JP7089193B2 - 加湿ユニット - Google Patents

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本開示は、加湿ユニットに関する。
特許文献1には、室内を加湿する調湿装置が開示されている。この調湿装置は、ヒータと調湿部材とを収容した筐体を備えている。筐体には、屋外から導入した空気を屋外へ排出する第1の流路、及び屋外から導入した空気を室内へ供給する第2の流路が形成されている。第1の流路を流れる空気は、調湿部材に水分を吸着されて屋外へ排出される。第2の流路を流れる空気は、ヒータで温められてから調湿部材により加湿されて室内に供給される。
特開2006-170492号公報
特許文献1に記載された調湿装置は、屋外の空気しか筐体内に取り込まれないので室内の湿度を検出することができず、室内の湿度に応じた加湿を行うことができない。
本開示は、屋外から筐体内に取り込んだ空気を用いて室内の加湿を行う加湿ユニットにおいて、室内の湿度を検出することを目的とする。
(1)本開示は、対象空間を加湿する加湿ユニットであって、
水分を吸着させる吸湿領域及び水分を放出させる放湿領域を有する吸着部材と、
前記吸着部材の放湿領域を加熱するヒータと、
空気流を生成する第1ファン及び第2ファンと、
前記吸着部材、前記ヒータ、前記第1ファン、及び前記第2ファンを収容する筐体と、
第1センサと、を備え、
前記筐体は、前記第1ファンによって屋外から取り入れられた空気が前記吸着部材の放湿領域を経由して前記対象空間へ吹き出される第1空気通路と、前記第2ファンによって屋外から取り入れられた空気が前記吸着部材の吸湿領域を経由して屋外へ排出される第2空気通路と、前記対象空間に連通しかつ前記対象空間内の空気を流入させる流入口とを有し、
前記第1センサが、前記筐体内に配置され前記流入口から流入した空気の湿度を検出する。
上記構成を有する加湿ユニットによれば、流入口から筐体内に流入した対象空間内の空気の湿度を第1センサによって検出することができ、この第1センサの検出結果に基づいて対象空間の加湿を行うことが可能となる。
(2)好ましくは、前記筐体が、前記流入口に連通しかつ前記第1センサが配置される第3空気通路を有しており、
前記第3空気通路が、前記第1空気通路における前記第1ファンよりも空気流方向の上流側、又は、前記第2空気通路における前記第2ファンよりも空気流方向の上流側に合流している。
このような構成により、第1ファン又は第2ファンによって対象空間内の空気を流入口から第3空気通路に流し、第3空気通路内において対象空間の空気の湿度を第1センサで検出することができる。
(3)好ましくは、前記第1センサが断熱材によって囲まれており、前記第3空気通路が前記断熱材により形成されている。
このような構成により、第3空気通路を流れる空気が、周囲の空気で冷やされるのを抑制することができ、第1センサによって正確に湿度を検出することができる。
(4)好ましくは、前記筐体内に、前記第3空気通路を前記第1空気通路又は前記第2空気通路に合流させる合流口が形成され、前記合流口の開口面積が、前記流入口の開口面積よりも小さい。
このような構成により、流入口の開口面積をより大きくして筐体内に対象空間の空気を取り込みやすくし、合流口の開口面積をより小さくして第3空気通路を流れる空気の風量を小さくし、加湿効率の悪化を抑制することができる。
(5)好ましくは、前記第3空気通路を流れる空気の風量が、前記第1空気通路及び前記第2空気通路を流れる空気の風量よりも小さい。
第3空気通路を流れる空気は、対象空間の湿度を検出するために用いられ、対象空間の加湿のためには用いられないので、その風量を小さくすることで加湿効率の悪化を抑制することができる。
(6)好ましくは、前記第3空気通路が、前記第2空気通路における前記吸着部材よりも下流側に合流する。
第3空気通路を流れる空気は、通常、屋外の空気よりも温かいので、第3空気通路が吸着部材よりも下流側で第2空気通路に合流することで、吸着部材による吸湿効率の悪化を抑制することができる。
(7)前記第3空気通路は、前記第1空気通路における前記吸着部材よりも上流側に合流してもよい。
第3空気通路で湿度が検出された後の対象空間の空気は、屋外の空気よりも温度が高いので、第1空気通路においてより温かい空気をヒータに通すことができ、ヒータの出力を抑制することができる。
(8)前記第2ファンによって前記第2空気通路を流れる空気の風量が、前記第1ファンによって前記第1空気通路を流れる空気の風量よりも大きく、
前記第3空気通路が、前記第2空気通路に合流する。
このような構成により、第3空気通路が、より空気の風量の大きい第2空気通路に合流することで、湿度の検出のための空気の流れが第2空気通路における空気の流れに与える影響を小さくすることができる。
(9)好ましくは、前記筐体は、前記第1空気通路を流れる空気が前記対象空間へ吹き出される吹出口を有し、
所定方向における前記筐体の一側部に前記流入口が設けられ、前記所定方向における他側部に前記吹出口が設けられる。
このような構成により、流入口と吹出口とを左右方向に間隔をあけて配置することができ、吹出口から吹き出された加湿空気が直接的に流入口に入り込むのを抑制することができる。
(10)好ましくは、前記筐体が、屋外から空気を取り入れる取入口を有し、
前記第1空気通路と前記第2空気通路とが、前記取入口と前記吸着部材との間で共通の空気通路により構成されている。
このように、第1空気通路と第2空気通路との一部を共通とすることで筐体内の空気の流れを簡素化し、取入口を共用することができる。
(11)好ましくは、屋外の空気の状態を検出する第2センサをさらに備えており、
前記第1空気通路の一部と前記第2空気通路の一部とが、共通の空気通路により構成され、
前記第1センサは、前記第2ファンによって前記流入口から流入する空気の湿度を検出し、
前記第2センサは、前記第2ファンによって前記筐体内に取り入れられた屋外の空気の状態を検出する。
この構成によれば、第2ファンの作動によって、第1センサ及び第2センサの双方の検出値を得ることができる。
(12)好ましくは、対象空間の加湿を行う通常制御と、前記通常制御を一時的に停止し次の前記通常制御が可能となるまで待機する待機制御とを実行する制御装置を備えており、
前記制御装置は、前記待機制御の実行中に、前記ヒータを停止し前記第1ファン及び前記第2ファンを作動させるサンプリング動作を行う。
この構成によれば、待機制御の実行中、第2ファンを作動させることで第1センサによる対象空間の湿度の検出及び第2センサによる屋外の空気状態の検出を行うことができる。第1センサ及び第2センサの検出値を得るために第2ファンだけを作動させると、対象空間の空気が第2ファンによって吸い出され、対象空間内の湿度を大きく変動させる可能性があるが、本開示のように第1ファンと第2ファンとの双方を作動させることで、対象空間の空気が過剰に吸い出されるのを抑制することができる。
(13)好ましくは、前記サンプリング動作中、前記第1ファンにより生成される空気流の風量が、第2ファンによって生成される空気流の風量よりも小さい。
この構成によれば、サンプリング動作中、前記第1ファンにより生成される空気流の風量が、第2ファンによって生成される空気流の風量よりも小さいので、屋外からの加湿されていない空気(冷えた空気等)が対象空間に吹き出されるのを抑制し、対象空間内の人に不快感を与えないようにすることができる。
(14)好ましくは、前記サンプリング動作中に前記第1ファンにより生成される空気流の風量が、前記通常制御の実行中に前記第1ファンにより生成される空気流の風量よりも小さい。
この構成によれば、サンプリング動作中に第1ファンにより生成される空気流の風量が、加湿運転中に第1ファンにより生成される空気流の風量よりも小さいので、サンプリング動作中に加湿されていない空気が対象空間に吹き出されるのを抑制しつつ、第2ファンによって対象空間内の空気が過剰に吸い出されるのを抑制することができる。
(15)好ましくは、前記制御装置は、待機制御の実行中に連続的に前記サンプリング動作を行う第1モードと、間欠的に前記サンプリング動作を行う第2モードとを制御モードとして有している。
この構成によれば、例えば、屋外に霧が発生し湿度が極めて高くなるような場合、サンプリング動作によって屋外の空気を取り入れると、筐体内に水が溜まったり対象空間に高湿の空気を吹き出したりする可能性がある。このような場合、制御装置が待機制御の第2モードを実行することでサンプリング動作の時間を短くし、屋外の空気の取り入れを抑制することができる。
本開示の第1の実施形態に係る加湿ユニットの模式図である。 加湿ユニットの筐体の外観斜視図である。 筐体の天板を取り除いた概略平面図である。 筐体のパネルを取り除いた概略底面図である。 筐体の前板を取り除いた概略正面図である。 図3のC-C矢視における概略的な断面図である。 図6のD矢視図である。 図4のE-E矢視における概略的な断面図である。 図8のF矢視図である。 吸湿ロータの平面図である。 吸湿ロータを示す分解斜視図である。 ヒータの斜視図である。 本開示の第2の実施形態に係る加湿ユニットにおける筐体のパネルを取り除いた概略底面図である。 図13のG-G矢視における概略的な断面図である。 温湿度センサの斜視図である。 本開示の第3の実施形態に係る加湿ユニットにおける筐体の天板を取り除いた概略平面図である。 加湿運転の通常制御及び待機制御を実行する場合の制御装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下、実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
<加湿ユニットの全体構成>
図1は、本開示の第1の実施形態に係る加湿ユニット3の模式図である。
加湿ユニット3は、対象空間S1の加湿及び換気を行う。対象空間S1は、例えば、天井壁4、側壁5、及び図示しない床壁により仕切られた部屋内の空間である。
加湿ユニット3は、屋外の空気を導入して加湿し、その加湿された空気を対象空間S1に吹き出す。加湿ユニット3は、吸湿ロータ41、ヒータ42、第1ファン43、第2ファン44、温湿度センサ(第1センサ)45、制御装置46、筐体47、導入ダクト48、及び排出ダクト49等を備える。
