JP7091200B2 - 線条の劣化診断システムおよび劣化診断方法 - Google Patents
線条の劣化診断システムおよび劣化診断方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7091200B2 JP7091200B2 JP2018172215A JP2018172215A JP7091200B2 JP 7091200 B2 JP7091200 B2 JP 7091200B2 JP 2018172215 A JP2018172215 A JP 2018172215A JP 2018172215 A JP2018172215 A JP 2018172215A JP 7091200 B2 JP7091200 B2 JP 7091200B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- deterioration
- information
- vehicle
- line
- image data
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
従来、電線やケーブルなどの線条の検査に関する技術としては、素線切れを起こすと抵抗が増加して線条の温度が上昇するので、その温度上昇を検出するため、電線やケーブルの表面温度を赤外線温度計または赤外熱的作像カメラにより撮影するようにした発明がある(例えば特許文献1および2)。
また、特許文献2に記載されている発明は、ケーブルもしくは電線束(ワイヤ)に電解質的性質をもつ流体を加える工程を設け、該流体を加えた後に赤外熱的作像カメラにより検出を行うようにしているため、作業が煩雑であり多大な作業とコストが発生するという課題がある。
本出願の他の目的は、機器の設置に伴う多大な作業とコストを発生させることなく線条の劣化状態を診断することができる線条の劣化診断システムおよび劣化診断方法を提供することにある。
診断対象の線条の一部を撮影可能に設置された赤外線撮像手段と、前記赤外線撮像手段によって撮影された画像データを記憶する記憶装置と、記憶された画像データを解析して前記線条の劣化状態を判定する劣化診断装置と、を備えた劣化診断システムにおいて、
前記劣化診断装置は、
診断対象の線条が敷設されている区間における車両の走行に関する情報を取得する車両情報取得手段と、
前記車両情報取得手段により取得した情報に基づいて診断対象の線条に電流が流れるタイミングを算出して前記赤外線撮像手段への撮影指令を生成し出力する指令出力手段と、
前記赤外線撮像手段によって撮影された画像データを解析して劣化状態を判定する劣化判定手段と、を備えるようにしたものである。
前記車両の走行に関する情報は、車両の列車ダイヤ情報もしくは位置情報であり、
前記指令出力手段は、前記車両情報取得手段により取得した列車ダイヤ情報もしくは位置情報に基づいて診断対象の線条に電流が流れるタイミングを算出して前記赤外線撮像手段への撮影指令を生成し出力するように構成する。
診断対象の線条の一部を撮影可能に設置された赤外線撮像手段からの画像データをコンピュータによって解析して線条の劣化状態を判定する劣化診断方法において、
診断対象の線条が敷設されている区間における車両の走行に関する情報を取得するステップと、
取得した車両の走行に関する情報に基づいて診断対象の線条に電流が流れているタイミングを算出して前記赤外線撮像手段への撮影指令を生成し出力するステップと、
前記赤外線撮像手段によって撮影された画像データをコンピュータへ移管するステップと、
移管された画像データをコンピュータによって解析して劣化状態を判定する判定ステップと、
判定結果を出力するステップと、を含んでいるようにしたものである。
前記判定ステップにおいては、前記変電所より取得した電流計測値および計測時間情報と画像データとに基づいて劣化状態を判定するようにする。
かかる方法によれば、変電所より取得した電流計測値と関連してサーモグラフィーから劣化状態を判定する、つまり誤って線条に電流が流れていないときのサーモグラフィーから劣化状態を判定してしまうのを回避することができるため、精度よく確実に線条の劣化状態を診断することができる。
かかる方法によれば、線条の画像を撮影する多数の赤外線撮像手段(赤外線カメラ)を軌道に沿って設置する必要がなく、撮像手段の設置に伴う多大な作業とコストを発生させることなく線条の劣化状態を診断に必要な画像を取得することができる。
一方、変電所区間において、列車が加速(力行運転)または減速(回生運転)を行う区間は、例えば駅構内もしくはその近傍の区間やカーブや坂(傾斜)のある区間など大体決まっている。従って、列車ダイヤ情報あるいは列車位置情報が分かれば、適切な撮影タイミングを算出することができる。
劣化診断装置20は、先ず列車運行管理システム30から列車ダイヤ情報を取得する(ステップS1)。続いて、取得した列車ダイヤ情報に基づいて列車位置を算出し(ステップS2)、列車位置に基づいて撮影タイミングを算出する(ステップS3)。そして、算出したタイミングになった時点で、各赤外線カメラ12A,12B,12C……へ撮影指令を出力する(ステップS4)。その後、赤外線カメラ12A,12B,12C……から撮影した画像データを受信して記憶装置21に記憶する(ステップS5)。
図6には、本発明者らが営業列車が走行している軌道のある場所の既設の吊架線について赤外線カメラによる撮影と解析を行なった結果の一例を示す。なお、撮影は、1秒間に60枚の画像を撮影可能な赤外線カメラを使用し、列車運行管理システムが保有する列車ダイヤ情報から、当該吊架線に電流が流れていると推定されるタイミングを算出して行なった。
図6のグラフより、400ピクセル位置で、初期温度からの変化量が大きく増加していることから、劣化して温度変化量が大きくなった場合に、画像解析で検出できることが充分に予想される。
第2の実施形態の劣化診断システムは、図4に示すように、赤外線カメラ12を線路沿線の構造物ではなく走行する車両の屋根上(例えばパンタグラフを搭載する舟体の近傍)に設けて、電車線の画像を撮影するようにしたものである。吊架線を撮影する場合、真下に赤外線カメラを設置するとトロリ線によって隠れてしまうので、横にずれた位置に設置して斜め下方から吊架線を撮影するようにするのが良い。なお、赤外線カメラ12を設置する位置は車両の屋根上に限定されるものでなく、吊架線を撮影可能な位置であれば、車両のどこに設置しても良い。
