JP7088711B2 - 内部環境調整装置、及び、それを備えた車両、並びに、内部環境調整方法 - Google Patents

内部環境調整装置、及び、それを備えた車両、並びに、内部環境調整方法 Download PDF

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本発明は、移動体の室内の環境を調整するための内部環境調整装置、及び、それを備えた車両、並びに、内部環境調整方法に関する。
従来、車両の運転時に搭乗者が存在する室内の環境を調整して、その環境が搭乗者の体調に与える影響を抑制する装置がある。この種の装置としては、室内の気圧の変動を検出し、その変動を抑制するように室内の気密性を調整することによって、気圧の変動に起因する不快感を低減させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004-276883号公報
しかし、特許文献1に記載の装置は、車両の周囲の状況(気圧等)を基準として、室内の環境を調整するものである。そのため、例えば、車両の周囲の気圧が極めて不安定である場合には、それに応じて室内の気圧も激しく変動することになる。その結果、搭乗者への負担を軽減するために行われた室内の環境の調整によって、逆に、搭乗者が疲労感を感じてしまうおそれがあった。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、搭乗者の疲労の抑制を図ることができる内部環境調整装置、及び、それを備えた車両、並びに、内部環境調整方法を提供することを目的とする。
本発明の内部環境調整装置は、
移動体の室内の環境を調整するための内部環境調整装置であって、
ナビゲーション装置と、前記室内の気圧である内気圧を調整する環境調整部とを備え、
前記ナビゲーション装置は、第1の地点から第2の地点までのルートを認識するルート認識部と、認識された前記ルート、又は、前記ルートの少なくとも一部を包含する領域の、前記移動体の搭乗者の状態及び前記室内の環境の少なくとも一方に影響を与える状況を認識する状況認識部とを有し、
前記状況認識部は、認識された前記ルート上の複数の地点の気圧を認識し、
前記環境調整部は、認識された前記ルート、及び、前記移動体の通過予想時点における前記状況に基づいて、前記内気圧が認識された前記複数の地点の気圧のいずれに対しても陽圧となるように、且つ、一定の気圧となるように、前記ルートの移動中における前記内気圧の調整計画を定めるとともに、前記調整計画に基づいて、前記内気圧を調整することを特徴とする。
ここで、「前記移動体の搭乗者の状態及び前記室内の環境の少なくとも一方に影響を与える状況」とは、標高、天気、温度、トンネルの内部か外部か等の移動体の周囲の気圧に影響する状況の他、高速道路であるか否か、現在位置からの距離、道路状況(例えば、渋滞であるか否か)、停止位置(すなわち、移動体のドア、窓が開放される可能性が高い位置)であるか否か等、種々の状況が含まれる。
一般に、酸素を十分に体内に取り込んだ場合、健康状態の維持・改善という効果が得られることが知られている。ここで「健康状態の維持・改善」とは、運転等による疲労の抑制、回復の他、眠気の抑制、ケガの回復、ダイエット効果、乳酸の分解、記憶力の向上、肌状態の改善等が含まれる。
ただし、呼吸器から体内に酸素を取り込む場合、取り込まれる酸素の量(結合酸素量)は、酸素が結合する血中のヘモグロビンの量に依存するので、ヘモグロビンの量によっては、酸素の供給量を増やしても十分に体内に酸素を取り込むことができないおそれがあった。また、この場合、ヘモグロビンよりも細い毛細血管の末端までは酸素が行き届きにくく、結合酸素量を増やしても十分な効果が得られないこともあった。
これに対し、本件発明者は、鋭意研究の結果、対象者の周囲に存在する気体の酸素濃度を高める、若しくは、その気体による気圧を大気圧に対して陽圧にする、又は、それらの両方を満たす状態にすることにより、対象者の体内に取り込まれる溶存酸素量を増加させることができるという知見を得た。また、人体の溶存酸素量を増加させるためには大気中の酸素濃度としては、20%以上40%以下が特に好ましく、気圧としては、1.1気圧以上2気圧以下が特に好ましいという知見も得た。
そして、本発明の内部環境調整装置では、搭乗者に酸素を十分に取り込ませるために、環境調整部によって、室内の環境(酸素濃度及び内気圧の少なくとも一方)を調整可能に構成されている。
これに加え、室内の環境の調整を、移動体の現在位置の状況に基づいてではなく、ルート上の状況を参照して定められた調整計画に基づいて、行っている。すなわち、移動体の現在位置という一点ではなく、第1の地点から第2の地点までのルート(例えば、出発地から目的地)という区間に基づいて、室内の環境が調整される。
これにより、本発明の内部環境調整装置によれば、内気圧の頻繁な変動を抑制するとともに、酸素供給による健康状態の維持・改善を適切なタイミングで行うことができる。ひいては、移動体の搭乗者に対し、疲労を抑制し、さらに、健康状態の維持・改善を図ることができる環境を提供することができる。
