JP7080617B2 - イオン交換装置、イオン交換樹脂の交換時期予測方法、及びイオン交換樹脂の交換時期予測装置 - Google Patents

イオン交換装置、イオン交換樹脂の交換時期予測方法、及びイオン交換樹脂の交換時期予測装置 Download PDF

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Description

本発明は、イオン交換装置、イオン交換樹脂の交換時期予測方法、及びイオン交換樹脂の交換時期予測装置に関する。
イオン交換樹脂を用いたイオン交換装置において、使用樹脂の性能低下による新品樹脂との交換は、処理コストの増加を伴うため、イオン交換樹脂は可能な限り、長期に渡って使用されることが望ましい。その一方で、イオン交換樹脂が経年の使用に伴って受ける汚染や劣化によって、水質の低下等の不具合が生じる前に、最適な使用期間で樹脂交換を行うことが望まれている。
イオン交換樹脂の交換時期の判断方法としては、例えば、イオン交換装置から、イオン交換樹脂のサンプルを採取し、イオン交換樹脂の吸着物質の組成分析を行い、その分析結果に基づいて、樹脂交換時期を提示する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016-118408号公報
しかし、特許文献1の方法は、実装置からイオン交換樹脂を抜くというオフライン方式の手法であり、かなりの労力と時間がかかるという問題があり、また、その分析結果は、実際に使用されているイオン交換樹脂の性能を正確に示しているとは言えない場合がある。
そこで、本発明の目的は、イオン交換装置において実際に使用されているイオン交換樹脂を当該装置から取り出すことなく、インラインの状態で、当該イオン交換樹脂の交換時期を予測することが可能なイオン交換装置、イオン交換樹脂の交換時期予測方法、及びイオン交換樹脂の交換時期予測装置を提供することにある。
本実施形態は、イオン交換樹脂が充填されたイオン交換塔を有し、被処理液を前記イオン交換塔に通液して、前記被処理液中のイオンを除去するイオン交換処理と、再生剤を前記イオン交換塔に通液して、前記イオン交換樹脂を再生する再生処理とを有する運転サイクルを繰り返し行うイオン交換装置であって、定期的に、前記再生剤の通液後から前記イオン交換塔から排出される排出液の水質が所定値に達するまでの時間を計測する計測部と、前記計測部により定期的に計測された前記時間に基づいて、前記イオン交換樹脂の交換時期を予測する予測部と、を備え、前記排出液は、前記イオン交換樹脂の洗浄のための水又は前記イオン交換処理移行後の被処理液を含むイオン交換装置である。
また、前記イオン交換装置において、前記排出液の水質は、前記排出液の導電率、比抵抗又はpHであることが好ましい。
また、前記イオン交換装置において、前記予測部は、前記計測部により定期的に計測された前記時間を2回微分した結果に基づいて、前記イオン交換樹脂の交換時期を予測することが好ましい。
また、本実施形態は、イオン交換樹脂が充填されたイオン交換塔を有し、被処理液を前記イオン交換塔に通液して、前記被処理液中のイオンを除去するイオン交換処理と、再生剤を前記イオン交換塔に通液して、前記イオン交換樹脂を再生する再生処理とを有する運転サイクルを繰り返し行うイオン交換装置に使用されているイオン交換樹脂の交換時期予測方法であって、定期的に、前記再生剤の通液後から前記イオン交換塔から排出される排出液の水質が所定値に達すまでの時間を計測する第1ステップと、前記第1ステップにより定期的に計測された前記時間に基づいて、前記イオン交換樹脂の交換時期を予測する第2ステップと、を備え、前記排出液は、前記イオン交換樹脂の洗浄のための水又は前記イオン交換処理移行後の被処理液を含むイオン交換樹脂の交換時期予測方法である。
