JP7094011B2 - 引戸の跳ね返り防止装置 - Google Patents

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Description

この発明は、引戸の移動終点での跳ね返りを防止する跳ね返り防止装置に関する。
引戸には、クローザ(引き込み装置や自閉装置等とも称されている)を備えたものと、備えていないものがある。クローザは、扉が移動終点近くに移動したときに作動して、そこから先の扉の動きを減速し、その扉をゆっくりと移動終点(完全に閉じた位置又は開ききった位置)に移動させるものである。
そのクローザを備えていない引戸は、閉じるとき又は開くときに戸枠に対して勢いよく突き当たると、移動終点から跳ね返される。戸車を採用して移動抵抗を低減した引戸は特に、その傾向が顕著である。
その跳ね返りが起こると、扉の全閉状態や全開状態が保持されない。そこで、引戸の跳ね返りを防止する装置が下記特許文献1~5などによってこれまでにいくつか提案されている。
特許文献1には、スプリングによって一方向に付勢された、軸支部を支点にして揺動できる移動板で、扉(引戸)に取り付ける戸車の車輪を支持し、さらに、前記車輪の動きを止める制動部材を鴨居に取り付けた引戸の跳ね返り防止装置が示されている。
また、特許文献2には、スプリングによって一方向に付勢された俯仰体に支持される車輪と、その車輪が落ち込む窪所を備えた受皿体を戸枠の上框と引戸に対応させて設けた引戸係止具が示されている。
特許文献3には、主弾性片と副弾性片とからなる片持ち支持の、片端が自由端となっている弾性保持部材を戸枠に固定し、その弾性保持部材に設けられた突出部を戸車で押しのけて前記突出部の背面側に形成された凹部に戸車を侵入させる引戸用ストッパーが示されている。
特許文献4には、特許文献3の弾性保持部材と似た形状の板バネからなる移動抑制手段を備えた引戸の移動抑制機構が示されている。
特許文献5には、湾曲した板バネを、鴨居に取り付けられたレールの端部近くに垂設し、引戸が移動終点に移動したときに前記板バネが引戸に取り付けられたスライダーの溝に挟み込まれる引戸の制動装置が示されている。
特許文献1の跳ね返り防止装置は、戸車の車輪が制動部材の斜面に案内されてスプリングを圧縮しながら変位し、制動部材を乗り越える。そして、引戸が戸当たり柱に当たった位置でその車輪がスプリングの力で変位点から復帰し、これにより、車輪が制動部材に係合して閉側や開側の移動終点(全閉位置と全開位置)に引戸が保持される。
また、特許文献2の引戸係止具は、戸車の車輪が受け皿体の窪所に落ち込むことで、引戸が引き止められる。
特許文献3の引戸用ストッパーは、戸車が凹部に侵入した位置で、前記突出部の戸車による押しのけ時に弾性変形した弾性保持部材が復元し、元の位置に戻った突出部によって戸車が前記凹部内に保持される。
特許文献4の移動抑制機構の移動抑制手段は、1枚の板バネで構成されている。また、その移動抑制手段は、自由端の向きが特許文献3の弾性保持部材とは逆になっており、自由端と戸枠との間に戸車が入り込んで引戸の跳ね返りが防止される。
特許文献5の制動装置は、湾曲した板バネが、スライダーの溝面間に挟み込まれることで移動抵抗が増して引戸の動きが抑制される。
特開平11-287065号公報 特開平07-233671号公報 特開平09-189168号公報 特開2015-132095号公報 特開平09-242415号公報
特許文献1の跳ね返り防止装置は、移動板の揺動中心が車輪に先行して移動するときと、車輪が移動板の揺動中心に先行して移動するときとで、車輪が制動部材を乗り越えるときの抵抗が異なったものになることが考えられる。
即ち、図18(a)に示すように、移動板40の揺動中心41が車輪42に先行する方向に扉30が移動するときには、車輪42が引き動かされ、移動板40の自由端側を押し下げながら制動部材43の斜面43aを転がり降りる。