また、本発明の内部環境調整装置は、
前記状況認識部は、認識された前記ルート上の複数の地点の気圧を認識し、
前記環境調整部は、前記内気圧が認識された前記複数の地点の気圧のいずれに対しても陽圧となるように、且つ、一定の気圧となるように、前記調整計画を定めるように構成されている。
このように構成すると、ルートによらず、室内の環境を安定させて、効率良く、搭乗者の健康状態を維持・改善することができる環境を提供することができる。
また、本発明の内部環境調整装置においては、
前記状況認識部は、認識された前記ルート上の道路状況を認識し、
前記環境調整部は、前記道路状況に基づいて、前記調整計画を定めることが好ましい。
道路状況は、運転の際に搭乗者に与える疲労感に大きく影響する。そこで、道路状況を参照して室内の環境に関する調整計画を定めるように構成すると、効率良く、搭乗者の疲労を抑制し、回復できる環境を提供することができる。
また、本発明の内部環境調整装置においては、
前記状況認識部は、認識された前記ルート上の所定の区間の距離である運転距離を認識し、
前記環境調整部は、前記運転距離に基づいて、前記調整計画を定めることが好ましい。
ここで、「所定の区間」としては、例えば、現在位置から次の停止位置までの区間等を指す。運転距離は、運転の際に搭乗者に与える疲労感に大きく影響する。そこで、運転距離を参照して室内の環境に関する調整計画を定めるように構成すると、効率良く、搭乗者の疲労を抑制し、回復できる環境を提供することができる。
また、本発明の内部環境調整装置においては、
前記状況認識部は、認識された前記ルート上の所定の区間を移動するために必要な運転時間を認識し、
前記環境調整部は、前記運転時間が所定の時間以上となる前記区間に対してのみ、前記内気圧を調整するように、前記調整計画を定めることが好ましい。
酸素濃度を高めた空気を体内に取り込んで、健康状態を維持・改善する効果を得ようとする場合、所定の時間を超えると、その効果が大きく上昇することが知られている。そのため、運転時間が短い場合(例えば、30分以下の場合)には、室内の環境の調整を行ったとしても、運転後に十分な効果を得にくく、また、室内の環境を調整するためのエネルギーも、浪費してしまうことになる。
そこで、運転時間を参照して室内の環境に関する調整計画を定めるように構成すると、効率良く、搭乗者の健康状態を維持・改善することができる環境を提供することができる。
また、本発明の内部環境調整装置においては、
前記状況認識部は、認識された前記ルート上の停止位置における気圧を認識し、
前記環境調整部は、前記停止位置に近づくにつれて、又は、前記停止位置に到着した際に、前記内気圧が前記停止位置の気圧に近づくように、前記調整計画を定めることが好ましい。
このように構成すると、移動体の周囲の外気圧と室内の内気圧との気圧差が小さくなるので、停止位置に到着してドア又は窓を開ける際に、その気圧差に起因して搭乗者が感じる不快感を抑制することができる。また、気圧差によってドアが勢いよく開放されてしまうことも抑制することができる。
また、本発明の車両は、
上記いずれかの内部環境調整装置を搭載していることを特徴とする。
このように構成された車両は、健康状態の維持・改善手段としても使用することができるものとなるので、単なる移動手段以外の新たな付加価値を有するものとなる。
また、本発明の内部環境調整方法は、
移動体の室内の環境を調整するための内部環境調整方法であって、
ルート認識部が、第1の地点から第2の地点までのルートを認識する工程と、
状況認識部が、認識された前記ルート、又は、前記ルートの少なくとも一部を包含する領域の、前記移動体の搭乗者の状態及び前記室内の環境の少なくとも一方に影響を与える状況を認識する工程と、
前記状況認識部が、認識された前記ルート上の複数の地点の気圧を認識する工程と、
環境調整部が、認識された前記ルート、及び、前記移動体の通過予想時点における前記状況に基づいて、前記移動体の内部の気圧である内気圧が認識された前記複数の地点の気圧のいずれに対しても陽圧となるように、且つ、一定の気圧となるように、前記ルートの移動中における前記内気圧の調整計画を定める工程と、
前記環境調整部が、前記調整計画に基づいて、前記内気圧を調整する工程とを備えていることを特徴とする。
実施形態に係る車両の内部環境調整装置の構成を模式的に示す説明図。 図1の車両に搭載されているセンサを模式的に示す説明図。 図1の車両のナビゲーション装置の構成を示すブロック図。 図1の車両の内部環境調整装置の構成を示すブロック図。 図1の車両の外気圧に対する内気圧の変動を示すグラフ。 図1の車両のナビゲーション装置及び制御部が行う処理を示すフローチャート。
まず、本実施形態に係る車両の具体的な説明に先立ち、本発明に係る車両の開発・設計に関するコンセプトについて説明する。