また、本実施形態は、イオン交換樹脂が充填されたイオン交換塔を有し、被処理液を前記イオン交換塔に通液して、前記被処理液中のイオンを除去するイオン交換処理と、再生剤を前記イオン交換塔に通液して、前記イオン交換樹脂を再生する再生処理とを有する運転サイクルを繰り返し行うイオン交換装置に使用されているイオン交換樹脂の交換時期予測装置であって、定期的に、前記再生剤の通液後から前記イオン交換塔から排出される排出液の水質が所定値に達するまでの時間を計測する計測部と、前記計測部により定期的に計測された前記時間に基づいて、前記イオン交換樹脂の交換時期を予測する予測部と、を備え、前記排出液は、前記イオン交換樹脂の洗浄のための水又は前記イオン交換処理移行後の被処理液を含むイオン交換樹脂の交換時期予測装置である。
本発明によれば、イオン交換装置において実際に使用されているイオン交換樹脂を当該装置から取り出すことなく、インラインの状態で、当該イオン交換樹脂の交換時期を予測することが可能となる。
本実施形態に係るイオン交換装置の一例を示す模式断面図である。 再生剤の通液流量及びイオン交換塔から排出される排出液の導電率の時間推移の一例を示す図である。 イオン交換処理及び再生処理の運転サイクル数に対する排出液の導電率が所定値に達するまでの時間変化を示す図である。 本実施形態に係るイオン交換装置の他の一例を示す模式断面図である。
本発明の実施形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係るイオン交換装置の一例を示す模式断面図である。図1に示すイオン交換装置1は、原水槽10、カチオン交換樹脂が充填されたK塔12、炭酸を除去するプラスチック材が充填されたD塔14、アニオン交換樹脂が充填されたA塔16、配管18a,18b,18c,18d、再生剤供給管20a,20b、ポンプ22a,22b、pH計24、導電率計26、予測装置28を備えている。
配管18aの一端は原水槽10の出口に接続され、他端はK塔12の入口に接続されている。また、配管18bの一端はK塔12の出口に接続され、他端はD塔14の入口に接続されている。また、配管18cの一端はD塔14の出口に接続され、他端はA塔16の入口に接続されている。配管18dの一端はA塔16の出口に接続され、他端は、例えば不図示のタンク等に接続されている。再生剤供給管20aは、K塔12の入口に接続され、再生剤供給管20bは、A塔16の入口に接続されている。なお、各塔における配管の接続位置は例示であって、図1に示す形態に限定されない。
配管18aにはポンプ22aが設置され、配管18bにはpH計24が設置され、配管18cにはポンプ22bが設置され、配管18dには導電率計26が設置されている。pH計24及び導電率計26は、予測装置28と電気的に接続され、pH計24で測定されたpH値データ及び導電率計26で測定された導電率(電気伝導率)データが予測装置28に送信されるように構成されている。
予測装置28は、例えばプロセッサ及びプログラムメモリを備え、機能ブロックとして計測部30及び予測部32を備える。計測部30は、後述する再生剤通液後からイオン交換塔から排出される排出液の水質(図1に示すイオン交換装置1ではpHや導電率)が所定値に達するまでの時間を計測する。また、予測部32は、排出液の水質が所定値に達するまでの時間に基づいて、イオン交換樹脂の交換時期を予測する。具体的な算出方法の例示は後述するが、イオン交換塔から排出される排出液の水質が所定値に達するまでの時間は、イオン交換樹脂の劣化に伴い長くなるため、この時間の推移から、イオン交換樹脂の交換時期を予測することが可能となる。
予測装置28のプロセッサは、例えばプログラムメモリに記憶された処理プログラムに従い、再生剤通液後からイオン交換塔から排出される排出液の水質が所定値に達するまでの時間を計測する処理、排出液の水質が所定値に達するまでの時間に基づいて、イオン交換樹脂の交換時期を予測する処理を実行する。
本実施形態に係るイオン交換装置1の動作の一例について説明する。
ポンプ22a,22bを稼働させることで、原水槽10内の被処理水が、K塔12、D塔14、A塔16の順に通液される。被処理水が配管18aからK塔12に通液され、カチオン樹脂と接触することで、被処理水内のカチオンがカチオン交換樹脂に吸着される。また、K塔12から排出された被処理水が配管18bからD塔14に通液され、プラスチック樹脂と接触することで、被処理水中の炭酸等が除去される。さらにD塔14から排出された被処理水が配管18cからA塔16に通液され、アニオン交換樹脂と接触することで、被処理水中のアニオンがアニオン交換樹脂に吸着される。このようなイオン交換処理により、被処理水中のイオンが除去された処理液が得られ、処理液は配管18dから系外へ排出される。
