JP6451026B2 - タッチパネル用電極およびタッチパネル - Google Patents
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Description
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
図1は、本実施形態のタッチパネル用電極およびタッチパネルの一実施形態を示す平面図である。図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。図3は、図1のX部分を拡大した平面図である。図4は、図3のB−B線に沿う断面図である。
本実施形態のタッチパネル10は、透明基材20と、透明基材20の一方の面20aに形成された第1のタッチパネル用電極31と、透明基材20の他方の面20bに形成された第2のタッチパネル用電極32とから概略構成されている。
一方、交差領域60以外における帯状電極40の厚さd2は、30nm〜1000nmが好ましい。
また、透明基材20と、第1のタッチパネル用電極31および第2のタッチパネル用電極32との接着力を向上させるために、透明基材20に高周波処理またはプライマー(Primer)処理を施してもよい。
また、本実施形態におけるポリマー型導電インクとしては、熱硬化型の他にも、光硬化型、浸透乾燥型、溶剤揮発型といった公知のものが用いられる。
本実施形態では、透明基材20上に付着させた銀インク組成物を固化処理することにより、導電回路を形成する。
固化処理は、後述するように透明基材20上に付着させた銀インク組成物を加熱(焼成)処理することにより行う。
なお、本明細書において、「金属銀の形成材料に由来する銀」とは、特に断りの無い限り、銀インク組成物の製造時に配合された金属銀の形成材料中の銀を意味し、配合後に引き続き金属銀の形成材料を構成している銀と、配合後に金属銀の形成材料が分解して生じた分解物中の銀および銀自体と、の両方を含む概念とする。
本実施形態において、金属銀の形成材料は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合、その組み合わせおよび比率は、任意に調節できる。
金属銀の形成材料としては、式「−COOAg」で表される基を有するカルボン酸銀を例示できる。
前記カルボン酸銀は、式「−COOAg」で表される基を有していれば特に限定されない。例えば、式「−COOAg」で表される基の数は1個のみでもよいし、2個以上でもよい。また、カルボン酸銀中の式「−COOAg」で表される基の位置も特に限定されない。
なお、本明細書においては、単なる「カルボン酸銀」との記載は、特に断りの無い限り、「β−ケトカルボン酸銀(1)」および「カルボン酸銀(2)」だけではなく、これらを包括する、「式「−COOAg」で表される基を有するカルボン酸銀」を意味するものとする。
Yはそれぞれ独立にフッ素原子、塩素原子、臭素原子または水素原子であり;R1は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基またはフェニル基であり;R2は炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であり;R3は炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であり;R4およびR5はそれぞれ独立に炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基であり;R6は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、水酸基または式「AgO−」で表される基であり;
Xはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基もしくはベンジル基、シアノ基、N−フタロイル−3−アミノプロピル基、2−エトキシビニル基、または一般式「R7O−」、「R7S−」、「R7−C(=O)−」もしくは「R7−C(=O)−O−」で表される基であり;
R7は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、チエニル基、または1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基もしくはジフェニル基である。)
β−ケトカルボン酸銀(1)は、前記一般式(1)で表される。
式中、Rは1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基もしくはフェニル基、水酸基、アミノ基、または一般式「R1−CY2−」、「CY3−」、「R1−CHY−」、「R2O−」、「R5R4N−」、「(R3O)2CY−」もしくは「R6−C(=O)−CY2−」で表される基である。
Rにおける環状の前記アルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、トリシクロデシル基を例示できる。
Rにおける前記アルキニル基としては、エチニル基(−C≡CH)、プロパルギル基(−CH2−C≡CH)等の、Rにおける前記アルキル基の炭素原子間の1個の単結合(C−C)が三重結合(C≡C)に置換された基を例示できる。
