JP7090947B1 - 荷重監視システム、及び、巻線方法 - Google Patents

荷重監視システム、及び、巻線方法 Download PDF

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Abstract

【課題】棒部材をスロット内に挿入する際に、スロット内の電線に過度の荷重が掛かるのを抑制することが可能になる、荷重監視システム、及び、巻線方法を提供する。【解決手段】この発明の荷重監視システム1は、水中電動機の固定子の巻線作業に用いられるように構成された、荷重監視システムであって、水中電動機の固定子鉄心CのスロットL内に挿入されることにより、電線Wを挿入するための隙間Gをスロット内に形成するように構成された、棒部材2と、棒部材と接続され、棒部材がスロット内に挿入されたときに、スロット内の電線から棒部材に掛かる荷重を測定して、荷重測定値を出力するように構成された、荷重測定装置3と、荷重測定装置から出力された荷重測定値を1つ又は複数の所定閾値と比較するように構成された、制御部4と、を備えている。【選択図】図1

Description

この発明は、荷重監視システム、及び、巻線方法に関するものである。
従来より、水中ポンプ等に用いられる水中電動機の固定子は、固定子鉄心のスロット内に、被覆を有する電線が挿入されてなるものである(例えば、特許文献1)。
実開平4-101260号公報
上述のような従来の水中電動機の固定子の巻線作業(固定子鉄心に電線を巻く作業)は、手作業で行われる場合がある。その場合、固定子鉄心のスロット内に電線をある程度充填した後に、当該スロット内に棒部材を挿入することにより、さらなる電線を挿入するための隙間を当該スロット内に形成し、その後、当該隙間にさらなる電線を挿入することが考えられる。しかし、その場合、棒部材をスロット内に挿入する際に、スロット内の電線と棒部材とが強く擦れて、スロット内の電線の被覆が損傷するおそれがあった。スロット内の電線の被覆が損傷すると、水中電動機を水中で使用する間に、電線の被覆が徐々に開き、内部の芯線が露出して、絶縁不良が生じるおそれがある。
この発明は、上述した課題を解決するためのものであり、棒部材をスロット内に挿入する際に、スロット内の電線と棒部材とが強く擦れるのを抑制することが可能になる、荷重監視システム、及び、巻線方法を提供することを目的とするものである。
本発明の荷重監視システムは、
水中電動機の固定子の巻線作業に用いられるように構成された、荷重監視システムであって、
前記水中電動機の固定子鉄心のスロット内に挿入されることにより、電線を挿入するための隙間を前記スロット内に形成するように構成された、棒部材と、
前記棒部材と接続され、前記棒部材が前記スロット内に挿入されたときに、前記スロット内の電線から前記棒部材に掛かる荷重を測定して、荷重測定値を出力するように構成された、荷重測定装置と、
前記荷重測定装置から出力された前記荷重測定値を1つ又は複数の所定閾値と比較するように構成された、制御部と、
を備えている。
本発明の荷重監視システムにおいて、
警告を出力するように構成された警告出力装置を、さらに備え、
前記制御部は、前記荷重測定値が少なくとも1つの前記所定閾値を超えた場合に、警告を前記警告出力装置に出力させるように構成されていると、好適である。
本発明の荷重監視システムにおいて、
前記警告出力装置は、視覚的な警告を表示するように構成された警告表示装置を有し、
前記制御部は、前記荷重測定値が少なくとも1つの前記所定閾値を超えた場合に、視覚的な警告を前記警告表示装置に表示させるように構成されていると、好適である。
本発明の荷重監視システムにおいて、
前記制御部は、前記荷重測定値を複数の前記所定閾値と比較し、前記荷重測定値が超えた前記所定閾値に応じて、異なる視覚的な警告を前記警告表示装置に表示させるように構成されていると、好適である。
本発明の荷重監視システムにおいて、
前記警告出力装置は、発光による警告を出力するように構成された発光灯を有し、
前記制御部は、前記荷重測定値が少なくとも1つの前記所定閾値を超えた場合に、発光による警告を前記発光灯に出力させるように構成されていると、好適である。
本発明の荷重監視システムにおいて、
前記発光灯は、音による警告をさらに出力するように構成されており、
前記制御部は、前記荷重測定値が少なくとも1つの前記所定閾値を超えた場合に、音による警告を前記発光灯にさらに出力させるように構成されていると、好適である。
本発明の荷重監視システムにおいて、
前記制御部は、前記荷重測定値を複数の前記所定閾値と比較し、前記荷重測定値が超えた前記所定閾値に応じて、異なる色の発光による警告を前記発光灯に出力させるように構成されていると、好適である。
本発明の荷重監視システムにおいて、
前記荷重測定装置は、
ロードセルと、
前記棒部材の一端部が差し込まれるように構成された棒部材差し込み部を有し、前記ロードセルに接続された、接続部材と、
前記ロードセルに取り付けられた、取っ手と、
を有していると、好適である。
本発明の荷重監視システムにおいて、
前記棒部材は、前記スロット内への挿入限界位置を示す挿入限界位置表示部を有していると、好適である。
本発明の巻線方法は、
上記の荷重監視システムを用いて、水中電動機の固定子の巻線作業を行うための、巻線方法であって、
前記水中電動機の固定子鉄心のスロット内に電線を挿入する、第1電線挿入ステップと、
前記第1電線挿入ステップの後に、前記棒部材を前記スロット内に挿入することにより、電線を挿入するための隙間を前記スロット内に形成する、棒部材挿入ステップと、
前記制御部が、前記荷重測定装置から出力された前記荷重測定値を1つ又は複数の所定閾値と比較する、比較ステップと、
前記棒部材挿入ステップの後に、前記隙間に電線を挿入する、第2電線挿入ステップと、
を含む。
