バスライン100を介して接続されている。図4に示す例では、図示の都合上、バスライン100として1本のバスラインが図示されているが、バスライン100は、シリアルバスで構成されているか、或いは、データバス、アドレスバス、及びコントロールバス等を含んで構成されている。
ストレージ15Bは、各種パラメータ及び各種プログラムを記憶している。ストレージ15Bは、不揮発性の記憶装置である。ここでは、ストレージ15Bの一例として、EEPROMが採用されているが、これに限らず、マスクROM、HDD、又はSSD等であってもよい。メモリ15Cは、記憶装置である。メモリ15Cには、各種情報が一時的に記憶される。メモリ15Cは、CPU15Aによってワークメモリとして用いられる。ここでは、メモリ15Cの一例として、DRAMが採用されているが、これに限らず、SRAM等の他種類の記憶装置であってもよい。なお、CPU15Aは、本開示の技術に係る「制御装置」の一例であり、ストレージ15Bは、本開示の技術に係る「記憶装置」の一例である。
ストレージ15Bには、各種プログラムが記憶されている。CPU15Aは、ストレージ15Bから必要なプログラムを読み出し、読み出したプログラムをメモリ15C上で実行する。CPU15Aは、メモリ15C上で実行するプログラムに従ってスマートデバイス10の全体を制御する。
出力I/F15Dは、撮像素子ユニット14に接続されている。CPU15Aは、出力I/F15Dを介して撮像素子ユニット14を制御する。例えば、CPU15Aは、出力I/F15Dを介して撮像素子ユニット14に対して、撮像を行うタイミングを規定する撮像タイミング信号を供給することで撮像素子ユニット14によって行われる撮像のタイミングを制御する。
受付I/F15Eは、信号処理回路34に接続されている。CPU15Aは、受付I/F15Eを介して信号処理回路34との間で各種情報の授受を行う。
信号処理回路34には、撮像素子ユニット14から画像データが入力される。信号処理回路34は、撮像素子ユニット14から入力された画像データに対して各種の信号処理を行う。信号処理回路34は、各種の信号処理を行った画像データを受付I/F15Eに出力する。受付I/F15Eは、信号処理回路34からの画像データを受け付け、受け付けた画像データをCPU15Aに転送する。
バスライン100には、外部I/F104が接続されている。外部I/F104は、回路で構成された通信デバイスである。なお、ここでは、外部I/F104として回路で構成されたデバイスが採用されているが、これは、あくまでも一例に過ぎない。外部I/F104は、ASIC、FPGA、及び/又はPLDを含むデバイスであってもよい。また、外部I/F104は、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせによって実現されてもよい。
外部I/F104の一例としては、USBインタフェースがあり、ここにメモリカードコントローラ、他のスマートデバイス、パーソナル・コンピュータ、サーバ、USBメモリ、及び/又はメモリカード等の外部装置(図示省略)が接続可能である。外部I/F104は、CPU15Aと外部装置との間の各種情報の授受を司る。なお、外部I/F104に直接又は間接的に接続される外部装置、すなわち、スマートデバイス、パーソナル・コンピュータ、サーバ、USBメモリ及び/又はメモリカード等の外部装置は、本開示の技術に係る「記憶装置」の一例である。
UI系デバイス17は、タッチパネル・ディスプレイ24及び受付デバイス84を備えている。ディスプレイ26及びタッチパネル28は、バスライン100に接続されている。従って、CPU15Aは、ディスプレイ26に対して各種情報を表示させ、タッチパネル28によって受け付けられた各種指示に従って動作する。受付デバイス84は、ハードキー部25を備えている。ハードキー部25は、指示キー22(図2参照)を含む少なくとも1つのハードキーである。ハードキー部25は、バスライン100に接続されており、CPU15Aは、ハードキー部25によって受け付けられた指示を取得し、取得した指示に従って動作する。但し、ハードキー部25が外部I/F104に接続されている構成もあり得る。
なお、スマートデバイス10は、LTE、5G、無線LAN、及び/又はBluetooth(登録商標)等の通信機能を有している。
一例として図7に示すように、撮像素子38には、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112が内蔵されている。撮像素子38は、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112が1チップ化された撮像素子である。すなわち、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112は1パッケージ化されている。撮像素子38では、光電変換素子42に対して処理回路110及びメモリ112が積層されている。具体的には、光電変換素子42及び処理回路110は、銅等の導電性を有するバンプ(図示省略)によって互いに電気的に接続されており、処理回路110及びメモリ112も、銅等の導電性を有するバンプ(図示省略)によって互いに電気的に接続されている。ここでは、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112の3層構造が例示されているが、本開示の技術はこれに限らず、処理回路110とメモリ112とを1層としたメモリ層と、光電変換素子42との2層構造であってもよい。
処理回路110は、例えば、LSIである。メモリ112は、書き込みタイミングと読み出しタイミングとが異なるメモリである。ここでは、メモリ112の一例として、DRAMが採用されている。
処理回路110は、ASIC及びFPGAを含むデバイスであり、上述のコントローラ15の指示に従って、撮像素子38の全体を制御する。なお、ここでは、処理回路110がASIC及びFPGAを含むデバイスによって実現される例を挙げているが、本開示の技術はこれに限定されるものではなく、例えば、ASIC、FPGA、及び/又はPLDを含むデバイスであってもよい。また、処理回路110として、CPUと、不揮発性の記憶装置であるEEPROM等のストレージと、揮発性の記憶装置であるRAM等のメモリとを含むコンピュータが採用されてもよい。コンピュータに含まれるCPUは、単数であってもよいし、複数であってもよい。CPUに代えてGPUを用いてもよい。また、処理回路110は、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせによって実現されてもよい。
光電変換素子42は、マトリクス状に配置された複数のフォトダイオードを有している。複数のフォトダイオードの一例としては、“4896×3265”画素分のフォトダイオードが挙げられる。
光電変換素子42に含まれる各フォトダイオードには、カラーフィルタが配置されている。カラーフィルタは、輝度信号を得るために最も寄与するG(緑)に対応するGフィルタ、R(赤)に対応するRフィルタ、及びB(青)に対応するBフィルタを含む。
光電変換素子42は、R画素、G画素、及びB画素を有する。R画素は、Rフィルタが配置されたフォトダイオードに対応する画素であり、G画素は、Gフィルタが配置されたフォトダイオードに対応する画素であり、B画素は、Bフィルタが配置されたフォトダイオードに対応する画素である。R画素、G画素、及びB画素は、行方向(水平方向)及び列方向(垂直方向)の各々に既定の周期性で配置されている。本実施形態では、R画素、G画素、及びB画素がX-Trans(登録商標)配列に対応した周期性で配列されている。なお、ここでは、X-Trans配列を例示しているが、本開示の技術はこれに限定されず、R画素、G画素、及びB画素の配列は、ベイヤ配列又はハニカム配列などであってもよい。
撮像素子38は、いわゆる電子シャッタ機能を有しており、コントローラ15の制御下で電子シャッタ機能を働かせることで、光電変換素子42内の各フォトダイオードの電荷蓄積時間を制御する。電荷蓄積時間とは、いわゆるシャッタスピードを指す。
撮像素子38での撮像は、ローリングシャッタ方式の電子シャッタ機能を働かせることで実現される。なお、ここでは、ローリングシャッタ方式が例示されているが、本開示の技術はこれに限らず、ローリングシャッタ方式に代えてグローバルシャッタ方式を適用してもよい。
なお、メモリ112は、本開示の技術に係る「記憶部(メモリ)」の一例である。本実施形態において、メモリ112としてDRAMが採用されているが、メモリ112が他の種類のメモリであっても本開示の技術は成立する。また、撮像素子38は、本開示の技術に係る「積層型撮像素子」の一例である。
一例として図8に示すように、処理回路110は、受付I/F110D1及び出力I/F110D2を備えている。コントローラ15の出力I/F15Dは、処理回路110の受付I/F110D1に接続されており、撮像タイミング信号を受付I/F110D1に出力する。受付I/F110D1は、出力I/F15Dから出力された撮像タイミング信号を受け付ける。
信号処理回路34は、受付I/F34A及び出力I/F34Bを備えている。受付I/F34Aは、撮像素子38の出力I/F110D2に接続されている。処理回路110の出力I/F110D2は、画像データ等の各種情報(以下、単に「各種情報」とも称する)を信号処理回路34の受付I/F34Aに出力し、受付I/F34Aは、出力I/F110D2から出力された各種情報を受け付ける。信号処理回路34は、受付I/F34Aによって受け付けられた各種情報に対して、必要に応じて信号処理を施す。出力I/F34Bは、コントローラ15の受付I/F15Eに接続されており、各種情報をコントローラ15の受付I/F15Eに出力する。受付I/F15Eは、出力I/F34Bから出力された各種情報を受け付ける。
なお、以下では、説明の便宜上、第1撮像素子38Aの出力I/F110D2を「出力I/F110D2a」と称し(図11参照)、第2撮像素子38Bの出力I/F110D2を「出力I/F110D2b」と称し(図11参照)、第3撮像素子38Cの出力I/F110D2を「出力I/F110D2c」と称し(図11参照)、第4撮像素子38Dの出力I/F110D2を「出力I/F110D2d」と称し(図11参照)、これらを区別して説明する必要がない場合、「出力I/F110D2」と称する(図8参照)。