これに対し、車輪42が移動板40の揺動中心41に先行して移動するときには、図18(b)に示すように、斜面43aに突き当たった車輪42に対して、移動板40と共に車輪42を付勢するスプリング44の力が斜面を上側に転がる方向に作用して移動板40の自由端を押し下げる力が弱められる。
この状況の違いにより、移動板の揺動中心が車輪に先行して移動して車輪が制動部材を乗り越えるときの抵抗に比べて、車輪が移動板の揺動中心に先行して移動して制動部材を乗り越えるときの抵抗が大きくなる。
これが原因で、扉(引戸)を閉じるときと開くときの力加減と操作感が異なったものになる。
また、引戸の中には、敷居に設けたレールで戸車を案内する下荷重引戸と、戸枠の上框にレールを設け、そのレールに案内されて走行する戸車を扉の上部に取り付けてその戸車で扉を吊るして移動させるもの(いわゆる上吊り引戸)がある。
このうち、後者の上吊り引戸については、特許文献1に示された跳ね返り防止用の戸車は、扉に埋め込むため、移動板の揺動支点から車輪の支持点までの寸法を大きく確保する必要があり、寸法面での設置規制を受ける。
そのために、使用不可となるケースが生じ、使用可能な場合も、走行用の戸車とは別箇所に設ける必要があるため、引戸の構造が複雑になる。
特許文献2の引戸係止具も、揺動可能な俯仰体で車輪を支持しているので、特許文献1の跳ね返り防止装置と同様の問題が発生する。
特許文献3,4に記載された引戸用ストッパーと移動抑制機構は、戸車の保持部への侵入時と、保持部からの脱出時に板バネに無理な力が加わる。そのため、使用の繰り返しによる板バネの早期の疲労・劣化が考えられ、寿命が短くなる可能性が高い。
特許文献5の引戸の制動装置も、板バネをスライダーで弾性変形させながら挟みつけて扉の動きに抵抗を加えるので、板バネの早期の疲労・劣化が考えられ、寿命が短くなる可能性が高い。
この発明は、引戸の跳ね返りの防止を設置規制や引戸の構造の複雑化を招かずに行え、なおかつ、引戸を閉じるときと開くときの操作力・操作感が一定し、耐久性にも優れる引戸用の跳ね返り防止装置を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するため、この発明においては、下記する引戸の跳ね返り防止装置を提供する。
その跳ね返り防止装置は、扉に取り付けた戸車を戸枠に支持されたレールで案内して扉を開閉する引戸に設けてその引戸の移動終点における跳ね返りを防止する装置であって、
前記扉に直接又は間接的に取り付けるローラアセンブリと、レールに固定されるローラ受け具とからなる。
前記ローラアセンブリは、下端から上端近くまで垂直に延びるガイド溝がレール長手方向の中央部に位置を対応させて設けられている平行配置の左右の側板と、その左右の側板のレール長手方向の中央部を除く領域の下端を繋ぐ底板とからなるローラ支持枠と、
前記ガイド溝に両端を上下動可能に入り込ませる支軸を有し、その支軸に支持されて支軸と共に上下動する係止ローラと、
その係止ローラを上向きに付勢する弾性体と、前記側板に支持されて前記弾性体の反力を受ける反力受け部材とからなる。
前記ローラ受け具は、相反する向きに傾いた斜面をレール長手方向の両端部に有し、
前記ローラアセンブリが前記ローラ受け具の設置点を通過するときに前記係止ローラが前記斜面の片方によって押し下げられて前記ローラ受け具を乗り越え、その係止ローラが前記ローラ受け具に引き留められて当該係止ローラの逆行が阻止されるように構成されている。
この跳ね返り防止装置は、跳ね返りを防止する引戸が、戸枠の上框に支持されたレールで戸車を案内して扉を開閉する上吊り引戸である場合には、扉の上部に設けられた、前記戸車を有する戸車ユニットに前記ローラアセンブリを取り付け、前記2個のローラ受け具を、前記レールに固定する。
