JP7087856B2 - ウォータジャケットスペーサおよびこれを備える内燃機関 - Google Patents

ウォータジャケットスペーサおよびこれを備える内燃機関 Download PDF

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Description

本発明は、ウォータジャケットまで貫通するようにシリンダブロックの外壁に形成された貫通孔を介してシリンダボア壁に当接するまでウォータジャケット内に挿通された状態で設置されるウォータジャケットスペーサおよびこれを備える内燃機関に関する。
特開2015-229988号公報(特許文献1)には、樹脂製のスペーサ本体と、当該スペーサ本体の背面に配置されるバネと、スペーサ本体およびバネを支持する支持基板と、を備えるウォータジャケットスペーサが記載されている。当該ウォータジャケットスペーサは、ウォータジャケット内に挿入された際に圧縮されるバネのバネ力を利用して、スペーサ本体をシリンダボア壁に密接させる構成としている。
当該ウォータジャケットスペーサでは、スペーサ本体に熱等による経時的な永久歪(へたり)が生じても、スペーサ本体とシリンダボア壁との密接状態を確実に維持することができるため、ウォータジャケットスペーサの機能を長期間に亘って維持することができる。
特開2015-229988号公報
しかしながら、上述した公報に記載のウォータジャケットスペーサでは、ウォータジャケット内にスペーサ本体の他にバネや支持基板が挿入される構成であるため、ウォータジャケット内の流路抵抗が増加して冷却効率が低下することとなり、冷却性能という点において、なお改良の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、ウォータジャケットスペーサの機能性と冷却性能との両立に資するウォータジャケットスペーサおよびこれを備える内燃機関を提供することを目的の1つとする。
本発明のウォータジャケットスペーサおよびこれを備える内燃機関は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係るウォータジャケットスペーサの好ましい形態によれば、ウォータジャケットまで貫通するようにシリンダブロックの外壁に形成された貫通孔を介して、シリンダボア壁に当接するまでウォータジャケット内に挿通された状態で設置されるウォータジャケットスペーサが構成される。当該ウォータジャケットスペーサは、樹脂製のスペーサ本体と、貫通孔を塞ぐように外壁に締結される金属製のカバー部材と、スペーサ本体とカバー部材との間に配置される弾性部材と、を備えている。スペーサ本体は、貫通孔に収容される主部と、当該主部に一体にされると共にウォータジャケット内に突出する突出部と、を有している。そして、本発明に係るウォータジャケットは、カバー部材が外壁に締結された際、突出部がシリンダボア壁に当接されると共に、弾性部材がカバー部材とスペーサ本体との間で圧縮された状態となるように構成されている。
本発明によれば、スペーサ本体の突出部が圧縮された弾性部材の復元力によってシリンダボア壁に押圧される構成であるため、スペーサ本体の突出部に熱等による経時的な永久歪(へたり)が生じても、スペーサ本体の突出部とシリンダボア壁との密接状態を確実に維持することができる。これにより、ウォータジャケットスペーサの機能を長期間に亘って維持することができる。しかも、ウォータジャケット内に突出するのはスペーサ本体の突出部のみであるため、当該突出部が突出された以外のウォータジャケット内における流路抵抗が増加することもなく、冷却性能も確保できる。
本発明に係るウォータジャケットスペーサの更なる形態によれば、スペーサ本体は、主部の突出部が接続された側とは反対側が開口された凹形状に構成されている。そして、弾性部材は、少なくとも一部がスペーサ本体の凹部内に収容されるように構成されている。
本形態によれば、スペーサ本体内に弾性部材の少なくとも一部を収容することができるため、ウォータジャケットスペーサのコンパクト化を図ることができる。
本発明に係るウォータジャケットスペーサの更なる形態によれば、弾性部材をスペーサ本体の凹部内の所定位置に設置するための設置具をさらに備えている。また、スペーサ本体の凹部の底面には、リブが突設されている。そして、弾性部材は、設置具を介してリブに当接するように構成されている。
本形態によれば、弾性部材をスペーサ本体の凹部内に確実に設置することができる。しかも、弾性部材および設置具とスペーサ本体の凹部の底面との間に空間を有する構成とすることができるため、スペーサ本体が高温の冷却媒体に接触することによって熱膨張した際に、当該熱膨張によって増加した容積分を当該空間に逃がすことができる。また、スペーサ本体から弾性部材への熱伝達も抑制することができるため、弾性部材の劣化防止を図ることができる。
本発明に係るウォータジャケットスペーサの更なる形態によれば、カバー部材は、少なくとも一部がスペーサ本体の凹部内に収容されるように構成された第2突出部を有している。そして、当該第2突出部が、弾性部材に当接されるように構成されている。
本形態によれば、弾性部材および当該弾性部材を押圧するカバー部材の第2突出部の少なくとも一部がスペーサ本体の凹部内に収容される構成であるため、より一層ウォータジャケットスペーサのコンパクト化を図ることができる。
本発明に係るウォータジャケットスペーサの更なる形態によれば、第2突出部は、突出方向と逆側となる背面が開口された凹形状に形成されている。
本形態によれば、カバー部材の軽量化を図ることができる。
本発明に係るウォータジャケットスペーサの更なる形態によれば、第2突出部の背面を覆う第2カバー部材をさらに備えている。
本形態によれば、外部とスペーサ本体との間に空気層が設けられる構成であるため、外部の熱源、例えば、エキゾーストマニホールドや触媒コンバータなどからの熱がスペーサ本体へ伝達されることを良好に抑制することができる。
本発明に係るウォータジャケットスペーサの更なる形態によれば、スペーサ本体は、ウォータジャケットの外壁の一部を構成するジャケット外壁構成部をさらに有している。ここで、本発明における「ウォータジャケットの外壁」とは、典型的には、シリンダブロックの外壁のうちウォータジャケットを構成する当該外壁の内周面がこれに該当する。
本形態によれば、ウォータジャケット外壁自体を樹脂化することができるため、冷却媒体の熱がウォータジャケット外壁を介して外部に放射されることを抑制することができる。これにより、当該ウォータジャケットスペーサを搭載した内燃機関の暖気性能を向上することができる。
本発明に係る内燃機関の好ましい形態によれば、シリンダブロックと、上述したいずれかの態様の本発明に係るウォータジャケットスペーサと、を備えている。シリンダブロックには、外郭を画成する外壁と、シリンダボアを画成するシリンダボア壁と、の間にウォータジャケットが設けられている。また、外壁には、ウォータジャケットまで貫通する貫通孔が形成されている。さらに、ウォータジャケットスペーサは、突出部がシリンダボア壁に当接された状態で設置されている。そして、当該内燃機関では、ウォータジャケットスペーサによって、ウォータジャケットの底部の冷却媒体の流れが制限されている。
本発明によれば、上述した各態様のいずれかの本発明に係るウォータジャケットスペーサを備えるため、上述した各態様のいずれかの本発明に係るウォータジャケットスペーサが奏する効果と同様の効果、例えば、ウォータジャケットスペーサの機能性と冷却性能との両立を図ることができる効果などを奏することができる。これにより、内燃機関のピストン摺動抵抗の低減や熱損失低減などを図ることができる。
本発明によれば、ウォータジャケットスペーサの機能性と冷却性能との両立を図ることができる。
本発明の実施の形態に係るウォータジャケットスペーサ20を備える内燃機関1の構成の概略を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態に係るウォータジャケットスペーサ20が組み付けられた状態のシリンダブロック4の外観を示す斜視図である。 図2のA-A断面を示す断面図である。 シリンダブロック4の構成の概略を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るウォータジャケットスペーサ20の構成の概略を示す分解斜視図である。 スペーサ本体22を段付き面23側から見た斜視図である。 スペーサ本体22を凹部22c側から見た斜視図である。 スペーサ本体22の構成の概略を示す背面図、左側面図、右側面図、平面図および底面図である。 バインダプレート30を折曲片32a,32bの延出端側から見た斜視図である。 バインダプレート30を一対の第2延出片34b,35bの延出端側から見た斜視図である。 バインダプレート30の構成の概略を示す背面図、左側面図、右側面図、平面図および底面図である。 クッション部材40を主面42b1,42b1側から見た斜視図である。 クッション部材40を主面42b2,42b2側から見た斜視図である。 クッション部材40の構成の概略を示す正面図、左側面図、右側面図、平面図および底面図である。 プレッシャプレート50を段付き突出部54,54,54の突出側から見た斜視図である。 プレッシャプレート50を段付き突出部54,54,54の背面側から見た斜視図である。 