置換基である前記脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜16である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものを例示できる。
RにおけるR2は、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であり、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものを例示できる。
RにおけるR3は、炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であり、炭素数が1〜16である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものを例示できる。
RにおけるR4およびR5は、それぞれ独立に炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基である。すなわち、R4およびR5は、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素数が1〜18である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものを例示できる。
RにおけるR6は、炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、水酸基または式「AgO−」で表される基であり、R6における前記脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜19である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものを例示できる。
Xにおける炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基としては、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものを例示できる。
Xにおけるフェニル基およびベンジル基は、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよく、好ましい前記置換基としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ニトロ基(−NO2)等を例示でき、置換基の数および位置は特に限定されない。そして、置換基の数が複数である場合、これら複数個の置換基は互いに同一でも異なっていてもよい。
R7がチエニル基またはジフェニル基である場合、これらの、Xにおいて隣接する基または原子(酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基)との結合位置は、特に限定されない。例えば、チエニル基は、2−チエニル基および3−チエニル基のいずれでもよい。
カルボン酸銀(2)は、前記一般式(2)で表される。
式中、R8は炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基(−COOH)または式「−C(=O)−OAg」で表される基である。
R8における前記脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜19である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものを例示できる。ただし、R8における前記脂肪族炭化水素基は、炭素数が1〜15であることが好ましく、1〜10であることがより好ましい。
前記銀インク組成物は、特に金属銀の形成材料が前記カルボン酸銀である場合、金属銀の形成材料以外に、さらに、炭素数25以下のアミン化合物および第4級アンモニウム塩、アンモニア、並びに前記アミン化合物またはアンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩からなる群から選択される1種以上の含窒素化合物(以下、単に「含窒素化合物」と略記することがある。)が配合されてなるものが好ましい。
以下、炭素数25以下のアミン化合物を「アミン化合物」、炭素数25以下の第4級アンモニウム塩を「第4級アンモニウム塩」、炭素数25以下のアミン化合物が酸と反応してなるアンモニウム塩を「アミン化合物由来のアンモニウム塩」、アンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩を「アンモニア由来のアンモニウム塩」と略記することがある。
前記アミン化合物は、炭素数が1〜25であり、第1級アミン、第2級アミンおよび第3級アミンのいずれでもよい。また、前記第4級アンモニウム塩は、炭素数が4〜25である。前記アミン化合物および第4級アンモニウム塩は、鎖状および環状のいずれでもよい。また、アミン部位またはアンモニウム塩部位を構成する窒素原子(例えば、第1級アミンのアミノ基(−NH2)を構成する窒素原子)の数は1個でもよいし、2個以上でもよい。