被処理水を所定量通液した後(イオン交換処理を所定時間行った後)、被処理水の供給を停止し、再生剤をイオン交換塔に通液して、イオン交換塔内のイオン交換樹脂の再生処理を行う。カチオン交換樹脂の再生処理を行う場合には、硫酸等の酸剤等を再生剤として、再生剤供給管20aからK塔12に所定量供給されることで、カチオン交換樹脂に吸着されていたカチオンがカチオン交換樹脂から除去される。また、アニオン交換樹脂の再生処理を行う場合には、水酸化ナトリウム等のアルカリ剤等を再生剤として、再生剤供給管20bからからA塔16に所定量供給されることで、アニオン交換樹脂に吸着されていたアニオンがアニオン交換樹脂から除去される。なお、再生処理では、イオン交換塔内の再生剤を塔外へ押し出し、イオン交換樹脂を洗浄するために、再生剤の通液後、再生剤供給管20a,20bからイオン交換塔に純水を通液することが望ましい。
本実施形態に係るイオン交換装置1では、上記イオン交換処理と上記再生処理を有する運転サイクルを1サイクルとして、この運転サイクルが繰り返し行われる。また、本実施形態に係るイオン交換装置1では、予測装置28によって、上記運転サイクル中に、イオン交換樹脂の交換時期が予測される。以下、説明する。
(イオン交換塔の排出液の水質が所定値に達するまでの時間を計測する処理)
図2は、再生剤の通液流量及びイオン交換塔から排出される排出液の導電率の時間推移の一例を示す図である。図2は、一例としてA塔16を対象としており、図2の符号Xで示されるグラフ(以下グラフX)は、A塔16に通液する水酸化ナトリウム(再生剤)の通液量(左縦軸)の時間推移を示し、図2の符号Yで示されるグラフ(以下グラフY)は、A塔16から配管18dに排出された排出液を導電率計26で測定した導電率(右縦軸)の時間推移を示している。
図2のグラフYに着目すると、A塔16から排出される排出液の導電率は、水酸化ナトリウムのA塔16への通液を開始すると共に上昇する。これは、アニオン交換樹脂から除去されたアニオン等が排出液中に含まれるためである。そして、所定量の水酸化ナトリウムの通液後(通液流量が0)、例えば、イオン交換樹脂の洗浄のための純水がA塔16に通液されたり、イオン交換処理移行後に被処理液がA塔16に通液されたりすることで、A塔16から排出される排出液の導電率は低下する。
計測部30は、水酸化ナトリウムの通液後(通液流量が0)からA塔16から排出される排出液の導電率が所定値に達するまでの時間を計測する。所定値は、適宜設定されればよいが、イオン交換樹脂の劣化を判断するのに適切な値に設定されることが望ましいため、十分に低い値、例えば、1μS/cm以下の範囲で設定されることが望ましい。また、計測部30による時間測定は、イオン交換処理及び再生処理の運転サイクル毎に行ってもよいし、数サイクルの間隔を空けて行ってもよい。
(イオン交換樹脂の交換時期を予測する処理)
図3は、イオン交換処理及び再生処理の運転サイクル数に対する排出液の導電率が所定値に達するまでの時間変化を示す図である。図3は、アニオン交換樹脂の交換時期まで、イオン交換処理及び再生処理の運転サイクルを繰り返し行った場合の時間変化である。図3に示すように、イオン交換処理及び再生処理の運転サイクル数が増加し、アニオン交換樹脂が劣化していくと、水酸化ナトリウムの通液後からA塔16から排出される排出液の導電率が所定値に達するまでの時間が長くなる。そして、アニオン交換樹脂の交換時期では、運転サイクル数に対する排出液の導電率が所定値に達するまでの時間の傾きが、限りなく無限大に近くなる。言い換えれば、運転サイクル数に対する排出液の導電率が所定値に達するまでの時間の傾きが限りなく無限大に近づいた時が、アニオン交換樹脂の交換時期であるが、実質的には、運転サイクル数に対する排出液の導電率が所定値に達するまでの時間の傾きがある一定値以上となった時点が、イオン交換樹脂の交換時期であるとすることが望ましい。