一般に、酸素を十分に体内に取り込んだ場合、健康状態の維持・改善という効果が得られることが知られている。ここで「健康状態の維持・改善」とは、運転等による疲労の抑制、回復の他、眠気の抑制、ケガの回復、ダイエット効果、乳酸の分解、記憶力の向上、肌状態の改善等が含まれる。
ただし、呼吸器から体内に酸素を取り込む場合、取り込まれる酸素の量(結合酸素量)は、酸素が結合する血中のヘモグロビンの量に依存するので、ヘモグロビンの量によっては、酸素の供給量を増やしても十分に体内に酸素を取り込むことができないおそれがあった。また、この場合、ヘモグロビンよりも細い毛細血管の末端までは酸素が行き届きにくく、結合酸素を増やしても十分な効果が得られないこともあった。
これに対し、本件発明者は、鋭意研究の結果、対象者の周囲に存在する気体の酸素濃度を高める、若しくは、その気体による気圧を大気圧に対して陽圧にする、又は、それらの両方を満たす状態にすることにより、対象者の体内に取り込まれる溶存酸素量を増加させることができるという知見を得た。また、人体の溶存酸素量を増加させるためには大気中の酸素濃度としては、20%以上40%以下が特に好ましく、気圧としては、1.1気圧以上2気圧以下が特に好ましいという知見も得た。
また、従来、酸素富化空気をエンジン等の内燃機関に対して供給することによって、燃焼効率を向上させて、燃費の向上、及び、排出されるNO、CO、HC等の削減を図ることができることが知られている。
そこで、本件発明者は、車両に対し、従来から知られている燃費の向上、及び、排出されるNO、CO、HC等の削減という付加価値に加え、健康状態の維持・改善手段という新たな付加価値を与えることをコンセプトし、そのコンセプトに基づいて、本発明に係る車両の開発・設計を行った。
なお、本発明の内部環境調整装置を搭載する移動体は、車両に限定されるものではなく、搭乗者(運転者等の乗員の他、客等の乗員以外の者も含む。)が乗り込む部屋があるものであればよい。そのため、本発明の移動体には、以下の実施形態において例示する一般的な乗用車の他、作業機械等の特殊車両、さらには、電車、船、飛行機等も含まれる。
以下、図面を参照して、実施形態に係る内部環境調整装置1を搭載した車両Vについて説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態の車両Vの概略構成について説明する。
図1及び図2に示すように、車両Vは、その内部に移動時に搭乗者Pが存在する車室Cが構成されている。また、車両Vには、車室Cの内部の環境を検出するための各種センサ類、及び、ナビゲーション装置Nが設置されている。
図1に示すように、車室Cには、車室Cの内部(室内)の環境を調整するために、複数のエアコン吹き出し口10及び圧力開放弁11(排気量調整機構)が設けられている。
ここで、車室Cの内部の「環境」とは、車室Cの内部の気体の状態を指し、具体的には、車室Cの内部の気圧である内気圧、及び、車室Cの内部の空気の酸素濃度等を指す。
エアコン吹き出し口10は、車室Cの内部の各所に設けられており、後述する酸素富化空気を、後述する制御部ECUからの信号に基づいて、車室Cの内部に供給する。
圧力開放弁11(排気量調整機構)は、車室Cの内部と外部とを連通自在に構成されている。圧力開放弁11の開度(ひいては、車室Cの内部からの空気の排気量)は、後述する制御部ECUからの信号に基づいて調整される。
車両Vでは、エアコン吹き出し口10から車室Cの内部に導入される酸素富化空気の量、及び、圧力開放弁11の開度を調整することによって、車室Cの内気圧の調整が行われる。
また、車両Vには、車両Vの駆動のための機構、及び、車室Cの環境を調整するための機構として、駆動源であるエンジンENG(内燃機関)を含む駆動機構と、車両Vの外部から外気を導入するための空気導入孔20と、導入された外気の一部を用いて酸素富化空気を生成する酸素富化機構21と、導入された外気の他の一部を冷媒とする冷却機構22と、導入された外気及び酸素富化空気を加圧するコンプレッサ23(外気加圧機構、酸素富化空気加圧機構)と、酸素富化空気を貯留するタンク24と、後述するセンサ類の検出結果に基づいて、各機構を制御するための制御部ECUとを備えている。
酸素富化機構21は、PSA(Pressure Swing Adsorption)式(吸着)の酸素富化機構である。酸素富化機構21では、窒素を吸着する機能のある特殊なゼオライトが収納されたシリンダーの内部で、空気導入孔20から導入され外気の加圧と減圧とを繰り返して、その外気に含まれる酸素と窒素とを分離することによって、酸素富化空気を生成する。ゼオライトとしては、例えば、シリカ、アルミナ等で形成されたものが用いられる。
酸素富化機構21によって生成された酸素富化空気の一部は、室内供給路25を介して、エアコン吹き出し口10に供給され、エアコン吹き出し口10を介して、車室Cの内部に導入される。そのようにして導入された酸素富化空気は、車室Cの内部における酸素濃度、及び、内気圧の調整に用いられる。
