JP7090651B2 - 銀微粒子の製造方法および銀微粒子 - Google Patents

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Description

本発明は、気相法を用いた銀微粒子の製造方法および銀微粒子に関し、特に、導電配線等の形成に利用される銀微粒子の製造方法および銀微粒子に関する。
現在、タブレット型コンピュータおよびスマートフォン等、液晶表示装置等の表示装置とタッチパネルとが組み合わされて利用されており、タッチパネルを用いた入力操作が広く普及している。
タッチパネルには、ITO(Indium Tin Oxide)等を用いた透明導電膜で形成された電極が用いられている。タッチパネル等の設計自由度を増やすために、タッチパネルにはフレキシブル性が求められている。しかしながら、ITO等は特性として曲げに弱く、曲げて使用する形態のタッチパネルの電極には不向きである。そこで、電極を金属で構成したタッチパネルが提案されている。
例えば、特許文献1のタッチパネルでは、タッチパネル用電極が導電性のインクから構成されている。導電性のインクとして銀インク組成物が例示されている。
また、フレキシブル性が求められるタッチパネルでは、基板に、フレキシブル性が求められ、PET(ポリエチレンテレフタレート)およびPE(ポリエチレン)等の汎用樹脂が用いられることが要求されている。基板にPETおよびPE等の汎用樹脂を用いた場合、ガラスまたはセラミックスを基板に用いた場合に比して、耐熱性が低いため、より低温で電極を形成する必要がある。
例えば、特許文献2には、タッチパネル等の透明導電層の形成に用いられる組成物が記載されている。組成物は、銀ナノワイヤ等の金属ナノワイヤ、バインダ、および有機酸等の酸を含むものである。
また、特許文献3には、タッチパネルの配線に利用できる銀微粒子の製造方法が記載されている。
特開2016-71629号公報 特開2016-60754号公報 国際公開第2016/080528号
上述のように、特許文献2にはタッチパネル等の透明導電層の形成に用いられる組成物が記載され、特許文献3にはタッチパネルの配線に利用できる銀微粒子の製造方法が記載されている。しかしながら、導電性等の性能を維持しつつ、更に低い温度で配線を形成可能なものが望まれているのが現状である。
本発明の目的は、前述の従来技術に基づく問題点を解消し、導電性等の性能を維持しつつ、更に低い温度で配線を形成可能な銀微粒子の製造方法および銀微粒子を提供することにある。
上述の目的を達成するために、銀の粉末を用いて、気相法により銀微粒子を製造する製造方法であって、銀微粒子に有機酸を供給する工程を有することを特徴とする銀微粒子の製造方法を提供するものである。
気相法は、熱プラズマ法、または火炎法であることが好ましい。
有機酸を供給する工程は、有機酸を含む水溶液を有機酸が熱分解する雰囲気に噴霧することが好ましい。
有機酸は、C、OおよびHだけで構成されていることが好ましい。有機酸は、L-アスコルビン酸、ギ酸、グルタル酸、コハク酸、シュウ酸、DL-酒石酸、ラクトース一水和物、マルトース一水和物、マレイン酸、D-マンニット、クエン酸、リンゴ酸、およびマロン酸のうち、少なくとも1種であることが好ましい。
また、本発明は、表面被覆物を有し、表面被覆物は、少なくともカルボキシル基を含むことを特徴とする銀微粒子を提供するものである。
例えば、銀微粒子の粒子径は1~100nmである。
また、本発明は、表面被覆物を有し、表面被覆物は、有機酸の熱分解で生じた有機物で構成されることを特徴とする銀微粒子を提供するものである。例えば、銀微粒子の粒子径は1~100nmである。
有機酸は、C、OおよびHだけで構成されていることが好ましい。有機酸は、L-アスコルビン酸、ギ酸、グルタル酸、コハク酸、シュウ酸、DL-酒石酸、ラクトース一水和物、マルトース一水和物、マレイン酸、D-マンニット、クエン酸、リンゴ酸、およびマロン酸のうち、少なくとも1種であることが好ましい。この中で、有機酸は、クエン酸またはリンゴ酸であることが好ましい。