筐体47は、上記の機器41~46を収容する。筐体47は、筐体本体50と、パネル51と、導入接続管52と、排出接続管53と、を有する。筐体本体50の大部分は、天井裏空間S2に配置されている。筐体本体50の下端部は天井壁4を貫通して配置されている。天井裏空間S2は、天井壁4の上方に形成された空間である。筐体本体50の下端は開放され、パネル51によって塞がれている。
パネル51は、筐体本体50の下端に対して着脱自在に取り付けられている。パネル51の下面は、全体が対象空間S1に露出している。パネル51には、筐体本体50の内部と対象空間S1とを連通する複数の開口54,72が形成されている。開口は、筐体本体50から対象空間S1に空気を吹き出すための吹出口54を含む。吹出口54の近傍には、吹出口54から吹き出される空気の温度を検出する温度センサ60が設けられている。開口は、対象空間S1内の空気を筐体本体50内に流入させる流入口72を含む。流入口72の近傍には、流入口72から流入した対象空間S1の空気の温度及び湿度を検出する温湿度センサ45が設けられている。
導入接続管52の一端及び排出接続管53の一端は筐体本体50に接続されている。導入接続管52の他端側の開口は、屋外の空気を取り入れるための取入口55である。排出接続管53の他端側の開口は、屋外に空気を排出するための排出口56である。取入口55及び排出口56は、導入接続管52及び排出接続管53を用いずに、筐体本体50の壁面に形成した開口により構成されていてもよい。
筐体47は、第1空気通路P1及び第2空気通路P2を有している。第1空気通路P1及び第2空気通路P2は、対象空間S1の加湿のために用いられる「加湿用空気通路」である。取入口55から筐体47内に導入された屋外の空気は、第1空気通路P1を通って吹出口54まで流れる。取入口55から筐体47内に導入された屋外の空気は、第2空気通路P2を通って排出口56まで流れる。
筐体47は、第3空気通路P3及び第4空気通路P4をさらに有している。
第3空気通路P3は、対象空間S1内の空気の状態である温度及び湿度を検出するために用いられる「状態検出用空気通路」である。流入口72から筐体47内に流入した対象空間S1の空気は、第3空気通路P3を流れる。第3空気通路P3は、第2空気通路P2と合流する。第3空気通路P3を流れる空気は、第2空気通路P2を流れる空気とともに排出口56から排出される。
第4空気通路P4は、制御装置46に含まれる発熱部品の冷却のために用いられる「冷却用空気通路」である。取入口55から筐体47内に導入された屋外の空気は、第4空気通路P4を流れる。第4空気通路P4は、発熱部品を冷却した後に第2空気通路P2と合流する。第4空気通路P4を流れる空気は、第2空気通路P2を流れる空気とともに排出口56から排出される。
導入ダクト48の一端は、筐体47の導入接続管52に接続されている。導入ダクト48の他端は、側壁5を貫通して屋外と連通している。本実施形態の導入ダクト48は、屋外の空気を取入口55から第1空気通路P1に導入するための第1導入ダクト、屋外の空気を取入口55から第2空気通路P2に導入するための第2導入ダクト、及び屋外の空気を第4空気通路P4に導入するための第4導入ダクトを兼ねている。
排出ダクト49の一端は、筐体47の排出接続管53に接続されている。排出ダクト49の他端は、側壁5を貫通して屋外と連通している。第2空気通路P2を流れる空気は、排出口56から排出ダクト49を介して屋外に排出される。
吸湿ロータ(吸着装置)41は、第1空気通路P1及び第2空気通路P2の途中に配置されている。吸湿ロータ41は、第2空気通路P2を流れる空気から水分を奪い、第1空気通路P1を流れる空気に前記水分を放出して当該空気を加湿するように構成されている。ヒータ42は、第1空気通路P1の途中に設けられ、第1空気通路P1を流れる加湿前の空気を温める。
第1ファン43は、第1空気通路P1において吹出口54の近傍に配置されている。第1ファン43は、第1空気通路P1内に空気の流れを発生させる。具体的には、第1ファン43は、導入ダクト48を介して屋外の空気を第1空気通路P1に導入し、吸湿ロータ41を経由して吹出口54から対象空間S1に吹き出すことができる位置に配置されている。
第2ファン44は、第2空気通路P2において排出口56の近傍に配置されている。第2ファン44は、第2空気通路P2内に空気の流れを発生させる。具体的には、第2ファン44は、導入ダクト48を介して屋外の空気を第2空気通路P2に導入し、吸湿ロータ41を経由して排出口56から屋外に排出することができる位置に配置されている。第2ファン44は、第3空気通路P3及び第4空気通路P4内に空気の流れも発生させる。
温湿度センサ45は、筐体本体50内に設けられ、対象空間S1の空気の温度及び湿度を検出する。温度センサ60は、筐体本体50内に設けられ、対象空間S1に吹き出される空気の温度を検出する。温湿度センサ45及び温度センサ60の検出値は、制御装置46に入力される。第1ファン43及び第2ファン44にはエンコーダ等の回転検出センサ(図示省略)が設けられ、回転検出センサの検出値も制御装置46に入力される。制御装置46は、各種センサ45、60の検出値等に基づいて、吸湿ロータ41、ヒータ42、第1ファン43、及び第2ファン44の動作を制御する。
加湿ユニット3は、「加湿運転」及び「換気運転」を行う。加湿運転において、制御装置46は、吸湿ロータ41、ヒータ42、第1ファン43及び第2ファン44を作動させる。これにより、屋外の空気は、導入ダクト48を通過して筐体本体50の第1空気通路P1及び第2空気通路P2に導入される。第2空気通路P2に導入された空気中の水分は吸湿ロータ41に奪われる。水分を奪われた空気は、排出ダクト49を通過して屋外に排出される。第1空気通路P1に導入された空気は、吸湿ロータ41により加湿される。加湿された空気は、吹出口54から対象空間S1に吹き出される。制御装置46は、温湿度センサ45で検出される対象空間S1の湿度が目標湿度(設定湿度)となるように、加湿運転を行う。
換気運転において、制御装置46は、第1ファン43及び第2ファン44を作動させ、吸湿ロータ41及びヒータ42を作動させない。これにより、屋外の空気は、導入ダクト48を通過して筐体本体50の第1空気通路P1及び第2空気通路P2に導入される。第1空気通路P1に導入された空気は、吸湿ロータ41により加湿されることなく、吹出口54から対象空間S1に吹き出される。
加湿運転及び換気運転において、吹出口54から対象空間S1への吹き出される空気の風量は、対象空間S1から流入口72及び第3空気通路P3を経て屋外へ排出される空気の風量よりも大きくなるように設定されている。このため、対象空間S1の内部は、吹出口54から放出される空気によって正圧となる。その結果、対象空間S1内の空気は、加湿ユニット3以外の場所から対象空間S1外に漏れ出ることになり、対象空間S1を換気することができる。したがって、本実施形態の加湿ユニット3は、屋外の空気を対象空間S1に押し込むタイプ(外気押込み式)の加湿ユニットである。
<筐体47の具体的構成>
図2は、加湿ユニット3の筐体47の外観斜視図である。以下の説明において、向きや位置を説明するために、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」等の表現を用いる場合がある。これらの表現は、特に断りの無い限り、図2に示された互いに直交する矢印X,Y,Zの方向に従う。具体的に、以下の説明では、図2中の矢印Xの方向(第1方向)を左右方向、矢印Yの方向(第2方向)を前後方法、矢印Zの方向(第3方向)を上下方向という。ただし、これらの方向や位置を表す表現は、説明の便宜上用いられるものであって本開示を限定するものではない。
筐体47の筐体本体50は、直方体の箱形状に形成されている。筐体本体50は、前板50a、後板50b、左側板50c、右側板50d、及び天板50eを有している。筐体本体50の下端は開放し、パネル51によって塞がれている。
筐体本体50の後板50bには導入接続管52及び排出接続管53が設けられている。筐体本体50は、導入接続管52及び排出接続管53により空気が出入りする方向(前後方向Y)の長さよりも、これに水平に直交する方向(左右方向X)の長さが長く形成されている。パネル51には、吹出口54と、流入口72とが形成されている。左右方向Xにおいて、吹出口54は、パネル51の一側部に配置され、流入口72は、パネル51の他側部に配置されている。したがって、吹出口54と流入口72とは、左右方向Xに間隔をあけて配置されている。
図3は、筐体47の天板50eを取り除いた概略平面図である。図4は、筐体47のパネル51を取り除いた概略底面図である。図5は、筐体47の前板50aを取り除いた概略正面図である。図3~図5に示すように、筐体47内には、吸湿ロータ41、第1ファン43、第2ファン44等の機器が左右方向Xに振り分けて配置されている。
筐体本体50には、その内部空間を上下に分ける第1仕切板61が設けられている。図3及び図5に示すように、第1仕切板61上には、第2仕切板62、第3仕切板63、及び第4仕切板64が設けられている。図4及び図5に示すように、第1仕切板61よりも下側には、第5仕切板65、第6仕切板66、第7仕切板67が設けられている。
図3に示すように、第1仕切板61は、図3において平面視で第2、第3仕切板62,63で囲まれた領域及び第3、第4仕切板63,64で囲まれた領域(第2ファン44が配置される領域と制御装置46の一部が配置される領域とを除く領域)で設けられている。第2ファン44が設けられている領域には、さらに第8仕切板68と、第9仕切板69とが設けられている。
図3に示すように、第2仕切板62は、平面視において、前後方向Yに延びる2つの縦板部62a,62cと、これらの縦板部62a,62c同士を接続する傾斜板部62bと、を有している。縦板部62aは、筐体本体50の前板50aから後方に延びている。縦板部62cは、筐体本体50の後板50bから前方へ延びている。縦板部62aと縦板部62cとは左右方向Xの位置がずらされている。傾斜板部62bは、縦板部62aの後端と縦板部62cの前端とを接続している。
第3仕切板63は、第2仕切板62に対して左右方向Xに間隔をあけて配置されている。第3仕切板63は、平面視において、前後方向Yに延びる2つの縦板部63a,63cと、縦板部63a,63c同士を接続する傾斜板部63bと、を有している。縦板部63aは、筐体本体50の前板50aから後方に延びている。縦板部63cは、筐体本体50の後板50bから前方へ延びている。縦板部63aと縦板部63cとは左右方向Xの位置がずらされている。傾斜板部63bは、縦板部63aの後端と縦板部63cの前端とを接続している。
