JP7081061B1 - 自動塗装装置、自動塗装システム及び塗膜形成方法 - Google Patents

自動塗装装置、自動塗装システム及び塗膜形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】防爆仕様でコンパクトであり、人手による塗装ブレの発生を抑制し、洗浄やメンテナンス作業が容易である自動塗装装置を提供する。【解決手段】スプレーガン60は、スプレーガン操作装置と接続されており、レシプロ装置は、被塗物33を支持する第1可動部材31と、移動装置は、スプレーガンを支持する第2可動部材41を備えており、前記スプレーガン操作装置は、スプレーガンのトリガーを操作するトリガー操作部材を備えている。制御装置は、前記レシプロ装置、前記移動装置及び前記スプレーガン操作装置に接続され、これらの装置の作動をそれぞれ独立に制御可能であり、前記レシプロ装置による被塗物の往復運動、前記移動装置によるスプレーガンの移動及び前記スプレーガン操作装置によるスプレーガンのトリガーの操作からなる群より選ばれる1つ以上の作動を実行するよう制御可能とされている自動塗装装置。【選択図】図2

Description

本発明は、自動塗装装置、自動塗装装置を備える自動塗装システム及び自動塗装装置を用いた塗膜形成方法に関する。
塗料の調色工程、例えば、補修用塗料の調色や新規塗色の調色工程では、調色した塗料を塗布して塗板を作製する必要がある。調色した塗料毎に作製される塗板は、色調や仕上がり性等を揃える必要があるため、その作業量は非常に大きい。
特に、光輝性塗料の調色に際しては、色調だけでなく、光輝感も調整する必要がある。しかし、色調と光輝感の両方を満たす光輝性塗料の作製には、熟練の作業者であっても、試行錯誤を繰り返して多数の光輝性塗料を試作し、各塗料を塗布し塗板を作製する必要が生じる場合があった。また、経験の浅い作業者にとっては、熟練の作業者以上に試行錯誤を繰り返して多数の補修用塗料を試作する必要があり、この人材育成に多くの工数を要している。
調色工程における塗板の作製は、熟練の塗装作業者がスプレーガンを用いて手作業で塗料を塗布(手吹き塗装)して行われる場合が多い。しかし、塗板を作製する際には、作業者間での塗装ブレや、作業時期による塗装ブレが発生するおそれがある。さらに、近年は、塗装作業者の確保の問題も生じてきている。特に、光輝性塗料から、塗装ブレなくいつも同じ条件で塗板を迅速に作製することは、非常に困難な作業であるため、塗装マニュアルの作成及び入念な塗装練習を必要とした。
このため、ロボット塗装機や、テストパネル用自動塗装装置(例えば、関西ペイント社、「レシコーター」等)の活用も考えられるが、防爆対策から設備が大規模となり、設置スペース、設備導入コスト、メンテナンス、装置の操作性等の点で満足できるものではなかった。さらに、手吹き塗装の手順や色の再現が困難であった。
このような問題に対して、特許文献1には、塗装物の色相、明度、光輝感及び仕上がり性を安定化させることができる塗装装置が記載されている。
特開2020-44525号公報
特許文献1に記載されている塗装装置は、塗装装置に組み込まれる噴霧ガンとして、回転ベル型霧化塗装機やエア霧化型塗装機等が用いられている。このため、例えば、自動車補修工場等に設置するには設備が大規模となるおそれがある。さらに、手吹き塗装の手順や色の再現の点で満足できるものではなかった。
本発明の解決しようとする課題は、防爆仕様で設備がコンパクトであり、人手による塗装ブレの発生を抑制し、塗板作製作業を簡素化・容易化でき、手吹き塗装と同種の塗装ガンを用いることでエアブロー乾燥等の手吹き塗装の手順や色再現が可能であり、洗浄やメンテナンス作業が容易であり、操作方法がシンプルであり、光輝性塗料特有の塗装方法にも対応可能である自動塗装装置を提供することである。
さらに、前記自動塗装装置を備える自動塗装システム及び前記自動塗装装置を用いた塗膜形成方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行い、以下のような構成とすることで、上記の課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、以下のとおりである。
項1: 第1の物品を支持し、空気圧力により第1の物品を往復運動させるレシプロ装置と、
第2の物品を支持し、少なくとも該レシプロ装置の往復運動方向と交差する方向に空気圧力により第2の物品を移動可能な移動装置と、
制御装置と、
を具備する自動塗装装置において、
前記第1の物品及び第2の物品は、一方がスプレーガン、もう一方が被塗物であり、
前記スプレーガンは、スプレーガン操作装置と接続されており、
前記レシプロ装置は、第1の物品を支持する第1可動部材と、第1可動部材に接続された第1エアシリンダと、第1可動部材の位置を検出する第1センサとを備えており、
前記移動装置は、第2の物品を支持する第2可動部材と、第2可動部材に接続された第2エアシリンダと、第2可動部材の位置を検出する第2センサとを備えており、
前記スプレーガン操作装置は、前記レシプロ装置又は前記移動装置のうちのスプレーガンを支持する装置に設けられており、スプレーガンのトリガーを操作するトリガー操作部材と、トリガー操作部材に接続された第3エアシリンダとを備えており、
前記制御装置は、前記レシプロ装置、前記移動装置及び前記スプレーガン操作装置に接続され、これらの装置の作動をそれぞれ独立に制御可能であり、
前記制御装置は、前記第1センサ及び前記第2センサの1つ以上からの信号に基づいて、前記レシプロ装置による第1の物品の往復運動、前記移動装置による第2の物品の移動及び前記スプレーガン操作装置によるスプレーガンのトリガーの操作からなる群より選ばれる1つ以上の作動を実行するよう制御可能とされている、
自動塗装装置。
項2: 前記自動塗装装置における前記レシプロ装置及び前記移動装置は、塗装室内に設置されるとともに、前記第1可動部材及び第2可動部材はいずれも被塗物より上方に設けられている、項1に記載の自動塗装装置。
項3: 前記自動塗装装置の制御装置は、塗装室外に設置されている、項1又は2に記載の自動塗装装置。
項4: 前記移動装置に支持される第2の物品の移動軸が、鉛直線に対して5°以上85°以下の範囲内で傾いている、項1~3のいずれか1項に記載の自動塗装装置。
項5: スプレーガンからの塗料の噴射軸が、鉛直線に対して0°以上80°以下の範囲で下向きに吹き付けられるように傾いており、被塗物の被塗面とスプレーガンからの塗料の噴射軸のなす角が90°±30°の範囲内にある、項1~4のいずれか1項に記載の自動塗装装置。
項6: 前記第1及び/又は第2エアシリンダの制御が、メータアウト型スピードコントローラにより行われる、項1~5のいずれか1項に記載の自動塗装装置。
項7: 前記スプレーガンは、第1可動部材又は第2可動部材のいずれかから取り外し可能であり、取り外して塗装者による手動での塗装が可能である、項1~6のいずれか1項に記載の自動塗装装置。
項8: 前記第1の物品および前記第2の物品の間隔を調整する、塗装間隔調整手段をさらに具備する、項1~7のいずれか1項に記載の自動塗装装置。
