JP2017005612A - 撮像装置、撮像方法、並びにプログラム - Google Patents

撮像装置、撮像方法、並びにプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2017005612A
JP2017005612A JP2015120315A JP2015120315A JP2017005612A JP 2017005612 A JP2017005612 A JP 2017005612A JP 2015120315 A JP2015120315 A JP 2015120315A JP 2015120315 A JP2015120315 A JP 2015120315A JP 2017005612 A JP2017005612 A JP 2017005612A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time
unit
image
information
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015120315A
Other languages
English (en)
Inventor
田中 寛之
Hiroyuki Tanaka
寛之 田中
大典 川又
Onori Kawamata
大典 川又
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2015120315A priority Critical patent/JP2017005612A/ja
Priority to PCT/JP2016/066347 priority patent/WO2016203966A1/ja
Publication of JP2017005612A publication Critical patent/JP2017005612A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/50Control of the SSIS exposure
    • H04N25/57Control of the dynamic range
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/10Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof for generating image signals from different wavelengths
    • H04N23/12Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof for generating image signals from different wavelengths with one sensor only
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/60Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
  • Studio Devices (AREA)
  • Color Television Image Signal Generators (AREA)

Abstract

【課題】アーチファクトの発生を抑制する。【解決手段】長時間露光画像と短時間露光画像の合成処理を実行して出力画像を生成する画像合成部と、長時間露光時間中の所定の時点における明るさの状態を表す情報を生成する生成部と、長時間露光画像、短時間露光画像、および情報から、アーチファクトが発生する可能性があるか否かを判定する判定部と、判定部による判定結果に基づいて、出力画像を補正する補正部とを備える。生成部で生成される情報は、明るい状態であるか否かを表すフラグである。本技術は、撮像装置に適用できる。【選択図】図19

Description

本技術は、撮像装置、撮像方法、並びにプログラムに関する。詳しくは、偽色の発生などを抑制することができる撮像装置、撮像方法、並びにプログラムに関する。
近年、ビデオカメラやデジタルスチルカメラなどの応用に適した固体撮像装置として知られるCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサや増幅型のイメージセンサは、高感度での画素数の増加やイメージサイズの縮小による画素サイズの微細化が進んでいる。一方で、一般にCCDイメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサのような固体撮像装置は、屋内や野外、昼間や夜間といった多様な環境下で使用される傾向があり、外光の変化等に応じて、光電変換素子における電荷蓄積期間を制御することによって露光時間を調整し、感度を最適値にする電子シャッタ動作などが必要となることが多い。
ところで、CMOSイメージセンサにおいて、そのダイナミックレンジを拡大する方法として、電子シャッタを高速に切ることで露光時間を調整する方法や、高速に複数のフレームを撮影し重ね合わせる方法や、受光部の光電変換特性を対数応答にする方法などが知られている。
しかしながら、明るいところと暗いところが混在するようなコントラストの高い撮影シーンに対して、電子シャッタを高速に切る方法では、特に暗いところ、即ち低照度シーンで十分な露光時間がとれないために、S/Nが劣化し画質が落ちる。高速に複数のフレームを撮影し重ね合わせる方法は、単純に電子シャッタを切る方法と比べて、画像の重ね合わせによりS/Nを改善することができるが、読み出しのノイズが複数読み出した分だけ累積されるために、やはり低照度なところではS/Nが劣化する。
対数応答特性によってダイナミックレンジを拡大する方法は効果的であるが、サブスレッショルド領域で動作するトランジスタの閾値のばらつきによる固定パターンノイズが特に低照度領域で顕著となる。例えば、室内から窓際の人物を撮影するとき、感度を人物に合わせると窓の景色が白く飽和してしまい再現できない。感度を窓の景色に合わせると、人物が暗く撮影され、信号レベルを十分に確保できないために、S/Nが下がり、撮影後に増幅しても高い画質を得ることはできない。
すなわち、ある撮影において、イメージセンサ上での入射光が少ない画素では長い露光時間で高いS/Nを実現し、入射光が多い画素では飽和を回避した広ダイナミックレンジ化が必要である。
そこで、露光時間の異なる複数の画像を連続的に撮影して合成する手法が知られている。すなわち、長時間露光画像と短時間露光画像を連続的に個別に撮影し、暗い画像領域については長時間露光画像を利用し、長時間露光画像では白とびとなってしまうような明るい画像領域では短時間露光画像を利用する合成処理によって、1つの画像を生成する手法である。このように、複数の異なる露光画像を合成することで、白とびのないダイナミックレンジの広い画像、すなわち広ダイナミックレンジ画像(HDR画像)を得ることができる。
例えば特許文献1は、複数の異なる露光時間を設定した2枚の画像を撮影し、これらの画像を合成して広いダイナミックレンジの画像を得る構成を開示している。
特開2000−50151号公報
特許文献1に記載された構成は、長時間露光画像と短時間露光画像を個別に撮影して合成するという処理を行うことが必要となる。露光時間を変えた複数枚の画像を利用することで、広ダイナミックレンジ画像(HDR画像)を生成可能である。
しかしながら長時間露光時間中に、急激な明暗の変化などが発生した場合、偽色などが発生し、画質が劣化してしまう可能性があった。
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、偽色などが発生することなく、ダイナミックレンジを拡大した撮影を行えるようにすることができるようにするものである。
本技術の一側面の撮像装置は、長時間露光画像と短時間露光画像の合成処理を実行して出力画像を生成する画像合成部と、長時間露光時間中の所定の時点における明るさの状態を表す情報を生成する生成部と、前記長時間露光画像、前記短時間露光画像、および前記情報から、アーチファクトが発生する可能性があるか否かを判定する判定部と、前記判定部による判定結果に基づいて、前記出力画像を補正する補正部とを備える。
前記生成部で生成される前記情報は、明るい状態であるか否かを表すフラグであるようにすることができる。
前記生成部で生成される前記情報は、光電変換素子の飽和レベル中間の電位を超える電荷量が、前記光電変換素子に蓄積されていたか否かを表すフラグであるようにすることができる。
前記生成部は、前記長時間露光時間中の所定の時点で、光電変換素子に蓄積されている電荷量をA/D変換し、A/D変換後の信号値が、所定の閾値より大きいか否かを判定することで、前記情報を生成するようにすることができる。
前記生成部は、前記長時間露光期間中の複数の所定の時点で、前記情報を生成するようにすることができる。
前記判定部は、前記合成処理において、前記長時間露光画像を主に合成する第1の領域、前記長時間露光画像と前記短時間露光画像の和を主に用いる第2の領域、前記短時間露光画像を主に合成する第3の領域、および前記第2の領域と前記第3の領域の中間に属する第4の領域のうちの、どの領域に属するかを判定するようにすることができる。
前記判定部は、前記第1乃至第4の領域のうちの、どの領域に属するかの判定結果と前記情報との組み合わせにより、前記アーチファクトが発生するか否かを判定するようにすることができる。
前記判定部は、前記明るさの状態を表す情報が、暗い状態であるとの情報であり、前記第3の領域または前記第4の領域に属すると判定した場合、前記アーチファクトが発生する状態であると判定するようにすることができる。
前記判定部は、前記明るさの状態を表す情報が、明るい状態であるとの情報であり、前記第1の領域または前記第2の領域に属すると判定した場合、前記アーチファクトが発生する状態であると判定するようにすることができる。
前記判定部は、前記明るさの状態を表す情報が、暗い状態であるとの情報であり、前記第3の領域または前記第4の領域に属すると判定した場合、暗い状態から明るい状態に変化したために発生するアーチファクトが発生する状態であると判定するようにすることができる。
前記判定部は、前記明るさの状態を表す情報が、明るい状態であるとの情報であり、前記第1の領域または前記第2の領域に属すると判定した場合、明るい状態から暗い状態に変化したために発生するアーチファクトが発生する状態であると判定するようにすることができる。
前記生成部は、所定数の画素を1単位とし、前記単位毎に前記情報を生成し、前記1単位に含まれる色毎に前記情報を生成するようにすることができる。
前記生成部は、1ライン内の所定の位置の画素において前記情報を生成するようにすることができる。
光電変換素子と、前記光電変換素子からの信号を処理する回路部とから構成され、前記回路部は、前記画像合成部、前記生成部、前記判定部、前記補正部のうち少なくとも1つを含み、前記光電変換素子が配置された基板と前記回路部が配置された基板は積層されているようにすることができる。
本技術の一側面の撮像方法は、長時間露光画像と短時間露光画像の合成処理を実行して出力画像を生成し、長時間露光時間中の所定の時点における明るさの状態を表す情報を生成し、前記長時間露光画像、前記短時間露光画像、および前記情報から、アーチファクトが発生する可能性があるか否かを判定し、前記判定の結果に基づいて、前記出力画像を補正するステップを含む。