車室Cの内部に導入される酸素富化空気の量は、室内供給路25に設けられた第1流量制御弁25aによって制御される。第1流量制御弁25aは、制御部ECUによって制御される。
また、生成された酸素富化空気の他の一部は、吸気供給路26を介して、タンク24に貯留され、所定のタイミングで、エンジンENGに導入される。具体的には、エンジンENGのインテークマニホールド(不図示)、過給機(不図示)等を介して、エンジンENGの内部の燃焼室の内部に酸素富化空気が導入される。
タンク24に貯留される酸素富化空気の量、及び、エンジンENGに導入される酸素富化空気の量は、吸気供給路26に設けられた第2流量制御弁26aによって、制御される。第2流量制御弁26aは、制御部ECUによって制御される。
なお、本実施形態においては、高濃度の酸素富化空気を生成しやすいPSA式の酸素富化機構を用いている。しかし、本発明の酸素富化機構は、酸素富化空気を生成できるものであればよい。
例えば、上記の酸素富化機構21に、ゼオライトを収容している容器の内部の空気を除去する真空ポンプをさらに付加して、PVSA(Pressure Vacuum Swing Adsorption)式としてもよい。このようなPVSA式とした場合には、PSA式のものよりもゼオライトの再生が効率良く促されるようになるので、酸素富化空気の生成能力がさらに高くなる。
また、例えば、酸素富化膜式の酸素富化機構を用いてもよい。酸素富化膜式の酸素富化機構では、窒素よりも酸素を多く透過させることができる酸素富化膜に空気を通過させることによって、酸素富化空気を生成する。酸素富化膜としては、例えば、シリコン等で形成されたものが用いられる。酸素富化膜式の酸素富化機構は、酸素濃度を向上させる性能に関しては、PSA式のものに劣るが、静音性、サイズ、消費電力に関しては、有利である。 冷却機構22は、導入された外気を用いて、車室Cの内部に導入する空気の温度を調整する他、エンジンENGの冷却、酸素富化機構21(具体的には、ゼオライト)の温度の調整等も行う。
コンプレッサ23(外気加圧機構、酸素富化空気加圧機構)は、空気導入孔20から導入され外気を加圧して、酸素富化機構21及び冷却機構22に導入する。これは、酸素富化機構21及び冷却機構22に導入する空気を加圧したものとすることによって、酸素富化機構21における酸素富化空気の生成効率、及び、冷却機構22における冷却効率を向上させるためである。
また、コンプレッサ23からは、酸素富化機構21によって生成された酸素富化空気の通る室内供給路25へのバイパス通路27が設けられている。これにより、生成された酸素富化空気と加圧した外気とが混合される。その結果、車室Cの内部には、大気よりも酸素濃度が高いだけでなく、加圧された状態の空気が導入される。
これは、車室Cの内部に導入する空気を加圧したものとすることによって、加圧していない空気を導入する場合に比べ、車室Cの内気圧を容易に調整することができるためである。
車室Cの内部に導入される空気の酸素濃度及び加圧の度合い(具体的には、コンプレッサ23から酸素富化機構21及び冷却機構22への供給量とバイパス通路27への供給量)は、制御部ECUによって制御される。
なお、本発明においては、必ずしも外気加圧機構、酸素富化空気加圧機構として、コンプレッサを用いる必要はなく、空気を加圧することのできる既知の機構であれば、コンプレッサ以外の機構を用いてもよい。また、酸素富化機構の生成能力が十分に高い場合、エアコン吹き出し口10を備えるエアコンの送風能力が十分に高い場合等には、空気を加圧しなくてもよいので、外気加圧機構、酸素富化空気加圧機構を省略してもよい。
また、図2に示すように、車両Vは、車室Cの内部の環境を検出するためのセンサとして、車室Cの内部の酸素を検出するOセンサ30と、車室Cの内部の二酸化炭素を検出するCOセンサ31と、車室Cの内部の気圧である内気圧を検出する内気圧センサ32を備えている。
また、車両Vは、ナビゲーション装置Nを備えている。ナビゲーション装置Nは、CPU、RAM、ROM、インターフェース回路等を含む1つ又は複数の電子回路ユニットにより構成されている。
図3に示すように、ナビゲーション装置Nは、実装されたハードウェア構成又はプログラムにより実現される機能として、搭乗者Pが情報を入力するための入力部40と、運行条件を認識する運行条件認識部41と、車両Vの現在の位置情報を認識するためのGPS42と、第1の地点から第2の地点までのルートを認識するルート認識部43と、認識されたルート又は、ルートの少なくとも一部を包含する領域の、搭乗者Pの状態及び車室Cの内部の環境の少なくとも一方に影響を与える状況を認識する状況認識部44と、搭乗者Pに情報を報知するための出力部45とを備えている。
ここで、「運行条件」とは、指定された第1の地点及び第2の地点(例えば、目的地、経由地、停止位置)の他、搭乗者Pが希望する所要時間、道路状況等、ルートを決定するに際し用いられる種々の条件が含まれる。