車上制御装置40は、ノッチ情報を読み込んで(ステップS11)、ノッチが入っているか否か判定する(ステップS12)。ここで、ノッチが入っていない(No)と判定すると、ステップS11へ戻る。また、ノッチが入っている(Yes)と判定すると、ステップS13へ進んで、赤外線カメラ12へ撮影指令を出力する。続いて、赤外線カメラ12から撮影した画像データを読み込んで、撮影時刻や撮影時の車両の位置情報と共に記憶装置51に記憶する(ステップS14)。
本実施形態における劣化診断装置20の処理は、図2や図3のフローチャートのステップS6以降の処理と同じで良いので、説明は省略する。
上記変形例によれば、地上側に赤外線カメラを設置する作業が不要となるため、大幅に作業量およびそれに伴うコストを低減することができるという利点がある。
また、上記実施例では、本発明は吊架線の劣化診断に適用した場合について説明したが、本発明は吊架線の劣化診断に限定されず、トロリ線やき電線の劣化診断にも適用することができる。
11 変電所
12 赤外線カメラ
20 劣化診断装置
21 記憶装置
30 列車運行管理システム
40 車上制御装置
Claims (5)
- 診断対象の線条の一部を撮影可能に設置された赤外線撮像手段と、前記赤外線撮像手段によって撮影された画像データを記憶する記憶装置と、記憶された画像データを解析して前記線条の劣化状態を判定する劣化診断装置と、を備えた劣化診断システムであって、
前記劣化診断装置は、
診断対象の線条が敷設されている区間における車両の走行に関する情報を取得する車両情報取得手段と、
前記車両情報取得手段により取得した情報に基づいて診断対象の線条に電流が流れるタイミングを算出して前記赤外線撮像手段への撮影指令を生成し出力する指令出力手段と、
前記赤外線撮像手段によって撮影された画像データを解析して劣化状態を判定する劣化判定手段と、
を備えていることを特徴とする線条の劣化診断システム。 - 前記赤外線撮像手段は線路沿線の構造物に設置されており、
前記車両の走行に関する情報は、車両の列車ダイヤ情報もしくは位置情報であり、
前記指令出力手段は、前記車両情報取得手段により取得した列車ダイヤ情報もしくは位置情報に基づいて診断対象の線条に電流が流れるタイミングを算出して前記赤外線撮像手段への撮影指令を生成し出力するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の線条の劣化診断システム。 - 診断対象の線条の一部を撮影可能に設置された赤外線撮像手段からの画像データをコンピュータによって解析して線条の劣化状態を判定する劣化診断方法であって、
診断対象の線条が敷設されている区間における車両の走行に関する情報を取得するステップと、
取得した車両の走行に関する情報に基づいて診断対象の線条に電流が流れているタイミングを算出して前記赤外線撮像手段への撮影指令を生成し出力するステップと、
前記赤外線撮像手段によって撮影された画像データをコンピュータへ移管するステップと、
移管された画像データをコンピュータによって解析して劣化状態を判定する判定ステップと、
判定結果を出力するステップと、
を含んでいることを特徴とする線条の劣化診断方法。 - 変電所より前記線条に供給した電流の計測値を計測時間情報と共に取得するステップを有し、
前記判定ステップにおいては、前記変電所より取得した電流計測値および計測時間情報と画像データとに基づいて劣化状態を判定することを特徴とする請求項3に記載の線条の劣化診断方法。 - 前記赤外線撮像手段は、車両に設置された赤外線撮像手段であることを特徴とする請求項3または4に記載の線条の劣化診断方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018172215A JP7091200B2 (ja) | 2018-09-14 | 2018-09-14 | 線条の劣化診断システムおよび劣化診断方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018172215A JP7091200B2 (ja) | 2018-09-14 | 2018-09-14 | 線条の劣化診断システムおよび劣化診断方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020046192A JP2020046192A (ja) | 2020-03-26 |
JP7091200B2 true JP7091200B2 (ja) | 2022-06-27 |
Family
ID=69901114
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018172215A Active JP7091200B2 (ja) | 2018-09-14 | 2018-09-14 | 線条の劣化診断システムおよび劣化診断方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7091200B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021164375A (ja) * | 2020-04-03 | 2021-10-11 | 古河電気工業株式会社 | 送電線付属品の劣化判定システム及び送電線付属品の劣化判定方法 |
KR102419959B1 (ko) * | 2020-09-04 | 2022-07-13 | 주식회사 알티자동화 | 물류자동화이송장비의 실시간 감시 시스템 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004352108A (ja) | 2003-05-29 | 2004-12-16 | Aichi Corp | 軌道設備の発熱検出装置 |
JP2005287184A (ja) | 2004-03-30 | 2005-10-13 | Railway Technical Res Inst | 監視装置 |
JP2015148522A (ja) | 2014-02-07 | 2015-08-20 | 株式会社明電舎 | 画像処理による架線位置測定装置及び架線位置測定方法 |