また、本発明は、上述の本発明の銀微粒子の製造方法で製造されたことを特徴とする銀微粒子を提供するものである。
本発明によれば、導電性等の性能を維持しつつ、更に低い温度で配線を形成することができる銀微粒子を製造することができる。
また、本発明によれば、導電性等の性能を維持しつつ、更に低い温度で配線を形成することができる銀微粒子を提供することができる。
本発明の実施形態に係る銀微粒子の製造方法に用いられる微粒子製造装置の一例を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る銀微粒子の示差熱曲線の一例を示すグラフである。 本発明の実施形態に係る銀微粒子を示す模式図である。 正反射光値を説明する模式図である。 正反射光値を説明する模式図である。 本発明の実施形態に係る銀微粒子のSEM像を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る銀微粒子のSEM像を示す模式図である。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の銀微粒子の製造方法および銀微粒子を詳細に説明する。
以下、本発明の銀の微粒子の製造方法の一例について説明する。
図1は本発明の実施形態に係る銀微粒子の製造方法に用いられる微粒子製造装置の一例を示す模式図である。
図1に示す微粒子製造装置10(以下、単に製造装置10という)は、銀微粒子の製造に用いられるものである。
製造装置10は、熱プラズマを発生させるプラズマトーチ12と、銀微粒子の原料粉末をプラズマトーチ12内へ供給する材料供給装置14と、銀の1次微粒子15を生成させるための冷却槽としての機能を有するチャンバ16と、酸供給部17と、銀の1次微粒子15から任意に規定された粒子径以上の粒子径を有する粗大粒子を除去するサイクロン19と、サイクロン19により分級された所望の粒子径を有する銀の2次微粒子18を回収する回収部20とを有する。有機酸が供給される前の銀の1次微粒子15は、本発明の銀微粒子の製造途中のものであり、銀の2次微粒子18が本発明の銀微粒子に相当する。
材料供給装置14、チャンバ16、サイクロン19、回収部20については、例えば、特開2007-138287号公報の各種装置を用いることができる。なお、銀の1次微粒子15のことを単に1次微粒子15ともいう。
本実施形態において、銀微粒子の製造には、銀の粉末が用いられる。銀の粉末は、熱プラズマ炎中で容易に蒸発するように、その平均粒子径が適宜設定されるが、平均粒子径は、例えば、100μm以下であり、好ましくは10μm以下、さらに好ましくは5μm以下である。
プラズマトーチ12は、石英管12aと、その外側を取り巻く高周波発振用コイル12bとで構成されている。プラズマトーチ12の上部には銀微粒子の原料粉末をプラズマトーチ12内に供給するための後述する供給管14aがその中央部に設けられている。プラズマガス供給口12cが、供給管14aの周辺部(同一円周上)に形成されており、プラズマガス供給口12cはリング状である。
プラズマガス供給源22は、プラズマガスをプラズマトーチ12内に供給するものであり、例えば、第1の気体供給部22aと第2の気体供給部22bとを有する。第1の気体供給部22aと第2の気体供給部22bは配管22cを介してプラズマガス供給口12cに接続されている。第1の気体供給部22aと第2の気体供給部22bには、それぞれ図示はしないが供給量を調整するためのバルブ等の供給量調整部が設けられている。プラズマガスは、プラズマガス供給源22からリング状のプラズマガス供給口12cを経て、矢印Pで示す方向と矢印Sで示す方向からプラズマトーチ12内に供給される。