また、ここで、「搭乗者Pの状態及び車室Cの内部の環境の少なくとも一方に影響を与える状況」とは、標高、天気、温度、トンネルの内部か外部か等の移動体の周囲の気圧に影響する状況の他、高速道路であるか否か、現在位置からの距離、道路状況(例えば、渋滞であるか否か)、停止位置(すなわち、車両Vのドア、窓が開放される可能性が高い位置)であるか否か等、種々の状況が含まれる。
入力部40は、例えば、タッチパネル及び各種ボタン、音声入力のためのマイク等の他、それらを併用して構成された入力機器である。搭乗者Pは、この入力部40を介して、希望する目的地、停止位置、ルートの特性(移動時間の短さを優先するか、運転しやすさを優先するか、料金の安さを優先するか等)等といった情報を入力する。
運行条件認識部41は、入力部40を介して入力された情報に基づいて、搭乗者Pの希望する運行条件を認識する。
ルート認識部43は、運行条件認識部41によって認識された運行条件、及び、GPS42によって認識された車両Vの現在位置に基づいて、目的地までのルートを認識する。なお、目的地までのルートを認識する手段としては、予めナビゲーション装置Nの内部に格納されているデータを参照する方法の他、車両Vの外部に設けられ、ナビゲーション装置Nと通信可能なサーバ等から取得する方法が挙げられる。
状況認識部44は、車両Vの外部に設けられ、ナビゲーション装置Nと通信可能なサーバSから、ルート認識部43によって認識されたルート上の状況を取得して認識する。なお、ルート上の状況は、ルート上の全ての地点で認識することが好ましいが、予め定められた所定の地点(例えば、搭乗者Pが指定した停止位置)の状況のみを認識するようにしてもよい。
出力部45は、視覚を介して情報を提示可能なディスプレイ、聴覚を介して情報を提示可能なスピーカ等の他、それらを併用して構成された出力機器である。搭乗者Pに対して、この出力部45を介して、推奨されるルート、及び、ルート上の状況等といった情報が提示される。
なお、本発明のナビゲーション装置は、車両に設置されるタイプのものに限定されるものではない。例えば、車両とは独立した携帯情報端末であって、ナビゲーション機能を有するものを用いてもよい。
車両Vに搭載されたセンサ類が検出した車室Cの内部の情報は、制御部ECUに送信される。また、ナビゲーション装置Nが認識したルート及びルート上の状況は、搭乗者Pに提示されるだけでなく、制御部ECUにも送信される。
制御部ECUは、CPU、RAM、ROM、インターフェース回路等を含む1つ又は複数の電子回路ユニットにより構成されている。
図4に示すように、制御部ECUは、実装されたハードウェア構成又はプログラムにより実現される機能として、酸素濃度認識部60と、内気圧認識部61と、環境調整部62とを備えている。これらの各機能部による処理は逐次実行される。
酸素濃度認識部60は、Oセンサ30及びCOセンサ31からの信号に基づいて、車室Cの内部の酸素濃度を認識する。
内気圧認識部61は、内気圧センサ32からの信号に基づいて、車室Cの内部の気圧である内気圧を認識する。
環境調整部62は、ナビゲーション装置Nによって認識されたルート、又は、ルートの少なくとも一部を包含する領域の、車両Vの通過予想時点における搭乗者Pの状態及び車室Cの内部の環境の少なくとも一方に影響を与える状況に基づいて、ルートの移動中における車室Cの内部の酸素濃度、及び、車室Cの内部の気圧である内気圧の調整計画を定める。
また、環境調整部62は、調整計画、並びに、酸素濃度認識部60及び内気圧認識部61によって認識された車室Cの内部の環境に基づいて、車室Cの内部への気体の供給量(すなわち、酸素濃度及び車室Cの内部の気圧である内気圧の少なくとも一方)、及び、エンジンENGへの酸素富化空気の供給量を調整する。
具体的には、環境調整部62は、その調整計画に基づいて、酸素富化機構21による酸素富化空気の生成量、冷却機構22による酸素富化空気の温度、コンプレッサ23による酸素富化空気及び外気の加圧の度合い、第1流量制御弁25a及びエアコン吹き出し口10による車室Cの内部への酸素富化空気の供給量、第2流量制御弁26aによるエンジンENGへの酸素富化空気の供給量、並びに、圧力開放弁11による車室Cの内部からの空気の排気量の調整を行う。
ここで、図5を参照して、調整計画の具体例を説明する。調整計画を定めるに際し、環境調整部62は、まず、認識されたルート上の道路状況、所定の区間(例えば、停止位置同士の間)の距離である運転距離、所定の区間を移動するために必要な運転時間、ルート上の複数の地点における気圧(図5において一点鎖線で示した値)を認識する。
ここで、「停止位置」には、現在位置も含まれる。また、ルート上の複数の地点における「気圧」は、直接的に測定された値の他、その地点における標高及び天気等を参照して推定された値も含まれる。