第4仕切板64は、第3仕切板63における縦板部63cの前後方向Yの中途部と、筐体本体50の右側板50dとにわたって左右方向Xに延びている。
以上の構成により、筐体本体50の上部側であって、左右方向Xの略中央には、第2仕切板62及び第3仕切板63によって筐体本体50の前後方向Yにわたる第1空間R1が形成される。筐体本体50の上部側における右前側には、第3仕切板63及び第4仕切板64によって第2空間R2が形成される。筐体本体50の上部側における右後側には、第3仕切板63の縦板部63c及び第4仕切板64によって第3空間R3が形成される。
図4に示すように、第1仕切板61の下側に配置された第5仕切板65は、筐体本体50の後板50bから前方へ延びている。第5仕切板65は、第2仕切板62における縦板部62c(図3参照)の下方に配置されている。第6仕切板66は、第5仕切板65の前端と、筐体本体50の右側板50dとにわたって左右方向Xに延びている。第7仕切板67は、第6仕切板66の左右方向Xの中途部と、筐体本体50の前板50aとにわたって前後方向Yに延びている。
以上の構成により、筐体本体50の下部側における右後側には、第5仕切板65及び第6仕切板66によって第4空間R4が形成されている。筐体本体50の下部側における右前側には、第6仕切板66及び第7仕切板67によって第5空間R5が形成されている。
図3に示す第3空間R3と図4に示す第4空間R4の間には、第1仕切板61が存在していない。そのため、第3空間R3と第4空間R4とは上下に連通している。第3空間R3及び第4空間R4には、制御装置46を含む電装品が配置されている。第5空間R5には、第1ファン43が配置されている。
筐体本体50内において、図3に示すように第2仕切板62よりも左側の領域と、図4に示すように第5仕切板65及び第7仕切板67よりも左側の領域とは、連続的につながった第6空間R6を形成している。この第6空間R6には、第2ファン44が配置されている。第6空間R6は、第2ファン44によって空気が流れる第2空気通路P2(図1参照)の一部を形成している。
図3及び図4に示すように、第8仕切板68は、筐体本体50の左側板50cから右方向に延びている。第9仕切板69は、第8仕切板68の右端と前板50aとにわたって前後方向Yに延びている。第8仕切板68及び第9仕切板69の上端は、筐体本体50の天板50eに接続されている。第8仕切板68及び第9仕切板69の下端は、パネル51に到っている。
筐体本体50には、第8仕切板68及び第9仕切板69により仕切られた第7空間R7が形成されている。第7空間R7は、筐体本体50の上端から下端にわたって平面視で四角形状に区画された空間である。第7空間R7の内面又は外面には、断熱材77が設けられている。この断熱材77によって、隣接する第2空間R2との間の熱の移動が抑制されている。
なお、筐体本体50の内部空間を分割する構成は、本実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
図3及び図4に示すように、導入接続管52は、筐体本体50の後板50bにおいて第1空間R1と第4空間R4とに対応する位置に設けられている。導入接続管52の取入口55は、第1空間R1と第4空間R4とに連通している。第1空間R1は、取入口55から取り入れられた空気が流れる第1空気通路P1(図1参照)及び第2空気通路P2の一部を形成している。第4空間R4は、取入口55から取り入れられた空気が流れる第4空気通路P4(図1参照)を形成している。第2空間R2は、後述する吸湿ロータ41のヒータケース41fを介して第1空間R1と連通しており、第1空間R1とともに第1空気通路P1を形成する。
筐体本体50の後板50bの内面には、取入口55から筐体本体50内に取り入れられる空気から塵埃等を除去するエアフィルタ73が設けられている。エアフィルタ73は、後板50bに設けられた取付枠74に取り付けられている。図3に示すように、第1空間R1には、取入口55から取り入れられた空気の通過を許容する形態と阻止する形態とに切り替え可能なダンパ装置75が設けられている。ダンパ装置75は、回動することによって第1及び第2空気通路P1,P2を開閉する扉75aを有している。
排出接続管53は、筐体本体50の後板50bにおいて第6空間R6に対応する位置に設けられている。排出接続管53の排出口56は、第6空間R6と連通している。第6空間R6は、後述する吸湿ロータ41の吸着部材41aを介して第1空間R1と連通しており、第1空間R1とともに第2空気通路P2を形成している。
図4及び図5に示すように、パネル51に形成された吹出口54は、第5空間R5に対応する位置に形成されている。図3及び図4に示すように、パネル51に形成された流入口72は、第7空間R7に対応する位置に形成されている。第7空間R7は、第3空気通路P3(図1参照)を形成している。
図6は、図3のC-C矢視における概略的な断面図である。図7は、図6のD矢視図である。図3、図4、及び図6に示すように、第7空間R7を形成する第8仕切板68には、開口68aが形成されている。開口68aは、第7空間R7と第6空間R6と連通している。開口68aは、第3空気通路P3を第2空気通路P2に合流させる合流口を構成している。図7に示すように、本実施形態の開口68aは、上下方向Zに細長い複数のスリットにより構成されている。複数のスリットは左右方向Xに並べられている。開口68aの面積は、流入口72の面積よりも小さい。
第7空間R7には、温湿度センサ45が配置されている。温湿度センサ45は、流入口72から開口68aを流れる空気の温度及び湿度を検出する。図6に示すように、温湿度センサ45は、第7空間R7において、開口68aに対向して配置されている。そのため、開口68aを通過する空気の温度及び湿度を適切に検出することができる。
図7に示すように、第8仕切板68には、開口68aの面積を調整する調整板68bが設けられている。本実施形態の調整板68bは、第8仕切板68に対して上下方向に移動可能に取り付けられている。調整板68bを上下方向に移動させることで開口68aに重なる調整板68bの長さを変化させ、第7空間R7と第6空間R6とを連通する開口68aの面積を調整することができる。開口68aの面積を調整することで、第7空間R7に流入する空気流の風量を調節することができる。なお、調整板68bの移動は、手動で行ってもよいし、モータやソレノイド等のアクチュエータにより自動で行ってもよい。調整板68bは、左右方向に移動可能に設けられていてもよい。
<制御装置46の構成>
図3及び図4に示すように、制御装置46は、第3空間R3及び第4空間R4に配置されている。制御装置46は、第1制御基板81と、第2制御基板82とを含む。第1制御基板81は、第1ファン43の動作を制御する。第2制御基板82は、第2ファン44及びヒータ42の動作を制御する。第1、第2制御基板81,82には、CPU及びメモリ等を有するマイクロコンピュータと、整流回路及びインバータ回路等を有するインバータ(電源回路)とが実装されている。
第2制御基板82には、インバータに含まれるスイッチング素子等の発熱部品が実装されている。図4に示すように、第2制御基板82には、発熱部品を冷却するためのヒートシンク(冷却器)84が取り付けられている。ヒートシンク84は、アルミニウム合金等で形成されたブロックからなり、表面に多数のフィンが形成されている。ヒートシンク84は、導入接続管52の前側の近傍に位置にしている。制御装置46が配置される第4空間R4には、ヒートシンク84が配置される領域(冷却空間)R4aと、それ以外の領域とを区画する隔壁85が前後方向Yに沿って配置されている。冷却空間R4aは、第4空気通路P4(図1参照)を形成している。
図8は、図4のE-E矢視における概略的な断面図である。
図4及び図8に示すように、エアフィルタ73が取り付けられる取付枠74は、第1仕切板61よりも下側に空気の流通を遮蔽する遮蔽板74aを有している。この遮蔽板74aには、取入口55から取り入れられた空気を冷却空間R4aに流入させる流入口74bが形成されている。
第6仕切板66には、開口66aが形成されている。開口66aは、冷却空間R4aと第6空間R6とを連通している。第6空間R6は、第2空気通路P2を形成しているので、開口66aは、第4空気通路P4を第2空気通路P2に合流させる合流口を構成している。したがって、取入口55から取り入れられた空気は流入口74bから冷却空間R4aを流れ、開口66aから第6空間R6に排出される。冷却空間R4aに配置されたヒートシンク84には、冷却空間R4aを流れる空気が供給され、第2制御基板82に実装された発熱部品が冷却される。
図9は、図8のF矢視図である。
第6仕切板66には、開口66aの面積を調整する調整板66bが設けられている。本実施形態の調整板66bは、第6仕切板66に対して左右方向に移動可能に取り付けられている。調整板66bを左右方向に移動させることで当該調整板66bが開口66aに重なる長さを変化させ、冷却空間R4aと第6空間R6とを連通する開口66aの面積を調整することができる。開口66aの面積を調整することで、第4空間R4に流入する空気の風量を調節することができる。なお、調整板66bの移動は、手動で行ってもよいし、モータやソレノイド等のアクチュエータにより自動で行ってもよい。調整板66bは、上下方向に移動可能に設けられていてもよい。
<第1ファン43の構成>
図5に示すように、第5空間R5において、第1仕切板61の下側には第1ファン43が設けられている。この第1ファン43は、複数の羽根を有するファン本体43aと、ファン本体43aを収容するファンケース43bと、ファン本体43aを回転させるファンモータ43cとを有する。本実施形態の第1ファン43は、例えば遠心ファンである。
第1仕切板61には、ファン本体43aの回転によってファンケース43b内へ空気を吸入させる吸込口61aが形成されている。ファンケース43bの下端には、ファン本体43aの回転によってファンケース43b外へ空気を吐出させる吐出口43dが形成されている。吐出口43dは、パネル51の吹出口54に接続され、吹出口54に連通している。第1ファン43によって第1空気通路P1の空気流が生成される。