プラズマガスには、例えば、水素ガスとアルゴンガスの混合ガスが用いられる。この場合、第1の気体供給部22aに水素ガスが貯蔵され、第2の気体供給部22bにアルゴンガスが貯蔵される。プラズマガス供給源22の第1の気体供給部22aから水素ガスが、第2の気体供給部22bからアルゴンガスが配管22cを介してプラズマガス供給口12cを経て、矢印Pで示す方向と矢印Sで示す方向からプラズマトーチ12内に供給される。なお、矢印Pで示す方向にはアルゴンガスだけを供給してもよい。
高周波発振用コイル12bに高周波電圧が印加されると、プラズマトーチ12内で熱プラズマ炎24が発生する。
熱プラズマ炎24の温度は、原料粉末の沸点よりも高い必要がある。一方、熱プラズマ炎24の温度が高いほど、容易に原料粉末が気相状態となるので好ましいが、特に温度は限定されるものではない。例えば、熱プラズマ炎24の温度を6000℃とすることもできるし、理論上は10000℃程度に達するものと考えられる。
また、プラズマトーチ12内における圧力雰囲気は、大気圧以下であることが好ましい。ここで、大気圧以下の雰囲気については、特に限定されないが、例えば、0.5~100kPaである。
なお、石英管12aの外側は、同心円状に形成された管(図示されていない)で囲まれており、この管と石英管12aとの間に冷却水を循環させて石英管12aを水冷し、プラズマトーチ12内で発生した熱プラズマ炎24により石英管12aが高温になりすぎるのを防止している。
材料供給装置14は、供給管14aを介してプラズマトーチ12の上部に接続されている。材料供給装置14は、例えば、粉末の形態で原料粉末をプラズマトーチ12内の熱プラズマ炎24中に供給するものである。
銀の粉末を粉末の形態で供給する材料供給装置14としては、上述のように、例えば、特開2007-138287号公報に開示されているものを用いることができる。この場合、材料供給装置14は、例えば、銀の粉末を貯蔵する貯蔵槽(図示せず)と、銀の粉末を定量搬送するスクリューフィーダ(図示せず)と、スクリューフィーダで搬送された銀の粉末が最終的に散布される前に、これを一次粒子の状態に分散させる分散部(図示せず)と、キャリアガス供給源(図示せず)とを有する。
キャリアガス供給源から押出し圧力がかけられたキャリアガスとともに銀の粉末は供給管14aを介してプラズマトーチ12内の熱プラズマ炎24中へ供給される。
材料供給装置14は、銀の粉末の凝集を防止し、分散状態を維持したまま、銀の粉末をプラズマトーチ12内に散布することができるものであれば、その構成は特に限定されるものではない。キャリアガスには、例えば、アルゴンガス等の不活性ガスが用いられる。キャリアガス流量は、例えば、フロート式流量計等の流量計を用いて制御することができる。また、キャリアガスの流量値とは、流量計の目盛り値のことである。
チャンバ16は、プラズマトーチ12の下方に隣接して設けられており、気体供給装置28が接続されている。チャンバ16内で銀の1次微粒子15が生成される。また、チャンバ16は冷却槽として機能するものである。
気体供給装置28は、チャンバ16内に冷却ガスを供給するものである。気体供給装置28は、第1の気体供給源28aおよび第2の気体供給源28bと配管28cとを有し、さらに、チャンバ16内に供給する冷却ガスに押出し圧力をかけるコンプレッサ、ブロア等の圧力付与手段(図示せず)を有する。また、第1の気体供給源28aからのガス供給量を制御する圧力制御弁28dが設けられ、第2の気体供給源28bからのガス供給量を制御する圧力制御弁28eが設けられている。例えば、第1の気体供給源28aにアルゴンガスが貯蔵されており、第2の気体供給源28bにメタンガス(CHガス)が貯蔵されている。この場合、冷却ガスはアルゴンガスとメタンガスの混合ガスである。
気体供給装置28は、熱プラズマ炎24の尾部、すなわち、プラズマガス供給口12cと反対側の熱プラズマ炎24の端、すなわち、熱プラズマ炎24の終端部に向かって、例えば、45°の角度で、矢印Qの方向に、冷却ガスとしてアルゴンガスとメタンガスの混合ガスを供給し、かつチャンバ16の内側壁16aに沿って上方から下方に向かって、すなわち、図1に示す矢印Rの方向に上述の冷却ガスを供給する。