そして、環境調整部62は、例えば、道路状況が搭乗者Pに対して与える疲労が大きいと予測される区間(例えば、渋滞している区間、運転距離が長くなる区間)であって、運転時間が30分を超える区間(図5においては、時間t1から時間t2までの区間)においては、車室Cの内部の酸素濃度が大気よりも高くなり、且つ、車室Cの内部の気圧である内気圧が車両Vの周囲の気圧である外気圧に対して陽圧となるように、酸素富化空気を車室Cの内部に、エンジンENGよりも優先的に供給するという調整計画を定める。
これは、道路状況、運転時間、及び、運転距離は、運転の際に搭乗者に与える疲労感に大きく影響するためである。また、酸素濃度を高めた空気を体内に取り込んで、健康状態を維持・改善する効果を得ようとする場合、所定の時間(例えば、30分)を超えると、その効果が大きく上昇するためである。
また、内気圧の高さは、認識されたルート上の複数の地点の気圧のいずれに対しても陽圧となるように、且つ、一定の気圧(目標気圧)となるように(すなわち、図5において実線で示した値となるように)定められる。これは、一定の陽圧とすることによって、ルートによらず、車室Cの内部の環境を安定させて、効率良く、搭乗者の健康状態を維持・改善することができる環境を提供するためである。
ただし、内気圧の上昇は、調整を開始した時点(すなわち、現在位置)から、すぐに目標気圧まで上昇させられるのではなく、徐々に目標気圧に近づくように、段階的に上昇させられる。
これは、室内の気圧を急激に上昇させると、搭乗者に耳鳴り等を生じさせてしまい、不快感を与えてしまうおそれがあるためである。ただし、目標気圧が現在の内気圧とそれほど変わらない場合等には、すぐに内気圧を目標気圧まで調整してしまってもよい。
また、内気圧の下降も、停止位置に着いた時点で外気圧まで下降させられるのではなく、所定の時点(例えば、停止位置から所定の距離となった時点)から停止位置に近づくにつれて、徐々に外気圧に近づくように、段階的に下降させられる。
これは、室内の気圧を急激に下降させると、搭乗者に不快感を与えてしまうおそれがあるためである。また、外気圧と内気圧との気圧差が小さくなるので、停止位置に到着してドア又は窓を開ける際に、その気圧差に起因して搭乗者Pが感じる不快感を抑制することができるためである。また、気圧差によってドアが勢いよく開放されてしまうことも抑制することができるためである。ただし、外気圧が現在の内気圧とそれほど変わらない場合等には、すぐに内気圧を外気圧まで調整してしまってもよい。
なお、車両Vが停止位置に到着した後、所定の時間ドアをロックして、そのロック中に内気圧を低下させるように構成してもよい。
また、車両Vでは、不図示のセンサ類によってエンジンENGの状態(回転数、温度)を検出し、その検出結果に基づいて、環境調整部62は、車両Vの走行状態を認識している。そして、環境調整部62は、エンジンENGに酸素富化空気を供給することが好ましい状態(例えば、エンジンENGの温度が所定の温度よりも低い状態)である場合には、車室Cの内部に車室Cの内部の環境を調整するために必要な酸素富化空気を供給した後、余剰となった酸素富化空気をエンジンENGに供給する。
なお、本発明における調整計画は、上記のようなものに限定されるものではない。例えば、内気圧を、所定の範囲内(例えば、1.1気圧以上2気圧以下)の範囲で、外気圧の変動に応じて変動するような調整計画としてもよい。
車両Vでは、上記のセンサ類、ナビゲーション装置N、制御部ECU(ひいては、その各機能部)、酸素富化機構21、冷却機構22、コンプレッサ23、第1流量制御弁25a、第2流量制御弁26a、エアコン吹き出し口10、及び、圧力開放弁11によって、内部環境調整装置1が構成されている。
車両Vでは、内部環境調整装置1によって、搭乗者Pがナビゲーション装置Nに希望する運行条件を入力した時点から、調整計画の決定及びそれに基づく車室Cの内部の環境の調整のための処理が行われる。
次に、図3、図4及び図6を参照して、内部環境調整装置1のナビゲーション装置N及び制御部ECUの各機能部が、車室Cの内部の環境の調整のために行う処理(内部環境調整方法)について説明する。図6は、ナビゲーション装置N及び制御部ECUが行う処理を示すフローチャートである。
この処理においては、まず、ナビゲーション装置Nの運行条件認識部41が、ナビゲーション装置Nの入力部40を介して入力された情報に基づいて、搭乗者Pの希望する運行条件を認識する(図6/STEP01)。
次に、ナビゲーション装置NのGPS42が、車両Vの現在の位置情報を認識する(図6/STEP02)。
次に、ナビゲーション装置Nのルート認識部43が、運行条件認識部41によって認識された運行条件、及び、GPS42によって認識された車両Vの現在位置に基づいて、目的地までのルートを認識する(図6/STEP03)。
次に、ナビゲーション装置Nの状況認識部44が、ルート認識部43によって認識されたルート上の状況を認識する(図6/STEP04)。