また、信号処理回路34の受付I/F34Aは、受付I/F34A1、34A2、34A3及び34A4に大別される(図11参照)。受付I/F34A1は、出力I/F110D2aに接続されている(図11参照)。受付I/F34A2は、出力I/F110D2bに接続されている(図11参照)。受付I/F34A3は、出力I/F110D2cに接続されている(図11参照)。受付I/F34A4は、出力I/F110D2dに接続されている(図11参照)。
一例として図8に示すように、撮像素子38において、処理回路110は、受付I/F110D1及び出力I/F110D2の他に、読出回路110A、デジタル処理回路110B、制御回路110C、画像処理回路110Eを備えている。
読出回路110Aは、光電変換素子42、デジタル処理回路110B、及び制御回路110Cの各々に接続されている。デジタル処理回路110Bは、制御回路110Cに接続されている。制御回路110Cは、メモリ112、受付I/F110D1、出力I/F110D2、及び画像処理回路110Eの各々に接続されている。
上述の画像データは、一例として図8に示すように、アナログ画像データ70Aとデジタル画像データ70Bとに大別される。なお、以下では、説明の便宜上、アナログ画像データ70Aとデジタル画像データ70Bとを区別して説明する必要がない場合、符号を付さずに「画像データ」と称する。
また、以下では、説明の便宜上、第1撮像素子38Aによって撮像が行われることで得られるデジタル画像データ70Bを「第1デジタル画像データ70B1」と称し(図11参照)、第2撮像素子38Bによって撮像が行われることで得られるデジタル画像データ70Bを「第2デジタル画像データ70B2」と称し(図11参照)、第3撮像素子38Cによって撮像が行われることで得られるデジタル画像データ70Bを「第3デジタル画像データ70B3」と称し(図11参照)、第4撮像素子38Dによって撮像が行われることで得られるデジタル画像データ70Bを「第4デジタル画像データ70B4」と称し(図11参照)、これらを区別して説明する必要がない場合、「デジタル画像データ70B」と称する。
処理回路110の受付I/F110D1及び出力I/F110D2の各々は、FPGAを有する通信デバイスである。また、コントローラ15の出力I/F15D及び受付I/F15Eの各々も、FPGAを有する通信デバイスである。更に、信号処理回路34の受付I/F34A及び出力I/F34Bの各々も、FPGAを有する通信デバイスである。
処理回路110の受付I/F110D1とコントローラ15の出力I/F15Dとの間は、PCI-eの接続規格に従って接続されている。また、処理回路110の出力I/F110D2と信号処理回路34の受付I/F34Aとの間も、PCI-eの接続規格に従って接続されている。更に、信号処理回路34の出力I/F34Bとコントローラ15の受付I/F15Eとの間も、PCI-eの接続規格に従って接続されている。なお、以下では、受付I/F110D1、出力I/F110D2、受付I/F34A、出力I/F34B、受付I/F15E、及び出力I/F15Dを区別して説明する必要がない場合、符号を付さずに「通信I/F」と称する。
ここでは、通信I/Fとして回路(ASIC、FPGA、及び/又はPLD等)で構成された通信デバイスが採用されているが、これはあくまでも一例に過ぎない。通信I/Fは、CPU、不揮発性の記憶装置であるEEPROM等のストレージ、及び揮発性の記憶装置であるRAM等のメモリを含むコンピュータであってもよい。この場合、コンピュータに含まれるCPUは、単数であってもよいし、複数であってもよい。CPUに代えてGPUを用いてもよい。また、通信I/Fは、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせによって実現されてもよい。
受付I/F110D1は、コントローラ15の出力I/F15Dから出力された撮像タイミング信号を受け付け、受け付けた撮像タイミング信号を制御回路110Cに転送する。
読出回路110Aは、制御回路110Cの制御下で、光電変換素子42を制御し、光電変換素子42からアナログ画像データ70Aを読み出す。光電変換素子42からのアナログ画像データ70Aの読み出しは、コントローラ15から処理回路110に入力された撮像タイミング信号に従って行われる。
具体的には、先ず、受付I/F110D1がコントローラ15から撮像タイミング信号を受け付け、受け付けた撮像タイミング信号を制御回路110Cに転送する。次に、制御回路110Cは、受付I/F110D1から転送された撮像タイミング信号を読出回路110Aに転送する。すなわち、読出回路110Aには、垂直同期信号及び水平同期信号が転送される。そして、読出回路110Aは、制御回路110Cから転送された垂直同期信号に従って光電変換素子42からフレーム単位でのアナログ画像データ70Aの読み出しを開始する。また、読出回路110Aは、制御回路110Cから転送された水平同期信号に従って水平ライン単位でのアナログ画像データ70Aの読み出しを開始する。
読出回路110Aは、光電変換素子42から読み出されたアナログ画像データ70Aに対してアナログ信号処理を行う。アナログ信号処理には、ノイズキャンセル処理及びアナログゲイン処理などの公知の処理が含まれる。ノイズキャンセル処理は、光電変換素子42に含まれる画素間の特性のばらつきに起因するノイズをキャンセルする処理である。アナログゲイン処理は、アナログ画像データ70Aに対してゲインをかける処理である。また、読出回路110Aは、アナログ画像データ70Aに対して相関二重サンプリングを行う。読出回路110Aによって、アナログ画像データ70Aに対して相関二重サンプリング行われた後、アナログ画像データ70Aは、デジタル処理回路110Bに出力される。
デジタル処理回路110Bは、A/D変換器110B1を備えている。A/D変換器110B1は、アナログ画像データ70Aに対して画素単位で8ビットのA/D変換を行う。なお、以下では、説明の便宜上、第1撮像素子38AのA/D変換器110B1を「A/D変換器110B1a」と称し(図10参照)、第2撮像素子38BのA/D変換器110B1を「A/D変換器110B1b」と称し(図10参照)、第3撮像素子38CのA/D変換器110B1を「A/D変換器110B1c」と称し(図10参照)、第4撮像素子38DのA/D変換器110B1を「A/D変換器110B1d」と称し(図10参照)、これらを区別して説明する必要がない場合、「A/D変換器110B1」と称する(図8参照)。
デジタル処理回路110Bは、読出回路110Aから入力されたアナログ画像データ70Aに対してデジタル信号処理を行う。デジタル信号処理には、例えば、相関二重サンプリング、A/D変換器110B1によるA/D変換、及びデジタルゲイン処理が含まれる。
読出回路110Aから入力されたアナログ画像データ70Aに対しては、A/D変換器110B1によってA/D変換が行われ、これによって、アナログ画像データ70Aがデジタル化され、RAWデータとしてデジタル画像データ70Bが得られる。そして、デジタル画像データ70Bに対しては、デジタル処理回路110Bによってデジタルゲイン処理が行われる。デジタルゲイン処理とは、デジタル画像データ70Bに対してゲインをかける処理を指す。このようにデジタル信号処理が行われることによって得られたデジタル画像データ70Bは、デジタル処理回路110Bによって制御回路110Cに出力される。
制御回路110Cは、デジタル処理回路110Bから入力されたデジタル画像データ70Bを画像処理回路110Eに出力する。画像処理回路110Eは、制御回路110Cから入力されたデジタル画像データ70Bに対して画像処理を行い、画像処理済みのデジタル画像データ70Bを制御回路110Cに出力する。ここで言う「画像処理」としては、例えば、デモザイク処理及び/又はデジタル間引き処理等が挙げられる。
デモザイク処理は、カラーフィルタの配列に対応したモザイク画像から画素毎に全ての色情報を算出する処理である。例えば、撮像素子38がRGBの3色のカラーフィルタが適用された撮像素子であれば、RGBのモザイク画像から画素毎にRGB全ての色情報が算出される。デジタル間引き処理は、画像データに含まれる画素をライン単位で間引く処理である。ライン単位とは、例えば、水平ライン単位及び/又は垂直ライン単位を指す。
メモリ112は、複数フレームのデジタル画像データを記憶可能なメモリである。メモリ112は、画素単位の記憶領域を有しており、デジタル画像データ70Bは、制御回路110Cによって、画素単位で、メモリ112のうちの対応する記憶領域に記憶される。すなわち、制御回路110Cは、画像処理回路110Eから入力されたデジタル画像データ70Bをメモリ112に記憶する。また、制御回路110Cは、メモリ112に対してランダムアクセス可能であり、フレームレートに従ってメモリ112からデジタル画像データ70Bを取得する。そして、制御回路110Cは、メモリ112から取得したデジタル画像データ70Bを出力I/F110D2に対して信号処理回路34に出力させる。
信号処理回路34では、出力I/F110D2から入力されたデジタル画像データ70Bが受付I/F34Aによって受け付けられ、受け付けられたデジタル画像データ70Bに対して各種の信号処理が行われる。
一例として図9に示すように、撮像素子38では、撮像処理と出力処理とを含む処理が行われる。
撮像処理では、露光、アナログ画像データ70Aの読み出し、光電変換素子42に対するリセット、アナログ信号処理、デジタル信号処理、1回目の記憶、1回目の取得、画像処理、及び2回目の記憶が順に行われる。
露光は、光電変換素子42によって行われる。アナログ画像データ70Aの読み出し、光電変換素子42に対するリセット、及びアナログ信号処理は、読出回路110Aによって行われる。なお、光電変換素子42によって露光が行われる期間は、アナログ画像データ70Aの読み出し及び光電変換素子42に対するリセットが行われていない期間である。
デジタル信号処理は、デジタル処理回路110Bによって行われる。1回目の記憶とは、デジタル信号処理が行われることによって得られたデジタル画像データ70Bのメモリ112への記憶を指す。1回目の取得とは、メモリ112からのデジタル画像データ70Bの1回目の取得を指す。1回目の記憶及び1回目の取得は、制御回路110Cによって行われる。画像処理は、制御回路110Cによって取得されたデジタル画像データ70Bに対して画像処理回路110Eによって行われる。2回目の記憶とは、画像処理が行われたデジタル画像データ70Bのメモリ112への記憶を指す。2回目の記憶は、制御回路110Cによって行われる。