図16のD-D断面を示す断面図である。 ヨーク60の構成の概略を示す分解斜視図である。 ヨーク本体62を締結面62d側から見た斜視図である。 ヨーク本体62を締結面62b側から見た斜視図である。 ヨーク本体62の三面図である。 図21のE-E断面を示す断面図である。 バインダプレート30およびクッション部材40が組み付けられた状態のスペーサ本体22を凹部22c側から見た斜視図である。 バインダプレート30およびクッション部材40が組み付けられた状態のスペーサ本体22を段付き面23側から見た斜視図である。 クッション部材40がバインダプレート30に組み付けられた状態を示す説明図である。 ウォータジャケットスペーサ20をシリンダブロック4に組み付けた状態を示す説明図である。 ウォータジャケットスペーサ20が組付けられた状態のシリンダブロック4を図3のB-B断面に相当する位置で切った際の断面を示す断面図である。 ウォータジャケットスペーサ20が組付けられた状態のシリンダブロック4を図3のC-C断面に相当する位置で切った断面を示す断面図である。 ウォータジャケットスペーサ120をシリンダブロック4に組み付けた状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係るウォータジャケットスペーサ120の構成の概略を示す分解斜視図である。 突出部144a,144b,144c,144d,144eの突出端側からサスペンダブロック140を見た斜視図である。 一対の突条リブ146,146側からサスペンダブロック140を見た斜視図である。 サスペンダブロック140の構成の概略を示す正面図、左側面図、右側面図、平面図および底面図である。 サスペンダブロック140がバインダプレート30に組み付けられた状態を示す説明図である。 バインダプレート30に組み付けられたサスペンダブロック140をスペーサ本体22に組み付けた状態を示す説明図である。 プレッシャプレート150の構成の概略を示す概略構成図である。 図36のF-F断面を示す断面図である。 変形例のウォータジャケットスペーサ120が組付けられた状態のシリンダブロック4を図2のA-A断面に相当する位置で切った際の断面を示す断面図である。 図38のG-G断面を示す断面図である。 図38のH-H断面を示す断面図である。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
本発明の実施の形態に係る内燃機関1は、図1に示すように、シリンダヘッド2と、シリンダヘッド2の下部に取り付けられたシリンダブロック4と、シリンダブロック4の下部に取り付けられたオイルパン6と、を備えている。
なお、内燃機関1は、3つの気筒(後述する「シリンダボア12a」)が直列に配置された直列3気筒内燃機関として構成されており、燃焼室CCで生じる燃焼圧力によってピストンPをシリンダボア12a内で往復運動させ、当該ピストンPの往復運動をクランクシャフトCSの回転運動に変換することにより動力を出力する(図3参照)。
シリンダブロック4は、アルミニウム合金製の鋳造品であって、内燃機関1の骨格を構成する主要部品の一つとして構成されており、図2ないし図4に示すように、シリンダ部10と、当該シリンダ部10に一体成型されたスカート部16と、から構成されている。即ち、本実施の形態におけるシリンダブロック4は、クランク室まで構成する所謂ディープスカートタイプとして構成されている。なお、本実施の形態では、便宜上、シリンダブロック4のシリンダヘッド2が締結される側、即ち、図3中の上側を、「上側」ないし「上方」として規定し、オイルパン6が締結される側、即ち、図3中の下側を、「下側」ないし「下方」として規定する。
シリンダ部10は、図2および図4に示すように、3つのシリンダボア12aを画定するシリンダボア壁12と、ウォータジャケットWJを介して当該シリンダボア壁12を囲繞するように構成された外壁14a,14b,14c,14dと、から構成されている。換言すれば、外壁14a,14b,14c,14dの内周面がウォータジャケットWJの外壁を構成していると言うことができる。シリンダボア壁12は、3つのシリンダボア12aが直列に配置されるように互いに連結されてサイアミーズシリンダーを構成しており、シリンダボア12a内には、ピストンPが摺動可能に収容される(図3参照)。
なお、外壁14a,14bは、シリンダボア12aの配列方向に沿う方向に延在しており、外壁14aは、エキゾーストマニホールドが配置される側(図3の左側。以下、「排気側」と言う場合がある)に配置され、外壁14bは、インテークマニホールドが配置される側(図3の右側。以下、「吸気側」と言う場合がある)に配置されている。また、外壁14c,14dは、シリンダボア12aの配列方向に対して直交する方向に沿って延在している。
各外壁14a,14b,14c,14dおよびシリンダボア壁12の上端面(図2ないし図4の上方側端面)は、面一状に形成されており、シリンダヘッド2のロアデッキが当接するトップデッキ面を構成している。トップデッキ面は、シリンダボア12aの軸線方向に対して直交している。また、各外壁14a,14b,14c,14dの下端面(図3の下方側端面)は、ボトムデッキ面として構成されている。
また、外壁14a,14b,14c,14dには、図2および図4に示すように、シリンダヘッド2をシリンダブロック4に締結するための図示しないヘッドボルトが挿通される8つの挿通孔15aが形成されている。当該挿通孔15aは、トップデッキ面からボトムデッキ面まで貫通している。また、挿通孔15aは、シリンダボア12aの配列方向の一方側から見た場合に、当該シリンダボア12aを挟むように当該シリンダボア12aの両側(排気側および吸気側)に直列に4つずつ配置されている。なお当該4つの挿通孔15aの配置は、シリンダボア12aの配列方向の両端に各1つずつ、および、シリンダボア12a間に各1つずつとなっている。
排気側の外壁14aの側面は、平面加工されており、トップデッキに対して直角に接続されている。そして、外壁14aには、図4に示すように、側面からウォータジャケットWJまで貫通する3つの貫通孔17,17,17が形成されている。3つの貫通孔17,17,17は、3つのシリンダボア12a,12a,12aに対応する位置に配置されている。換言すれば、挿通孔15aが形成されたボルトボス15(図27および図28参照)間に配置されている。
貫通孔17,17,17は、外壁14aの側面に直交する方向の一方側から見た場合、シリンダ部10のトップデッキ面よりもやや下方の位置からボトムデッキ面よりもやや上方の位置までの高さ寸法を有すると共に、シリンダボア12aの直径よりもやや小さい横寸法を有する略四角形状に形成されている。即ち、貫通孔17,17,17は、ほぼウォータジャケットWJの深さに相当する高さを有している。なお、外壁14aの側面のうち貫通孔17,17,17間の上下二か所および外壁14aの側面の長手方向(シリンダボア12aの配列方向)の両端の上下二か所には、袋とじ状のネジ孔13が形成されている。即ち、外壁14aの側面には計8つの袋とじ状のネジ孔13が形成されている。なお、吸気側の外壁14bにも、排気側の外壁14aと同様、3つの貫通孔17,17,17および8つのネジ孔13が形成されているが、重複した説明を避けるため、詳細な説明は省略する。
シリンダ部10には、、図3に示すように、3つの貫通孔17,17,17を介して本発明の実施の形態に係るウォータジャケットスペーサ20が設置される。なお、図3では、排気側のみにウォータジャケットスペーサ20が設置された状態が記載されている。排気側のウォータジャケットWJに設置されるウォータジャケットスペーサ20は、図5に示すように、主に、樹脂製のスペーサ本体22と、当該スペーサ本体22に取付けられる金属製のバインダプレート30と、当該バインダプレート30に支持されるゴム製のクッション部材40と、ガスケットGSKTを介して外壁14aの側面に締結される金属製のプレッシャプレート50と、当該プレッシャプレート50に締結される金属製のヨーク60と、から構成されている。なお、吸気側のウォータジャケットWJに設置されるウォータジャケットスペーサ20は、ヨーク60を有さない点を除いて、基本的には、排気側のウォータジャケットWJに設置されるウォータジャケットスペーサ20と同様の構成を有しているため、以下、排気側のウォータジャケットWJに設置されるウォータジャケットスペーサ20について説明し、吸気側のウォータジャケットWJに設置されるウォータジャケットスペーサ20については説明を省略する。
スペーサ本体22は、図6に示すように、主部22aと、当該主部22aに対して突出状に設けられた突出部22bと、を有している。スペーサ本体22を構成する面のうち突出部22bが突出する方向に設けられた面は、段付き面23として形成されている。また、スペーサ本体22は、図7に示すように、段付き面23とは反対側の面が開口された凹形状に形成された中空段付き直方体状に構成されている。換言すれば、スペーサ本体22は、段付き面23の背面に凹部22cを有するということができる。スペーサ本体22を段付き面23とは反対側の面が開口された凹形状に形成する態様は、本発明における「前記スペーサ本体は、前記主部の前記突出部が接続された側とは反対側が開口された凹形状に構成されており」に対応する実施構成の一例である。なお、以下では、説明の便宜上、図6中の紙面上方を「上側」ないし「上方側」と規定し、紙面下方を「下側」ないし「下方側」と規定する。また、図6中の紙面左方を「左側」ないし「左方側」と規定し、紙面右方を「右側」ないし「右方側」と規定する。