図4に示すように、第1ファン43のファンケース43bには、温度センサ60と温度ヒューズ(温度検知器)76とが設けられている。温度センサ60は、吐出口43dから吹き出される空気の温度を検出する。温度ヒューズ76は、周囲の空気温度が所定温度を超えると断線する電線を有し、制御装置46に信号を送信する回路に組み込まれている。温度センサ60の検出値、及び、温度ヒューズ76の断線状態は、制御装置46に入力される。
<第2ファン44の構成>
図3~図5に示すように、第6空間R6には、第2ファン44が設けられている。第2ファン44は、複数の羽根を有するファン本体44aと、ファン本体43aを収容するファンケース44bと、ファン本体43aを回転させるファンモータ43cとを有する。ファンケース44bの下面には、ファン本体44aの回転によってファンケース44b内へ空気を吸入させる吸込口44dが形成されている。ファンケース44bの後端には、ファン本体44aの回転によってファンケース44b外へ空気を吐出させる吐出口44eが形成されている。吐出口44eは、排出接続管53に接続されている。第2ファン44によって、第2空気通路P2の空気流が生成される。本実施形態の第2ファン44は、シロッコファンである。第2ファン44は、第1ファン43をよりも大きな風量の空気流を生成する。
<吸湿ロータ41の構成>
図3~図5に示すように、吸湿ロータ(吸湿装置)41は、第1仕切板61に設けられている。吸湿ロータ41は、図3に示すように、平面視において第3仕切板63の傾斜板部63b及び縦板部63aの下方に配置されている。吸湿ロータ41は、第1空間R1と第2空間R2とを跨いで配置されている。吸湿ロータ41は、図4に示すように、底面視において第6空間R6に配置されている。
図10は、吸湿ロータ41の平面図である。図11は、吸湿ロータ41の分解斜視図である。吸湿ロータ41は、吸着部材41aと、リングギヤ41bと、ピニオンギヤ41cと、支持フレーム41dと、ヒータケース41fとを有している。なお、図11は、支持フレーム41dから吸着部材41a及びリングギヤ41bを上方に分離させた状態を示している。
吸着部材41aは、円環状に形成されたデシカント材である。吸着部材41aは、その温度が低いときに自身を通過する空気から水分を吸着する。吸着部材41aは、その温度が高いときに、吸着部材41aを通過する空気に自身に吸着された水分を放出し、当該空気を加湿する。
リングギヤ41bは、外歯歯車からなる。リングギヤ41bは、吸着部材41aの外周に取り付けられている。吸着部材41aとリングギヤ41bとは一体化されている。吸着部材41a及びリングギヤ41bは、支持フレーム41dに配置されている。吸着部材41a及びリングギヤ41bは、吸着部材41aの中心Oにおいて支持フレーム41dに回転可能に支持されている。
支持フレーム41dは、筐体本体50の第1仕切板61と一体に形成されるか、又は、第1仕切板61に固定されている。支持フレーム41dには略扇形の貫通孔41d1、41d2が形成されている。貫通孔41d1は、後述する第1領域A1(図3参照)に対応する位置に形成されている。貫通孔41d2は、後述する第2、第3領域A2、A3に対応する位置に形成されている。貫通孔は、第1領域A1~第3領域A3のそれぞれに対応して3箇所に形成されていてもよい。
ピニオンギヤ41cは、リングギヤ41bの外周側において支持フレーム41dに対して回転可能に支持されている。ピニオンギヤ41cは、リングギヤ41bと噛み合っている。ピニオンギヤ41cは、図示しないモータにより回転される。ピニオンギヤ41cが回転すると、吸着部材41aがリングギヤ41bと共に中心O回りに回転する。本実施形態では、吸着部材41aは、その周方向の一方側(図3の白抜き矢印Bで示す方向)に回転する。
図4、図5、及び図11に示すように、吸湿ロータ41の支持フレーム41dには、ヒータケース41fが設けられている。ヒータケース41fは、平面視において略円弧形状に形成され、支持フレーム41dの貫通孔41d2に対応する位置に配置されている。ヒータケース41fは、上端が開放された箱状に形成されている。ヒータケース41fは、図5に示すように、第6空間R6において吸着部材41aの下方に配置されている。ヒータケース41fは、図3の平面視において、後述する第2領域A2及び第3領域A3の範囲(240°の角度範囲)に配置されている。ヒータケース41fは、吸着部材41aを通過する空気の通路を形成する通路部材として機能している。ヒータケース41fは、第1空間R1と第2空間R2との間において第1空気通路P1の一部を形成する。
ヒータケース41f内には、ヒータ42が収容されている。図3に示すように、ヒータ42は、傾斜板部63bの下方に位置する。ヒータ42は、第2領域A2と第3領域A3との間に相当する位置に配置されている。図11に示すように、ヒータケース41fの内部において、ヒータ42よりも第1空気通路P1における空気流方向の上流側は、ヒータ前空間41f1を構成している。ヒータ前空間41f1は、第3領域A3(図3及び図4参照)に配置されている。ヒータ前空間41f1は、ヒータ42で温められる前の空気が導入される。
ヒータケース41fの内部において、ヒータ42よりも第1空気通路P1における空気流方向の下流側は、ヒータ後空間41f2を構成している。ヒータ後空間41f2は、第2領域A2(図3及び図4参照)に配置されている。ヒータ後空間41f2は、ヒータ42で温められた後の空気が導入される。
図12は、ヒータ42の斜視図である。ヒータ42は、例えば金属により断面が四角形状に形成されている。ヒータ42は、その内部を通過する空気との接触面積を増加させるために格子状の枠体42aを有している。ヒータ42の一方の開放端は空気の入口42bであり、ヒータ42の他方の開放端は空気の出口42cである。
ヒータ42は、入口42bをヒータ前空間41f1に向け、出口42cをヒータ後空間41f2に向けて配置されている。ヒータ前空間41f1の空気は、入口42bから加熱したヒータ42内に導入され、ヒータ42の内部を通過するときに枠体42a等に接触して温められる。温められた空気は、ヒータ42の出口42cからヒータ後空間41f2に移動し、ヒータ後空間41f2の上方に位置する吸着部材41aを温める(図3参照)。したがって、ヒータ42は、間接的に吸着部材41aを温める。
ヒータ42は、空気を温める替わりに、吸着部材41aを直接温めてもよい。その場合、例えばヒータ42を吸着部材41aの上方に配置し、ヒータ42の輻射熱によって吸着部材41aを温めればよい。
図3に示すように、吸着部材41aは、平面視において第1領域(吸湿領域)A1、第2領域(放湿領域)A2、及び第3領域A3を有している。第1領域A1、第2領域A2、及び第3領域A3は、吸着部材41aの中心O回りに、それぞれ120°の角度範囲で設定されている。第1領域A1は、第2領域A2及び第3領域A3と隣接している。第2領域A2は、第1領域A1及び第3領域A3と隣接している。第3領域A3は、第1領域A1及び第2領域A2と隣接している。
第1領域A1~第3領域A3は、一定の位置に固定された領域である。したがって、吸着部材41aが矢印B方向に回転すると、第1領域A1~第3領域A3は吸着部材41a上で相対的に移動する。
第1領域A1は、第3仕切板63の縦板部63aから矢印Bとは反対方向に120°の角度範囲に設定されている。これにより、第1領域A1は、第1空間R1と第6空間R6との間に介在している。
取入口55から屋外の冷たい空気が第1空間R1内に導入されると、その空気の一部は、吸着部材41aの第1領域A1を通過して第6空間R6へ流れる。吸着部材41aの第1領域A1は、空気により冷却されて温度が低下する。そのため、吸着部材41aの第1領域A1は、吸着部材41aを通過する空気中の水分を吸着する。吸着部材41aの第1領域A1が空気中の水分を吸着した後に、吸着部材41aが回転すると、第1領域A1であった部分が第2領域A2となる。
第2領域A2は、第3仕切板63の縦板部63aから矢印B方向に傾斜板部63bまでの120°の角度範囲に形成されている。第2領域A2は、第2空間R2とヒータケース41fのヒータ後空間41f2との間に介在している。ヒータケース41f内においてヒータ42で温められた空気は、ヒータ後空間41f2から吸着部材41aの第2領域A2を通過して第2空間R2に移動する。その際、吸着部材41aの第2領域A2は、空気により温められて温度が上昇するので、当該第2領域A2を通過する空気に水分を放出して当該空気を加湿する。
第3領域A3は、第3仕切板63の傾斜板部63bから矢印B方向に120°の角度範囲に形成されている。第3領域A3は、第1空間R1とヒータケース41fのヒータ前空間41f1との間に介在している。取入口55から屋外の冷たい空気が第1空間R1内に導入されると、その空気の一部は、吸着部材41aの第3領域A3を通過してヒータ前空間41f1に移動する。その際、吸着部材41aの第3領域A3は冷たい空気によって予備的に冷却される。冷たい空気は吸着部材41aの第3領域A3によって予備的に温められる。吸着部材41aは、必ずしも第3領域A3を有していなくてもよい。
以上のように、吸湿ロータ41は、単一の吸着部材41aを回転させることで、第1領域A1での第1空気通路P1を流れる空気中の水分の吸着と、第2領域A2での第2空気通路P2を流れる空気の加湿とを行うことができ、加湿ユニット3をコンパクトに構成することができる。
<空気通路のまとめ>
図3及び図4に示すように、第2ファン44を作動させると、屋外の空気は、導入接続管52の取入口55から筐体本体50の第1空間R1に導入される。第1空間R1に導入された空気は、吸着部材41aの第1領域A1を通過して第6空間R6に移動し、排出接続管53の排出口56から屋外へ排出される。
したがって、本実施形態では、導入接続管52の管内空間、第1空間R1、第6空間R6、及び排出接続管53の管内空間が、取入口55から排出口56まで空気が流れる第2空気通路P2を構成している。第2空気通路P2の途中に、吸着部材41aの第1領域A1及び第2ファン44が配置されている。吸湿ロータ41の吸着部材41aは、第1領域A1において第2空気通路P2を流れる空気中の水分を吸着する。
第2ファン44を作動させると、パネル51に形成された流入口72から対象空間S1の空気が第7空間R7に流入する。第7空間R7に導入された空気は、温湿度センサ45の近傍を流れて開口68aを通過し、第6空間R6に流入して排出接続管53の排出口56から屋外へ排出される。したがって、本実施形態では、第7空間R7が、第3空気通路P3を構成している。