本技術の一側面のプログラムは、長時間露光画像と短時間露光画像の合成処理を実行して出力画像を生成し、長時間露光時間中の所定の時点における明るさの状態を表す情報を生成し、前記長時間露光画像、前記短時間露光画像、および前記情報から、アーチファクトが発生する可能性があるか否かを判定し、前記判定の結果に基づいて、前記出力画像を補正するステップを含む処理をコンピュータに実行させる。
本技術の一側面の撮像装置、撮像方法、並びにプログラムにおいては、長時間露光画像と短時間露光画像の合成処理が実行され出力画像が生成され、長時間露光時間中の所定の時点における明るさの状態を表す情報が生成され、長時間露光画像、短時間露光画像、および情報から、アーチファクトが発生する可能性があるか否かが判定され、判定の結果に基づいて、出力画像が補正される。
本技術の一側面によれば、偽色などが発生することなく、ダイナミックレンジを拡大した撮影を行うことができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術を適用した撮像装置の一実施の形態の構成を示す図である。 CMOSイメージセンサの構成を示す図である。 単位画素の構成を示す図である。 高輝度信号の処理について説明するための図である。 中輝度信号の処理について説明するための図である。 低輝度信号の処理について説明するための図である。 暗明アーチファクトについて説明するための図である。 カラーフィルタの色配置について説明するための図である。 暗明アーチファクトについて説明するための図である。 明暗アーチファクトについて説明するための図である。 明暗アーチファクトについて説明するための図である。 フラグの算出について説明するための図である。 フラグの算出について説明するための図である。 アーチファクトの発生する条件について説明するための図である。 アーチファクトの発生する条件について説明するための図である。 アーチファクトの発生を検知するシステムの構成を示す図である。 アーチファクトの発生を検知するシステムの動作について説明するための図である。 積層型イメージセンサについて説明するための図である。 積層型イメージセンサについて説明するための図である。 メモリ容量の削減について説明するための図である。 メモリ容量の削減について説明するための図である。 記録媒体について説明するための図である。 撮像装置の使用例について説明するための図である。
以下に、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は、以下の順序で行う。
1.撮像装置の構成
2.撮像に係わる動作
3.アーチファクトについて
4.アーチファクトの発生を軽減する処理
5.システムの構成
6.積層型イメージセンサ
7.メモリ容量の削減
8.記録媒体について
9.撮像装置の使用例
<撮像装置の構成>
図1は、本技術を適用した撮像装置の一実施の形態の構成を示す図である。図1に示される撮像装置100は、被写体を撮像し、その被写体の画像を電気信号として出力する装置である。
図1に示されるように撮像装置100は、光学部111、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ112、A/D(Analog/Digital)変換部113、操作部114、制御部115、画像処理部116、表示部117、コーデック処理部118、および記録部119を有する。
光学部111は、被写体までの焦点を調整し、焦点が合った位置からの光を集光するレンズ、露出を調整する絞り、および、撮像のタイミングを制御するシャッタ等よりなる。光学部111は、被写体からの光(入射光)を透過し、CMOSイメージセンサ112に供給する。
CMOSイメージセンサ112は、入射光を光電変換して画素毎の信号(画素信号)をA/D変換部113に供給する。A/D変換部113は、CMOSイメージセンサ112から、所定のタイミングで供給された画素信号を、デジタルデータ(画像データ)に変換し、所定のタイミングで順次、画像処理部116に供給する。
操作部114は、例えば、キー、ボタン、またはタッチパネル等により構成され、ユーザによる操作入力を受け、その操作入力に対応する信号を制御部115に供給する。
制御部115は、操作部114により入力されたユーザの操作入力に対応する信号に基づいて、光学部111、CMOSイメージセンサ112、A/D変換部113、画像処理部116、表示部117、コーデック処理部118、および記録部119の駆動を制御し、各部に撮像に関する処理を行わせる。
画像処理部116は、A/D変換部113から供給された画像データに対して、例えば、混色補正や、黒レベル補正、ホワイトバランス調整、デモザイク処理、マトリックス処理、ガンマ補正、およびYC変換等の各種画像処理を施す。画像処理部116は、画像処理を施した画像データを表示部117およびコーデック処理部118に供給する。
表示部117は、例えば、液晶ディスプレイ等として構成され、画像処理部116から供給された画像データに基づいて、被写体の画像を表示する。
コーデック処理部118は、画像処理部116から供給された画像データに対して、所定の方式の符号化処理を施し、得られた符号化データを記録部119に供給する。記録部119は、コーデック処理部118からの符号化データを記録する。記録部119に記録された符号化データは、必要に応じて画像処理部116に読み出されて復号される。復号処理により得られた画像データは、表示部117に供給され、対応する画像が表示される。
以上のような撮像装置100のCMOSイメージセンサ112およびA/D変換部113を含む処理部として、以下に説明する本技術を適用することが可能である。すなわち、CMOSイメージセンサ112およびA/D変換部113を含む処理部として、以下に説明するCMOSイメージセンサ112が用いられる。これにより、CMOSイメージセンサ112およびA/D変換部113を含む処理部は、広いダイナミックレンジを有し、偽色などの画質の劣化が抑制された撮影を行えるようになり、より高画質な画像を得ることができる。
なお、本技術が適用される撮像装置は、上述した構成に限らず、他の構成であってもよい。例えば、CMOSイメージセンサ112の代わりに、本技術を適用したCCDイメージセンサを用いるようにしてもよい。また、例えば、デジタルスチルカメラやビデオカメラだけでなく、携帯電話機、スマートホン、タブレット型デバイス、パーソナルコンピュータ等の、撮像機能を有する情報処理装置などの電子機器であってもよい。また、他の情報処理装置に装着して使用される(若しくは組み込みデバイスとして搭載される)カメラモジュールであってもよい。
<CMOSイメージセンサの構成>
図2は、CMOSイメージセンサ112の構成例を示すシステム構成図である。図2に示すように、本実施の形態に係るCMOSイメージセンサ112は、光電変換素子を含む単位画素(以下、単に「画素」と記す場合もある)220が行列状(マトリクス状)に2次元配置されてなる画素アレイ部211を有するとともに、当該画素アレイ部211の周辺回路として、行選択回路212、先行選択回路213、論理回路214、ドライバ回路215、コントローラユニット216、電圧供給回路217、カラム回路218および水平走査回路219を有する構成となっている。
画素アレイ部211には、単位画素220の行列状の配列に対して、列毎に垂直信号線251が配線され、行毎に駆動制御線、例えば転送制御線252、リセット制御線253および選択制御線254が配線されている。
図3に、単位画素220の構成の一例を示す。本回路例に係る単位画素220は、光電変換素子、例えばフォトダイオード221に加えて、例えば転送トランジスタ222、リセットトランジスタ223、増幅トランジスタ224および選択トランジスタ225の4つのトランジスタを有する画素構成となっている。ここでは、これらトランジスタ222乃至225として、例えばNMOSトランジスタを用いている。
転送トランジスタ222は、フォトダイオード221のカソード電極と電荷電圧変換部であるFD(フローティングディフュージョン)部226との間に接続され、フォトダイオード221で光電変換され、ここに蓄積された信号電荷(ここでは、電子)を、ゲート電極(制御電極)に転送パルスTRGが与えられることによってFD部226に転送する。
リセットトランジスタ223は、画素電源VDDにドレイン電極が、FD部226にソース電極がそれぞれ接続され、フォトダイオード221からFD部226への信号電荷の転送に先立って、ゲート電極にリセットパルスRSTが与えられることによってFD部226の電位を所定電位にリセットする。
増幅トランジスタ224は、FD部226にゲート電極が、画素電源VDDにドレイン電極がそれぞれ接続され、リセットトランジスタ223によってリセットされた後のFD部226の電位をリセットレベルとして出力し、さらに転送トランジスタ222によって信号電荷が転送された後のFD部226の電位を信号レベルとして出力する。
選択トランジスタ225は、例えば、ドレイン電極が増幅トランジスタ224のソース電極に、ソース電極が垂直信号線251にそれぞれ接続され、ゲート電極に選択パルスSELが与えられることによってオン状態となり、画素220を選択状態として増幅トランジスタ224から出力される信号を垂直信号線251に出力する。
なお、選択トランジスタ225については、画素電源VDDと増幅トランジスタ224のドレイン電極との間に接続した構成を採ることも可能である。また、画素回路としては、上述した4トランジスタの構成に限られるものではなく、選択トランジスタ225を省略し、増幅トランジスタ224を選択トランジスタ225として兼用する3トランジスタや、増幅トランジスタ224を複数の単位画素間で共有する構成などであってもよい。
(行選択回路)
行選択回路212は、シフトレジスタあるいはアドレスデコーダ等によって構成され、コントローラユニット216による制御の下に、転送パルスTRG、リセットパルスRSTおよび選択パルスSEL等の画素駆動パルスを適宜発生する。発生されたパルスに基づき、画素アレイ部211の各画素220の電子シャッタ行と読み出し行の、それぞれについて、行単位で垂直方向(上下方向)に走査しつつ選択され、電子シャッタ行に対しては、その行の画素220の信号掃き捨てを行うための電子シャッタ動作が行われるとともに、読み出し行に対しては、その行の画素220の信号読み出しを行うための読み出し動作が行われる。
ここでは、図示を省略するが、行選択回路212は、画素220を行単位で順に選択走査しつつ、読み出し行の各画素220の信号を読み出す読み出し動作を行うための読み出し走査系と、当該読み出し走査系による読み出し走査よりもシャッタ速度に対応した時間分だけ先行して同じ行(電子シャッタ行)に対して電子シャッタ動作を行うための電子シャッタ走査系とを有する構成となっている。
そして、電子シャッタ走査系による電子シャッタ動作によってフォトダイオード221の不要な電荷がリセットされたタイミングから、読み出し走査系による読み出し動作によって画素220の信号が読み出されるタイミングまでの期間が、画素220における信号電荷の蓄積期間となる。すなわち、電子シャッタ動作とは、フォトダイオード221に蓄積された信号電荷のリセット(掃き捨て)を行い、そのリセット後から新たに信号電荷の蓄積を開始する動作である。
(先行選択回路)