段付き面23を構成する二つの面は、図6に示すように、円弧面23a,23bとして構成されている。円弧面23aは、ウォータジャケットWJの外壁を構成するシリンダブロック10の外壁14aの内周面の曲率とほぼ同じ曲率を有するように形成されており、円弧面23bは、シリンダボア壁12の曲率とほぼ同じか若干大きい曲率を有するように形成されている。円弧面23bの周方向両端部には、図6および図8に示すように、スペーサ本体22の左右の側壁(4つの側壁のうち円弧面23bの周方向両端を画定する両側壁)から円弧面23bが向く方向に向かって延出する延出片23c,23cが一体に設けられている。円弧面23aは、本発明における「ジャケット外壁構成部」に対応する実施構成の一例である。
円弧面23aと円弧面23bとを接続する段差の高さ(円弧面23bの円弧面23aに対する突出代)は、ウォータジャケットWJの幅(シリンダボア壁12から外壁14aの内周面までの寸法)とほぼ同じとなるように設定されている。換言すれば、円弧面23bは、円弧面23aに対してウォータジャケットWJの幅(シリンダボア壁12から外壁14aの内周面までの寸法)分だけ突出している。
また、スペーサ本体22の4つの側壁には、図6ないし図8に示すように、複数のリブ24が突出形成されている。具体的には、スペーサ本体22の上側および下側の側壁には、それぞれ2本のリブ24が設けられており、スペーサ本体22の左側および右側の側壁には、それぞれ3本のリブ24が設けられている。各リブ24は、段付き面23側から段付き面23の背面側(凹部22cの開口側)に向かって直線状に延在している。スペーサ本体22のリブ24を含む上下方向の寸法は、シリンダ部10に形成された貫通孔17の高さ寸法よりも若干大きくなるよう設定されており、スペーサ本体22のリブ24を含む左右方向の寸法は、貫通孔17の横寸法よりも若干大きくなるように設定されている。
さらに、スペーサ本体22の右側の側壁のうち最も下方に配置されたリブ24と中央に配置されたリブ24との間であって、最も下方に配置されたリブ24寄りの位置には、図6ないし図8に示すように、円弧面23bの背面側(凹部22cの開口側)の端面が切り欠かれた切欠部27が形成されていると共に、円弧面23b側から円弧面23bの背面側(凹部22cの開口側)に向かうに伴って左側の側壁に近付く方向の(凹部22c側へ入り込むような)傾斜角度を有する傾斜面26が形成されている。当該傾斜面26は、先端(凹部22cの開口側端部)において切欠部27に接続されている。また、スペーサ本体22の左右の側壁のうち一対の延出片23c,23c近傍に対応する位置には、図6ないし図8に示すように、係合部23d,23dが形成されている。
さらに、スペーサ本体22の凹部22cの底面22c’には、図7および図8に示すように、当該底面22c’側から見た場合の形状が略π字状を構成するリブ25が突設されている。即ち、当該リブ25は、スペーサ本体22の左右方向に延在する一本の横リブ25aと、一端が当該横リブ25aに直交するように接続されると共に他端がスペーサ本体22の下方の側壁の内面に直交するように接続された一対の縦リブ25b,25bと、から構成されている。一対の縦リブ25b,25bは、本発明における「リブ」に対応する実施構成の一例である。
バインダプレート30は、図9および図10に示すように、主に、長手方向を有する平板状に構成された基部32と、当該基部32の長手方向に沿う両側縁部に一体に接続された一対の腕部34,35と、から構成されている。バインダプレート30は、鉄板をプレス加工することによって成形される。即ち、基部32と一対の腕部34,35とが一体に成形される。バインダプレート30は、本発明における「設置具」に対応する実施構成の一例である。なお、以下では、説明の便宜上、図9および図10中の紙面上方を「上側」ないし「上方側」と規定し、紙面下方を「下側」ないし「下方側」と規定する。
基部32は、図9に示すように、長手方向の両端部が同方向に略直角に折り曲げられた折曲片32a,32bを有している。また、基部32のうち一方の折曲片32a寄りの部分には、略等脚台形状の開口32cが形成されている。なお、基部32の長手方向に沿う両側縁部のうち当該略等脚台形状の開口32cの斜辺に対応する部分は、略等脚台形状の開口32cの斜辺とほぼ同じ傾斜角度をもって傾斜されている。これにより、折曲片32aの幅は、折曲片32bの幅よりも小さくなっている。ここで、「幅」とは、基部32の長手方向に直交する方向の寸法として規定される。
折曲片32aから折曲片32bまでの寸法は、スペーサ本体22の凹部22cの上下方向(図7の上下方向)寸法とほぼ同じ値に設定されている。
一対の腕部34,35は、図9ないし図11に示すように、基部32の長手方向に沿う両側縁部から折曲片32a,32bの延出方向と同じ方向に向かって延出する第1延出片34a,35aと、第1延出片34a,35aの延出端において折り曲げられて、折曲片32a,32bの延出方向とは逆方向に向かって延出する第2延出片34b,35bと、から構成されている。即ち、バインダプレート30を上方側から見た場合に、一対の腕部34,35は、略J字ないし逆J字状に形成されている。これにより、バインダプレート30は、上方視略W字状を成している(図11参照)。一対の腕部34,35の上下方向の寸法(高さ寸法)は、スペーサ本体22の一対の延出片23c,23cの上下方向の寸法より若干小さくなるように設定されている。なお、一対の腕部34,35の上下方向の寸法(高さ寸法)は、スペーサ本体22の左右の側壁に設けた三つのリブ24,24,24のうち、中央に配置されたリブ24と最も下方に配置されたリブ24との間の寸法とほぼ同じ値に設定されている。
第1延出片34a,35aの中央には、図9ないし図11に示すように、延出端まで達する大開口34a’,35a’が形成されている。当該大開口34a’,35a’は、基部32の一部にまで達している。換言すれば、基部32の一部が大開口34a’,35a’によって切り欠かれているとも言える。また、第2延出片34bの延出端近傍の位置には、小開口34b’が形成されている。さらに、第2延出片35bの略中央には、大開口35b’が形成されている。小開口34b’は、スペーサ本体22の係合部23dとほぼ同じ外形に形成されており、当該係合部23dとほぼ同じか若干大きくなるように形成されている。
なお、第2延出片34bの内面(第1延出片34a側を向く面)から第2延出片35bの内面(第1延出片35a側を向く面)までの寸法は、リブ24を除くスペーサ本体22の左側の側壁面から右側の側壁面までの寸法と同じか若干小さくなるように設定されている。
クッション部材40は、図12ないし図14に示すように、本体部42と、当該本体部42に一体にされた一対の塊部44,44と、を備えている。クッション部材40は本発明における「弾性部材」に対応する実施構成の一例である。なお、以下では、説明の便宜上、図12および図13中の紙面上方を「上側」ないし「上方側」と規定し、紙面下方を「下側」ないし「下方側」と規定する。
本体部42は、図12および図13に示すように、蛇腹状部42aと、当該蛇腹状部42aの稜線ないし谷線に直交する方向(図12および図13の左右方向)の両端部に設けられた一対の平板部42b,42bと、を有しており、クッション部材40を上方側ないし下方側から見た場合に、略W字状に構成されている。なお、蛇腹状部42aの中央の稜線部42a’と一対の平板部42b,42bの主面のうち蛇腹状部42aの二つの谷部が開口された方向を向く主面42b1,42b1は、図12および図14に示すように、同一平面上に配置されるように構成されている。
一対の塊部44,44は、図12および図13に示すように、一対の平板部42b,42bに一体に設けられており、一対の平板部42b,42bの上下方向(蛇腹状部42aの稜線ないし谷線に沿う方向)のほぼ中央に配置されている。一対の塊部44,44は、図13および図14に示すように、一対の平板部42b,42bの一方の面、具体的には、一対の平板部42b,42bの主面のうち蛇腹状部42aの二つの山部が突出する方向を向く主面42b2,42b2に対して面一状に構成されている一方、一対の平板部42b,42bの他方の面、具体的には、一対の平板部42b,42bの主面42b1,42b1に対して突出するように構成されている。
なお、一対の塊部44,44の側面のうち外側を向く側面(互いに向かい合う側面とは反対側の側面)間の寸法は、スペーサ本体22の内部凹部22cの左右方向(図7の左右方向)寸法とほぼ同じ値に設定されている。また、一対の塊部44,44の上下方向の寸法は、バインダプレート30の一対の腕部34,35の第1延出片34a,35aに形成された大開口34a’,35a’の上下方向の寸法と同じか若干小さくなるように形成されている。