第3空気通路P3は、開口68aにおいて第2空気通路P2に合流し、屋外に排出される。第3空気通路P3を流れる空気は、対象空間S1の温度及び湿度を検出するためだけに利用され、吸湿ロータ41を通過せずに屋外に排出されるので対象空間S1の加湿のために全く寄与していない。そのため、第3空気通路P3を流れる空気の風量は、第2空気通路P2及び第1空気通路P1を流れる空気の風量よりも小さくなるように設定されている。本実施形態では、開口68aの面積をできるだけ小さくすることによって第3空気通路P3を流れる空気の風量を小さく設定し、対象空間S1の加湿効率の低下を抑制している。
第3空気通路P3は、第2空気通路P2における吸着部材41aよりも下流側で第2空気通路P2に合流している。仮に、第3空気通路P3が、吸着部材41aよりも上流側で第2空気通路P2に合流したとすると、対象空間S1の温かい空気が吸着部材41aの第1領域A1を通過し、吸着部材41aに対する水分の吸着が妨げられる恐れがある。本実施形態では、第3空気通路P3が吸着部材41aよりも下流側で第2空気通路P2に合流するので、吸着部材41aによる水分の吸着を効率よく行うことができる。
第2ファン44を作動させると、取入口55から流入した空気が、エアフィルタ73の取付枠74に形成された流入口74bから第4空間R4における冷却空間R4aに流入する。冷却空間R4aに流入した空気は、制御装置46の発熱部品を冷却したあと、第6仕切板66に形成された開口66aを通過し、第6空間R6に流入して排出口56から屋外へ排出される。したがって、本実施形態では、第4空間R4の冷却空間R4aが、第4空気通路P4を構成している。
第4空気通路P4は、第2空気通路P2における吸着部材41aよりも下流側で第2空気通路P2に合流している。したがって、第4空気通路P4から第2空気通路P2を通って屋外へ排出される空気の経路は、吸着部材41aの第1領域A1を経由しない経路となる。仮に、第4空気通路P4が、吸着部材41aよりも上流側で第2空気通路P2に合流したとすると、発熱部品を冷却した後の温かい空気が吸着部材41aの第1領域A1を通過し、吸着部材41aに対する水分の吸着が妨げられる恐れがある。本実施形態では、第4空気通路P4が吸着部材41aよりも下流側で第2空気通路P2に合流し、発熱部品を冷却した後の温かい空気が吸着部材41aの第1領域A1を流れることがないので、吸着部材41aによる水分の吸着を効率よく行うことができる。
加湿運転時に第1ファン43を作動させると、屋外の空気は、導入接続管52の取入口55から第1空間R1に導入され、吸着部材41aの第3領域A3を通過してヒータケース41fのヒータ前空間41f1に移動する。ヒータ前空間41f1に移動した空気は、ヒータケース41f内においてヒータ42で温められてヒータ後空間41f2に移動し、吸着部材41aの第2領域A2を通過して第2空間R2に移動する。第2空間R2に移動した空気は、第1ファン43によってパネル51の吹出口54から対象空間S1に吹き出される。
したがって、本実施形態では、導入接続管52の管内空間、第1空間R1、ヒータ前空間41f1、ヒータ後空間41f2、及び第2空間R2が、取入口55から吹出口54まで空気が流れる第1空気通路P1を構成している。第1空気通路P1の途中に、吸着部材41aの第3領域A3及び第2領域A2、ヒータ42、第1ファン43が配置されている。
第1空気通路P1では、ヒータ42で温められる前の空気が吸着部材41aの第3領域A3を通過することで、吸着部材41aが予備的に冷却される。吸着部材41aは、ヒータ42で温められた空気が吸着部材41aの第2領域A2を通過することで当該空気に水分を放出する。これにより、吸着部材41aの第2領域A2を通過する空気は加湿される。
加湿運転時に、第1空気通路P1を流れる空気、及び第2空気通路P2を流れる空気は、いずれも同じ空間である第1空間R1を通過する。しかし、第1空気通路P1及び第2空気通路P2を流れる空気を振り分けるための仕切板は、第1空間R1には設けられていない。第2ファン44は、第1ファン43よりも大きい風量で駆動されるので、第2ファン44と第1ファン43との間で空気の吸引力に差が生じ、その吸引力の差によって第1空気通路P1と第2空気通路P2とに空気が振り分けられるからである。第1空気通路P1を流れる空気、及び第2空気通路P2を流れる空気は、いずれも同じ空間である第1空間R1を通過するので、筐体本体50内の構造を簡素化することができる。
換気運転時に第1ファン43及び第2ファン44を作動させると、屋外の空気は、加湿運転時と同様に第1空気通路P1及び第2空気通路P2を流れる。しかし、吸湿ロータ41及びヒータ42は駆動されないので、第1空気通路P1を流れる空気は、吸湿ロータ41の吸着部材41aで加湿されることなく、パネル51の吹出口54から対象空間S1に放出される。換気運転時に第1ファン43だけでなく第2ファン44を駆動させるのは、第1ファン43は第2ファン44よりも生成する空気流の風量が小さいので、第1ファン43を駆動させるだけでは、導入ダクト48を介して屋外の空気を引き込むことが困難となる可能性があるからである。
<第1ファン43及び第2ファン44の風量制御>
第1ファン43及び第2ファン44は、それぞれ所定の風量の空気流を生成するように、制御装置46によって運転周波数(回転数)が制御される。第1ファン43による風量と第2ファン44による風量とは、例えば、1:5の比率で設定される。
図1に示すように、導入接続管52に接続される導入ダクト48が長い場合、筐体47内に屋外の空気を引き込むためには、第1ファン43及び第2ファン44の運転周波数を高める必要がある。そのため、第1ファン43及び第2ファン44は、それぞれ制御装置46によって適切な運転周波数で運転される。
第2ファン44の運転周波数が高められると、第7空間R7を流れる空気の風量、及び、第4空間R4を流れる空気の風量も増大する。第7空間R7を流れる空気は対象空間S1の温度及び湿度を検出するためだけに用いられ、第4空間R4を流れる空気は発熱部品の冷却のためだけに用いられ、いずれも空気の加湿のためには用いられないので、風量が増大するほど加湿にとってロスとなる。そのため、本実施形態では、第7空間R7と第6空間R6とを連通する開口(合流口)68aの開度、及び、第4空間R4と第6空間R6とを連通する開口(合流口)66aの開度を、それぞれ調整板68b,66bで調整することによって、第2ファン44の運転周波数を高めたとしても、第7空間R7及び第4空間R4を流れる空気の風量の増大を抑制することができる。
[第2の実施形態]
図13は、本開示の第2の実施形態に係る加湿ユニットにおける筐体のパネルを取り除いた概略底面図である。図14は、図13のG-G矢視における概略的な断面図である。図15は、温湿度センサ45の斜視図である。
前述した第1の実施形態では、加湿ユニット3の筐体47が、第3空気通路P3を形成する第8、第9仕切板68,69を備えていたが、本実施形態に係る加湿ユニット3は、温湿度センサ45を囲う断熱材87,88が第3空気通路P3を形成している。具体的に、本実施形態の温湿度センサ45は、図14に示すように、筐体47の前板50aに取付部材86を介して取り付けられている。
取付部材86は、L字状に折り曲げられた板材であり、上下方向Zに沿って配置された第1板部86aと水平方向に沿って配置された第2板部86bとを有する。取付部材86の第1板部86aは前板50aに固定され、第2板部86bの下面には温湿度センサ45が取り付けられている。温湿度センサ45は、筐体47のパネル51の上方に間隔をあけて配置されている。
温湿度センサ45の下方におけるパネル51には、流入口72が形成されている。流入口72は、第1の実施形態の流入口72に比べて小さく、その全部又は大部分が、パネル51を鉛直方向の下方から見たときに温湿度センサ45にオーバーラップする大きさに形成されている。温湿度センサ45は、流入口72から流入した対象空間S1の空気の温度及び湿度を検出する。
温湿度センサ45の周囲に設けられた断熱材87,88は、取付部材86の第2板部86bの下面に設けられた第1断熱材87と、第2板部86bの上面に設けられた第2断熱材88とを含む。
第1断熱材87は、略直方体形状に形成されている。第1断熱材87の下面は、筐体47のパネル51の上面に接触している。具体的に、第1断熱材87は、取付部材86によってパネル51の上面に押し付けられ、取付部材86の第2板部86bとパネル51とによって上下から圧縮されている。第1断熱材87には、温湿度センサ45を収容する収容凹部87aが形成されている。収容凹部87aは、下端と後端とにおいて開放されている。収容凹部87aの下端の開放部87cは、流入口72に連通している。
第2断熱材88は、板状に形成されている。第2断熱材88は、第1断熱材87との間に取付部材86の第2板部86bを挟んでいる。第2断熱材88の後端縁には、第1断熱材87の収容凹部87aに連通する切り欠け部88aが形成されている。
本実施形態では、流入口72から流入した対象空間S1の空気は、第1断熱材87の収容凹部87a内を流れ、後端の開放部87bから第2空気通路P2を形成する第6空間R6に流入する。したがって、収容凹部87aは第3空気通路P3を構成している。収容凹部87aの後端の開放部87bは、第3空気通路P3を第2空気通路P2に合流させる合流口を構成している。第2断熱材88の切り欠け部88aも、収容凹部87aに連通しているため第3空気通路P3を形成し、切り欠け部88aの後端及び上端も合流口を構成している。
本実施形態では、断熱材87,88によって第3空気通路P3が形成されている。そのため、断熱材87,88は、第6空間R6内の冷えた空気によって流入口72から流入した対象空間S1の空気が冷やされるのを抑制する。これにより、温湿度センサ45によって対象空間S1の空気の温度及び湿度を正確に検出することができる。また、断熱材87,88は、対象空間S1の空気が第6空間R6内の空気で冷やされて温湿度センサ45において結露するのを抑制する。
[第3の実施形態]
図16は、本開示の第3の実施形態に係る加湿ユニットにおける筐体の天板を取り除いた概略平面図である。