先行選択回路213は、複数の行選択回路、例えば2つの行選択回路213A,213Bによって構成され、行選択回路212が選択走査する読み出し行に先行して等間隔に複数行(本例では、2行)を選択走査する。
行選択回路213A,213Bは、シフトレジスタあるいはアドレスデコーダ等によって構成され、コントローラユニット216による制御の下に、行選択回路212の選択走査に同期して、転送パルスTRGを適宜発生することにより、行選択回路212によって選択走査される読み出し行に先行して等間隔に2つの行を選択走査する。この選択走査では、転送パルスTRGに基づいて、フォトダイオード221に蓄積された信号電荷をFD部226に転送する動作が行われる。
(論理回路)
論理回路214は、コントローラユニット216による制御の下に、行選択回路212および先行選択回路213の2つの行選択回路213A,213Bからそれぞれ行選択のために出力される転送パルスTRG、リセットパルスRSTおよび選択パルスSELを、ドライバ回路215を通して画素アレイ部211の転送制御線252、リセット制御線253および選択制御線254に供給するとともに、転送パルスTRGの電圧値を選択するための信号をドライバ回路215に与える。
(ドライバ回路)
ドライバ回路215は、行選択回路212による選択走査に同期して、画素220の各トランジスタ222,223,225をON/OFFするための電圧の転送パルスTRG、リセットパルスRSTおよび選択パルスSELを画素220に供給するとともに、行選択回路213A,213Bによる選択走査に同期して、画素220の各トランジスタ222,223,225をON/OFFするための電圧の中間的な電位(以下、「中間電位」と記述する)の転送パルスTRGを画素220に供給する。
(カラム回路)
カラム回路218は、画素アレイ部211の例えば画素列ごとに、即ち画素列に対して1対1の対応関係をもって配置された単位回路の集合からなり、行選択回路212および行選択回路213A,213Bによって選択された読み出し行の各画素220から垂直信号線251を通して出力される信号に対して所定の信号処理を行うとともに、信号処理後の画素信号を一時的に保持する。
このカラム回路218としては、垂直信号線251を通して出力される信号をサンプルホールドするサンプルホールド回路からなる回路構成のものや、サンプルホールド回路を含み、CDS(Correlated Double Sampling;相関二重サンプリング)処理により、リセットノイズや増幅トランジスタ224の閾値ばらつき等、画素固有の固定パターンノイズを除去するノイズ除去回路からなる回路構成のものなどが用いられる。
ただし、カラム回路218の上記構成については一例に過ぎず、これに限定されるものではない。例えば、カラム回路218にA/D(アナログ/デジタル)変換機能を持たせ、信号レベルをデジタル信号で出力する構成を採ることも可能である。
(水平走査回路)
水平走査回路219は、シフトレジスタあるいはアドレスデコーダ等によって構成され、画素アレイ部211の画素列ごとにカラム回路218の各単位回路を順に水平走査しつつ、カラム回路218の各単位回路に一時的に保持されている画素の信号を順次出力する。
<撮像に係わる動作>
図4乃至6を参照し、CMOSイメージセンサ112における撮像方法と撮像された画像の合成方法について説明する。
図4は、高輝度信号を受光したときの光電変換素子(フォトダイオード221)の電荷量の時間変化を表す図である。図4乃至6に示すグラフにおいて、横軸は、時間を表し、縦軸は、電荷量を表す。また、図4乃至6に示すグラフにおいて、TLは、長時間露光時間を表し、TSは、短時間露光時間を表す。
フォトダイオード221の受光量が多い、すなわち明るい被写体に対応する場合、図4に示す高輝度領域271に示すように、時間経過に伴う電荷蓄積量は急激に上昇し、リセット動作などが行われなければ、ある時点、図4では時刻t1で飽和レベルに達し、その後は、飽和レベルで推移する。
時刻t2において、一旦、フォトダイオード221の蓄積電荷が掃き出される。電荷掃き出しは、フォトダイオード221に蓄積された全ての電荷ではなく、フォトダイオード221において制御される中間電位保持レベルまでとする。この電荷掃き出し処理の後、再度、露光時間TS(時刻t2から時刻t3)とした短時間露光が実行される。
すなわち、図に示す短時間露光開始時刻t2から短時間露光終了時刻t3までの期間の短時間露光が行われる。この短時間露光によって電荷蓄積量Saが得られ、この電荷蓄積量Saに基づいて得られる電気信号に基づいて、画素の階調レベルが決定される。
さらに、時刻t3後、時刻t4まで露光され、フォトダイオード221に電荷が蓄積される。時刻t0から時刻t4までの時間は、長時間露光時間TLに該当し、長時間露光時間TLが終了するまで露光は継続される。
このように、明るい被写体を撮像しているために、フォトダイオード221の受光量が多い場合、短時間露光時間TSの間に蓄積された電荷蓄積量Saが、その画素の電荷量として用いられる。例えば、長時間露光時間TLだけ露光されたときに得られるであろう電荷量が推定され、推定電荷蓄積量またはその推定電荷蓄積量に対応する電気信号出力値が算出され、算出された結果に基づいて画素値レベルが決定される。
例えば、長時間露光時間TLと短時間露光時間TSで設定される露光比をEGainとし、その露光比EGainを、短時間露光時間TSの間に蓄積された電荷蓄積量Saに乗算することで、推定電荷蓄積量(推定電荷蓄積量WLとする)が算出される。
露光比EGain=長時間露光時間TL/短時間露光時間TS
推定電荷蓄積量WL=電荷蓄積量Sa×露光比EGain
仮に、フォトダイオード221の受光量が多い場合に、時刻t2で行われた掃き出し動作や、短時間露光が行われず、長時間露光時間TLに得られた電荷量が用いられた場合、飽和レベルに達している電荷量が用いられてしまうため、白飛びの原因となり、画質が劣化してしまう。しかしながら、上記したように、時刻t2で行われた掃き出し動作が行われ、短時間露光時間TSで得られた電荷量が用いられるようにすることで、飽和していない信号を得ることができ、画質が劣化してしまうようなことを防ぐことができる。
また、時刻t2で掃き出し動作が行われるが、掃き出し動作を行うことで、以下のような効果を得ることができる。
電子シャッタを切ってから(露光を開始してから)画素220の転送トランジスタ222をONにして蓄積電荷を読み出すまでの露光期間中に、1つ又は複数の中間電位を画素220の転送トランジスタ222に印加して読み出すことで、低照度領域で高いS/Nを確保したまま高照度領域の情報も取得することができる。
また、複数の中間電位を用いて複数回転送し、そのうち1回あるいは複数回読み出さずにFD部226を所定電位(例えば、電源電位VDD)にリセットするリセット動作、具体的には、リセットトランジスタ223と当該リセットトランジスタ223にリセットパルスRSTを与える行選択回路213A,213Bとからなるリセット手段によるリセット動作を実行することで、画素220の転送トランジスタ222の閾値ばらつきを効果的にキャンセルすることができる。
次に図5を参照し、中輝度信号を受光したときの光電変換素子(フォトダイオード221)の電荷量の時間変化について説明する。なお中輝度とは、高輝度と低輝度の間の輝度であり、時刻t2において行われる掃き出し動作時に、中間電位を超える電荷量を蓄積することができる輝度であるとする。
フォトダイオード221の受光量が中程度の場合、時間経過に伴う電荷蓄積量は飽和レベルに達することなく上昇する。時刻t2において、一旦、フォトダイオード221の蓄積電荷が掃き出される。電荷掃き出しは、フォトダイオード221において制御される中間電位保持レベルまでであるため、この時点で、中間電位を超えている分は、掃き出される。
電荷掃き出し処理の後、露光時間TS(時刻t2から時刻t3)とした短時間露光が実行される。図に示す短時間露光開始時刻t2から短時間露光終了時刻t3までの期間の短時間露光が行われ、この短時間露光によって電荷蓄積量Scが得られ、この電荷蓄積量Scに基づいて得られる電気信号に基づいて、画素の階調レベルが決定される。
さらに、時刻t3後、時刻t4まで露光され、フォトダイオード221に電荷が蓄積される。時刻t0から時刻t4までの時間は、長時間露光時間TLに該当し、長時間露光時間TLが終了するまで露光は継続される。時刻t3から時刻t4までに蓄積された電荷量と中間電位までの電荷量を加算した電荷量を電荷蓄積量Sdとする。
中輝度信号が処理される場合、短時間露光時間TSの間に蓄積された電荷蓄積量Scと、長時間露光時間TLの間に蓄積された電荷蓄積量Seが用いられて決定される電荷量が、その画素の電荷量として用いられる。例えば、長時間露光時間TLだけ露光されたときに得られるであろう電荷量が推定され、推定電荷蓄積量またはその推定電荷蓄積量に対応する電気信号出力値が算出され、算出された結果に基づいて画素値レベルが決定される。
長時間露光時間TLだけ露光されたときに得られるであろう電荷量は、図5では、電荷蓄積量Seである。この電荷蓄積量Seは、図5において点線で示したように、仮に、時刻t3で読み出しを行わず、電荷の蓄積を継続した場合に、時刻t4(長時間露光時間TLの終了時刻)で蓄積されていると推定される電荷量である。
この場合、電荷蓄積量Scと電荷蓄積量Sdが加算されることで、電荷蓄積量Seが算出される
電荷蓄積量Se=電荷蓄積量Sc+電荷蓄積量Sd
このように、中程度の輝度信号が扱われる場合も、白とびのないダイナミックレンジの広い画像を得ることができる。
次に図6を参照し、低輝度信号を受光したときの光電変換素子(フォトダイオード221)の電荷量の時間変化について説明する。なお低輝度とは、時刻t2において行われる掃き出し動作時に、中間電位を超えない電荷量を蓄積することができる輝度であるとする。
フォトダイオード221の受光量が低い場合、時間経過に伴う電荷蓄積量は飽和レベルに達することなく緩やかに上昇する。時刻t2において、一旦、フォトダイオード221の蓄積電荷が掃き出される。電荷掃き出しは、フォトダイオード221において制御される中間電位保持レベルまでであるが、この場合、中間電位を超えている分はないため、掃き出し動作が行われても、掃き出される電荷はない。
電荷掃き出し処理の後、露光時間TS(時刻t2から時刻t3)とした短時間露光が実行される。この場合、フォトダイオード221における電荷の蓄積が継続されて行われていることと、同等の処理となる。
さらに時刻t3後、時刻t4まで露光され、フォトダイオード221に電荷が蓄積される。時刻t0から時刻t4までの時間は、長時間露光時間TLに該当し、長時間露光時間TLが終了するまで露光は継続される。
低輝度信号の場合、長時間露光時間TLで得られた電荷蓄積量Sfが、その画素での蓄積電荷量となる。
蓄積電荷量=電荷蓄積量Sf
このように、低輝度信号が扱われる場合も、白とびのないダイナミックレンジの広い画像を得ることができる。
このように、短時間露光時間TSで得られる短時間露光画像と、長時間露光時間TLで得られる長時間露光画像を組み合わせることで、白とびのないダイナミックレンジの広い画像を得ることができる。
<アーチファクトについて>
上記したように、長時間露光時間TLと短時間露光時間TSを用いることで、白とびのないダイナミックレンジの広い画像を得ることができるが、アーチファクト(偽色)が発生する可能性がある。ここで、アーチファクトが発生する可能性ある状況や、アーチファクトが発生する原理について説明する。