気体供給装置28からチャンバ16内に供給される冷却ガスにより、熱プラズマ炎24で気相状態にされた銀の粉末が急冷されて、銀の1次微粒子15が得られる。これ以外にも上述の冷却ガスはサイクロン19における1次微粒子15の分級に寄与する等の付加的作用を有する。冷却ガスは、例えば、アルゴンガスとメタンガスの混合ガスである。
銀の1次微粒子15の生成直後の微粒子同士が衝突し、凝集体を形成することで粒子径の不均一が生じると、品質低下の要因となる。しかしながら、熱プラズマ炎の尾部(終端部)に向かって矢印Qの方向に冷却ガスとして供給される混合ガスが1次微粒子15を希釈することで、微粒子同士が衝突して凝集することが防止される。
また、矢印R方向に冷却ガスとして供給される混合ガスにより、1次微粒子15の回収の過程において、1次微粒子15のチャンバ16の内側壁16aへの付着が防止され、生成した1次微粒子15の収率が向上する。
なお、冷却ガスとして用いた、アルゴンガスとメタンガスの混合ガスに、さらに水素ガスを加えてもよい。この場合、さらに、第3の気体供給源(図示せず)とガス供給量を制御する圧力制御弁(図示せず)を設けて、第3の気体供給源には水素ガスを貯蔵しておく。例えば、水素ガスは、矢印Qおよび矢印Rのうち、少なくとも一方から予め定めた量を供給すればよい。
酸供給部17は、冷却ガスにより急冷されて得られた銀の1次微粒子15に有機酸を供給するものである。温度10000℃程度を有する熱プラズマを急冷して生成させた、有機酸の分解温度よりも高い温度域に供給された有機酸は熱分解し、1次微粒子15の上に炭化水素(CnHm)と親水性および酸性をもたらすカルボキシル基(-COOH)、またはヒドロキシル基(-OH)を含む有機物となって析出する。その結果、酸性の性質を有する銀微粒子が得られる。
酸供給部17は、銀の1次微粒子15に有機酸を付与することができれば、その構成は特に限定されるものではない。例えば、有機酸の水溶液が用いられ、酸供給部17は、チャンバ16内に有機酸の水溶液を噴霧するものである。
酸供給部17は、有機酸の水溶液(図示せず)を貯蔵する容器(図示せず)と、容器内の有機酸の水溶液を液滴化するための噴霧ガス供給部(図示せず)とを有する。噴霧ガス供給部では、噴霧ガスを用いて水溶液を液滴化し、液滴化された有機酸の水溶液AQがチャンバ16内の銀の1次微粒子15に供給される。この有機酸の水溶液AQを供給する際(有機酸を供給する工程)、チャンバ16内の雰囲気は有機酸が熱分解する雰囲気である。
有機酸の水溶液では、例えば、溶媒に純水が用いられる。有機酸は、水溶性であり、かつ低沸点であることが好ましく、C、OおよびHだけで構成されていることが好ましい。有機酸としては、例えば、L-アスコルビン酸(C)、ギ酸(CH)、グルタル酸(C)、コハク酸(C)、シュウ酸(C)、DL-酒石酸(C)、ラクトース一水和物、マルトース一水和物、マレイン酸(C)、D-マンニット(C14)、クエン酸(C)、リンゴ酸(C)、およびマロン酸(C)等を用いることができる。上述の有機酸のうち、少なくとも1種を用いることが好ましい。
有機酸の水溶液を液滴化する噴霧ガスは、例えば、アルゴンガスが用いられるが、アルゴンガスに限定されるものではなく、窒素ガス等の不活性ガスを用いることができる。
図1に示すように、チャンバ16には、有機酸が供給された銀の1次微粒子15を所望の粒子径で分級するためのサイクロン19が設けられている。このサイクロン19は、チャンバ16から1次微粒子15を供給する入口管19aと、この入口管19aと接続され、サイクロン19の上部に位置する円筒形状の外筒19bと、この外筒19b下部から下側に向かって連続し、かつ、径が漸減する円錐台部19cと、この円錐台部19c下側に接続され、上述の所望の粒子径以上の粒子径を有する粗大粒子を回収する粗大粒子回収チャンバ19dと、後に詳述する回収部20に接続され、外筒19bに突設される内管19eとを備えている。