また、その装置を設置する引戸が、扉の下部に取り付けた戸車を戸枠の敷居に敷設された第1のレールで案内して扉を開閉する下荷重式の引戸である場合には、前記ローラアセンブリを、扉の上部に取り付け、前記2個のローラ受け具を、前記戸枠の上框に支持される第2のレールを設けてその第2のレールに固定する。
前記弾性体は、ねじりコイルばねが好ましい。弾性体としてねじりコイルばねを用いるときには、そのねじりコイルばねのコイル部に前記係止ローラを回転可能に外嵌し、係止ローラを支える支軸を前記ねじりコイルばねのコイル部の内側に挿通する。
そして、前記反力受け部材を両端が前記左右の側板に設けられたピン孔に圧入されるピン(好ましくはスプリングピン)で構成し、そのピンの2個を、前記側板を側方から見た状態で、前記ガイド溝を境にして対称位置に配置してそのピンで前記ねじりコイルばねの両端を支持する。
上吊り引戸については、前記ローラ支持枠を前記戸車ユニットの戸車支持枠の内側に挿入して前記ローラアセンブリを戸車ユニットに取り付けることができる。
戸車ユニットは、戸車支持枠と、戸車と、戸車の位置調整機構を内蔵したハウジングと組み合わせたものである。この戸車ユニットの戸車支持枠は、平行配置の左右の側板と、その左右の側板の下端を連結する底板とで構成された正面視形状がU字状の枠になっている。
左右の側板の外面には、レールの長手方向に対して直角向きに突出する支軸を備えており、その支軸に戸車が支持されている。
支軸は、前後、左右の計4箇所に設けられており、そのために、戸車は、1個の戸車ユニットに計4個存在する。
戸車ユニットは、扉の戸先側と戸尻側の上部にそれぞれ設けられている。この発明の装置による扉の跳ね返り防止は、1組のローラアセンブリと2個のローラ受け具のみを利用して跳ね返り防止の目的を達成することができる。
戸先側と戸尻側の戸車ユニットにそれぞれローラアセンブリを取り付け、その2組のローラアセンブリの係止ローラを別箇所に設けられたローラ受け具に同時に係止させることも可能である。ただし、扉の移動抵抗の低減を考えると、1組のローラアセンブリと2個のローラ受け具を組み合わせて用いるのがよい。
ローラアセンブリを戸先側の戸車ユニットのみに取り付け、2個のローラ受け具を、扉が完全に閉じたときと完全に開いたとき(全閉時と全開時)に前記ローラアセンブリの係止ローラが係合して引き留められる位置にそれぞれ配置するのが、最善の利用法である。
なお、この形態の跳ね返り防止装置に利用する2個のローラ受け具は、レール長手方向両端の斜面間に配置される底面を有し、その底面を相反する向き、かつ、前記係止ローラが係合して引き留められる側で高さが減少する向きに緩やかに傾けておくと好ましい。
この発明の、引戸の跳ね返り防止装置は、ローラアセンブリの係止ローラが上下に動いてローラ受け具を乗り越えるものになっている。
このために、係止ローラがローラ受け具を相反する向きに走行して乗り越えるときの抵抗に殆ど差が出ず、扉を閉じるときと開くときの力加減と操作感が似たものになる。
また、この発明の跳ね返り防止装置は、ローラアセンブリを引戸の戸車ユニットに取り付けているので、寸法上の設置規制を受けず、引戸の構造が複雑になることもない。
さらに、ローラ受け具に押し動かされた係止ローラを元の位置に復帰させる弾性体は、繰り返し使用による疲労・劣化が板バネに比べて少ないねじりコイルばねや圧縮コイルばねでよく、装置の長寿命化も図れる。
なお、前記弾性体としてねじりコイルばねを用い、そのねじりコイルばねのコイル部に前記係止ローラを回転可能に外嵌し、前記係止ローラを支える支軸を前記ねじりコイルばねのコイル部の内側に挿通し、そのねじりコイルばねの両端をローラ支持枠の左右の側板間に横架したピンで支持した跳ね返り防止装置は、構造を最大限に簡素化でき、低コスト化も図れる。
また、扉の全閉時と全開時に前記ローラアセンブリの係止ローラが係合して引き留められる位置に2個の前記ローラ受け具を設け、その2個のローラ受け具の底面を、相反する向きに、かつ、上面から底面までの高さ寸法が前記係止ローラを引き留める側で減少する向きに傾けた跳ね返り防止装置は、前記係止ローラがローラ受け具の高さ最大部まで移動すると、以後は、係止ローラが勾配のついた底面上を自然に転がり降りる。