動被写体が存在し、長時間露光画像と短時間露光画像の合成処理が破綻してしまうと、アーチファクトが発生する可能性がある。動被写体が存在すると、例えば、明るさが急激に変化する可能性がある。例えば、照明の前を人が横切ったときなど、照明からの光を撮像しているときには明るく、照明の前に人が居て、照明からの光が遮られているときには暗いという状況が発生する。このような状況を撮像している場合、長時間露光時間TLの間に、明暗が急激に変化する可能性がある。
まず、図7を参照し、暗い状態から明るい状態に変化したときの、フォトダイオード221の電荷量の変化について説明する。図7の上図は、撮像対象とされている被写体の明るさの変化を示し、図7の下図は、フォトダイオード221の電荷量の変化を表す。図7の上図に示すように、時刻t0から時刻t11までは、明るさB1であり、時刻t11の時点で明るさが明るさB2に変化した。明るさB1よりも明るさB2の方が明るいとする。
このような明るさの変化があった場合、図7の下図に示すように、フォトダイオード221の電荷量は変化する。図7の下図は、図4乃至6と同じく、横軸が時間を表し、縦軸が蓄積電荷量を表す。図7の下図を参照するに、時刻t0から時刻t11までは比較的緩やかに電荷量が増えていく。時刻t11で明るさが明るさB1から明るさB2に変化すると、その変化にともない、電荷蓄積量も急激に増加し、ある時点で、飽和レベルに達する。
時刻t2において、中間電位保持レベルまで、電荷の掃き出しが行われ、短時間露光が開始される。短時間露光時間TSの間に蓄積された電荷量を、電荷蓄積量Sgとする。時刻t3から時刻t4の間も露光され、その間に蓄積された電荷量と中間電位までの電荷量を足し合わせた電荷量を、電荷蓄積量Shとする。
このような処理は、図4で説明した高輝度信号を扱うときの処理となる。よって、この場合、短時間露光時間TSの間に蓄積された電荷蓄積量Sgが用いられ、推定電荷蓄積量またはその推定電荷蓄積量に対応する電気信号出力値が算出され、算出された結果に基づいて画素値レベルが決定される。
図7の下図は、感度が他の画素よりも高い画素であるとした場合、他の画素においては、異なる電荷量の変化となる。ここで、画素毎の感度について説明を加える。一般的に、フォトダイオード221上には、カラーフィルタが配置され、1個のフォトダイオード221は、配置されているカラーフィルタを透過した光を受光するように構成されている。
図8は、カラーフィルタの色配置の一例を示す図である。縦×横の2×2単位で、R(Red)、G(Green)、B(Blue)の配置が繰り返される。図8に示した例では、左上がR(以下、R画素とする)、そのR画素の右隣がG(以下、G画素とする)、R画素の下側がG画素、R画素の右斜め下側がB(以下、B画素とする)となる配置とされている。
このように、R画素、G画素、およびB画素が配置され、それぞれの画素にフォトダイオード221が配置されている。R画素に配置されているフォトダイオード221は、赤色のカラーフィルタを透過した光を受光し、G画素に配置されているフォトダイオード221は、緑色のカラーフィルタを透過した光を受光し、B画素に配置されているフォトダイオード221は、青色のカラーフィルタを透過した光を受光する。
なおここでは、RGBの画素が配置されている例を挙げて説明を続けるが、W(White)画素を含む構成とすることも可能である。また、RGBではなく、シアン、マゼンタ、イエローの組み合わせに対しても本技術を適用することはできる。
R画素、G画素、B画素が、図8に示すように配置されている場合、R画素、G画素、B画素の全てが同一の感度ではなく、異なる感度を有している。そのような感度の違いを吸収するために、ホワイトバランス調整といったような調整が行われる。一般的に、G画素は感度が高く、R画素とB画素は、G画素よりも感度が低い。例えば、R画素とB画素の画素値に、所定のゲインを乗算することで、G画素と感度が合うような調整が行われる。
図7を再度参照し、図7の上図に示したような輝度変化を伴う光を受光した場合、R画素、G画素、およびB画素の全てが、図7の下図に示したように電荷量を蓄積するのではなく、例えば、感度の高いG画素が、図7の下図に示したように電荷量を蓄積し、R画素やB画素は、異なる電荷量を蓄積する。
例えば、図9に示すように、G画素よりも感度が低いR画素またはB画素(以下、R画素を例に挙げて説明を続ける)は、電荷量を蓄積する。図9を参照するに、暗い状態を撮像している時刻t0から時刻t11まで、フォトダイオード221の電荷量は緩やかに増加する。時刻t11において、明るさが暗い状態から明るい状態に急変すると、電荷量も、その変化に合わせて変化する。
時刻t2の時点で、短時間露光時間TSが開始されるが、中間電位以上の電荷は蓄積されていないため、掃き出される電荷はないまま、電荷の蓄積が、時刻t4(長時間露光時間TLの終了)まで継続される。この場合、長時間露光時間TLの間に蓄積された、電荷蓄積量Siに基づき画素値レベルが決定される。
このような処理は、図6で説明した低輝度信号を扱うときの処理となる。
このことは、図7の上図に示したような明るさの変化を伴う信号を受光したにもかかわらず、感度の高い画素では、図7の下図に示したように電荷が蓄積され、高輝度信号を扱うときの処理が実行されるのに対し、感度の低い画素では、図9に示したように電荷が蓄積され、低輝度信号を扱う処理が実行される可能性があることを意味している。
図4を参照して説明したように、高輝度信号を扱う場合、短時間露光時間TSで得られた電荷量に、長時間露光時間TLと短時間露光時間TSで定義されるゲイン、例えば、(長時間露光時間TL)/(短時間露光時間TS)が乗算される。
図7の上図に示したように、長時間露光時間TLの途中の時点である時刻t11において、明るさが、暗い状態から明るい状態に変化したため、長時間露光時間TLと短時間露光時間TSで定義されるゲインを乗算した値は、本来得たい正しい値(真値とする)よりも高い値となる可能性がある。この場合、感度の高い画素から得られる画素値レベルは、誤差を含む値となる可能性がある。
一方で、感度の低い画素で得られた画素値レベルは、真値である可能性が高い。このような真値である画像値レベルと、誤差を含む画素値レベルが合成されると、その合成結果も誤差を含んでしまう可能性が高い。このような誤差は、偽色(アーチファクト)の原因となる。以下、暗い状態から明るい状態に急変したことにより発生する可能性のあるアーチファクトを、暗明アーチファクトと記述する。
後述する本技術を適用することで、暗明アーチファクトが発生することを抑制することが可能となる。
上記した例は、暗状態から明状態に変化する場合であったが、次に、明状態から暗状態に変化する場合について説明する。
図10は、感度が高い画素における電荷の蓄積量の変化について説明するための図である。図10は、図7と同じく、図10の上図は、撮像対象とされている被写体の明るさの変化を示し、図10の下図は、フォトダイオード221の電荷量の変化を表す。図10の上図に示すように、時刻t0から時刻t11までは、明るさB3であり、時刻t11の時点で明るさが明るさB4に変化した。明るさB3よりも明るさB4の方が暗いとする。
このような明るさの変化があった場合、図10に示すように、フォトダイオード221の電荷量は変化する。図10の下図を参照するに、時刻t0から時刻t11までの間に、電荷量は、飽和レベルまで蓄積されている。時刻t11で明るさが明るさB3から明るさB4に変化するが、飽和レベルに達しているため、電荷蓄積量は変化しない。
時刻t2において、中間電位保持レベルまで、電荷の掃き出しが行われ、短時間露光が開始される。短時間露光時間TSの間に蓄積された電荷量を、電荷蓄積量Sjとする。時刻t3から時刻t4の間も露光され、その間に蓄積された電荷量と中間電位に相当する電荷量を加算した電荷量を、電荷蓄積量Skとする。
このような処理は、図5で説明した中輝度信号を扱うときの処理となる。よって、この場合、短時間露光時間TSの間に蓄積された電荷蓄積量Sjと、長時間露光時間TLの間に蓄積された電荷蓄積量Skが用いられ、推定電荷蓄積量またはその推定電荷蓄積量に対応する電気信号出力値が算出され、算出された結果に基づいて画素値レベルが決定される。
この場合、短時間露光時間TSのときは、暗い状態を撮像している状態なので、蓄積される電荷量は少なく、電荷蓄積量Sjは、0に近い値となる。また、時刻t3から時刻t4の間に蓄積される電荷量は、0に近い値となるため、電荷蓄積量Skは、中間電位に近い値となる。
感度の低い画素においても、同様なことが起こる。図11を参照して、感度が低い画素における電荷量の変化について説明する。図11を参照するに、時刻t0から時刻t11までの間に、電荷量は、飽和レベルまで蓄積されている。時刻t11で明るさが明るさB3から明るさB4に変化するが、飽和レベルに達しているため、電荷蓄積量は変化しない。
時刻t2において、中間電位保持レベルまで、電荷の掃き出しが行われ、短時間露光が開始される。短時間露光時間TSの間に蓄積された電荷量を、電荷蓄積量Slとする。時刻t3から時刻t4の間も露光され、その間に蓄積された電荷量と中間電位に相当する電荷量を加算した電荷量を、電荷蓄積量Smとする。
このような処理は、図5で説明した中輝度信号を扱うときの処理となる。よって、この場合、短時間露光時間TSの間に蓄積された電荷蓄積量Slと、長時間露光時間TLの間に蓄積された電荷蓄積量Smが用いられ、推定電荷蓄積量またはその推定電荷蓄積量に対応する電気信号出力値が算出され、算出された結果に基づいて画素値レベルが決定される。
この場合、短時間露光時間TSのときは、暗い状態を撮像している状態なので、蓄積される電荷量は少なく、電荷蓄積量Slは、0に近い値となる。また、時刻t3から時刻t4の間に蓄積される電荷量は、0に近い値となるため、電荷蓄積量Smは、中間電位に近い値となる。
長時間露光時間TL中に、明状態から暗状態に急激に変化するような状況の場合、感度の高い画素と低い画素の両方とも、図5で説明した中輝度信号を扱うときの処理となる。
しかしながら、暗状態のときの撮像なので、図6を参照して説明した低輝度信号を扱うときの処理が実行され、長時間露光時間TLで得られた電荷蓄積量が用いられて、画素値レベルが算出されるのが真値であり、上記したように、例えば、電荷蓄積量Slと電荷蓄積量Smが加算された電荷量は、真値よりも高い値になってしまう可能性がある。
すなわち、暗状態で撮影された場合、中間電位に該当する電荷量よりも小さい電荷量となるはずであるが、上記したように、例えば、電荷蓄積量Slと電荷蓄積量Smが加算された電荷量となるため、中間電位に該当する電荷量よりも大きな電荷量となる。
このような誤差を含む可能性のある電荷量を用いることで、偽色(アーチファクト)が発生する可能性がある。以下、明るい状態から暗い状態に急変したことにより発生する可能性のあるアーチファクトを、明暗アーチファクトと記述する。
<アーチファクトの発生を軽減する処理>
このような、暗明アーチファクトや明暗アーチファクトが発生しないようにするための処理について説明する。
図12は、図7に示した暗状態から明状態に変化したときの、フォトダイオード221の電荷量の変化を表す図である。電荷量の変化は、図7の下図に示した場合と同様である場合を例に挙げて説明するため、電荷量の変化については説明を省略する。
時刻t21において、フォトダイオード221に蓄積されている電荷量は、電荷蓄積量Snであるとする。この時刻t21において、フォトダイオード221に蓄積されている電荷量の掃き出し動作が行われ、蓄積された電荷量が、中間電位に相当する電荷量以上であるか否かが判定される。