項9: スプレーガンに供給する塗料を撹拌する塗料撹拌装置をさらに具備する、項1~8のいずれか1項に記載の自動塗装装置。
項10: 項1~9のいずれか1項に記載の自動塗装装置と、コンピュータを用いた調色装置と、塗料調合装置を少なくとも備え、前記コンピュータを用いた調色装置で得られた調色データに基づき、前記塗料調合装置で塗料が調合され、調合された塗料が前記自動塗装装置で被塗物に塗装される、自動塗装システム。
項11: 前記コンピュータを用いた調色装置は、人工知能を用いるものである、項10に記載の自動塗装システム。
項12: 項1~9のいずれか1項に記載の自動塗装装置を用い、塗料を塗布する、塗膜形成方法。
項13: 少なくとも、塗料を塗布する工程1を含む操作と、
塗布面にエアブローを行う工程2を含む操作を、それぞれ1回以上行う塗膜形成方法であって、
1回以上の工程1のうちの少なくとも1回は、項1~9のいずれか1項に記載の自動塗装装置を用いる工程であり、
1回以上の工程1のうちの少なくとも1回は、光輝材を含む塗料を塗布する工程である、塗膜形成方法。
項14: 項12又は13に記載の塗膜形成方法で得られた塗膜に対して、前記塗膜形成時の塗装距離より15mm以上離れた塗装距離から塗料を塗布する工程を含む操作を1回以上行うとともに、必要に応じて塗布面にエアブローを行う工程を含む操作を1回以上行う塗膜形成方法であって、塗料を塗布する工程の少なくとも1回は、項1~9のいずれか1項に記載の自動塗装装置を用いる工程である、塗膜形成方法。
項15: 塗料を塗布する工程aを含む操作と、
工程aで得られた塗膜に対して、工程aにおける塗料の塗装距離より15mm以上離れた塗装距離から塗料を塗布する工程bを含む操作を、それぞれ1回以上行う塗膜形成方法であって、
1回以上の工程a及び1回以上の工程bのうちの少なくとも1回は、項1~9のいずれか1項に記載の自動塗装装置を用いる工程である、塗膜形成方法。
項16: 項12~15のいずれか1項に記載の塗膜形成方法により形成した塗膜に、さらにクリヤー塗料を塗布する、複層塗膜形成方法。
項17: 項1~9のいずれか1項に記載の自動塗装装置を用い、クリヤー塗料を塗布する、項16に記載の複層塗膜形成方法。
本発明により、防爆仕様で設備がコンパクトであり、人手による塗装ブレの発生を抑制でき、塗板作製作業を簡素化・容易化でき、手吹き塗装と同種の塗装ガンを用いることでエアブロー乾燥等の手吹き塗装の手順や色再現が可能であり、洗浄やメンテナンス作業が容易であり、操作方法がシンプルであり、光輝性塗料特有の塗装方法にも対応可能である自動塗装装置が提供される。
さらに、前記自動塗装装置を備える自動塗装システム及び前記自動塗装装置を用いた塗膜形成方法が提供される。
本発明の自動塗装装置を用いることで、例えば調色作業において、塗板作製作業の簡素化・容易化による作業時間の減少や作業者の負担軽減、作業者のスキルに左右されずに安定した塗板作製が実施できることによる作業性の向上等の効果を得ることができる。
さらに、多種の塗料を、ほぼ同様の塗装条件で塗布することが可能となり、調色作業における塗装ブレを防止することができる。
本発明の一実施形態の自動塗装装置に係る断面概略構成図 本発明の一実施形態の自動塗装装置に係る図1と直交する断面概略構成図 本発明の一実施形態の自動塗装装置において、塗装間隔調整部材を第1の物品に装着した際の概略構成図 本発明の一実施形態の自動塗装装置に装着される、塗装間隔調整部材の概略構成図 本発明の一実施形態の自動塗装装置におけるスプレーガン取付部の概略構成図 本発明の一実施形態の自動塗装装置におけるセンサ配置の概略構成図 本発明の一実施形態の自動塗装装置におけるエアシリンダへのエア制御の概略構成図
本発明の自動塗装装置、自動塗装システム及び塗膜形成方法の構成及び作動を、図1~図7を用い、以下に例示される実施形態により詳細に説明する。本明細書中における手段および工程は、それら手段および工程について説明した作動、機能または工程を果たすことができる限り何ら限定されない。また、本発明は、本発明の要旨を逸脱しない限り以下に例示される実施形態により何ら制限されない。
[自動塗装装置]
図1A、図1B、図2A、図2B及び図2Cに示すように、本発明の一実施形態の自動塗装装置10は、第1の物品33として塗板を支持し、空気圧力で第1の物品33を往復運動させるレシプロ装置30と、第2の物品43としてスプレーガン60を支持し、少なくとも該レシプロ装置30の往復運動方向と交差する方向に空気圧力で第2の物品43を移動可能な移動装置40と、図示しない制御装置とを具備している。
自動塗装装置のレシプロ装置30及び移動装置40は、例えば、図1及び図2に示すように、塗装室20の室内に設置されている。また、自動塗装装置の制御装置(図示されていない)は、塗装室20の室外に設置されている。
図1A及び図1Bに示される本発明の自動塗装装置の一実施形態において、レシプロ装置30が支持する第1の物品33(塗板)は、移動装置40が支持する第2の物品43(スプレーガン60)に対して、塗装室20の底面に対して水平方向に往復移動する。
図2A、図2B及び図2Cに示される本発明の自動塗装装置の一実施形態において、移動装置40が支持する第2の物品43(スプレーガン60)は、レシプロ装置30が支持する第1の物品33(塗板)に対して、塗装室20の上下方向に往復移動するとともに、第1の物品33(塗板)との間隔を自由に調整するように移動可能とされている。
<レシプロ装置>
図1及び図2において、レシプロ装置30は、第1の物品33を支持する第1可動部材31と、第1可動部材31に接続された第1エアシリンダ32と、第1可動部材の位置を検出する図示されていない第1センサとを備えている。第1の物品33は、スプレーガン又は被塗物であって、第2の物品43と異なるものであれば特に限定されない。本発明において、第1の物品33は、塗板等の被塗物であることが好ましい。
レシプロ装置30は、塗装室20内に設置されていることから、防爆仕様とする必要がある。本発明においては、レシプロ装置30の駆動を第1エアシリンダ32によるエア駆動式とすることで、防爆仕様とされている。エアシリンダを用いることで、防爆モーターを用いた場合と比較して、自動塗装装置の製造コストを引き下げることができ、非常に有利である。
レシプロ装置は、第1エアシリンダ32による空気圧力で、塗装室20内を移動装置の往復移動方向と垂直な方向に往復移動するよう構成されている。例えば、塗装室20内の上下方向に往復移動又は左右方向に往復移動する。第1可動部材31に支持される第1の物品33が被塗物の場合には、塗装室20内の左右方向に往復移動するよう構成することが好ましい。第1可動部材31に支持される第1の物品33がスプレーガンの場合には、塗装室20内の上下に往復移動するよう構成することが好ましい。本発明においては、図1に示されるように、レシプロ装置は、被塗物としての第1の物品33を第1可動部材31に支持し、塗装室20内の左右方向に往復移動するものであることが好ましい。