本実施形態の加湿ユニット13は、第1空間R1にダンパ装置75を備えておらず、屋外の空気の状態を検出する第2センサ93を備えている点で、第1及び第2の実施形態の加湿ユニット3と異なる。本実施形態では、第2センサ93として温湿度センサが採用されている。温湿度センサ93は、取入口55から筐体47内に取り入れられ第1空気通路P1及び第2空気通路P2を流れる空気の温度と湿度とを検出する。
加湿ユニット3の制御装置46は、加湿運転中、通常制御と待機制御とを実行する。通常制御とは、吸湿ロータ41、ヒータ42、第1ファン43、及び第2ファン44を作動させ、対象空間S1の加湿を行う制御である。待機制御は、所定の条件を満たした場合に、通常制御を一時的に停止し、待機する制御である。
待機制御を実行するための所定の条件は、以下のとおりである。
条件1:対象空間S1の湿度が設定湿度(目標湿度)以上であること。
条件2:屋外の温度が、所定の範囲外であること。
条件3:屋外の湿度が、所定の閾値(上限閾値)を超えること。
(条件1について)
対象空間S1の湿度が設定湿度に達した場合、それ以上、加湿を続けると室内の湿度が過度に高くなり、対象空間S1内の人に不快感を与える可能性がある。そのため、制御装置46は、条件1を満たすと、通常制御から待機制御に移行し、対象空間S1の加湿を一時的に停止する。制御装置46は、待機制御中に対象空間S1の湿度が設定湿度よりも低くなると、待機制御から通常制御に戻す。なお、制御装置46は、通常制御と待機制御との頻繁な切り替えを抑制するため、対象空間S1の湿度が設定湿度よりも低い所定値を下回った場合に待機制御から通常制御に戻すように構成されていてもよい。
(条件2について)
屋外の温度が、所定範囲を超える場合や所定範囲よりも低い場合、吹出口54から対象空間S1に吹き出される空気の温度を制御することが困難になり、対象空間S1内の人に冷たい風や熱い風を当ててしまう恐れがある。そのため、制御装置46は、条件2を満たすと、通常制御から待機制御に移行し、対象空間S1の加湿を一時的に停止する。制御装置46は、待機制御中に屋外の温度が所定範囲内に入った場合に、待機制御から通常制御に戻す。なお、条件2において、制御装置46が通常制御を実行する屋外の温度の範囲は、例えば、-5℃以上16℃以下とすることができる。この場合、制御装置46は、屋外の温度が-5℃よりも低くなった場合及び16℃を超えた場合に、通常制御から待機制御に移行することになる。
(条件3について)
例えば、屋外に霧が発生しているような場合、加湿運転の通常制御を行うと水分を多く含む空気が筐体47内に取り込まれ、筐体47内に水が溜まって加湿運転に支障が生じる可能性がある。そのため、制御装置46は、条件3を満たすと、通常制御から待機制御に移行し、対象空間S1の加湿を一時的に停止する。制御装置46は、待機制御中に屋外の湿度が上限閾値以下になった場合に、待機制御から通常制御に戻す。なお、条件3において、通常制御を実行する屋外の湿度(相対湿度)は、例えば95%以下とすることができる。
(条件1~3の優先順位)
前述の条件2又は条件3を満たすと、対象空間S1内の人に不快感を与えたり、加湿運転に支障が生じる可能性が高くなる。そのため、制御装置46は、条件2及び3を条件1よりも優先して適用する。したがって、対象空間S1の湿度が設定湿度に達していなくても、条件2又は条件3が満たされると、通常制御から待機制御に移行し、加湿を停止する。なお、条件1~条件3を満たすか否かを判断するための制御装置46の具体的な処理手順については、図17を参照して後述する。
(待機制御の具体的内容)
制御装置46は、待機制御を実行する際、ヒータ42と吸湿ロータ41とを停止し、第1ファン43及び第2ファン44を作動させる「サンプリング運転」を行う。このサンプリング運転は、対象空間S1の加湿を行うことなく対象空間S1の温度及び湿度、並びに、屋外の温度及び湿度を検出するための運転である。第1ファン43及び第2ファン44を作動させると、屋外の空気が取入口55から筐体47内に取り入れられるので、屋外の温度及び湿度を温湿度センサ93によって検出することができる。また、第1ファン43及び第2ファン44を作動させると、対象空間S1の空気が流入口72から筐体47内に取り入れられるので、対象空間S1の温度及び湿度を温湿度センサ45によって検出することができる。そして、待機運転中にサンプリング運転を行うことによって、制御装置46は、対象空間S1及び屋外の温度又は湿度が条件1~条件3から外れたか否かを判断することが可能となる。
取入口55からの屋外の空気の取り入れと、流入口72からの対象空間S1の取り入れとは、ともに第2ファン44によって行われるため、第1ファン43を作動させずに第2ファン44のみを作動させることによってサンプリング運転を行うことも可能である。しかしながら、第2ファン44のみを作動させると、図16に点線の矢印Kで示すように、第1空気通路P1において逆流が生じ、吹出口54から筐体47内に対象空間S1の空気が吸い出されてしまう可能性が生じる。このような逆流が過剰に生じると、対象空間S1の湿度が大きく変動し、特に条件1を満たすことによって待機運転に移行した場合は、サンプリング運転が原因で対象空間S1の湿度が設定湿度よりも低くなってしまうおそれもある。そのため、本実施形態の制御装置46は、サンプリング運転の際に第2ファン44だけでなく第1ファン43をも作動させ、第1空気通路P1における過剰な逆流を抑制している。
また、制御装置46は、待機制御でサンプリング運転を行う場合に、通常制御よりも第1ファン43の回転数を低下させ、風量を小さくする。これにより、第1ファン43によって対象空間S1に加湿されていない空気が吹き出すのを抑制し、対象空間S1内の人に不快感を与えたり、対象空間S1の湿度が変動したりするのを抑制することができる。したがって、サンプリング運転を行う際に、通常制御よりも第1ファン43の回転数を低下させることで、第1空気通路P1における空気の逆流と吹出口54からの空気の吹き出しとの双方を抑制することができる。
(待機制御の制御モード)
制御装置46は、待機制御の制御モードとして、「第1モード」と「第2モード」とを有している。第1モードは、上述の条件1が満たされた場合に実行される。第1モードは、待機制御の実行中に常に(連続的に)サンプリング運転を行う制御モードである。
第2モードは、上述の条件2及び条件3が満たされた場合に実行される。第2モードは、待機制御の実行中に間欠的にサンプリング運転を行う制御モードである。例えば、制御装置46は、第1ファン43及び第2ファン44を停止した状態が60分経過したら、5分間だけ第1ファン43及び第2ファン44を作動させてサンプリング運転を行う。このように、間欠的にサンプリング運転を行うことによって、屋外の高温の空気、低温の空気、又は高湿の空気が吹出口54から対象空間S1内に吹き出されたり、高湿の空気が筐体47内に入り込み、筐体47に水が溜まったりするのを抑制することができる。
(加湿運転における制御装置の処理手順)
以下、加湿運転の通常制御及び待機制御を実行する制御装置46の処理手順について詳細に説明する。図17は、制御装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
制御装置46は、加湿運転の通常制御を実行することによって、第1ファン43、第2ファン44、ヒータ42、及び吸湿ロータ41を作動させる(ステップS11)。これにより、対象空間S1内に加湿された空気が吹き出され、対象空間S1の空気が加湿される。
制御装置46は、通常制御中、常に温湿度センサ45,93の検出結果を取得する(ステップS12)。制御装置46は、取得した屋外の温度及び湿度が次の(a)~(c)のいずれか1つを満たすか否かを判断する(ステップS13)。
(a)屋外の温度が所定の下限閾値よりも小さい。
(b)屋外の温度が所定の上限閾値よりも大きい。
(c)屋外の湿度が所定の上限閾値よりも大きい。
(a)及び(b)は、上述の条件2に相当するものであり、屋外の温度が(a)又は(b)に該当すると、条件2が満たされることになる。(c)は、上述の条件3に相当するものである。(a)の下限閾値は、例えば-5℃とすることができ、(b)の上限閾値は、例えば16℃とすることができる。(c)の上限閾値は、例えば95%とすることができる。ただし、これらの値は一例であり、加湿ユニット3が使用される環境等に応じて適宜変更されるものである。
ステップS13における判断が肯定的(Yes)である場合、制御装置46は、通常制御から待機制御の第2モードに移行する(ステップS16)。具体的に、制御装置46は、ヒータ42及び吸湿ロータ41を停止させ、第1ファン43及び第2ファン44を間欠的に作動させる。これにより、待機制御中にサンプリング運転が間欠的に行われる。
ステップS13における判断が否定的(No)である場合、制御装置46は、さらに、対象空間S1の湿度が設定湿度以上であるか否かを判断する(ステップS14)。
ステップS14における判断が肯定的(Yes)である場合、制御装置46は、通常制御から待機制御の第1モードに移行する(ステップS15)。具体的には、制御装置46は、ヒータ42及び吸湿ロータ41を停止させ、第1ファン43及び第2ファン44を連続的に作動させる。これにより、待機制御中、常にサンプリング運転が行われる。
ステップS14における判断が否定的(No)である場合、制御装置46は、処理をステップS11に戻し、通常制御を継続して実行する。
[他の実施形態]
本開示の加湿ユニット3は、上述の第1~第3の実施形態に限定されるものではない。例えば、ヒートシンク84を冷却するための第4空気通路P4は、第2空気通路P2ではなく、第1空気通路P1に合流させ、吹出口54から対象空間S1に吹き出してもよい。この場合、第4空気通路P4は、第1空気通路P1におけるヒータ42よりも空気流方向の上流側に合流することができる。
対象空間S1の温度及び湿度を検出するための第3空気通路P3は、第1空気通路P1における第1ファン43よりも上流側に合流してもよい。具体的に、第3空気通路P3は、第1空気通路P1における吸着部材41aよりも上流側、又は、下流側に合流してもよい。第3空気通路P3は、第2空気通路P2における吸着部材41aよりも上流側に合流することも可能である。
上記実施形態では、第1空気通路P1の一部と第2空気通路P2の一部とが、筐体本体50内で共通の第1空間R1により形成されていたが、異なる空間により形成されていてもよい。この場合、第1空気通路P1と第2空気通路P2とは、個別の取入口から空気が取り入れられてもよい。