この発明によれば、棒部材をスロット内に挿入する際に、スロット内の電線に過度の荷重が掛かるのを抑制することが可能になる、荷重監視システム、及び、巻線方法を提供できる。
本発明の一実施形態に係る荷重監視システムを概略的に示す、側面図である。 図1の荷重監視システムの一部を概略的に示す、正面図である。 図1の棒部材及び荷重測定装置を概略的に示す、側面図である。 図2の固定子鉄心のスロット内に棒部材を挿入している様子を示す、斜視図である。 図2の荷重監視システムの一部を拡大して示す、拡大図である。 本発明の一実施形態に係る巻線方法を説明するための説明図である。 図6に示す巻線方法における棒部材挿入ステップを説明するための説明図である。 図6に示す巻線方法における第2電線挿入ステップを説明するための説明図である。 本発明の一実施形態に係る巻線方法によって得られる固定子の一例の軸直方向の断面を示す、断面図である。
本発明に係る荷重監視システム及び巻線方法は、例えば水中ポンプ等に用いられる水中電動機の固定子の巻線作業に利用できるものである。
以下に、図面を参照しつつ、この発明に係る荷重監視システム及び巻線方法の実施形態を例示説明する。
図1~図5は、本発明の一実施形態に係る荷重監視システム1を説明するための図面である。荷重監視システム1は、水中電動機の製造時において、水中電導機の固定子の巻線作業(固定子鉄心に電線を巻く作業)に用いられるように、構成されている。水中電動機は、例えば水中ポンプ等に用いられる。
本発明の一実施形態に係る巻線方法は、本発明の一実施形態に係る荷重監視システム1を用いて、水中電動機の固定子の巻線作業を行うために用いられる。本発明の一実施形態に係る巻線方法については、図6~図8を参照しつつ後述する。
図示は省略するが、水中電動機は、筒状(例えば円筒状)の電動機フレームF(図1~図2)と、電動機フレームF内に固定された固定子S(図9)と、固定子Sの内周側に配置された回転子と、を備える。
図9は、本発明の一実施形態に係る巻線方法により得られる固定子Sの一例を、軸直方向の断面により示している。図9に示すように、固定子Sは、複数のスロットLを有する固定子鉄心Cと、固定子鉄心Cの各スロットL内に挿入された電線(コイル)Wと、を備える。図9では、各スロットL内に挿入された電線Wのうち一部のみを図示している。電線Wは、絶縁体からなる管状の被覆と、被覆の内周側に配置されるとともに導体からなる1本又は複数本の芯線と、を有する。
本明細書では、固定子鉄心Cの中心軸線O(図1~図2)に平行な方向を「軸線方向」という。また、「軸線方向外側」とは、固定子鉄心Cの軸線方向中心から遠い側を指し、「軸線方向内側」とは、固定子鉄心Cの軸線方向中心に近い側を指す。また、「軸直方向」とは、軸線方向に対し垂直な方向を指す。また、「内周側」、「外周側」とは、特に断りがない限り、中心軸線Oを中心としたときの内周側、外周側をそれぞれ指す。
図9の例のように、固定子鉄心Cの各スロットL内には、略筒状をなす絶縁紙Kが配置され、絶縁紙Kの内側に電線Wが挿入されてもよい。この場合、絶縁紙Kによって、電線Wが固定子鉄心Cに接触することを回避でき、ひいては、電線Wの被覆が固定子鉄心Cとの接触により損傷するのを抑制できる。ただし、絶縁紙KはスロットL内に設けられなくてもよい。
図9の例のように、固定子鉄心Cに形成された各スロットLは、内周側が開放されていてもよい。この場合、図9の例のように、スロットL内に挿入されたウェッジEによって、スロットLの内周側の開放端が実質的に塞がれていてもよい。この場合、スロットL内の電線Wや絶縁紙KがスロットLの内周側の開放端から出るのを抑制できる。ただし、ウェッジEはスロットL内に設けられなくてもよい。
ウェッジEは、例えば樹脂等から構成される。
図1~図2に示すように、本実施形態の荷重監視システム1は、棒部材2と、荷重測定装置3と、制御部4と、警告出力装置8と、荷重測定値表示装置7と、を備えている。
図3に示すように、棒部材2は、棒状に構成されている。後述するように、棒部材2は、巻線作業中において、水中電動機の固定子鉄心CのスロットL内に電線Wがある程度充填された後に、スロットL内に挿入されると、好適である。棒部材2は、水中電動機の固定子鉄心CのスロットL内に挿入されることにより、電線Wを挿入するための隙間G(図6(c)、図8)をスロットL内に形成するように構成されている。このことについては、図6~図8を参照しつつ後述する。
棒部材2は、金属、樹脂等、任意の材料から構成されてよい。
棒部材2は、その長手方向に対し垂直な断面において、円形断面を有していると好適であるが、その長手方向に対し垂直な断面において、任意の形状の断面を有してよい。
図3に示すように、棒部材2は、第1端部21と、第2端部22と、第1端部21及び第2端部22どうしの間の中間部23と、を有している。
棒部材2は、第1端部21側から固定子鉄心CのスロットL内に挿入されるように構成されている。第1端部21は、図3に示すように、先細り形状に構成されていると、スロットL内に挿入された際にスロットL内の電線Wを掻き分けやすくなるので好適である。ただし、第1端部21は、任意の形状に構成されてよく、例えば、第1端部21の全長にわたって中間部23と同じ直径を有するように構成されてもよい。
棒部材2の第2端部22は、荷重測定装置3に接続されるように構成されている。具体的に、本実施形態では、棒部材2の第2端部22は、荷重測定装置3の後述の接続部材32の棒部材差し込み部32aに差し込まれることで、接続部材32に接続されるように構成されている。
棒部材2の中間部23は、中間部23の全長にわたって、直径が略一定に構成されていると、好適である。
図3に示すように、荷重測定装置3は、棒部材2と接続されるように構成されている。荷重測定装置3は、棒部材2がスロットL内に挿入されたときに、スロットL内の電線Wから棒部材2に掛かる荷重を測定して、荷重測定値Pを出力するように構成されている。具体的に説明すると、棒部材2がスロットL内に挿入されたとき(図7)、棒部材2は、その主に外周面において、スロットL内に既に挿入されている電線Wと擦れ合うことで、当該電線Wからの荷重が棒部材2に掛かる。荷重測定装置3は、この荷重を測定するように構成されている。