次に、制御部ECUの環境調整部62が、ルート認識部43によって認識されたルート、及び、ルート認識部43によって認識されたルート上の状況に基づいて、ルートの移動中における車室Cの内部の酸素濃度、及び、車室Cの内部の気圧である内気圧の調整計画を定める(図6/STEP05)。
次に、環境調整部62が、調整計画、並びに、酸素濃度認識部60及び内気圧認識部61によって認識された車室Cの内部の環境に基づいて、車室Cの内部の環境の調整を開始する(図6/STEP06)。
具体的には、環境調整部62が、車室Cの内部への気体の供給量(すなわち、酸素濃度及び車室Cの内部の気圧である内気圧の少なくとも一方)、及び、エンジンENGへの酸素富化空気の供給量の調整を開始する。
次に、ナビゲーション装置Nの運行条件認識部41は、搭乗者Pによって、運行条件の変更が行われたか否かを判断する(図6/STEP07)。
運行条件の変更が行われたと判断された場合(STEP07でYESの場合)、STEP01に戻り、ナビゲーション装置N及び制御部ECUは、再度、調整計画を定め、新たな調整計画に基づいて、車室Cの内部の環境の調整を開始する。
一方、運行条件の変更が行われなかったと判断された場合(STEP07でNOの場合)、制御部ECUの環境調整部62は、ナビゲーション装置Nからの信号に基づいて、車両Vが目的地に到着したか否かを判断する(図6STEP08)。
車両Vが目的地に到着していないと判断された場合(STEP08でNO)の場合、STEP07に戻り、再度、ナビゲーション装置Nの運行条件認識部41は、搭乗者Pによって、運行条件の変更が行われたか否かを判断する。
一方、車両Vが目的地に到着したと判断された場合(STEP08でYESの場合)、ナビゲーション装置N及び制御部ECUは、今回の処理を終了する。
以上説明したように、車両Vでは、酸素富化機構21を搭載しており、生成された酸素富化空気によって、車室Cの内部の環境の調整、及び、エンジンENGの吸気気量の調整(ひいては、燃費の向上、及び、排出されるNO、CO、HC等の削減)が行われる。
これにより、車両Vは、酸素富化機構を搭載した従来の車両と同様に、燃費の向上、及び、排出されるNO、CO、HC等の削減といった付加価値に加え、健康状態の維持・改善手段としての新たな付加価値を備えるものとなっている。そして、その新たな付加価値は、搭乗者Pにとって実感しやすい形で提供される。
これに加え、車両Vでは、車室Cの内部の環境の調整を、車両Vの現在位置の状況に基づいてではなく、目的地までのルート上の状況を参照して定められた調整計画に基づいて、行っている。すなわち、車両Vでは、車両Vの現在位置という一点ではなく、目的地までのルートという区間に基づいて、車室Cの内部の環境が調整される。
これにより、内部環境調整装置1を搭載した車両Vによれば、車室Cの内部の気圧である内気圧の頻繁な変動を抑制するとともに、ルートによらず、酸素供給による健康状態の維持・改善を適切なタイミングで行うことができる。ひいては、車両Vの搭乗者Pに対し、効率的に、疲労を抑制し、さらに、健康状態の維持・改善を図ることができる環境を提供することができる。
以上、図示の実施形態について説明したが、本発明はこのような形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態においては、車室Cの内部の環境の調整は、酸素濃度の調整及び車室Cの内部の気圧である内気圧の調整によって行われている。しかし、本発明はそのような構成に限定されるものではなく、酸素濃度及び内気圧のいずれか一方のみを調整して、室内の環境を調整するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、搭乗者Pによってナビゲーション装置Nに希望する運行条件が入力された時点から、調整計画の決定及びそれに基づく車室Cの内部の環境の調整のための処理が行われる。しかし、本発明はそのような構成に限定されるものではなく、調整計画の決定及びそれに基づく室内の環境の調整のタイミングは、適宜設定してよい。
例えば、搭乗者Pの健康状態を認識し、その健康状態が所定の健康状態(例えば、健康状態の改善・向上が必要であると判断されるような健康状態)であると判断された場合にのみ、予め定められていた調整計画に基づいて、室内の環境の調整を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、酸素富化機構21によって生成された酸素富化空気を、車室Cの内部に供給するとともに、エンジンENGへも供給している。しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、車室Cの内部の環境を調整した後、余剰となった酸素富化空気をエンジンENGに供給しているが、内燃機関に優先的に酸素富化空気を供給し、余剰となった酸素富化空気を用いて室内の環境を調整するようにしてもよい。また、例えば、酸素富化空気を室内の環境の調整のみに用いるようにして、内燃機関に供給しないようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、内燃機関としてのエンジンENGを備えた車両Vについて説明している。しかし、本発明の移動体は、そのような車両に限定されるものではない。例えば、内燃機関の代わりにモーターを備えた電気自動車に本発明を適用してもよい。