時刻t21において行われる掃き出し動作は、隣接した画素への漏れ込みにより、画素値のリニアリティ特性が崩れるのを防ぐために、露光中の所定のタイミングで電荷をリセットするために行われる。このような隣接した画素への漏れ込みを防ぐために行われる掃き出し動作は、長時間露光時間TL中に、複数回行うように構成することも可能である。
ここでは、長時間露光時間TLのほぼ中央時点の時刻t21において、1回の掃き出し動作が行われるとして説明を続ける。
隣接した画素への漏れ込みを防ぐために行われる掃き出し動作は、掃き出し動作時に蓄積されている電荷量を測定する必要はないが、時刻t21において実行される掃き出し動作において掃き出された電荷量は測定される。
この掃き出し動作は、短時間露光時間TSが開始される時刻t2のときに実行される掃き出し動作と同じく、フォトダイオード221に蓄積された全ての電荷ではなく、フォトダイオード221において制御される中間電位保持レベルまでとする。
時刻t21において掃き出し動作が実行され、蓄積された電荷量が中間電位以上であるか否かが判定される。この判定は、掃き出された電荷量が、A/D変換され、デジタル信号に変換され、その信号値が、所定の閾値以上であるか否かが判定されることで行われる。
この所定の閾値は、蓄積された電荷量との比較においては、中間電位とすることができる。また、ノイズの影響を考慮し、中間電位よりも大きい電位としても良い。また、掃き出された電荷量との比較においては、中間電位以上の電荷が蓄積されているときに掃き出される電荷があるため、所定の閾値は、ノイズを考慮しない場合、0とし、ノイズを考慮した場合、0より大きい値が設定される。
掃き出された電荷量の信号値が、所定の閾値以上である場合、フラグが1に設定され、所定の閾値以上ではない場合、フラグが0に設定される。なおここでは、所定の閾値以上である場合、フラグが1に設定され、所定の閾値以上ではない場合、フラグが0に設定されるとして説明を続けるが、所定の閾値以上である場合、フラグが0に設定され、所定の閾値以上ではない場合、フラグが1に設定されるように構成することも可能である。
図12を参照するに、掃き出し動作が行われる時刻t21のとき、フォトダイオード221の電荷量が、中間電位以下である場合、掃き出し動作により掃き出される電荷量は0であるため、その電荷量に相当する信号値も0となり、所定の閾値以上とはならず、フラグは0に設定される。設定されたフラグは、時刻t4(長時間露光時間TLが終了する時点)まで、イメージセンサ内のメモリに保持され、長時間露光時間TLの画像、短時間露光時間TSの画像と共に、後段の処理部に出力される。
図13は、図10に示した暗状態から明状態に変化したときの、フォトダイオード221の電荷量の変化を表す図である。電荷量の変化は、図10の下図に示した場合と同様である場合を例に挙げて説明するため、電荷量の変化については説明を省略する。
時刻t21において、フォトダイオード221に蓄積されている電荷量は、電荷蓄積量Soであるとする。この時刻t21において、フォトダイオード221に蓄積されている電荷量の掃き出し動作が行われ、掃き出された電荷量の信号値が、所定の閾値以上であるか否かが判定される。
図13を参照するに、掃き出し動作が行われる時刻t21のとき、フォトダイオード221の電荷量が、中間電位以上である場合、掃き出し動作により掃き出される電荷量は所定の値を有しており、そのようなときには、フラグは1に設定される。設定されたフラグは、時刻t4(長時間露光時間TLが終了する時点)まで、イメージセンサ内のメモリに保持され、長時間露光時間TLの画像、短時間露光時間TSの画像と共に、後段の処理部に出力される。
このように、露光時間中の所定の時点における明るさの状態が判定され、その判定結果は、フラグとして保持される。このフラグを参照することで、露光時間中の所定の時点において明状態であったか、暗状態であったかを認識することができる。
上記したように、掃き出し動作は、長時間露光時間TLに複数回行うように設定することも可能である。複数回の掃き出し動作を行うようにした場合、その都度、掃き出された電荷量の信号値が、所定の閾値以上であるか否かが判定され、フラグが設定されるようにしても良い。
このようにした場合、複数個のフラグが設定されるが、複数個のフラグの平均値が算出され、その平均値が最終的なフラグとして設定されるようにしても良い。このようにした場合、平均値を四捨五入などし、0または1にした値が最終的なフラグとして用いられる。
また、複数個のフラグが設定されるようにした場合、それらのフラグを時系列に並べ、その時系列に並べられたフラグが、後段の処理に用いられるようにしても良い。時系列に並べたフラグを用いることで、どの時点で、中間電位を超える電荷量が蓄積されたかを判定できるようになるため、そのような判定結果も用いて、後段の補正部305(図16)で行われる補正が行われるようにしても良い。
なおここでは、上記したように、長時間露光時間TL中の所定の時点における明るさの状態を、0または1の2値で表されるフラグを用いて表すとして説明を続けるが、後述するメモリの容量を削減する必要が無い場合などには、より細かく明るさの状態を表す情報が用いられるようにしても良い。
例えば、掃き出し動作のときに掃き出された電荷量をA/D変換したデータが用いられるようにしても良い。このようにした場合、所定の時点で、単に明るい状態であったか否かだけでなく、どの程度の明るさであったかを判定することができようになるため、このような判定結果も用いて、後段の補正部305(図16)で行われる補正が行われるようにしても良い。
このように設定されたフラグを参照することで、露光時間中の所定の時点における明るさの状態を判定することはできるが、明暗アーチファクト、または暗明アーチファクトが発生する状況であるか否かまで判定することはできない。そこで、図14を参照して説明する領域の概念を取り入れ、領域内に存在する状況であるか否かも判定することで、明暗アーチファクト、または暗明アーチファクトが発生する状況であるか否かが判定できるようにする。
図14に示したグラフにおいて、縦軸は、短時間露光時間TS時に蓄積された電荷量(その電荷量の信号値)Dsを表し、横軸は、短時間露光時間TSの信号値と長時間露光時間TLの信号値を加算した信号値Daを表す。
領域Aは、低輝度領域Aであり、図6を参照して説明したように、合成において、長時間露光時間TL時の画素値(長時間露光画像)が主に用いられる領域である。領域Bは、中輝度領域Bであり、図5を参照して説明したように、合成において、長時間露光時間TL時の画素値(長時間露光画像)と短時間露光時間TSの画素値(短時間露光画像)の和が主に用いられる領域である。領域Dは、高輝度領域Dであり、図4を参照して説明したように、合成において、短時間露光時間TS時の画素値(展示館露光画像)が主に用いられる領域である。
領域Cは、遷移領域Cであり、中輝度領域Bと高輝度領域Dとの中間に属する領域である。図中、点線291は、Ds=Da/G(Gは、長時間露光時間TL/短時間露光時間TS)を表す線であり、点線292は、Ds=Da/G+A(Aは、所定の値)を表す線であり、点線293は、Ds=Da/G−Aを表す線である。遷移領域Cは、点線291を中心とし、点線292と点線293で挟まれる領域である。この遷移領域Cは、中輝度領域Bに属するか、高輝度領域Dに属するか判定しづらい領域である。
これらの領域A乃至Dとフラグとを組み合わせることにより、明暗アーチファクトまたは暗明アーチファクトが発生するか否かが判定される。この判定は、例えば、図15に示す表に基づいて行われる。
図15に示すように、領域A乃至Dとフラグとの組み合わせを、状態1乃至8の8つの状態に分類する。
状態1は、フラグが0であり、領域Rが低輝度領域Aに属する状態である。状態1の場合、露光時間中の所定のタイミングで行われる掃き出し動作(以下、単に掃き出し動作と記述する)時には、暗状態であり、低輝度信号を処理したときの処理が実行される状態である。状態1は、暗状態で、低輝度信号の処理が実行されるため、暗状態から明状態への急激な変化はないと判定でき、アーチファクトが発生することは無い状態であると判定できる状態である。
状態2は、フラグが0であり、領域Rが中輝度領域Bに属する状態である。状態2の場合、掃き出し動作時には、暗状態であり、中輝度信号を処理したときの処理が実行される状態である。状態2は、暗状態で、中輝度信号の処理が実行されるため、暗状態から明状態への急激な変化はないと判定でき、アーチファクトが発生することは無い状態であると判定できる状態である。
状態3は、フラグが0であり、領域Rが遷移領域Cに属する状態である。状態3の場合、掃き出し動作時には、暗状態であるが、中輝度信号または高輝度信号を処理したときの処理が実行される状態である。状態3は、暗状態から明状態に変化があり、その結果、中輝度信号の処理または高輝度信号の処理が実行されると判定できる状態であり、暗明アーチファクトが発生する可能性があると判定できる状態である。
状態4は、フラグが0であり、領域Rが高輝度領域Dに属する状態である。状態4の場合、掃き出し動作時には、暗状態であるが、高輝度信号を処理したときの処理が実行される状態である。状態4は、暗状態から明状態に変化があり、その結果、高輝度信号の処理が実行されると判定できる状態であり、暗明アーチファクトが発生する可能性があると判定できる状態である。
状態5は、フラグが1であり、領域Rが低輝度領域Aに属する状態である。状態5の場合、掃き出し動作時には、明状態であるが、低輝度信号を処理したときの処理が実行される状態である。状態5は、明状態から暗状態に変化があり、その結果、低輝度信号の処理が実行されると判定できる状態であり、明暗アーチファクトが発生する可能性があると判定できる状態である。
状態6は、フラグが1であり、領域Rが中輝度領域Bに属する状態である。状態6の場合、掃き出し動作時には、明状態であるが、中輝度信号を処理したときの処理が実行される状態である。状態6は、明状態から暗状態に変化があり、その結果、中輝度信号の処理が実行されると判定できる状態であり、明暗アーチファクトが発生する可能性があると判定できる状態である。
状態7は、フラグが1であり、領域Rが遷移領域Cに属する状態である。状態7の場合、掃き出し動作時には、明状態であり、中輝度信号または高輝度信号を処理したときの処理が実行される状態である。状態7は、明状態で、中輝度信号または高輝度信号の処理が実行されるため、明状態から暗状態への急激な変化はないと判定でき、アーチファクトが発生することは無い状態であると判定できる状態である。
状態8は、フラグが1であり、領域Rが高輝度領域Dに属する状態である。状態8の場合、掃き出し動作時には、明状態であり、高輝度信号を処理したときの処理が実行される状態である。状態8は、明状態で、高輝度信号の処理が実行されるため、明状態から暗状態への急激な変化はないと判定でき、アーチファクトが発生することは無い状態であると判定できる状態である。
なおここでは、説明のため領域との記載をし、どの領域に属する状態であるかが判定されるとして説明を続けるが、図14に示すような領域を判定するためのテーブルを有し、そのテーブルが参照されて、状態が判定されるようにしても良い。