そのために、扉は、さほど力を加えなくても全閉位置や全開位置に向けて動く。
この発明の跳ね返り防止装置の使用の一例を簡略化して示す正面図である。 この発明の跳ね返り防止装置のローラアセンブリの一例を、上吊り引戸の戸車ユニットに取り付ける前の状態を示す斜視図である。 図2のローラアセンブリを、上吊り引戸の戸車ユニットに取り付けた状態を示す斜視図である。 図2のローラアセンブリの分解斜視図である。 図2のローラアセンブリの縦断側面図である。 図2のローラアセンブリの平面図である。 ローラアセンブリの他の例を示す側面図である。 図7のローラアセンブリの平面図である。 (a)はローラアセンブリに採用したねじりコイルばねの平面図、(b)は同上のねじりコイルばねの正面図である。 この発明の跳ね返り防止装置のローラアセンブリを取り付けた戸車ユニットが、扉の全閉点近くまで移動した状態を示す斜視図である。 同上のローラアセンブリの係止ローラがレールに固定された扉の閉側のローラ受け具によって最大に押し下げられた状態を示す側面図である。 同上のローラアセンブリの係止ローラがレールに固定された扉の閉側のローラ受け具を乗り越えて扉の全閉位置に移動した状態を示す側面図である。 図12の状態を斜め側方から見た状態にして示す斜視図である。 ローラ受け具とそのローラ受け具を乗り越えた係止ローラの扉全開時の位置関係を示す側面図である。 上吊り引戸のレールの一例を示す端面図である。 この発明の跳ね返り防止装置のローラアセンブリのさらに他の例を示す縦断断面図である。 この発明の跳ね返り防止装置の他の使用例を簡略化して示す正面図である。 (a)は従来の跳ね返り防止装置において、移動板の揺動中心が車輪に先行して移動するときの車輪の動きに関する説明図、(b)は、従来の跳ね返り防止装置において、車輪が移動板の揺動中心に先行して移動するときの車輪の動きに関する説明図である。
この発明の引戸の跳ね返り防止装置の実施の形態を、添付図面の図1~図17に基づいて説明する。
図1に示すように、例示した引戸の跳ね返り防止装置1は、上吊り引戸の戸車ユニット(上吊り戸車ユニット)31上に取り付けるローラアセンブリ10と、レール(上吊りレール)37に固定される2個のローラ受け具20とからなる。
レール37は、戸枠38の上框38aの下面に取り付けられており、このレール37に戸車ユニット31が吊り下げられている。
ローラアセンブリ10は、図2~図6に詳しく示すように、ローラ支持枠11と、そのローラ支持枠11に上下動可能に支持される係止ローラ12と、その係止ローラ12を上向きに付勢する弾性体13と、弾性体13の反力を受ける反力受け部材14とからなる。
ローラ支持枠11は、平行配置の左右の側板11aと、両側板11aの下端を繋ぐ底板11bとからなる。底板11bは、レール37の長手方向(以下では単にレール長手方向と言う)に切り離されており、側板11aのレール長手方向中央部には存在しない。
ローラ支持枠11の側板11aのレール長手方向の中央部には、左右の側板11aの下端に開放して開放端から両側板11aの上端近くまで垂直に延びるガイド溝15(図2、図4、図5参照)が位置を対応させて設けられている。
係止ローラ12は、スリーブ状の中空ローラであり、支軸16に間接的に支持されて左右の側板11a間に組み込まれている。
図示の弾性体13は、図9に示したねじりコイルばねである。この弾性体(ねじりコイルばね)13のコイル部13aに係止ローラ12が回転可能に外嵌され、前記コイル部13aに支軸16が通されている。
支軸16は、図5、図6に示すように、弾性体(ねじりコイルばね)13のコイル部13aの内側に挿通されており、コイル部13aを貫通した両端がガイド溝15にスライド自在に挿入されている。