1 内部環境調整装置
11 圧力開放弁(排気量調整機構)
10 エアコン
20 空気導入孔
21 酸素富化機構
22 冷却機構
23 コンプレッサ(外気加圧機構,酸素富化空気加圧機構)
24 タンク
25 室内供給路
25a 第1流量制御弁
26 吸気供給路
26a 第2流量制御弁
27 バイパス通路
30 Oセンサ
31 COセンサ
32 内気圧センサ
40 入力部
41 運行条件認識部
42 GPS
43 ルート認識部
44 状況認識部
45 出力部
50 状況格納部
60 酸素濃度認識部
61 内気圧認識部
62 環境調整部
C 車室
ENG エンジン(内燃機関)
ECU 制御部
N ナビゲーション装置
P 搭乗者
S サーバ
V 車両(移動体)

Claims (7)

  1. 移動体の室内の環境を調整するための内部環境調整装置であって、
    ナビゲーション装置と、前記室内の気圧である内気圧を調整する環境調整部とを備え、
    前記ナビゲーション装置は、第1の地点から第2の地点までのルートを認識するルート認識部と、認識された前記ルート、又は、前記ルートの少なくとも一部を包含する領域の、前記移動体の搭乗者の状態及び前記室内の環境の少なくとも一方に影響を与える状況を認識する状況認識部とを有し、
    前記状況認識部は、認識された前記ルート上の複数の地点の気圧を認識し、
    前記環境調整部は、認識された前記ルート、及び、前記移動体の通過予想時点における前記状況に基づいて、前記内気圧が認識された前記複数の地点の気圧のいずれに対しても陽圧となるように、且つ、一定の気圧となるように、前記ルートの移動中における前記内気圧の調整計画を定めるとともに、前記調整計画に基づいて、前記内気圧を調整することを特徴とする内部環境調整装置。
  2. 請求項1に記載の内部環境調整装置において、
    前記状況認識部は、認識された前記ルート上の道路状況を認識し、
    前記環境調整部は、前記道路状況に基づいて、前記調整計画を定めることを特徴とする内部環境調整装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の内部環境調整装置において、
    前記状況認識部は、認識された前記ルート上の所定の区間の距離である運転距離を認識し、
    前記環境調整部は、前記運転距離に基づいて、前記調整計画を定めることを特徴とする内部環境調整装置。
  4. 請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の内部環境調整装置において、
    前記状況認識部は、認識された前記ルート上の所定の区間を移動するために必要な運転時間を認識し、
    前記環境調整部は、前記運転時間が所定の時間以上となる前記区間に対してのみ、前記内気圧を調整するように、前記調整計画を定めることを特徴とする内部環境調整装置。
  5. 請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の内部環境調整装置において、
    前記状況認識部は、認識された前記ルート上の停止位置における気圧を認識し、
    前記環境調整部は、前記停止位置に近づくにつれて、又は、前記停止位置に到着した際に、前記内気圧が前記停止位置の気圧に近づくように、前記調整計画を定めることを特徴とする内部環境調整装置。
  6. 請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の内部環境調整装置を搭載していることを特徴とする車両。
  7. 移動体の室内の環境を調整するための内部環境調整方法であって、
    ルート認識部が、第1の地点から第2の地点までのルートを認識する工程と、
    状況認識部が、認識された前記ルート、又は、前記ルートの少なくとも一部を包含する領域の、前記移動体の搭乗者の状態及び前記室内の環境の少なくとも一方に影響を与える状況を認識する工程と、
    前記状況認識部が、認識された前記ルート上の複数の地点の気圧を認識する工程と、
    環境調整部が、認識された前記ルート、及び、前記移動体の通過予想時点における前記状況に基づいて、前記移動体の内部の気圧である内気圧が認識された前記複数の地点の気圧のいずれに対しても陽圧となるように、且つ、一定の気圧となるように、前記ルートの移動中における前記内気圧の調整計画を定める工程と、
    前記環境調整部が、前記調整計画に基づいて、前記内気圧を調整する工程とを備えていることを特徴とする内部環境調整方法。
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