出力処理では、2回目の取得と、デジタル画像データ70Bの出力とが行われる。2回目の取得とは、画像処理済みのデジタル画像データ70Bのメモリ112からの取得を指す。2回目の取得は、制御回路110Cによって行われる。デジタル画像データ70Bの出力とは、制御回路110Cによってメモリ112から取得された画像処理済みのデジタル画像データ70Bの出力I/F110D2による信号処理回路34への出力を指す。
一例として図10に示すように、第1撮像素子38Aは、基準レベル生成回路38A1を備えている。基準レベル生成回路38A1は、A/D変換器110B1a、110B1b、110B1c及び110B1dの各々がA/D変換を行うのに要する基準となる電圧、すなわち、基準レベルを生成する。図10に示す例では、基準レベル生成回路38A1は、A/D変換器110B1aに対して0mV(ミリボルト)の基準レベルを生成し、A/D変換器110B1bに対して-3mVの基準レベルを生成し、A/D変換器110B1cに対して-2mVの基準レベルを生成し、A/D変換器110B1dに対して-1mVの基準レベルを生成している。例えば、基準レベル生成回路38A1は、分圧器(図示省略)を備えており、外部から第1撮像素子38Aに対して供給される駆動用の電圧を分圧器で分圧することで、0mV、-1mV、-2mV、及び-3mVの基準レベルを生成する。
0mVの基準レベルは、第1撮像素子38Aに関する基準レベルであり、-1mVの基準レベルは、第2撮像素子38Bに関する基準レベルであり、-2mVの基準レベルは、第3撮像素子38Cに関する基準レベルであり、-3mVの基準レベルは、第4撮像素子38Dに関する基準レベルである。このように、第1撮像素子38Aは、第1撮像素子38Aに関する基準レベルを生成する他に、第2撮像素子38B、第3撮像素子38C、及び第4撮像素子38Dの各々に関する基準レベルを生成する。そして、第1撮像素子38Aは、生成した各基準レベルを、第2撮像素子38B、第3撮像素子38C、及び第4撮像素子38Dのうちの対応する撮像素子38に供給する。
基準レベル生成回路38A1は、A/D変換器110B1aに対して0mVの基準レベルを設定する。A/D変換器110B1aは、基準レベル生成回路38A1によって設定された0mVの基準レベルに従ってA/D変換を行う。
第2撮像素子38Bは、基準レベル設定回路38B1を備えている。基準レベル設定回路38B1は、基準レベル生成回路38A1に接続されており、基準レベル生成回路38A1から-3mVの基準レベルが供給され、供給された-3mVの基準レベルをA/D変換器110B1bに対して設定する。A/D変換器110B1bは、基準レベル設定回路38B1によって設定された-3mVの基準レベルに従ってA/D変換を行う。
第3撮像素子38Cは、基準レベル設定回路38C1を備えている。基準レベル設定回路38C1は、基準レベル生成回路38A1に接続されており、基準レベル生成回路38A1から-2mVの基準レベルが供給され、供給された-2mVの基準レベルをA/D変換器110B1cに対して設定する。A/D変換器110B1cは、基準レベル設定回路38C1によって設定された-2mVの基準レベルに従ってA/D変換を行う。
第4撮像素子38Dは、基準レベル設定回路38D1を備えている。基準レベル設定回路38D1は、基準レベル生成回路38A1に接続されており、基準レベル生成回路38A1から-1mVの基準レベルが供給され、供給された-1mVの基準レベルをA/D変換器110B1dに対して設定する。A/D変換器110B1dは、基準レベル設定回路38D1によって設定された-1mVの基準レベルに従ってA/D変換を行う。
一例として図11に示すように、信号処理回路34は、受付I/F34A1、34A2、34A3及び34A4を備えている。また、信号処理回路34は、合成回路34Cを備えている。
第1撮像素子38Aでは、A/D変換器110B1aによってA/D変換が行われることで得られた第1デジタル画像データ70B1が出力I/F110D2aから信号処理回路34に出力される。信号処理回路34では、受付I/F34A1が、出力I/F110D2aから出力された第1デジタル画像データ70B1を受け付ける。
第2撮像素子38Bでは、A/D変換器110B1bによってA/D変換が行われることで得られた第2デジタル画像データ70B2が出力I/F110D2bから信号処理回路34に出力される。信号処理回路34では、受付I/F34A2が、出力I/F110D2bから出力された第2デジタル画像データ70B2を受け付ける。
第3撮像素子38Cでは、A/D変換器110B1cによってA/D変換が行われることで得られた第3デジタル画像データ70B3が出力I/F110D2cから信号処理回路34に出力される。信号処理回路34では、受付I/F34A3が、出力I/F110D2cから出力された第3デジタル画像データ70B3を受け付ける。
第4撮像素子38Dでは、A/D変換器110B1dによってA/D変換が行われることで得られた第4デジタル画像データ70B4が出力I/F110D2dから信号処理回路34に出力される。信号処理回路34では、受付I/F34A4が、出力I/F110D2dから出力された第4デジタル画像データ70B4を受け付ける。
このように、第1デジタル画像データ70B1は第1撮像素子38Aから得られ、第2デジタル画像データ70B2は第2撮像素子38Bから得られ、第3デジタル画像データ70B3は第3撮像素子38Cから得られ、第4デジタル画像データ70B4は第4撮像素子38Dから得られる。すなわち、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4は、互いに異なる基準レベルのA/D変換を伴う撮像が行われることで生成された画像データとして信号処理回路34に供給される。なお、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4は、本開示の技術に係る「複数の画像データ」の一例である。
合成回路34Cは、受付I/F34A1によって受け付けられた第1デジタル画像データ70B1、受付I/F34A2によって受け付けられた第2デジタル画像データ70B2、受付I/F34A3によって受け付けられた第3デジタル画像データ70B3、及び受付I/F34A4によって受け付けられた第4デジタル画像データ70B4を合成することで単一画像データを生成する。出力I/F34Bは、合成回路34Cによって生成された単一画像データをコントローラ15に出力する。
具体的には、合成回路34Cは、画素単位で8ビットのデジタル画像データ70Bを4フレーム分合成することで、画素単位で10ビットの単一画像データを生成し、出力I/F34Bは、画素単位で10ビットの単一画像データをコントローラ15に出力する。信号処理回路34から出力される単一画像データの画素単位のビット数は、5フレーム分のデジタル画像データ70Bの画素単位のビット数よりも大きい。
ここで言う「合成」とは、例えば、加算器(図示省略)による加算を指す。一例として図12に示すように、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4の画素単位のビット数は“8”である。第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4が合成回路34Cによって加算されることで、画素単位で10ビットの単一画像データが生成される。なお、信号処理回路34は、本開示の技術に係る「処理部(プロセッサ)」の一例である。
図13には、A/D変換器110B1の駆動用の信号電圧と、画素単位で10ビットの単一画像データのデジタル値との相関の一例を示すグラフが示されている。図13に示すグラフにおいて、横軸は、信号電圧を示しており、縦軸は、画素単位で10ビットの単一画像データのデジタル値を示している。また、図13には、画素単位で8ビットの第1デジタル画像データ70B1のデジタル値と、画素単位で8ビットの第2デジタル画像データ70B2のデジタル値と、画素単位で8ビットの第3デジタル画像データ70B3と、画素単位で8ビットの第4デジタル画像データ70B4と、画素単位で10ビットの単一画像データのデジタル値との対応関係の一例が示されている。
なお、ここで言う「デジタル値」とは、いわゆる「階調値」を意味する。よって、画素単位で10ビットの単一画像データは、“0”から“1023”までの階調値で表現される。
一例として図13に示すように、デジタル画像データ70Bの階調値は“256”である。A/D変換器110B1がデジタル画像データ70Bの階調値を“1”上げるのに必要な最小の電圧レベル差は4mVである。例えば、デジタル画像データ70Bの階調値の“0”から“1”への変化に必要な最小の電圧レベル差は4mVである。つまり、A/D変換器110B1は、階調値を“0”から“256”まで、1ずつ変化させる場合、“M(=1以上の整数)×4”mVの信号電圧を要する。8ビットの階調値を1ずつ変化させるのに要する信号電圧は、“M×4”のMを1インクリメントすることで算出される。
このように、A/D変換器110B1は、8ビットの階調値を“1”上げるのに、4mVの電圧レベル差を要する。そこで、図13に示す例では、説明の便宜上、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4間での階調値の関係性、並びに、8ビットの階調値と10ビットの階調値との関係性の理解を容易するために、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4の各々についての1つの階調値を、同一の数値を4つ並べて表現している。
一例として図13に示すように、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4間の基準レベルの差(1mV)は、A/D変換器110B1がデジタル画像データ70Bの階調値を“1”上げるのに必要な最小の電圧レベル差(4mV)よりも小さい。
第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4間の基準レベルの差(1mV)は、A/D変換器110B1がデジタル画像データ70Bの階調値を“1”上げるのに必要な最小の電圧レベル差(4mV)をデジタル画像データ70Bのフレーム数で除した値に相当する値である。ここで言う「デジタル画像データ70Bのフレーム数」とは、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4の4フレームを指す。