レシプロ装置30の第1可動部材31は、第1の物品33を支持する手段を有し、第1エアシリンダ32と接続されて移動可能とされている。第1の物品33を支持する手段としては、特に限定されない。例えば、治具による固定、ネジ止め、磁石、接着剤、粘着剤、面ファスナ、両面粘着テープ、フレームへの嵌め込み、クリップ等が挙げられる。必要に応じて、第1の物品33を保持する第1物品保持部材を設けることもできる。レシプロ装置30の第1可動部材31は、第1の物品33より上方に配置されることが好ましい。第1の物品33より上方に配置する方法等としては、例えば、塗装室内の高さ方向に伸長されている棒材に取り付ける、棒材等により形成された枠体等に取り付ける、当該枠体上部から塗装室内に吊り下げる、塗装室の天井部から吊り下げる等が挙げられる。
レシプロ装置30における第1エアシリンダ32は、第1の物品33(被塗物)よりも上方(被塗物が支持される位置よりも上方)に配置することが好ましい。例えば、第1可動部材31を自動塗装装置10の上部に設け、第1エアシリンダ32を自動塗装装置10の上部から下方に向けて設けることで、レシプロ装置30を塗装室20の上部から下方に向けて設置することができ、被塗物が支持される位置よりも上方に配置することができる。また、例えば、第1エアシリンダ32を、例えば、塗装室内の高さ方向に伸長されている棒材に取り付ける、棒材等により形成された枠体等に取り付ける、当該枠体上部から塗装室内に吊り下げる、塗装室の天井部から吊り下げる等により、第1の物品33よりも上方(被塗物が支持される位置よりも上方)に配置することができる。
これにより、レシプロ装置30における可動装置の摺動部に塗料ミスト(塗料ダスト)が降りかかることを低減又は防止することができ、摺動部の耐久性を向上させることができる。
第1エアシリンダ32の摺動部には、塗料ダストを除去するスクレイパーを設けることができる。これらにより、第1エアシリンダ32への塗料ダストの付着を抑制することが可能であり、第1エアシリンダ32の作動を安定に行うことができ、レシプロ装置30の洗浄やメンテナンス作業も容易になる。
レシプロ装置30のセンサは、第1エアシリンダ32の作動を制御するためのものである。センサとしては、防爆型のセンサであれば特に限定されない。例えば、ファイバセンサや防爆型光電センサ等の高速応答型のセンサが挙げられる。ファイバセンサは、ファイバアンプから光ファイバを用いて光照射し、物品の検出を行うものである。ファイバセンサの検出方式は特に限定されず、透過型、反射型、回帰反射型等のいずれも使用可能である。
本発明においては、センサとして、反射型又は回帰反射型のファイバセンサや防爆型光電センサを用いることが好ましい。
また、レシプロ動作(被塗物の往復動作)の回数をカウントするレシプロカウンタを設けることもできる。
<移動装置>
図1及び図2において、移動装置40は、第2の物品43を支持する第2可動部材41と、第2可動部材41に接続された第2エアシリンダ42と、第2可動部材41の位置を検出する図示されていない第2センサとを備えている。第2の物品43は、スプレーガン又は被塗物であって、第1の物品33と異なるものであれば特に限定されない。本発明において、第2の物品43は、スプレーガン60であることが好ましい。
移動装置40は、塗装室20内に設置されていることから、防爆仕様とする必要がある。本発明においては、移動装置40の駆動を第2エアシリンダ42によるエア駆動式とするとともに、塗装室20内での操作を可能とするために、例えばバリヤリレースイッチを用いることで防爆仕様とされている。第2エアシリンダ42を用いることで、防爆モーターを用いた場合と比較して、自動塗装装置10の製造コストを引き下げることができ、非常に有利である。
移動装置40は、第2エアシリンダ42による空気圧力で、塗装室20内を往復移動するよう構成されている。例えば、塗装室20内の上下方向に往復移動又は左右方向に往復移動する。第2可動部材41に支持される第2の物品43が被塗物の場合には、塗装室20内の左右に往復移動するよう構成することが好ましい。第2可動部材41に支持される第2の物品43がスプレーガン60の場合には、塗装室20内の上下に往復移動するよう構成することが好ましい。本発明においては、移動装置10は、スプレーガン60を第2可動部材41に支持し、塗装室20内の上下方向に往復移動するものであることが好ましい。
移動装置40における第2可動部材41は、第2エアシリンダ42と接続されて移動可能とされるとともに、第2の物品43を支持する手段を有している。第2の物品43を支持する手段としては、特に限定されない。例えば、治具による固定、ネジ止め、磁石、接着剤、粘着剤、面ファスナ、両面粘着テープ、フレームへの嵌め込み、クリップ等が挙げられる。必要に応じて、第2の物品43の取付部材を設けることもできる。移動装置40の第2可動部材41は、第2の物品43より上方に配置されることが好ましい。第2の物品43より上方に配置する方法等としては、例えば、塗装室内の高さ方向に伸長されている棒材に取り付ける、棒材等により形成された枠体等に取り付ける、当該枠体上部から塗装室内に吊り下げる、塗装室の天井部から吊り下げる等が挙げられる。
本発明において、第2の物品43がスプレーガン60である場合、図5に示されるように、第2可動部材41にスプレーガン60を支持するために、スプレーガン取付部材70を用いることが好ましい。スプレーガン取付部材70は、スプレーガン60をワンタッチで取り外し可能とするワンタッチ留具等のスプレーガン取付治具71を有していてもよい。スプレーガン取付部材70は、2か所以上、好ましくは3か所以上で、スプレーガン60を固定することができる。スプレーガン60を3か所以上で固定することで、レシプロ作動下においても、作動時にスプレーガン60が確実に第2可動部材41に支持され、塗装時にぶれることが無いため、塗装を安定して行うことができる。
移動装置40における第2エアシリンダ42は、第2の物品43が支持される位置よりも上方に配置することが好ましい。例えば、第2エアシリンダ42を自動塗装装置10の上部から下方に向けて設けることで、移動装置40をスプレーガン60が支持される位置よりも上方に配置することができる。また、例えば、第2エアシリンダ42を、例えば、塗装室内の高さ方向に伸長されている棒材に取り付ける、棒材等により形成された枠体等に取り付ける、当該枠体上部から塗装室内に吊り下げる、塗装室の天井部から吊り下げる等により、第2の物品43が支持される位置よりも上方に配置することができる。
これにより、移動装置40における可動装置の摺動部に塗料ミスト(塗料ダスト)が降りかかることを低減又は防止することができ、摺動部の耐久性を向上させることができる。
第2エアシリンダ42の摺動部には、塗料ダストを除去するスクレイパーを設けることができる。これらにより、第2エアシリンダ42への塗料ダストの付着を抑制することが可能であり、第2エアシリンダ42の作動を安定に行うことができ、移動装置40の洗浄やメンテナンス作業も容易になる。
移動装置40の第2エアシリンダ42による駆動は、第2センサを利用して制御される。センサとしては、レシプロ装置30におけるセンサと同様のものを用いることができる。