好ましい前記モノアルキルアミンとして、具体的には、n−ブチルアミン、n−へキシルアミン、n−オクチルアミン、n−ドデシルアミン、n−オクタデシルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、3−アミノペンタン、3−メチルブチルアミン、2−アミノオクタン、2−エチルヘキシルアミン、1,2−ジメチル−n−プロピルアミンを例示できる。
前記ヘテロアリール基は、単環状および多環状のいずれでもよく、その環員数(環骨格を構成する原子の数)も特に限定されないが、3〜12員環であることが好ましい。
前記ヘテロアリール基で、酸素原子を1個有する単環状のものとしては、フラニル基を例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1個有する単環状のものとしては、チエニル基を例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、酸素原子を1〜2個および窒素原子を1〜3個有する単環状のものとしては、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサジアゾリル基、モルホリニル基を例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1〜2個および窒素原子を1〜3個有する単環状のものとしては、チアゾリル基、チアジアゾリル基、チアゾリジニル基を例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、窒素原子を1〜5個有する多環状のものとしては、インドリル基、イソインドリル基、インドリジニル基、ベンズイミダゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、インダゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、テトラゾロピリジル基、テトラゾロピリダジニル基、ジヒドロトリアゾロピリダジニル基を例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1〜3個有する多環状のものとしては、ジチアナフタレニル基、ベンゾチオフェニル基を例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、酸素原子を1〜2個および窒素原子を1〜3個有する多環状のものとしては、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾオキサジアゾリル基を例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1〜2個および窒素原子を1〜3個有する多環状のものとしては、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基を例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ジアミンは炭素数が1〜10であることが好ましく、より好ましいものとしてはエチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタンを例示できる。
好ましい前記ジアルキルアミンとして、具体的には、N−メチル−n−ヘキシルアミン、ジイソブチルアミン、ジ(2−エチルへキシル)アミンを例示できる。
好ましい前記トリアルキルアミンとして、具体的には、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンを例示できる。
前記ジアルキルモノアリールアミンを構成するアリール基は、前記モノアリールアミンを構成するアリール基と同様であり、炭素数が6〜10であることが好ましい。
前記ハロゲン化テトラアルキルアンモニウムを構成するアルキル基は、前記モノアルキルアミンを構成するアルキル基と同様であり、炭素数が1〜19であることが好ましい。また、ハロゲン化テトラアルキルアンモニウム1分子中の4個のアルキル基は、互いに同一でも異なっていてもよい。すなわち、4個のアルキル基は、全てが同じでもよいし、全てが異なっていてもよく、一部だけが異なっていてもよい。
前記ハロゲン化テトラアルキルアンモニウムを構成するハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を例示できる。
好ましい前記ハロゲン化テトラアルキルアンモニウムとして、具体的には、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミドを例示できる。
環状アミンであれば、好ましいものとして、ピリジンを例示できる。
また、置換基である前記アリール基およびアルキル基は、さらに1個以上の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよく、このようなハロゲン原子で置換された置換基を有するモノアルキルアミンとしては、2−ブロモベンジルアミンを例示できる。ここで、前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を例示できる。
また、後述する二酸化炭素供給時において、銀インク組成物(第二の混合物)中の成分がより均一に分散して、品質が安定することから、前記アミン化合物は分岐鎖状のアルキル基を有するものが好ましい。