荷重測定装置3からの荷重測定値Pは、例えば連続的に又は所定時間間隔毎に、有線通信及び/又は無線通信を介して、制御部4に出力される。なお、本実施形態において、荷重測定装置3と制御部4とは、荷重測定値表示装置7を介して互いに有線通信により接続されており、荷重測定装置3からの荷重測定値Pは、荷重測定値表示装置7を介して、制御部4に出力される。ただし、荷重測定装置3からの荷重測定値Pは、荷重測定値表示装置7を介さずに、制御部4に直接出力されてもよい。
図3に示すように、本実施形態において、荷重測定装置3は、ロードセル31と、接続部材32と、取っ手33と、を有している。
ロードセル31は、センサー部31aと、本体部31bと、を有している。センサー部31aは、荷重を受けるように構成されている。本体部31bは、センサー部31aで受けた荷重を測定して、それにより得られた荷重測定値Pを電気信号として出力するように構成されている。
ロードセル31は、例えばひずみゲージ式に構成される。
接続部材32は、棒部材2の一端部(第2端部22)とロードセル31とを接続するように構成されている。
接続部材32は、棒部材2の一端部(第2端部22)が差し込まれるように構成された棒部材差し込み部32aを有している。接続部材32は、棒部材2の一端部(第2端部22)が棒部材差し込み部32aに差し込まれることにより、棒部材2と接続されるように構成されている。棒部材差し込み部32aは、例えば有底の穴から構成される。
接続部材32は、ロードセル31に接続されている。具体的に、接続部材32は、ロードセル31のセンサー部31aが差し込まれるように構成されたセンサー部差し込み部32bを有している。接続部材32は、ロードセル31のセンサー部31aがセンサー部差し込み部32bに差し込まれることにより、ロードセル31に接続されるように構成されている。センサー部差し込み部32bは、例えば有底の穴から構成される。
接続部材32は、例えば樹脂から構成される。
取っ手33は、作業者の手によって把持されるように構成されている。取っ手33は、ロードセル31に取り付けられている。具体的に、取っ手33は、ロードセル31の本体部31bに取り付けられている。
上記のように構成された荷重測定装置3は、図1に示すように、棒部材2と接続された状態で、作業者によって取っ手33が把持される。そして、作業者が取っ手33を把持したまま棒部材2を第1端部21側から固定子鉄心CのスロットL内に挿入すると、荷重測定装置3のロードセル31の本体部31bは、スロットL内の電線Wから棒部材2に掛かる荷重をセンサー部31aを介して受けることで当該荷重を測定して、荷重測定値Pを出力する。
本実施形態では、荷重測定装置3が棒部材2と接続されるので、作業者が荷重測定装置3を把持するだけで棒部材2の操作と荷重の測定とが可能であるので、作業性を向上できる。
また、本実施形態では、荷重測定装置3が取っ手33を有しているので、作業者が荷重測定装置3を把持しやすくなり、作業性をさらに向上できる。
ただし、荷重測定装置3は、取っ手33を有していなくてもよい。
制御部4は、例えば、プログラマブルロジックコントローラ(PLC: programmable logic controller)、CPU等の任意の制御装置から構成されてよい。制御部4は、例えば、記憶部(図示せず)に記憶されたプログラムを実行することにより動作する。記憶部は、荷重監視システム1に備えられる。記憶部は、制御部4の内部にあってもよいし、制御部4の外部にあってもよい。
制御部4は、荷重測定装置3から出力された荷重測定値Pを1つ又は複数の所定閾値と比較するように構成されている。各所定閾値は、スロットL内に棒部材2が挿入されるときに棒部材2と接触した電線Wの被覆が損傷するような場合に当該電線Wから棒部材2に掛かる荷重よりも小さい荷重に設定されていると、好適である。各所定閾値は、予め記憶部(図示せず)に記憶される。
本実施形態において、制御部4は、荷重測定装置3から出力された荷重測定値Pと1つ又は複数の所定閾値との比較に基づいて、警告出力装置8を制御するように構成されている。具体的に、制御部4は、荷重測定値Pが少なくとも1つの所定閾値を超えた場合に、警告を警告出力装置8に出力させるように構成されている。
警告出力装置8は、警告を出力するように構成されている。
警告出力装置8は、制御部4によって制御される。上述のように、制御部4は、荷重測定値Pが少なくとも1つの所定閾値を超えた場合に、警告を警告出力装置8に出力させるように構成されている。
警告出力装置8は、警告を出力するように構成されている限り、任意の構成を有してよい。警告出力装置8は、例えば、視覚的な警告(表示による警告)、音による警告、及び/又は、発光による警告等、任意の種類の警告を出力するように構成されてよい。
警告出力装置8は、1つの装置から構成されてもよいし、複数の装置から構成されてもよい。警告出力装置8の具体的な構成については、後に詳しく説明する。
荷重測定値表示装置7は、荷重測定装置3から出力される荷重測定値Pを表示するように構成されている。
具体的には、図5に示すように、荷重測定値表示装置7は、表示画面部71を有しており、表示画面部71に、荷重測定装置3から出力される荷重測定値Pを表示するように構成されている。表示画面部71は、例えば、モニター、ディスプレイ、タッチパネル等からなる。表示画面部71に表示される荷重測定値Pの単位は、例えばkgf、N等が挙げられる。
荷重測定値表示装置7は、本実施形態において2つ設けられているが、1つのみ設けられてもよい。本実施形態のように荷重測定値表示装置7が2つ設けられる場合、各荷重測定値表示装置7は同じ動作をするように構成されていると好適である。これにより、2人の作業者P1、P2が荷重測定値Pを同時に把握することができる。