センサを利用して、移動装置40における第2エアシリンダ42の駆動を制御する際の一実施形態は、図6A、図6Bに示されるものであり、レシプロ装置30における第1エアシリンダ32の駆動を制御する態様と同様である。
本発明においては、移動装置40に支持される第2の物品43の移動軸が、鉛直線に対して5°以上85°以下の範囲内で傾いていることが好ましい。より好ましくは、鉛直線に対して20°以上60°以下の範囲である。図2は、移動装置40に支持される第2の物品43の移動軸が、鉛直線に対して約30°傾いた例である。
移動装置40に支持される第2の物品43の移動軸を鉛直線に対して所定の範囲で傾けることにより、対応するレシプロ装置30に支持される第1の物品33(塗板の被塗布面)も、移動装置40に支持される第2の物品43の移動軸と略平行となるように傾けることとなる。これにより、小型の塗装室20内にも自動塗装装置10を設置することが可能となる。
<スプレーガン>
本発明の自動塗装装置10で用いられるスプレーガンは、特に限定されない。「重力式」、「吸上式」及び「圧送式」のいずれも用いることができる。本発明においては、「重力式」又は「吸い上げ式」のスプレーガンが好ましい。本発明においては、例えば図5に示されるように、塗料カップ62から塗料Pを吸い上げる方式とすることができる。
また、本発明においては、一般的に、手吹きによる塗装に際して用いられるスプレーガンを用いることが好ましい。これにより、自動塗装装置10での塗装でありながら、手吹き塗装と同様の塗膜を形成することができる。また、スプレーガンとして市販のものを使用可能であることから、自動塗装装置10の製造コスト及びランニングコストを抑えることができ、さらに、メンテナンスも容易であり、塗装作業を容易化することができる。
本発明においては、スプレーガン60からの塗料の噴射角が、鉛直線に対して10°以上80°以下の範囲で下向きに吹き付けられるように傾いている。また、被塗物の被塗面とスプレーガン60からの塗料の噴射軸のなす角が90°±30°(60°以上120°以下)であることが好ましく、90°プラス10°マイナス0°(90°以上100°以下)の範囲内にあることがより好ましい。基本的に、被塗物の被塗面(塗板)とスプレーガンのノズル(塗料噴射口)が平行であり、被塗物の被塗面とスプレーガンからの塗料の噴射軸のなす角は90°であることが好ましい。また、少し上向きになるようにする(例えば、90°以上100°以下)ことで、風速の影響を修正することが可能である。
図2A、図2B、図2C、図5は、スプレーガン60からの塗料の噴射角が、鉛直線に対して約60°下向きに吹き付けられるように傾いており、被塗物の被塗面と、スプレーガンからの塗料の噴射軸がなす角が、約90°となっている。
スプレーガン60からの塗料の噴射角を、水平線に対して10°以上80°以下の範囲で下向きに吹き付けられるように傾けることで、スプレーガン60から噴射された塗料ミスト・塗料ダストの舞い上がりを防止することができ、レシプロ装置30、移動装置40及びスプレーガン60等の塗料ミスト・塗料ダストによる汚染を防止することができる。
さらに、一般的に、塗装室20内を、塗装室20の入り口上部から塗装室20の奥の下部に向けて流れる空気の流れに逆らわないことから、より安定な状況下で塗装を行うことが可能である。
<塗装間隔調整手段>
本発明の自動塗装装置10は、被塗物とスプレーガン60の間隔を調整する塗装間隔調整手段をさらに備えていることが好ましい。
塗装間隔調整手段としては、例えば、レシプロ装置30及び/又は移動装置40の1つ以上を移動させる塗装間隔調整装置50が挙げられる。また、例えば、第1可動部材と第1の物品との間に設けられる塗装間隔調整部材52が挙げられる。
図2に示すように、塗装間隔調整装置50は、レシプロ装置30又は移動装置40に接続された第3エアシリンダ51と、レシプロ装置30又は移動装置40の位置を検出する図示されていない第3センサ又は第3エアシリンダに設けられるストッパとを備えている。塗装間隔調整装置50は、塗装室20内に設置されていることから、防爆仕様とする必要がある。本発明においては、塗装間隔調整装置50の駆動を第3エアシリンダ51によるエア駆動式とすることで、防爆仕様とされる。
例えば、図2においては、塗装室内を上下方向に移動する移動装置40と塗装間隔調整装置50を接続し、移動装置40が支持するスプレーガン60とレシプロ装置30が支持する被塗物との間隔を調製し得るように構成できる。
これにより、被塗物や塗料等に応じた適切な塗装間隔を自動で調製し得ることから、省力化、再現性等の点で有利である。さらに、通常の塗装工程の後に離れた場所から再度塗装する「しぶき塗装」を、自動塗装装置10で実施することが可能となる。
図3に示されるように、塗装間隔調整部材52は、ギャップ形成部材53、背板54及び連接手段55から構成されている。ギャップ形成部材53の背板54と接していない面には、第1の物品33(塗板)が、粘着剤、面ファスナ、磁石等の設置手段により設置されている。背板54は、第1可動部材31又は任意に設けられる第1物品保持部材311と、粘着剤、面ファスナ、磁石等の設置手段により結合している。
ギャップ形成部材53は、スプレーガンと塗板との塗装間隔を調製するためのもので、任意の間隔を形成することができる。ギャップ形成部材53は、軽量化等のために中空とされることが好ましい。背板54は、塗装間隔調整部材52を安定化させるとともに、オーバースプレーによる第1可動部材31等の汚染の防止や、塗料ミストの発生の抑制を行うことができる。連接手段55は、第1可動部材31又は任意に設けられる第1物品保持部材311と塗装間隔調整部材52を一体化する機能を有するものであれば、特に限定されない。例えば、磁石(例えば、ネオジム磁石、電磁石、フェライト磁石等)、面ファスナ、凹部又は凸部等の各種形状の嵌合部材、粘着部材等が挙げられ、取り付け取り外しが容易である点、強固に取り付けられること、メンテナンス等の点から磁石(ネオジム磁石等の強力な磁石)が好ましい。
塗装間隔調整部材52は、図4に示すように、ギャップが異なる種々のギャップ形成部材531~533を有する塗装間隔調整部材52a、52b、52c等を準備し、これらを適宜変更して用いることで任意の塗装間隔とすることができる。
塗装間隔調整手段としては、塗装間隔調整装置に設けられるストッパ及び/又は塗装間隔調整部材52を用いることで、任意の塗装間隔とすることができる。塗装間隔としては、例えば50mm以上、好ましくは100mm以上、例えば500mm以下、好ましくは400mm以下の範囲で自由に調整することができる。
<スプレーガン操作装置>
スプレーガン操作装置80は、前記レシプロ装置30又は前記移動装置40のうちのスプレーガン60を支持する装置に設けられており、スプレーガン60と当接してトリガー61を操作するトリガー操作部材81と、トリガー操作部材に接続されたエアシリンダ(図示されていない)とを備えている。