また、合成処理時に、長時間露光画像を主に用いる状態か、短時間露光画像を主に用いる状態か、長時間露光画像と短時間露光画像の和を主に用いる状態か、または、長時間露光画像を主に用いる状態と、長時間露光画像と短時間露光画像の和を主に用いる状態との中間的な状態か、いずれかの状態であるかが判定されるようにしても良い。
このように、フラグと領域を組み合わせることで、アーチファクトが発生する状態であるか否かを判定することができる。よって、アーチファクトが発生する可能性がある場合には、アーチファクトによる影響を軽減する処理を行うなど、アーチファクトに対する対応をとることができる。よって、アーチファクトにより画質が劣化するようなことを防ぐことが可能となる。
また本実施の形態によれば、明状態から暗状態に変化したために明暗アーチファクトが発生するのか、暗状態から明状態に変化したために暗明アーチファクトが発生するのかまで判定することができるため、その判定結果により、より細かなアーチファクトに対する処理を実行することが可能となる。
<システムの構成>
図16は、上記した処理を行うシステムの一実施の形態の構成を示す図である。図16に示したシステムは、撮像デバイス301、生成部302、画像合成部303、動被写体検出情報生成部304、および補正部305を含む構成とされている。
撮像デバイス301は、CMOSイメージセンサ112(図2)を含む構成とされ、被写体の画像を撮像する。撮像された被写体の信号は、生成部302に供給される。生成部302は、短時間露光時間TSに得られたTS画像、長時間露光時間TLに得られたTL画像、およびフラグを生成する。
画像合成部303は、生成部302により生成されたTS画像とTL画像の合成処理を行い、合成画像を生成する。動被写体検出情報生成部304は、TS画像、TL画像、およびフラグを参照し、図15を参照して説明したように、アーチファクトが発生する状況であるか否かを判定し、その判定結果を動被写体検出情報として出力する。
補正部305は、画像合成部303から供給される合成画像に対して、動被写体検出情報生成部304から供給される動被写体検出情報を参照した補正を行う。補正部305は、合成画像に対して、アーチファクトが発生すると判定されている領域(画素)に対して、アーチファクトによる影響が軽減されるための補正を施す。
図17を参照し、図16に示したシステムの動作について説明を加える。ローリングシャッターの場合、図17の左側に示すように、1ラインまたは複数ライン毎に露光開始時刻が異なり、露光終了時刻が異なる。
1ライン目の露光開始時刻を時刻t0とし、長時間露光時間TLの露光終了時刻を時刻t4とする。短時間露光時間TSの露光開始時刻を時刻t2とし、終了時刻を時刻t3とする。また時刻t21において、フラグを生成するための掃き出し動作が行われる。
時刻t0から1ライン目の露光が開始され、時刻t21になると、掃き出し動作が行われ、生成部302によりフラグが生成される。このフラグは、図示していないメモリに保持される。時刻t2から時刻t3の間に行われた短時間露光時間TSにより得られた1ライン目のTS画像は、時刻t3においてラインメモリ(不図示)に読み出され、一旦記憶される。
また、長時間露光時間TLにより得られた1ライン目のTL画像は、時刻t4においてラインメモリに読み出され、一旦記憶される。画像合成部303は、ラインメモリに蓄積されたTS画像とTL画像を合成する。動被写体検出情報生成部304は、TS画像、TL画像、フラグを用いて、図15に示した状態1乃至8のどの状態に属するか、換言すれば、アーチファクトが発生する可能性があるか否かを判定する。この判定に基づき、補正が行われる。
アーチファクトが発生する可能性があるとの判定がされる画素は、例えば、高輝度信号として処理すべき画素であるのに、低輝度信号として処理された場合などであるため、低輝度信号として処理するのではなく、高輝度信号として処理する画素に変更するといった補正が行われる。
なお補正は、アーチファクトにより影響(動被写体による影響)を軽減できる補正であれば良い。
<積層型イメージセンサ>
図16に示したシステムを、積層型のイメージセンサとして構成することも可能である。積層型イメージセンサについて、図18を参照して説明する。図18Aは、積層型ではないイメージセンサの構成を示し、図18Bは、積層型のイメージセンサの構成を示す。
図18Aを参照するに、積層型ではないイメージセンサは、1層目の基板401に、画素402と画素402の周りに回路部403が配置され、その基板に支持基板404が積層される。よって、1層目の基板401は、画素402と回路部403を配置するための面積が必要である。支持基板404の面積は、基板401と同程度の面積が必要である。
図18Bを参照するに、積層型のイメージセンサは、1層目の基板421に画素422が配置され、2層目の基板424に回路部423が配置され、基板421と基板424が積層されている。積層型のイメージセンサでは、図18Aに示した積層型ではないイメージセンサの支持基板404であった部分に回路部423が設けられ、積層化されている。
このように、支持基板であった2層目に回路部423を配置することで、1層目の基板421は、画素422を配置するための面積があれば良く、少なくとも回路部403の分だけ面積を小さくすることができる。また、2層目の基板424の面積も、1層目の基板421と同程度の面積であれば良くなり、チップサイズをイメージセンサの画素面のサイズに抑えつつも、大規模論理回路を搭載することも可能となる。
また、上記したように、長時間露光時間TLの所定の時点において明状態であったか暗状態であったかを表すフラグを一時的に保持するメモリが必要となるが、以下に説明するようにメモリの容量を小さくすることも可能である。よって、フラグを保持するためのメモリが回路部423に追加されたとしても、そのメモリの容量は小規模とすることが可能であるため、追加されたメモリにより回路部423の面積が大きくなるといったようなことはない。
図16に示したシステムを積層型イメージセンサにした場合、図19に示すように、撮像デバイス301を含む部分をセンサ部451とし、第1層目の基板421(図18B)の画素422として配置する。また生成部302、画像合成部303、動被写体検出情報生成部304を、論理回路部452とし、第2層目の基板424(図18B)の回路部423として配置する。このように、図16に示したシステムも、積層型イメージセンサとして構成することができ、積層型イメージセンサとすることで、小型化することが可能となる。
なお、第2層目の基板424(図18B)の回路部423には、生成部302、画像合成部303、動被写体検出情報生成部304のいずれか1つが少なくとも含まれるように構成することもできる。また、積層される基板の枚数は何層でもよく、例えば、第2層目と第3層目に、生成部302、画像合成部303、動被写体検出情報生成部304が分散配置されるようにしても良い。
<メモリ容量の削減>
次に、上記したフラグを保持するメモリの容量の削減について説明する。図20の左図は、図8と同じく、カラーフィルタの色配置の一例を示す図である。図20に示したカラーフィルタの色配置も、図8と同じく、縦×横の2×2単位で、R(Red)、G(Green)、B(Blue)の配置が繰り返されている例を挙げて説明する。
図20では、画素アレイ部211(図2)の一部を構成する縦×横の8×16の画素を例示している。この8×16の画素を、8×8の2メッシュにわける。ここでは、左側のメッシュをメッシュ501とし、右側のメッシュをメッシュ502とする。メッシュは、8×8の64個の画素を含む。なおここでは、1メッシュは8×8個の画素を含むとして説明するが、メッシュ内の画素数は、8×8個に限定を示す記載ではなく、一例である。
このメッシュ単位でフラグを生成する。フラグは、色毎に生成されるため、1メッシュあたり、R画素に関するフラグ、G画素に関するフラグ、およびB画素に関するフラグが生成される。図20に示した例ではメッシュ501内のR画素に関するフラグは1、G画素に関するフラグは1、およびB画素に関するフラグは0と生成された例を示している。メッシュ502も同様のフラグが生成されている例を示している。
まず画素毎にフラグが生成され、メッシュ内の全ての画素に対してフラグが生成されると、メッシュ内の色毎のフラグの平均値(多数決)が算出されることで、メッシュ毎にフラグが生成される。生成されたメッシュ毎のフラグは、図17を参照して説明した画像データの読み出しタイミングに合わせて、メモリ内から読み出され、出力される。
出力されるときには、メッシュ内のフラグ情報は、伸張して出力されるようにしても良い。この場合、メッシュ内のフラグ情報は、同色で全て同じとなる。
仮に、画素毎にフラグを生成し、保持するとした場合、1画素あたり1ビットのメモリを必要とするため、図20の左図に示したような8×16個の画素に関するフラグを保持するためには、8×16ビットの容量が必要となる。
しかしながら、上記したように、8×8画素のメッシュ単位でフラグを生成し、保持するようにした場合、1メッシュあたり3ビットのメモリを必要とするため、図20の右図に示したような2メッシュのフラグを保持するためには、3×2ビットの容量で良くなる。この場合、128(=8×16)ビットが6(=3×2)ビットに削減されたことになる。
このように、メッシュ単位でフラグを生成するようにすることで、フラグを生成してから長時間露光画像と短時間露光画像の読み出しまでのフラグを保持しておくためのメモリの容量を削減することが可能となる。
さらにメモリの削減について説明を加える。上記したように、フラグ情報は、中間電位を越えた信号を、A/D変換して閾値判定することで生成される。撮像デバイスの画素を列並列でフラグ生成する場合、水平画素数分のA/D変換部と比較部が必要となる。
露光中に動被写体による明るさ変化の影響を受けた画素の近傍の画素もまた、明るさ変化の影響を受けると考えられるため、フラグ情報を、ある程度間引くことで性能劣化を抑えつつA/D変換部と比較部の数を減らすことが可能である。
例えば、図21に示すように、間引きフラグ生成を行うようにする。図21A、図21Bは、カラムNのフラグの生成について説明するための図であり、図21C、図21Dは、カラムN+1のフラグの生成について説明するための図である。また、図21A、図21Cは、全画素でフラグを生成した場合について説明するための図であり、図21B、図21Dは、間引きフラグ方式でフラグを生成した場合について説明するための図である。
図21Aを参照するに、全画素でフラグを生成する場合、カラムNにおいて、1乃至16列目に配置されている画素の全てに対して、A/D変換が施され、閾値判定が行われることで、フラグが生成される。
図21Bを参照するに、間引き方式でフラグを生成する場合、カラムNにおいて、1乃至16列目に配置されている画素のうち、1,2,9,10列目に配置されている画素に対して、A/D変換が施され、閾値判定が行われることで、フラグが生成される。
このように、全画素を対照した場合、16個の画素に対して、A/D変換を行うためのA/D変換部と、閾値判定を行うための比較部が必要となるが、間引きフラグ生成方式の場合、16個の画素のうちの4個の画素に対して、A/D変換を行うためのA/D変換部と、閾値判定を行うための比較部比較部があれば良くなる。
同様に、図21C、図21Dに示したように、カラムN+1においても、間引きフラグ生成方式によれば、A/D変換部と比較部を削減することが可能となる。このように、間引いてフラグを生成することで、必要な回路規模を約1/4に削減することができる。