このため、係止ローラ12が上下に動くと、係止ローラ12の穴を貫通している支軸16と一緒にねじりコイルばねのコイル部13aが上下動する。
反力受け部材14は、側板11aを側方から見た図2、図5において、ガイド溝15を境にして2個が対称位置に配置されている。例示の反力受け部材14は、スプリングピンであり、そのスプリングピンが側板11aに設けたピン孔11cに圧入されて左右の側板11a間に横架されている。
弾性体(ねじりコイルばね)13の両端は、図5、図6からわかるように、前記反力受け部材14に受け支えられている。
このために、コイル部13aが押し下げられると、弾性体13が弾性変形して弾性復元力を生じ、その弾性復元力により、係止ローラ12が押し下げ力を受けなくなった時点で元の位置に復帰する。
弾性体13は、ローラアセンブリ10の簡素化と小型化を考えると、例示のねじりコイルばねが好ましいが、そのねじりコイルばねに限定されるものではない。
ねじりコイルばねに代えてコイルスプリングを採用し、図16に示すように、支軸16と一緒に上下動するリテーナ17を設け、そのリテーナ17とローラ支持枠11の底板11bとの間に弾性体13(コイルスプリング)を介在する構造も考えられる。
反力受け部材14は、図7、図8に示すように、側板11aに対して上下動可能に取り付けられていてもよい。
図7、図8に示したローラアセンブリ10は、ローラ支持枠11の側板11aのガイド溝15を境にした対称位置に、側板11aの上縁に開放する縦溝11dを設け、その縦溝11dに反力受け部材14の両端を上下動可能に挿入している。
図7、図8のローラアセンブリ10に採用した反力受け部材14は、両端が小径、両端を除く部位は縦溝11dの溝幅よりも大径の段付きピンである。この段付きピンで弾性体13(図のそれはねじりコイルばね)の両端を受け支えている。
この図7、図8のローラアセンブリ10は、図1~図6のローラアセンブリでは必須の反力受け部材(スプリングピン)の圧入工程を必要としない。
図1及び図10~図14に示したローラ受け具20は、特許文献1の制動部材と同様の働きをする部材であり、レール長手方向の両端部に、相反する向きに傾いた斜面20a、20b(図10~図12、図14参照)を有する。また、水平面に対して僅かに傾いた底面20cを有する。
戸車ユニット31は、図1に示すように、扉30の戸先側(図の扉は右側)と戸尻側(図の扉は左側)の上部にそれぞれ設けられている。この戸車ユニット31は、図2、図3に示すように、戸車支持枠32と、戸車(車輪)33と、戸車の位置調整機構を内蔵したハウジング34を組み合わせて構成されている。
戸車支持枠32は、平行配置の左右の側板32aと、その左右の側板32aの下端を連結する底板32bとで構成された正面視形状がU字状の枠である。
左右の側板32aは、レール37(図1、図10~図15参照)の長手方向に対して直角向きに突出する支軸35を外面に備えており、その支軸35に戸車33が支持されている。支軸35は、左右の側板32aの前後に各2個設けられており、そのために、戸車33は、1個の戸車ユニット31に計4個存在する。
レール37は、図15に詳しく示すように、左右の側壁37aと、その左右の側壁37aを繋ぐ頂壁37bと、左右の側壁37aの下端に連設された内向き張出し部37cと、その内向き張出し部37cの突端に設けられる軌条37dとからなる下向き開口のレールであり、軌条37d上を戸車33が走行する。
図示の軌条37dは、突条であるが、戸車33の転動面が凸円弧のときには、その凸円弧の転動面を受け入れる凹円弧の溝が設けられる。
ローラアセンブリ10は、図2、図3に示すように、戸先側の戸車ユニット31が備えている戸車支持枠32の内側にローラ支持枠11を嵌め、底板11bを戸車支持枠32の底板32bに締結ねじFsで固定して戸車ユニット31上に取り付けられている。
ローラ受け具20は、図1に示すように、2個が位置を変えてレール37の内部に設けられている。