スプレーガン60のトリガー操作は、一般的なスプレーガンと同様である。トリガー61を数mm引くことで、空気のみが噴射され、(ほぼ)全て引くことで、空気が噴射された直後に塗料が吐出され塗料ミストが噴射される。本発明のスプレーガン操作装置80は、作業者によるスプレーガン操作と同様に、塗料の噴射と空気の噴射の両者を行うことが可能である。
スプレーガン操作装置80は、塗装室20内に設置されていることから、防爆仕様とする必要がある。本発明においては、スプレーガン操作装置80の駆動をエアシリンダによるエア駆動式とすることで、防爆仕様とされている。
スプレーガン操作装置80は、図5に示すように、スプレーガン取付部材70に設けることができる。また、スプレーガン操作装置80は、スプレーガン60に直接取り付けてもよい。
スプレーガン操作装置80は、例えば図5に示されるように、トリガー操作部材81の制御により、空気噴射(エアブロー)操作と塗料噴射の両者を行えるようにすることができる。また、空気噴射(エアブロー)操作及び塗料噴射をそれぞれ行うためにスプレーガン操作装置80を複数備えていてもよい。本発明においては、1つのスプレーガン操作装置で、塗料噴射と空気噴射の2つの操作を行い得るように構成することが好ましい。
また、本発明においては、スプレーガン60を用いて空気噴射(エアブロー)を行うことに代えて、スプレーガン60の近傍に空気源に接続されている空気噴射用のエアノズルを配置し、スプレーガン操作装置に加えてエアノズル操作装置により、空気噴射を行えるように構成することもできる。
本発明の自動塗装装置10は、作業者がスプレーガンを用いて塗装する際と同様に、塗料噴射操作だけでなく、空気噴射(エアブロー)も行うことができる。これにより、光輝性塗料(メタリック塗料)の塗装時に、光輝材(アルミニウムフレーク)の「ムラ」を防ぎ、同時に意匠性を向上するために、数回に分けて塗装するとともに、塗装間にエアブローを行う塗装方法を、自動塗装装置で行うことが可能となる。
<塗料撹拌装置>
本発明の自動塗装装置10は、スプレーガンに供給する塗料を撹拌する塗料撹拌装置をさらに具備していてもよい。塗料撹拌装置を具備することで、塗料内の比重の高い光輝材や顔料等の沈降を防止することができ、塗装毎に塗色のブレが少ない安定した塗色とすることができる。特に、メタリック顔料やパール顔料を含有する溶剤系塗料は、メタリック顔料やパール顔料が沈降しやすいため有用である。
塗料撹拌装置の形式・設置場所等はとくに限定されないが、塗装室内に設ける場合、防爆型のものとする必要がある。防爆型の塗料撹拌装置としては、例えば、エアモーター等の防爆型動力源を有する塗料撹拌装置が挙げられる。
塗料撹拌装置は、例えば、スプレーガンに付属させることで、塗料の撹拌を行いながら塗装を行うようにすることができる。
<制御装置>
前記制御装置は、前記レシプロ装置30、前記移動装置40及び必要に応じて前記スプレーガン操作装置80と接続されており、これらの装置の作動をそれぞれ独立に制御し得るものである。さらに、前記塗装間隔調整装置50、塗料撹拌装置、空気噴射用エアノズル等の付属機器等と接続され、これらの付属機器を制御可能とされていてもよい。
前記制御装置は、図7に示すように、センサ(ファイバセンサ)に接続されるアンプ(ファイバアンプ)と、エアシリンダを作動させるスピードコントローラ96を制御するマルチポートバルブ(電磁弁)97を少なくとも備えている。
制御装置を設置する場所は特に限定されないが、防爆仕様でない制御装置は、非防爆エリアである塗装室20の外に設置される。
前記制御装置は、前記レシプロ装置30のセンサ及び前記移動装置40のセンサの1つ以上からの信号に基づいて、前記レシプロ装置30による第1の物品33の往復移動、前記移動装置40による第2の物品43の移動及び前記スプレーガン操作装置80によるスプレーガンのトリガーの操作からなる群より選ばれる1つ以上の作動を制御可能とされている。さらに、必要に応じて、塗装間隔調整装置50及び空気噴射用ノズルの作動を制御可能とすることができる。
前記レシプロ装置30、前記移動装置40、前記塗装間隔調整装置50及び前記スプレーガン操作装置80のエアシリンダの作動は、スピードコントローラを用いて行われる。スピードコントローラの制御方式は、特に限定されず、メータアウト型又はメータイン型の何れでもよい。本発明においては、速度調整の安定性等の点から、メータアウト型のスピードコントローラを用いることが好ましい。メータアウト型のスピードコントローラとしては、デジタル式のものであり、圧縮空気圧力を調製するレギュレータが精密タイプのものであることが好ましい。これにより、スピードコントロールの精度を上げることができ、優れた塗装再現性を得ることができる。
例えば図6A及び図6Bには、センサを利用して、レシプロ装置30又は移動装置40における第1エアシリンダ32又は第2エアシリンダ42の駆動を制御する際の一実施形態が示されている。
図6Aは、第1の物品33が塗板であり、レシプロ装置30における第1エアシリンダ32の駆動を、センサを利用して行う際の一実施形態である。
第1可動部材31は、第1エアシリンダ32と接続されるとともに、第1の物品33(塗板)を支持し、塗装室20内の底面に対して水平方向に往復移動する。第1可動部材31は、反射部材911を有しており、反射部材911に対向して、センサ921が、例えば、原点、第1塗装端、第1エアブロー端、第2エアブロー端及び第2塗装端の検出のために並べて設けられている。反射部材911には、異なる色調の反射部材912が設けられている。第1エアシリンダ32が駆動すると、第1可動部材31が水平方向に移動し反射部材912も原点から移動する。そして、第1塗装端、第1エアブロー端、第2エアブロー端及び第2塗装端を検出する各センサ921から照射光93が照射され、反射部材912の位置が検知され、それにより、第1可動部材31の位置を制御するように第1エアシリンダ32の駆動が制御されることとなる。
図6Aに示される実施形態において、センサとしては、例えばファイバセンサを用いることができる。また、反射部材911として、例えば黒色の反射部材を用いることができ、異なる色調の反射部材912として、例えば白色の反射部材を用いることができる。第1可動部材31の水平方向への移動に際して、原点を設けることで、メンテナンス等を容易にすることができる。
本発明においては、各エアシリンダのストロークはとくに限定されない。例えば、第1エアシリンダのストロークを、被塗物(塗板)の水平方向長さ(幅)より例えば150mm以上長くするとともに、第1塗装端と第2塗装端、及び第2塗装端での遅れタイマー設定を調製することで、塗料の塗り重ね条件を変動させることができる。
図6Bは、第1の物品33が塗板であり、レシプロ装置30における第1エアシリンダ32の駆動を、センサを利用して行う際の別の一実施形態である。