サイクロン19の入口管19aから、1次微粒子15を含んだ気流が、外筒19b内周壁に沿って吹き込まれ、これにより、この気流が図1中に矢印Tで示すように外筒19bの内周壁から円錐台部19c方向に向かって流れることで下降する旋回流が形成される。
そして、上述の下降する旋回流が反転し、上昇流になったとき、遠心力と抗力のバランスにより、粗大粒子は、上昇流にのることができず、円錐台部19c側面に沿って下降し、粗大粒子回収チャンバ19dで回収される。また、遠心力よりも抗力の影響をより受けた微粒子は、円錐台部19c内壁での上昇流とともに内管19eから系外に排出される。
また、内管19eを通して、後に詳述する回収部20から負圧(吸引力)が生じるようになっている。そして、この負圧(吸引力)によって、上述の旋回する気流から分離した銀微粒子が、符号Uで示すように吸引され、内管19eを通して回収部20に送られるようになっている。
サイクロン19内の気流の出口である内管19eの延長上には、所望のナノメートルオーダの粒子径を有する2次微粒子(銀微粒子)18を回収する回収部20が設けられている。回収部20は、回収室20aと、回収室20a内に設けられたフィルター20bと、回収室20a内下方に設けられた管を介して接続された真空ポンプ30とを備える。サイクロン19から送られた微粒子は、真空ポンプ30で吸引されることにより、回収室20a内に引き込まれ、フィルター20bの表面で留まった状態にされて回収される。
なお、上述の製造装置10において、使用するサイクロンの個数は、1つに限定されず、2つ以上でもよい。
次に、上述の製造装置10を用いた銀微粒子の製造方法の一例について説明する。
まず、銀微粒子の原料粉末として、例えば、平均粒子径が5μm以下の銀の粉末を材料供給装置14に投入する。
プラズマガスに、例えば、アルゴンガスおよび水素ガスを用いて、高周波発振用コイル12bに高周波電圧を印加し、プラズマトーチ12内に熱プラズマ炎24を発生させる。
また、気体供給装置28から熱プラズマ炎24の尾部、すなわち、熱プラズマ炎24の終端部に、矢印Qの方向に、冷却ガスとして、例えば、アルゴンガスとメタンガスの混合ガスを供給する。このとき、矢印Rの方向にも、冷却ガスとして、アルゴンガスとメタンガスの混合ガスを供給する。
次に、キャリアガスとして、例えば、アルゴンガスを用いて銀の粉末を気体搬送し、供給管14aを介してプラズマトーチ12内の熱プラズマ炎24中に供給する。供給された銀の粉末は、熱プラズマ炎24中で蒸発して気相状態となり、冷却ガスにより急冷されて銀の1次微粒子15(銀微粒子)が生成される。さらに、酸供給部17により、液滴化された有機酸の水溶液が銀の1次微粒子15に噴霧される。
そして、チャンバ16内で得られた銀の1次微粒子15は、サイクロン19の入口管19aから、気流とともに外筒19bの内周壁に沿って吹き込まれ、これにより、この気流が図1の矢印Tに示すように外筒19bの内周壁に沿って流れることにより、旋回流を形成して下降する。そして、上述の下降する旋回流が反転し、上昇流になったとき、遠心力と抗力のバランスにより、粗大粒子は、上昇流にのることができず、円錐台部19c側面に沿って下降し、粗大粒子回収チャンバ19dで回収される。また、遠心力よりも抗力の影響をより受けた微粒子は、円錐台部19c内壁での上昇流とともに内壁から系外に排出される。
排出された2次微粒子(銀微粒子)18は、真空ポンプ30による回収部20からの負圧(吸引力)によって、図1中、符号Uに示す方向に吸引され、内管19eを通して回収部20に送られ、回収部20のフィルター20bで回収される。このときのサイクロン19内の内圧は、大気圧以下であることが好ましい。また、2次微粒子(銀微粒子)18の粒子径は、目的に応じて、ナノメートルオーダの任意の粒子径が規定される。
このように、酸性の性質を有する銀微粒子を、銀の粉末をプラズマ処理し、例えば、有機酸の水溶液を噴霧するだけで容易かつ確実に得ることができる。