なお、荷重測定値表示装置7は、設けられなくてもよい。
本実施形態においては、図1~図2に示すように、固定子Sの巻線作業は、電動機フレームFと電動機フレームFの内周側に固定された固定子鉄心Cとを備えた組立体Aに対して行われる。巻線作業の間、組立体Aは、作業台Tの上に設置される。
図4に示すように、組立体Aは、各スロットL内に、略筒状をなす絶縁紙K、及び/又は、スロットLの内周側の開放端を実質的に塞ぐウェッジEを有していてもよい。
図4に示すように、組立体Aは、さらに、固定子鉄心Cの軸線方向両外側に配置された、一対の位置出し用治具Jをさらに備えていてもよい。位置出し用治具Jは、作業者が電線Wを位置出し用治具Jに引っ掛けることで電線Wのエンド部(固定子鉄心Cに巻かれた電線(コイル)Wのうち固定子鉄心Cから軸線方向外側に突出する部分)の長さや位置を調整できるように構成されている。
固定子Sの巻線作業を行うにあたっては、組立体Aの軸線方向両外側又はその近傍に、それぞれ別々の作業者P1、P2が配置される。
制御部4と警告出力装置8と荷重測定値表示装置7とは、それぞれ任意の位置に配置されてよい。
警告出力装置8は、組立体Aの近傍(ひいては、作業者P1、P2の近傍)に配置されると好適である。これにより、作業者P1、P2が警告出力装置8から出力される警告を把握しやすくなる。
同様に、荷重測定値表示装置7は、組立体Aの近傍(ひいては、作業者P1、P2の近傍)に配置されると好適である。これにより、作業者P1、P2が荷重測定値表示装置7で表示される荷重測定値Pを視認しやすくなる。
本実施形態において、制御部4と警告出力装置8と荷重測定値表示装置7とは、作業台Tに設置されている。具体的に、制御部4は、作業台Tの側面に設置されている。また、警告出力装置8と荷重測定値表示装置7とは、作業台Tの上に設置されている。
本実施形態では、2つの荷重測定値表示装置7が設けられており、これら2つの荷重測定値表示装置7の表示画面部71は、それぞれ軸線方向における反対側を向いている。これにより、各作業者P1、P2がそれぞれ対応する荷重測定値表示装置7の表示画面部71を容易に見ることができる。
ここで、図6~図8を主に参照しつつ、本発明の一実施形態に係る巻線方法について説明する。上述のように、本発明の一実施形態に係る巻線方法は、上述した本発明の一実施形態に係る荷重監視システム1を用いて、水中電動機の固定子の巻線作業を行うために用いられる。上述のように、固定子Sの巻線作業(ひいては、本発明の一実施形態に係る巻線方法)を行うにあたっては、組立体Aの軸線方向両外側又はその近傍に、それぞれ別々の作業者P1、P2が配置される。
まず、水中電動機の固定子鉄心C(ひいては、組立体Aの固定子鉄心C)のスロットL内に電線Wを挿入する(第1電線挿入ステップ)(図6(a))。
第1電線挿入ステップは、固定子鉄心Cの各スロットLに対して複数回ずつ行われる。第1電線挿入ステップは、作業者P1、P2によって、手作業により、行われる。具体的には、例えば、軸線方向一方側の作業者P1が、いずれか1つのスロットL内に電線Wを軸線方向一方側から挿入し、軸線方向他方側の作業者P2が、当該スロットLの軸線方向他方側から出てきた電線Wを引き出す。次に、軸線方向他方側の作業者P2が、前記スロットLとは異なるいずれか1つのスロットL内に、電線Wを軸線方向他方側から挿入し、軸線方向一方側の作業者P1が、当該スロットLの軸線方向一方側から出てきた電線Wを引き出す。これを、固定子鉄心Cの各スロットLに電線Wがある程度充填されるまで繰り返す(図6(a))。
なお、本明細書において、「スロットL内に挿入する」とは、組立体AがスロットL内に略筒状をなす絶縁紙Kを有する場合、スロットL内の絶縁紙Kの内側に挿入することを指すものとする。
組立体Aが一対の位置出し用治具Jを備える場合、作業者P1、P2は、各第1電線挿入ステップの直前に、電線Wを、位置出し用治具Jに引っ掛けることで、電線Wのエンド部の長さや位置を調整すると、好適である。
第1電線挿入ステップを複数回行った後、棒部材2を、水中電動機の固定子鉄心C(ひいては、組立体Aの固定子鉄心C)における、任意の又は予め決められた、いずれか1つのスロットL内に挿入することにより、電線Wを挿入するための隙間Gを当該スロットL内に形成する(棒部材挿入ステップ)(図6(b)~図6(c)、図7、図8)。そして、棒部材挿入ステップの後に、当該隙間Gに電線Wを挿入する(第2電線挿入ステップ)(図6(c)、図8)。
棒部材挿入ステップ及び第2電線挿入ステップからなるセットは、固定子鉄心Cの各スロットLに電線Wが略完全に充填されるまで、固定子鉄心Cの各スロットLに対して1セット又は複数セットずつ行われる。
なお、第1電線挿入ステップを複数回行う間、スロットL内では、電線Wどうしがもつれる結果、スロットL内に電線Wが十分に充填されないまま、スロットL内にさらなる電線Wを挿入できなくなるおそれがある。そこで、棒部材挿入ステップでは、棒部材2を、スロットL内に既に挿入されている電線Wを掻き分けながら挿入し、その後、棒部材2をスロットLから引き抜くことにより、スロットL内において棒部材2が挿入されていた位置に、さらなる電線Wを挿入するための隙間Gを形成する。これにより、スロットL内に電線Wを十分に充填することができる。
棒部材挿入ステップは、その直後の第2電線挿入ステップにおいて電線Wを挿入する作業者(例えばP2)とは軸線方向の反対側に位置する作業者(例えばP1)が、棒部材2と接続された荷重測定装置3を把持しつつ、行う。
第2電線挿入ステップは、その直前の棒部材挿入ステップにおいて棒部材2を挿入した作業者(例えばP1)とは軸線方向の反対側に位置する作業者(例えばP2)が、手作業により行う。第2電線挿入ステップは、図8に示すように、一方の作業者が棒部材2をスロットLから引き抜いている間に、他方の作業者が電線Wの先端を棒部材2の第1端部21に突き合わせながら行ってもよい。あるいは、一方の作業者が棒部材2をスロットLから引き抜いた後に、他方の作業者が第2電線挿入ステップを行ってもよい。