第1可動部材31は、第1エアシリンダ32と接続されるとともに、第1の物品33(塗板)を支持し、塗装室20内の底面に対して水平方向に往復移動する。第1可動部材31は、反射部材911と、反射部材911に対向して設けられるセンサ922の間を移動する。センサ922は、例えば、原点、第1塗装端、第1エアブロー端、第2エアブロー端及び第2塗装端の検出のために並べて設けられる。また、第1可動部材31には、反射部材912が設けられており、各センサ922から照射光93が照射され、反射部材912を検知することで、第1可動部材31の位置を制御するように、第1エアシリンダ32の駆動が制御されることとなる。
図6Bに示される実施形態において、センサ922としては、例えば防爆型光電センサを用いることができる。また、反射部材911として、例えば黒色の反射部材を用いることができ、反射部材912として、反射部材911と異なる色調、例えば白色の反射部材を用いることができる。
本発明においては、第1可動部材31及び/又は第2可動部材41の第1塗装端、第1エアブロー端、第2エアブロー端及び第2塗装端の位置を検知するセンサが、いずれも第1のエアシリンダ32又は第2のエアシリンダ42のエアシリンダ端とならない場所となるような位置に配置されることが好ましい。これにより、エアシリンダ端での遅れ時間をなくすことができ、応答性に優れた制御が可能となるため、塗装精度を高め、塗装工程全体の時間を短縮できる。また、エアブローによる乾燥の時間を確保することも可能となる。また、作業者が手に持ったスプレーガンを左右方向又は上下方向に振って塗板を塗装する動きとエアブローの動作を再現することが可能である。
本発明においては、図7に示すように、スプレーガンの塗料と空気の同時噴射による塗装時と、スプレーガンの空気噴射によるエアブロー時とで、スプレーガン操作装置の制御を異なった方式で行うことができる。
例えば、スプレーガンの塗料噴射による塗装時は、スプレーガン操作装置のエアシリンダが、2つのスピードコントローラ96(好ましくは、メータアウト型のスピードコントローラ)と接続され、2つのスピードコントローラ96が、マルチポートバルブ97(例えば、5ポートバルブ等の電磁弁)と接続されている制御回路を用いて制御される。これにより、スピードコントローラ96により空気の流入圧が制御され、エアシリンダの作動スピードを制御することができる。
また、例えば、スプレーガンの空気噴射によるエアブロー時は、スプレーガン操作装置のエアシリンダが、2つのスピードコントローラ96(好ましくは、メータアウト型のスピードコントローラ)と接続され、2つのスピードコントローラ96が、それぞれマルチポートバルブ97(例えば、3ポートバルブ等の電磁弁)と接続され、各マルチポートバルブ97は、スピードコントローラ96を介する流路と直接つながる流路により同一のマルチポートバルブ97と接続されている制御回路を用いて制御される。これにより、スピードコントローラ96により空気の流入圧が制御され、エアシリンダの作動スピードをコントロールするとともに、トリガーが数mm引かれた状態(いわゆる、半握り状態)となるように制御することができる。
これにより、塗装とエアブロー乾燥を、同じエアシリンダを用いて制御することが可能となり、効率化を行うことができる。
本発明においては、スプレーガンによる塗装時と、スプレーガン又は空気噴射ノズルによるエアブロー時とで、スプレーガン、被塗物、空気噴射ノズルを動かす速度、動かす幅を異なるように制御することができる。
例えば、エアブロー時には、被塗物に対するスプレーガン又は空気噴射ノズルの移動速度をゆっくりとし、被塗物に対するスプレーガン又は空気噴射ノズルの移動距離(移動幅)を大きくすることができる。
このような制御を可能とすることで、作業者による手吹き塗装を自動塗装装置で再現することが可能となる。
制御装置による自動塗装装置10の制御は、必要に応じて、コンピュータプログラムやアプリケーションソフトを用いてこれを行うことができる。これにより、再現性良く、塗装条件をそろえることができる。
<自動塗装装置の用途等>
本発明の自動塗装装置10は、色彩を有する物品、例えば、自動車、オートバイ等の車両又はその部品、トラック、バス、電車、モノレール等の大型車両又はその部品、その他の工業製品等に塗料を塗布する際に用いることができる。色彩を有する物品は、単層又は複層の塗膜を有するものであってもよい。特にメタリック塗色、真珠光沢色などの光輝材含有塗膜の上にクリヤー塗膜が設けられた複層塗膜である場合に本発明の効果を最大限に発揮することができる。本発明の自動塗装装置は、調色作業、例えば、光輝性塗料の調色、特に、光輝性の補修用塗料を調色する際に有用である。
[自動塗装システム]
本発明の自動塗装システムは、前記の本発明に係る自動塗装装置10と、コンピュータ調色装置と、塗料調合装置を少なくとも備えている。
コンピュータ調色装置は、各種色彩データと組成データが紐づけられて登録されているデータベースと、該データベースに登録されたデータを利用し、調色目標となる塗膜の色彩データを与え得ると予測される配合組成データを、機械学習させた人工知能(AI)や色合わせ計算ロジック等により算出するコンピュータを少なくとも含む装置である。
コンピュータとしては、スーパーコンピュータ(スパコン)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、モバイルコンピュータ等のパソコン、タブレット端末、スマートフォン等の演算機能及び情報処理機能を有する電子装置であればよい。コンピュータは、作業現場を含む任意の場所に設置されていてもよく、作業者等が携帯するものであってもよい。
機械学習させた人工知能(AI)としては、例えば、配合組成データYの入力層及び色彩データXの出力層を備え、入力層と出力層の関係が前記学習用データによってモデル化されるものが挙げられる。このような人工知能AIとしては、例えば、ニューラルネットワーク、勾配ブースティングを用いた決定木、MLP(多層パーセプトロン)、サポートベクタ―マシン、ランダムフォレスト、ガウス過程及びベイジアンネットワーク等の非線形回帰型、線形回帰、ロジスティック回帰及び単純パーセプトロン等の線形回帰型、k近傍法等のクラスタリング型等が挙げられる。本発明においては、機械学習させた人工知能(AI)を用い自動塗装システムを構成することが好ましい。
塗料調合装置は、コンピュータ調色装置から得られた配合組成データに基づき、塗料を調合する装置である。本発明においては、配合組成データに基づいて各配合成分を自動調合して調合を行う自動調合機であってもよく、作業者が調合を行う調合装置であってもよい。特に、自動調合機であることが好ましい。自動調合機は、前記コンピュータ又はデータベースと、有線又は無線で接続することができる。
自動調合機は、各色材等配合成分の重量又は容量を自動秤量する電子天秤と、秤量された各配合成分を調合機に注入する注入器を少なくとも有している。
前記自動調合機を用いることで、高精度の秤量を自動で行うことが可能となり、調合に際しての人的エラーを減少することができ、迅速に調合を行うことができ、任意の量の調色済み塗料を容易に調製することができる。また、調合作業の記録により生産管理を容易にすることができる。自動調合機は、調合に係るすべての作業を自動化するものでもよく、また、微調色等の一部を作業者が行えるようになっていてもよい。