プレッシャプレート50は、図15に示すように、平板部52と、当該平板部52に突出状に設けられた3つの段付き突出部54,54,54と、を備えており、金属板をプレス加工することによって成形される。より具体的には、金属板に絞り加工を施すことによって、平板部52と3つの段付き突出部54,54,54とが一体に成形される。即ち、3つの段付き突出部54,54,54は、図16および図17に示すように、突出側とは反対側が凹形状に構成される。プレッシャプレート50は、本発明における「カバー部材」に対応し、段付き突出部54,54,54は、本発明における「第2突出部」に対応する実施構成の一例である。また、段付き突出部54,54,54の突出側とは反対側が凹形状に構成される態様は、本発明における「前記第2突出部は、突出方向と逆側となる背面が開口された凹形状に形成されている」態様に対応する実施構成の一例である。なお、以下では、説明の便宜上、図15中の紙面上方を「上側」ないし「上方側」と規定し、紙面下方を「下側」ないし「下方側」と規定する。また、図15中の紙面左方を「左側」ないし「左方側」と規定し、紙面右方を「右側」ないし「右方側」と規定する。
平板部52には、複数の貫通孔52aが形成されている。具体的には、貫通孔52aは、平板部52の長手方向の両端部の上下に2つ、3つの段付き突出部54,54,54間の上下にそれぞれ2つずつの計8つが平板部52に形成されている。なお、貫通孔52a同士の間隔(上下方向の間隔および左右方向の間隔)は、シリンダ部10の外壁14aの側面に形成されたネジ孔13同士の間隔(上下方向の間隔および左右方向の間隔)と同じに設定されている。
3つの段付き突出部54,54,54は、図15および図16に示すように、平板部52に直交する仮想直線VL1に沿う方向の一方側から見た場合に、上下方向に長い略長方形状に構成されており、平板部52の長手方向に沿って直列に配置されている。また、3つの段付き突出部54,54,54の間隔は、シリンダブロック4のシリンダ部10に形成された3つの貫通孔17,17,17と同じ間隔に設定されている。
3つの段付き突出部54,54,54の上下方向の寸法は、図26に示すように、バインダプレート30の折曲片32aから折曲片32bまでの寸法よりも若干小さくなるように設定されている。また、3つの段付き突出部54,54,54の左右方向の寸法は、図27および図28に示すように、バインダプレート30の一対の腕部34,35の第1延出片34a,35a間の寸法よりも若干小さくなるように設定されている。
また、3つの段付き突出部54,54,54は、図15および図17に示すように、上方に設けられた第1部分54a,54a,54aと、当該第1部分54a,54a,54aの下方に段差をもって接続された第2部分54b,54b,54bと、から構成されている。第1部分54a,54a,54aは、平板部52からの突出量が第2部分54b,54b,54bの平板部からの突出量よりも大きくなるように構成されている。
ヨーク60は、図18に示すように、ヨーク本体62と、ボルトBLTによって当該ヨーク本体62に締結されるカバー68と、から構成されている。ヨーク本体62は、図18ないし図21に示すように、長手方向に沿って直列に3つの貫通開口62a,62a,62aが形成された枠状ブロック体として構成されている。ヨーク60は、本発明における「第2カバー部材」に対応する実施構成の一例である。なお、以下では、説明の便宜上、図20中の紙面上方を「上側」ないし「上方側」と規定し、紙面下方を「下側」ないし「下方側」と規定する。また、図15中の紙面左方を「左側」ないし「左方側」と規定し、紙面右方を「右側」ないし「右方側」と規定する。
ヨーク本体62の上下方向寸法は、シリンダ部10の外壁14aの側面の上下方向(シリンダボア12aの軸線方向)の寸法とほぼ同じに設定されており、ヨーク本体62の左右方向寸法(長手方向の寸法)は、シリンダ部10の外壁14aの側面の左右方向(シリンダボア12aの配列方向)の寸法とほぼ同じに設定されている。
3つの貫通開口62a,62a,62aは、シリンダブロック4のシリンダ部10の3つの貫通孔17,17,17(図4参照)の高さとほぼ同じ大きさの略四角形状に形成されている。即ち、3つの貫通開口62a,62a,62aの上下方向の寸法は、3つの貫通孔17,17,17の高さ寸法とほぼ同じに設定されており、3つの貫通開口62a,62a,62aの左右方向の寸法は、3つの貫通孔17,17,17の横寸法とほぼ同じに形成されている。また、3つの貫通開口62a,62a,62aの間隔は、3つの貫通孔17,17,17と同じ間隔に設定されている。
また、ヨーク本体62の長手方向の両端部の側壁63a,63bおよび3つの貫通開口62a,62a,62a間に配置されたリブ63c,63dには、図18ないし図21に示すように、深底切欠き64がヨーク本体62の長手方向に貫通するように形成されている。換言すれば、深底切欠き64は、側壁63aから2つのリブ63c,63dを経て側壁63bまで一直線状に配置されるように形成されている。深底切欠き64は、ヨーク本体62の長手方向の一方側から見た場合に、略U字状に形成されており、その幅寸法は、後述するパイプ70の直径とほぼ同じか若干大きくなるように形成されている。なお、深底切欠き64の深さ寸法は、パイプ70の直径よりも大きくなるよう形成されている。
また、ヨーク本体62の側壁63a,63bおよびリブ63c,63dには、それぞれ上下に2つずつヨーク本体62を厚み方向(ヨーク本体の上下方向および左右方向(長手方向)の両方に直交する方向)に貫通する貫通孔65が形成されている。貫通孔65は、ボルトBLTよりも大きな径を有するように形成されている。
さらに、ヨーク本体62のカバー68が締結される締結面62bのうちヨーク本体62の対角に位置する一組の隅部には、図20および図21に示すように、当該隅部を含む2つの貫通開口62a,62aの内側に張り出すように平板状のフランジ62c,62cが形成されている。当該フランジ62c,62cには、貫通孔が形成されている。そして、当該貫通孔には、図22に示すように、中間部にバルジ加工が施されたパイプ66,66が圧入嵌合されている。パイプ66,66は、中間部に形成されたバルジ部が締結面62bに当接されるまで貫通孔に挿入される。これにより、パイプ66,66は、締結面62bから突出した状態となる。
パイプ70は、内燃機関1を冷却した後の冷却水を、当該冷却水を送給する図示しないウォータポンプまで戻すための通路部材として構成されている。冷却水は、本発明における「冷却媒体」に対応する実施構成の一例である。
カバー68は、図18に示すように、金属製の平板として構成されており、ヨーク本体62の貫通孔65に対応する位置に貫通孔69aが形成されている。また、カバー68は、ヨーク本体62に取り付けられたパイプ66,66に対応する位置にも、貫通孔69b,69bが形成されている。貫通孔69aは、ボルトBLTよりも大きな径を有するように形成されており、貫通孔69b,69bは、パイプ66,66が挿通可能な径を有するように形成されている。なお、カバー68は、ヨーク本体62の深底切欠き64にパイプ70がセットされた状態でボルトBLTによって締結面62bに締結される。
次に、こうして構成されたウォータジャケットスペーサ20をシリンダブロック4に組み付ける際の様子について説明する。ウォータジャケットスペーサ20をシリンダブロック4に組み付けるにあたっては、図23に示すように、まず、スペーサ本体22にバインダプレート30およびクッション部材40を組み付ける。
バインダプレート30のスペーサ本体22への組み付けは、図23および図26に示すように、バインダプレート30の折曲片32a,32bの延出端(図23には折曲片32bのみが記載されている)が、スペーサ本体22の凹部22cの開口端側を向くように、バインダプレート30の基部32がスペーサ本体22の一対の縦リブ25b,25b(図26参照)に当接するまでスペーサ本体22の凹部22cに挿入することにより行う。このとき、バインダプレート30の折曲片32a,32bがスペーサ本体22の凹部22cの上下方向の内壁面に当接されると共に(図26参照)、バインダプレート30の一対の腕部34,35の第1延出片34a,35aと第2延出片34b,35bとがスペーサ本体22の左右の側壁を挟持する(図23および図24参照)。
バインダプレート30の一対の腕部34,35の第1延出片34a,35aと第2延出片34b,35bとがスペーサ本体22の左右の側壁を挟持することによって、スペーサ本体22の一対の延出片23c,23cの外面(スペーサ本体22の左右の側壁面に連続する部分の面)が、第2延出片34b,35bによって支えられた状態、即ち、スペーサ本体22の一対の延出片23c,23cの外面(スペーサ本体22の左右の側壁面に連続する部分の面)が、第2延出片34b,35bによって補強された状態となる(図23および図24参照)。
このとき、図23に示すように、第2延出片34bの小開口34b’がスペーサ本体22の左側の側壁の係合部23dに係合されると共に、図24に示すように、第2延出片35bの大開口35b’がスペーサ本体22の右側の側壁の係合部23dに係合されるため、バインダプレート30のスペーサ本体22からの脱落を良好に防止し得る。なお、スペーサ本体22の右側の側壁に形成された傾斜面26および切欠部27は、第2延出片35bの大開口35b’によって外部に露呈された状態となっている。換言すれば、スペーサ本体22の凹部22cは、傾斜面26、切欠部27および第2延出片35bの大開口35b’によって、外部と連通されている。
こうして、バインダプレート30は、折曲片32a,32bによって上下方向の移動が規制されると共に、一対の腕部34,35によって左右方向の移動が規制された状態、即ち、スペーサ本体22の凹部22cに位置決めされた状態でバインダプレート30のスペーサ本体22への組み付けが完了する。