第2電線挿入ステップの後、当該第2電線挿入ステップを行った作業者(例えばP2)が、棒部材挿入ステップを行う。その後、当該棒部材挿入ステップを行った作業者(例えばP2)とは反対側の作業者(例えばP1)が、第2電線挿入ステップを行う。これを繰り返していく。
棒部材挿入ステップの間、荷重測定装置3は、スロットL内に既に挿入されている電線Wから棒部材2に掛かる荷重を測定して、荷重測定値Pを出力する(測定ステップ)。荷重測定値表示装置7は、この荷重測定値Pを、表示画面部71に表示する(荷重測定値表示ステップ)。また、制御部4は、荷重測定装置3から出力された荷重測定値Pを1つ又は複数の所定閾値と比較する(比較ステップ)。そして、制御部4は、荷重測定値Pが少なくとも1つの所定閾値を超えた場合に、警告を警告出力装置8に出力させる(警告ステップ)。
警告出力装置8から警告が出力された場合、当該棒部材挿入ステップにおいて棒部材2を挿入する作業者は、必要に応じて、対策を行う(対策ステップ)。
対策ステップにおいて、作業者は、棒部材2がスロットL内に挿入される間に電線Wから棒部材2に掛かる荷重が小さくなるような対策を行うと好適であり、例えば、棒部材2に潤滑剤を塗ると好適である。対策ステップの後、当該作業者は、当該棒部材挿入ステップを再開すると好適である。
あるいは、対策ステップにおいて、作業者は、当該スロットLへのさらなる電線Wの挿入を行わないことを決定してもよい。
警告出力装置8から警告が出力された場合、当該棒部材挿入ステップにおいて棒部材2を挿入する作業者は、対策の必要が無いと判断したときは、対策ステップを行わなくてもよい。作業者が対策の必要が無いと判断する場合とは、例えば、後述のように、警告出力装置8が重大度に応じて異なる警告を出力するように構成されている場合において、比較的低い重大度の警告が警告出力装置8から出力された場合等が挙げられる。
以上のように、本実施形態の荷重監視システム1及び巻線方法によれば、荷重監視システム1が、棒部材2と荷重測定装置3と制御部4とを備えており、ひいては、棒部材2がスロットL内に挿入されるとき(棒部材挿入ステップ)に、荷重監視システム1が、スロットL内の電線Wから棒部材2に掛かる荷重を監視するので、作業者は、当該荷重が過度に大きくなる前に、対策(対策ステップ)を行うことが可能になる。よって、棒部材2をスロットL内に挿入する際(棒部材挿入ステップ)に、スロットL内の電線Wに過度の荷重が掛かるのを抑制することが可能になり、ひいては、スロットL内の電線Wと棒部材2とが強く擦れるのを抑制することが可能になる。したがって、スロットL内の電線Wの被覆が損傷するのを抑制することが可能になり、ひいては、水中電動機を水中で使用する間に絶縁不良が生じるのを回避できる。
また、仮に作業者が荷重測定装置3を用いずに棒部材2を直接手で持ちながら棒部材2をスロットL内に挿入する場合は、作業者は、スロット内Lの電線Wと棒部材2との間に掛かる荷重を正確に把握できない(作業者によって荷重への感じ方が異なるおそれがある)ところ、本実施形態では、荷重測定装置3によってスロット内Lの電線Wと棒部材2との間に掛かる荷重が測定されるので、正確に荷重を把握することが可能である。
本実施形態においては、上述のように、荷重監視システム1が警告出力装置8を備えており、制御部4は、荷重測定値Pが少なくとも1つの所定閾値を超えた場合に、警告を警告出力装置8に出力させるように構成されている。これにより、作業者は、スロットL内の電線Wから棒部材2に掛かる荷重が大きくなったことを容易かつ迅速に把握することができ、当該荷重が過度に大きくなる前に、対策(対策ステップ)を行うことが可能になる。
制御部4は、荷重測定値Pを複数の所定閾値と比較し、荷重測定値Pが超えた所定閾値に応じて、異なる警告を警告出力装置8に出力させるように構成されていると、好適である。これにより、警告出力装置8は、重大度に応じて異なる警告を出力するようになる。よって、作業者は、警告の重大度を容易に把握することができ、警告の重大度に応じて、対策(対策ステップ)の要否や、対策(対策ステップ)の内容を、適切に判断することが可能になる。
図5に示すように、本実施形態において、制御部4は、荷重測定値Pを3つの所定閾値(第1所定閾値T1、第2所定閾値T2、第3所定閾値T3)と比較し、荷重測定値Pが超えた所定閾値に応じて、異なる警告を警告出力装置8に出力させるように構成されている。図5の例では、T1<T2<T3である。所定閾値の単位は、例えばkgf、N等が挙げられる。例えば、荷重測定値Pが第1所定閾値T1を超えたとき(すなわち、T1<P<T2<T3のとき)に出力される警告は、荷重測定値Pが安全値であることを意味し、荷重測定値Pが第2所定閾値T2を超えたとき(すなわち、T1<T2<P<T3のとき)に出力される警告は、荷重測定値Pが注意喚起値であることを意味し、荷重測定値Pが第3所定閾値T3を超えたとき(すなわち、T1<T2<T3<Pのとき)に出力される警告は、荷重測定値Pが上限値であることを意味してもよい。
以下、警告出力装置8の具体的な構成について説明する。
警告出力装置8は、図1、図2、及び図5に示すように、本実施形態において、警告表示装置5と発光灯6とを有している。
警告表示装置5は、視覚的な警告を表示するように構成されている。警告表示装置5は、図5に示すように、表示画面部51を有しており、表示画面部51に、視覚的な警告を表示するように構成されている。表示画面部51は、例えば、モニター、ディスプレイ、タッチパネル等からなる。制御部4は、荷重測定値Pが少なくとも1つの所定閾値を超えた場合に、視覚的な警告を警告表示装置5の表示画面部51に表示させるように構成されている。表示画面部51に表示される視覚的な警告は、色、図形、及び文字のうち少なくとも1つを含むと好適である。