さらに、カラムN,N+1, 8N,8N+1, … のように8カラム毎にフラグ生成することにより、フラグ情報を、カラム方向に1/8に削減することができる。この時、フラグ情報は、8×8のメッシュで4bitになる。特に、図21に示したようなベイヤー配列(Bayer配列)におけるGr/Gb画素のフラグ情報をまとめて1bitとして扱うことで、図20を参照して説明した場合と同じフラグ情報量(8×8のメッシュでRGB3bit)に抑えつつ、必要なA/D変換部と比較部を1/4に削減することが可能になる。
なお、図21を参照して説明した間引きの仕方は、1例であり、限定を示す記載ではない。例えば、カラムNとカラムN+1とでは、異なる列の画素からフラグが生成されるようにしても良い。例えば、図21に示した例では、カラムNとカラムN+1の両方とも、1,2,9,10列目に配置されている画素からフラグが生成される例を示したが、カラムNの1,2,9,10列目に配置されている画素からフラグが生成され、カラムN+1の3,4,11,12列目に配置されている画素からフラグが生成されるといったように、カラム毎に異なる列からフラグが生成されるようにしても良い。
本技術によれば、イメージセンサにより異なる露光時間で撮像した画像を合成して広ダイナミックレンジの画像を得るシステムにおいて、偽色やノイズ発生を抑制することが可能となる。また、偽色やノイズ発生の原因となる動被写体検出に必要な画像情報量を適切に削減して保持することで、必要なメモリ量を削減することが可能になる。
本技術によれば、露光中の中間状態をフラグとして保持するため、必要なメモリ容量は画像データのビット精度や露光比によらない。よって、必要な画像データのビット精度や露光比が大きいほど、本技術を適用することによって得られるメモリコストの低減効果は大きくなる。
<記録媒体について>
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
図22は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)601、ROM(Read Only Memory)602、RAM(Random Access Memory)603は、バス604により相互に接続されている。バス604には、さらに、入出力インタフェース605が接続されている。入出力インタフェース605には、入力部606、出力部607、記憶部608、通信部609、及びドライブ610が接続されている。
入力部606は、キーボード、マウス、マイクロフォンなどよりなる。出力部607は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記憶部608は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部609は、ネットワークインタフェースなどよりなる。ドライブ610は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブルメディア611を駆動する。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU601が、例えば、記憶部608に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース605及びバス604を介して、RAM603にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ(CPU601)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア611に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
コンピュータでは、プログラムは、リムーバブルメディア611をドライブ610に装着することにより、入出力インタフェース605を介して、記憶部608にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部609で受信し、記憶部608にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM602や記憶部608に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
<撮像装置の使用例>
図23は、上述の撮像素子や撮像素子を含む電子機器を使用する使用例を示す図である。
上述した撮像素子は、例えば、以下のように、可視光や、赤外光、紫外光、X線等の光をセンシングする様々なケースに使用することができる。
・ディジタルカメラや、カメラ機能付きの携帯機器等の、鑑賞の用に供される画像を撮影する装置
・自動停止等の安全運転や、運転者の状態の認識等のために、自動車の前方や後方、周囲、車内等を撮影する車載用センサ、走行車両や道路を監視する監視カメラ、車両間等の測距を行う測距センサ等の、交通の用に供される装置
・ユーザのジェスチャを撮影して、そのジェスチャに従った機器操作を行うために、TVや、冷蔵庫、エアーコンディショナ等の家電に供される装置
・内視鏡や、赤外光の受光による血管撮影を行う装置等の、医療やヘルスケアの用に供される装置
・防犯用途の監視カメラや、人物認証用途のカメラ等の、セキュリティの用に供される装置
・肌を撮影する肌測定器や、頭皮を撮影するマイクロスコープ等の、美容の用に供される装置
・スポーツ用途等向けのアクションカメラやウェアラブルカメラ等の、スポーツの用に供される装置
・畑や作物の状態を監視するためのカメラ等の、農業の用に供される装置
本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
長時間露光画像と短時間露光画像の合成処理を実行して出力画像を生成する画像合成部と、
長時間露光時間中の所定の時点における明るさの状態を表す情報を生成する生成部と、
前記長時間露光画像、前記短時間露光画像、および前記情報から、アーチファクトが発生する可能性があるか否かを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に基づいて、前記出力画像を補正する補正部と
を備える撮像装置。
(2)
前記生成部で生成される前記情報は、明るい状態であるか否かを表すフラグである
前記(1)に記載の撮像装置。
(3)
前記生成部で生成される前記情報は、光電変換素子の飽和レベル中間の電位を超える電荷量が、前記光電変換素子に蓄積されていたか否かを表すフラグである
前記(1)に記載の撮像装置。
(4)
前記生成部は、前記長時間露光時間中の所定の時点で、光電変換素子に蓄積されている電荷量をA/D変換し、A/D変換後の信号値が、所定の閾値より大きいか否かを判定することで、前記情報を生成する
前記(1)に記載の撮像装置。
(5)
前記生成部は、前記長時間露光期間中の複数の所定の時点で、前記情報を生成する
前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の撮像装置。
(6)
前記判定部は、前記合成処理において、前記長時間露光画像を主に合成する第1の領域、前記長時間露光画像と前記短時間露光画像の和を主に用いる第2の領域、前記短時間露光画像を主に合成する第3の領域、および前記第2の領域と前記第3の領域の中間に属する第4の領域のうちの、どの領域に属するかを判定する
前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の撮像装置。
(7)
前記判定部は、前記第1乃至第4の領域のうちの、どの領域に属するかの判定結果と前記情報との組み合わせにより、前記アーチファクトが発生するか否かを判定する
前記(6)に記載の撮像装置。
(8)
前記判定部は、前記明るさの状態を表す情報が、暗い状態であるとの情報であり、前記第3の領域または前記第4の領域に属すると判定した場合、前記アーチファクトが発生する状態であると判定する
前記(6)に記載の撮像装置。
(9)
前記判定部は、前記明るさの状態を表す情報が、明るい状態であるとの情報であり、前記第1の領域または前記第2の領域に属すると判定した場合、前記アーチファクトが発生する状態であると判定する
前記(6)または(8)に記載の撮像装置。
(10)
前記判定部は、前記明るさの状態を表す情報が、暗い状態であるとの情報であり、前記第3の領域または前記第4の領域に属すると判定した場合、暗い状態から明るい状態に変化したために発生するアーチファクトが発生する状態であると判定する
前記(6)に記載の撮像装置。
(11)
前記判定部は、前記明るさの状態を表す情報が、明るい状態であるとの情報であり、前記第1の領域または前記第2の領域に属すると判定した場合、明るい状態から暗い状態に変化したために発生するアーチファクトが発生する状態であると判定する
前記(6)または(10)に記載の撮像装置。
(12)
前記生成部は、所定数の画素を1単位とし、前記単位毎に前記情報を生成し、前記1単位に含まれる色毎に前記情報を生成する
前記(1)乃至(11)のいずれかに記載の撮像装置。
(13)
前記生成部は、1ライン内の所定の位置の画素において前記情報を生成する
前記(1)乃至(12)のいずれかに記載の撮像装置。
(14)
光電変換素子と、前記光電変換素子からの信号を処理する回路部とから構成され、
前記回路部は、前記画像合成部、前記生成部、前記判定部、前記補正部のうち少なくとも1つを含み、
前記光電変換素子が配置された基板と前記回路部が配置された基板は積層されている
前記(1)乃至(13)のいずれかに記載の撮像装置。
(15)
長時間露光画像と短時間露光画像の合成処理を実行して出力画像を生成し、
長時間露光時間中の所定の時点における明るさの状態を表す情報を生成し、
前記長時間露光画像、前記短時間露光画像、および前記情報から、アーチファクトが発生する可能性があるか否かを判定し、
前記判定の結果に基づいて、前記出力画像を補正する
ステップを含む撮像方法。
(16)
長時間露光画像と短時間露光画像の合成処理を実行して出力画像を生成し、
長時間露光時間中の所定の時点における明るさの状態を表す情報を生成し、
前記長時間露光画像、前記短時間露光画像、および前記情報から、アーチファクトが発生する可能性があるか否かを判定し、
前記判定の結果に基づいて、前記出力画像を補正する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
100 撮像装置,111 光学部, 112 CMOSイメージセンサ, 113 A/D変換部, 114 操作部, 115 制御部, 116 画像処理部, 117 表示部, 118 コーデック処理部, 119 記録部, 211 画素アレイ部, 212,213A,213B 行選択回路, 213 先行選択回路, 214 論理回路, 215 ドライバ回路, 216 コントローラユニット, 217 電圧供給回路, 218 カラム回路, 219 水平走査回路, 220 単位画素, 221 フォトダイオード, 222 転送トランジスタ, 223 リセットトランジスタ, 224 増幅トランジスタ, 225 選択トランジスタ, 226 FD部, 301 撮像デバイス, 302 生成部, 303 画像合成部, 304 動被写体検出情報生成部

Claims (16)

  1. 長時間露光画像と短時間露光画像の合成処理を実行して出力画像を生成する画像合成部と、