なお、バインダプレート30がスペーサ本体22の凹部22cに組み付けられた状態においては、図26および図28に示すように、バインダプレート30の基部32とスペーサ本体22の凹部22cの底面22c’との間には空間が形成されている。
続いて、クッション部材40の平板部42b,42bの主面42b1,42b1、即ち、一対の塊部44,44の突出方向がバインダプレート30側を向くようにして、クッション部材40の稜線部42a’および平板部42b,42bの主面42b1,42b1がバインダプレート30の基部32に当接するまで、当該クッション部材40をスペーサ本体22の凹部22cに挿入する。
クッション部材40の稜線部42a’および平板部42b,42bの主面42b1,42b1がバインダプレート30の基部32に当接されるまでクッション部材40がスペーサ本体22の凹部22cに挿入されたときには、クッション部材40の一対の塊部44,44がバインダプレート30の第1延出片34a,35aに形成された大開口34a’,35a’に係合された状態となる(図25参照)。これにより、クッション部材40のバインダプレート30への組み付けが完了する。このとき、一対の塊部44,44は、バインダプレート30の基部32よりもスペーサ本体22の凹部22cの底面22c’側に突出した状態となっている(図28参照)。しかしながら、一対の塊部44,44とスペーサ本体22の凹部22cの底面22c’とは当接することはなく、隙間を有する状態が維持されている。
次に、バインダプレート30およびクッション部材40が組み付けられたスペーサ本体22を、シリンダブロック4のシリンダ部10に形成された貫通孔17,17,17に挿入する。ここで、バインダプレート30およびクッション部材40が組み付けられたスペーサ本体22は、当該スペーサ本体22の各側壁に形成されたリブ24によって、貫通孔17,17,17内での位置規制がなされる(位置決めがなされる)。
続いて、図26に示すように、プレッシャプレート50の段付き突出部54,54,54が貫通孔17,17,17側を向くようにして、プレッシャプレート50の平板部52をガスケットGSKT(図5参照)を介してシリンダ部10の外壁14aの側面に当接させると共に、プレッシャプレート50の背面側からヨーク60の締結面62dを当接させ、ボルトBLTをヨーク本体62に形成された貫通孔65(図18参照)およびプレッシャプレート50の平板部52に形成された貫通孔52a(図16参照)を介してシリンダ部10の外壁14aの側面に形成されたネジ孔13(図4参照)にネジ係合させることによって、ウォータジャケットスペーサ20のシリンダブロック4への組み付けが完了する。
このとき、図26に示すように、プレッシャプレート50の段付き突出部54,54,54がスペーサ本体22の凹部22c内に収容されるため、スペーサ本体22の凹部22cの空間容積を減少させることができる。これにより、ウォータジャケットスペーサ20が組み付けられたシリンダブロック4を搭載した内燃機関1が運転された際に、ウォータジャケットWJを流れる冷却水がスペーサ本体22の凹部22cに流入する流量ないしスペーサ本体22の凹部22cに流入した冷却水が当該スペーサ本体22の凹部22cに滞留する流量を抑制することができるため、内燃機関1全体としての冷却水の流量の増大を良好に抑制できる。この結果、内燃機関1の暖気性能の低下を抑制することができる。なお、プレッシャプレート50の段付き突出部54,54,54(具体的には、第2部分54b,54b,54b)は、クッション部材40(具体的には、蛇腹状部42aの稜線部のうち主面42b2側に突出する一対の稜線部)に当接している。プレッシャプレート50の段付き突出部54,54,54がクッション部材40に当接する態様は、本発明における「該第2突出部が、前記弾性部材に当接される」態様に対応する実施構成の一例である。
ウォータジャケットスペーサ20のシリンダブロック4への組み付けが完了した状態では、図26に示すように、スペーサ本体22は、円弧面23bを含むスペーサ本体22の突出部のみがウォータジャケットWJ内に突出されている。換言すれば、スペーサ本体22は、円弧面23bを含むスペーサ本体22の突出部以外の部分は、シリンダ部10に形成された貫通孔17,17,17内に収容された状態となっている。スペーサ本体22の円弧面23bを含むスペーサ本体22の突出部は、ウォータジャケットWJの底部を埋めている。これにより、当該ウォータジャケットWJの底部WJBでの冷却水の流れを制限して、シリンダボア12aの過冷却を防止している。なお、スペーサ本体22の円弧面23aは、シリンダブロック4の外壁14aの内周面と共にウォータジャケットWJの外壁を形成している。スペーサ本体22のうち円弧面23bを含むスペーサ本体22の突出部は、本発明における「突出部」に対応し、スペーサ本体22のうち貫通孔17,17,17内に収容された部分は、本発明における「主部」に対応する実施構成の一例である。
なお、ボルトBLTによるプレッシャプレート50およびヨーク60のシリンダ部10の外壁14aへの締結が進むに伴って、プレッシャプレート50の段付き突出部54,54,54がクッション部材40およびバインダプレート30を介してスペーサ本体22をシリンダボア壁12側に移動させる。そして、ボルトBLTによるプレッシャプレート50およびヨーク60のシリンダ部10の外壁14aへの締結が完了した際に、図27および図28に示すように、スペーサ本体22の延出片23c,23cがシリンダボア壁12に当接された状態となる。このとき、クッション部材40がプレッシャプレート50の段付き突出部54,54,54とバインダプレート30(具体的には、基部32)との間で圧縮された状態となる。
これにより、スペーサ本体22の延出片23c,23cは、クッション部材40の圧縮変形に起因した復元力によってシリンダボア壁12に押圧された状態となるため、スペーサ本体22がウォータジャケットWJを流れる高温の冷却水からの受熱等によって経時的な永久歪(へたり)が生じても、スペーサ本体22の延出片23c,23cとシリンダボア壁12との当接状態を確実に維持することができる。この結果、ウォータジャケットスペーサ20の機能を長期間に亘って維持することができる。
なお、本実施の形態では、スペーサ本体22の背面側、即ち、スペーサ本体22の凹部22cの底面22c’と、バインダプレート30およびクッション部材40と、の間には、図26および図28に示すように、空間が形成されているため、仮にスペーサ本体22が熱等による変形(膨張)を生じた場合であっても、当該空間でスペーサ本体22の変形(膨張)を十分に吸収することができる。
また、ボルトBLTによるプレッシャプレート50およびヨーク60のシリンダ部10の外壁14aへの締結が完了した際には、図26ないし図28に示すように、プレッシャプレート50の段付き突出部54,54,54の背面側の凹部、ヨーク本体62の貫通開口62a,62a,62a、および、カバー68によって閉空間が構成されるため、シリンダブロック4の排気側に配置される図示しないエキゾーストマニホールドや触媒コンバータなどの熱源からの高熱がスペーサ本体22まで伝達されることを良好に防止することができる。なお、スペーサ本体22とプレッシャプレート50(段付き突出部54,54,54)との間には、ウォータジャケットWJからの冷却水が流入することができるように構成されているため、エキゾーストマニホールドや触媒コンバータなどの熱源からの高熱がスペーサ本体22まで伝達されることをより一層防止することができる。
以上説明した本発明の実施の形態に係るウォータジャケットスペーサ20によれば、シリンダブロック4のシリンダ部10に形成された貫通孔17,17,17からウォータジャケットWJ内に、バインダプレート30およびクッション部材40が装着されたスペーサ本体22を挿入し、貫通孔17,17,17を塞ぐためのプレッシャプレート50がシリンダ部10に締結された際に、プレッシャプレート50とスペーサ本体22との間でクッション部材40が圧縮変形される構成であるため、クッション部材40の圧縮変形に起因した復元力によってスペーサ本体22をシリンダボア壁12に押圧された状態とすることができる。これにより、スペーサ本体22がウォータジャケットWJを流れる高温の冷却水からの受熱等によって経時的な永久歪(へたり)が生じても、スペーサ本体22の延出片23c,23cとシリンダボア壁12との当接状態を確実に維持することができる。この結果、ウォータジャケットスペーサ20の機能を長期間に亘って維持することができる。
なお、ウォータジャケットスペーサ20がシリンダブロック4に取り付けられた状態では、ウォータジャケットWJ内に突出するのはスペーサ本体22の円弧面23bを含む突出部のみであるため、当該突出部が突出されたウォータジャケットWJの底部WJB以外のウォータジャケットWJ内における流路抵抗が増加することはない。これにより、冷却性能も確保できる。
また、本発明の実施の形態に係るウォータジャケットスペーサ20によれば、スペーサ本体22を凹形状に形成して、バインダプレート30、クッション部材40およびプレッシャプレート50の一部(段付き突出部54,54,54)をスペーサ本体22の凹部22cに収容する構成であるため、ウォータジャケットスペーサ20のコンパクト化を図ることができる。これにより、内燃機関1自体のコンパクト化にも寄与する。