図13に示す例では、第1デジタル画像データ70B1の階調値の“0~255”が、第1デジタル画像データ70B1の階調値の“0”と10ビットの階調値の“0”との位置を合わせた状態でグラフの縦軸に沿って並べられている。また、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4の各々の階調値の“0~256”は、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4間の基準レベルの差だけグラフの縦軸方向にずらした状態で、グラフの縦軸に沿って並べられている。
一例として図13に示すように、画素単位で10ビットの単一画像データの階調値は、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4の階調値を加算した値である。例えば、第4デジタル画像データ70B4の階調値の“2”と、第3デジタル画像データ70B3の階調値の“3”と、第2デジタル画像データ70B2の階調値の“3”と、第1デジタル画像データ70B1の階調値の“2”とが、合成回路34C(図11及び図12参照)によって加算されることで、画素単位で10ビットの単一画像データの階調値として、“10”が得られる。また、例えば、第4デジタル画像データ70B4の階調値の“256”と、第3デジタル画像データ70B3の階調値の“256”と、第2デジタル画像データ70B2の階調値の“256”と、第1デジタル画像データ70B1の階調値の“255”とが、合成回路34C(図11及び図12参照)によって加算されることで、画素単位で10ビットの単一画像データの階調値として、“1023”が得られる。
次に、スマートデバイス10の作用について図14を参照しながら説明する。
図14には、信号処理回路34によって実行される画像合成処理の流れの一例が示されている。図14に示す画像合成処理では、先ず、ステップST10で、信号処理回路34は、撮像素子38からのデジタル画像データ70Bが受付I/F34Aによって受け付けられたか否かを判定する。ステップST10において、撮像素子38からのデジタル画像データ70Bが受付I/F34Aによって受け付けられていない場合は、判定が否定されて、画像合成処理はステップST18へ移行する。ステップST10において、撮像素子38からのデジタル画像データ70Bが受付I/F34Aによって受け付けられた場合は、判定が肯定されて、画像合成処理はステップST12へ移行する。
ステップST12で、信号処理回路34は、受付I/F34Aによってデジタル画像データ70Bが受け付けられることで、全デジタル画像データ70Bが揃ったか否かを判定する。ここで言う「全デジタル画像データ70B」とは、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4を指す。
ステップST12において、全デジタル画像データ70Bが揃っていない場合は、判定が否定されて、画像合成処理はステップST10へ移行する。全デジタル画像データ70Bが揃った場合は、判定が肯定されて、画像合成処理はステップST14へ移行する。
ステップST14で、信号処理回路34は、ステップST10において受付I/F34Aによって受け付けられた全デジタル画像データ70Bを合成することで、単一画像データを生成し、その後、画像合成処理はステップST16へ移行する。すなわち、ステップST14の処理が信号処理回路34によって実行されると、画素単位で8ビットの第1デジタル画像データ70B1、画素単位で8ビットの第2デジタル画像データ70B2、画素単位で8ビットの第3デジタル画像データ70B3、及び画素単位で8ビットの第4デジタル画像データ70B4が加算されることによって、画素単位で10ビットの単一画像データが生成される。
ステップST16で、信号処理回路34は、ステップST14の処理が実行されることで得られた単一画像データをコントローラ15に出力し、その後、画像合成処理はステップST18へ移行する。
信号処理回路34からコントローラ15に出力された単一画像データに基づく画像(ライブビュー画像等)は、CPU15Aの制御下で、ディスプレイ26に表示される。また、信号処理回路34からコントローラ15に出力された単一画像データは、CPU15Aの制御下で、ストレージ15B、スマートデバイス、パーソナル・コンピュータ、サーバ、USBメモリ、及び/又はメモリカード等に記憶される。
なお、ここでは、信号処理回路34からコントローラ15に出力された単一画像データに基づく画像がディスプレイ26に表示され、かつ、単一画像データがストレージ15B、スマートデバイス、パーソナル・コンピュータ、サーバ、USBメモリ、及び/又はメモリカード等に記憶される形態例を挙げて説明しているが、本開示の技術はこれに限定されない。単一画像データに基づく画像のディスプレイ26による表示、及び、ストレージ15B、スマートデバイス、パーソナル・コンピュータ、サーバ、USBメモリ、及び/又はメモリカード等への単一画像データの記憶の何れかがCPU15Aによって行われるようにしてもよい。
ステップST18で、信号処理回路34は、画像合成処理を終了する条件(以下、「画像合成処理終了条件」と称する)を満足したか否かを判定する。画像合成処理終了条件の一例としては、画像合成処理を終了させる指示が受付デバイス84(図6参照)によって受け付けられた、との条件が挙げられる。ステップST18において、画像合成処理終了条件を満足していない場合は、判定が否定されて、画像合成処理はステップST10へ移行する。ステップST18において、画像合成処理終了条件を満足した場合は、判定が肯定されて、画像合成処理が終了する。
以上説明したように、スマートデバイス10では、撮像素子ユニット14によって、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4が生成される。第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4は、互いに異なる基準レベルのA/D変換を伴う撮像が行われることで生成された画像データである。信号処理回路34の合成回路34Cによって、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4は合成され、これによって単一画像データが生成される。第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4の各々の画素単位のビット数は“8”であり、単一画像データの画素単位のビット数は“10”である。つまり、単一画像データの画素単位のビット数はデジタル画像データ70Bの単位画素のビット数よりも大きい。
このように、本構成によれば、撮像素子38によって単位画素で8ビットのデジタル画像データ70Bが生成されるので、撮像素子38によって画素単位で10ビットのデジタル画像データ70Bが生成される場合に比べ、フレームレートを高くすることができる。また、画素単位で10ビットの単一画像データ(信号処理回路34から出力される単一画像データ)により示される画像は、画素単位で8ビットのデジタル画像データ70B(撮像素子38によって生成されたデジタル画像データ70B)により示される画像よりも高画質である。従って、本構成によれば、同一の基準レベルのA/D変換を伴う撮像が常に行われる場合に比べ、高フレームレート及び高画質を実現することができる。
また、スマートデバイス10では、複数のデジタル画像データ70Bが複数の撮像素子38から出力される。すなわち、第1撮像素子38Aによって第1デジタル画像データ70B1が出力され、第2撮像素子38Bによって第2デジタル画像データ70B2が出力され、第3撮像素子38Cによって第3デジタル画像データ70B3が出力され、第4撮像素子38Dによって第4デジタル画像データ70B4が出力される。
従って、本構成によれば、単一画像データの生成に供する複数のデジタル画像データ70Bが単一の撮像素子38から出力される場合に比べ、単一画像データの生成に供する複数のデジタル画像データ70Bを複雑な処理を伴わずに得ることができる。
また、スマートデバイス10では、第1撮像素子38Aによって、第1撮像素子38Aに関する基準レベルが生成される他に、第2撮像素子38B、第3撮像素子38C、及び第4撮像素子38Dの各々に関する基準レベルも生成される。そして、第1撮像素子38Aによって、生成された各基準レベルが、第2撮像素子38B、第3撮像素子38C、及び第4撮像素子38Dのうちの対応する撮像素子38に供給される。
従って、本構成によれば、第1撮像素子38A、第2撮像素子38B、第3撮像素子38C、及び第4撮像素子38Dの各々が互いに独立して基準レベルを生成して各々のA/D変換に用いる場合に比べ、第1撮像素子38A、第2撮像素子38B、第3撮像素子38C、及び第4撮像素子38D間での基準レベルの誤差に起因する画質低下を抑制することができる。
また、スマートデバイス10では、合成回路34Cによって、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4が加算されることで合成される。
従って、本構成によれば、加算以外の手段を用いて合成を行う場合に比べ、デジタル画像データ70Bよりも高ビットの単一画像データを容易に生成することができる。
また、スマートデバイス10では、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4間の基準レベルの差は、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4のうちの個別のデジタル値の変化に必要な最小の電圧レベル差よりも小さい。
従って、本構成によれば、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4間の基準レベルの差が、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4のうちの個別のデジタル値の変化に必要な最小の電圧レベル差以上の場合に比べ、A/D変換によってビット間の情報が抜け落ちてしまうことを抑制することができる。
また、スマートデバイス10では、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4間の基準レベルの差として、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4のうちの個別のデジタル値の変化に必要な最小の電圧レベル差をデジタル画像データ70Bのフレーム数で除した値に相当する値が採用されている。