警告表示装置5により、作業者は、容易に警告内容を把握することができる。
警告出力装置8は、本実施形態において警告表示装置5を2つ有しているが、警告表示装置5を1つのみ有してもよい。本実施形態のように警告出力装置8が警告表示装置5を2つ有する場合、各警告表示装置5は同じ動作をするように構成されていると好適である。これにより、2人の作業者P1、P2が同じ内容の警告を同時に把握することができる。
本実施形態では、警告出力装置8が2つの警告表示装置5を有しており、これら2つの警告表示装置5の表示画面部51は、それぞれ軸線方向における反対側を向いている。これにより、各作業者P1、P2がそれぞれ対応する警告表示装置5の表示画面部51を容易に見ることができる。
本実施形態において、制御部4は、図5に示すように、荷重測定値Pを複数(図5の例では、3つ)の所定閾値T1~T3と比較し、荷重測定値Pが超えた所定閾値に応じて、異なる視覚的な警告を警告表示装置5に表示させるように構成されている。これにより、警告表示装置5は、重大度に応じて異なる視覚的な警告を表示するようにされている。よって、作業者は、警告の重大度を容易に把握することができ、警告の重大度に応じて、対策(対策ステップ)の要否や、対策(対策ステップ)の内容を、適切に判断することが可能になる。
具体的に、図5の例において、警告表示装置5は、制御部4の制御に従い、表示画面部51に、視覚的な警告として、複数(図5の例では、3つ)の図形51aのうち少なくとも1つを表示するように構成されている。各図形51aは、各所定閾値T1~T3にそれぞれ対応付けられている。各図形51aは、それぞれ長方形である。各図形51aは、より大きな所定閾値に対応付けられた図形51aほど、より大きな寸法(図5の例では、長さ)を有している。各図形51aは、互いに異なる色を呈している。例えば、第1所定閾値T1に対応付けられた図形51aは緑色を呈し、第2所定閾値T2に対応付けられた図形51aは黄色を呈し、第3所定閾値T3に対応付けられた図形51aは赤色を呈するようにされてもよい。また、図5の例において、警告表示装置5は、制御部4の制御に従い、表示画面部51に、視覚的な警告として、図形51aと合わせて、所定閾値51b(図5の例では、T1~T3)を表示するように構成されている。図5の例において、所定閾値51bは、当該所定閾値に対応付けられた図形51aの上に表示される。
警告表示装置5は、制御部4の制御に従い、上記複数の図形51aのうち、荷重測定値Pが超えた各所定閾値(すなわち、荷重測定値Pよりも小さな各所定閾値)に対応付けられた各図形51aのみを表示画面部51に表示する。例えば、荷重測定値Pが所定閾値T1及びT2を超えたが所定閾値T3を超えなかった場合(すなわち、T1<T2<P<T3の場合)、警告表示装置5は、所定閾値T1及びT2に対応付けられた各図形51aのみを表示画面部51に表示する。荷重測定値Pがいずれの所定閾値T1~T3も超えなかった場合(すなわち、P<T1<T2<T3の場合)、警告表示装置5は、いずれの図形51aも表示画面部51に表示しない。
ただし、警告表示装置5は、図5の例とは異なる任意の視覚的な警告を表示画面部51に表示してもよい。例えば、各図形51aは、それぞれ長方形以外の任意の形状であってもよい。また、各図形51aは、寸法及び色のうちいずれか一方のみが互いに異なっていてもよい。また、所定閾値51bは、表示されなくてもよい。
また、警告出力装置8は、警告表示装置5を有していなくてもよい。
発光灯6は、発光による警告及び音による警告を出力するように構成されている。
発光灯6は、1つ又は複数(図5の例では、3つ)の発光部61を有しており、発光部61の発光による警告を出力するように構成されている。制御部4は、荷重測定値が少なくとも1つの所定閾値を超えた場合に、発光部61の発光による警告を発光灯6に出力させるように構成されている。発光部61は、例えば、LED素子、白熱電球等を有する。
また、制御部4は、荷重測定値が少なくとも1つの所定閾値を超えた場合に、音による警告を発光灯6にさらに出力させるように構成されている。
ただし、発光灯6は、発光による警告のみを出力するように構成されてもよく、すなわち、音による警告は出力しないように構成されてもよい。
発光灯6により、作業者は、容易に警告内容を把握することができる。
警告出力装置8は、本実施形態において発光灯6を1つのみ有しているが、発光灯6を2つ以上有してもよい。
本実施形態において、制御部4は、荷重測定値Pを複数(図5の例では、3つ)の所定閾値T1~T3と比較し、荷重測定値Pが超えた所定閾値に応じて、異なる発光による警告を発光灯6に出力させるように構成されている。これにより、発光灯6は、重大度に応じて異なる発光による警告を出力するようにされている。よって、作業者は、警告の重大度を容易に把握することができ、警告の重大度に応じて、対策(対策ステップ)の要否や、対策(対策ステップ)の内容を、適切に判断することが可能になる。
ここで、「異なる発光」とは、発光の色が異なっていてもよいし、かつ/又は、発光パターンが異なっていてもよいし、かつ/又は、発光量が異なっていてもよい。
本実施形態において、制御部4は、荷重測定値Pを複数(図5の例では、3つ)の所定閾値T1~T3と比較し、荷重測定値Pが超えた所定閾値に応じて、異なる色の発光による警告を発光灯6に出力させるように構成されている。これにより、発光灯6は、重大度に応じて異なる色の発光による警告を出力するようにされている。よって、作業者は、警告の重大度を容易に把握することができ、警告の重大度に応じて、対策(対策ステップ)の要否や、対策(対策ステップ)の内容を、適切に判断することが可能になる。