なお、スペーサ本体22の凹部22cにバインダプレート30、クッション部材40およびプレッシャプレート50の一部(段付き突出部54,54,54の一部)が収容されることによって、スペーサ本体22の凹部22cに流入ないし滞留する冷却水の流量を抑制できるため、内燃機関1全体として冷却水の流量が増大することを良好に抑制できる。
さらに、本発明の実施の形態に係るウォータジャケットスペーサ20によれば、スペーサ本体22の背面側、即ち、スペーサ本体22の凹部22cの底面22c’と、バインダプレート30およびクッション部材40と、の間に空間を有する構成であるため、仮にスペーサ本体22が熱等による変形(膨張)を生じた場合であっても、当該空間でスペーサ本体22の変形(膨張)を十分に吸収することができる。また、スペーサ本体22からクッション部材40への熱伝達も抑制することができるため、クッション部材40の劣化防止を図ることができる。
また、本発明の実施の形態に係るウォータジャケットスペーサ20によれば、プレッシャプレート50およびヨーク60によって、スペーサ本体22の背面側に閉空間(断熱空間)を構成したため、シリンダブロック4の排気側に配置される図示しないエキゾーストマニホールドや触媒コンバータなどの熱源からの高熱がスペーサ本体22まで伝達されることを良好に防止することができる。なお、スペーサ本体22とプレッシャプレート50(段付き突出部54,54,54)との間に流入した冷却水によって、エキゾーストマニホールドや触媒コンバータなどの熱源からの高熱がスペーサ本体22まで伝達されることをより一層防止することができる。
また、本発明の実施の形態に係るウォータジャケットスペーサ20によれば、樹脂製のスペーサ本体22によってウォータジャケットWJの外壁の一部を形成する構成であるため、ウォータジャケットWJを流れる冷却水の熱が外部へ放熱されることを良好に抑制することができる。しかも、スペーサ本体22の背面には冷却水が流入すると共に、プレッシャプレート50とヨーク60とによって閉空間(断熱空間)が構成されるため、ウォータジャケットWJを流れる冷却水の熱の外部への放熱をより一層良好に抑制することができる。これにより、内燃機関1の暖気性能の向上を図ることができる。
本実施の形態では、プレッシャプレート50に段付き突出部54,54,54を設け、当該段付き突出部54,54,54をスペーサ本体22の凹部22cに収容する構成としたが、これに限らない。例えば、図29および図30の変形例のウォータジャケットスペーサ120に例示するように、プレッシャープレート150には、スペーサ本体22の凹部22cに収容される段付き突出部を設けず、スペーサ本体22の凹部22cに収容されるサスペンダブロック140を押圧する構成としても良い。
変形例のウォータジャケットスペーサ120は、本実施の形態に係るウォータジャケットスペーサ20に対してクッション部材40をサスペンダブロック140に替えた点およびプレッシャプレート50をプレッシャープレート150に替えた点を除いて、本実施の形態に係るウォータジャケットスペーサ20と同様の構成をしている。したがって、重複する説明を回避するため、変形例のウォータジャケットスペーサ120の構成のうち本実施の形態に係るウォータジャケットスペーサ20の構成と同一の構成については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
サスペンダブロック140は、例えば、ゴムなどの弾性部材により構成されており、図31に示すように、主面140aに直交する仮想直線VL2に沿う方向の一方側から見た場合の形状が略T字状のブロック体に成形されている。サスペンダブロック140は、本発明における「弾性部材」に対応する実施構成の一例である。以下では、説明の便宜上、図31中の紙面上方を「上側」ないし「上方側」と規定し、紙面下方を「下側」ないし「下方側」と規定する。また、図31中の紙面左方を「左側」ないし「左方側」と規定し、紙面右方を「右側」ないし「右方側」と規定する。
サスペンダブロック140の一方の主面140aには、図31に示すように、平板部142に対して突出された複数の突出部144a,144b,144c,144d,144eが形成されている。平板部142は、バインダプレート30の基部32が当接する当接面として構成されている。突出部144a,144b,144cは、平板部142の上端部に設けられており、突出部144d,144eは、平板部142の上下方向のほぼ中央位置に設けられている。
突出部144aは、図31、図33および図34に示すように、平板部142の左右方向のほぼ中央に配置されている。突出部144aは、図31に示すように、仮想直線VL2に沿う方向の一方側から見た場合に、略等脚台形状に形成されている。当該突出部144aは、図34に示すように、バインダプレート30の基部32に形成された略等脚台形状の開口32cとほぼ同じ形状に形成されており、その同じ大きさは開口32cと同じかか若干小さくなるように形成されている。
突出部144b,144cは、図31、図33および図34に示すように、突出部144aの左右方向の両側に配置されている。即ち、突出部144a,144b,144cは、平板部142の上端部において、左右方向に一直線状に配置されている。突出部144b,144cを構成する壁面のうち互いに向かい合う壁面144b’,144c’は、平板部142の上部に向かうのに伴い互いに近付く方向の傾斜角度を有する傾斜面に形成されている。
当該傾斜角度は、突出部144aの両斜辺と同じ傾斜角度に形成されている。突出部144b,144cの当該傾斜面と突出部144aの両斜辺との間の寸法、即ち、突出部144b,144cの当該傾斜面と突出部144aの両斜辺との間に延在する平板部142の幅寸法(左右方向寸法)は、図34に示すように、バインダプレート30の基部32のうち開口32cの両側縁部(傾斜部)の幅寸法と同じか若干大きくなるように形成されている。
突出部144d,144eは、図31、図33および図34に示すように、平板部142の上下方向に沿って延在する両側縁部に配置されている。突出部144d,144eは、図31に示すように、仮想直線VL2に沿う方向の一方側から見た場合に、略長方形状に形成されており、上下方向の寸法がバインダプレート30の一対の腕部34,35の第1延出片34a,35aに形成された大開口34a’,35a’の上下方向の寸法と同じか若干小さくなるように形成されている。突出部144d,144eの平板部142からの突出量は、図33に示すように、突出部144a,144b,144cの平板部142からの突出量よりも大きくなるように形成されている。
また、サスペンダブロック140の他方の主面140bには、図32に示すように、サスペンダブロック140の上端から下端まで上下方向に沿って延在する一対の突条リブ146,146が形成されている。一対の突条リブ146,146は、当該一対の突条リブ146,146の延在方向に直交する平面で切った断面形状が略三角形となるように形成されている。なお、一対の突条リブ146,146は、サスペンダブロック140がスペーサ本体22の凹部22cに収容された際に、少なくとも一部がスペーサ本体22の凹部22cから露出するような高さ(サスペンダブロック140の他方の主面140bからの突出量)に設定されている(図29参照)。
さらに、サスペンダブロック140の上端面には、図31ないし図35に示すように、上方に向かって突出する一対の当接部147,147が形成されている。当該一対の当接部147,147は、バインダプレート30の折曲片32a,32bが当接される部分として構成されており、図31および図32に示すように、サスペンダブロック140の一方の主面140a側から他方の主面140b側まで延在している。サスペンダブロック140の上下方向の寸法、より具体的には、サスペンダブロック140の下端面から一対の当接部147,147の突出端までの寸法は、バインダプレート30の一対の折曲片32a,32b間の寸法と同じか若干小さくなるように設定されている(図35参照)。
プレッシャプレート150は、図36に示すように、平板部152と、当該平板部152に突出状に設けられた3つ突出部154,154,154と、を備えており、金属板をプレス加工することによって成形される。より具体的には、金属板に絞り加工を施すことによって、平板部152と3つの突出部154,154,154とが一体に成形される。即ち、3つの突出部154,154,154は、図37に示すように、突出側とは反対側が凹形状に構成される。プレッシャプレート150は、本発明における「カバー部材」に対応する実施構成の一例である。また、突出部154,154,154は、本発明における「第2突出部」に対応する実施構成の一例である。なお、以下では、説明の便宜上、図36中の紙面上方を「上側」ないし「上方側」と規定し、紙面下方を「下側」ないし「下方側」と規定する。また、図36中の紙面左方を「左側」ないし「左方側」と規定し、紙面右方を「右側」ないし「右方側」と規定する。突出部154,154,154の突出側とは反対側が凹形状に構成される態様は、本発明における「前記第2突出部は、突出方向と逆側となる背面が開口された凹形状に形成されている」態様に対応する実施構成の一例である。