本実施形態では、予測部32により、イオン交換樹脂の交換時期まで運転サイクルを行う前に、計測部30により定期的に測定された排出液の導電率が所定値に達するまでの時間に基づいて、イオン交換樹脂の交換時期を予測する。具体的には、以下に説明する通り、計測部30により定期的に測定された排出液の導電率が所定値に達するまでの時間を2回微分し、その結果に基づいて、アニオン交換樹脂の交換時期を予測する。
予測部32は、例えば、図3に示すように、計測部30により定期的に測定された排出液の導電率が所定値に達するまでの時間(a)とそのときの運転サイクル数(c)をプロットしていき、所定サイクル数分の上記時間の傾きを随時算出する。すなわち所定サイクル数分の上記時間を1回微分した微分値を随時算出する。例えば、イオン交換処理及び再生処理の運転サイクル毎に、排出液の導電率が所定値に達するまでの時間を測定した場合、1~20サイクル分のサイクル数に対する上記時間の傾きを算出し、21サイクル後に2~21サイクル分のサイクル数に対する上記時間の傾きを算出し、22サイクル以降も同様に傾きを算出し、所定のサイクル数(例えば100サイクル)まで上記同様に傾きを算出する。予測部32による傾きの算出は、任意のサイクルから初めて任意のサイクルで終了してもよく、例えば、100サイクルに達した段階で、90~100サイクル分のサイクル数に対する上記時間の傾きの算出を開始し、250サイクルに達した段階で上記時間の傾きの算出を終了する等でもよい。
そして、予測部32は、随時算出した1回微分値を更に微分した2回微分値を随時算出する。この2回微分値は、所定サイクル数分の上記時間の傾きの増え方を表している。すなわち、算出した2回微分値から、その後の運転サイクルにおける上記時間の傾きを予測することができる。したがって、アニオン交換樹脂の交換時期を示す運転サイクル数に対する排出液の導電率が所定値に達するまでの時間の傾きを設定すれば、算出した2回微分値から、後何サイクルで上記設定値に達するかを算出することができる。例えば、予測部32は、以下の式に、排出液の導電率が所定値に達するまでの時間(a)、及び上記設定値(b)、運転サイクル数(c)を当てはめて、2回微分の関係式から設定値に達するまでの運転サイクル数(t)を算出する。
Figure 0007080617000001
なお、上式の右辺の項
Figure 0007080617000002
は1回微分に相当する。そして、排出液の導電率が所定値に達するまでの時間(a)と運転サイクル数(c)のデータにおいて、20点分の傾きを求めた式が括弧内の部分に相当する。
予測装置28は、予測したアニオン交換樹脂の交換時期をディスプレイ等に表示して、ユーザに提示してもよい。また予測装置28は、予測したアニオン交換時期の交換時期情報をユーザが使用する端末に送信して、ユーザに提示してもよい。
これまで、アニオン交換樹脂の交換時期の予測を例に説明したが、カチオン交換樹脂の交換時期の予測も同様に可能である。図1に示すイオン交換装置1で言えば、K塔12から排出される排出液のpHは、硫酸のK塔12への通液を開始する共に上昇し、通液後(通液流量が0)、カチオン交換樹脂の洗浄のための純水がK塔12に通液されたり、イオン交換処理に移行して被処理液がK塔12に通液されたりすることで下降するため、計測部30により、硫酸の通液後からK塔12から排出される排出液のpHが所定値に達するまでの時間を計測することが可能である。所定値は、適宜設定されればよい。また、計測部30による時間測定は、イオン交換処理及び再生処理の運転サイクル毎に行ってもよいし、数サイクルの間隔を空けて行ってもよい。
図での説明は省略するが、イオン交換処理及び再生処理の運転サイクル数が増加し、カチオン交換樹脂が劣化していくと、硫酸の通液後からK塔12から排出される排出液のpHが所定値に達するまでの時間が長くなり、カチオン交換樹脂の交換時期では、運転サイクル数に対する上記時間の傾きは限りなく無限大に近くなる。したがって、前述した導電率の場合と同様に、予測部32によって、計測部30により定期的に計測された硫酸の通液後からK塔12から排出される排出液のpHが所定値までに達する時間を2回微分し、その結果に基づいて、カチオン交換樹脂の交換時期を予測することができる。