本発明に係る自動塗装装置10を用いた塗装は、ほとんど同じ条件で塗装を行うことが可能で塗装に起因するブレが生じにくく、塗色が安定しているため、コンピュータを用いた調色に利用する機械学習用のデータの作成に際して用いられる塗板の作製に適している。本発明に係る自動塗装装置は、調色に際して用いられる、塗料組成データ、色彩データ、調色データを蓄積させるために用いる自動塗装装置として好適である。
本発明の自動塗装システムは、例えば、コンピュータを用いた調色装置により調色目標となる塗膜の色彩データを与え得ると予測される配合組成データを得て、該配合組成データを自動調合機に送信して塗料を自動調合し、得られた塗料を自動塗装装置のスプレーガンに供給することで、塗板を作成することが可能である。これにより、調色作業の自動化、システム化による省力化及び作業標準化に寄与することができる。
本発明の自動塗装システムは、目的とする色彩を得るために塗料を調製する際に用いることができる。また、塗料の配合組成の際の識別や、配合組成の修正に用いることができる。
例えば、本発明の自動塗装システムを用い、コンピュータを用いた調色を行って塗料を製造する方法は、色彩を有する物品、例えば、自動車、オートバイ等の車両又はその部品、トラック、バス、電車、モノレール等の大型車両又はその部品、その他の工業製品等に塗布する補修用塗料の製造(補修用塗料の調色)に用いることができる。
[塗膜形成方法]
本発明の塗膜形成方法は、前記[自動塗装装置]に記載した自動塗装装置(以下、単に「自動塗装装置」という。)を用いて、被塗物に塗料を塗布する塗膜形成方法に関する。
本発明の塗膜形成方法で用いられる塗料は、1種類以上の色材を任意の量比で含む塗料である。塗料に含まれる色材は、例えば、着色顔料、染料、光輝材(光輝性顔料(光反射性顔料、光干渉性顔料等))等、塗料を発色させる機能を有する材料であれば、特に限定されない。
本発明の塗膜形成方法で用いられる塗料としては、例えば、塗膜の補修に際して用いられる「原色塗料」を用いてもよい。また、1つ以上の原色塗料を含む原材料を混合して所望の色に色合わせされた塗料であってもよい。さらに、本発明の塗料は、着色顔料ペースト、光輝材ペースト、配向制御剤、艶制御剤及びその他塗料分野等で用いられている各種の添加剤等を含有していてもよい。
塗料が塗布される被塗物としては、特に限定されない。例えば、金属、紙、樹脂、ガラス、無機物等の1種以上から構成されている、各種の部品・成型品等や、調色用試験塗板用基材を用いることができる。被塗物の大きさは、特に限定されないが、スプレーガンで容易に塗布し得る程度の大きさである。例えば、1辺の長さが5~30cm程度であることが一般的である。
本発明の塗膜形成方法における、自動塗装装置を用いた塗料の塗布方法は、特に限定されない。例えば、被塗物に対して、自動塗装装置のスプレーガンによる塗料の塗布を1回以上行うものであればよい。必要に応じて、異なる塗料を任意の塗装装置、好ましくは自動塗装装置を用いて複数回塗布して複層塗膜を形成してもよい。
本発明の塗膜形成方法としては、例えば、少なくとも下記工程1及び工程2;
(工程1)塗料を塗布する工程、
(工程2)塗布面にエアブローを行う工程、
を含む操作を1回以上行う塗膜形成方法であって、
1回以上の工程1のうちの少なくとも1回は、自動塗装装置を用いる工程であり、
1回以上の工程1のうちの少なくとも1回は、光輝材を含む塗料を塗布する工程である、塗膜形成方法が挙げられる。
工程1及び工程2を含む操作は、1回以上行われればよく、好ましくは2回以上、例えば6回以下、好ましくは4回以下行うことができる。
光輝材としては、例えば、アルミニウムフレーク等の金属顔料、マイカ、ガラス、雲母等にシリカ等の金属酸化物を被覆した顔料等の光輝性顔料の1種類以上が挙げられる。
本発明においては、1回以上の工程1のうちの少なくとも1回は、光輝材を含む塗料を塗布する工程である。例えば、塗料を塗布する工程の全てにおいて用いられる塗料を、光輝材を含む塗料とすることができ、任意の工程のみ、光輝材を含まない塗料を用いることもできる。
本発明においては、1回以上の工程1のうちの少なくとも1回は、自動塗装装置を用いる工程である。例えば、塗料を塗布する工程の全てにおいて自動塗装装置を用いることができ、任意の工程のみ、作業者による塗装を行うこともできる。
工程1の塗料を塗布する工程において形成される乾燥塗膜の厚さは、特に限定されず、例えば0.1μm以上、0.5μm以上、1μm以上、2μm以上又は5μm以上のいずれかとすることができ、また、例えば50μm以下、30μm以下又は20μm以下のいずれかとすることができる。
工程2のエアブローを行う工程において、エアブローを行う時間は特に限定されず、例えば、3秒以上、好ましくは5秒以上とすることができる。
本発明の塗膜形成方法において、塗板とスプレーガンノズルとの塗装間隔(塗装距離)としては、とくに限定されないが、例えば150mm以上、好ましくは180mm以上、例えば300mm以下、好ましくは250mm以下とすることができる。
本発明の塗膜形成方法としては、例えば、自動塗装装置を用いて最初の塗膜を形成し、得られた塗膜に対して、最初の塗膜形成時の塗装間隔に、例えば15mm以上、好ましくは20mm以上、例えば150mm以下、好ましくは100mm以下加えた塗装間隔となるように、再度自動塗装装置を用いて塗料を塗布して最終塗装を行う、塗膜形成方法が挙げられる。この塗膜形成方法は、いわゆる「しぶき塗り」に含まれるものである。
本発明の塗膜形成方法としては、例えば、(工程a)塗料を塗布する工程、及び、(工程b)工程aで得られた塗膜に対して、工程aにおける塗料の塗装距離より15mm以上離れた塗装距離から塗料を塗布する工程、
を含む操作を1回以上行う塗膜形成方法であって、
1回以上の工程a及び1回以上の工程bのうちの少なくとも1回は、自動塗装装置を用いる工程である、塗膜形成方法が挙げられる。
工程bにおける塗装距離は、工程aにおける塗料の塗装距離より15mm以上、好ましくは20mm以上、例えば150mm以下、好ましくは100mm以下離れた距離である。
この塗膜形成方法は、いわゆる「しぶき塗り」に含まれるものである。
工程a又は工程bで用いられる塗料は、特に限定されない。例えば、1回以上の工程a及び1回以上の工程bの全ての工程において光輝材を含む塗料を用いてもよく、また、1回以上の工程a及び1回以上の工程bの全ての工程において光輝材を含まない塗料を用いてもよく、1回以上の工程a及び1回以上の工程bのうちの任意の工程において用いる塗料を、光輝材を含む塗料としてもよい。
本発明においては、自動塗装装置を用いた塗膜形成方法により形成した塗膜に、さらにクリヤー塗料を塗布して、複層塗膜を形成してもよい。その際、クリヤー塗料の塗布に際して、自動塗装装置を用いることができる。
本発明の塗膜形成方法において、自動塗装装置を用いて塗膜を形成した際の、1回の塗装により形成される乾燥塗膜の膜厚、最終的な乾燥塗膜の膜厚は、用途や目的等に応じて適宜定めることができる。1回の塗布により形成される乾燥膜厚を、例えば0.1μm以上、0.5μm以上、1μm以上、2μm以上又は5μm以上のいずれかとすることができ、また、例えば50μm以下、30μm以下又は20μm以下のいずれかとすることができる。