平板部152には、図36に示すように、複数の貫通孔152aが形成されている。具体的には、貫通孔152aは、平板部152の長手方向の両端部の上下に2つ、3つの突出部154,154,154間の上下にそれぞれ2つずつの計8つが平板部152に形成されている。なお、貫通孔152a同士の間隔(上下方向の間隔および左右方向の間隔)は、シリンダ部10の外壁14aの側面に形成されたネジ孔13同士の間隔(上下方向の間隔および左右方向の間隔)と同じに設定されている。
3つ突出部154,154,154は、図36に示すように、平板部152に直交する仮想直線VL3(図37参照)に沿う方向の一方がから見た場合に、上下方向に長い略長方形状に構成されており、平板部152の長手方向に沿って直列に配置されている。また、3つの突出部154,154,154の間隔は、シリンダブロック4のシリンダ部10に形成された3つの貫通孔17,17,17と同じ間隔に設定されている。
3つの突出部154,154,154の上下方向の寸法は、図29に示すように、シリンダ部10の外壁14aの側面に形成された貫通孔17,17,17の高さ寸法(シリンダボア12aの軸線方向に沿う方向の寸法)よりも若干小さくなるように設定されている。また、3つの突出部154,154,154の左右方向の寸法は、シリンダ部10の外壁14aの側面に形成された貫通孔17,17,17の横寸法(シリンダボア12aの配列方向に沿う方向の寸法)よりも若干小さくなるように設定されている。
次に、こうして構成されたウォータジャケットスペーサ120をシリンダブロック4に組み付ける際の様子について説明する。ウォータジャケットスペーサ120をシリンダブロック4に組み付けるにあたっては、まず、スペーサ本体22にバインダプレート30を組み付ける。バインダプレート30のスペーサ本体22への組み付けは、上述した本実施の形態に係るウォータジャケットスペーサ20と同様である。したがって、説明の重複を回避するため、詳細な説明については省略する。
続いて、サスペンダブロック140の平板部142の一方の主面140a、即ち、突出部144a,144b,144c,144d,144eの突出方向がバインダプレート30側を向くようにして、サスペンダブロック140の平板部142がバインダプレート30の基部32に当接するまで、当該サスペンダブロック140をスペーサ本体22の凹部22cに挿入する(図40参照)。
サスペンダブロック140の平板部142がバインダプレート30の基部32に当接されるまでサスペンダブロック140がスペーサ本体22の凹部22cに挿入されたときには、図34に示すように、サスペンダブロック140の上下面がバインダプレート30の一対の折曲片32a,32b間に係合されると共に、サスペンダブロック140の突出部144aがバインダプレート30の基部32に形成された開口32cに係合され、さらに、サスペンダブロック140の突出部144d,144eがバインダプレート30の第1延出片34a,35aに形成された大開口34a’,35a’に係合された状態となる。これにより、サスペンダブロック140のバインダプレート30への組み付けが完了する。このとき、突出部144a,144b,144c,144d,144eは、バインダプレート30の基部32よりもスペーサ本体22の凹部22cの底面22c’側に突出した状態となっている(図40参照)。しかしながら、突出部144a,144b,144c,144d,144eとスペーサ本体22の凹部22cの底面22c’とは当接することはなく、隙間を有する状態が維持されている。なお、一対の突条リブ146,146は、スペーサ本体22の凹部22cから露出(突出)している。
次に、バインダプレート30およびサスペンダブロック140が組み付けられたスペーサ本体22を、シリンダブロック4のシリンダ部10に形成された貫通孔17,17,17に挿入する(図29参照)。ここで、バインダプレート30およびサスペンダブロック140が組み付けられたスペーサ本体22は、当該スペーサ本体22の各側壁に形成されたリブ24(図6ないし図8参照)によって、貫通孔17,17,17内での位置規制がなされる(位置決めがなされる)。
続いて、図29に示すように、プレッシャープレート150の突出部154,154,154が貫通孔17,17,17側を向くようにして、プレッシャープレート150の平板部152をガスケットGSKTを介してシリンダ部10の外壁14aの側面に当接させると共に、プレッシャープレート150の背面側からヨーク60の締結面62dを当接させ、ボルトBLTをヨーク本体62に形成された貫通孔65(図18参照)およびプレッシャープレート150の平板部152に形成された貫通孔152a(図36参照)を介してシリンダ部10の外壁14aの側面に形成されたネジ孔13(図4参照)にネジ係合させることによって、ウォータジャケットスペーサ120のシリンダブロック4への組み付けが完了する。
このとき、図29に示すように、スペーサ本体22の凹部22cの空間容積が、サスペンダブロック140によって減少されるため、ウォータジャケットスペーサ120が組み付けられたシリンダブロック4を搭載した内燃機関1が運転された際に、ウォータジャケットWJを流れる冷却水がスペーサ本体22の凹部22cに流入する流量ないしスペーサ本体22の凹部22cに流入した冷却水が当該スペーサ本体22の凹部22cに滞留する流量を抑制することができる。これにより、内燃機関1全体としての冷却水の流量の増大を良好に抑制できる。この結果、内燃機関1の暖気性能の低下を抑制することができる。なお、サスペンダブロック140がゴムなどの弾性部材によって成形される構成であるため、サスペンダブロック140をスペーサ本体22の凹部22cの形状により近い形状に成形することができる。これにより、スペーサ本体22の凹部22cに流入する流量ないしスペーサ本体22の凹部22cに流入した冷却水が当該スペーサ本体22の凹部22cに滞留する流量をより効果的に抑制することができる。
また、図29、図38、図39および図40に示すように、ウォータジャケットスペーサ120のシリンダブロック4への組み付けが完了した状態では、プレッシャープレート150の突出部154,154,154は、サスペンダブロック140の一対の突条リブ146,146の先端に当接される。即ち、プレッシャープレート150は、サスペンダブロック140と線接触状態となっている。これにより、サスペンダブロック140のプレッシャープレート150との接触面積を小さく抑える音ができるため、シリンダブロック4の排気側に配置される図示しないエキゾーストマニホールドや触媒コンバータなどの熱源からの高熱がプレッシャプレート150を介してサスペンダブロック140に伝達されることを抑制することができる。しかも、プレッシャプレート150とサスペンダブロック140との間には、冷却水が流れる構成であるため、サスペンダブロック140への熱源からの熱伝達をより一層効果的にに抑制することができる。プレッシャープレート150の突出部154,154,154がサスペンダブロック140の一対の突条リブ146,146の先端に当接される態様は、本発明における「該第2突出部が、前記弾性部材に当接される」に対応する実施構成の一例である。
さらに、ウォータジャケットスペーサ120のシリンダブロック4への組み付けが完了した状態では、図29に示すように、スペーサ本体22は、円弧面23bを含むスペーサ本体22の突出部のみがウォータジャケットWJ内に突出されている。換言すれば、スペーサ本体22は、円弧面23bを含むスペーサ本体22の突出部以外の部分は、シリンダ部10に形成された貫通孔17,17,17内に収容された状態となっている。スペーサ本体22の円弧面23bを含むスペーサ本体22の突出部は、ウォータジャケットWJの底部WJBを埋めている。これにより、当該ウォータジャケットWJの底部WJBでの冷却水の流れを制限して、シリンダボア12aの過冷却を防止している。なお、スペーサ本体22の円弧面23aは、シリンダブロック4の外壁14aの内周面と共にウォータジャケットWJの外壁を形成している。スペーサ本体22のうち円弧面23bを含むスペーサ本体22の突出部は、本発明における「突出部」に対応し、スペーサ本体22のうち貫通孔17,17,17内に収容された部分は、本発明における「主部」に対応する実施構成の一例である。
なお、ボルトBLTによるプレッシャープレート150およびヨーク60のシリンダ部10の外壁14aへの締結が進むに伴って、プレッシャープレート150の突出部154,154,154がサスペンダブロック140およびバインダプレート30を介してスペーサ本体22をシリンダボア壁12側に移動させる。そして、ボルトBLTによるプレッシャープレート150およびヨーク60のシリンダ部10の外壁14aへの締結が完了した際に、スペーサ本体22の延出片23c,23cがシリンダボア壁12に当接された状態となる。このとき、サスペンダブロック140がプレッシャープレート150の突出部154,154,154とバインダプレート30(具体的には、基部32)との間で圧縮された状態となる。
これにより、スペーサ本体22の延出片23c,23cは、サスペンダブロック140の圧縮変形に起因した復元力によってシリンダボア壁12に押圧された状態となるため、スペーサ本体22がウォータジャケットWJを流れる高温の冷却水からの受熱等によって経時的な永久歪(へたり)が生じても、スペーサ本体22延出片23c,23cとシリンダボア壁12との当接状態を確実に維持することができる。この結果、ウォータジャケットスペーサ20の機能を長期間に亘って維持することができる。