具体的に、図5の例において、発光灯6は、複数(図5の例では、3つ)の発光部61を有している。これら複数の発光部61は、上下方向に積層されている。各発光部61は、各所定閾値T1~T3にそれぞれ対応付けられている。図5の例において、一番下の発光部61は、第1所定閾値T1に対応付けられており、真ん中の発光部61は、第2所定閾値T2に対応付けられており、一番上の発光部61は、第3所定閾値T3に対応付けられている。各発光部61は、互いに異なる色を呈するように構成されている。同じ所定閾値に対応付けられた発光灯6の発光部61と警告表示装置5の図形51aとは、互いに同じ色を呈するようにされていると、好適である。例えば、第1所定閾値T1に対応付けられた発光部61は緑色を呈し、第2所定閾値T2に対応付けられた発光部61は黄色を呈し、第3所定閾値T3に対応付けられた発光部61は赤色を呈するようにされてもよい。
発光灯6は、制御部4の制御に従い、上記複数の発光部61のうち、荷重測定値Pが超えた各所定閾値(すなわち、荷重測定値Pよりも小さな各所定閾値)に対応付けられた各発光部61のみを発光する。例えば、荷重測定値Pが所定閾値T1及びT2を超えたが所定閾値T3を超えなかった場合(すなわち、T1<T2<P<T3の場合)、発光灯6は、所定閾値T1及びT2に対応付けられた各発光部61のみを発光する。荷重測定値Pがいずれの所定閾値T1~T3も超えなかった場合(すなわち、P<T1<T2<T3の場合)、発光灯6は、いずれの発光部61も発光しない。
本実施形態において、制御部4は、荷重測定値Pを複数(図5の例では、3つ)の所定閾値T1~T3と比較し、荷重測定値Pが超えた所定閾値に応じて、異なる発光パターンによる警告を発光灯6にさらに出力させるように構成されている。これにより、発光灯6は、重大度に応じて異なる発光パターンによる警告を出力するようにされている。よって、作業者は、警告の重大度を容易に把握することができ、警告の重大度に応じて、対策(対策ステップ)の要否や、対策(対策ステップ)の内容を、適切に判断することが可能になる。
発光パターンとしては、例えば、点灯、点滅等が挙げられる。
例えば、発光灯6は、複数の発光部61のうち、一部の所定閾値に対応付けられた発光部61を点灯させ、他の所定閾値に対応付けられた発光部61を点滅させるように、構成されてもよい。図5の例において、発光灯6は、3つの発光部61のうち、第1所定閾値T1及び第2所定閾値T2に対応付けられた各発光部61を点灯させ、第3所定閾値T3に対応付けられた発光部61を点滅させるように、構成されている。
本実施形態において、制御部4は、荷重測定値Pを複数(図5の例では、3つ)の所定閾値T1~T3と比較し、荷重測定値Pが超えた所定閾値に応じて、異なる音による警告を発光灯6にさらに出力させるように構成されている。これにより、警告表示装置5は、重大度に応じて異なる音による警告を出力するようにされている。よって、作業者は、警告の重大度を容易に把握することができ、警告の重大度に応じて、対策(対策ステップ)の要否や、対策(対策ステップ)の内容を、適切に判断することが可能になる。
ここで、「異なる音」とは、音高や音色が異なっていてもよいし、かつ/又は、音出力パターンが異なっていてもよいし、かつ/又は、音量が異なっていてもよい。
具体的に、図5の例において、発光灯6は、荷重測定値Pが超えた所定閾値に応じて、異なる音出力パターンによる警告を発光灯6に出力させるように構成されている。より具体的には、発光灯6は、荷重測定値Pが第1所定閾値T1を超えた場合(すなわち、T1<P<T2<T3の場合)、いかなる音も出力せず、荷重測定値Pが第2所定閾値T2を超えた場合(すなわち、T1<T2<P<T3の場合)、音を一時的に出力し、荷重測定値Pが第3所定閾値T3を超えた場合(すなわち、T1<T2<T3<Pの場合)、音を継続的に出力するように、構成されている。
ただし、警告出力装置8は、発光灯6を有していなくてもよい。
棒部材2は、図3及び図4に示すように、挿入限界位置表示部24を有していると、好適である。挿入限界位置表示部24は、棒部材2のスロットL内への挿入限界位置を示しており、すなわち、挿入限界位置表示部24がスロットL内に入る直前の位置まで棒部材2をスロットL内へ挿入してよいことを示している。棒部材2をスロットL内へ深く挿入しすぎると、棒部材2の第1端部21がスロットLを通り抜けて、棒部材2を操作する作業者(例えばP1)とは反対側の作業者(例えばP2)に当たるおそれがあるところ、挿入限界位置表示部24を設けることにより、棒部材2が作業者(例えばP2)に当たるのを回避することが可能になる。
このような観点から、挿入限界位置表示部24がスロットLの軸線方向一方側の端に位置するとき、棒部材2の第1端部21の先端は、スロットLの軸線方向他方側の端に位置しているか、又は、スロットLの軸線方向他方側の端よりも軸線方向一方側又は他方側に位置しているとともに、スロットLの軸線方向他方側の端からの軸線方向距離が5mm以下であると好適である。
挿入限界位置表示部24は、棒部材2の中間部23に配置される。
挿入限界位置表示部24は、例えば、棒部材2の外周面上に貼られたテープ部材、棒部材2の外周面上に付与されたマーカー、棒部材2の外周面上に設けられた凹部又は凸部等から構成されてよい。
棒部材2は、棒部材2の長手方向に沿って複数の挿入限界位置表示部24を有していてもよい。
棒部材2の中間部23(特に、中間部23のうち挿入限界位置表示部24よりも第1端部21側の部分)の直径は、電線Wの直径の0.8倍以上であると好適であり、1.0倍以上であるとより好適であり、1.0倍超であるとさらに好適である。これにより、棒部材2によって形成される隙間Gに、さらなる電線Wを挿入しやすくなる。
棒部材2の中間部23(特に、中間部23のうち挿入限界位置表示部24よりも第1端部21側の部分)の直径は、電線Wの直径の3.0倍以下であると好適であり、2.0倍以下であるとより好適である。これにより、棒部材2とスロットL内の電線Wとの間に掛かる荷重が大きくなるのを抑制できる。