その2個のローラ受け具20のうちの一方は、扉30が完全に閉じたときにローラアセンブリ10の係止ローラ12が係合して引き留められる位置(図1では上框38aの右端付近)に設置される。
また、もう一方は、扉30が最大に開いたときにローラアセンブリ10の係止ローラ12が係合して引き留められる位置(図1では上框38aの中間点付近)に設置される。
その2個のローラ受け具20が備える底面20cの傾きの方向は、図11と図14から判るように、相反する向き、かつ、係止ローラ12が係合して引き留められる側で高さが減少する向きになっている。
その底面20cの傾斜角は極めて小さい。例えば5°以下に設定されている。その傾斜角は、2~3°程度でよい。
2個のローラ受け具20は、同一形状・同一サイズのものを相反する向きに取り付けている。そのために、扉30が閉じる方向に移動して係止ローラ12がローラ受け具20を乗り越えるときの抵抗と、扉30が開く方向に移動して係止ローラ12がローラ受け具20を乗り越えるときの抵抗がほぼ等しくなり、扉を閉じるときと開くときの力加減と操作感が殆ど差の無い安定したものになる。
例示の跳ね返り防止装置1は、扉30が完全に閉じられる直前にローラアセンブリ10の係止ローラ12が、レール37の戸先側の端部近辺に取り付けられたローラ受け具20の斜面20aに接し、図11に示すように、弾性体13を弾性変形させてローラ受け具20の最大高さ部(底面20cが下向きに最大に突出した部位)まで押し下げられる。
この位置まで移動した係止ローラ12は、ローラ受け具20の底面20cが傾斜しているため、底面20c上を転がり降りる。
そして、斜面20bに乗り移ったところで弾性体13の弾性復元力により上向きに押し戻され、扉30が完全に閉じられた位置で図12に示すように、斜面20bに係合する。その係合によって係止ローラ12の逆行が阻止され、これにより、扉30の全閉位置での跳ね返りが防止される。
扉30が開かれるときにも閉鎖時と同様の動作によって扉30の跳ね返りが防止される。扉30が全開したときの係止ローラ12のローラ受け具20に対する係合状態を図14に示す。
係止ローラ12は、扉30が閉じきったときには、図1の右側のローラ受け具20に係合し、扉30が開ききったときには、図1の左側のローラ受け具20に係合する。
例示の跳ね返り防止装置1は、構造が簡素でコンパクトであり、既設の上吊り引戸にも、簡単に追設することが可能である。
また、係止ローラ12の付勢を線材で形成された弾性体13を用いて行え、係止ローラ12の変位によって弾性体13に無理な負荷がかかることもないので、寿命にも優れ、長期の使用に耐えるものを提供することが可能である。
なお、この発明の跳ね返り防止装置は、図17に示すように、戸車33Aが扉30の下部に取り付けられ、その戸車33Aが敷居上に敷設された第1のレール39a上を転動する下荷重式の引戸にも採用することができる。
その下荷重式の引戸については、ローラアセンブリ10Aを扉30の上部に好ましくは埋め込む状態にして取り付け、さらに、戸枠38の上框38aの下面に溝付き係止ローラが嵌って転動する第2のレール39bを設け、溝付き係止ローラが転動して乗り越える2個のローラ受け具20Aを第2のレール39bに固定する。
ローラアセンブリ10Aは、既述のローラアセンブリ10の係止ローラ12を溝付き係止ローラに置き代えたものが好ましい。また、ローラ受け具20Aは、既述のローラ受け具20の斜面と底面を溝付き係止ローラが嵌まる凸円弧の面にしたものが好ましい。
1 引戸の跳ね返り防止装置
10,10A ローラアセンブリ
11 ローラ支持枠
11a 側板
11b 底板
11c ピン孔
11d 縦溝
12 係止ローラ
13 弾性体
13a コイル部
14 反力受け部材
15 ガイド溝
16 支軸
17 リテーナ
20,20A ローラ受け具
20a,20b 両端の斜面
20c 底面
30 扉
31 戸車ユニット
32 戸車支持枠