なお、変形例のウォータジャケットスペーサ120においても、スペーサ本体22の背面側、即ち、スペーサ本体22の凹部22cの底面22c’と、バインダプレート30およびサスペンダブロック140と、の間には空間が形成されているため、仮にスペーサ本体22が熱等による変形(膨張)を生じた場合であっても、当該空間でスペーサ本体22の変形(膨張)を十分に吸収することができる。
また、ボルトBLTによるプレッシャープレート150およびヨーク60のシリンダ部10の外壁14aへの締結が完了した際には、図39および図40に示すように、プレッシャープレート150の突出部154,154,154の背面側の凹部、ヨーク本体62の貫通開口62a,62a,62a、および、カバー68によって閉空間が構成されるため、シリンダブロック4の排気側に配置される図示しないエキゾーストマニホールドや触媒コンバータなどの熱源からの高熱がスペーサ本体22まで伝達されることを良好に防止することができる。
以上説明した変形例のウォータジャケットスペーサ120においても本発明の実施の形態に係るウォータジャケットスペーサ20と同様の作用効果、例えば、スペーサ本体22がウォータジャケットWJを流れる高温の冷却水からの受熱等によって経時的な永久歪(へたり)が生じても、スペーサ本体22の延出片23c,23cとシリンダボア壁12との当接状態を確実に維持することができ、ウォータジャケットスペーサ20の機能を長期間に亘って維持することができる効果や、ウォータジャケットWJの底部WJB以外のウォータジャケットWJ内における流路抵抗の増加を防止し得て冷却性能を確保することができる効果、ウォータジャケットスペーサ120のコンパクト化を図ることができる効果、内燃機関1全体として冷却水の流量が増大することを抑制することができる効果、エキゾーストマニホールドや触媒コンバータなどの熱源からの高熱がスペーサ本体22まで伝達されることをより一層防止することができる効果、ウォータジャケットWJを流れる冷却水の熱の外部への放熱を抑制して、内燃機関1の暖気性能の向上をはかることができる効果などを奏することができる。なお、変形例のウォータジャケットスペーサ120では、サスペンダブロック140をスペーサ本体22の凹部22cに収容してスペーサ本体22の凹部22cの空間容積を低減させる構成であるため、プレッシャプレート50の段付き突出部54,54,54によってスペーサ本体22の凹部22cの空間容積を低減させる本実施の形態に係るウォータジャケットスペーサ20に比べて、より効果的にスペーサ本体22の凹部22cの空間容積を低減させることができる。
本実施形態および変形例のウォータジャケットスペーサ20,120では、プレッシャプレート50,150とバインダプレート30(スペーサ本体22)との間に、ゴム製のクッション部材40およびゴム製のサスペンダブロック140を設置する構成としたが、これに限らない。例えば、プレッシャプレート50,150とバインダプレート30(スペーサ本体22)との間にコイルバネや板バネなどを設置する構成としても良い。
本実施形態および変形例のウォータジャケットスペーサ20,120では、ゴム製のクッション部材40およびゴム製のサスペンダブロック140自体の弾性力(圧縮からの復元力)を利用してスペーサ本体22をシリンダボア壁12に押し付ける構成としたが、これに限らない。例えば、プレッシャプレート50,150とクッション部材40およびサスペンダブロック140との間にコイルバネや板バネなどを設置して、コイルバネや板バネなどのバネ力を利用してスペーサ本体22をシリンダボア壁12に押し付ける構成としても良い。なお、この場合、コイルバネや板バネなどのバネ力に加えてクッション部材40およびサスペンダブロック140自体の弾性力も利用する構成としても良い。
本実施形態および変形例のウォータジャケットスペーサ20,120では、スペーサ本体22とクッション部材40およびサスペンダブロック140との間にバインダプレート30を設置する構成としたが、バインダプレート30は無くても良い。
本実施形態および変形例のウォータジャケットスペーサ20,120では、バインダプレート30、クッション部材40、サスペンダブロック140およびプレッシャプレート50の一部(段付き突出部54,54,54)をスペーサ本体22の凹部22cに収容する構成としたが、バインダプレート30、クッション部材40、サスペンダブロック140およびプレッシャプレート50の一部(段付き突出部54,54,54)をスペーサ本体22の凹部22cに収容しない構成でも良い。
本実施形態および変形例のウォータジャケットスペーサ20,120では、プレッシャプレート50の段付き突出部54,54,54の背面側(段付き突出部54,54,54の突出側とは反対側)およびプレッシャプレート150の突出部154,154,154の背面側(突出部154,154,154の突出側とは反対側)を凹形状に構成したが、プレッシャプレート50の段付き突出部54,54,54の背面側およびプレッシャプレート150の突出部154,154,154の背面側は凹形状でなくても良い。
本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものである。したがって、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
1 内燃機関(内燃機関)
4 シリンダブロック(シリンダブロック)
12 シリンダボア壁(シリンダボア壁)
14a 外壁(外壁)
14b 外壁(外壁)
17 貫通孔(貫通孔)
20 ウォータジャケットスペーサ(ウォータジャケットスペーサ)
22 スペーサ本体(スペーサ本体)
22a 主部(主部)
22b 突出部(突出部)
22c 凹部(スペーサ本体の凹部)
22c’ 底面(スペーサ本体の凹部の底面)
23a 円弧面(ジャケット外壁構成部)
25b 縦リブ(リブ)
30 バインダプレート(設置具)
40 クッション部材(弾性部材)
50 プレッシャプレート(カバー部材)
54 段付き突出部(第2突出部)
60 ヨーク(第2カバー部材)
120 ウォータジャケットスペーサ(ウォータジャケットスペーサ)
140 サスペンダブロック(弾性部材)
150 プレッシャプレート(カバー部材)
154 突出部(第2突出部)
WJ ウォータジャケット(ウォータジャケット)
WJB 底部(ウォータジャケットの底部)

Claims (8)

  1. ウォータジャケットまで貫通するようシリンダブロックの外壁に形成された貫通孔を介してシリンダボア壁に当接するまで前記ウォータジャケット内に挿通された状態で設置されるウォータジャケットスペーサであって、
    樹脂製のスペーサ本体と、
    前記貫通孔を塞ぐよう前記外壁に締結される金属製のカバー部材と、
    前記スペーサ本体と前記カバー部材との間に配置される弾性部材と、
    を備え、
    前記スペーサ本体は、前記貫通孔に収容される主部と、該主部に一体にされると共に前記ウォータジャケット内に突出する突出部と、を有しており、
    前記カバー部材が前記外壁に締結された際、前記突出部が前記シリンダボア壁に当接されると共に、前記弾性部材が前記カバー部材と前記スペーサ本体との間で圧縮された状態となるよう構成されている
    ウォータジャケットスペーサ。
  2. 前記スペーサ本体は、前記主部の前記突出部が接続された側とは反対側が開口された凹形状に構成されており、
    前記弾性部材は、少なくとも一部が前記スペーサ本体の凹部内に収容されるよう構成されている
    請求項1に記載のウォータジャケットスペーサ。
  3. 前記弾性部材を前記スペーサ本体の前記凹部内の所定位置に設置するための設置具をさらに備え、
    前記スペーサ本体の前記凹部内の底面には、リブが突設されており、
    前記弾性部材は、前記設置具を介して前記リブに当接するよう構成されている
    請求項2に記載のウォータジャケットスペーサ。
  4. 前記カバー部材は、少なくとも一部が前記スペーサ本体の前記凹部内に収容されるよう構成された第2突出部を有しており、
    該第2突出部が、前記弾性部材に当接されるよう構成されている
    請求項3に記載のウォータジャケットスペーサ。
  5. 前記第2突出部は、突出方向と逆側となる背面が開口された凹形状に形成されている
    請求項4に記載のウォータジャケットスペーサ。
  6. 前記第2突出部の背面を覆う第2カバー部材をさらに備えている
    請求項5に記載のウォータジャケットスペーサ。
  7. 前記スペーサ本体は、前記ウォータジャケットの外壁の一部を構成するジャケット外壁構成部をさらに有している
    請求項1ないし6のいずれか1項に記載のウォータジャケットスペーサ。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のウォータジャケットスペーサを備え、
    前記ウォータジャケットスペーサによって、前記ウォータジャケットの底部の冷却媒体の流れが制限されている
    内燃機関。
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