光輝材を含むメタリック塗料を塗布する場合において、1回の塗布により形成される乾燥膜厚は、例えば0.1μm以上、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上であり、例えば30μm以下、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下とすることができる。
10 自動塗装装置
20 塗装室
30 レシプロ装置
31 第1可動部材
311 第1物品保持部材
32 第1エアシリンダ
33 第1の物品
40 移動装置
41 第2可動部材
42 第2エアシリンダ
43 第2の物品
50 塗装間隔調整装置
51 第3エアシリンダ
52、52a、52b、52c 塗装間隔調整部材
53、531、532、533 ギャップ形成部材
54 背板
55 連接手段
60 スプレーガン
61 トリガー
62 塗料カップ
P 塗料
70 スプレーガン取付部材
71 スプレーガン取付治具
80 スプレーガン操作装置
81 トリガー操作部材
90 エアシリンダ
911、912 反射部材
921、922 センサ
93 照射光
96 スピードコントローラ
97 マルチポートバルブ

Claims (16)

  1. 第1の物品を支持し、空気圧力により第1の物品を往復運動させるレシプロ装置と、
    第2の物品を支持し、少なくとも該レシプロ装置の往復運動方向と交差する方向に空気圧力により第2の物品を移動可能な移動装置と、
    制御装置と、
    を具備する自動塗装装置において、
    前記第1の物品及び第2の物品は、一方がスプレーガン、もう一方が被塗物であり、
    前記スプレーガンは、スプレーガン操作装置と接続されており、
    前記レシプロ装置は、第1の物品を支持する第1可動部材と、第1可動部材に接続された第1エアシリンダと、第1可動部材の位置を検出する第1センサとを備えており、
    前記移動装置は、第2の物品を支持する第2可動部材と、第2可動部材に接続された第2エアシリンダと、第2可動部材の位置を検出する第2センサとを備えており、
    前記スプレーガン操作装置は、前記レシプロ装置又は前記移動装置のうちのスプレーガンを支持する装置に設けられており、スプレーガンのトリガーを操作するトリガー操作部材と、トリガー操作部材に接続された第3エアシリンダとを備えており、
    前記第1センサは、ファイバセンサ又は防爆型光電センサであり、
    前記第2センサは、ファイバセンサ又は防爆型光電センサであり、
    前記制御装置は、前記レシプロ装置、前記移動装置及び前記スプレーガン操作装置に接続され、これらの装置の作動をそれぞれ独立に制御可能であり、
    前記制御装置は、前記第1センサ及び前記第2センサの1つ以上からの信号に基づいて、前記レシプロ装置による第1の物品の往復運動、前記移動装置による第2の物品の移動及び前記スプレーガン操作装置によるスプレーガンのトリガーの操作からなる群より選ばれる1つ以上の作動を実行するよう制御可能とされており、
    前記スプレーガン操作装置は、空気噴射操作と塗料噴射の両者を行えるように、トリガー操作部材を制御可能とされており、
    スプレーガンからの塗料の噴射軸が、鉛直線に対して10°以上80°以下の範囲で下向きに吹き付けられるように傾いており、被塗物の被塗面とスプレーガンからの塗料の噴射軸のなす角が90°±30°の範囲内にある、
    自動塗装装置。
  2. 前記自動塗装装置における前記レシプロ装置及び前記移動装置は、塗装室内に設置されるとともに、前記第1可動部材及び第2可動部材はいずれも被塗物より上方に設けられている、請求項1に記載の自動塗装装置。
  3. 前記自動塗装装置の制御装置は、塗装室外に設置されている、請求項1又は2に記載の自動塗装装置。
  4. 前記移動装置に支持される第2の物品の移動軸が、鉛直線に対して5°以上85°以下の範囲内で傾いている、請求項1~3のいずれか1項に記載の自動塗装装置。
  5. 前記第1及び/又は第2エアシリンダの制御が、メータアウト型スピードコントローラにより行われる、請求項1~のいずれか1項に記載の自動塗装装置。
  6. 前記スプレーガンは、第1可動部材又は第2可動部材のいずれかから取り外し可能であり、取り外して塗装者による手動での塗装が可能である、請求項1~のいずれか1項に記載の自動塗装装置。
  7. 前記第1の物品および前記第2の物品の間隔を調整する、塗装間隔調整手段をさらに具備する、請求項1~のいずれか1項に記載の自動塗装装置。
  8. スプレーガンに供給する塗料を撹拌する塗料撹拌装置をさらに具備する、請求項1~のいずれか1項に記載の自動塗装装置。
  9. 請求項1~のいずれか1項に記載の自動塗装装置と、コンピュータを用いた調色装置と、塗料調合装置を少なくとも備え、前記コンピュータを用いた調色装置で得られた調色データに基づき、前記塗料調合装置で塗料が調合され、調合された塗料が前記自動塗装装置で被塗物に塗装される、自動塗装システム。
  10. 前記コンピュータを用いた調色装置は、人工知能を用いるものである、請求項に記載の自動塗装システム。
  11. 請求項1~のいずれか1項に記載の自動塗装装置を用い、塗料を塗布する、塗膜形成方法。
  12. 少なくとも、塗料を塗布する工程1を含む操作と、
    塗布面にエアブローを行う工程2を含む操作を、それぞれ1回以上行う塗膜形成方法であって、
    1回以上の工程1のうちの少なくとも1回は、請求項1~のいずれか1項に記載の自動塗装装置を用いる工程であり、
    1回以上の工程1のうちの少なくとも1回は、光輝材を含む塗料を塗布する工程である、塗膜形成方法。
  13. 請求項11又は12に記載の塗膜形成方法で得られた塗膜に対して、前記塗膜形成時の塗装距離より15mm以上離れた塗装距離から塗料を塗布する工程を含む操作を1回以上行うとともに、必要に応じて塗布面にエアブローを行う工程を含む操作を1回以上行う塗膜形成方法であって、塗料を塗布する工程の少なくとも1回は、請求項1~のいずれか1項に記載の自動塗装装置を用いる工程である、塗膜形成方法。
  14. 塗料を塗布する工程aを含む操作と、
    工程aで得られた塗膜に対して、工程aにおける塗料の塗装距離より15mm以上離れた塗装距離から塗料を塗布する工程bを含む操作を、それぞれ1回以上行う塗膜形成方法であって、
    1回以上の工程a及び1回以上の工程bのうちの少なくとも1回は、請求項1~のいずれか1項に記載の自動塗装装置を用いる工程である、塗膜形成方法。
  15. 請求項11~14のいずれか1項に記載の塗膜形成方法により形成した塗膜に、さらにクリヤー塗料を塗布する、複層塗膜形成方法。
  16. 請求項1~のいずれか1項に記載の自動塗装装置を用い、クリヤー塗料を塗布する、請求項15に記載の複層塗膜形成方法。
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