    長時間露光時間中の所定の時点における明るさの状態を表す情報を生成する生成部と、
    前記長時間露光画像、前記短時間露光画像、および前記情報から、アーチファクトが発生する可能性があるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果に基づいて、前記出力画像を補正する補正部と
    を備える撮像装置。
  2. 前記生成部で生成される前記情報は、明るい状態であるか否かを表すフラグである
    請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記生成部で生成される前記情報は、光電変換素子の飽和レベル中間の電位を超える電荷量が、前記光電変換素子に蓄積されていたか否かを表すフラグである
    請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記生成部は、前記長時間露光時間中の所定の時点で、光電変換素子に蓄積されている電荷量をA/D変換し、A/D変換後の信号値が、所定の閾値より大きいか否かを判定することで、前記情報を生成する
    請求項1に記載の撮像装置。
  5. 前記生成部は、前記長時間露光期間中の複数の所定の時点で、前記情報を生成する
    請求項1に記載の撮像装置。
  6. 前記判定部は、前記合成処理において、前記長時間露光画像を主に合成する第1の領域、前記長時間露光画像と前記短時間露光画像の和を主に用いる第2の領域、前記短時間露光画像を主に合成する第3の領域、および前記第2の領域と前記第3の領域の中間に属する第4の領域のうちの、どの領域に属するかを判定する
    請求項1に記載の撮像装置。
  7. 前記判定部は、前記第1乃至第4の領域のうちの、どの領域に属するかの判定結果と前記情報との組み合わせにより、前記アーチファクトが発生するか否かを判定する
    請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記判定部は、前記明るさの状態を表す情報が、暗い状態であるとの情報であり、前記第3の領域または前記第4の領域に属すると判定した場合、前記アーチファクトが発生する状態であると判定する
    請求項6に記載の撮像装置。
  9. 前記判定部は、前記明るさの状態を表す情報が、明るい状態であるとの情報であり、前記第1の領域または前記第2の領域に属すると判定した場合、前記アーチファクトが発生する状態であると判定する
    請求項6に記載の撮像装置。
  10. 前記判定部は、前記明るさの状態を表す情報が、暗い状態であるとの情報であり、前記第3の領域または前記第4の領域に属すると判定した場合、暗い状態から明るい状態に変化したために発生するアーチファクトが発生する状態であると判定する
    請求項6に記載の撮像装置。
  11. 前記判定部は、前記明るさの状態を表す情報が、明るい状態であるとの情報であり、前記第1の領域または前記第2の領域に属すると判定した場合、明るい状態から暗い状態に変化したために発生するアーチファクトが発生する状態であると判定する
    請求項6に記載の撮像装置。
  12. 前記生成部は、所定数の画素を1単位とし、前記単位毎に前記情報を生成し、前記1単位に含まれる色毎に前記情報を生成する
    請求項1に記載の撮像装置。
  13. 前記生成部は、1ライン内の所定の位置の画素において前記情報を生成する
    請求項1に記載の撮像装置。
  14. 光電変換素子と、前記光電変換素子からの信号を処理する回路部とから構成され、
    前記回路部は、前記画像合成部、前記生成部、前記判定部、前記補正部のうち少なくとも1つを含み、
    前記光電変換素子が配置された基板と前記回路部が配置された基板は積層されている
    請求項1に記載の撮像装置。
  15. 長時間露光画像と短時間露光画像の合成処理を実行して出力画像を生成し、
    長時間露光時間中の所定の時点における明るさの状態を表す情報を生成し、
    前記長時間露光画像、前記短時間露光画像、および前記情報から、アーチファクトが発生する可能性があるか否かを判定し、
    前記判定の結果に基づいて、前記出力画像を補正する
    ステップを含む撮像方法。
  16. 長時間露光画像と短時間露光画像の合成処理を実行して出力画像を生成し、
    長時間露光時間中の所定の時点における明るさの状態を表す情報を生成し、
    前記長時間露光画像、前記短時間露光画像、および前記情報から、アーチファクトが発生する可能性があるか否かを判定し、
    前記判定の結果に基づいて、前記出力画像を補正する
    ステップを含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
JP2015120315A 2015-06-15 2015-06-15 撮像装置、撮像方法、並びにプログラム Pending JP2017005612A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015120315A JP2017005612A (ja) 2015-06-15 2015-06-15 撮像装置、撮像方法、並びにプログラム
PCT/JP2016/066347 WO2016203966A1 (ja) 2015-06-15 2016-06-02 撮像装置、撮像方法、並びにプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015120315A JP2017005612A (ja) 2015-06-15 2015-06-15 撮像装置、撮像方法、並びにプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017005612A true JP2017005612A (ja) 2017-01-05

Family

ID=57545199

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015120315A Pending JP2017005612A (ja) 2015-06-15 2015-06-15 撮像装置、撮像方法、並びにプログラム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2017005612A (ja)
WO (1) WO2016203966A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2021020009A1 (ja) * 2019-07-26 2021-02-04

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013066142A (ja) * 2011-08-31 2013-04-11 Sony Corp 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム
JP2015033107A (ja) * 2013-08-07 2015-02-16 ソニー株式会社 画像処理装置および画像処理方法、並びに、電子機器
JP6227935B2 (ja) * 2013-08-23 2017-11-08 ハンファテクウィン株式会社Hanwha Techwin Co.,Ltd. 画像処理装置および画像処理方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2021020009A1 (ja) * 2019-07-26 2021-02-04
WO2021020009A1 (ja) * 2019-07-26 2021-02-04 富士フイルム株式会社 撮像装置、撮像素子、撮像装置の作動方法、撮像素子の作動方法、及びプログラム
US11696054B2 (en) 2019-07-26 2023-07-04 Fujifilm Corporation Imaging apparatus, imaging element, operation method of imaging apparatus, operation method of imaging element, and program for combining image data having a greater number of bits

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016203966A1 (ja) 2016-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10110827B2 (en) Imaging apparatus, signal processing method, and program
JP4862473B2 (ja) 固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法および撮像装置
JP4973115B2 (ja) 固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法および撮像装置
JP5085140B2 (ja) 固体撮像装置
US7978240B2 (en) Enhancing image quality imaging unit and image sensor
JP4325703B2 (ja) 固体撮像装置、固体撮像装置の信号処理装置および信号処理方法、ならびに撮像装置
US8174590B2 (en) Image pickup apparatus and image pickup method
US11075234B2 (en) Multiplexed exposure sensor for HDR imaging
JP5223953B2 (ja) 固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法および撮像装置
KR101939402B1 (ko) 고체 촬상 소자 및 구동 방법, 및 전자 기기
WO2017169885A1 (ja) 撮像装置、駆動方法、および、電子機器
JP2014175734A (ja) 撮像装置及びその制御方法
JP2007020156A (ja) 撮像装置及び撮像システム
JP2011244309A (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP2004282552A (ja) 固体撮像素子および固体撮像装置
JP5168319B2 (ja) 固体撮像装置および固体撮像装置の駆動方法
JP2006014117A (ja) 物理情報取得方法および物理情報取得装置並びに物理量分布検知の半導体装置
JP2016208402A (ja) 固体撮像素子およびその駆動方法、並びに電子機器
JP2014093754A (ja) 撮像素子、撮像方法
JP4916095B2 (ja) 固体撮像装置および固体撮像装置の駆動方法
WO2016203966A1 (ja) 撮像装置、撮像方法、並びにプログラム
JP2011244351A (ja) 撮像装置及び固体撮像素子の駆動制御方法
CN108432239B (zh) 固体摄像装置、固体摄像装置的驱动方法以及电子设备
JP2016192707A (ja) 撮像素子、撮像方法、並びにプログラム
JP6399871B2 (ja) 撮像装置及びその制御方法