US20180148076A1 (en) | 2016-11-28 | 2018-05-31 | Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd. | Monitor vehicle for a rail system and method thereof |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0738011B2 (ja) * | 1988-05-16 | 1995-04-26 | 株式会社日立製作所 | 高圧電力機器の異常診断システム |
JP2512688Y2 (ja) * | 1991-08-02 | 1996-10-02 | 財団法人鉄道総合技術研究所 | トロリ線温度監視装置 |
JPH1016777A (ja) * | 1996-06-28 | 1998-01-20 | Aichi Corp | 軌道設備の発熱部位検出装置 |
JP2004042837A (ja) * | 2002-07-15 | 2004-02-12 | Toshiba Corp | 架線検測装置 |
JP6330176B2 (ja) * | 2014-06-12 | 2018-05-30 | 株式会社明電舎 | 画像処理による線条温度監視装置 |
JP6813322B2 (ja) * | 2016-09-29 | 2021-01-13 | 東日本旅客鉄道株式会社 | 電気車への電力供給システム |
-
2018
- 2018-09-14 JP JP2018172215A patent/JP7091200B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004352108A (ja) | 2003-05-29 | 2004-12-16 | Aichi Corp | 軌道設備の発熱検出装置 |
JP2005287184A (ja) | 2004-03-30 | 2005-10-13 | Railway Technical Res Inst | 監視装置 |
JP2015148522A (ja) | 2014-02-07 | 2015-08-20 | 株式会社明電舎 | 画像処理による架線位置測定装置及び架線位置測定方法 |
US20180148076A1 (en) | 2016-11-28 | 2018-05-31 | Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd. | Monitor vehicle for a rail system and method thereof |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020046192A (ja) | 2020-03-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6125559B2 (ja) | 鉄道車両の損害推定方法 | |
KR101111569B1 (ko) | 궤도차량을 이용한 철도시설물 감시시스템 및 방법 | |
WO2017175555A1 (ja) | 磨耗検査装置及び磨耗検査方法 | |
CN109142971A (zh) | 输电线路巡检机器人的巡检方法及巡检装置 | |
JP4415330B2 (ja) | 電車線離線検知装置及び電車線離線検知方法 | |
JP7091200B2 (ja) | 線条の劣化診断システムおよび劣化診断方法 | |
JP2009234338A (ja) | 鉄道のトロリ線の状態診断装置 | |
KR101414370B1 (ko) | 전기 철도 보수용 차량 위치 측정 장치 | |
CN113466247B (zh) | 基于惯性技术及机器视觉融合的钢轨焊缝检测方法及系统 | |
JP2013044694A (ja) | トロリ線データ比較装置 | |
KR20190083029A (ko) | 철도 차량 부품들의 결함을 진단하는 방법 및 장치 | |
JP5151845B2 (ja) | 画像処理によるパンタグラフの鉛直加速度測定装置および測定方法 | |
KR101806814B1 (ko) | 터널의 위치 정보 설정과 파악이 가능한 궤도차량을 이용한 철도시설물 감시시스템 | |
RU150721U1 (ru) | Система контроля деформации рельсовых плетей бесстыкового железнодорожного пути | |
RU100967U1 (ru) | Система диагностики и удаленного мониторинга контактной сети железной дороги | |
JP2007302250A (ja) | 車両の走行状態監視方法及び装置 | |
CN111076750B (zh) | 一种用于检测接触网吊弦线夹松脱的装置及方法 | |
JP6825548B2 (ja) | トロリー線の異常診断方法、トロリー線の異常診断装置及び電動移動体 | |
NEZU et al. | Contactless measuring method of overhead contact line positions by stereo image measurement and laser distance measurement | |
KR101806810B1 (ko) | 궤도차량을 이용한 철도시설물 감시시스템 | |
JP2005287184A (ja) | 監視装置 | |
JP4045094B2 (ja) | 車両の走行状態監視方法及び装置 | |
JP5402096B2 (ja) | 電気鉄道保守用車両位置測定装置 | |
JP5402272B2 (ja) | 電気鉄道保守用車両位置測定装置 | |
CN109631800B (zh) | 一种接触线动态抬升量检测方法及装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210702 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220531 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220614 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220615 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7091200 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |