JP2009078630A - 飲酒運転防止システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 運転者が車両を運転する前に特別な行為をすることなく、また、その運転者以外の者のアルコール検出とならないように、運転者が車両に乗り込み車両走行までの一連の動作の中でアルコール検知を行うことにより飲酒運転を防止する飲酒運転防止システムを提供する。
【解決手段】 運転席着座検出手段が運転席の運転者の着座を検出し、そして、その運転席の着座を検出したときに、運転席アルコール濃度検出手段が車室内の運転席領域のアルコール濃度を検出する。そして、制御手段により、その運転席アルコール濃度検出手段で検出されたアルコール濃度が、所定閾値よりも高い場合には車両を走行させるための操作が禁止される。
【選択図】図1

Description

本発明は、飲酒運転防止システムに関する。
近年、自動車による交通事故が大きな社会問題となっている。その中でも、飲酒運転が原因の交通事故は、罰則規定が強化された今日においても後を絶たないのが現状である。
そこで、車両を提供する側(販売者側)からも飲酒運転を防止するシステム(装置)の開発が進められている。
特開平8−150853号公報
特許文献1に記載の技術は、モータとファン羽根からなるファンケースにアルコールガス専用検出制御回路が組み込まれた自動車エンジン始動制御装置が運転者の頭上車室天井に装着されており、その自動車エンジン始動制御装置により運転者の呼気中のアルコール濃度を検出して運転者が飲酒(酒気帯び)している場合に、エンジン始動を不可能にしたものである。
しかしながら、特許文献1では、同乗者(乗員)の飲酒による呼気が車室内に均等に分散されることが前提にされており、運転者と同乗者とを明確に見分けることができず、運転者がお酒を飲んでいないにも関わらず同乗者の呼気に含まれるアルコールに反応してしまい、車両の運転を行うことができないという状況が発生するという懸念を拭いきれない。また、自動車エンジン始動制御装置を運転者の頭上車室天井に装着するため、車室天井設計の自由度に制限をかけてしてしまう問題がある。
ところで、従来より、呼気アルコール・イグニッション・インターロック装置と呼ばれる、一定濃度以上のアルコールが呼気から検出された場合にエンジンを始動できないようにする装置が知られている。これは、例えばイグニッションスイッチをいれ、所定の検出器(センサ部)に呼気を数秒間吹き込んでテストを開始し、その吹き込んだ呼気のアルコール濃度が基準以下ならばエンジンが掛かるといものである。
このような装置では、エンジン始動前にアルコール濃度の検出を行うので、未然に飲酒運転を防止することができるが、検出器又はその検出部分に息を吹きかけるものであるため、吹きかけるという行為が面倒である。また、実際に運転しない素面の者が検出器に息を吹きかければ、エンジンを始動することが可能となり、誰でも運転できてしまうという問題がある。
本発明の課題は、上記実情に鑑みて為されたものであり、運転者が車両を運転する前に特別な行為をすることなく、また、その運転者以外の者のアルコール検出とならないように、運転者が車両に乗り込み車両走行までの一連の動作の中でアルコール検知を行うことにより飲酒運転を防止する飲酒運転防止システムを提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明の飲酒運転防止システムは、
運転席の運転者の着座を検出する運転席着座検出手段と、
その運転席着座検出手段により運転者の着座が検出されたときに、車室内の運転席領域のアルコール濃度を検出する運転席アルコール濃度検出手段と、
その運転席アルコール濃度検出手段で検出されたアルコール濃度が、所定閾値よりも高い場合には車両を走行させるための操作を禁止する一方、閾値よりも低い場合には車両を走行させるための操作を許容する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
上記本発明によれば、運転席着座検出手段が運転席の運転者の着座を検出し、そして、その運転席の着座を検出したときに、運転席アルコール濃度検出手段が車室内の運転席領域のアルコール濃度を検出する。これによれば、運転者が運転席に着座したときに運転席領域のアルコール濃度の検出が行われるので、運転者が車両を運転する前に、特別な行為をすることがなく、また、その運転者以外の者(例えば、同乗者)のアルコール濃度検出とならないように、運転者が車両に乗り込み車両走行までの一連の動作の中でアルコール検知を効率よく行うことができる。
さらに、制御手段により、その運転席アルコール濃度検出手段で検出されたアルコール濃度が、所定閾値よりも高い場合には車両を走行させるための操作が禁止される。これによれば、運転者が車両を運転する前に車両を走行させるための操作が禁止されるので、運転者が飲酒状態(酒気帯び状態)であるならば、未然に飲酒運転を防止することができるようになる。
ここで、「車両を走行させるための操作」とは、例えばエンジン始動操作,シフトレバーのチェンジ操作、ハンドル操作、ハンドブレーキ(パーキングブレーキ)解除操作、アクセルペダル操作などが挙げられる。したがって、「操作の禁止」とは、これらの操作を全面的に禁止してもよいし、一部的に禁止(制限)する構成としてもよい。
また、飲酒運転防止システムにおける制御手段は、運転席着座検出手段が運転者の着座を検出した後にその着座の検出がなくなり再度運転者の着座を検出したとき、運転席アルコール濃度検出手段で再度車室内の運転席領域のアルコール濃度が検出され、その検出されたアルコール濃度と閾値とに基づいて、車両を走行させるための操作を禁止又は許容するように構成することができる。
これによれば、運転者の着座を検出した後にその着座の検出がなくなり再度運転者の着座を検出したときに、再度車室内の運転席領域におけるアルコール濃度の検出が行われるので、より確実に飲酒運転の防止を図ることができる。すなわち、実際に運転しない素面の者が車両を走行させるための準備(例えば、エンジン始動など)を行い、その後に運転者(運転席に着座している者)が入れ替わって、お酒(アルコール)を飲んだ者が運転できてしまうという問題を解消することができる。
さらに、このような飲酒運転防止システムは、運転席のドアの開閉状態を検出するドア開閉状態検出手段を備え、
運転席アルコール濃度検出手段は、ドア開閉状態検出手段により運転席のドアの閉状態が検出されたときに、車室内の運転席領域のアルコール濃度を検出するように構成することができる。
さらに、ドア開閉状態検出手段は、運転席のドアに設けられた窓ガラスの開閉状態を検出する窓ガラス開閉状態検出手段を含み構成され、
運転席アルコール濃度検出手段は、ドア開閉状態検出手段により運転席のドアの閉状態が検出されたとき、かつ窓ガラス開閉状態検出手段により窓ガラスの閉状態が検出されたときに、車室内の運転席領域のアルコール濃度を検出するように構成することができる。
これによれば、運転席のドア及び窓ガラスが閉状態のときに運転席領域のアルコール濃度の検出が行われるので、その運転席領域のアルコール濃度検出の精度を高めることができる。すなわち、運転席領域が外気から遮断された状態となることで、運転者の呼気が車外に流出(分散)されず、そのまま精度よくアルコール濃度の検出を行うことができる。なお、より好ましくは、各座席に対応して設けられるドア全てが閉状態(車室が密室状態)のときに運転席アルコール濃度検出手段によりアルコール濃度が検出されるようにするとよい。これによれば、アルコール濃度の検出精度が一層高まる。
また、ドア開閉状態検出手段により運転席のドアの閉状態が検出されたときに、車室内の運転席領域のアルコール濃度を検出するので、運転席アルコール濃度検出手段の作動時間が短くなり、電力消費を極力抑えることができる。
そして、ドア開閉状態検出手段により運転席のドアの閉状態が検出されたときに、窓ガラス開閉状態検出手段により窓ガラスの開状態が検出された場合には、その窓ガラスを駆動装置により強制的に閉状態となるように移動させる窓ガラス強制閉鎖手段を備えることができる。これによれば、確実に運転席領域を外気から遮断した状態を形成することができるので、効率よくアルコール濃度検出を行うことが可能となる。
運転席アルコール濃度検出手段の具体的な態様としては、
運転席に対応して配置されるエアコンの吹き出し口から運転席領域の空気を吸引する吸引装置と、その吸引装置により吹き出し口から吸引される運転席領域の空気のアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出部とを含み構成することができる。
これによれば、例えば既存のエアコンの吹き出し口を介して運転席領域の空気を吸引するように吸引装置を設けることで、特別な設計変更を必要とせず(例えば、車室天井などの設計の自由度を制限することがなく)、飲酒運転防止システムをより安価に構成することができる。さらには、吸引装置として、エアコンのファンを兼用することができ、部品点数を減ずることにより一層安価に構成することができる。すなわち、通常のエアコンの動作にかかるファンの回転を逆回転にすることにより、簡単に運転席領域の空気を吸引することができる。
また、アルコール濃度検出部としては、吸着・触媒反応による電気伝導度の変化を利用した半導体式、電気化学反応による起電力の変化を利用した電気化学式、アルコール蒸気の分子が特定の波長の赤外線を吸収する特性を利用した赤外線式等の方式により効率よくアルコール濃度を検出することができる。
なお、半導体式は、応答性に優れ安価であるが、アルコール以外の成分である温度や湿度等の外的要因の影響を受け易いため、半導体式のアルコール濃度検出部を使用する場合には、その外的要因(温度や湿度)を検出し、その検出された情報に基づき、閾値を補正する閾値補正手段を設けることが望ましい。
また、飲酒運転防止システムは、運転席以外の各座席における乗員の着座を検出する座席着座検出手段と、
その座席着座検出手段により乗員の着座が検出されたときに、それら座席に対応して車室内の各座席領域のアルコール濃度を検出する座席アルコール濃度検出手段と、を備え、
制御手段は、座席アルコール濃度検出手段により検出された運転席以外の座席領域のアルコール濃度が、運転席アルコール濃度検出手段により検出された運転席領域のアルコール濃度よりも高い場合には、その運転席領域のアルコール濃度が閾値よりも高くとも車両を走行させるための操作を許容するように構成することができる。
これによれば、例えば運転席以外の座席(例えば、助手席)に着座した乗員の呼気によって運転席領域のアルコール濃度が閾値よりも高くなってしまった場合に、運転者と同乗者(乗員)とを明確に見分けることで、運転者がお酒を飲んでいないにも関わらず同乗者(乗員)の呼気に含まれるアルコールに反応してしまい、車両の運転を行うことができないという状況が発生するという問題を解消できる。
座席アルコール濃度検出手段の具体的な態様として、
運転席以外の座席に対応して配置されるエアコンの吹き出し口からそれら座席領域の空気を吸引する吸引装置と、その吸引装置により吹き出し口から吸引される座席領域の空気のアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出部とを含み構成することができる。これによれば、座席アルコール濃度検出手段を運転席アルコール濃度検出手段と同様の構成とすることで、同様の作用効果を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態に係る飲酒運転防止システムのシステム構成の一例を示すブロック図、図2は本発明の実施形態に係る飲酒運転防止システムが搭載された車両の一例を示す図、図3は車両のフロント部分の一例を示す概略図、図4は主要部を例示する概略図、図5は表示部を例示する概略図である。
まず、図1を用いて本実施形態に係る飲酒運転防止システム1の概要を説明する。飲酒運転防止システム1は、運転席の運転者の着座を検出する運転席着座検出センサ3と、その運転席着座検出センサ3により運転者の着座が検出されたときに、車室内の運転席領域のアルコール濃度を検出する運転席アルコール濃度検出センサ4と、運転席のドアの開閉状態を検出するドア開閉状態検出スイッチ5と、車両を走行させるための操作を行う操作装置7と、各検出センサが検出した信号(情報)を受け取り、その信号(情報)に基づき操作装置7などを制御する制御手段としてのコントローラ2とを備えている。
また、飲酒運転防止システム1は、運転席のドアにおける窓ガラスの開閉状態を検出する窓ガラス開閉状態検出スイッチ6や表示装置8、スピーカ9などを備えている。
そして、飲酒運転防止システム1は、運転席アルコール濃度検出センサ4で検出された運転席領域のアルコール濃度が所定閾値よりも高い場合には、コントローラ2の制御指令により車両を走行させるための操作装置7の操作を禁止する。また、検出されたアルコール濃度が所定閾値よりも低い場合には、車両を走行させるための操作装置7の操作を許容するものである。以下、具体的に説明する。
コントローラ2は、図1に示すように周知のCPU21,ROM22,RAM23,入出力回路であるI/O24,A/D変換部26,通信I/F(インターフェース)27,メモリ28,およびこれらの構成を接続するバスライン25が備えられている。
CPU21は、ROM22に記憶された制御プログラム22pおよびデータにより制御を行う。A/D変換部26は周知のA/D(アナログ/デジタル)変換回路を含み、例えば上記の各種センサ等からコントローラ2に入力されるアナログデータをCPU21で演算可能なデジタルデータに変換するものである。通信I/F27は他の車載機器とのデータの遣り取りを行うための、例えばLAN(Local Area Network)カードのような通信インターフェース回路である。
メモリ28は、フラッシュメモリなどの電気的に書き換え可能な半導体記憶媒体あるいはハードディスク装置が用いられ、オフ状態になっても記憶内容が保持されるようになっており、飲酒運転防止システム1の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。また、メモリ28には、閾値情報を記憶する閾値情報記憶部28aが設けられている。
運転席着座検出センサ3(運転席着座検出手段;以下、着座センサともいう)は、図2に示すように、例えば圧力が加えられると電圧を発生する圧電素子により構成され、車両100の運転席シート31sの座部に配設されてなる。そして着座センサ31は、圧電素子が発生する電圧により、運転者の着座を検出することができる。
運転席アルコール濃度検出センサ4(運転席アルコール濃度検出手段)は、吸着・触媒反応による電気伝導度の変化を利用した半導体式、電気化学反応による起電力の変化を利用した電気化学式、アルコール蒸気の分子が特定の波長の赤外線を吸収する特性を利用した赤外線式等のセンサにより構成される。また運転席アルコール濃度検出センサ4は、図1ないし図4に示すように、吸引装置40(運転席アルコール濃度検出手段)が、運転席領域T1の空気を運転席に対応して配置されるエアコンの吹き出し口41からダクト42内に吸引することにより、その運転席領域T1の空気のアルコール濃度を検出する。
なお、吸引装置40は、吸い込み方向に送風するファン40aと、そのファン40aを回転させるモータなどの駆動部40bにより形成されている。そして、吸引装置40は、通常エアコン装置が吹き出し口41から空気を送るためのファンを兼用することができる。
運転席ドア開閉状態検出スイッチ5(ドア開閉状態検出手段)は、図2に示すように、例えば車両100における運転席のドアD1に配置されたスイッチにより構成され、そのスイッチのオン/オフによって、ドアの開状態(スイッチ:オン状態)および閉状態(スイッチ:オフ状態)を検出する。また、窓ガラス開閉状態検知スイッチ6(ドア開閉状態検出手段,窓ガラス開閉状態検出手段)は、例えばリミットスイッチにより構成され、そのリミットスイッチのオン/オフによって窓ガラスの開状態(リミットスイッチ:オフ状態)及び閉状態(リミットスイッチ:オン状態)を検出する。なお、窓ガラス60の開閉は、周知のパワーウィンドウ装置が用いられ、図示しないスイッチの操作で、モータなどの駆動部60aによって開閉される(図1参照)。
操作装置7は、エンジンを始動させるプッシュスタートスイッチやイグニッションスイッチ、レンジ(パーキング、ドライブ、ニュートラル、リバースなど)を選択操作するシフトレバー(セレクトレバー)装置、操舵するためのハンドル、並びにパーキングブレーキ装置などにより構成される。
表示装置8は、図2及び図3に示すように、インスルメントパネルとして構成され、例えば図5に示すように、後述する運転席領域T1におけるアルコール濃度が所定の閾値よりも高い場合に車両を走行させるための操作を禁止したときに、点滅や点灯することによりその旨を報知する禁止マーク8a(報知手段)を備えている。また、報知手段として音声合成回路9aから出力されるアナログ音声信号に基づいて音声を発生するスピーカ9が設けられている。音声合成回路9aは、例えばメモリ28などに記憶されているデジタル音声データをアナログ音声信号に変換して出力する。なお、表示装置としては、ナビゲーション装置の表示画面を使用してもよく、またスピーカとしては、単にブザー音を発生出力させてもよい。
次に、以上のように説明した本発明の実施形態に係る飲酒運転防止システムの処理の流れについて説明する。図6は本発明の実施形態に係る飲酒運転防止システムの処理の流れを示すフロー図、図7は図6に続くフロー図である。
まず、この飲酒運転防止システム1は、主として車両が走行する前(換言すれば、運転者が運転する前)に作動して、飲酒運転(酒気帯び運転)を防止するためのシステムであり、一連の処理が繰り返し行われる。すなわち、図6及び図7に示すように、ステップS1でエンジンが駆動中で(S1:Yes)、車両走行状態で車速があれば(S2:Yes)、そのまま処理が終了する。
一方、エンジンが駆動していない場合(S1:No)、又は車両停止状態で車速がない場合に(S2:No)、運転席シート(以下、D席シートともいう)31sに配置された着座センサ3により運転者の着座が検出され(S3:Yes)、次いで運転席ドア開閉状態検出スイッチ5及び窓ガラス開閉状態検出スイッチ6により運転席のドア(以下、D席ドアともいう)D1の閉状態が検出されると(S4:Yes)、ステップS1でエンジンが駆動中であれば、図中破線で囲んだステップS5を省略して、コントローラ2が駆動部40bを制御してファン40aを駆動させる(S6)。また、ステップS1でエンジンが駆動していない場合には、ステップS5に進み運転者によってエンジン始動の操作が行われれば、同様にファン40aを駆動させる。これにより運転席領域T1の空気が吹き出し口41からダクト42内へと吸引される。そして、ファン40が駆動してから所定時間経過した場合には(S7:Yes)、アルコール濃度検出センサ4によりダクト42内に吸引した運転席領域T1の空気に含まれるアルコール濃度の検出が行われる(S8)。すなわち、D席ドアD1の閉状態のときにアルコール濃度を検出するので、運転席領域T1が外気から遮断された状態でアルコール濃度の検出が行われ、適正に検出を行うことができる。
なお、運転者の着座が検出されない場合(S3:No)、D席ドアD1の閉状態が検出されない場合(S4:No)、ステップS5でエンジンの始動操作がない場合(S5:No)には、そのまま処理を終了する。また、エンジン始動操作とは、例えばエンジンを切った状態からロック、アクセサリ、イグニッションオン、スタートの順番で構成されるイグニッションスイッチによりアクセサリやイグニッションオンの状態への操作を含むものとする。
ここで、D席ドアD1の閉状態検出について説明する。図8は運転席ドアの閉状態検出に係る処理の流れの一例を示すフロー図である。図8に示すように、まず、運転席ドア開閉状態検出スイッチ5によりD席ドアD1の閉状態が検出されると(S21:Yes)、続いて窓ガラス開閉状態検出スイッチ6により窓ガラスの開閉状態の検出が行われる(S22)。そして、窓ガラスの閉状態が検出されると(S22:Yes)、D席ドアD1は完全に閉状態とされる。一方、窓ガラスの開状態が検出された場合には(S22:No)、運転席領域T1を外気から遮断するために、コントローラ2から駆動部60aに制御指令が送られ、強制的に窓ガラス60を閉鎖して、D席ドアD1を完全に閉状態とする。
図6及び図7に戻り、検出した運転席領域T1のアルコール濃度が所定の閾値よりも高い場合には(S9:Yes)、車両を走行させるための操作が禁止され、車両走行禁止状態となる(S12)。また、検出したアルコール濃度が所定の閾値よりも低い場合には(S9:No)、車両を走行させるための操作が許容され、車両走行許容状態となる(S10)。すなわち、運転席に着座して運転をしようとする者の呼気に含まれるアルコール濃度が高いときに効率よくそのアルコール濃度を検出して飲酒運転を未然に防ぐことができる。
さらに、着座センサ3により運転者の着座が検出されなくなり、運転者が運転席から離席した場合には(S11:Yes)、ステップS12に進み車両走行禁止状態となる。そして、運転者が運転席から離席しない場合には(S11:No)、そのまま車両走行許容状態が維持されて処理が終了する。なお、着座センサ3と併用して運転席ドア開閉状態検出スイッチ5を用いることにより運転者の離席(入れ替わり)をより検出し易くなる。
すなわち、この一連の処理は所定の短時間毎に繰り返し実行されるため、着座センサ3が運転者の着座を検出した後にその着座の検出がなくなり再度運転者の着座を検出したとき、運転席アルコール濃度検出センサ4で再度車室内の運転席領域T1のアルコール濃度を検出し、その検出したアルコール濃度と閾値とに基づいて、車両を走行させるための操作を禁止又は許容することとなる。これにより、運転者が入れ替わった場合には、再度検出をやり直しより確実に飲酒運転を防ぐことができる。
次に、飲酒運転防止システムの変形例について説明する。図9は変形例に係る飲酒運転防止システムのシステム構成の一例を示すブロック図、図10は変形例に係る飲酒運転防止システムの処理の流れを示すフロー図である。以下の説明では、上述した実施形態と異なる部分について主に述べ重複する部分については同番号を付して説明を省略する。
図9に示すように、飲酒運転防止システム1Aは、運転席以外の座席(例えば、助手席)における乗員の着座を検出する助手席着座検出センサ3Aと、その助手席着座検出センサ3Aにより乗員の着座が検出されたときに、助手席に対応して車室内の助手席領域T2(図2参照)のアルコール濃度を検出する助手席アルコール濃度検出センサ4Aとを備えている。なお、運転席以外の座席としては、助手席に限らず後部座席でもよい。
そして、飲酒運転防止システム1Aは、助手席アルコール濃度検出センサ3Aにより検出された助手席領域T2(運転席以外の座席領域)のアルコール濃度が、運転席アルコール濃度検出センサ3により検出された運転席領域T1のアルコール濃度よりも高い場合には、その運転席領域のアルコール濃度が閾値よりも高くとも車両を走行させるための操作を許容するものである。以下具体的に説明する。
助手席着座検出センサ3A(座席着座検出手段:以下、着座センサ3Aともいう)は、図2に示すように、例えば圧力が加えられると電圧を発生する圧電素子により構成され、助手席シート32sの座部に配設されてなる。そして着座センサ3Aは、圧電素子が発生する電圧により、乗員の着座を検出することができる。
助手席アルコール濃度検出センサ4A(座席アルコール濃度検出手段)は、吸着・触媒反応による電気伝導度の変化を利用した半導体式、電気化学反応による起電力の変化を利用した電気化学式、アルコール蒸気の分子が特定の波長の赤外線を吸収する特性を利用した赤外線式等のセンサにより構成される。また助手席アルコール濃度検出センサ4Aは、吸引装置40(座席アルコール濃度検出手段)が、助手席領域T2の空気を助手席に対応して配置されるエアコンの吹き出し口49からダクト内に吸引することにより、その助手席領域T2の空気のアルコール濃度を検出する。
次に、以上のように説明した変形例に係る飲酒運転防止システムの処理の流れについて説明する。飲酒運転防止システム1Aは、まず、上述の実施形態で説明したように、所定条件のもと運転席領域T1のアルコール濃度が検出され、そのアルコール濃度が所定閾値よりも高い場合に(S31:Yes)、例えば助手席の着座を検出したときは(S32:Yes)、ファンを駆動して助手席領域T2の空気を吹き出し口49から吸引する。そして、所定時間経過した後に(S34:Yes)、助手席慮息T2のアルコール濃度の検出が行われる(S35)。
次に、その助手席領域T2のアルコール濃度と運転席領域T1のアルコール濃度とを比較し(S36)、その結果、助手席領域T2の空気のアルコール濃度が高い場合には(S37:Yes)、車両走行が許容される。また、助手席領域T2の空気のアルコール濃度が低い場合には(S37:No)、車両走行が禁止される。これによれば、例えば助手席に乗車した乗員の呼気によるアルコール濃度によって、車両の走行禁止状態とならないようにすることができる。なお、助手席の着座が検出されなかれば(S32:No)、そのまま処理を終了する。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
本発明の実施形態に係る飲酒運転防止システムのシステム構成の一例を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る飲酒運転防止システムが搭載された車両の一例を示す図。 車両のフロント部分の一例を示す概略図。 主要部を例示する概略図。 表示部を例示する概略図。 本発明の実施形態に係る飲酒運転防止システムの処理の流れを示すフロー図。 図6に続くフロー図。 運転席ドアの閉状態検出に係る処理の流れの一例を示すフロー図。 変形例に係る飲酒運転防止システムのシステム構成の一例を示すブロック図。 変形例に係る飲酒運転防止システムの処理の流れを示すフロー図。
符号の説明
1,1A 飲酒運転防止システム
2 コントローラ(制御手段,窓ガラス強制閉鎖手段)
3 運転席着座検出センサ(運転席着座検出手段)
3A 助手席着座検出センサ(座席着座検出手段)
4 運転席アルコール濃度検出センサ(運転席アルコール濃度検出手段,アルコール濃度検出部)
4A 助手席アルコール濃度検出センサ(座席アルコール濃度検出手段,アルコール濃度検出部)
5 運転席ドア開閉状態検出スイッチ(運転席ドア開閉状態検出手段)
6 窓ガラス開閉状態検出スイッチ(窓ガラス開閉状態検出手段)
7 操作装置
8 表示装置
8a 禁止マーク
9 スピーカ
9a 音声合成回路
31s 運転席シート
32s 助手席シート
40 吸引装置
40a ファン
40b 駆動部
41,49 吹き出し口
42 ダクト
100 車両
D1 運転席ドア
T1 運転席領域
T2 助手席領域(座席領域)

Claims (8)

  1. 運転席の運転者の着座を検出する運転席着座検出手段と、
    その運転席着座検出手段により運転者の着座が検出されたときに、車室内の運転席領域のアルコール濃度を検出する運転席アルコール濃度検出手段と、
    その運転席アルコール濃度検出手段で検出されたアルコール濃度が、所定閾値よりも高い場合には車両を走行させるための操作を禁止する一方、前記閾値よりも低い場合には車両を走行させるための操作を許容する制御手段と、
    を備えることを特徴とする飲酒運転防止システム。
  2. 前記制御手段は、前記運転席着座検出手段が運転者の着座を検出した後にその着座の検出がなくなり再度運転者の着座を検出したとき、前記運転席アルコール濃度検出手段で再度車室内の運転席領域のアルコール濃度が検出され、その検出されたアルコール濃度と前記閾値とに基づいて、前記車両を走行させるための操作を禁止又は許容する請求項1に記載の飲酒運転防止システム。
  3. 運転席のドアの開閉状態を検出するドア開閉状態検出手段を備え、
    前記運転席アルコール濃度検出手段は、前記ドア開閉状態検出手段により運転席のドアの閉状態が検出されたときに、車室内の運転席領域のアルコール濃度を検出する請求項1又は2に記載の飲酒運転防止システム。
  4. 前記ドア開閉状態検出手段は、運転席のドアに設けられた窓ガラスの開閉状態を検出する窓ガラス開閉状態検出手段を含み構成され、
    前記運転席アルコール濃度検出手段は、前記ドア開閉状態検出手段により運転席のドアの閉状態が検出されたとき、かつ前記窓ガラス開閉状態検出手段により窓ガラスの閉状態が検出されたときに、車室内の運転席領域のアルコール濃度を検出する請求項3に記載の飲酒運転防止システム。
  5. 前記ドア開閉状態検出手段により運転席のドアの閉状態が検出されたときに、前記窓ガラス開閉状態検出手段により窓ガラスの開状態が検出された場合には、その窓ガラスを駆動装置により強制的に閉状態となるように移動させる窓ガラス強制閉鎖手段を備える請求項4に記載の飲酒運転防止システム。
  6. 前記運転席アルコール濃度検出手段は、
    前記運転席に対応して配置されるエアコンの吹き出し口から前記運転席領域の空気を吸引する吸引装置と、
    その吸引装置により前記吹き出し口から吸引される前記運転席領域の空気のアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出部と、
    を含み構成される請求項1ないし5のいずれか1項に記載の飲酒運転防止システム。
  7. 運転席以外の各座席における乗員の着座を検出する座席着座検出手段と、
    その座席着座検出手段により乗員の着座が検出されたときに、それら座席に対応して車室内の各座席領域のアルコール濃度を検出する座席アルコール濃度検出手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記座席アルコール濃度検出手段により検出された運転席以外の座席領域のアルコール濃度が、前記運転席アルコール濃度検出手段により検出された運転席領域のアルコール濃度よりも高い場合には、その運転席領域のアルコール濃度が前記閾値よりも高くとも車両を走行させるための操作を許容する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の飲酒運転防止システム。
  8. 前記座席アルコール濃度検出手段は、
    前記運転席以外の座席に対応して配置されるエアコンの吹き出し口からそれら座席領域の空気を吸引する吸引装置と、
    その吸引装置により前記吹き出し口から吸引される前記座席領域の空気のアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出部と、
    を含み構成される請求項7に記載の飲酒運転防止システム。
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