なお、熱プラズマ炎を用いて銀の1次微粒子を形成しているが、気相法を用いて銀の1次微粒子を形成することができる。このため、気相法であれば、熱プラズマ炎を用いた熱プラズマ法に限定されるものではなく、火炎法により、銀の1次微粒子を形成する製造方法でもよい。
しかも、本実施形態の銀微粒子の製造方法により製造される銀微粒子は、その粒度分布幅が狭い、すなわち、均一な粒子径を有し、1μm以上の粗大粒子の混入が殆どない。
ここで、火炎法とは、火炎を熱源として用い,銀を含む原料を火炎に通すことにより微粒子を合成する方法である。火炎法では、銀を含む原料を、火炎に供給し、そして、冷却ガスを火炎に供給し、火炎の温度を低下させて銀粒子の成長を抑制して銀の1次微粒子15を得る。さらに、有機酸を1次微粒子15に供給して、銀微粒子を製造する。
なお、冷却ガスおよび有機酸は、上述の熱プラズマ炎と同じものを用いることができる。
次に、銀微粒子について説明する。
図2は本発明の実施形態に係る銀微粒子の示差熱曲線の一例を示すグラフである。
図2のLは本発明の銀微粒子の示差熱(DTA)曲線を示し、Lは従来の銀微粒子の示差熱(DTA)曲線を示し、Lはクエン酸の示差熱(DTA)曲線を示す。図2に示すように、本発明の銀微粒子のピークL1pの温度は、従来の銀微粒子のピークL2pの温度よりも低い。このことは、本発明の銀微粒子が、従来の銀微粒子よりも低い温度での焼成が可能であることを示唆する。
なお、本発明の銀微粒子の示差熱(DTA)曲線Lは、クエン酸の示差熱(DTA)曲線Lとは異なる傾向を示す。
本発明の銀微粒子は、ナノ粒子と呼ばれるものであり、例えば、粒子径が1~100nmである。粒子径はBET法を用いて測定された平均粒子径である。本発明の銀微粒子は、例えば、上述の製造方法で製造され、粒子状態で得られる。このように本発明の銀微粒子は、溶媒内等に分散されている状態ではなく、銀微粒子単独で存在する。このため、溶媒との組合せ等も特に限定されるものではなく、溶媒の選択の自由度は高い。
図3に示すように銀微粒子50は、その表面50aに表面被覆物51がある。表面50aの表面被覆物51を含め、銀微粒子50の表面状態を調べたところ、炭化水素(CnHm)が表面に存在し、この炭化水素(CnHm)以外に、親水性および酸性をもたらすヒドロキシル基(-OH)、カルボキシル基(-COOH)が明らかに存在していることを示唆する結果が得られている。
表面被覆物51は、有機酸の熱分解によって生じた、炭化水素(CnHm)と親水性および酸性をもたらすカルボキシル基(-COOH)、またはヒドロキシル基(-OH)を含む有機物で構成されている。例えば、表面被覆物は、クエン酸またはリンゴ酸の熱分解で生じた有機物で構成される。具体的には、上述のヒドロキシル基(-OH)、およびカルボキシル基(-COOH)は、例えば、上述の有機酸によりもたらされたものである。
このように表面被覆物51はヒドロキシル基およびカルボキシル基を含むものであるが、少なくともカルボキシル基を含む構成であればよい。
なお、従来の銀微粒子について表面状態を調べたところ、炭化水素(CnHm)が存在していることを確認しているが、明らかにヒドロキシル基およびカルボキシル基の存在を示唆する結果が得られていなかった。
なお、銀微粒子50の表面状態は、例えば、FT-IR(フーリエ変換赤外分光光度計)を用いて調べることができる。
本発明の銀微粒子のpHと、従来の銀微粒子のpHとを求めたところ、本発明の銀微粒子のpHは3.5~6.0であり、酸性の性質を有する。従来の銀微粒子のpHは8~9であり、ほぼ中性の性質を有する。
上述のpHは、銀微粒子に純水を入れた後、しばらく放置した後、純水部分のpHの測定値である。
試験管に、純水と油とを入れた状態で、本発明の銀微粒子を入れて撹拌して放置したところ、純水と油とが水層と油層に分離し、銀微粒子が水層に分散していることを確認している。
同様に、試験管に、純水と油とを入れた状態で、従来の銀微粒子を入れて撹拌して放置したところ、純水と油とが水層と油層に分離し、油層に銀微粒子が分散していることを確認している。このことから、本発明の銀微粒子は、従来の銀微粒子に比して親水性の性質を有する。