上記実施形態の吸湿ロータ41は、リングギヤ41b及びピニオンギヤ41cからなる歯車機構により吸着部材41aを回転させているが、ベルトやチェーン等を用いた他の回転伝達機構により吸着部材41aを回転させてもよい。
上記実施形態では、第7空間R7に温湿度センサ45が設けられていたが、湿度のみを検出する湿度センサが設けられていてもよい。温度センサと湿度センサとが別々に設けられていてもよい。
上記実施形態のパネル51は、1つの部材によって構成されていたが、複数の部材により構成されていてもよい。例えば、筐体本体50の底面を塞ぎ、実質的に筐体本体50の底板を構成する第1パネル部材と、第1パネル部材の下方を覆い、対象空間S1側に露出する第2パネル部材とから構成されていてもよい。この場合、パネル51の吹出口54及び流入口72は、第1、第2パネル部材の双方に形成されることになる。
第3の実施形態において、通常制御から待機制御の第2モードに移行するための条件は、条件2及び条件3の一方のみであってもよい。条件2のみを採用する場合、第2センサ93は、温度センサであってもよい。条件3のみを採用する場合、第2センサ93は、湿度センサであってもよい。また、第3の実施形態において、待機制御を実行する際の第1ファン43の回転数は、通常制御を実行する際の第1ファン43の回転数と同じであってもよい。加湿運転の待機制御は、第1モードのみであってもよい。
第3の実施形態において説明した、屋外の空気の状態を検出する第2センサ(温湿度センサ)93は、第1の実施形態及び第2の実施形態における加湿ユニット3にも設けることができる。また、第3の実施形態において説明した加湿運転の通常制御と待機制御とは、第1の実施形態及び第2の実施形態における加湿ユニット3にも適用することができる。
第3の実施形態の加湿ユニット3は、第3空気通路P3を必ずしも備えていなくてもよく、筐体47の第6空間R6における流入口72の近傍に温湿度センサ45が配置されていてもよい。
<実施形態の作用効果>
(1)上記実施形態の加湿ユニット3は、水分を吸着させる第1領域(吸湿領域)A1及び水分を放出させる第2領域(放湿領域)A2を有する吸着部材41aと、吸着部材41aの放湿領域を加熱するヒータ42と、空気流を生成する第1ファン43及び第2ファン44と、吸着部材41a、ヒータ42、第1ファン43、及び第2ファン44を収容する筐体47と、温湿度センサ(第1センサ)45と、を備える。筐体47は、第1ファン43によって屋外から取り入れられた空気が吸着部材41aの第2領域A2を経由して対象空間S1へ吹き出される第1空気通路P1と、第2ファン44によって屋外から取り入れられた空気が吸着部材41aの第1領域A1を経由して屋外へ排出される第2空気通路P2と、対象空間S1に連通しかつ対象空間S1内の空気を流入させる流入口72とを有する。温湿度センサ45は、筐体47内に配置され流入口72から流入した空気の湿度を検出する。このような構成により、流入口72から筐体47内に流入した対象空間S1内の空気の湿度を温湿度センサ45によって検出することができ、この温湿度センサ45の検出結果に基づいて対象空間S1の加湿を行うことが可能となる。そのため、湿度センサを備えている空気調和機等の他の機器と加湿ユニット3とを組み合わせて使用する必要が無く、加湿ユニット3単体での加湿運転が可能となる。
(2)上記各実施形態において、筐体47は、流入口72に連通しかつ温湿度センサ45が配置される第3空気通路P3を有し、第3空気通路P3は、第1空気通路P1における第1ファン43よりも空気流方向の上流側、又は、第2空気通路P2における第2ファン44よりも空気流方向の上流側に合流している。このような構成により、第1ファン43又は第2ファン44によって対象空間S1内の空気を流入口72から第3空気通路P3に流し、第3空気通路P3内において対象空間S1の空気の湿度を温湿度センサ45で検出することができる。温湿度センサ45で対象空間S1から流れ込んだ空気の湿度を検出することができるので、筐体47内で滞留した空気の湿度を測定する場合に比べて、正確に対象空間S1の湿度を検出することができる。
(3)上記の第2、第3の実施形態では、温湿度センサ45が断熱材87,88によって囲まれており、第3空気通路P3が断熱材87,88により形成されている。そのため、第3空気通路P3を流れる空気が、周囲の空気で冷やされるのを抑制することができる。これにより、温湿度センサ45によって正確に温度及び湿度を検出することができる。また、第3空気通路P3を流れる空気に含まれる水分が温湿度センサ45で結露するのを抑制することができる。
(4)第1の実施形態では、筐体47内に、第3空気通路P3を第1空気通路P1又は第2空気通路P2に合流させる合流口68aが形成され、合流口68aの開口面積が調節可能である。このような構成により、合流口68aの開口面積を調整することで、第3空気通路P3の空気の風量を調整することができるので、第2ファン44又は第1ファン43の運転周波数に応じて適切な風量の空気を第3空気通路P3に流すことができる。
(5)上記各実施形態において、合流口68aの開口面積は、流入口72の開口面積よりも小さい。このような構成により、流入口72の開口面積をより大きくして筐体47内に対象空間S1の空気を取り込みやすくし、合流口68aの開口面積をより小さくして第3空気通路P3を流れる空気の風量を小さくし、加湿効率の悪化を抑制することができる。
(6)上記各実施形態において、第3空気通路P3を流れる空気の風量は、第1空気通路P1及び第2空気通路P2を流れる空気の風量よりも小さい。第3空気通路P3を流れる空気は、対象空間S1の湿度を検出するために用いられ、対象空間S1の加湿のためには用いられないので、その風量を小さくすることで加湿効率の悪化を抑制することができる。
(7)上記各実施形態において、第3空気通路P3は、第2空気通路P2における吸着部材41aよりも下流側に合流する。第3空気通路P3を流れる空気は、通常、屋外の空気よりも温かいため、仮に吸着部材41aよりも上流側で第3空気通路P3が第2空気通路P2に合流したとすると、温かい空気が吸着部材41aの第1領域A1を通過し、吸着部材41aによる吸湿(水分の吸着)が損なわれる可能性がある。上記構成のように、第3空気通路P3が吸着部材41aよりも下流側で第2空気通路P2に合流することで、吸着部材41aによる吸湿効率の悪化を抑制することができる。
(8)他の実施形態において、第3空気通路P3は、第1空気通路P1における吸着部材41aよりも上流側に合流することができる。この場合、第3空気通路P3で湿度が検出された後の対象空間S1の空気は、屋外の空気よりも温度が高いので、第1空気通路P1においてより温かい空気をヒータ42に通すことができ、ヒータ42の出力を抑制することができる。
(9)上記各実施形態において、第2ファン44によって第2空気通路P2を流れる空気の風量は、第1ファン43によって第1空気通路P1を流れる空気の風量よりも大きく、第3空気通路P3は、第2空気通路P2に合流する。このような構成により、第3空気通路P3が、より空気の風量の大きい第2空気通路P2に合流することで、湿度の検出のための空気の流れが第2空気通路P2における空気の流れに与える影響を小さくすることができる。
(10)上記第1の実施形態において、第3空気通路P3には、断熱材77が設けられている。この断熱材77によって、流入口72から第3空気通路P3に入り込んだ対象空間S1の空気の温度及び湿度が、第1、第2空気通路P1,P2を流れる屋外からの空気によって変動するのを抑制することができる。
(11)上記各実施形態において、筐体47は、第1空気通路P1を流れる空気が対象空間S1へ吹き出される吹出口54を有し、左右方向Xにおける筐体47の一側部に流入口72が設けられ、左右方向Xにおける他側部に吹出口54が設けられている。このような構成により、流入口72と吹出口54とを左右方向Xに間隔をあけて配置することができ、吹出口54から吹き出された加湿空気が直接的に流入口72に入り込むのを抑制することができる。
(12)上記各実施形態において、筐体47は、屋外から空気を取り入れる取入口55を有し、第1空気通路P1と第2空気通路P2とは、取入口55と吸着部材41aとの間で共通の空気通路により構成されている。このように、第1空気通路P1の一部と第2空気通路P2の一部とを共通とすることで筐体47内の空気の流れを簡素化し、取入口55を共用することができる。
(13)上記各実施形態において、加湿ユニット3は、屋外の空気の状態(温度及び湿度)を検出する温湿度センサ(第2センサ)93をさらに備えている。第1空気通路P1の一部と第2空気通路P2の一部とが、共通の空気通路により構成され、温湿度センサ45は、第2ファン44によって流入口72から流入する空気の湿度を検出する。温湿度センサ93は、第2ファン44によって筐体47内に取り入れられた屋外の空気の状態を検出する。そのため、第2ファン44の作動によって、双方の温湿度センサ45,93の検出値を得ることができる。
(14)上記各実施形態において、加湿ユニット3は、対象空間S1の加湿を行う通常制御と、通常制御を一時的に停止し次の通常制御が可能となるまで待機する待機制御とを実行する制御装置46を備えている。制御装置46は、待機制御の実行中に、ヒータ42を停止し第1ファン43及び第2ファン44を作動させるサンプリング動作を行う。そのため、待機制御の実行中、第2ファン44を作動させることで温湿度センサ45による対象空間S1の温度及び湿度の検出及び温湿度センサ93による屋外の空気状態の検出を行うことができる。温湿度センサ45,93の検出値を得るために第2ファン44だけを作動させると、対象空間S1の空気が第2ファン44によって吸い出され、対象空間S1内の湿度を大きく変動させる可能性があるが、本開示のように第1ファン43と第2ファン44との双方を作動させることで、対象空間S1の空気が過剰に吸い出されるのを抑制することができる。
(15)上記各実施形態において、サンプリング動作中、第1ファン43により生成される空気流の風量は、第2ファン44によって生成される空気流の風量よりも小さい。そのため、屋外からの加湿されていない空気(冷えた空気等)が対象空間S1に吹き出されるのを抑制し、対象空間S1内の人に不快感を与えないようにすることができる。
(16)上記各実施形態において、サンプリング動作中に第1ファン43により生成される空気流の風量は、通常制御の実行中に第1ファン43により生成される空気流の風量よりも小さい。そのため、サンプリング動作中に加湿されていない空気が対象空間S1に吹き出されるのを抑制しつつ、第2ファン44によって対象空間S1内の空気が過剰に吸い出されるのを抑制することができる。