ここで、棒部材2の中間部23の直径とは、中間部23がその長手方向に対し垂直な断面において非円形の断面を有している場合、中間部23のなす断面形状の外接円の直径を指す。同様に、電線Wの直径とは、電線Wがその長手方向に対し垂直な断面において非円形の断面を有している場合、電線Wのなす断面形状の外接円の直径を指す。
荷重監視システム1は、それぞれ太さ(ひいては中間部23の直径)の異なる複数種類の棒部材2を備えてもよい。この場合、荷重測定装置3は、それぞれ異なる種類の棒部材2の第2端部22に適応した棒部材差し込み部32aを有する複数種類の接続部材32を有してもよい。この場合、巻線作業中において、作業者P1、P2は、スロットL内の電線Wの充填具合等に応じて、棒部材2及び接続部材32の種類を交換しながら、棒部材挿入ステップを行ってもよい。
図1に示す実施形態において、荷重監視システム1は、棒部材2と接続された荷重測定装置3を1つのみ備えている。よって、作業者P1、P2は、交互に荷重測定装置3を持ち換えながら、それぞれ棒部材挿入ステップを行う。
ただし、荷重監視システム1は、棒部材2と接続された荷重測定装置3を2つ(すなわち、棒部材2と荷重測定装置3とを2つずつ)備えてもよい。その場合、各作業者P1、P2は、それぞれ別々の荷重測定装置3を把持するとよい。
本発明に係る荷重監視システム及び巻線方法は、例えば水中ポンプ等に用いられる水中電動機の固定子の巻線作業に利用できるものである。
1 荷重監視システム
2 棒部材
21 第1端部
22 第2端部
23 中間部
24 挿入限界位置表示部
3 荷重測定装置
31 ロードセル
31a センサー部
31b 本体部
32 接続部材
32a 棒部材差し込み部
32b センサー部差し込み部
33 取っ手
4 制御部
5 警告表示装置
51 表示画面部
51a 図形
51b 所定閾値
6 発光灯
61 発光部
7 荷重測定値表示装置
71 表示画面部
8 警告出力装置
A 組立体
T 作業台
S 固定子
C 固定子鉄心
L スロット
K 絶縁紙
E ウェッジ
G 隙間
W 電線(コイル)
F 電動機フレーム
J 位置出し用治具
P1、P2 作業者
O 中心軸線

Claims (10)

  1. 水中電動機の固定子の巻線作業に用いられるように構成された、荷重監視システムであって、
    前記水中電動機の固定子鉄心のスロット内に挿入されることにより、電線を挿入するための隙間を前記スロット内に形成するように構成された、棒部材と、
    前記棒部材と接続され、前記棒部材が前記スロット内に挿入されたときに、前記スロット内の電線から前記棒部材に掛かる荷重を測定して、荷重測定値を出力するように構成された、荷重測定装置と、
    前記荷重測定装置から出力された前記荷重測定値を1つ又は複数の所定閾値と比較するように構成された、制御部と、
    を備えた、荷重監視システム。
  2. 警告を出力するように構成された警告出力装置を、さらに備え、
    前記制御部は、前記荷重測定値が少なくとも1つの前記所定閾値を超えた場合に、警告を前記警告出力装置に出力させるように構成されている、請求項1に記載の荷重監視システム。
  3. 前記警告出力装置は、視覚的な警告を表示するように構成された警告表示装置を有し、
    前記制御部は、前記荷重測定値が少なくとも1つの前記所定閾値を超えた場合に、視覚的な警告を前記警告表示装置に表示させるように構成されている、請求項2に記載の荷重監視システム。
  4. 前記制御部は、前記荷重測定値を複数の前記所定閾値と比較し、前記荷重測定値が超えた前記所定閾値に応じて、異なる視覚的な警告を前記警告表示装置に表示させるように構成されている、請求項3に記載の荷重監視システム。
  5. 前記警告出力装置は、発光による警告を出力するように構成された発光灯を有し、
    前記制御部は、前記荷重測定値が少なくとも1つの前記所定閾値を超えた場合に、発光による警告を前記発光灯に出力させるように構成されている、請求項2~4のいずれか一項に記載の荷重監視システム。
  6. 前記発光灯は、音による警告をさらに出力するように構成されており、
    前記制御部は、前記荷重測定値が少なくとも1つの前記所定閾値を超えた場合に、音による警告を前記発光灯にさらに出力させるように構成されている、請求項5に記載の荷重監視システム。
  7. 前記制御部は、前記荷重測定値を複数の前記所定閾値と比較し、前記荷重測定値が超えた前記所定閾値に応じて、異なる色の発光による警告を前記発光灯に出力させるように構成されている、請求項5又は6に記載の荷重監視システム。
  8. 前記荷重測定装置は、
    ロードセルと、
    前記棒部材の一端部が差し込まれるように構成された棒部材差し込み部を有し、前記ロードセルに接続された、接続部材と、
    前記ロードセルに取り付けられた、取っ手と、
    を有している、請求項1~7のいずれか一項に記載の荷重監視システム。
  9. 前記棒部材は、前記スロット内への挿入限界位置を示す挿入限界位置表示部を有している、請求項1~8のいずれか一項に記載の荷重監視システム。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載の荷重監視システムを用いて、水中電動機の固定子の巻線作業を行うための、巻線方法であって、
    前記水中電動機の固定子鉄心のスロット内に電線を挿入する、第1電線挿入ステップと、
    前記第1電線挿入ステップの後に、前記棒部材を前記スロット内に挿入することにより、電線を挿入するための隙間を前記スロット内に形成する、棒部材挿入ステップと、
    前記制御部が、前記荷重測定装置から出力された前記荷重測定値を1つ又は複数の所定閾値と比較する、比較ステップと、
    前記棒部材挿入ステップの後に、前記隙間に電線を挿入する、第2電線挿入ステップと、
    を含む、巻線方法。
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