このようなことから、本発明の銀微粒子は、従来の銀微粒子に比して、酸性の性質、かつ親水性の性質を有する。
上述のように従来の銀微粒子は、ほぼ中性の性質を有する。従来の銀微粒子を、図3に示す銀微粒子50のように溶液52中に分散させるためには大量の分散剤(図示せず)を投入する必要がある。従来の銀微粒子においては、大量の分散剤が、焼成温度の低下を妨げていることが考えられる。
これに対して、本発明の銀微粒子は上述のように酸性の性質を有する。このため、図3に示すように銀微粒子50を溶液52中に分散させる場合、少量の塩基性分散剤(図示せず)で必要な分散状態を得ることができる。この結果、低い温度での焼成が可能になる。
また、少量の塩基性分散剤で必要な分散状態を得ることができることから、塗膜をより少ない量の分散剤で作製することができる。これらのことから、低い温度での焼成が可能であり、かつ均一な膜を形成することができる。このように、本発明の銀微粒子は、導電性等の性能を維持しつつ、更に低い温度で配線を形成することができる。
膜の均一性は、正反射光値を用いて評価することができる。図4および図5は正反射光値を説明する模式図である。物体に入射した入射光は、以下のように表される。
入射光=正反射光+拡散反射光+内部散乱光+透過光+吸収光
均一で緻密で、平らな膜であると正反射光値が高くなる。このことから、正反射光値は、膜の均一さ、緻密さ、および平滑さの指標となる。
図4に示す膜60は、基板62に形成されており、内部に複数の銀微粒子50が配置されている。複数の銀微粒子50はサイズが揃っており、分散状態もよい。図5に示す膜61は、基板62に形成されており、内部に複数の銀微粒子50が配置されているが、複数の銀微粒子50はサイズが不揃いであり、分散状態も悪い。
図4に示す膜60の表面60aに入射された入射光Liは、正反射光Lrが生じる。図5に示す膜61でも表面61aに入射された入射光Liは、正反射光Lrが生じる。
図4に示す膜60は銀微粒子50のサイズが揃っており、分散状態もよく、空隙が少なく均一な膜であるため、内部散乱光および拡散反射光が少なく正反射光の光量が多くなる。すなわち、正反射光値が大きい。
図5に示す膜61は銀微粒子50のサイズが不揃いであり、分散状態も悪く、空隙が多く不均一な膜であるため、内部散乱光および拡散反射光が増加し正反射光の光量が少なくなる。すなわち、正反射光値が小さい。
図6に示すSEM(走査電子顕微鏡)像は、図4に示す膜60を示すものであり、図7に示すSEM像は図5に示す膜61を示すものである。図6に示すSEM像は正反射光値が21.7であり、図7に示すSEM像は正反射光値が0.4である。
図6のSEM像と図7のSEM像を比較すると、図5に示す膜61のSEM像を示す図7の方が、不均一な膜であることがわかる。このように、正反射光値を用いて、膜の均一性を評価することができる。正反射光値は、例えば、分光測色計を用いて測定することができる。
本発明は、基本的に以上のように構成されるものである。以上、本発明の銀微粒子の製造方法および銀微粒子について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良または変更をしてもよいのはもちろんである。
以下に実施例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
本実施例では、実施例1および実施例2ならびに比較例1および比較例2の銀微粒子について、pHと、塗膜の正反射光値と、各焼成温度での抵抗値を測定した。その結果を下記表1に示す。
以下、銀微粒子のpH、塗膜の正反射光値、および各焼成温度での抵抗値について説明する。
<銀微粒子のpH>
銀微粒子のpHは、以下のようにして測定した。
まず、所定の量の各銀微粒子を容器に収納し、銀微粒子に純水(20ミリリットル)を滴下し、120分放置した後、純水部分のpHを測定した。pHの測定にはガラス電極法を用いた。
<正反射光値>