従って、本構成によれば、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4間の基準レベルの差が、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4のうちの個別のデジタル値の変化に必要な最小の電圧レベル差をデジタル画像データ70Bのフレーム数で除した値よりも大きい場合に比べ、A/D変換によってビット間の情報が抜け落ちてしまうことを抑制することができる。
また、スマートデバイス10では、撮像素子38として、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112が1チップ化された撮像素子が採用されている。これにより、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112が1チップ化されていない撮像素子に比べ、撮像素子38の可搬性が高くなる。また、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112が1チップ化されていない撮像素子に比べ、設計の自由度も高めることができる。更に、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112が1チップ化されていない撮像素子に比べ、スマートデバイス10の小型化にも寄与することができる。
また、スマートデバイス10では、一例として図7に示すように、撮像素子38として、光電変換素子42にメモリ112が積層された積層型撮像素子が採用されている。これにより、光電変換素子42とメモリ112とを接続する配線を短くすることができるため、配線遅延を減らすことができ、この結果、光電変換素子42とメモリ112とが積層されていない場合に比べ、光電変換素子42からメモリ112への画像データの転送速度を高めることができる。転送速度の向上は、処理回路110全体での処理の高速化にも寄与する。また、光電変換素子42とメモリ112とが積層されていない場合に比べ、設計の自由度も高めることができる。更に、光電変換素子42とメモリ112とが積層されていない場合に比べ、スマートデバイス10の小型化にも寄与することができる。
また、スマートデバイス10では、信号処理回路34によって出力された単一画像データに基づくライブビュー画像等がCPU15Aによってディスプレイ26に表示される。これにより、信号処理回路34によって出力された単一画像データに基づくライブビュー画像等をユーザに視認させることができる。
更に、スマートデバイス10では、信号処理回路34によって出力された単一画像データがCPU15Aによってストレージ15B、スマートデバイス、パーソナル・コンピュータ、サーバ、USBメモリ、及び/又はメモリカード等に記憶される。これにより、信号処理回路34によって出力された単一画像データを管理することができる。
なお、上記実施形態では、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4が合成回路34Cによって加算される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4のうちの3つが合成回路34Cによって加算されることで単一画像データが生成されるようにしても良い。この場合、3つのデジタル画像データ70Bのうちの1つの信号値を倍増させることによって得られた信号値倍増画像データと残りの2つのデジタル画像データ70Bとが加算されるようにすればよい。
例えば、図15に示すように、第1デジタル画像データ70B1、第2デジタル画像データ70B2、第3デジタル画像データ70B3、及び第4デジタル画像データ70B4のうち、第2デジタル画像データ70B2を使用しない場合(例えば、第2撮像素子38Bを使用しない場合)、第1デジタル画像データ70B1の信号値が第1撮像素子38Aの制御回路110C又は信号処理回路34によって倍増される。ここで言う「倍増」とは、例えば、デジタル画像データ70Bの画素単位での信号値の倍増を指す。図15に示す例では、第1デジタル画像データ70B1の信号値が2倍され、信号値が2倍にされた第1デジタル画像データ70B1が用いられることで単一画像データが生成される。すなわち、信号値が2倍にされた第1デジタル画像データ70B1と、第3デジタル画像データ70B3と、第4デジタル画像データ70B4とが合成回路34Cによって加算されることで、画素単位で10ビットの単一画像データが生成される。なお、ここでは、1つのデジタル画像データ70Bが欠落した場合を例示したが、複数のデジタル画像データ70Bが欠落した場合であっても、欠落した分だけ他のデジタル画像データ70Bの信号値が倍増されるようにすればよい。
本構成によれば、複数のデジタル画像データ70Bのうちの何れかが欠落したとしても、単一画像データにより示される画像の明るさとして、デジタル画像データ70Bが欠落していない場合に生成される単一画像データにより示される画像の明るさに相当する明るさを得ることができる。
上記実施形態では、第1撮像素子38A、第2撮像素子38B、第3撮像素子38C、及び第4撮像素子38Dの各々からデジタル画像データ70Bが信号処理回路34に出力される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、図16に示すように、1つの撮像素子38によって互いに異なる基準レベルのA/D変換を伴う撮像が行われることで生成された4フレーム分のデジタル画像データ70Bが出力I/F110D2によって信号処理回路34に出力されるようにしてもよい。
この場合、基準レベルが0mVのデジタル画像データ70B、基準レベルが-3mVのデジタル画像データ70B、基準レベルが-2mVのデジタル画像データ70B、及び基準レベルが-1mVのデジタル画像データ70Bが撮像素子38によって生成される。基準レベルが0mVのデジタル画像データ70B、基準レベルが-3mVのデジタル画像データ70B、基準レベルが-2mVのデジタル画像データ70B、及び基準レベルが-1mVのデジタル画像データ70Bは、受付I/F34Aによって受け付けられる。受付I/F34Aによって受け付けられた基準レベルが0mVのデジタル画像データ70B、基準レベルが-3mVのデジタル画像データ70B、基準レベルが-2mVのデジタル画像データ70B、及び基準レベルが-1mVのデジタル画像データ70Bは、合成回路34Cによって、上記実施形態で説明したように合成され、これによって、画素単位で10ビットの単一画像データが生成される。
1つの撮像素子38が複数のデジタル画像データ70Bを生成するために、一例として図17に示すように、4つの区分領域について互いに異なる基準レベルのA/D変換を伴う撮像が撮像素子38によって行われる。
具体的には、光電変換素子42の画素領域が区分されることで得られた第1区分領域42N1、第2区分領域42N2、第3区分領域42N3、及び第4区分領域42N4について撮像素子38が互いに異なる基準レベルのA/D変換を伴う撮像を行う。nを1以上の整数とした場合、第1区分領域42N1は、光電変換素子42の画素領域のうち、「4n-3」行目の画素群によって形成された領域である。また、第2区分領域42N2は、光電変換素子42の画素領域のうち、「4n-2」行目の画素群によって形成された領域である。また、第3区分領域42N3は、光電変換素子42の画素領域のうち、「4n-1」行目の画素群によって形成された領域である。さらに、第4区分領域42N4は、光電変換素子42の画素領域のうち、「4n」行目の画素群によって形成された領域である。
基準レベルが0mVのデジタル画像データ70Bは、第1区分領域42N1について基準レベルが0mVのA/D変換を伴う撮像が撮像素子38によって行われることで、生成される。また、基準レベルが-3mVのデジタル画像データ70Bは、第2区分領域42N2について基準レベルが-3mVのA/D変換を伴う撮像が撮像素子38によって行われることで、生成される。また、基準レベルが-2mVのデジタル画像データ70Bは、第3区分領域42N3について基準レベルが-2mVのA/D変換を伴う撮像が撮像素子38によって行われることで、生成される。更に、基準レベルが-1mVのデジタル画像データ70Bは、第4区分領域42N4について基準レベルが-1mVのA/D変換を伴う撮像が撮像素子38によって行われることで、生成される。
図16及び図17に示す例によれば、撮像素子38の画素領域が区分されることで得られた複数の区分領域について互いに異なる基準レベルのA/D変換を伴う撮像が撮像素子38によって行われることで、複数のデジタル画像データ70Bが生成される。そして、複数の区分領域について生成された複数のデジタル画像データ70Bが、信号処理回路34によって合成されることで、画素単位で10ビットの単一画像データが生成される。これにより、同一の基準レベルのA/D変換を伴う撮像が常に行われる場合に比べ、撮像素子38の個数に関わらず、高フレームレート及び高画質を実現することができる。
なお、図17に示す例では、光電変換素子42の画素領域が行単位で区分されることで得られた複数の区分領域が示されているが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、光電変換素子42の画素領域が列単位で区分されることで得られた複数の区分領域について互いに異なる基準レベルのA/D変換を伴う撮像が行われるようにしてよい。また、光電変換素子42の画素領域が行方向及び列方向で区分されることで得られた複数の区分領域について互いに異なる基準レベルのA/D変換を伴う撮像が行われるようにしてよい。また、光電変換素子42の画素領域が矩形状に等分されることで得られた複数の区分領域について互いに異なる基準レベルのA/D変換を伴う撮像が行われるようにしてよい。このように、光電変換素子42の画素領域がA/D変換の基準レベル毎に区分されていれば、如何なる区分形態であっても本開示の技術は成立する。
ところで、スマートデバイス10では、ローリングシャッタ方式の撮像が行われる。ローリングシャッタ方式の撮像が行われると、ローリングずれが生じる。ここで言う「ローリングずれ」とは、電子シャッタのローリングずれを指す。ここで、電子シャッタのローリングずれとは、例えば、光電変換素子42のうちの先頭ラインに対する露光が開始されてから最終ラインに対する露光が開始されるまでの時間差を指す。