32a 側板
32b 底板
33,33A 戸車
34 ハウジング
35 支軸
37 レール
37a 側壁
37b 頂壁
37c 内向き張出し部
37d 軌条
38 戸枠
38a 上框
39a 第1のレール
39b 第2ノレール
40 移動板
41 揺動中心
42 車輪
43 制動部材
43a 斜面
44 スプリング
Fs 締結ねじ

Claims (5)

  1. 扉(30)に取り付けた戸車(33)を戸枠(38)に支持されたレール(37)で案内して扉(30)を開閉する引戸に設けてその引戸の移動終点における跳ね返りを防止する装置であって、
    前記扉(30)に直接又は間接的に取り付けるローラアセンブリ(10)と、レール(37)に固定される2個のローラ受け具(20)とからなり、
    前記ローラアセンブリ(10)は、下端から上端近くまで垂直に延びるガイド溝(15)がレール長手方向の中央部に位置を対応させて設けられている平行配置の左右の側板(11a)と、その左右の側板(11a)のレール長手方向の中央部を除く領域の下端を繋ぐ底板(11b)とからなるローラ支持枠(11)と、
    前記ガイド溝(15)に両端を上下動可能に入り込ませる支軸(16)を有し、その支軸(16)に支持されて支軸(16)と共に上下動する係止ローラ(12)と、
    その係止ローラ(12)を上向きに付勢する弾性体(13)と、
    前記側板(11a)に支持されて前記弾性体(13)の反力を受ける反力受け部材(14)とからなり、
    前記2個のローラ受け具(20)は、相反する向きに傾いた斜面(20a、20b)をレール長手方向の両端部に有し、
    前記ローラアセンブリ(10)が前記ローラ受け具(20)の設置点を通過するときに前記係止ローラ(12)が前記斜面(20a、20b)の片方によって押し下げられて前記ローラ受け具(20)を乗り越え、その係止ローラ(12)が前記ローラ受け具(20)に引き留められて当該係止ローラ(12)の逆行が阻止されるように構成された引戸の跳ね返り防止装置。
  2. 前記引戸が、戸枠(38)の上框(38a)に支持されたレール(37)で戸車(33)を案内して扉(30)を開閉する上吊り引戸であり、
    前記扉(30)の上部に設けられた、前記戸車(33)を有する戸車ユニット(31)に前記ローラアセンブリ(10)が取り付けられ、前記2個のローラ受け具(20)が前記レール(37)に固定されている請求項1に記載の引戸の跳ね返り防止装置。
  3. 前記ローラアセンブリ(10)が、前記ローラ支持枠(11)を前記戸車ユニット(31)の戸車支持枠(32)の内側に挿入して前記戸車ユニット(31)に取り付けられている請求項2に記載の引戸の跳ね返り防止装置。
  4. 前記弾性体(13)がねじりコイルばねであり、そのねじりコイルばねのコイル部(13a)に前記係止ローラ(12)が回転可能に外嵌され、当該係止ローラ(12)を支える支軸(16)が前記ねじりコイルばねのコイル部(13a)の内側に挿通され、
    前記反力受け部材(14)は、両端が前記左右の側板(11a)に設けられたピン孔(11c)に圧入されるピンで構成され、
    そのピンの2個が、前記側板(11a)を側方から見た状態で、前記ガイド溝(15)を境にして対称位置に配置され、そのピンによって前記ねじりコイルばねの両端が支持されている請求項1~のいずれかに記載の引戸の跳ね返り防止装置。
  5. 前記2個のローラ受け具(20)が、レール長手方向両端の斜面(20a、20b)間に配置される底面(20c)を有し、その2個のローラ受け具(20)の前記底面(20c)が相反する向き、かつ、前記係止ローラ(12)が係合して引き留められる側で高さが減少する向きに緩やかに傾斜している請求項1~のいずれかに記載の引戸の跳ね返り防止装置。
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