(17)上記各実施形態において、制御装置46は、待機制御の実行中に連続的にサンプリング動作を行う第1モードと、間欠的にサンプリング動作を行う第2モードとを制御モードとして有している。例えば、屋外の温度が高温である場合や低温度ある場合に、サンプリング動作によって屋外の空気が対象空間S1に吹き出されると、対象空間S1内の人に不快感を与える可能性がある。また、屋外の湿度が極めて高い場合、サンプリング動作によって屋外の空気を筐体47内に取り入れると、筐体47内に水が溜まったり対象空間S1に高湿の空気を吹き出したりする可能性がある。このような場合、制御装置46が待機制御の第2モードを実行することでサンプリング動作の時間を短くし、屋外の空気の取り入れを抑制することができる。
本開示は、以上の例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
3 :加湿ユニット
41a :吸着部材
42 :ヒータ
43 :第1ファン
44 :第2ファン
45 :温湿度センサ(第1センサ)
46 :制御装置
47 :筐体
54 :吹出口
55 :取入口
68a :開口(合流口)
72 :流入口
77 :断熱材
87 :断熱材
88 :断熱材
93 :温湿度センサ(第2センサ)
A1 :第1領域(吸湿領域)
A2 :第2領域(放湿領域)
P1 :第1空気通路
P2 :第2空気通路
P3 :第3空気通路
S1 :対象空間

Claims (15)

  1. 対象空間(S1)を加湿する加湿ユニットであって、
    水分を吸着させる吸湿領域(A1)及び水分を放出させる放湿領域(A2)を有する吸着部材(41a)と、
    前記吸着部材(41a)の放湿領域を加熱するヒータ(42)と、
    空気流を生成する第1ファン(43)及び第2ファン(44)と、
    前記吸着部材(41a)、前記ヒータ(42)、前記第1ファン(43)、及び前記第2ファン(44)を収容する筐体(47)と、
    第1センサ(45)と、を備え、
    前記筐体(47)は、前記第1ファン(43)によって屋外から取り入れられた空気が前記吸着部材(41a)の放湿領域(A2)を経由して前記対象空間(S1)へ吹き出される第1空気通路(P1)と、前記第2ファン(44)によって屋外から取り入れられた空気が前記吸着部材(41a)の吸湿領域(A1)を経由して屋外へ排出される第2空気通路(P2)と、前記対象空間(S1)に連通しかつ前記対象空間(S1)内の空気を流入させる流入口(72)とを有し、
    前記加湿ユニットが、加湿運転の際に前記第1ファン(43)及び前記第2ファン(44)を作動させ、前記第1空気通路(P1)を通って加湿された空気を前記対象空間(S1)に吹き出しかつ前記第2空気通路(P2)を通って水分が放出された空気を屋外に排出し、
    前記第1センサ(45)が、前記筐体(47)内に配置されかつ加湿運転の際に第1ファン(43)又は第2ファン(44)により前記流入口(72)から流入した前記対象空間(S1)の空気の湿度を検出する、加湿ユニット。
  2. 対象空間(S1)を加湿する加湿ユニットであって、
    水分を吸着させる吸湿領域(A1)及び水分を放出させる放湿領域(A2)を有する吸着部材(41a)と、
    前記吸着部材(41a)の放湿領域を加熱するヒータ(42)と、
    空気流を生成する第1ファン(43)及び第2ファン(44)と、
    前記吸着部材(41a)、前記ヒータ(42)、前記第1ファン(43)、及び前記第2ファン(44)を収容する筐体(47)と、
    第1センサ(45)と、を備え、
    前記筐体(47)は、前記第1ファン(43)によって屋外から取り入れられた空気が前記吸着部材(41a)の放湿領域(A2)を経由して前記対象空間(S1)へ吹き出される第1空気通路(P1)と、前記第2ファン(44)によって屋外から取り入れられた空気が前記吸着部材(41a)の吸湿領域(A1)を経由して屋外へ排出される第2空気通路(P2)と、前記対象空間(S1)に連通しかつ前記対象空間(S1)内の空気を流入させる流入口(72)と、前記流入口(72)に連通しかつ前記第1センサ(45)が配置される第3空気通路(P3)と、を有し、
    前記第3空気通路(P3)が、前記第2空気通路(P2)における前記第2ファン(44)よりも空気流方向の上流側かつ前記第2空気通路(P2)における前記吸着部材(41a)よりも下流側に合流し、
    前記第1センサ(45)が、前記筐体(47)内に配置され前記流入口(72)から流入した空気の湿度を検出する、加湿ユニット。
  3. 対象空間(S1)を加湿する加湿ユニットであって、
    水分を吸着させる吸湿領域(A1)及び水分を放出させる放湿領域(A2)を有する吸着部材(41a)と、
    前記吸着部材(41a)の放湿領域を加熱するヒータ(42)と、
    空気流を生成する第1ファン(43)及び第2ファン(44)と、
    前記吸着部材(41a)、前記ヒータ(42)、前記第1ファン(43)、及び前記第2ファン(44)を収容する筐体(47)と、
    第1センサ(45)と、を備え、
    前記筐体(47)は、前記第1ファン(43)によって屋外から取り入れられた空気が前記吸着部材(41a)の放湿領域(A2)を経由して前記対象空間(S1)へ吹き出される第1空気通路(P1)と、前記第2ファン(44)によって屋外から取り入れられた空気が前記吸着部材(41a)の吸湿領域(A1)を経由して屋外へ排出される第2空気通路(P2)と、前記対象空間(S1)に連通しかつ前記対象空間(S1)内の空気を流入させる流入口(72)と、前記流入口(72)に連通しかつ前記第1センサ(45)が配置される第3空気通路(P3)と、を有し、
    前記第2ファン(44)によって前記第2空気通路(P2)を流れる空気の風量が、前記第1ファン(43)によって前記第1空気通路(P1)を流れる空気の風量よりも大きく、
    前記第3空気通路(P3)が、前記第2空気通路(P2)における前記第2ファン(44)よりも空気流方向の上流側に合流し、
    前記第1センサ(45)が、前記筐体(47)内に配置され前記流入口(72)から流入した空気の湿度を検出する、加湿ユニット。
  4. 前記筐体(47)が、前記流入口(72)に連通しかつ前記第1センサ(45)が配置される第3空気通路(P3)を有しており、
    前記第3空気通路(P3)が、前記第1空気通路(P1)における前記第1ファン(43)よりも空気流方向の上流側、又は、前記第2空気通路(P2)における前記第2ファン(44)よりも空気流方向の上流側に合流している、請求項1に記載の加湿ユニット。
  5. 前記第1センサ(45)が断熱材(87,88)によって囲まれており、前記第3空気通路(P3)が前記断熱材(87,88)により形成されている、請求項に記載の加湿ユニット。
  6. 前記筐体(47)内に、前記第3空気通路(P3)を前記第1空気通路(P1)又は前記第2空気通路(P2)に合流させる合流口(68a)が形成され、
    前記合流口(68a)の開口面積が、前記流入口(72)の開口面積よりも小さい、請求項4又は5に記載の加湿ユニット。
  7. 前記第3空気通路(P3)を流れる空気の風量が、前記第1空気通路(P1)及び前記第2空気通路(P2)を流れる空気の風量よりも小さい、請求項4~6のいずれか1項に記載の加湿ユニット。
  8. 前記第3空気通路(P3)が、前記第1空気通路(P1)における前記吸着部材(41a)よりも上流側に合流する、請求項4~7のいずれか1項に記載の加湿ユニット。
  9. 前記筐体(47)は、前記第1空気通路(P1)を流れる空気が前記対象空間(S1)へ吹き出される吹出口(54)を有し、
    所定方向における前記筐体(47)の一側部に前記流入口(72)が設けられ、前記所定方向における他側部に前記吹出口(54)が設けられる、請求項1~8のいずれか1項に記載の加湿ユニット。
  10. 前記筐体(47)が、屋外から空気を取り入れる取入口(55)を有し、
    前記第1空気通路(P1)と前記第2空気通路(P2)とが、前記取入口(55)と前記吸着部材(41a)との間で共通の空気通路により構成されている、請求項1~9のいずれか1項に記載の加湿ユニット。
  11. 屋外の空気の状態を検出する第2センサ(93)をさらに備えており、
    前記第1空気通路(P1)の一部と前記第2空気通路(P2)の一部とが、共通の空気通路により構成され、
    前記第1センサ(45)は、前記第2ファン(44)によって前記流入口(72)から流入する空気の湿度を検出し、
    前記第2センサ(93)は、前記第2ファン(44)によって前記筐体(47)内に取り入れられた屋外の空気の状態を検出する、請求項1~のいずれか1項に記載の加湿ユニット。
  12. 対象空間の加湿を行う通常制御と、前記通常制御を一時的に停止し次の前記通常制御が可能となるまで待機する待機制御とを実行する制御装置(46)を備えており、
    前記筐体(47)が、前記流入口(72)に連通しかつ前記第1センサ(45)が配置されかつ前記第2空気通路(P2)に合流する第3空気通路(P3)を有しており、
    前記制御装置(46)は、前記待機制御の実行中に、前記ヒータ(42)を停止し前記第1ファン(43)及び前記第2ファン(44)を作動させるサンプリング動作を行う、請求項11に記載の加湿ユニット。
  13. 前記サンプリング動作中、前記第1ファン(43)により生成される空気流の風量が、第2ファン(44)によって生成される空気流の風量よりも小さい、請求項12に記載の加湿ユニット。
  14. 前記サンプリング動作中に前記第1ファン(43)により生成される空気流の風量が、前記通常制御の実行中に前記第1ファン(43)により生成される空気流の風量よりも小さい、請求項12又は13に記載の加湿ユニット。
  15. 前記制御装置(46)は、待機制御の実行中に連続的に前記サンプリング動作を行う第1モードと、間欠的に前記サンプリング動作を行う第2モードとを制御モードとして有している、請求項12~14のいずれか1項に記載の加湿ユニット。
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