正反射光値は、以下のようにして測定した。
まず、溶媒と分散剤からなる溶液に銀微粒子を分散させた。その後、この分散液をスライドガラス上に塗布して塗膜を形成した後、分光測色計を用いて塗膜の正反射光値を測定した。
なお、分散剤には、BYK-112(ビックケミー・ジャパン株式会社製)を用いた。
<抵抗値>
抵抗値は、以下のようにして測定した。
まず、溶媒と分散剤からなる溶液に銀微粒子を分散させた。その後、この分散液をスライドガラス上に塗布して塗膜を形成した。そして、温度150℃、180℃のうち、予め定められた焼成温度で焼成させた後、四探針法を用いて焼成後の塗膜の抵抗値を測定した。
焼成は、温度150℃、180℃のうち、予め定められた焼成温度に達した炉内に、塗膜が形成されたスライドガラスを配置して、炉内に1時間保持して焼成した。なお、炉内の雰囲気は大気とした。
実施例1-2および実施例2-2は焼成温度180℃での抵抗値を測定していない。このため、下記表1の「焼成温度180℃」の欄には「―」と記した。
なお、実施例1~2ならびに比較例1および比較例2の銀微粒子は、上述の微粒子製造装置10を用いて作製した。
原料粉末に、平均粒子径5μmの銀の粉末を用いた。
キャリアガスにアルゴンガスを用い、プラズマガスにアルゴンガスと水素ガスの混合ガスを用いた。冷却ガスに、アルゴンガスとメタンガスの混合ガスを用いた。
実施例1では、有機酸にクエン酸、溶媒に純水を用い、クエン酸を含む水溶液(クエン酸の濃度15W/W%)を、噴霧ガスを用いて銀の1次微粒子に噴霧した。噴霧ガスにはアルゴンガスを用いた。
実施例2では、有機酸にリンゴ酸、溶媒に純水を用い、リンゴ酸を含む水溶液(リンゴ酸の濃度15W/W%)を、噴霧ガスを用いて銀の1次微粒子に噴霧した。噴霧ガスにはアルゴンガスを用いた。
比較例1および比較例2では、有機酸を含む水溶液を、銀の1次微粒子に噴霧しなかった。
なお、銀微粒子の製造条件は、プラズマガス:アルゴンガス200リットル/分、水素ガス5リットル/分、キャリアガス:アルゴンガス5リットル/分、急冷ガス:アルゴンガス900リットル/分、メタンガス1リットル/分、内圧:40kPaとした。
Figure 0007090651000001
表1に示すように、実施例1~2は比較例1および比較例2に比して、塗膜の正反射光値が優れていた。このことから、実施例1~2は比較例1および比較例2に比して、均一な膜が形成できることが示された。
実施例1~2は比較例1および比較例2に比して、低い焼成温度で、小さな抵抗値が得られた。本発明では、導電性等の性能を維持しつつ、更に低い温度で配線を形成することができた。
10 微粒子製造装置
12 プラズマトーチ
14 材料供給装置
15 1次微粒子
16 チャンバ
17 酸供給部
18 微粒子(2次微粒子)
19 サイクロン
20 回収部
22 プラズマガス供給源
24 熱プラズマ炎
28 気体供給装置
30 真空ポンプ
Li 入射光
Lr 正反射光

Claims (4)

  1. 銀の粉末を用いて、熱プラズマ法により銀微粒子を製造する製造方法であって、
    前記銀の粉末を、熱プラズマ炎中に供給し、前記熱プラズマ炎の尾部に、冷却ガスを供給して、銀微粒子を生成し、前記銀微粒子に有機酸を供給する工程を有することを特徴とする銀微粒子の製造方法。
  2. 前記有機酸を供給する工程は、前記有機酸を含む水溶液を前記有機酸が熱分解する雰囲気に噴霧する請求項に記載の銀微粒子の製造方法。
  3. 前記有機酸は、C、OおよびHだけで構成されている請求項1又は2に記載の銀微粒子の製造方法。
  4. 前記有機酸は、L-アスコルビン酸、ギ酸、グルタル酸、コハク酸、シュウ酸、DL-酒石酸、ラクトース一水和物、マルトース一水和物、マレイン酸、D-マンニット、クエン酸、リンゴ酸、およびマロン酸のうち、少なくとも1種である請求項1~のいずれか1項に記載の銀微粒子の製造方法。
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