イオン交換樹脂の交換時期を予測するために測定する排出液の水質としては、導電率、pH以外にも、イオン交換樹脂の劣化を把握することができるパラメータであればよく、例えば、比抵抗等でもよい。特に、アニオン交換樹脂のイオン交換時期を予測する場合には、再生剤の通液後からA塔16から排出される排出液のpHを測定するより、排出液の導電率や比抵抗を測定した方が、測定値のばらつきが少ないため、その測定値が所定値までに達する時間を精度よく計測することができる。また、カチオン交換樹脂のイオン交換時期を予測する場合には、再生剤の通液後からK塔12から排出される排出液の導電率や比抵抗を測定するより、pHを測定した方が、測定値のばらつきが少ないため、その測定値が所定値までに達する時間を精度よく計測することができる。
図4は、本実施形態に係るイオン交換装置の他の一例を示す模式断面図である。図4に示すイオン交換装置2において、図1に示すイオン交換装置1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。図4に示すイオン交換装置2は、図1に示すイオン交換装置1の構成に加えて、カチオン交換樹脂が充填されたKP塔34、アニオン交換樹脂が充填されたAP塔36、配管18e,18f、再生剤供給管20c、20d、比抵抗計38a,38bを備えている。
配管18dの一端はA塔16の出口に接続され、他端は、KP塔34の入口に接続されている。また、配管18eの一端はKP塔34の出口に接続され、他端は、AP塔36の入口に接続されている。また、配管18fの一端はAP塔36の出口に接続され、他端は、例えば不図示のタンク等に接続されている。再生剤供給管20cは、KP塔34の入口に接続され、再生剤供給管20dは、AP塔36に接続されている。
配管18eには比抵抗計38aが設置され、配管18fには比抵抗計38bが設置されている。比抵抗計38a,38bは、予測装置28と電気的に接続され、比抵抗計38a,38bで測定された比抵抗データが予測装置28に送信されるように構成されている。
本実施形態に係るイオン交換装置2の動作の一例について説明する。
ポンプ22a,22bを稼働させることで、原水槽10内の被処理水が、K塔12、D塔14、A塔16、KP塔34、AP塔36の順に通液され、被処理水中のイオンや炭酸等が除去される。本実施形態では、KP塔34、AP塔36を備えているため、例えばA塔16に充填されたアニオン交換樹脂からの溶出物やその他A塔リーク物質をこれらの塔で捕捉することができる。したがって、図4に示すイオン交換装置1は、不純物イオンが非常に少ない処理水が得られるため、例えば、純水製造装置として好適に用いられる。
K塔12及びA塔16の再生処理は前述した通りである。そして、KP塔34内のカチオン交換樹脂の再生処理を行う場合には、硫酸等の酸剤を再生剤として、再生剤供給管20cからKP塔34に所定量供給されることで、カチオン交換樹脂に吸着されていたカチオンがカチオン交換樹脂から除去される。また、AP塔36内のアニオン交換樹脂の再生処理を行う場合には、水酸化ナトリウム等のアルカリ剤を再生剤として、再生剤供給管20dからからAP塔36に所定量供給されることで、アニオン交換樹脂に吸着されていたアニオンがアニオン交換樹脂から除去される。なお、再生剤の通液後、再生剤供給管20c,20dからKP塔34やAP塔36に純水を通液することが望ましい。
KP塔34やAP塔36内のイオン交換樹脂の交換時期は、再生剤の通液後からKP塔34やAP塔36から排出される排出液の比抵抗値が所定値に達するまでの時間を計測し、その計測した時間に基づいて予測する。予測方法は前述した導電率やpHの場合と同様である。なお、比抵抗値に代えて、pHや導電率でもよいが、KP塔34やAP塔36から排出される排出液は、K塔12やA塔16から排出される排出液と比べて不純物イオンの量が少ないため、比抵抗値の方が容易に測定できる。