ローリングずれの大きさは、A/D変換に要する時間の影響を受ける。例えば、画素単位で数ビットのA/D変換が行われるのに要する時間は、画素単位で十数ビットのA/D変換が行われる場合の時間よりも短いので、一例として図18A及び図18Bに示すように、画素単位で数ビットのA/D変換が行われた場合のローリングずれは、画素単位で十数ビットのA/D変換が行われた場合のローリングずれよりも小さくなる。また、ローリングずれは、デジタル画像データ70Bにより示される画像の歪みとして現れる。例えば、画素単位で数ビットのA/D変換が行われるのに要する時間は、画素単位で十数ビットのA/D変換が行われる場合の時間よりも短く、図18Aに示すローリングずれは、図18Bに示すローリングずれよりも小さいので、一例として図19に示すように、画素単位で数ビットのA/D変換を伴う撮像が撮像素子38によって行われることで得られたデジタル画像データ70Bにより示される画像の歪みは、画素単位で十数ビットのA/D変換を伴う撮像が撮像素子38によって行われることで得られたデジタル画像データ70Bにより示される画像の歪みに比べ、小さくなる。
従って、スマートデバイス10では、撮像素子38によって8ビットのA/D変換を伴う撮像が行われることで得られた複数のデジタル画像データ70Bが信号処理回路34によって合成されることで10ビットの単一画像データが生成されるので、撮像素子38によって10ビットのデジタル画像データ70Bが生成される場合に比べ、ローリングずれに起因する歪みが小さい画像を得ることができる。
また、上記実施形態では、撮像素子38の後段に位置する信号処理回路34によって複数のデジタル画像データ70Bが合成される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、図20に示すように、画像処理回路110Eに合成回路110E1が組み込まれていてもよい。この場合、図16に示す合成回路34Cと同様に、合成回路110E1によって複数のデジタル画像データ70Bが合成されることで単一画像データが生成されるようにすればよい。制御回路110Cは、合成回路110E1から単一画像データを取得し、取得した単一画像データを、出力I/F110D2に対して信号処理回路34に出力させる。この場合も、上記実施形態と同様の効果が得られる。また信号処理回路34に合成回路34Cが組み込まれる場合に比べ、信号処理回路34に合成回路34Cが組み込まれない分、信号処理回路34の回路構成を簡素にすることができる。
また、上記実施形態では、第1撮像素子38A、第2撮像素子38B、第3撮像素子38C、及び第4撮像素子38Dの各々からデジタル画像データ70Bが出力される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、図21に示すように、第1撮像素子38Aによって、異なる基準レベルのA/D変換を伴う複数回の撮像が行われ、第2撮像素子38Bによって、異なる基準レベルのA/D変換を伴う複数回の撮像が行われるようにしてもよい。図21に示す例では、第1撮像素子38Aによって、基準レベルが0mVのA/D変換を伴う撮像と、基準レベルが-3mVのA/D変換を伴う撮像とが行われる。また、第2撮像素子38Bによって、基準レベルが-2mVのA/D変換を伴う撮像と、基準レベルが-1mVのA/D変換を伴う撮像とが行われる。
第1撮像素子38Aは、基準レベルが0mVのA/D変換を伴う撮像、及び基準レベルが-3mVのA/D変換を伴う撮像のうちの一方の撮像を行ってから他方の撮像を行う。第2撮像素子38Bは、基準レベルが-2mVのA/D変換を伴う撮像、及び基準レベルが-1mVのA/D変換を伴う撮像のうちの一方の撮像を行ってから他方の撮像を行う。
第1撮像素子38Aの出力I/F110D2aは、A/D変換の基準レベルが0mVのデジタル画像データ70B及びA/D変換の基準レベルが-3mVのデジタル画像データ70Bを信号処理回路34に出力する。第2撮像素子38Bの出力I/F110D2bは、A/D変換の基準レベルが-2mVのデジタル画像データ70B及びA/D変換の基準レベルが-1mVのデジタル画像データ70Bを信号処理回路34に出力する。
信号処理回路34では、出力I/F110D2aから出力されたデジタル画像データ70Bが受付I/F34A1によって受け付けられ、出力I/F110D2bから出力されたデジタル画像データ70Bが受付I/F34A2によって受け付けられる。そして、受付I/F34A1によって受け付けられた2フレーム分のデジタル画像データ70B、及び受付I/F34A2によって受け付けられた2フレーム分のデジタル画像データ70Bが合成回路34Cによって合成される。受付I/F34A1によって受け付けられた2フレーム分のデジタル画像データ70Bとは、A/D変換の基準レベルが0mVのデジタル画像データ70B及びA/D変換の基準レベルが-3mVのデジタル画像データ70Bを指す。受付I/F34A2によって受け付けられた2フレーム分のデジタル画像データ70Bとは、A/D変換の基準レベルが-2mVのデジタル画像データ70B及びA/D変換の基準レベルが-1mVのデジタル画像データ70Bを指す。
このように、第1撮像素子38A及び第2撮像素子38Bから出力された4フレーム分のデジタル画像データ70Bが合成回路34Cによって合成されることで、画素単位で10ビットの単一画像データが生成される。そして、出力I/F34Bによって単一画像データがコントローラ15に出力される。
本構成によれば、単一画像データの生成に供する複数のデジタル画像データ70Bを単一の撮像素子38のみから得る場合に比べ、単一画像データの生成に供する複数のデジタル画像データ70Bを得るのに撮像素子38にかかる負荷を軽減することができる。
なお、図21に示す例では、単一の撮像素子38によって2回の撮像が行われる形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されず、単一の撮像素子38によって3回以上の撮像が行われるようにしてもよい。この場合も、異なる基準レベルのA/D変換を伴う撮像が複数回行われるようにすればよい。
また、第1撮像素子38A及び第2撮像素子38Bによって、異なる基準レベルのA/D変換を伴う撮像が複数回行われるようにしてもよい。例えば、第1撮像素子38Aによって、基準レベルが0mVのA/D変換を伴う撮像が行われ、第2撮像素子38Bによって、基準レベルが-3mVのA/D変換を伴う撮像、基準レベルが-2mVのA/D変換を伴う撮像、及び基準レベルが-1mVのA/D変換を伴う撮像が行われるようにしてもよい。
また、図21に示す例では、第1撮像素子38A及び第2撮像素子38Bを示しているが、第1撮像素子38A、第2撮像素子38B、及び第3撮像素子38Cによって、異なる基準レベルのA/D変換を伴う撮像が行われるようにしてもよい。例えば、第1撮像素子38Aによって、基準レベルが0mVのA/D変換を伴う撮像が行われ、第2撮像素子38Bによって、基準レベルが-3mVのA/D変換を伴う撮像が行われ、第3撮像素子38Cによって、基準レベルが-2mVのA/D変換を伴う撮像と基準レベルが-1mVのA/D変換を伴う撮像とが行われるようにしてもよい。
また、図21に示す例では、撮像素子38によって、異なる基準レベルのA/D変換を伴う撮像がシーケンシャルに行われることで、A/D変換の基準レベルが異なる複数回の撮像が実現される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、光電変換素子42の画素領域が区分されることで得られた複数の区分領域について互いに異なる基準レベルのA/D変換を伴う撮像が複数の撮像素子38の各々によって行われるようにしてもよい。
図22に示す例では、第1撮像素子38Aの光電変換素子42Aの画素領域が2つの画素群に区分されることで得られた第1区分領域42Aa及び第2区分領域42Abが示されている。また、図22に示す例では、第2撮像素子38Bの光電変換素子42Bの画素領域が2つの画素群に区分されることで得られた第1区分領域42Ba及び第2区分領域42Bbが示されている。
図22に示す例では、第1区分領域42Aaについて、基準レベルが0mVのA/D変換を伴う撮像が第1撮像素子38Aによって行われ、第2区分領域42Abについて、基準レベルが-3mVのA/D変換を伴う撮像が第1撮像素子38Aによって行われる。これにより、基準レベルが0mVのA/D変換を伴う撮像が第1撮像素子38Aによって行われることで、上述した第1デジタル画像データ70B1に相当するデジタル画像データ70Bが生成される。また、基準レベルが-3mVのA/D変換を伴う撮像が第1撮像素子38Aによって行われることで、上述した第2デジタル画像データ70B2に相当するデジタル画像データ70Bが生成される。ここで言う「上述した第1デジタル画像データ70B1に相当するデジタル画像データ70B」及び「上述した第2デジタル画像データ70B2に相当するデジタル画像データ70B」は、本開示の技術に係る「複数の第1画像データ」の一例である。また、0mV及び-3mVは、本開示の技術に係る「互いに異なる第1基準レベル」の一例である。
また、図22に示す例では、第1区分領域42Baについて、基準レベルが-2mVのA/D変換を伴う撮像が第2撮像素子38Bによって行われ、第2区分領域42Bbについて、基準レベルが-1mVのA/D変換を伴う撮像が第2撮像素子38Bによって行われる。これにより、基準レベルが-2mVのA/D変換を伴う撮像が第2撮像素子38Bによって行われることで、上述した第3デジタル画像データ70B3に相当するデジタル画像データ70Bが生成される。また、基準レベルが-1mVのA/D変換を伴う撮像が第2撮像素子38Bによって行われることで、上述した第4デジタル画像データ70B4に相当するデジタル画像データ70Bが生成される。ここで言う「上述した第3デジタル画像データ70B3に相当するデジタル画像データ70B」及び「上述した第4デジタル画像データ70B4に相当するデジタル画像データ70B」は、本開示の技術に係る「複数の第2画像データ」の一例である。また、-2mV及び-1mVは、本開示の技術に係る「互いに異なる第2基準レベル」の一例である。
本構成によれば、単一画像データの生成に供する複数のデジタル画像データ70Bを単一の撮像素子38のみから得る場合に比べ、単一画像データの生成に供する複数のデジタル画像データ70Bを得るのに撮像素子38にかかる負荷を軽減することができる。
また、上記実施形態では、画素単位で8ビットのデジタル画像データ70Bに基づいて画素単位で10ビットの単一画像データが生成される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、図23に示すように、画素単位で9ビットの第1デジタル画像データ70B1と、画素単位で9ビットの第2デジタル画像データ70B2とが合成回路34Cによって加算されることで、画素単位で10ビットの単一画像データが生成されるようにしてもよい。