本実施形態において、前記アミン化合物由来のアンモニウム塩は、前記アミン化合物が酸と反応してなるアンモニウム塩であり、前記酸は、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸でもよいし、酢酸等の有機酸でもよく、酸の種類は特に限定されない。
前記アミン化合物由来のアンモニウム塩としては、n−プロピルアミン塩酸塩、N−メチル−n−ヘキシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン塩酸塩等を例示できるが、これらに限定されない。
本実施形態において、前記アンモニア由来のアンモニウム塩は、アンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩であり、ここで酸としては、前記アミン化合物由来のアンモニウム塩の場合と同じものを例示できる。
前記アンモニア由来のアンモニウム塩としては、塩化アンモニウム等を例示できるが、これに限定されない。
そして、前記含窒素化合物としては、前記アミン化合物、第4級アンモニウム塩、アミン化合物由来のアンモニウム塩およびアンモニア由来のアンモニウム塩からなる群から選択される1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合、その組み合わせおよび比率は、任意に調節できる。
前記含窒素化合物の配合量を上記のように規定することで、銀インク組成物は安定性がより向上し、導電回路の品質がより向上する。さらに、高温による加熱処理を行わなくても、より安定して導電回路を形成できる。
銀インク組成物は、前記金属銀の形成材料以外に、さらに還元剤が配合されてなるものでもよい。還元剤を配合することで、前記銀インク組成物は、金属銀をより形成し易くなり、例えば、低温での加熱処理でも十分な導電性を有する金属銀(導電体)を形成できる。
そして、前記還元剤は、シュウ酸、ヒドラジンおよび下記一般式(3)で表される化合物(以下、「化合物(3)」と略記することがある)からなる群から選択される1種以上の還元性化合物(以下、単に「還元性化合物」と略記することがある)であることが好ましい。
H−C(=O)−R21 ・・・(3)
(式中、R21は、炭素数20以下のアルキル基、アルコキシ基もしくはN,N−ジアルキルアミノ基、水酸基またはアミノ基である。)
前記還元性化合物は、シュウ酸(HOOC−COOH)、ヒドラジン(H2N−NH2)および前記一般式(3)で表される化合物(化合物(3))からなる群から選択される1種以上のものである。すなわち、配合される還元性化合物は、1種のみでよいし、2種以上でもよく、2種以上を併用する場合、その組み合わせおよび比率は、任意に調節できる。
R21における炭素数20以下のアルキル基は、炭素数が1〜20であり、直鎖状、分岐鎖状および環状のいずれでもよく、前記一般式(1)のRにおける前記アルキル基と同様のものを例示できる。
窒素原子に結合している前記アルキル基は、それぞれ直鎖状、分岐鎖状および環状のいずれでもよく、炭素数が1〜19である点以外は、前記一般式(1)のRにおける前記アルキル基と同様のものを例示できる。
銀インク組成物は、前記金属銀の形成材料以外に、さらにアルコールが配合されてなるものが好ましい。
アセチレンアルコール(4)は、上述の銀インク組成物の加熱処理により、黒色層を形成する成分として好適である。
アセチレンアルコール(4)は、前記一般式(4)で表される。
式中、R’およびR’’は、それぞれ独立に炭素数1〜20のアルキル基、または1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基である。
R’およびR’’における炭素数1〜20のアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状および環状のいずれでもよく、環状である場合、単環状および多環状のいずれでもよい。R’およびR’’における前記アルキル基としては、Rにおける前記アルキル基と同様のものを例示できる。
前記その他の成分は、目的に応じて任意に選択でき、特に限定されず、好ましいものとしては、アルコール以外の溶媒を例示でき、配合成分の種類や量に応じて任意に選択できる。
銀インク組成物において、配合成分の総量に占める前記その他の成分の配合量の比率は、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
前記その他の成分は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合で、その組み合わせおよび比率は、任意に調節できる。
各成分の配合時には、全ての成分を添加してからこれらを混合してもよいし、一部の成分を順次添加しながら混合してもよく、全ての成分を順次添加しながら混合してもよい。
混合方法は特に限定されず、撹拌子または撹拌翼等を回転させて混合する方法、ミキサーを使用して混合する方法、超音波を加えて混合する方法等、公知の方法から適宜選択すればよい。
また、配合時間(混合時間)も、各配合成分が劣化しない限り特に限定されないが、5分〜120分であることが好ましい。