K塔12やKP塔34に充填されるカチオン交換樹脂としては、従来公知のカチオン交換樹脂が使用されればよく、例えば、カチオン交換基としてスルホン基を付けた強酸性カチオン交換樹脂、カルボン酸基を付けた弱酸性カチオン交換樹脂等が挙げられる。なお、K塔12、KP塔34に充填されるカチオン交換樹脂は同じ材料でもよいし、異なる材料でもよい。
また、A塔16やAP塔36に充填されるアニオン交換樹脂としては、従来公知のアニオン交換樹脂が使用されればよく、例えば、スチレン-ジビニルベンゼン共重合体などを母体としたスチレン骨格にトリメチルアンモニウム基やジメチルエタノールアンモニウム基などの四級アンモニウム基を持つ強塩基性アニオン交換樹脂、スチレン-ジビニルベンゼン共重合体などを母体としたスチレン骨格にまたはポリアクリル酸エステル骨格に、一~三級アミノ基を官能基として持つ弱塩基性アニオン交換樹脂等が挙げられる。なお、アニオン交換樹脂の交換基は、OH形が好ましい。
1~2 イオン交換装置、10 原水槽、12 K塔、14 D塔、16 A塔、18a~18f 配管、20a 再生剤供給管、20a~20d 再生剤供給管、22a,22b ポンプ、24 pH計、26 導電率計、28 予測装置、30 計測部、32 予測部、34 KP塔、36 AP塔、38a,38b 比抵抗計。

Claims (5)

  1. イオン交換樹脂が充填されたイオン交換塔を有し、被処理液を前記イオン交換塔に通液して、前記被処理液中のイオンを除去するイオン交換処理と、再生剤を前記イオン交換塔に通液して、前記イオン交換樹脂を再生する再生処理とを有する運転サイクルを繰り返し行うイオン交換装置であって、
    定期的に、前記再生剤の通液後から前記イオン交換塔から排出される排出液の水質が所定値に達するまでの時間を計測する計測部と、前記計測部により定期的に計測された前記時間に基づいて、前記イオン交換樹脂の交換時期を予測する予測部と、を備え
    前記排出液は、前記イオン交換樹脂の洗浄のための水又は前記イオン交換処理移行後の被処理液を含むことを特徴とするイオン交換装置。
  2. 前記排出液の水質は、前記排出液の導電率、比抵抗又はpHであることを特徴とする請求項1に記載のイオン交換装置。
  3. 前記予測部は、前記計測部により定期的に計測された前記時間を2回微分した結果に基づいて、前記イオン交換樹脂の交換時期を予測することを特徴とする請求項1又は2に記載のイオン交換装置。
  4. イオン交換樹脂が充填されたイオン交換塔を有し、被処理液を前記イオン交換塔に通液して、前記被処理液中のイオンを除去するイオン交換処理と、再生剤を前記イオン交換塔に通液して、前記イオン交換樹脂を再生する再生処理とを有する運転サイクルを繰り返し行うイオン交換装置に使用されているイオン交換樹脂の交換時期予測方法であって、
    定期的に、前記再生剤の通液後から前記イオン交換塔から排出される排出液の水質が所定値に達すまでの時間を計測する第1ステップと、前記第1ステップにより定期的に計測された前記時間に基づいて、前記イオン交換樹脂の交換時期を予測する第2ステップと、を備え
    前記排出液は、前記イオン交換樹脂の洗浄のための水又は前記イオン交換処理移行後の被処理液を含むことを特徴とするイオン交換樹脂の交換時期予測方法。
  5. イオン交換樹脂が充填されたイオン交換塔を有し、被処理液を前記イオン交換塔に通液して、前記被処理液中のイオンを除去するイオン交換処理と、再生剤を前記イオン交換塔に通液して、前記イオン交換樹脂を再生する再生処理とを有する運転サイクルを繰り返し行うイオン交換装置に使用されているイオン交換樹脂の交換時期予測装置であって、
    定期的に、前記再生剤の通液後から前記イオン交換塔から排出される排出液の水質が所定値に達するまでの時間を計測する計測部と、前記計測部により定期的に計測された前記時間に基づいて、前記イオン交換樹脂の交換時期を予測する予測部と、を備え
    前記排出液は、前記イオン交換樹脂の洗浄のための水又は前記イオン交換処理移行後の被処理液を含むことを特徴とするイオン交換樹脂の交換時期予測装置。
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