図23には、A/D変換器110B1の駆動用の信号電圧と、画素単位で10ビットの単一画像データのデジタル値との相関の一例を示すグラフが示されている。図23に示すグラフにおいて、横軸は、信号電圧を示しており、縦軸は、画素単位で10ビットの単一画像データのデジタル値を示している。また、図23には、画素単位で9ビットの第1デジタル画像データ70B1のデジタル値と、画素単位で9ビットの第2デジタル画像データ70B2のデジタル値と、画素単位で10ビットの単一画像データのデジタル値との対応関係の一例が示されている。
一例として図23に示すように、デジタル画像データ70Bの階調値は“512”である。A/D変換器110B1がデジタル画像データ70Bの階調値を“1”上げるのに必要な最小の電圧レベル差は2mVである。例えば、デジタル画像データ70Bの階調値の“0”から“1”への変化に必要な最小の電圧レベル差は2mVである。つまり、A/D変換器110B1は、階調値を“0”から“512”まで、1ずつ変化させる場合、“Y(=1以上の整数)×2”mVの信号電圧を要する。9ビットの階調値を1ずつ変化させるのに要する信号電圧は、“Y×2”のYを1インクリメントすることで算出される。
このように、A/D変換器110B1は、9ビットの階調値を“1”上げるのに、2mVの電圧レベル差を要する。そこで、図23に示す例では、説明の便宜上、第1デジタル画像データ70B1及び第2デジタル画像データ70B2間での階調値の関係性、並びに、9ビットの階調値と10ビットの階調値との関係性の理解を容易するために、第1デジタル画像データ70B1及び第2デジタル画像データ70B2の各々についての1つの階調値を、同一の数値を2つ並べて表現している。
一例として図23に示すように、第1デジタル画像データ70B1及び第2デジタル画像データ70B2間の基準レベルの差(1mV)は、A/D変換器110B1がデジタル画像データ70Bの階調値を“1”上げるのに必要な最小の電圧レベル差(2mV)よりも小さい。
第1デジタル画像データ70B1及び第2デジタル画像データ70B2間の基準レベルの差(1mV)は、A/D変換器110B1がデジタル画像データ70Bの階調値を“1”上げるのに必要な最小の電圧レベル差(2mV)をデジタル画像データ70Bのフレーム数で除した値に相当する値である。ここで言う「デジタル画像データ70Bのフレーム数」とは、第1デジタル画像データ70B1及び第2デジタル画像データ70B2の2フレームを指す。
図23に示す例では、第1デジタル画像データ70B1の階調値の“0~511”が、第1デジタル画像データ70B1の階調値の“0”と10ビットの階調値の“0”との位置を合わせた状態でグラフの縦軸に沿って並べられている。また、第2デジタル画像データ70B2の階調値の“0~512”は、第1デジタル画像データ70B1及び第2デジタル画像データ70B2間の基準レベルの差だけグラフの縦軸方向にずらした状態で、グラフの縦軸に沿って並べられている。
上記では、複数の8ビットの画像データ(デジタル画像データ70B)が合成されることで10ビットの画像データ(単一画像データ)が生成される形態例と、複数の9ビットの画像データが合成されることで10ビットの画像データが生成される形態例(図23参照)を挙げて説明したが、Aを1以上の整数とし、BをAよりも大きな整数とした場合、複数のAビットの画像データが合成されることで単一のBビットの画像データが生成されるようにすればよい。
一例として図23に示すように、画素単位で10ビットの単一画像データの階調値は、第1デジタル画像データ70B1及び第2デジタル画像データ70B2の階調値を加算した値である。例えば、第2デジタル画像データ70B2の階調値の“5”と、第1デジタル画像データ70B1の階調値の“5”とが、合成回路34C(図11及び図12参照)によって加算されることで、画素単位で10ビットの単一画像データの階調値として、“10”が得られる。また、例えば、第2デジタル画像データ70B2の階調値の“512”と、第1デジタル画像データ70B1の階調値の“511”とが、合成回路34C(図11及び図12参照)によって加算されることで、画素単位で10ビットの単一画像データの階調値として、“1023”が得られる。
また、上記実施形態では、撮像素子38として、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112が1チップ化された撮像素子が例示されているが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、光電変換素子42、処理回路110、及びメモリ112のうち、少なくとも光電変換素子42及びメモリ112が1チップ化されていればよい。
また、上記実施形態では、通信I/F間がPCI-eの接続規格に従って接続されているが、本開示の技術はこれに限定されない。PCI-eの接続規格に代えて、LVDS、SATA、SLVS-EC、又はMIPI等の他の接続規格が採用されてもよい。
また、上記実施形態では、撮像素子38と信号処理回路34との間の通信、コントローラ15と撮像素子38との通信、及び信号処理回路34とコントローラ15との通信は何れも有線形式の通信である。しかし、本開示の技術はこれに限定されない。撮像素子38と信号処理回路34との間の通信、コントローラ15と撮像素子38との通信、及び/又は信号処理回路34とコントローラ15との通信を無線形式の通信としてもよい。
また、上記実施形態では、基準レベル生成回路38A1(図10参照)によって、第1撮像素子38A、第2撮像素子38B、第3撮像素子38C、及び第4撮像素子38Dの各々についての基準レベルを生成する形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、第1撮像素子38A、第2撮像素子38B、第3撮像素子38C、及び第4撮像素子38Dの各々が互いに独立して基準レベルを生成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、UI系デバイス17がスマートデバイス10に組み込まれている形態例を挙げて説明したが、UI系デバイス17に含まれる複数の構成要素の少なくとも一部がスマートデバイス10に対して外付けされていてもよい。また、UI系デバイス17に含まれる複数の構成要素のうちの少なくとも一部が別体として外部I/F104に接続されることによって使用されるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、フレームレートとして120fpsを例示したが、本開示の技術はこれに限定されず、撮像用のフレームレート(例えば、図9に示す撮像処理で適用されるフレームレート)と出力用のフレームレート(例えば、図9に示す出力処理で適用されるフレームレート)とを異なるフレームレートとしてもよい。撮像用のフレームレート及び/又は出力用のフレームレートは固定のフレームレートであってもよいし、可変のフレームレートであってもよい。可変のフレームレートの場合、例えば、既定条件(例えば、フレームレートを変更する指示が受付デバイス84によって受け付けられたとの条件、及び/又は、フレームレートを変更するタイミングとして事前に定められたタイミングが到来したとの条件)を満足した場合にフレームレートが変更されるようにしてもよい。可変のフレームレートの場合、フレームレートの具体的な数値は、例えば、受付デバイス84によって受け付けられた指示に従って変更されるようにしてもよいし、後段回路13及び/又は撮像素子38の稼働率に従って変更されるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、撮像素子ユニット14を有するスマートデバイス10を例示したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、図24に示すように、第1撮像装置538A、第2撮像装置538B、第3撮像装置538C、及び第4撮像装置538Dを有する撮像システム500であっても本開示の技術は成立する。第1撮像装置538A、第2撮像装置538B、第3撮像装置538C、及び第4撮像装置538Dの一例としては、レンズ交換式カメラが挙げられる。なお、ここでは、第1撮像装置538A、第2撮像装置538B、第3撮像装置538C、及び第4撮像装置538Dの一例としてレンズ交換式カメラを挙げているが、本開示の技術はこれに限らず、レンズ固定式カメラ等の多種類のカメラであってもよい。
図24に示す例において、撮像システム500は、第1撮像装置538A、第2撮像装置538B、第3撮像装置538C、及び第4撮像装置538Dの他に、情報処理装置534を備えている。情報処理装置534としては、例えば、スマートデバイス、パーソナル・コンピュータ又はサーバ等が挙げられる。情報処理装置534は、上記実施形態で説明した受付I/F34A1に対応する受付I/F534A1、上記実施形態で説明した受付I/F34A2に対応する受付I/F534A2、上記実施形態で説明した受付I/F34A3に対応する受付I/F534A3、及び上記実施形態で説明した受付I/F34A4に対応する受付I/F534A4を備えている。また、情報処理装置534は、上記実施形態で説明した合成回路34Cに相当する合成回路534Aを備えている。更に、情報処理装置534は、上記実施形態で説明した出力I/F34Bに対応する出力I/F534Bを備えている。
第1撮像装置538Aは、第1撮像素子38Aを備えている。また、第1撮像装置538Aは、上記実施形態で説明した後段回路13に対応する後段回路513Aを備えている。後段回路513Aは、第1撮像素子38Aの出力I/F110D2aから出力された第1デジタル画像データ70B1を受け付け、受け付けた第1デジタル画像データ70B1を情報処理装置534に出力する。
第2撮像装置538Bは、第2撮像素子38Bを備えている。また、第2撮像装置538Bは、上記実施形態で説明した後段回路13に対応する後段回路513Bを備えている。後段回路513Bは、第2撮像素子38Bの出力I/F110D2bから出力された第2デジタル画像データ70B2を受け付け、受け付けた第2デジタル画像データ70B2を情報処理装置534に出力する。