銀インク組成物は、さらに二酸化炭素が供給されてなるものでもよい。このような銀インク組成物は高粘度となり、例えば、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、パッド印刷法等の、インクを厚盛りすることが必要な印刷法への適用に好適である。
そして、本実施形態においては、例えば、前記金属銀の形成材料および含窒素化合物が配合されてなる第一の混合物に、二酸化炭素を供給して第二の混合物とし、前記第二の混合物に、さらに、前記還元剤を配合して、銀インク組成物を製造することが好ましい。また、前記アルコールまたはその他の成分を配合する場合、これらは、第一の混合物および第二の混合物のいずれか一方または両方の製造時に配合でき、目的に応じて任意に選択できる。
そして、二酸化炭素ガスの供給時間は、必要とされる二酸化炭素ガスの供給量や、流量を考慮して適宜調節すればよい。
この時の撹拌方法は、二酸化炭素を用いない上記の銀インク組成物の製造時における前記混合方法の場合と同様でよい。
ドライアイスの使用量は、上記の二酸化炭素ガスの供給量を考慮して調節すればよい。
ドライアイスの添加中および添加後は、第一の混合物を撹拌することが好ましく、例えば、二酸化炭素を用いない上記の銀インク組成物の製造時と同様の方法で撹拌することが好ましい。このようにすることで、効率的に二酸化炭素を供給できる。
撹拌時の温度は、二酸化炭素ガス供給時と同様でよい。また、撹拌時間は、撹拌温度に応じて適宜調節すればよい。
このときの銀インク組成物は、配合成分が異なる点以外は、二酸化炭素を用いない上記の銀インク組成物と同様の方法で製造できる。そして、得られた銀インク組成物は、配合成分が全て溶解していてもよいし、一部の成分が溶解せずに分散した状態であってもよいが、配合成分が全て溶解していることが好ましく、溶解していない成分は均一に分散していることが好ましい。
一段階目の加熱処理において、加熱温度は、インク組成物の配合成分の種類に応じて適宜調節すればよいが、50℃〜500℃であることが好ましく、70℃〜300℃であることがより好ましい。また、加熱時間は、加熱温度に応じて調節すればよいが、通常は、5秒〜12時間であることが好ましく、1分〜5時間であることがより好ましい。
二段階目の加熱処理において、加熱温度は、導電回路が良好に形成されるように、インク組成物の配合成分の種類に応じて適宜調節すればよいが、60℃〜350℃であることが好ましく、70℃〜250℃であることがより好ましい。また、加熱時間は、加熱温度に応じて調節すればよいが、通常は、1分〜12時間であることが好ましく、1分〜10時間であることがより好ましい。
導電性のインクを用いて、帯状電極40を形成する印刷法としては、例えば、凹版オフセット印刷法、リバースオフセット印刷法、凹版ダイレクト印刷法、スクリーン印刷法などが挙げられる。これらの中でも、凹版オフセット印刷法が好ましい。
凹版オフセット印刷法により、交差領域60における帯状電極40の厚さd1を、交差領域60以外における帯状電極40の厚さd2よりも小さくする方法としては、例えば、凹版の深さを変えることが挙げられる。すなわち、1つの凹版の中において、交差領域60に対応する部分における深さのみを浅くしておく方法や、浅い凹版で交差領域60、または、交差領域60およびそれ以外の領域(非交差領域)を印刷した後、深い凹版で非交差領域を印刷する方法(二度刷り)が挙げられる。
ここで、凹版における交差領域60に対応する部分のみにフッ素コート剤を塗布する方法としては、例えば、インクジェット印刷法が挙げられる。
ここでは、凹版の表面処理を行う方法としては、フッ素コートを塗布する方法を例示したが、凹版の表面処理方法としては、公知のいかなる方法(例えば、UVオゾン処理法、プラズマ処理法、コロナ処理法)を用いてもよい。
また、凹版とインクとの親和性が向上する表面処理を用いてもよい。この場合、凹版における交差領域60に対応する部分のみをマスキングした後、その他の部分に、親和性が向上する表面処理を行えばよい。
また、マスク蒸着法等の非印刷法により、帯状電極40を形成して、交差領域60における帯状電極40の厚さd1を、交差領域60以外における帯状電極40の厚さd2よりも小さくしてもよい。
非印刷法では、印刷法の場合と同様に、交差領域60に対応する薄膜と交差領域60以外の領域に対応する薄膜を形成した後、さらに、交差領域60以外の領域に薄膜を積層することによって、相対的に交差領域60が薄い帯状電極40を形成できる。
Claims (2)
- 帯状電極が格子状の単位電極パターンを形成し、該単位電極パターンが多数連接して設けられてなり、メッシュ構造をなすタッチパネル用電極であって、
前記帯状電極が交差する交差領域が形成され、前記帯状電極同士は、前記交差領域において、互いに鋭角または鈍角で交差し、
前記交差領域の上下幅a、前記交差領域の左右幅bおよび前記帯状電極の幅cは、前記交差領域の上下幅a、前記交差領域の左右幅b、前記帯状電極の幅cの順に大きく(a>b>c)、
前記交差領域における前記帯状電極の厚さが、前記交差領域以外における前記帯状電極の厚さよりも小さいことを特徴とするタッチパネル用電極。 - 透明基材と、該透明基材の少なくとも一方の面に形成された、請求項1に記載のタッチパネル用電極と、を備えたことを特徴とするタッチパネル。
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