第3撮像装置538Cは、第3撮像素子38Cを備えている。また、第3撮像装置538Cは、上記実施形態で説明した後段回路13に対応する後段回路513Cを備えている。後段回路513Cは、第3撮像素子38Cの出力I/F110D2cから出力された第3デジタル画像データ70B3を受け付け、受け付けた第3デジタル画像データ70B3を情報処理装置534に出力する。
第4撮像装置538Dは、第4撮像素子38Dを備えている。また、第4撮像装置538Dは、上記実施形態で説明した後段回路13に対応する後段回路513Dを備えている。後段回路513Dは、第4撮像素子38Dの出力I/F110D2dから出力された第4デジタル画像データ70B4を受け付け、受け付けた第4デジタル画像データ70B4を情報処理装置534に出力する。
受付I/F534A1は、第1撮像装置538Aからの第1デジタル画像データ70B1を受け付ける。受付I/F534A2は、第2撮像装置538Bからの第2デジタル画像データ70B2を受け付ける。受付I/F534A3は、第3撮像装置538Cからの第3デジタル画像データ70B3を受け付ける。受付I/F534A4は、第4撮像装置538Dからの第4デジタル画像データ70B4を受け付ける。
合成回路534Cは、受付I/F534A1によって受け付けられた第1デジタル画像データ70B1、受付I/F534A2によって受け付けられた第2デジタル画像データ70B2、受付I/F534A3によって受け付けられた第3デジタル画像データ70B3、及び受付I/F534A4によって受け付けられた第4デジタル画像データ70B4を合成することで、上記実施形態で説明した単一画像データを生成する。
合成回路534Cによって生成された単一画像データは、出力I/F534Bによってディスプレイ及び/又は記憶装置等の外部装置に出力され、単一画像データに基づく画像がディスプレイに表示されたり、単一画像データが記憶装置に記憶されたりする。
このように構成された撮像システム500であっても、上記実施形態と同様の作用及び効果が得られる。なお、撮像システム500は、本開示の技術に係る「撮像装置」の一例であり、情報処理装置534は、本開示の技術に係る「処理部」の一例である。
また、上記実施形態では、信号処理回路34としてASIC及びFPGAを含むデバイスを例示しているが、本開示の技術はこれに限定されず、信号処理回路34は、コンピュータによるソフトウェア構成により実現されるようにしてもよい。
この場合、例えば、図25に示すように、信号処理回路34にはコンピュータ852が内蔵されており、コンピュータ852に上記実施形態に係る画像合成処理を実行させるための画像合成処理プログラム902を記憶媒体900に記憶させておく。記憶媒体900の一例としては、非一時的記憶媒体であるSSD又はUSBメモリなどの任意の可搬型の記憶媒体が挙げられる。
コンピュータ852は、CPU852A、ストレージ852B、及びメモリ852Cを備えている。CPU852Aは、本開示の技術に係る「プロセッサ」の一例であり、メモリ852Cは、本開示の技術に係る「メモリ」の一例である。ストレージ852Bは、EEPROM等の不揮発性の記憶装置であり、メモリ852Cは、RAM等の揮発性の記憶装置である。記憶媒体900に記憶されている画像合成処理プログラム902は、コンピュータ852にインストールされる。CPU852Aは、画像合成処理プログラム902に従って画像合成処理を実行する。
画像合成処理プログラム902は、記憶媒体900ではなく、ストレージ852Bに記憶されていてもよい。この場合、CPU852Aは、ストレージ852Bから画像合成処理プログラム902を読み出し、読み出した画像合成処理プログラム902をメモリ852Cに展開する。そして、CPU852Aは、メモリ852Cに展開した画像合成処理プログラム902に従って、画像合成処理を実行する。
また、通信網(図示省略)を介してコンピュータ852に接続される他のコンピュータ又はサーバ装置等の記憶部に画像合成処理プログラム902を記憶させておき、上述のスマートデバイス10の要求に応じて画像合成処理プログラム902がダウンロードされ、コンピュータ852にインストールされるようにしてもよい。
なお、コンピュータ852に接続される他のコンピュータ又はサーバ装置等の記憶部に画像合成処理プログラム902の全てを記憶させておく必要はなく、画像合成処理プログラム902の一部を記憶させておいてもよい。
図25に示す例では、信号処理回路34にコンピュータ852が内蔵されている態様例が示されているが、本開示の技術はこれに限定されず、例えば、コンピュータ852が信号処理回路34の外部に設けられるようにしてもよい。
図25に示す例では、CPU852Aは、単数のCPUであるが、複数のCPUであってもよい。また、CPU852Aに代えてGPUを適用してもよい。
図25に示す例では、コンピュータ852が例示されているが、本開示の技術はこれに限定されず、コンピュータ852に代えて、ASIC、FPGA、及び/又はPLDを含むデバイスを適用してもよい。また、コンピュータ852に代えて、ハードウェア構成及びソフトウェア構成の組み合わせを用いてもよい。
また、図25に示す例と同様に、図20に示す撮像素子38についても、一例として図26に示すように、処理回路110に代えてコンピュータ852を適用してもよいし、処理回路110内の少なくとも合成回路110E1に代えてコンピュータ852を適用してもよい。
上記実施形態で説明した画像合成処理を実行するハードウェア資源としては、次に示す各種のプロセッサを用いることができる。プロセッサとしては、例えば、上述したように、ソフトウェア、すなわち、プログラムを実行することで、画像合成処理を実行するハードウェア資源として機能する汎用的なプロセッサであるCPUが挙げられる。また、プロセッサとしては、例えば、FPGA、PLD、又はASICなどの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路が挙げられる。何れのプロセッサにもメモリが内蔵又は接続されており、何れのプロセッサもメモリを使用することで画像合成処理を実行する。
画像合成処理を実行するハードウェア資源は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせ、又はCPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、画像合成処理を実行するハードウェア資源は1つのプロセッサであってもよい。
1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント及びサーバなどのコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが、画像合成処理を実行するハードウェア資源として機能する形態がある。第2に、SoCなどに代表されるように、画像合成処理を実行する複数のハードウェア資源を含むシステム全体の機能を1つのICチップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、画像合成処理は、ハードウェア資源として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて実現される。
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路を用いることができる。
また、図1に示す例では、スマートデバイス10を例示したが、本開示の技術はこれに限定されない。すなわち、複数の撮像素子38と信号処理回路34が内蔵された各種の電子機器(例えば、レンズ交換式カメラ、レンズ固定式カメラ、パーソナル・コンピュータ、及び/又はウェアラブル端末装置等)に対しても本開示の技術は適用可能であり、これらの電子機器であっても、上記のスマートデバイス10と同様の作用及び効果が得られる。
また、上記実施形態では、ディスプレイ26を例示したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、撮像装置に対して後付けされた別体のディスプレイを、本開示の技術に係る「表示部(ディスプレイ)」として用いるようにしてもよい。
また、上記の各種処理はあくまでも一例である。従って、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
以上に示した記載内容及び図示内容は、本開示の技術に係る部分についての詳細な説明であり、本開示の技術の一例に過ぎない。例えば、上記の構成、機能、作用、及び効果に関する説明は、本開示の技術に係る部分の構成、機能、作用、及び効果の一例に関する説明である。よって、本開示の技術の主旨を逸脱しない範囲内において、以上に示した記載内容及び図示内容に対して、不要な部分を削除したり、新たな要素を追加したり、置き換えたりしてもよいことは言うまでもない。また、錯綜を回避し、本開示の技術に係る部分の理解を容易にするために、以上に示した記載内容及び図示内容では、本開示の技術の実施を可能にする上で特に説明を要しない技術常識等に関する説明は省略されている。
本明細書において、「A及び/又はB」は、「A及びBのうちの少なくとも1つ」と同義である。つまり、「A及び/又はB」は、Aだけであってもよいし、Bだけであってもよいし、A及びBの組み合わせであってもよい、という意味である。また、本明細書において、3つ以上の事柄を「及び/又は」で結び付けて表現する場合も、「A及び/又はB」と同様の考え方が適用される。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
撮像装置であって、
撮像素子と、
プロセッサと、を含み、
上記プロセッサは、
上記撮像素子から出力される複数の画像データを合成することで単一画像データを生成し、
生成した上記単一画像データを出力し、
上記複数の画像データは、互いに異なる基準レベルのA/D変換を伴う撮像が行われることで生成された画像データであり、
上記プロセッサから出力される上記単一画像データの画素単位のビット数は、上記複数の画像データの各々の画素単位のビット数よりも大きい
撮像装置。
(付記2)
撮像素子であって、
上記撮像素子に内蔵された光電変換素子と、
上記光電変換素子から出力される複数の画像データを合成することで単一画像データを生成し、生成した前記単一画像データを出力し、かつ、上記撮像素子に内蔵されたプロセッサと、を含み、
上記複数の画像データは、互いに異なる基準レベルのA/D変換を伴う撮像が行われることで生成された画像データであり、
上記プロセッサから出力される上記単一画像データのビット数は、上記複数の画像データの各々のビット数よりも大きい
撮像素子。